JP3941894B2 - 新規な(メタ)アクリレート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な(メタ)アクリレートに関するものであり、さらに詳しくは、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂として使用したり、架橋剤により硬化させたり、他のエチレン性不飽和化合物との共重合体用コモノマーとして使用するなどの用途に有用であり、耐熱性、耐候性、硬化性などに優れた新規な多官能(メタ)アクリレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(メタ)アクリレートは反応性が高く、熱、紫外線、放射線、電子線、ラジカル重合剤の存在下で容易に単独重合したりまたは他のエチレン性不飽和化合物と共重合する。特に(メタ)アクリル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレートは、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂としての用途や、架橋剤、他のエチレン性不飽和化合物との共重合体用コモノマーとしての用途に有用である。
【0003】
ジオールと(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応させて、(メタ)アクリレートのジエステルを得ることはよく行われている。
しかし、この場合ベースとなるジオールがキシレンジメタノールのようなベンゼン環を含んだ場合には、それらを用いた硬化性樹脂は耐候性が悪いという欠点がある。また、ジオールがエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールのような脂肪族の場合には、それらから得られる硬化性樹脂は非常に脆くなる欠点があり、また、ジオールがポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールのような両末端水酸基ポリエーテルの場合には耐熱性が低いという欠点がある。
【0004】
また、ジオールとして3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールを用い、このジオールとアクリル酸を硫酸を触媒として反応させて、対応するジアクリル酸エステルを得た例が報告されている[A.E.Botog等、Zh.Org.Khim.,18(1),90(1982)]が、透明性などに劣る欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂として使用したり、架橋剤により硬化させたり、他のエチレン性不飽和化合物との共重合体用コモノマーとして使用するなどの用途に有用であり、透明性、耐熱性、耐候性、硬化性などに優れ、特に紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂として使用した場合に、適度な機械的強度を有し、高い耐熱性、耐候性、硬化性、透明性を示す新規な(メタ)アクリレートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、下記の一般式(1)で表されることを特徴とする新規な(メタ)アクリレートである。
【0007】
【化4】
【0008】
[一般式(1)中、Aは単結合または2重結合を表し、R1 は炭素数が1から4までのアルキル基またはフエニル基であり、R2 及びR3 は同一若しくは相異なる水素またはメチル基を表し、R4 は水素原子またはメチル基を表す。]
【0009】
本発明の請求項2の発明は、請求項1記載の新規な(メタ)アクリレートにおいて、R1 がメチル基であり、R4 が水素原子であることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の新規な(メタ)アクリレートにおいて、Aが単結合であることを特徴とする。
本発明の新規な(メタ)アクリレートは、下記の一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸あるいはその誘導体と下記の一般式(3)で表される脂環式ジオールを反応させることにより製造される。
【0011】
【化5】
【0012】
[一般式(2)中、R5 は水素原子またはメチル基を表し、R6 は水酸基、アルコキシ基、塩素原子またはCH2 =C(R5 )COO−基を表す。]
【0013】
【化6】
【0014】
[一般式(3)式中、Aは単結合または2重結合を表し、R1 は炭素数が1から4までのアルキル基またはフエニル基であり、R4 は同一または相異なる水素原子またはメチル基を表す。]
本発明の請求項4の発明は、請求項3記載の新規な(メタ)アクリレートの製造法において、[一般式(3)で表される脂環式ジオール中の水酸基/一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸あるいはその誘導体]のモル比が0.8〜8の範囲であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を以下にさらに詳しく説明する。
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートは、例えば、脂環式ジオールあるいはその誘導体と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アクリル酸無水物、(メタ)アクリル酸の低級アルコールのエステルのような(メタ)アクリル基を含んだカルボン酸誘導体とを反応させて得られる(メタ)アクリレートであり、具体的には下記の一般式(4)〜一般式(7)で表される脂環式ジ(メタ)アクリレートである。
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
上記の一般式(4)〜(7)中のR2 、R3 、R4 は一般式(1)中のR2 、R3 、R4 と同一のものであり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子またはメチル基である。
【0021】
本発明で用いる一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸誘導体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリロイルクロライド、アクリロイルクロライド、メタクリル酸無水物、アクリル酸無水物、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチルなどが挙げられる。
【0022】
本発明で用いる一般式(3)で表されるジオールとしては、具体的には、例えば、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,6−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、2−フエニル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、6−フエニル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール;
2−エチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、;
2−プロピル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、;
2−ブチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、;
などが挙げられる。
【0023】
脂環式ジオールと(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸誘導体を反応させる際の仕込量は、前駆体の種類にもよるが、例えば、通常、(脂環式ジオール中の水酸基/(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸誘導体)のモル比で0.8〜8の範囲であり、特に1.2〜2の範囲が好ましい。
【0024】
反応の実施形態としては、脂環式ジオールと酸自身を反応させる場合には、硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの酸触媒の存在下、ベンゼン、トルエンなどの水と共沸し、かつ液体の状態で二層分離する溶媒を用いて、生成する水を系外に除去しながら反応することが望ましい。反応圧力は減圧から加圧条件下で行うことができるが、一般には常圧で行うことが、反応装置が複雑にならないので好ましい。反応温度としては60〜180℃、好ましくは80〜120℃の範囲から選択することが望ましい。
【0025】
脂環式ジオールと反応させる相手が、酸ハロゲン化物、酸無水物の場合には、無溶媒または適当な不活性溶媒中で反応させることができる。溶媒を用いずに反応を行う場合は、反応熱が大きいために、適切な除熱装置を用いるか、一方の基質を滴下するなど反応が暴走しないようにする必要がある。
【0026】
反応に用いることができる溶媒は、具体的には、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル化合物、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物などが挙げられる。
【0027】
脂環式ジオールと反応させる相手が酸ハロゲン化物を用いる場合には、ハロゲン化水素が発生するので、3級アミンなどを酸ハロゲン化物と等モル以上存在させておくことが望ましい。また、脂環式ジオールと反応させる相手が酸無水物の場合には、無触媒または触媒の存在下にて行うことができ、好適な触媒としては酢酸ナトリウム、有機アミンなどがある。
反応温度は酸ハロゲン化物の場合20〜60℃、好ましくは20〜45℃の範囲であり、酸無水物の場合には、40〜120℃、好ましくは60〜100℃である。
【0028】
また、脂環式ジオールと反応させる相手が(メタ)アクリル酸誘導体として、低級アルコールとのエステルを用いる場合には、適当な塩基触媒の存在下、エステル交換反応を行わせ、生成するアルコールを留去していくことによって、合成することができる。
反応は減圧下、または加圧下でも実施できるが、常圧で実施したほうが、設備的に高価な装置にならないので好ましい。反応温度としては、生成するアルコールの沸点より高いことが望ましく、用いるエステルによって異なるが、一般には70〜180℃、より好ましくは80〜150℃の範囲が好ましい。使用する触媒としては、炭酸カリウム、カリウムメトキサイド、ジブチル錫オキサイド、テトラエトキシチタンなどを用いることができる。
【0029】
また、熱重合をさけるために、重合禁止剤を併用することもできる。重合禁止剤としては4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチルハイドロキノン、2−t−ブチルハイドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール系重合禁止剤や、フェノチアジン、ナフトエ酸銅、ナフトエ酸コバルトなどを用いることができる。また、空気中の酸素も有効な重合禁止剤として働く。
重合禁止剤は、(メタ)アクリル酸あるいはその誘導体に対して0.01〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%の量で用いる。
【0030】
このようにして得られた反応混合物は、溶媒を含む場合には常圧または減圧下に、溶媒を除去することにより熱硬化性樹脂として使用することができるし、用途によっては溶媒を含んだまま用いることができる。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例で得た化合物は、 1H−NMR、13C−NMR、IRおよびGC−MASSにより下記の条件で測定した。
( 1H−NMR、13C−NMR測定条件)
日本電子株式会社製 JNM−EX400型(400MHz )を用いて、溶媒としてCDCl3 、標準物質としてテトラメチルシランを用いて測定した。13C−NMRは、 1Hをデカップルした条件で測定した。
【0032】
(IR測定)
パーキンエルマー社製 PERKIN−ELMER1720を用いて、KBr板を用いて液膜法で測定した。
【0033】
(GC−MASS測定)
島津製作所株式会社製 QP−5000を用いて測定を行った。測定条件を以下に示す。
イオン化法:CI 反応ガス:イソブタン
MS:60−500 INJECTION温度:220℃
DETECTION温度:220℃ キャリアーガス:He
【0034】
(実施例1)
攪拌装置、冷却装置、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの4つ口フラスコに、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール20g、トリエチルアミン30.7gに溶媒としてメチレンジクロライド200mlを加え、25℃に温度を保ちながら、メタクリロイルクロライド31.7gを30分かけて滴下した後、さらに2時間反応させた。反応混合液を1Nの塩酸200mlで2回洗浄し、さらに炭酸水素ナトリウム飽和水溶液200mlで1回洗浄後、純水で3回洗浄した。その後、p−メトキシフェノール0.2gを加えて、硫酸マグネシウムで抽出液を乾燥、乾燥剤をロ過により除去した後、エバポレーションで溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーにより生成物を精製し、対応する下記の式(8)で表されるジメタアクリル酸のジエステルを得ることができた。
得られた化合物の 1H−NMRを図1に、13C−NMRを図2に、IRを図3に示す。
【0035】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.96(3H,−CH(CH 3 )−)、1.3−1.7(9H,C(cyclohexane)−H)、1.83(6H,−CO−C(CH 3 )=CH2 )、4.11−4.29(4H,−CH 2 O−)、5.56,6.09(4H,−CO−C(CH3 )=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:16.0(−CH(CH3 )−)、19.3(−CO−C(CH3 )=CH2 )、21.3,24.7,29.6,30.3,34.5,39.8(C(cyclohexane))、64.1,68.0(−CH2 O−)、125.5,125.6,136.2,136.3(−CO−C(CH3 )=CH2 )、167.1,167.2(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1719(ν c=o)、1321、1297、1162(ν C-O)
GC/MS(m/z)
250[M+H]
【0036】
【化11】
【0037】
(実施例2)
実施例1のメタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(9)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0038】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0039】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.95(3H,−CH(CH 3 )−)、1.3−1.7(9H,C(cyclohexane)−H)、4.12−4.31(4H,−CH2 O−)、5.846.05m,6.38dd(6H,−CO−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:15.8(−CH(CH3 )−)、21.2,24.5,29.1,30.2,34.2,39.5(C(cyclohexane))、64.0,67.7(−CH2 O−)、128.3、128.4,130.6,130.7(−CO−CH=CH2 )、166.0(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1729(ν c=o)、1297、1269、1195(ν C-O)
GC/MS(m/z)
267[M+H]
【0040】
【化12】
【0041】
(実施例3)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール19.7gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(10)で表されるジメタアクリル酸エステルを得ることができた。
【0042】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0043】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:1.00(3H,−CH(CH 3 )−)、1.5−2.2(5H,C(cyclohexene)−H)、1.93(6H、−CO−C(CH 3 )=CH2 )、4.13−4.21(4H,−CH2 O−)、5.56−5.63、6.09(6H,−CH=CH−,−CO−C(CH3 )=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:15.5(−CH(CH3 )−)、18.3(−CO−C(CH3 )=CH2 )、28.6,30.2,30.6,38,6(C(cyclohexene))、65.1,66.5(−CH2 O−)、123.8,136.2(−CO−C(CH3 )=CH2 )、125.5,125,6(−CH=CH−)、167.2(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1719(ν c=O)、1321、1297、1160(ν C-O)
GC/MS(m/z)
293[M+H]
【0044】
【化13】
【0045】
(実施例4)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール19.7gに、メタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(11)で表されるジアクリル酸エステルを得ることが出来た。
【0046】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0047】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.98(3H,−CH(CH 3 )−)、1.79−2.23(5H,C(cyclohexene)−H)、4.18(4H,−CH2 O−)、5.61(2H,−CH=CH−)、5.83,6.07−6.15,6.36−6.41(6H,−CO−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:15.5(−CH(CH3 )−)、28.3,29.9,30.5,38.4(C(cyclohexene))、64.9,66.2(−CH2 O−)、123.7,125.5(−C=C−)、128.3,128.4,130.7,130.8(−CO−CH=CH2 )、165.9(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1728(ν c=O)、1297、1272、1195(ν C-O)
GC/MS(m/z)
265[M+H]
【0048】
【化14】
【0049】
(実施例5)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール21.8gに、メタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(12)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0050】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0051】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.90−0.94(6H,−CH(CH 3 )−)、0.90−1.93(8H,C(cyclohexane)−H)、4.12−4.35(4H,−CH2 O−)、5.83,6.07−6.16,6.36−6.42(6H,−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:16.4,22.3(−CH(CH3 )−)、29.9,31.0,32.7,35.9,39.3,39.7(C(cyclohexane))、63.0,69.0(−CH2 O−)、128.3,128.4,130.7,130.8(−CO−CH=CH2 )、166.1(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1728(ν c=O)、1296,1269,1194(ν C-O)
GC/MS(m/z)
282[M+H]
【0052】
【化15】
【0053】
(実施例6)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール21.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(13)で表されるジメタアクリル酸エステルを得ることができた。
【0054】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0055】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.98(3H,−CH(CH 3 )−)、1.65(3H,−CH(CH3 )−)、1.94(6H,−CO−C(CH 3 )=CH2 )、1.93−2.04(5H,C(cyclohexene)−H)、4.12−4.18(4H,−CH2 O−)、5.28(1H,−CH=C(CH3 )−)、5.55,6.09(4H,−CO−C(CH3 )=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCLl3 )
:15.6(−CH(CH3 )−)、18.3(−CO−C(CH3 )=CH2 )、23.3(−C(CH3 )=CH−)、28.9,30.7,35.6,38.3(C(cyclohexene))、65.1,66.6(−CH2 O−)、117.7,132.3(−C(CH3 )=CH−)、125.5,136.2(−CO−C(CH3 )=CH2 )、167.2(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1721(ν C=O)、1320,1296,1160(ν C-O)
GC/MS(m/z)
293[M+H]
【0056】
【化16】
【0057】
(実施例7)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール21.5gに、メタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(14)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0058】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0059】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:0.97(3H,−CH(CH 3 )−)、1.65(3H,−CH(CH 3 )−)、1.68−2.09(5H,C(cyclohexene)−H)、4.15(4H,−CH2 O−)、5.27(1H,−CH=C(CH3 )−)、5.82,6.07−6.14,6.35−6.40(6H,−CO−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:15.5(−CH(CH3 )−)、23.3(−CH=C(CH3 )−)、28.6,30.4,35.6,38.2(C(cyclohexene))、65.0,66.4(−CH2 O−)、117.6,132.3(−CO−CH=CH2 )、128.4,130.7(−CO−CH=CH2 )、166.1(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1727(ν C=O)、1320,1296,1160(ν C-O)
GC/MS(m/z)
279[M+H]
【0060】
【化17】
【0061】
(実施例8)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを2−フェニルシクロヘキセン−1,1−ジメタノール27.8gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(15)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0062】
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRを測定し、結果を次に示す。
【0063】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:1.4−2.04(8H,C(cyclohexene)−H)、1.83,1.90(6H,−CO−C(CH 3 )=CH2 )、2.91(1H,−CH(Ph)−)、3.80,4.01,4.13,4.61(4H,−CH2 O−)、5.48,5.53,5.93,6.01(4H,−CO−C(CH3 )=CH 2 )、7.12−7.26(5H,arom−H)
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:18.2(−CO−C(CH3 )=CH2 )、21.3,26.5,28.1,30.7,40.9,48.0(C(cyclohexene))、63.0,68.7(−CH2 O−)、125.5,125,6,136.0,136.2(−CO−C(CH3 )H=CH2 )、126.6,128.2,128.7,141.7(C(arom))、167.0,167.2(−OC(O)−)IR(cm-1,KBr液膜)
:1720(ν C=O)、1320、1296、1159(ν C-O)
GC/MS(m/z)
369[M+H]
【0064】
【化18】
【0065】
(実施例9)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを2−フェニルシクロヘキサン−1,1−ジメタノール27.8gに、メタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(16)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0066】
得られた化合物の 1H−NMRを図25に、13C−NMRを図26に、IRを図27に示す。
【0067】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:1.37−2.06(8H,−CH2 (cyclohexane)−)、2.92(1H,−CHPh−)、3.82,3.97,4.13,4.66(2H,−CH2 O−)、5.73−5.81,5.96−6.11,6.23−6.32(6H,−CO−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:21.3,26.4,28.0,30.3,40.7,47.8(C(cyclohexane))、62.8,68,5(−CH2 O−)、126.6,128.2,128.7,141.6(C(arom))、128.4,130.7,130.8(−CO−CH=CH2 )、165.8,165.9(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1726(ν C=O)、1296、1270、1192(ν C-O)
GC/MS(m/z)
329[M+H]
【0068】
【化19】
【0069】
(実施例10)
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールを6−フェニル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール27.6gに、メタクリロイルクロライドをアクリロイルクロライド27.5gに代えたほかは、実施例1と同様に処理して、対応する下記の式(17)で表されるジアクリル酸エステルを得ることができた。
【0070】
得られた化合物の 1H−NMRを図4に、13C−NMRを図5に、IRを図6に示す。
【0071】
1H−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:2.00−2.14,2.36−2.51(4H,−CH2 (cyclohexene)−)、3.14(1H,−CHPh−)、3.84−4.24(4H,−CH2 O−)、5.75−5.89(2H,−CH=CH−)、5.81,6.05−6.12,6.33−6.38(6H,−CO−CH=CH 2 )
13C−NMR(δ,ppm,CDCl3 )
:27.6,28.9,39.0,41.7(C(cyclohexene))、65.2,66.2(−CH2 O−)、124.4,126.9(−CH=CH−)、126.6,128.2,128.5,142.0(C(arom))、128.4,130.8(−CO−CH=CH2 )、165.8,165.9(−OC(O)−)
IR(cm-1,KBr液膜)
:1727(ν c=O)、1296、1271、1192(ν C-O)
GC/MS(m/z)
327[M+H]
【0072】
【化20】
【0073】
【発明の効果】
本発明の(メタ)アクリレートは、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂として使用したり、架橋剤により硬化させたり、他のエチレン性不飽和化合物との共重合体用コモノマーとして使用するなどの用途に有用であり、透明性、耐熱性、耐候性、硬化性などに優れ、特に紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂として使用した場合に、適度な機械的強度を有し、高い耐熱性、耐候性、硬化性、透明性を示し、産業上の利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の(メタ)アクリレートの 1H−NMR分析結果を示すグラフである。
【図2】 本発明の(メタ)アクリレートの13C−NMR分析結果を示すグラフである。
【図3】 本発明の(メタ)アクリレートのIR分析結果を示すグラフである。
【図4】 本発明の他の(メタ)アクリレートの 1H−NMR分析結果を示すグラフである。
【図5】 本発明の他の(メタ)アクリレートの13C−NMR分析結果を示すグラフである。
【図6】 本発明の他の(メタ)アクリレートのIR分析結果を示すグラフである。
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