JP3941696B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電潜像現像用のトナーに関し、特にフルカラー複写機やフルカラーレーザービームプリンター等のフルカラー画像形成装置に用いる静電潜像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、感光体等の静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、このトナー像を記録紙等の記録部材上に転写する画像形成方法は、複写機、プリンター、ファクシミリ等に幅広く用いられており、近年複数色のカラートナーを重ね合わせることにより多色画像を再現するフルカラー画像形成装置にも採用されている。
【0003】
このような画像形成装置においては、多階調画像再現のために面積階調方式やレーザー強度変調方式が採用されているが、優れた階調画像再現を行うにはいずれの方式においてもトナーに高い流動性が必要とされるが、特にレーザー強度変調方式ではレーザー強度変調による潜像の電荷量の変化に対応したトナー付着量変化により階調再現を行うため、より高い流動性が必要である。
【0004】
また、フルカラートナーでは透光性が必要とされるためトナー粒子に用いられるバインダー樹脂にはシャープメルト性が必要となる。ところがこのような特性を有するトナーは耐刷時の現像装置内でのストレス等が原因となってトナー凝集が生じ易く、ベタ画像中にこの凝集物が原因となる白抜けが発生し易いという問題がある。
【0005】
さらに、このようなトナーには、温度や湿度等の環境変化に対してトナー帯電量の変動幅が小さいことや、感光体へのトナー成分の固着(BS)が発生しないこと等の特性を有することが要求される。
ところが上述した特性を全て満足させるには種々の技術的な問題が存在する。例えば流動性を向上させるには、トナーにシリカ微粒子を外添しその添加量を増加させることが有効であるが、環境安定性が低下してしまう。環境安定性を向上させるためにチタニア微粒子やアルミナ微粒子を添加すると、トナーに添加された外添剤の総量が増加するため、クリーニングブレードを通過して感光体表面に固着する外添剤の量も増加し、この外添剤が核となってこれに他のトナー成分がクリーニングの際にすそを引くように固着して感光体への固着(BS)の問題が顕著になってしまう。BSが発生しないように上記外添剤の量を減らすと流動性が不十分になるばかりでなく、耐刷時の現像装置内でのストレス等が原因となってトナー凝集が生じ、ベタ画像中の白抜けの問題が生じてしまう。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−289559号公報
【特許文献2】
特開平08−062887号公報
【特許文献3】
特開平06−208258号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題を解決した静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、環境安定性に優れ湿度や温度変化による画像劣化が発生せず、画像の白抜け等の問題を解決した静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
また、本発明は、流動性に優れ且つ感光体へのトナー成分の付着の問題の生じない静電潜像現像用トナ−を提供することを目的とする。
また、本発明は、フルカラー画像形成に適した静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも着色剤およびバインダー樹脂を含有してなる着色樹脂微粒子に、個数平均粒径が10〜30nmで疎水化度が50以上の疎水性シリカ微粒子と、個数平均粒径が30〜80nmで疎水化度が50以上の疎水性チタニア微粒子と、個数平均粒径が200〜2000nmのチタニア微粒子とが添加混合されており、前記疎水性シリカ微粒子と前記疎水性チタニア微粒子の合計の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して1〜3重量%であり、前記個数平均粒径が200〜2000nmのチタニア微粒子の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して0.3〜3重量%であることを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、トナー粒子(着色樹脂粒子)に外添混合するシリカ微粒子およびチタニア微粒子として特定個数平均粒径を有し且つ特定の疎水化度を有するものを特定の添加量で使用するとともに、さらに特定の個数平均粒径を有する無機微粒子を併用することにより、上述した問題を解決するものである。本発明においては、1次粒子の個数平均粒径が10〜50nm、好ましくは10〜30nm、より好ましくは10〜25nmで、疎水化度が50以上、好ましくは55〜90の疎水性シリカ微粒子を使用する。このようなシリカ微粒子の使用により、トナーの流動性を向上させて階調再現性を向上させるとともにクリーニングブレードの感光体に対する潤滑性を付与することができる。平均粒径が50nmより大きくなるとトナーの流動性向上の効果やクリーニングブレードの潤滑性向上の効果が不十分になる。また、平均粒径が10nmより小さくなると、トナー粒子への埋め込みが生じ易く耐刷時の粉体特性変化が大きくなったり、環境安定性が低下したりする。疎水化度が50より低いと高温高湿環境下で画像の白地部にカブリが生じる。
【0010】
チタニア微粒子としては1次粒子の個数平均粒径が10〜90nm、好ましくは30〜80nm、より好ましくは35〜80nmで、疎水化度が50以上、好ましくは55〜90の疎水性チタニア微粒子を使用する。このようなチタニア微粒子を使用することにより、上記シリカ微粒子による低温低湿環境下での画像濃度低下の問題を解消するとともに白抜けの問題を防止し、また耐熱保管性を向上させることができる。平均粒径が90nmより大きくなると、トナーに対する被覆率が小さくなるため環境安定性、耐熱保管性および白抜け防止効果の低下が生じ、10nmより小さいと耐刷使用時の現像装置内における攪拌ストレスが原因となってチタニアがトナー粒子に埋め込まれ易くなり、その結果現像剤の凝集抑制効果が低下してベタ画像中に白抜けが発生し易くなる。
【0011】
このようなチタニア微粒子として、個数平均粒径が10〜30nmの小径粒子と個数平均粒径が30〜90nm、好ましくは35〜80nmの大径粒子を併用するようにしてもよい。小径粒子は流動性向上に寄与し、大径粒子は耐熱保管性や白抜け防止効果についてより有効に寄与する。
【0012】
チタニア微粒子としては、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア、アモルファスチタニア等が使用可能であるが、アナターゼ型チタニアが好ましい。
【0013】
シリカ微粒子およびチタニア微粒子の総添加量は、着色樹脂粒子に対して1〜3重量%、好ましくは1.2〜2.5重量%である。添加量が1重量%より少ないと白抜け防止効果が不十分になり、3重量%を越えるとBSが発生しやすくなる。シリカ微粒子とチタニア微粒子の添加重量比はそれぞれの粒径等によって変化するため一概には言えないが、9:1〜1:9、好ましくは7:3〜3:7の割合で使用することが望ましい。
【0014】
シリカ微粒子およびチタニア微粒子は疎水化剤により表面処理されている。このような疎水化剤としてはシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコンオイル、シリコンワニス等が使用可能である。シランカップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が使用可能であり、シリコ−ンオイルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が使用可能である。
【0015】
上記疎水化剤によってシリカやチタニアの母材を表面処理するには、例えば疎水化剤を溶剤で希釈し、母材に上記希釈液を加えて混合し、この混合物を加熱・乾燥した後解砕する乾式法、母材を水系中に分散してスラリー状にした上で疎水化剤を添加混合し、これを加熱・乾燥した後解砕する湿式法等により行うことができる。特にチタニアに対しては疎水化剤の表面処理の均一性、チタニア粒子の凝集防止性等の観点から水系中で疎水化処理を行うことが好ましい。
【0016】
本発明における疎水化度はメタノールウエッタビリティ法により測定されたものである。まず、試料を分散した水中にメタノールを滴下し、試料を全て湿潤するのに要したメタノール重量を測定する。この時の水とメタノール中におけるメタノール重量を百分率で表したものを疎水化度とした。
【0017】
本発明のトナーにおいては、上記チタニアおよびシリカに加えて個数平均粒径が100〜3000nm、好ましくは100〜1000nmの無機微粒子が添加混合されている。このような無機微粒子を併用することにより、シリカおよびチタニア微粒子を白抜け防止や流動性向上等の観点から総添加量を1重量%以上添加した場合に問題となるBSを解消することができる。これはブレードクリーニングの際に無機微粒子がブレードをすり抜けるシリカやチタニア粒子の量を低減させる機能を有するためであると考えられる。無機微粒子の平均粒径が100nmより小さいとBS防止の効果が不十分となり、3000nmより大きくなると繰り返し画像形成を行った場合に、ブレードクリーニング時に、あるいはフルカラー画像形成装置等では転写ドラムによる押圧転写時に感光体に傷が着いたりし易くなる。
【0018】
このような無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化クロム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を単独であるいは2種以上併用して使用可能である。特に1次粒子の焼結凝集体を含む微粒子が好ましく、このような粒子として個数平均粒径が100〜1000nm、好ましくは100〜800nmのチタン酸ストロンチウム微粒子が望ましい。
【0019】
無機微粒子は着色樹脂粒子に対して0.3〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%添加する。添加量が0.3重量%より少ないとBS防止の効果が不十分となり、5重量%より多いと感光体への傷やトナーの荷電性への影響が大きくなるため好ましくない。
【0020】
本発明のトナーに用いるバインダー樹脂としては、公知のものを使用することができ、例えばスチレン系樹脂、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレート等のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、オレフィン系樹脂、アミド系樹脂等を挙げることができ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。
【0021】
本発明においては、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーおよび黒色トナー等のフルカラー用トナーに用いるバインダー樹脂としては、数平均分子量(Mn)が3000〜6000、好ましくは3500〜5500、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2〜6、好ましくは2.5〜5.5、ガラス転移点が50〜70℃、好ましくは55〜65℃および軟化点が90〜110℃、好ましくは90〜105℃であるポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂を使用し、負荷電性トナーとして使用することが好ましい。
【0022】
バインダー樹脂の数平均分子量が3000より小さいとフルカラーのベタ画像を折り曲げた際に画像部が剥離して画像欠損が発生し(折り曲げ定着性が劣化し)、6000より大きいと定着時の熱溶融性が低下して定着強度が低下する。また、Mw/Mnが2より小さいと高温オフセットが発生し易くなり、6より大きいと定着時のシャープメルト特性が低下して、トナーの透光性並びにフルカラー画像形成時の混色性が低下してしまう。また、ガラス転移点が50℃より低いとトナーの耐熱性が不十分となって、保管時にトナーの凝集が発生し易くなり、75℃より高いと定着性が低下するとともにフルカラー画像形成時の混色性が低下する。軟化点が90℃より低いと高温オフセットが生じやすくなり、110℃より高いと定着強度、透光性、混色性およびフルカラー画像の光沢性が低下する。ポリエステル樹脂としては、アルコール成分としてエーテル化ジフェノール類を、酸成分として芳香族ジカルボン酸類を含有するものが使用可能である。
【0023】
上記エーテル化ジフェノール類としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を挙げることができる。
【0024】
また、上記エーテル化ジフェノール類とともに、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等を使用してもよい。
【0025】
上記芳香族ジカルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、その酸無水物またはその低級アルキルエステル等が使用可能である。
【0026】
また、フマール酸、マレイン酸、コハク酸、炭素数4〜18のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物またはその低級アルキルエステル等の脂肪族ジカルボン酸を使用してもよい。
【0027】
また、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサンントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、これらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類をポリエステル樹脂の酸価の調整、樹脂強度の向上の目的で透光性等を損なわない範囲で少量使用してもよい。なお、ブラックトナーに用いる場合には特に透光性等に配慮する必要はない。
【0028】
本発明のトナーに用いる着色剤としては、公知のものを使用することができ特に限定されるものではない。
【0029】
なお、カラートナーに用いる着色剤はマスターバッチ処理あるいはフラッシング処理により着色剤の分散性を向上させたものが好適である。着色剤の含有量はバインダー樹脂100重量部に対して2〜15重量部が好ましい。
【0030】
本発明のトナ−には上記着色剤以外に、荷電制御剤、磁性粉、ワックス等の所望の添加剤を添加してもよい。
【0031】
荷電制御剤としては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではない。また、カラートナーに用いる荷電制御剤はカラートナーの色調、光透過性に悪影響を及ぼさない無色、白色あるいは淡色の荷電制御剤が使用可能であり、例えばサリチル酸誘導体の亜鉛錯体等のサリチル酸金属錯体、カリックスアレン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩系化合物等の荷電制御剤を使用することが好ましい。上記サリチル酸金属錯体としては例えば特開昭53−127726号公報、特開昭62−145255号公報等に記載のものが、カリックスアレン系化合物としては例えば特開平2−201378号公報等に記載のものが、有機ホウ素化合物としては例えば特開平2−221967号公報等に記載のものが、また含フッ素4級アンモニウム塩系化合物としては例えば特開平3−1162号公報等に記載のものが使用可能である。
【0032】
このような荷電制御剤を添加する場合は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5.0重量部使用することが好ましい。
【0033】
そして、本発明に係るトナーは、体積平均粒径を5〜10μm、好ましくは6〜9μmに調整することが画像の高精細再現性の観点から好ましい。
【0034】
本発明のトナーは、キャリアと混合して用いる2成分現像剤用トナーとして、またキャリアを使用しない1成分現像剤用トナーとして使用可能である。
【0035】
本発明のトナーと組み合わせて使用するキャリアとしては、従来より二成分現像剤用のキャリアとして公知のものを使用することができ、例えば、鉄やフェライト等の磁性体粒子からなるキャリア、このような磁性体粒子を樹脂で被覆してなる樹脂コートキャリア、あるいは磁性体微粉末を結着樹脂中に分散して成るバインダー型キャリア等を使用することができる。これらのキャリアの中でも、被覆樹脂としてシリコーン系樹脂、オルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂(グラフト樹脂)またはポリエステル系樹脂を用いた樹脂コートキャリア、あるいは結着樹脂としてポリエステル系樹脂を用いたバインダー型キャリアを使用することがトナースペント等の観点から好ましく、特にオルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂にイソシアネートを反応させて得られた樹脂で被覆したキャリアが、負荷電性トナーに対する荷電性、耐久性、耐環境安定性および耐スペント性の観点から好ましい。上記ビニル系単量体としてはイソシアネートと反応性を有する水酸基等の置換基を有する単量体を使用する必要がある。また、キャリアの体積平均粒径は20〜100μm、好ましくは30〜80μmのものを使用することが高画質の確保とキャリア付着防止の観点から好ましい。
【0036】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
【0037】
(ポリエステル樹脂の製造)
2リットルの4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計、攪拌装置を取り付け、マントルヒーター中に設置し、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、フマール酸およびテレフタル酸を、モル比が5:5:5:4となるように仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら加熱・攪拌して反応させた。酸価を測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸価に達した時点で反応を終了し、数平均分子量Mnが4800、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが4.0、ガラス転移点が58℃、軟化点が100℃のポリエステル樹脂を得た。
【0038】
数平均分子量、重量平均分子量についてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(807−IT型:日本分光工業社製)を用いて測定を行い、カラムを40℃に保ち、キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを1kg/cm3 で流し、測定する試料30mgをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、この溶液0.5mgを上記キャリア溶媒と共に導入して、ポリスチレン換算により求めた。
【0039】
ガラス転移点については示差走査熱量計(DSC−200:セイコー電子社製)を用い、試料10mgについて、リファレンスとしてアルミナを使用し、昇温速度10℃/minで測定を行い、メイン吸収ピークのショルダー値をガラス転移点とした。
【0040】
軟化点については、フローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を用い、試料1.0gについて、細孔径1.0mm×細孔長さ1.0mmのダイスを使用し、昇温速度3.0℃/min、予熱時間180秒、加重30kg、測定温度範囲60〜140℃の条件で測定を行い、試料が1/2流出したときの温度を軟化点とした。
【0041】
(トナー粒子Aの製造)
上記ポリエステル樹脂とシアン顔料(C.I.ピグメントブルー15−3:東洋インキ製造社製)とを樹脂:顔料が7:3の重量比になるように加圧ニーダーに仕込み混練した。得られた混練物を冷却後フェザーミルにより粉砕し顔料マスターバッチを得た。
【0042】
上記ポリエステル樹脂93重量部、上記顔料マスターバッチ10重量部、荷電制御剤(サリチル酸亜鉛錯体:E−84:オリエント化学工業社製)2重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、混合物を2軸押出混練機で混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに分級することにより体積平均粒径8.0μmのトナー粒子Aを得た。
【0043】
(トナー粒子Bの製造)
上記ポリエステル樹脂100重量部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)3重量部、荷電制御剤(サリチル酸亜鉛錯体:E−84:オリエント化学工業社製)2重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、混合物を2軸押出混練機で混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに気流分級機により分級して体積平均粒径8.0μmのトナー粒子Bを得た。
【0044】
(トナーの調整)
上記で得られたトナー粒子に対して表1に示される外添剤を表2に示される添加量で、ヘンシェルミキサーを用いて混合処理した後、200メッシュの円形振動フルイを通して各実施例および比較例のトナーを得た。
【0045】
【表1】
Figure 0003941696
【0046】
【表2】
Figure 0003941696
【0047】
(キャリア製造例)
攪拌器、コンデンサー、温度計、窒素導入管、滴下装置を備えた容量500mlのフラスコにメチルエチルケトンを100重量部仕込んだ。別に窒素雰囲気下80℃でメチルメタクリレ−トを36.7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−トを5.1重量部、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランを58.2重量部および1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリルを1重量部を、メチルエチルケトン100重量部に溶解させて得られた溶液を2時間にわたり反応容器中に滴下し5時間熟成させた。
【0048】
得られた樹脂に対して、架橋剤としてイソホロンジイソシアネ−ト/トリメチロ−ルプロパンアダクト(IPDI/TMP系:NCO%=6.1%)をOH/NCOモル比率が1/1となるように調整した後メチルエチルケトンで希釈して固形比3重量%であるコート樹脂溶液を調整した。
【0049】
コア材として焼成フェライト粉F−300(平均粒径:50μm、パウダ−テック社製)を用い、上記コート樹脂溶液をコア材に対する被覆樹脂量が1.5重量%になるようにスピラコ−タ−(岡田精工社製)により塗布・乾燥した。得られたキャリアを熱風循環式オーブン中にて160℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmと75μmのスクリーンメッシュを取り付けたフルイ振とう器を用いて解砕し、樹脂被覆キャリアを得た。
【0050】
(凝集ノイズ(白抜け))
各トナーを上記製造例で得られたキャリアと、トナー混合比が7重量%となるように混合して現像剤を調整した。この現像剤について、デジタルフルカラー複写機CF900(ミノルタ社製)を用いてN/N環境下(25℃、50%)でB/W15%の画像を5000枚耐刷した。耐刷後A3の紙上に全面ベタ画像(ID=1.2)を3枚画出しし、以下の基準で評価を行い3枚の平均値を評価結果とした。評価基準は、ベタ画像中に2mm2以上の大きさでベタ画像のIDの1/2以下のIDの画像ムラ(白抜け)が発生している場合を×、上記白抜けは発生していないが画像中に0.3μm程度の凝集物の核が観察されその周囲の画像濃度が若干低下している部分が画像中に3個所以上認められるものを△、3個所未満であるものを○、全く生じていないものを◎とした。結果を表3に示す。
【0051】
(環境安定性)
上記と同様にして調整した現像剤について、CF900を用いてL/L環境下(10℃、15%)でB/W15%の画像を画出しした。得られた画像の画像濃度(ID)をマクベス反射濃度計RD−900により測定し、画像濃度が1.2以上を○、1.0以上1.2未満を△、1.0未満を×として評価した。
【0052】
また、CF900を用いてH/H環境下(30℃、85%)でB/W15%の画像を5000枚画出しした。得られた画像の白地部を目視により評価し、画像にカブリが発生しなかったものを○、カブリが若干生じているものの実用上問題のないものを△、カブリが多く実用上問題のあるものを×とした。それぞれの結果を表3に示す。
【0053】
(感光体上のトナー成分の固着(BS))
上記と同様にして調整した現像剤について、CF900を用いてN/N環境下でB/W15%の画像を5000枚耐刷した。初期および耐刷後の感光体上の目視観察による評価および電子顕微鏡観察による評価、および初期および耐刷後のべた画像の目視観察による評価を行った。電子顕微鏡観察によっても感光体上に外添剤の固着が認められなかったものを◎、電子顕微鏡観察では感光体上に外添剤の固着が認められるものの、目視観察では外添剤の固着が認められず、また画像ノイズも発生していないものを○、目視観察で感光体上に外添剤やトナー成分の固着が認められるものの画像ノイズの生じていないものを△、目視観察で感光体上に外添剤やトナー成分の固着が認められ、画像上にもこれがノイズとして認められるものを×とした。結果を表3に示す。
【0054】
(耐熱保管性)
トナー5gをガラスビンに入れ50℃で24時間保管したときに、トナー凝集の生じたものを×、僅かに生じたものの実用上問題のないものを△、トナー凝集の見られないものを○とした。結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
Figure 0003941696
【0056】
【発明の効果】
本発明のトナーは、環境安定性、流動性、耐熱保管性に優れ、繰り返し使用時にも感光体上にトナー成分の固着が発生せず、ベタ画像中の白抜けのない優れた画像を得ることができる。

Claims (2)

  1. 少なくとも着色剤およびバインダー樹脂を含有してなる着色樹脂微粒子に、個数平均粒径が10〜30nmで疎水化度が50以上の疎水性シリカ微粒子と、個数平均粒径が30〜80nmで疎水化度が50以上の疎水性チタニア微粒子と、個数平均粒径が200〜2000nmのチタニア微粒子とが添加混合されており、前記疎水性シリカ微粒子と前記疎水性チタニア微粒子の合計の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して1〜3重量%であり、前記個数平均粒径が200〜2000nmのチタニア微粒子の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して0.3〜3重量%であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  2. 前記疎水性シリカ微粒子と疎水性チタニア微粒子の重量比が1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナー。
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