JP3939851B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に関し、特に、画像転写後に版胴から印刷用紙を剥離して搬送するための機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿画像に応じた内容を用紙に転写する装置として印刷装置があり、その印刷装置の一つに孔版印刷装置がある。
【0003】
この孔版印刷装置は、製版処理に相当する穿孔処理によって原稿画像に応じて穿孔されたマスタをインキ透過構造を備えた版胴に捲装し、版胴内に設置されているインキ供給機構からのインキを浸出させ、版胴に押し付けられる印刷用紙にインキを転移させることにより画像の印刷を行うようになっている。なお、製版処理は、孔版印刷装置外の製版装置で行うような構成であってもよい。このような孔版印刷装置は、大量の印刷を連続的に実施する場合に1種のマスタを用いるだけで印刷を実行することができるので、経済的な画像転写が行える利点がある。
【0004】
上述した孔版印刷装置においては、版胴に押し付けられてインキを転移されて画像を印刷された印刷用紙が版胴から分離され、排紙トレイからなる排紙装置に向け誘導されるようになっている。印刷用紙を排紙トレイに向け誘導するための構成としては、版胴に対して接離可能な剥離爪と、剥離爪の近傍に配置されている搬送ベルトおよび搬送ベルトに対して印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とを組み合わせた構成がある(例えば、特開平7−81202号公報、特開平8−192564号公報)。
【0005】
一方、孔版印刷装置には、例えば2色等のように異なる色の印刷を行う版胴を複数個並置し、これら版胴に対して同じ印刷用紙を通過させることにより印刷用紙の搬送過程で2色等の多色印刷を同時に行えるようにした構成もある(例えば、本願出願人により出願された特願平9−131428号)。
【0006】
この場合においても、それぞれの版胴から印刷用紙を分離する構成としては、各版胴における転写位置後部において、上述したように、剥離爪と搬送ベルトおよび搬送ベルトに対して印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とを組み合わせて配置した構成を用いる場合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した剥離爪、搬送ベルトおよび吸引装置を組み合わせた構成には、次のような不具合があった。
【0008】
つまり、剥離爪により版胴表面から剥離される印刷用紙が剥離直後に版胴表面から離れずに版胴表面に再度付着したりして剥離不良によるジャムなどの搬送不良を起こす。この理由は次の通りである。
剥離爪によって版胴から剥離された印刷用紙を受容する搬送ベルトは、版胴に装備されているマスタ挾持用のクランパ等が用いられる挾持機構との干渉を防止するために、版胴の周面から離れた位置に配置されることが多い。
【0009】
一方、版胴表面から剥離される印刷用紙は、材質、厚さや大きさ、インキ付着量さらには剥離の際の環境によって剥離性が著しく異なる場合がある。
例えば、厚さが薄い場合で搬送方向先端側にインキ付着量が多くなりやすいベタ画像があるような場合、あるいは低湿度環境で静電気が発生しやすいような場合には、版胴表面と印刷用紙との間の密着性が高くなる。このため、剥離爪がその両者間に入り込んだ時に剥離爪による摺擦が起こりやすくなることが原因して画像が擦られて汚れてしまったり、あるいは密着性により剥離爪による剥離が確実に行われないことによって印刷用紙が版胴の回転と共に剥離爪との対向位置を越えて版胴に連れ回りする、いわゆる、巻き上がりという現象が生じて剥離不良を起こしてしまうことがある。
【0010】
印刷用紙の密着性が高くなった場合においても印刷用紙の剥離を確実に行うには、剥離爪によって版胴表面から印刷用紙の先端が剥離された段階で搬送ベルト側からの吸引力を作用させて巻き上がりなどが生じないようにすることが考えられるが、上述したように、搬送ベルトの配置位置に関して制約があるばかりでなく、吸引装置の配置にも制約があり、吸引力を良好に作用させることができないのが現状である。
【0011】
また、複数個の版胴を並置して用いる場合、前段の版胴において上述した印刷用紙の剥離不良が起こると次段での印刷が行えなかったり、あるいは次段の版胴でプレスローラの押圧開始時期と印刷用紙の到来時期とがずれることが原因して印刷用紙上での印刷開始位置がずれてしまって色ムラ等が発生してしまう虞がある。
【0012】
本発明の目的は、上記従来の印刷装置における問題に鑑み、版胴表面から剥離される印刷用紙の剥離不良によるジャムなどの搬送不良を防止することができる構成を備えた印刷装置を提供することにある。
【0013】
本発明の別な目的は、例えば異なる色の印刷を行うために複数の版胴を用いる場合、次段の版胴への印刷用紙の搬送を確実に行わせるようにして印刷画像の位置ずれや色ムラの発生を防止できる構成を備えた印刷装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、マスタを版胴表面に捲装した状態でインキを供給することによりマスタからインキを転移させて印刷用紙に対し印刷を実行し、印刷終了後、版胴表面に密着している印刷用紙を剥離して排出する印刷装置において、上記版胴に対して接離可能に設けられている剥離爪の近傍に、上記版胴に対して接離可能な搬送ベルトとこの搬送ベルトに対して上記印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とを配置し、上記剥離爪が上記版胴に近接して上記印刷用紙の先端を剥離した時点に上記搬送ベルトおよび上記吸引装置のうちの少なくとも上記搬送ベルトを上記版胴に接近させることが可能であり、上記搬送ベルトは、上記印刷用紙の搬送方向に沿って配置された一対のプーリに掛け回されて展張され、その展張方向一端を支点として上記版胴表面に配置されているマスタ挟持機構との干渉を避けるタイミングにより展張方向他端が上記版胴に対して接近するように揺動可能に設けられていることを特徴としている。
【0016】
請求項記載の発明は、マスタを版胴表面に捲装した状態でインキを供給することによりマスタからインキを転移させて印刷用紙に対し印刷を実行し、印刷終了後、版胴表面に密着している印刷用紙を剥離して排出する印刷装置において、
上記版胴は複数個並置され、上記各版胴のうちの少なくとも上記印刷用紙の搬送方向上流側に位置する版胴の近傍には、その版胴に対して接離可能な剥離爪が設けられ、剥離爪の近傍には、上記版胴に対して接離可能な搬送ベルトとこの搬送ベルトに対して上記印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とが配置され、各版胴に対して上記剥離爪が近接して上記印刷用紙の先端を剥離した時点に上記搬送ベルトおよび吸引装置のうちの少なくとも上記搬送ベルトを、上記版胴表面に配置されているマスタ挟持機構との干渉を避けるタイミングにより上記版胴に接近させることを特徴としている。
【0017】
【実施例】
以下、図面に示した実施例により本発明の詳細を説明する。
図1は、本発明実施例による印刷装置の一つである孔版印刷装置を示す概要図である。
【0018】
図1において、孔版印刷装置1は、その内部に正逆回転可能な版胴2を備えている。
版胴2の内部には、インキ供給機構3が配置され、また版胴2の近傍には版胴2の中心を通る縦線をはさんだ一方および他方の各上方に製版部10および排版部30がそれぞれ配置され、版胴2の上方には画像読み取り部100が配置されている。
版胴2は、回転軸2Aにより正逆回転可能に設けられており、その周面には図示しないメッシュスクリーンが取り付けられている。メッシュスクリーンは、一部を除いて多数の開孔を有し、インキを滲出させることができるようになっている。版胴2にはその表面に揺動可能なクランパ2Bを有するマスタ挟持機構が設けられており、版胴周面で開孔が形成されていない部分にマスタの先端が位置した際にその先端を挾持することができるようになっている。マスタは先端以外の部分が版胴2の表面に滲出するインキによって粘着される。
【0019】
インキ供給機構3は、版胴2の内周面に当接するインキローラ3Aとこのインキローラ3Aに当接して回転するドクタ−ロ−ラ3Bとを備え、またインキローラ3Aには、版胴2の周壁をはさんでプレスローラ4が対向して配置されている。インキはインキローラ3Aとドクターローラ3Bとの対向部に形成される楔状空間に溜められインキローラ3Aの回転に伴いプレスローラ4との対向部に移送されて版胴2の表面に滲出する。
【0020】
プレスローラ4は、版胴2の周面に対して接離可能に設けられ、後述する給紙装置5から繰り出された印刷用紙Sが到達した際に版胴2の表面に圧接してマスタの穿孔からインキを印刷用紙Sの表面に転移させるために用いられる。
【0021】
製版部10は、芯材11Aに倦装されているロール状のマスタ11がプラテンローラ13および搬送ローラ14によって繰り出される過程で画像読み取り部100からの画像情報に基づきサーマルヘッド12を用いて穿孔処理し、必要な長さのマスタ11が繰り出された時点でカッター15により裁断することができるようになっている。製版部10から繰り出される穿孔処理後のマスタ11は、その先端が上述したように版胴2上に位置するマスタ挟持機構によって挾持される。
【0022】
排版部30は、版胴2に対して接離可能な一方のローラ30Aと排版ボックス31の近傍に位置する他方のローラ30Bとに掛け渡されたベルト32を用いて版胴2上からマスタ11を回収するようになっており、回収されたマスタ11は、圧縮部材33によって圧縮される。
【0023】
画像読み取り部100は、自動原稿給送装置から原稿載置台101上に給送される原稿Pを照明する光源103、原稿Pからの反射光をCCD104に向け導光する複数の反射鏡105および結像レンズ106を備えており、CCD104にて原稿からの反射光を受光することにより原稿画像に応じた画像情報を制御部20に出力する。制御部20では、画像情報に基づいて製版部10のサーマルヘッド12に駆動信号を出力する。
【0024】
版胴2に接離可能なプレスローラ4を挾んで一方に給紙装置5が配置され、他方には印刷用紙の排出搬送装置41が配置されている。
【0025】
給紙装置5は、給紙台5A上に積載されている印刷用紙Sの最上位のものに当接する繰り出しローラ6によって繰り出された印刷用紙Sを分離ローラ7、8により重送を阻止したうえで、レジストローラ9によって版胴2に向け給送するようになっている。レジストローラ9は、版胴2に倦装されているマスタ11の画像位置と整合するように給紙タイミングを設定する。
【0026】
排出搬送装置41は、版胴2の近傍に位置する剥離爪40によって剥離された印刷用紙Sをローラ42、43に掛け回されている搬送ベルト44およびその下方に位置する吸引装置46により吸引搬送して後述する排紙台52に向け排出する。
【0027】
排紙台52は、排出搬送装置41によって排出される印刷用紙Sの搬送経路延長線上に配置され、詳細を図示しないが、孔版印刷装置1の本体側の端部を支点として起倒可能に支持されている。排紙台52は印刷時に倒されて、図1に示すように、排出搬送装置41から排出される印刷用紙Sを受容する態位をとる。
【0028】
図2は、上記排出搬送装置41の原理構成を説明するための模式図である。
同図において、排出搬送装置41の搬送ベルト44は、これの展張方向両端に位置するローラ42、43のうちで展張方向一端、つまり、図2において矢印Fで示す印刷用紙Sの搬送方向下流側に位置するローラ43の支軸43Aを支点として揺動可能に支持されている。このため、ローラ42が位置する搬送ベルト44の展張方向他端は、版胴2に対して接離可能に揺動することができる。
支軸43Aは、側面視形状がL字状の支持アーム41Aと一体的に設けられ、支持アーム41Aにおける揺動端には、ローラ42およびカムフォロワ41Bがそれぞれ回転可能に設けられている。さらに支持アーム41Aの下部には吸引装置46が一体化されている。
【0029】
支持アーム41Aの揺動端と孔版印刷装置1の不動部との間には引張バネなどの弾性体41Cの両端が掛けられており、これにより、支持アーム41Aが、図2中、時計方向に揺動する習性が付与されている。
【0030】
カムフォロワ41Bには孔版印刷装置1の不動部において回転可能に支持されているカム41Dの外周面が当接している。カム41Dは、ローラ42が位置する支持アーム41Aの揺動端上面を版胴2における印刷用紙Sの剥離位置近傍に接近させることができる大径部と、クランパ2B(図1参照)を有するマスタ挟持機構と支持アーム41Aとが干渉しないように版胴2から遠ざけることができる小径部とを有するカムプロフィールが形成されている。
【0031】
カム41Dは、大径部をカムフォロワ41Bに対面させるタイミングとして、剥離爪40が版胴2に近接して印刷用紙Sを剥離する時点に対応して支持アーム41Aの揺動端を版胴2の表面に接近させて吸引装置46による吸引力を印刷用紙Sに作用させることができるタイミングとされ、しかも、版胴2に有するマスタ挟持機構との干渉が避けられるタイミングが設定されている。本実施例では、カム41Dが版胴2の回転と同期して回転することにより上記したタイミングが得られるようになっている。
【0032】
本実施例は以上のような構成であるから、版胴2に対して印刷用紙Sの給送が行われない非印刷時には、排出搬送装置41におけるカム41Dは小径部を支持アーム41A側のカムフォロワ41Bに対面させている。これにより、支持アーム41Aは、揺動端が版胴2の表面から遠ざかる位置に維持され、このとき吸引装置46は停止状態に制御されるので、吸引力が発生しない状態になる。
【0033】
版胴2に対して給紙装置5から印刷用紙Sが繰り出され、印刷用紙Sがプレスローラ4により版胴2の表面に押圧されて印刷工程が実行される際には、版胴2から印刷用紙Sを剥離するために剥離爪40が版胴2の表面に近接する。このとき、吸引装置46が動作状態に制御される。
剥離爪40が版胴2の表面に近接するのに応じてカム41Dの大径部がカムフォロワ41Bに対面する。このとき、支持アーム41Aは、版胴2に有するクランパ2Bとの干渉が避けられるタイミングで、図3中、二点鎖線で示す状態から実線で示すように、揺動端を版胴2の表面に接近させる。これにより、排出搬送装置41は、剥離爪40が近接している版胴2の表面に対して吸引装置46からの吸引力を作用させることができる。
【0034】
剥離爪40によって版胴2の表面から剥離された印刷用紙Sは、剥離位置における版胴2の表面に吸引装置46からの吸引力が作用しているので、剥離された直後に先端が排出搬送装置41における搬送ベルト44側に引き付けられ、搬送ベルト44によって吸引搬送されることになる。
【0035】
なお、本発明においては、吸引装置46を、支持ア−ム41Aに一体化されて搬送ベルト44と共に版胴2に対して接近させるようにするだけでなく、予め搬送ベルト44とは独立して不動部に固定し、搬送ベルト44のみが版胴2に接近するように構成することも可能である。
図5は、吸引装置46が支持ア−ム41Aと独立して配置されている例を示しており、同図において、吸引装置46は、ロ−ラ42、43を含む複数のロ−ラに掛け回されている搬送ベルト44の内側で、版胴2の表面から剥離される印刷用紙Sの先端部に対して良好に吸引力を作用させることができる位置に接近させて図示しない不動部に固定されている。このような構成とすることにより、吸引装置46を、印刷用紙Sの先端に作用する吸引力を高める位置に配置できるようになり、印刷用紙Sを確実に搬送ベルト44側に向け吸引することができる。
【0036】
このような構成とした場合、吸引装置46を版胴2の近傍に接近させて固定した場合には、図5に示すように、版胴2における印刷用紙Sの剥離位置に対して吸引力が作用しやすい位置に吸引装置46を予め配置しておくことができるので、剥離された瞬間には印刷用紙Sの先端に対して搬送ベルト44に向け吸引するための吸引力が作用していることになる。これにより、剥離された印刷用紙Sは、剥離された瞬間からタイムラグを生じることなく確実に搬送ベルト44によって吸引搬送されることになる。
【0037】
本実施例によれば、版胴2にカム41Dの回転を同期させるだけの簡単な構成により、版胴2に有するクランパ2Bと干渉させないタイミングで排出搬送装置41の支持アーム41Aを揺動させることができるので、特別な接離機構を付設することなく簡単な構成により剥離された印刷用紙Sの先端を剥離された直後から確実に排出搬送装置41に向け移送することができる。
【0038】
ところで、上記した排出搬送装置41は、例えば、異なる色の印刷を行うために版胴を複数並置した構成にも適用することができる。
【0039】
図4は、第1の色を印刷するための第1版胴2と第2の色を印刷するための第2版胴2’とを並置した場合を示している。なお、本発明は、このような版胴の数に限らず、多色印刷のモードに対応するように版胴の数を設定することが可能である。
また、複数の版胴2、2’は同じ色でもよく、第1版胴2の原稿に対して特定の場所の原稿部分だけが変更になる場合、それを第2版胴2’で印刷を行い、第2版胴2’のマスタのみを適宜製版して印刷するようなことも可能である。
【0040】
同図において、第1、第2の各版胴2、2’は、図1に示した構成を備えており、各版胴2、2’のうちで、少なくとも印刷用紙Sの搬送方向上流側に位置する第1版胴2における印刷用紙Sの剥離位置近傍には、図2に示した構成と同様な構成を備えた排出搬送装置41が設けられている。図4に示す実施例では、第2版胴2’における印刷用紙Sの剥離位置近傍にも排出搬送装置41’が設けられており、この場合の第1版胴2側の排出搬送装置41は、第1版胴2から剥離された印刷用紙Sを第2版胴2’に向け案内する機能も備えている。
【0041】
本実施例において、第1、第2版胴2、2’に対応して設けられている排出搬送装置41、41’は、各版胴2、2’における印刷用紙の剥離時点に対応して、しかも各版胴2、2’でのクランパ2B、2B’と干渉しない時期に支持アーム41A(図2参照)の揺動端が各版胴2、2’における剥離位置近傍へ接近するタイミングをカム41D(図2参照)によって設定されている。このため、排出搬送装置41、41’は、各版胴2、2’での用紙Sの剥離時点に合わせて支持アーム41Aの揺動端が版胴2、2’に接近して吸引装置46(図2参照)からの吸引力を作用させるようになっている。
【0042】
本実施例は以上のような構成であるから、非印刷時には排出搬送装置41および41’は、支持アーム41A(図2参照)の揺動端側が第1、第2版胴2、2’の剥離位置近傍から遠ざけられた状態に維持されている。これにより、図2に示した場合と同様に、支持アーム41Aが版胴2、2’から遠ざけられ、このとき吸引装置46は停止状態に制御されるので、吸引力が発生しない状態に維持される。
【0043】
第1版胴2から搬送された印刷用紙Sが第2版胴2’において印刷されると、剥離爪(便宜上符号40’で示す)が版胴2’の表面と印刷用紙Sとの間に入り込めるように第2版胴2’の表面に近接する。
第2版胴2’の回転と同期してクランパ2B’に干渉させないタイミングでカム41D(図2参照)が回転し、支持アーム41A(図2参照)の揺動端を版胴2’の表面近傍に接近させる(図4(A)参照)。これにより、印刷用紙Sは、図3に示した場合と同様に、剥離爪40’により第2版胴2’から剥離された直後に第2版胴2’の表面に作用している吸引装置46からの吸引力によって排出搬送装置41’の搬送ベルト44’に向け引き付けられて吸引搬送される。
【0044】
一方、第1版胴2による印刷が行われた場合には、図4(B)に示すように、第1版胴2側の排出搬送装置41が第1版胴2に接近し、第2版胴2’側の排出搬送装置41’は第2版胴2’から遠ざけられる。第1版胴2の表面に排出搬送装置41が接近すると、第1版胴2から剥離される印刷用紙Sに対して吸引装置46からの吸引力が作用しやすい状態とされ、印刷用紙Sが排出搬送装置41により吸引搬送されて第2版胴2’に向け搬送される。
第2版胴2’では、排出搬送装置41によって搬送されてくる印刷用紙Sが到達するタイミングに合わせてプレスローラ(便宜上、符号4’で示す)が第2版胴2’側に揺動して印刷用紙Sを押圧する。
【0045】
第2版胴2’において印刷が行われると、図4(C)に示すように、第2版胴2’側の剥離爪(便宜上、符号40’で示す)による印刷用紙Sの剥離が開始される。この剥離に合わせて第2版胴2’側の排出搬送装置41’は、支持アーム41Aの揺動端を第2版胴2’の表面に接近させる。一方、第1版胴2側の排出搬送装置41は、印刷用紙Sの搬送が終了するまでの間、本実施例では、印刷用紙Sが第2版胴2’側の排出搬送装置41’によって吸引搬送を開始されるまでの間、支持アーム41Aの揺動端を第1版胴2の表面に接近させている。これにより、第1の色と第2の色とを合成して所望の色の印刷を行うような場合、第1の版胴2において剥離された印刷用紙Sを確実に第2の版胴2’に向け搬送することができるので、第2の版胴2’側での給紙タイミングを正確に維持することが可能になり、画像の位置ずれや色ムラの発生が防止される。
【0046】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、請求項1記載の発明によれば、版胴に対して剥離爪が近接して印刷用紙の先端が剥離された時点で、しかもマスタ挟持機構との干渉を避けるタイミングにおいて搬送ベルトおよび吸引装置のうちの少なくとも搬送ベルトが版胴に接近するので、剥離され始めた印刷用紙の先端に対して吸引付着力を良好に作用させる位置に吸引装置を配置することができる。これにより、印刷用紙の巻き上がりが起こる前に印刷用紙を搬送ベルトに吸引付着させて搬送することができ、印刷用紙のジャムの発生を確実に防止することが可能になる。
【0047】
請求項記載の発明によれば、例えば、異なる色の印刷を行うために複数個並置されている版胴を対象として、その版胴のうちの少なくとも印刷用紙の搬送方向上流側に位置する版胴から剥離される印刷用紙を対象として、その印刷用紙が剥離された時点で搬送ベルトおよびこれに印刷用紙を吸引する吸引装置のうちの少なくとも搬送ベルトを版胴表面に接近させることができるので、前段の版胴から剥離された印刷用紙の先端に作用する吸引力を高める位置に印刷用紙を吸引する吸引装置を配置することで印刷用紙を確実に搬送ベルト側に吸引することができる。これにより、後段の版胴での印刷用紙の受け渡し時期が狂うことがないので、後段の版胴での印刷開始時期に合わせた印刷用紙の搬送タイミングを設定して印刷画像の位置ずれや色ムラの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による印刷装置の一例である孔版印刷装置を示す概要図である。
【図2】図1に示した孔版印刷装置に用いられる排出搬送装置の原理構成を説明するための模式図である。
【図3】図2に示した排出搬送装置の作用を説明するための模式図である。
【図4】本発明の別実施例による印刷装置を対象とした場合に用いられる排出搬送装置の作用を説明するための模式図であり、(A)は第2版胴からの印刷用紙の排出時を、(B)は第1版胴からの印刷用紙の排出時を、(C)は第1版胴から第2版胴に搬送された印刷用紙が第2版胴おいて印刷されて排出される状態をそれぞれ示している。
【図5】図1に示した孔版印刷装置の一部変形例を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置
2、2’ 版胴
40、40’ 剥離爪
41、41’ 排出搬送装置
41A 支持アーム
41B カムフォロワ
41D カム
42、43 ローラ
43A 支持アームの揺動支点をなす支軸
44 搬送ベルト
46 吸引装置

Claims (2)

  1. マスタを版胴表面に捲装した状態でインキを供給することによりマスタからインキを転移させて印刷用紙に対し印刷を実行し、印刷終了後、版胴表面に密着している印刷用紙を剥離して排出する印刷装置において、
    上記版胴に対して接離可能に設けられている剥離爪の近傍に、上記版胴に対して接離可能な搬送ベルトとこの搬送ベルトに対して上記印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とを配置し、上記剥離爪が上記版胴に近接して上記印刷用紙の先端を剥離した時点に上記搬送ベルトおよび上記吸引装置のうちの少なくとも上記搬送ベルトを上記版胴に接近させることが可能であり、上記搬送ベルトは、上記印刷用紙の搬送方向に沿って配置された一対のプーリに掛け回されて展張され、その展張方向一端を支点として上記版胴表面に配置されているマスタ挟持機構との干渉を避けるタイミングにより展張方向他端が上記版胴に対して接近するように揺動可能に設けられていることを特徴とする印刷装置。
  2. マスタを版胴表面に捲装した状態でインキを供給することによりマスタからインキを転移させて印刷用紙に対し印刷を実行し、印刷終了後、版胴表面に密着している印刷用紙を剥離して排出する印刷装置において、
    上記版胴は複数個並置され、上記各版胴のうちの少なくとも上記印刷用紙の搬送方向上流側に位置する版胴の近傍には、その版胴に対して接離可能な剥離爪が設けられ、剥離爪の近傍には、上記版胴に対して接離可能な搬送ベルトとこの搬送ベルトに対して上記印刷用紙を吸引付着させる吸引装置とが配置され、各版胴に対して上記剥離爪が近接して上記印刷用紙の先端を剥離した時点に上記搬送ベルトおよび吸引装置のうちの少なくとも上記搬送ベルトを、上記版胴表面に配置されているマスタ挟持機構との干渉を避けるタイミングにより上記版胴に接近させることを特徴とする印刷装置。
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