JP3939765B2 - パチンコ機の画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は始動入賞領域へのパチンコ球の通過に応じて所定の識別情報を表示するパチンコ機の画像表示装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機はマイクロコンピュータの採用によってきわめて変化に富んだ内容の遊技を容易に提供できるようになっており、多種多彩な機種が多数提案され、たとえば所定条件が満足されたときに入賞確率が一定時間だけ拡大され、上記条件をパチンコ機に設けた画像表示装置の表示内容に依存させる機種がある。
【0003】
この種のパチンコ機はいわゆる第1種および第3種と呼ばれる様式の一部を占め、パチンコ機の画像表示装置は複数種の識別情報を表示する可変表示装置を備えている。
【0004】
この画像表示装置は、発射装置によって遊技盤に発射されたパチンコ球(以下、発射球)が遊技盤面に設けられた始動入賞領域を通過すると、所定の変動表示時間だけ複数種の識別情報を変動表示させてゲームを開始する。
【0005】
上記ゲーム開始から所定時間が経過すると、識別情報は変動表示から停止表示に移行され、可変表示装置はいずれかの識別情報を停止識別情報として所定の停止表示時間だけ停止表示する。
【0006】
停止識別情報が予め定められた特定のものである場合、可変入賞球装置は通常遊技時にパチンコ球を入賞させない状態にある大入賞口を開放することで、所定時間入賞し易い状態に移行させ、遊技者にとって有利な権利を発生させる。
【0007】
可変表示装置は始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて予め所定順序に配列された複数種の識別情報をこの配列にしたがって、複数列で互いに異なる所定時間づつ変動表示し各列の変動表示の終了に基づいていずれかの識別情報を各列毎に順次に停止表示する。
【0008】
そして複数列の一部の識別情報を停止表示させたとき、停止表示された停止識別情報の組合せが予め定められた上記権利を発生させるための特定組合せを形成する場合、これをリーチ状態という。
【0009】
つぎに上記リーチ状態の従来例を以下に説明する。たとえば識別情報を数字の「0」ないし「15」で構成するとともに「0,1,2〜14,15」の順序で配列し、はその配列にしたがって1つの識別情報を順次表示することで変動表示を構成する。
【0010】
この変動表示は一般にパチンコ機の上方から下方に向かって識別情報をスクロールさせる動画で形成され、始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて開始される。そして変動表示開始から所定時間経過後、第1列目の識別情報をスクロール動画から即座または漸次に減速させながら停止表示に移行させる。
【0011】
この第1列目の停止表示から、さらに所定時間が経過すると、第2列目の上記スクロール動画は第1列目と同様に停止表示に移行される。
【0012】
ここで識別情報が可変表示装置に3列で表示される機種を例として、停止識別情報が3列ともに同一の場合に上記権利を発生させる特別組合せに定めれば、第1列目および第2列目がともに同一な場合、上記特別組合せの一部を構成する停止識別情報の特定組合せすなわちリーチ状態が形成されることになる。
【0013】
他方、第1列目と第2列目とが互いに異なる停止識別情報である場合にリーチ状態は形成されず、第3列目は所定時間の変動表示後、停止表示に移行する。
【0014】
このリーチ状態は上記権利発生の可能性を備えているので、リーチ状態の形成時点で可変表示装置は通常の変動表示態様から異なる表示態様に移行させる。たとえばリーチ状態の表示態様として複数色の発光表示が可能な発光ダイオードまたは液晶表示素子素子を可変表示装置に設け、リーチ状態形成中の第1列目および第2列目の停止識別情報と、第3列目の変動表示中の識別情報の色調とを互いに異ならせる。
【0015】
また単位時間当りに複数回にわたって異なる色調でリーチ状態形成中の停止識別情報を変動表示中の識別情報に対し、いわゆるフラッシュ表示すなわち互いに繰り返して周期的に異ならせて表示すれば、第1列目および第2列目と第3列目との違いを容易に識別可能にせしめる。
【0016】
このためリーチ状態が形成されても上記フラッシュ表示により、変動表示態様および停止表示態様とも異なる旨を報知できるので、遊技者はリーチ状態を容易に認識でき、上述した権利発生に対する期待感がより拡開される。
【0017】
また他の従来例としては表示素子が単色表示の機能の液晶表示素子または発光ダイオードからなる場合、リーチ状態形成時に比較的短時間で周期的に表示素子のON−OFF状態を反転させて上記フラッシュ表示せしめ、第1列目および第2列目と第3列目との違いを識別可能にすることでリーチ状態を報知する機種がある。
【0018】
このようにリーチ状態は、従来、停止識別情報と変動表示中の識別情報との表示態様を色彩あるいは表示素子のON−OFFに基づく上記フラッシュ表示によって遊技者に報知していた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち従来のパチンコ機の画像表示装置では、リーチ状態が識別情報のみで形成されているに変わりなく、比較的長期にわたり継続してパチンコ遊技をした場合、リーチ状態における表示が視覚的変化に乏しくなり易いので、遊技意欲の向上は困難になる。
【0020】
そこで本発明は、リーチ状態における表示が視覚的変化に富んだパチンコ機の画像表示装置の提供を目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するための手段として、遊技盤に配設された始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、複数列に配列された複数種の識別情報を所定時間変動させ、所定時間経過後にいずれかの識別情報を停止表示させることによって、遊技者にとって有利な権利を発生させる識別情報の特別組合せと、該特別組合せとは異なり前記権利を発生させない識別情報の組合せとのいずれかの前記識別情報の組合せをすべての列について表示するための可変表示装置を設けたパチンコ機の画像表示装置において、前記始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、前記複数列のそれぞれの列に停止表示される停止識別情報の組合せが決定され、前記可変表示装置に表示される前記複数列のそれぞれの列のうち、一列のみが継続して変動表示中であり、他の列には識別情報が停止表示され、その停止した識別情報が予め定められた特定組合せを形成するリーチ状態であり、且つ、該リーチ状態が前記継続して変動表示中の一列の変動表示態様として複数のそれぞれ異なる変動表示態様を有しており、前記異なる変動表示態様の中から所定の条件に従って特定の変動表示態様が選択されて表示されるリーチ状態である場合に、ROMに格納されたリーチ状態用の動画素材データを構成する特別画像情報と通常画像情報のうち、前記決定された組合せが前記特別組合せであるときには前記特別画像情報を、前記決定された組合せが前記特別組合せ以外の組合せであるときには前記通常画像情報を前記可変表示装置に表示する画像制御回路を備え、該画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、表示開始から初期段階において同一内容の動画を表示する構成であることを特徴とするものである。
【0022】
また、遊技盤に配設された始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、複数列に配列された複数種の識別情報を所定時間変動させ、所定時間経過後にいずれかの識別情報を停止表示させることによって、遊技者にとって有利な権利を発生させる識別情報の特別組合せと、該特別組合せとは異なり前記権利を発生させない識別情報の組合せとのいずれかの前記識別情報の組合せをすべての列について表示するための可変表示装置を設けたパチンコ機の画像表示装置において、前記始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、前記複数列のそれぞれの列に停止表示される停止識別情報の組合せが決定され、前記可変表示装置に表示される前記複数列のそれぞれの列のうち、一列のみが継続して変動表示中であり、他の列には識別情報が停止表示され、その停止した識別情報が予め定められた特定組合せを形成するリーチ状態であり、且つ、該リーチ状態が前記継続して変動表示中の一列の変動表示態様として複数のそれぞれ異なる変動表示態様を有しており、前記異なる変動表示態様の中から所定の条件に従って特定の変動表示態様が選択されて表示されるリーチ状態である場合に、ROMに格納されたリーチ状態用の動画素材データを構成する特別画像情報と通常画像情報のうち、前記決定された組合せが前記特別組合せであるときには前記特別画像情報を、前記決定された組合せが前記特別組合以外の組合せであるときには前記通常画像情報を前記可変表示装置に表示する画像制御回路を備え、該画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、前記継続して変動表示中である一列に、前記複数種の識別情報のうち前記特定組合せを形成する識別情報が近づく表示を行うにしたがって変化することを特徴とするものである。
【0023】
また、請求項2のパチンコ機の画像表示装置において、前記画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、表示開始から初期段階において同一内容の動画を表示する構成であることを特徴とするものである。
【0030】
【作用】
このような構成としたことにより、画像制御回路は画像情報を可変表示装置に表示するので、識別情報とは異なる表示によって視覚的な変化を形成する。
【0031】
画像制御回路がリーチ状態に画像情報として、始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて特別組合せが決定されている場合に前記特別組合せに応じた態様の特別画像情報と、前記特別組合せとは異なる停止識別情報の組合せが決定されている場合に前記特別画像情報とは異なる通常画像情報とを表示する構成の場合、画像制御回路はリーチ状態を特別組合せが決定されているか否かに応じ、複数種の画像情報によって可変表示装置に表示する。
【0032】
画像制御回路がリーチ状態に識別情報と画像情報とを可変表示装置に同時表示する構成を備えた構成では、画像制御回路はリーチ状態を識別情報と画像情報とによって可変表示装置に表示する。
【0033】
画像制御回路がリーチ状態に画像情報のみを可変表示装置に表示する構成を備えた構成では、画像制御回路はリーチ状態を画像情報のみによって可変表示装置に表示する。
【0034】
画像制御回路がリーチ状態を少なくとも動画および静止画のいずれか一方で構成された構成では、画像制御回路はリーチ状態を少なくとも動画および静止画のいずれか一方によって可変表示装置に表示する。
【0035】
可変表示装置に複数色を表示可能な表示部材を設けるとともに画像制御回路が前記表示部材のドライバ機能を有する構成では、画像制御回路は少なくとも画像情報および識別情報を表示部材に複数色で表示する。
【0036】
可変表示装置にはドットマトリクス形式の表示部材からなる表示部材を設けるとともに画像制御回路が前記表示部材のドライバ機能を有する構成では、画像制御回路は少なくとも画像情報および識別情報をドット単位で表示する。
【0037】
可変表示装置には発光ダイオードからなる表示部材を設けるとともに画像制御回路が前記表示部材のドライバ機能を有する構成では、画像制御回路は少なくとも画像情報および識別情報を発光ダイオード単位で表示する。
【0038】
可変表示装置には液晶表示素子からなる表示部材を設けるとともに画像制御回路が前記表示部材のドライバ機能を有する構成では、画像制御回路は少なくとも画像情報および識別情報を液晶表示素子の画素単位で表示する。
【0039】
さらにまた可変表示装置が液晶表示素子からなる構成では、外形がブラウン管および発光ダイオードで構成した場合と比較して小さく、しかも消費電力がブラウン管および発光ダイオードと比較して小さくなり、可変表示装置の外形および消費電力の省力化は容易に図られる。
【0040】
【実施例】
以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るパチンコ機の画像表示装置の要部構成で、1は可変表示装置を示し、可変表示装置1は図2に示すパチンコ機2の遊技盤3面に設けられている。
【0041】
可変表示装置1はドットマトリクス形式で複数色たとえば4色が表示可能な発光ダイオードLの表示素子からなる表示部材4によって構成され、表示部材4は1ドットすなわち本実施例では1つの発光ダイオードL単位で、しかも4色で表示制御される。
【0042】
この表示部材4には主に識別情報、識別情報とは異なるデモンストレーション(以下、デモ)画面および各種メッセージが、少なくとも動画および静止画のいずれか一方で表示される。また表示部材4の表示内容はパチンコ遊技の進行に応じて変動する。
【0043】
本実施例において表示部材4に変動表示または停止表示される識別情報は、「0」ないし「15」の数字を1行3列で表示するものとする。そして遊技盤3面に設けられた始動入賞領域としての始動入賞口(図2および図3参照)5にパチンコ球が通過すなわち入賞すると、ゲームが開始される。
【0044】
また変動表示は、複数種の識別情報を図4に示す表示部材4の上方から下方にスクロールする3列の動画によって構成され、変動表示の開始から所定の変動表示時間だけ継続される。
【0045】
この変動表示は3列とも互いに異ならせて設定されており、変動表示時間が左列、中列および右列の順序で長くなるように定められ、可変表示装置1は、変動表示の開始から各変動表示時間が経過すると、左列、中列および右列の順序で変動表示を終了させる。
【0046】
そして可変表示装置1の各列における変動表示の終了に基づき、いずれかの識別情報を所定の停止表示時間だけ停止表示する。なお表示部材4に停止表示される識別情報は、以下、停止識別情報という。
【0047】
なお識別情報の表示態様にあっては、本実施例のように識別情報を1行3列で表示する代わりに、1行2列、1行4列、2行2列、2行3列、2行4列、3行3列のように任意の行数および列数に定めても差し支えない。
【0048】
図1に戻り、可変表示装置1は表示部材4だけでなく、そのほかに画像制御回路6、キャラクタジェネレータROM(以下、CーG.ROM)7および画像RAM8を備えている。
【0049】
画像制御回路6はインタフェイス回路9を介してMPU10に交信可能に接続され、MPU10は、ROM11に格納されたパチンコ機2の制御プログラムおよび各種データ(ともに図示省略)に基づいて可変表示装置1を初め、パチンコ機2の各部を制御する。
【0050】
画像制御回路6はMPU10から入力される命令に基づいて表示部材4を表示制御すなわち走査制御するもので、表示部材4を構成するすべての発光ダイオードLの表示部材4の各々を複数色で独立にドライブするドライバ回路(図示省略)を内蔵している。
【0051】
表示部材4に表示される各種キャラクタのデータはCーG.ROM7に格納され、これらは識別情報の変動表示用の動画素材データ、停止識別情報の各静止画素材データ、リーチ状態用の動画素材データ、大役処理(後述)継続回数用静止画素材データ、デモ用の静止画素材データ、同動画素材データ、各種メッセージ(大役発生表示、大役処理中表示、エラー表示など)用静止画素材データおよび同動画素材データなどからなる。
【0052】
なおリーチ状態用の動画素材データは、遊技者にとって有利な権利(以下、権利)が発生する場合に可変表示装置1に表示される後述する特別画像情報と、有利な権利が発生しない場合に表示され、特別画像情報とは異なる通常画像情報とからなる。
【0053】
表示部材4は左列、中列および右列にそれぞれ3分割され、画像制御回路6によって各列毎に表示制御され、また各種キャラクタのデータは各列単位で形成されるとともにCーG.ROM7に各列単位で格納されている。なお表示部材4の各列間の境界は目視できないものとする。
【0054】
CーG.ROM7に格納された各種キャラクタのアドレスはROM11に格納されており、MPU10は画像制御回路6に所定の順序でキャラクタのアドレスを順次入力し、これにより画像制御回路6は適宜、表示部材4を表示制御する。
【0055】
そして各種キャラクタのうちの識別情報は「0」から順次「15」までをリール上に隣接するように一巡させ、一端が「14」に隣接する「15」の他端を「0」に隣接配列状態を想定してCーG.ROM7に格納されている。
【0056】
またMPU10には時計機能が備えられ、リセット回路12、クロック回路13、分周回路14、電源回路15、RAM16およびインタフェイス回路17が接続され、インタフェイス回路17には、継続検出回路18、入賞球数検出回路19、表示器駆動回路20、可変入賞球装置(図2参照)21、電子音発生回路22および始動検出回路23が接続されており、これらはMPU10から入力される信号によって制御されるか、または、所定の信号をMPU10に入力する。
【0057】
リセット回路12はMPU10を初期状態にするもので、リセット回路12には電源リセット回路24が接続され、電源回路15から電力が供給される際にリセット回路12に連動してMPU10を必ず初期状態にする。
【0058】
クロック回路13はMPU10に基本クロックパルスを供給し、MPU10は基本クロックパルスに基づいて上記制御プログラムを所定のタイミングで実行する。この基本クロックパルスの周期は8MHzないし10MHzで、基本クロックパルスはクロック回路13から分周回路14に入力され、適宜分周されているている。
【0059】
電源回路15はパチンコ機2の各部に電力を供給するものであるが、各部への供給手段は図示を省略している。RAM16は、MPU10が上記制御プログラムを実行する際に各種データおよび演算値などを一時的に格納する。
【0060】
インタフェイス回路17はパチンコ機2の各部とMPU10との電気的整合を図るためのもので、またインタフェイス回路9は可変表示装置1とMPU10との電気的整合を図るためのものである。
【0061】
継続検出回路18は近接センサからなる役物連続作動装置スイッチ(後述〜図5ないし図8参照)26を有し、役物連続作動装置スイッチ26は可変入賞球装置21に設けられ、可変入賞球装置21は図2に示すように可変表示装置1の下方に配置されている。
【0062】
可変入賞球装置21は通常遊技時においてパチンコ球を受け入れず、後述する所定条件が満足されたときに発射球を受入れ易くする大入賞口(図2および図3参照)25を備えている。
【0063】
この大入賞口25の開閉により、単位時間当りの入賞球数が通常遊技時よりも増大するので、入賞球は比較的短時間で集中的に払出され、権利が発生する。
【0064】
大入賞口25内には近接センサからなる役物連続作動装置スイッチ(図5および図6参照)26が備えられ、役物連続作動装置スイッチ26はいわゆる継続入賞口を形成し、この継続入賞口を通った継続入賞球を検出する。
【0065】
大入賞口25への入賞球のうち役物連続作動装置スイッチ26を通らないものは、役物連続作動装置スイッチ26の両側を通り、上記継続入賞球とともに図6ないし図8に示すように役物連続作動装置スイッチ26の下流に配設された入賞球数検出スイッチ27によって検出される。
【0066】
入賞球数検出スイッチ27は近接センサからなり、入賞球数検出スイッチ27に検出された入賞球はさらに下流に導かれ、この入賞球は、他の入賞球と同様、通常の入賞球処理が施される。なお両スイッチ26,27の検出信号はともにインタフェイス回路17を介してMPU10に入力される。
【0067】
大入賞口25への入賞球が役物連続作動装置スイッチ26によって検出されると、その検出信号は継続検出回路18およびインタフェイス回路17を介してMPU10に入力され、これに基づいてMPU10はすでに実行中の大役処理を終了後、1回のみ大役処理を再開すなわち継続させ、最大15回まで継続可能になっている。
【0068】
また大入賞口25への入賞球が入賞球数検出スイッチ27によって検出されると、その検出信号は入賞球数検出回路19およびインタフェイス回路17を介してMPU10に入力され、これによりMPU10は大入賞口25に入賞したすべてのパチンコ球数をカウントする。なお可変入賞球装置21の詳細な構造は後述する。
【0069】
表示器駆動回路20はMPU10からインタフェイス回路17を介して入力される制御信号に基づき、始動記憶数表示器28、入賞球数表示器29、大当たり表示器30および図柄変動中表示器31を表示制御し、ともに図示を省略したランプ、液晶表示素子などを駆動するための各ドライブ手段(図示省略)を備えている。
【0070】
なお入賞球数表示器29は2種類設けられ、一方はいわゆる7セグメント発光ダイオードからなるものであり、大入賞口25の直下位置に設けられている。他方は10個のLEDからなり、図3に示すように大入賞口25の上縁に沿って横方向に配設されている。
【0071】
始動検出回路23は、近接センサからなる第1種始動口スイッチ32によって始動入賞球を検出し、その検出信号をMPU10に入力するためのもので、第1種始動口スイッチ32は図2に示す始動入賞口5,5,5の各々に設けられている。
【0072】
その検出信号は入賞球数検出回路19およびインタフェイス回路17を介してMPU10に入力され、これによりMPU10は始動入賞口5への入賞を検出することができる。
【0073】
上述した第1種始動口スイッチ32、役物連続作動装置スイッチ26および入賞球数検出スイッチ27は、パチンコ球がスイッチ26,27,32のいずれかに近接したときに所定の検出信号を発生させる。
【0074】
なお本実施例は第1種パチンコ遊技を想定しているので、便宜上、第1種始動口スイッチ32という名称を使用しているが、第1種パチンコ遊技に限定されるものではなく、もちろん第3種を初め、他のパチンコ遊技に使用してもよい。
【0075】
ついでMPU10は始動入賞口5へのパチンコ球の入賞に基づいて予めROM11に格納された手順にしたがい、いずれかの停止識別情報を複数種の中から各列毎に選択いいかえれば決定する。
【0076】
上記停止識別情報の各列毎の選択と同時に、MPU10は可変表示装置1に識別情報を上述したROM11への格納配列にしたがって、複数列で互いに異なる所定時間づつ変動表示する。
【0077】
つづいて可変表示装置1は停止識別情報を表示するが、その停止識別情報の組合せは画像制御回路6によって始動入賞口5への入賞タイミングに基づいて決定される。
【0078】
そして画像制御回路6が予め定められた特別の組合せ(以下、特別組合せ)を選択した場合のみ、権利が発生される。本実施例では3列の停止識別情報がともに同じ場合を特別組合せに定める。また画像制御回路6が3列の停止識別情報がともに同じではなく、特別組合せに相当しない停止識別情報の組合せを選択した場合、権利は発生しない。
【0079】
さらに識別情報は表示部材4への変動表示状態から順次1列づつ停止表示に移行するが、この移行中、3列の左中2列の識別情報が表示部材4に停止表示され、かつ、他部の右列の表示部材4の唯1列が変動表示中、左中2列の停止識別情報の組合せが予め定められた特定組合せ、本実施例では2列ともに同じ停止識別情報の場合に「リーチ状態」と定める。
【0080】
MPU10には後述する第1無限カウンタないし第6無限カウンタの合計6系統の無限カウンタ(または乱数表)が備えられ、始動入賞口5の入賞タイミングに応じ、MPU10は上記各無限カウンタに基づいて3列分の識別情報を変動表示または停止表示する。
【0081】
この停止数値データはMPU10によって左中右の各列毎に選択いいかえれば取り込まれ、MPU10による選択のち、この停止数値データに応じた制御信号をインタフェイス回路9を介して画像制御回路6に入力する。
【0082】
ここでMPU10は、停止数値データに相当する停止識別情報の組合せが特別組合せであることを判定した場合、可変表示装置1の下方に配置された可変入賞球装置21を駆動制御することにより、通常遊技時において閉鎖している大入賞口25を大役処理として継続的に開放させる。
【0083】
また上記制御プログラムは、1サイクル分実行に要する処理時間Tp が、最長でも4msecを越えないように構成され(Tp <4msec)、MPU10はおよそ4msec毎にリセットされる。
【0084】
そして、このリセットと同時に上記第1無限カウンタはおよそ4msec毎に「1」づつカウントアップすなわち更新され、「240」までカウントされると、次回のリセット時におけるカウントアップで「0」にせしめられる(図9S201〜S204 参照)。
【0085】
上記第1無限カウンタは特別組合せの発生確率Pを定めるもので、MPU10が始動入賞口5への入賞時に上記第1無限カウンタから、特別組合せデータ「4」を取り込んだ場合、上記特別組合せを構成する識別情報の表示すなわち権利の発生が決定される。このため本実施例では特別組合せの発生確率Pが「1/241」に定められることになる。
【0086】
また上記第2ないし第4無限カウンタは停止識別情報を3列分、互いに別個に決定するものであり、それぞれが停止識別情報に対応する停止数値データを「1」づつカウントアップし、停止数値データは「0」ないし「15」間の停止表示データ値を取り、「15」までカウントされると、次回カウントアップで「0」にせしめられる(図9S205〜S212 および図10S301〜S305 参照)。
【0087】
ただし上記第3無限カウンタにあっては最高カウントアップ値が「3」の場合もある(後述)。また左列の停止識別情報(停止数値データ)は上記第2無限カウンタによって、以下、中列は上記第3無限カウンタで、さらに右列は上記第4無限カウンタで決定される(図9S209〜S212 参照)。
【0088】
まず上記第2無限カウンタは上記制御プログラムの1サイクル分実行終了後、上述したリセット信号の入力までMPU10が待機状態にあり、その入力待機時間を活用して左列の停止数値データを「1」づつカウントアップさせる。
【0089】
さらに詳しく説明すれば、上記制御プログラムの処理が1サイクル終了しても、その所要時間は上述したように4msecを越えなことから、上記第2無限カウンタは4msec周期のリセット信号が入力されるまでの待機時間を活用して停止数値データを更新し、後述する所定範囲内の左列用停止数値データを発生させ、この停止数値データがRAM16に格納されるのである。
【0090】
つぎに上記第3無限カウンタは停止数値データをおよそ4msec毎に「3」づつカウントアップし、かつ、リセット信号が入力されるまでの待機時間を活用して「1」づつカウントアップさせる。
【0091】
さらに上記第4無限カウンタは、上記第2無限カウンタのカウント値すなわち停止数値データが一巡する毎に「1」づつカウントアップする。そして停止数値データが各列ともに同一な場合すなわち停止識別情報がいわゆるゾロ目で3列とも揃って表示された場合に特別組合せを成立させる組合せを成立させる。
【0092】
ついで上記第5無限カウンタは右列における識別情報の変動表示速度のパターン(図10では変動乱数)を選択するもので、「0」ないし「8」間の右列変動速度データ値を取る。右列変動速度データ値はおよそ1sec 毎に「1」づつカウントアップされ、「8」までカウントされると、次回のカウントアップで「0」にせしめられる(図10S308〜S311 参照)。
【0093】
また上記第6無限カウンタはMPU10によって表示器駆動回路20を介して制御される図柄変動中表示器31の表示パターンを選択するものであり、「0」sec ないし「98.304」sec 間に対応する点滅表示データ値を取る(図10では変動用タイマの設定値〜S306〜S307 参照)。
【0094】
そしてMPU10が特別組合せデータ「4」を取り込まず、しかも上記リーチ状態が形成されない場合、画像制御回路6は特別組合せとは異なる識別情報をリーチさせることなく停止表示させ、この停止識別情報を表示させながら始動入賞口5への入賞を待つか、ゲーム中に始動入賞口5への入賞がすでにあれば、ゲームを継続させるために識別情報の変動表示を再開させる。
【0095】
これに対してリーチ状態が形成された場合、画像制御回路6は、特別組合せの成立如何にかかわらず、成立識別情報の変動表示および停止表示を表示部材4上で中止し、各識別情報の表示の代わりに変動表示および停止表示とは異なる態様の画像情報を動画または静止画で表示する(図11▲1▼ないし▲8▼参照)。
【0096】
なお図11ないし図15は画像情報の動画素材および静止画素材を示してはいるものの、すべての動画素材が示されているのではなく、大部分が省略されており、実際には図11ないし図15よりも綿密に構成されている。
【0097】
図11の動画はキャラクタAおよびキャラクタBから概略構成されており、両キャラクタA,Bが戦う場面を可変表示装置1に表示する。そして画像情報は図11▲1▼ないし▲8▼に示す特別画像情報と、特別画像情報とは異なる図示を省略した通常画像情報とからなる。
【0098】
特別画像情報は遊技者に対して権利の発生を表示するためのものであり、画像制御回路6が始動入賞口5への入賞によって特別組合せに相当する停止識別情報の組合せを選択している場合に可変表示装置1の表示部材4に表示され、その動画、場合によっては静止画の表示によって権利の発生を漸次、暗示または連想させるように構成されている。
【0099】
そこで図11を例に説明すれば、特別画像情報はキャラクタAがキャラクタBに打ち勝つ旨を漸次表現する動画であり、キャラクタAが遊技者を象徴する一方、キャラクタBがパチンコ機2を象徴している。
【0100】
そしてキャラクタAがキャラクタBに対して勝利する旨の動画で遊技者の勝利を表現し、最終段階における画面・図11▲8▼では「当」の文字をキャラクタAの両側に取り合わせて権利発生が容易に連想できるように特別画像情報を構成し、これにより権利の発生が表現されるのである。
【0101】
図11▲8▼において左右列の「当」の文字は静止画で構成されているが、左右列の表示部材4,4の発光色を所定周期で交互に異ならせ、いわゆるフラッシュ表示させるようにしてもよい。
【0102】
また特別画像情報は図11の動画のほか、図12▲1▼ないし▲3▼に示す動画で構成したり、この動画を図11▲8▼に連続して図12の動画を表示させてもよく、図12の動画は「当」の文字の両側にいわゆる 「V(Victory)」サインを両手で形成する過程を動画で漸次表現することにより権利の発生を暗示または連想させている。
【0103】
これに対して通常画像情報は、画像制御回路6が始動入賞口5への入賞によって特別組合せとは異なる停止識別情報の組合せを選択している場合に表示部材4に表示され、権利が発生しない旨を遊技者に表示するためのものである。
【0104】
通常画像情報は、図11に示す特別画像情報に対し、キャラクタBがキャラクタAに打ち勝つ旨を示す動画からなり、図11▲1▼に示す動画の表示開始直後から、図11▲1▼ないし▲3▼に示す動画までは特別画像情報と同じ構成であり、それ以降は図示を省略した最終画面までの間に遊技者に「外れ」を暗示または連想させるように構成されている。
【0105】
これにより動画の初期段階では特別画像情報または通常画像情報の判別を困難にしつつ、権利発生有無をも明確に表現せず、動画表示の進行に応じて権利が発生しない旨を識別情報とともに同時表示することで漸次表現するのである。
【0106】
なお上記実施例ではリーチ状態の形成時、画像制御回路6が識別情報の変動表示および停止表示を表示部材4上で中止し、各識別情報の表示の代わりに画像情報のみを動画で表示した場合を説明したが、これに限定されるものではなく、画像情報と識別情報とを同時表示するように画像制御回路6を構成してもよい。
【0107】
たとえば図13▲1▼ないし▲3▼に示した画像情報の実施例では、左列および中列の識別情報が停止表示され、両停止識別情報「7」,「7」がリーチ状態を形成した場合、中列識別情報「7」の停止表示直後または停止表示から所定時間 (たとえば0.5sec)経過後、図13▲1▼に示すように中列の停止識別情報「7」の代わりに「火山」の「噴火」による動画の表示を開始する。
【0108】
そして右列の変動表示中、識別情報「7」が図13▲2▼および図13▲3▼に示すように上方から下方へのスクロール動画で右列の表示部材4に表示され、右列の表示部材4が「7」をしだいに表示するにつれて、中列の「火山」の「噴火」の度合いを漸次増大させる。
【0109】
つづいて右列の表示部材4に識別情報「7」がまさに表示されようとした時点で最大の「噴火」状態を特別画像情報として表現することによって特別組合せを遊技者に対して連想または暗示させるのである。
【0110】
そして画像制御回路6が始動入賞口5への入賞によって特別組合せを構成する停止識別情報を選択している場合、上述した最大の「噴火」状態の表示の直後に特別組合せとしての停止識別情報たとえば「7」,「7」,「7」を可変表示装置1の各列の表示部材4,4,4に表示すれば、権利の発生がさらに明確に表現される。
【0111】
他方、特別組合せとは異なる停止識別情報の組合せが選択されている場合、上述した最大の「噴火」状態の表示以前に通常画像情報として動画表示を停止させ、同時に特別組合せとは異なる停止識別情報、本実施例では特別組合せを構成する停止識別情報の前後たとえば1つ前に配置されている「7」,「7」,「6」を各列の表示部材4,4,4に表示する。
【0112】
または上記最大の「噴火」状態の表示後、つづけて「噴火」状態の漸次衰退させる動画を通常画像情報として表示すると同時に、右列の表示部材4に識別情報「5〜7」をしだいに下方へスクロール表示させつづけ、さらに識別情報「7」の1つ後に配置されている識別情報「8」をスクロール表示した時点で特別組合せとは異なる停止識別情報「7」,「7」,「8」を各列の表示部材4,4,4に表示する。
【0113】
これにより動画の初期段階では画像情報の種別いいかえれば権利発生有無を明確には表現せず、動画表示が進行するにつれて権利が発生しない旨を識別情報とともに同時表示することによって漸次表現するのである。
【0114】
さらに異なる実施例としては、リーチ状態形成と同時にリーチ状態を構成する識別情報たとえば「7」を中列の表示部材4に停止表示し、同時に左右列の表示部材4,4に上述したを表示するようにしてもよい。
【0115】
この場合、特別画像情報はたとえば図14▲1▼ないし▲3▼に示すように上述した最大の「噴火」状態で停止することで表現され、この直後に特別組合せとしての停止識別情報「7」,「7」,「7」を各列の表示部材4,4,4に表示する。
【0116】
この直後、権利発生をさらに明確に表示するため、特別画像情報としてさらに図15▲1▼および図15▲2▼を所定周期で交互に表示するようにしたり、図12▲1▼ないし▲3▼をつづけて表示してもよい。
【0117】
他方、通常画像情報は上述した最大の「噴火」状態以前の段階で動画を停止させることによって表現され、この直後に特別組合せとは異なる停止識別情報たとえば「7」,「7」,「6」を各列の表示部材4,4,4に表示する。
【0118】
また異なる通常画像情報としては、上記最大の「噴火」状態の表示後、つづけて「噴火」状態の漸次衰退させる動画で表現され、つづけて特別組合せとは異なる停止識別情報たとえば「7」,「7」,「8」を各列の表示部材4,4,4に表示する。
【0119】
また上述した各動画および静止画の全部または一部は上記フラッシュ表示で表現するようにしてもよい。
【0120】
さらには可変表示装置1に表示される停止識別情報の組合せがリーチ状態を形成せず、かつ、後述する始動記憶数表示器28が点灯表示している場合、画像制御回路6は可変表示装置1に識別情報を変動表示させる。
【0121】
これに対して可変表示装置1に表示される停止識別情報の組合せがリーチ状態を形成せず、かつ、始動記憶数表示器28が点灯表示していない場合(後述)、現停止識別情報をつぎの始動入賞口5への入賞まで継続して表示する。
【0122】
なお現停止識別情報が可変表示装置1に所定時間(たとえば5分間)を越えて継続表示された場合、特定の発光ダイオードLのみが焼きつくことを抑止するために、たとえばメッセージ、特定意匠および特定商標などを可変表示装置1に表示するようにしてもよい。
【0123】
始動記憶数表示器28は4個のLEDからなり、図4に示すように表示部材4の下縁に沿って横方向に配設されている。始動記憶数表示器28はMPU10により、始動検出回路23を介してカウントされた始動入賞球数を点灯表示するためのものである。
【0124】
すなわちMPU10は始動記憶数表示器28に表示される始動入賞球数データの最大値を4球に定め、ゲーム中の第5球目以降の始動入賞球については表示せず、第4球目までの各始動入賞球はゲーム開始に係る権利を保持する。
【0125】
このゲーム開始に係る権利保持中の各始動入賞球に対応した停止数値データは、4個のLEDの点灯分についてはMPU10によって選択されるが、第5球目以降の始動入賞球に対応する停止数値データは選択しない。
【0126】
すなわちMPU10は5球目以降の始動入賞球をゲームの始動について無視することになり、この始動入賞球に対しては通常の入賞処理のみが施され、また始動記憶数表示器28は可変表示装置1を起動いいかえれば停止表示状態から変動表示状態に移行させ、ゲームを最初に開始させた始動入賞球数を表示しない。
【0127】
さらに詳しくいえば始動記憶数表示器28はゲーム中すなわち表示部材4が識別情報を変動表示させてから、停止表示するまでの始動入賞球数データを1ゲーム毎に点灯表示するものである。
【0128】
そして表示部材4が変動表示中の識別情報を停止表示させた時点で、始動記憶数表示器28によって始動入賞球数データを点灯表示している場合、始動記憶数表示器28は始動入賞球数データを1球分減じるのである。
【0129】
可変入賞球装置21は図1に示す大入賞口ソレノイド33と、大入賞口ソレノイド33を励解磁するためのソレノイド駆動回路34と、図2の大入賞口25を開閉するための開閉板35とを主構成とする。
【0130】
開閉板35は、図5に示すように断面が概略「コ」の字形状に形成され、図示を省略したピン介して大入賞口25の開口に回動可能に取り付けられている。そして開閉板35の基端を中心とする前後方向の回動によって大入賞口25を開閉する。
【0131】
開閉板35は図示を省略したリンク機構を介して大入賞口ソレノイド33のプランジャ(図示省略)に連結され、大入賞口ソレノイド33はソレノイド駆動回路34により、またソレノイド駆動回路34はMPU10により、それぞれ制御される。
【0132】
そしてソレノイド駆動回路34がMPU10からの制御信号に基づいて大入賞口ソレノイド33を励磁させると、図6破線で示す閉鎖状態の大入賞口25は、図6実線で示すように開放され、これにより発射球は大入賞口25に入賞し易くなる。
【0133】
大入賞口25には仕切板36が立設され、仕切板36は大入賞口25内を開口側(図6ないし図8では左側)に位置する前空間部38と、前空間部38よりも奥側(図6ないし図8の右側)に位置する後空間部39とに2分する。
【0134】
仕切板36は上方を大入賞口25の開口方向に湾曲させており、この湾曲によって大入賞口25奥方に向かう入賞球の流入の円滑化が図られている。
【0135】
仕切板36には役物連続作動装置スイッチ26に連通する継続開口40と、継続開口40の両側に配置された通常開口41,41とが穿設され、両開口40,41,41と役物連続作動装置スイッチ26の入賞球の通過部位とは、一辺がパチンコ球形よりも僅かに大きい寸法の正方形断面に形成されている。
【0136】
図5ないし図8において42,42は一対の舌部であり、この舌部42,42は開閉板35の回動軸の向きにパチンコ球径よりも小さい寸法だけ離間して平行に設けられている。
【0137】
舌部42,42は大入賞口25の開放状態で先端を開閉板35の基端から継続開口40の内方に向って突出するように設けられ、中央部が下方に向かって湾曲する凹所43,43を備えている。
【0138】
上記開放状態における開閉板35は、凹所43,43も含む開閉板35の全体が先端側から基端側および凹所43,43の先端にかけて漸次下位になるように傾斜される。また44は大入賞口25の底部で、底部44は常時、大入賞口25の開口側から奥方にかけて漸次下位になるように傾斜する。
【0139】
底部44は図5に示すように入賞球の流下方向に沿って複数の溝45が刻まれており、この溝45によって入賞球を2点支持し、底部44および入賞球の接触面積を減少させる。
【0140】
これにより溝45は入賞球と底部44との間で発生する摩擦を減少させるだけでなく、入賞球を上述した底部44の傾斜と2点支持とによって大入賞口25の奥方に円滑にガイドする。
【0141】
溝45は、その幅が舌部42,42の各々の幅よりも僅かに大きく定められ、図6破線で示す大入賞口25の閉鎖状態にあっては、舌部42,42の各々が舌部42,42の直下に位置する溝45の各々に挿通するように溝45の深さを設定している(図6破線および図8参照)。
【0142】
そして発射球が底部44に落下した場合、溝45の開口縁で発射球を2点支持する。また発射球が上記開放状態において舌部42,42から凹所43,43に誘導されると、発射球は両舌部42,42の凹所43,43間に2点支持される。
【0143】
開閉板35の片側すなわち上記「コ」の字の内側表面には、上記開放状態において開閉板35の先端から基端にかけて継続開口40の開口縁に向かう一対のガイドリブ46,46がパチンコ球径よりも僅かに大きい寸法を隔てて突設されてている。
【0144】
このような構成の可変入賞球装置21が大入賞口25を開口状態にせしめている場合、入賞球は開閉板35と底部44との傾斜により、大入賞口25の開口側から奥方に流下され(図5および図6参照)、継続開口40または通常開口41を通ったのちに入賞球数検出スイッチ27に向かって誘導される。
【0145】
ここで発射球が開閉板35の両ガイドリブ46,46の外側近傍に落下して入賞しようとすると、この入賞球は継続開口40の両側すなわち通常開口41に向かって誘導され易く、これに対して両ガイドリブ46,46の内側近傍に落下した場合、入賞球は継続開口40に向かって誘導され易くなる。
【0146】
この場合、入賞球は上述した開閉板35の傾斜によって凹所43に誘導され、凹所43に収容されると同時に図7に示すように仕切板36に当接する。このため入賞球は凹所43および仕切板36によって前空間部38側の継続開口40の直上位置すなわち役物連続作動装置スイッチ26の直上流に3点で係止され、この係止された入賞球を遊技者に表示する(図5および図7参照)。
【0147】
つづいてソレノイド駆動回路34がMPU10からの制御信号の入力に基づいて励磁中の大入賞口ソレノイド33を解磁させると、図6実線で示す開放状態の大入賞口25は図6破線で示すように閉鎖され、大入賞口25への入賞が禁止される。
【0148】
この閉鎖時において舌部42は開閉板35の基端を中心として図6中、時計方向に回動されることから、凹所43に収容された入賞球は底部44に落下する。そして底部44の傾斜によって入賞球が継続開口40および役物連続作動装置スイッチ26内方に向かって流下し、役物連続作動装置スイッチ26が継続入賞球を検出する。
【0149】
また大入賞口25に入賞した入賞球は継続入賞球であるか否かにかかわらず、入賞球数検出スイッチ27によってすべてが検出され、その入賞球数が入賞球数検出回路19からの入力信号に基づいてMPU10によってカウントされると、MPU10は表示器駆動回路20を介して両入賞球数表示器29,29に入賞球数を表示する。
【0150】
そして入賞球数検出スイッチ27によってカウントされた大入賞口25への入賞球数データが所定数、本実施例においては9球に達したとき、MPU10は大入賞口ソレノイド33を解磁させるための信号を発生し、開閉板35を閉鎖させる。
【0151】
この大入賞口25への入賞球数データはMPU10に接続されたRAM16に一時的に格納される。なお上述した大入賞口25の開放時間を以下、大役時間という。
【0152】
このような大役処理中、MPU10が役物連続作動装置スイッチ26および継続検出回路18によって入賞球を検出した場合、継続モードがセットされる。
【0153】
そしてMPU10は、大役処理開始から大役時間経過後または入賞球数が9球に達したのち、大入賞口ソレノイド33を駆動して開閉板35を一旦閉鎖させてから、入賞球数データにかかわらず大役処理はふたたび1回のみ継続(再開)されると同時に、すでにセット済の上記継続モードを解除する。
【0154】
この継続モードは、役物連続作動装置スイッチ26が入賞球を検出しないときにはセットされず、大役処理が予め定められた回数まで継続したときにおいてもふたたびセットされることはない。
【0155】
本実施例において、上記継続モードがセットされる回数の最高値は15回に定められており、第1回目の大役処理を含めると合計で16回の大役処理が実行されるようになっている。
電子音発生回路22はMPU10によって制御され、各種効果音を遊技の進行に応じてスピーカ38から発生させる。なおスピーカ38は図2において図示が省略されている。またパチンコ球は図2に示した上皿39から投入されると、図示を省略した投入球供給装置から上記打球装置(図示省略)に供給される。
【0156】
そして40で示したハンドル装置を操作することによって、パチンコ球は遊技盤に向かって打ち出される。また図2に示した41は下皿である。
【0157】
つぎに上記構成に係るパチンコ機の画像表示装置の使用手順を図について以下に説明する。まず電源回路15から電力が供給されると、MPU10はリセット回路12および電源リセット回路24によって初期化され、これと同時にMPU10はパチンコ機2の各部に初期設定の処理を施す。
【0158】
このとき画像制御回路6はMPU10から入力される制御信号により、CーG.ROM7から初期設定時におけるデモ用画面素材データを読み出して画像RAM8に書き込み、表示部材4にはそのデモ用画面を表示する。
【0159】
この表示部材4には初期状態におけるデモ用画面素材として、表示部材4に停止識別情報が動画素材データまたは静止画素材データによって表示され、表示部材4に商標、遊技説明およびメッセージなどの一般表示が動画素材データまたは静止画素材データで表示される。このときMPU10はゲームの開始までウエイト状態いいかえれば始動入賞球の検出待ち状態になっている。
【0160】
上記初期状態におけるデモ用画面素材の表示は、ゲームが開始されるまで継続されるが、同デモ用画面素材の表示が開始から所定時間たとえば5分間継続すると、この継続が上記時計機能によって計測され、MPU10から入力される制御信号により、画像制御回路6は前回の停止識別情報または初期設定された停止識別情報を表示する。
【0161】
この停止識別情報の表示がさらに5分間継続されると、上記デモ用画面素材の表示が再開し、このデモ用画面素材の表示と停止識別情報の表示との交換は5分間継続される毎に繰返され、これにより特定箇所にのみ同一の識別情報および一般表示が比較的長い時間、停止表示されることはなく、いずれかが表示部材4の同一箇所に焼き付きにくくしている。
【0162】
つぎに上記初期状態から始動入賞口5への入賞球が入賞球数検出回路20および入賞球数検出スイッチ27によって検出されると、MPU10は、図16のaに示す検出パルス信号の立ち上がりで、上記第1無限カウンタから特別組合せデータを取り込む。
【0163】
そしてMPU10は、図17のS1に示すように、MPU10は上記第1無限カウンタから「0」ないし「240」のいずれかの特別組合せデータを取り込み、つぎのS2では上記特別組合せデータが「4」すなわち特別組合せ(大当たり)であるか否かを判定する。
【0164】
この特別組合せデータが「4」である場合には図18のS23にジャンプする一方、「4」でない場合にはS3において上記第2ないし第4無限カウンタから右、中および左の各列の停止識別情報に相当する停止数値データから「0」ないし「15」のいずれかを各々選択するとともに、S4において各停止数値データに対応する識別情報を決定する。
【0165】
一方、上述した一連の処理と並行して画像制御回路6はMPU10から入力される制御信号により、識別情報を右、中および左の各列表示部材4に変動表示させ、かつ、MPU10は、ランプ(図示省略)を有する図柄変動中表示器31をすべての列の識別情報が停止表示されるまで継続的に動作させる。
【0166】
このとき画像制御回路6は各列の表示部材4における識別情報の変動表示を比較的遅い速度(たとえば0.065sec/1識別情報)Aでスクロールさせるように走査制御する。
【0167】
また図柄変動中表示器31は識別情報の変動表示中、MPU10からの制御信号に基づいて上記ランプを所定周期で点滅表示させ、その周期およびタイミングは上記第6無限カウンタによってカウントされる点滅表示データに基づいて決定される(図示省略〜図19S15,S16および図18S29,S32参照)。
【0168】
さらに右列の表示部材4における識別情報の変動表示態様のモードパターンは上記第5無限カウンタによる右列変動速度データと、上記点滅表示データとに依存する(図17S12、図19S15,S16および図18S29,S32参照)。
【0169】
なお詳細は後述するが、本実施例では各列の表示部材4における識別情報の変動表示速度が2段階に定められており、画像制御回路6は各列の表示部材4に対応する表示データたとえば識別情報の変動表示用の動画素材データを分周パルス信号に基づき、1μsec 毎に左列、中列および右列の順序で表示部材4を1サイクルとして、CーG.ROM7から順次読み出し、読み出した動画素材を動画素材データに応じた表示部材4上に繰り返し走査制御する。
【0170】
上記変動表示中、S5では、上記S4で決定され停止識別情報の組合せが特別組合せ(大当たり図柄)のいずれかに相当するか否かが判定され、特別組合せではないと判定された場合、S6ないしS8に基づいて変動表示処理から左列、中列および右列の順で停止表示処理に移行する(図18S25およびS26参照)。
【0171】
この停止表示処理は変動表示速度Aによる各列の変動表示は少なくとも図16のaの時点から6.799secが経過する図16のb時点まで継続され、画像制御回路6は図16のbの時点から左列の表示部材4上に変動表示速度Aよりも遅い速度(たとえば0.262sec/1識別情報≒変動表示速度A×4)Bで、また中列および右列の両表示部材4,4にあっては変動表示速度Aで、それぞれ識別情報を変動表示させる。
【0172】
さらに変動表示速度Bに基づく変動表示は、左列の表示部材4にあっては図16のbから0.262secが経過した図16および図20のcの時点まで継続されたのち、画像制御回路6によって停止表示に移行され(図17S6参照)、中列は図16および図20のcの時点から0.786secが経過する図16および図20のdの時点まで継続されたのち、画像制御回路6が中列の変動表示を停止表示に移行させる(図17S7参照)。
【0173】
また、画像制御回路6は右列の表示部材4における変動表示速度Aの変動表示を図16のaの時点から図16および図20のdの時点まで継続させたのち、変動表示速度Aから、変動表示速度Aよりも遅く、かつ、変動表示速度Bよりも速い変動表示速度(〜0.131sec/1識別情報≒変動表示速度A×2)Cに移行させる。
【0174】
そして変動表示速度Cが図16および図20のdの時点から0.262secが経過する図16および図20のeの時点まで維持され、S8で画像制御回路6はeの時点において上記S3で取り込まれた停止表示データに基づき、右列の表示部材4に図16および図20のeの時点から0.999secが経過するまで停止識別情報を表示する。
【0175】
この場合、特別組合せとは異なる組合せの識別情報が、上記S3およびS4のステップで決定された停止表示データおよび停止識別情報に基づいて可変表示装置1の各列の表示部材4に停止表示されるので、権利は発生しない。
【0176】
他方、上記S4で決定された停止識別情報の組合せが特別組合せであると判定された場合、S9において決定済の右列の停止数値データに「1」を加え、その和に相当する停止数値データを新たな停止数値データに置き代えることにより、画像制御回路6は特別組合せを表示部材4に停止表示しないようにして、権利を発生させない。
【0177】
こののち変動表示されている左列の識別情報が画像制御回路6によって表示部材4上でS10において停止表示されたのち、変動表示されている中列の表示部材4がS11で停止表示の処理に移行される。
【0178】
つづいてS12でMPU10は上記第5無限カウンタから上記右列変動速度データを取り込み、つぎのS13では上記S12で取り込んだ右列変動速度データが「0」であるか否かを判定し、「0」でないときにS14を実行する一方、「0」であるときにS16を実行する。
【0179】
S14では、上記S3で決定された停止表示データのうち、中列の停止表示データの前後に配置すなわち中列の停止表示データとの差が「±1」である停止表示データと、右列の停止表示データとが一致するか否かが判定される。
【0180】
そしてS14で一致する判定の場合、MPU10はS15において、上記第6無限カウンタから上記点滅表示データを取り込み、この点滅表示データが「127」であるか否かを判定する一方、上記S14で一致しない判定の場合にはS21にジャンプして右列における変動表示態様をモードパターン▲1▼に定める。
【0181】
モードパターン▲1▼による変動表示態様は、画像制御回路6が破線で示す図16のDの時点から(図16および図20のd参照)、5.226〜10.125sec が経過するまで識別情報を、停止識別情報の4識別情報分手前から変動表示速度Cに移行することでスクロールの動画速度減速し、3識別情報分手前を表示した時点で一旦0.466sec停止表示し、その後の3識別情報分は1識別情報当り0.655secの変動表示速度Dで変動表示させたのち(図16のf参照)、図16のfの時点から0.999secが経過するまで停止識別情報のいずれかを各表示部材4,4,4に表示する。
【0182】
またS16でMPU10は、上記第6無限カウンタから上記点滅表示データを取り込み、この点滅表示データの下2桁が「00」であるか否かを判定し、「00」である場合には右列における変動表示態様をモードパターン▲1▼に定める一方、「00」でない場合には右列における変動表示態様をモードパターン▲2▼に定めてS22にジャンプする。
【0183】
モードパターン▲2▼による変動表示態様は、画像制御回路6が破線で示す図16のDの時点から、6.995〜11.894sec が経過するまで識別情報を変動表示速度Cまたは変動表示速度Dで変動表示させたのち(図16のg参照)、図16のgの時点から0.999secが経過するまで停止識別情報のいずれかを各表示部材4,4,4に表示する。
【0184】
さらに上記S15で点滅表示データが「127」であると判定された場合には右列における変動表示態様がS19でモードパターン▲3▼に定められる一方、「127」でないと判定された場合には右列における変動表示態様はS20でモードパターン▲2▼に定められてS22にジャンプする。S22では右列の変動表示が停止表示に移行される。
【0185】
モードパターン▲3▼による変動表示態様は、画像制御回路6が破線で示す図16のDの時点から、6.995〜11.894sec が経過するまで識別情報を変動表示速度Cまたは変動表示速度Dで変動表示させたのち(図16のh参照)、図16のhの時点からさらに20.971sec が経過するまで識別情報を変動表示速度Dで変動表示させ(図16のi参照)、図16のiの時点から0.999secが経過するまで、停止識別情報のいずれかを各表示部材4,4,4に表示する。
【0186】
なお本実施例ではいずれのモードパターン▲1▼,▲2▼,▲3▼による変動表示態様でも変動表示速度A〜Dの種別は右列変動速度データの値に依存し、上述した変動表示時間の差異は前回停止表示いいかえれば変動表示時に最初に表示される識別情報の種別に依存する。ただしモードパターン▲3▼における図16のhおよびiの区間は除く。
【0187】
さらに本実施例ではS19およびS20のステップ実行後、画像制御回路6が右列の変動表示から停止表示に移行させる場合についてを説明しているが、S19およびS20のステップ実行後、特別画像情報とは異なる通常画像情報でリーチ状態を表示したのち、S22を実行するようにしてもよい。
【0188】
すなわちS19およびS20のいずれかが実行され、リーチ状態を遊技者に対して認識させるのに充分な時間の経過後、S22の実行前の段階で、図11に示す特別画像情報に対し、キャラクタBがキャラクタAに打ち勝つ旨を表現する通常画像情報をすべての桁の表示部材4,4,4に動画または静止画で表示する。
【0189】
このことにより画像制御回路6はリーチ状態を示す動画または静止画の初期段階で、特別組合せを成立させるための停止表示データ「4」がMPU10に取り込まれたか否か、いいかえれば特別画像情報または通常画像情報の判別を困難にしつつ、権利発生有無をも明確に表現しない。
【0190】
そして画像制御回路6は動画表示の進行に応じて権利が発生しない旨を暗示または連想させたのち、S22で「外れ」の識別情報を表示部材4,4,4にそれぞれ明確に停止表示するのである。
【0191】
また画像制御回路6は中列の表示部材4に表示されている停止識別情報の代わりにリーチ状態を示す通常画像情報を動画で表示し、同時に左列の表示部材4には停止識別情報を、また右列の表示部材4にはモードパターン▲1▼ないしモードパターン▲3▼のいずれかの変動表示態様で識別情報を変動表示する。
【0192】
たとえば画像制御回路6は図13▲1▼ないし▲3▼に示す表示後、特別組合せの一部を構成する停止識別情報「7」の表示前または後の停止識別情報「6」または「8」を右列の表示部材4に表示すると同時に、特別組合せとは異なる組合せの停止識別情報をすべての表示部材4,4,4に表示する。
【0193】
さらに図14のように画像制御回路6はリーチ状態において中列の表示部材4に停止識別情報を表示し、かつ、左右各列の表示部材4,4に通常画像情報を動画または静止画で表示する。
【0194】
これにより上記同様、リーチ状態を示す動画または静止画の初期段階では特別画像情報または通常画像情報の判別を困難にしつつ、権利発生有無をも明確に表現せず、動画表示の進行に応じて権利が発生しない旨を暗示または連想させたのち、S22で画像制御回路6は「外れ」の識別情報を表示部材4,4,4にそれぞれ明確に停止表示するのである。
【0195】
これに対して上記S2において第1無限カウンタからの「4」の取り込みで特別組合せが決定し、図18のS23にジャンプした場合、MPU10は上記第4無限カウンタから右列の停止表示データを取り込む。
【0196】
つづいてS24で画像制御回路6は上記S23で取り込まれた右列の停止表示データに対応する停止識別情報を特別組合せを構成する停止識別情報に定め、この識別情報をS25およびS26において左列および中列の順に、上記S6およびS7と同様に変動表示速度Aを変動表示速度Bに移行させながら表示部材4,4に順次停止表示する。
【0197】
上記S25およびS26が実行されるとリーチ状態が形成されることになり、ここでMPU10はS27において上記第5無限カウンタから右列変動速度データを取り込み、S28で右列変動速度データが「0」であるか否かが判定され、「0」である場合にはS29が実行される一方、「0」でない場合にはS32が実行される。
【0198】
S29で上記第6無限カウンタから点滅表示データが取り込まれ、点滅表示データの下2桁が「00」であるか否かが判定され、「00」である場合にはS30で右列における変動表示態様はモードパターン▲1▼に定められる一方、「00」でない場合、S31で右列における変動表示態様はモードパターン▲2▼に定められる。
【0199】
また上記S28で右列変動速度データが「0」でないと判定された場合、S32では点滅表示データが「127」であるか否かが判定され、「127」である場合はS33で右列における変動表示態様はモードパターン▲3▼に定められたのち、S35が実行される。
【0200】
他方、S32において点滅表示データが「127」でないと判定された場合には、S34で右列における変動表示態様がモードパターン▲2▼に定められたのちにS35が実行される。このS35では上述した特別画像情報が画像制御回路6によってリーチ状態として表示処理される。
【0201】
たとえば図18に示すS35のステップにあっては、図13に示すようにリーチ状態において中列の表示部材4に表示されている停止識別情報の代わりに、画像制御回路6は特別画像情報を動画で表示部材4に表示するため、画像制御回路6は中列の表示部材4を介して識別情報とは異なる表示で視覚的な変化を形成する。
【0202】
これと同時に左列の表示部材4には停止識別情報が、また右列の表示部材4にはモードパターン▲1▼ないしモードパターン▲3▼のいずれかの変動表示態様で識別情報が変動表示される。
【0203】
このようにMPU10が停止表示データ「4」を取り込むか否かに応じ、画像制御回路6がリーチ状態として特別画像情報および通常画像情報のいずれか一方を表示部材4に表示するので、複数種の画像情報を可変表示装置1の表示部材4に表示することで視覚的な変化を遊技者に付与する。
【0204】
他の実施例として、画像制御回路6は上記S35のステップにおいて中列の表示部材4のみにリーチ状態として特別画像情報を動画(または静止画)で表示する代わりに、すべての列の表示部材4,4,4に特別画像情報を動画または静止画でリーチ状態を表示してもよい(図11、図12および図15参照)。
【0205】
また画像制御回路6は中列の表示部材4のみに識別情報を停止表示または変動表示し、かつ、左右の各列の表示部材4,4にリーチ状態として特別画像情報を動画または静止画で表示してもよい(図14参照)。
【0206】
さらに図15に示した特別画像情報は、リーチ状態に他の特別画像情報と組み合わせて連続表示したり、役物連続作動装置スイッチ26による継続入賞球の検出時に特別画像情報をすべての表示部材4,4,4に表示するようにしてもよい。
【0207】
このようにして変動表示態様がモードパターン▲1▼ないしモードパターン▲3▼のいずれかに定められると、このいずれかのモードパターンに基づき、S36で画像制御回路6は右列の表示部材4における変動表示を停止表示に移行させる。
【0208】
そして画像制御回路6は特別組合せを構成する停止識別情報を表示し、図16のiの時点から0.999sec経過した図16および図20のjの時点で役の有無すなわち停止識別情報の種別を各列の停止表示データに基づいて判定し、S37では「当り(大役)モード」がMPU10にセットされる。
【0209】
こののち上述した大役処理がMPU10によって施され、大役処理の終了と同時に大役の「終了モード」がMPU10にセットされる。(図18S38参照)。
【0210】
なお上記図20のjの時点における役判定によって上記「当りモード」がセットされるとほぼ同時に、画像制御回路6は各列の表示部材4,4,4に所定のメッセージを表示し、中列の表示部材4には特別組合せを構成するいずれかの停止識別情報が所定周期でメッセージと交互に表示される。
【0211】
そして図20のjの時点から7.499secが経過した図20のkの時点から、MPU10は大役処理を実行するためにインタフェイス回路17を介して可変入賞球装置21を動作させ、大入賞口25を開放する。
【0212】
大入賞口25への入賞球数が9球に達すると、上述したように大入賞口25が一旦閉鎖され、これに伴って凹所43に収容された入賞球は底部44に落下するので、役物連続作動装置スイッチ26が継続入賞球を検出する(図20のl参照)。
【0213】
この検出から1.998secが経過した図20のmの時点で大役処理は再開され、合計16回まで継続されたのちに終了され(図20のn参照)、大役処理終了から14.499sec 経過した図20のoの時点で上述した大役の「終了モード」がMPU10にセットされるのである。
【0214】
この図20のoの時点において、始動入賞球数データが「0」すなわち始動記憶数表示器28が点灯表示されていない場合、特別組合せのを構成する停止識別情報を継続的に停止表示する。
【0215】
他方、図20のoの時点において始動入賞球数データが「0」でない、すなわち始動記憶数表示器28が点灯表示されている場合、上述した識別情報の変動表示が図16のaの時点以降と同様に処理される。
【0216】
また始動記憶数表示器28が4球分ともすべてに点灯表示されておらず、かつ、ゲーム中に始動入賞口5に発射球が入賞した場合(図21のS101 参照)、図21のS102 に示すように始動記憶数表示器28への点灯数は1球分増加され、始動入賞球の有無をS103 で検出する。
【0217】
他方、始動記憶数表示器28が4球分ともすべてに点灯表示されており、かつ、ゲーム中に始動入賞口5に発射球が入賞した場合(図21のS101 参照)、その始動入賞球に対する特別組合せの選択に係る処理は無視される。
【0218】
したがって始動記憶数表示器28への点灯数の1球分増加はなく、また特別組合せデータの取り込み処理もない。そして図21のS103 で始動入賞球の有無を検出したのちに有効分の始動入賞球に対して特別組合せデータが取り込まれる(図21のS104 参照)。
【0219】
また可変表示装置1は発光ダイオードLからなる構成なので、外形はブラウン管で構成した場合と比較して小さく、しかも消費電力がブラウン管および発光ダイオードLと比較して小さくなり、可変表示装置1の外形および消費電力の省力化は容易に図られる。
【0220】
さらにまた可変表示装置1が液晶表示素子からなる構成では、識別情報および画像情報が液晶表示素子の画素単位で表示制御され、また外形はブラウン管および発光ダイオードLで構成した場合と比較して小さく、しかも消費電力がブラウン管および発光ダイオードLと比較して小さくなって、可変表示装置1の外形および消費電力の省力化は容易に図られる。
【0221】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、リーチ状態において画像制御回路が識別情報とは異なる画像情報を可変表示装置に表示することにより、比較的長期にわたり継続してパチンコ遊技をした場合にあっても、視覚的な変化を形成し、かつ、視覚的な遊技変化を遊技者に付与できる。
【0222】
これによりリーチ状態における遊技性を拡開することによって遊技意欲を向上させるだけでなく、画像情報によって特別組合せの成立可否が遊技者に認識され、遊技意欲の低減を抑止する。
【0223】
画像制御回路がリーチ状態に画像情報として、始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて特別組合せが決定されている場合に前記特別組合せに応じた態様の特別画像情報と、前記特別組合せとは異なる停止識別情報の組合せが決定されている場合に前記特別画像情報とは異なる通常画像情報とを表示する構成では、画像制御回路はリーチ状態を特別組合せが決定されているか否かに応じ、複数種の画像情報によって特別組合せの成立可否を可変表示装置に表示するので、視覚変化に富んだパチンコ遊技を遊技者に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部ブロック図である。
【図2】図1の画像表示装置を設けたパチンコ機の正面図である。
【図3】図2の可変入賞球装置およびその周辺の一部を示す正面図である。
【図4】図2の可変表示装置およびその周辺の一部を示す正面図である。
【図5】図3の可変入賞球装置を示す斜視図である。
【図6】図5の可変入賞球装置を示す側面図である。
【図7】図6と異なる状態を示す側面図である。
【図8】図7と異なる状態を示す側面図である。
【図9】図1の装置の制御手順の一部を示す流れ図である。
【図10】図9の他部を示す流れ図である。
【図11】図4の表示部材に表示される画像情報の表示例を示す正面図である。
【図12】図11とは異なる画像情報の表示例を示す正面図である。
【図13】図12とは異なる画像情報の表示例を示す正面図である。
【図14】図13とは異なる画像情報の表示例を示す正面図である。
【図15】図14とは異なる画像情報の表示例を示す正面図である。
【図16】図1の装置の一部の制御信号のタイミングを示す図である。
【図17】図10の他部を示す流れ図である。
【図18】図17の他部を示す流れ図である。
【図19】図18の他部を示す流れ図である。
【図20】図16と異なる状態にある制御信号のタイミングを示す図である。
【図21】図19の他部を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 可変表示装置
2 パチンコ機
3 遊技盤
4 表示部材
5 始動入賞口
6 画像制御回路
21 可変入賞球装置
L 発光ダイオード

Claims (3)

  1. 遊技盤に配設された始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、複数列に配列された複数種の識別情報を所定時間変動させ、所定時間経過後にいずれかの識別情報を停止表示させることによって、遊技者にとって有利な権利を発生させる識別情報の特別組合せと、該特別組合せとは異なり前記権利を発生させない識別情報の組合せとのいずれかの前記識別情報の組合せをすべての列について表示するための可変表示装置を設けたパチンコ機の画像表示装置において、
    前記始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、前記複数列のそれぞれの列に停止表示される停止識別情報の組合せが決定され、前記可変表示装置に表示される前記複数列のそれぞれの列のうち、一列のみが継続して変動表示中であり、他の列には識別情報が停止表示され、その停止した識別情報が予め定められた特定組合せを形成するリーチ状態であり、且つ、該リーチ状態が前記継続して変動表示中の一列の変動表示態様として複数のそれぞれ異なる変動表示態様を有しており、前記異なる変動表示態様の中から所定の条件に従って特定の変動表示態様が選択されて表示されるリーチ状態である場合に、ROMに格納されたリーチ状態用の動画素材データを構成する特別画像情報と通常画像情報のうち、前記決定された組合せが前記特別組合せであるときには前記特別画像情報を、前記決定された組合せが前記特別組合せ以外の組合せであるときには前記通常画像情報を前記可変表示装置に表示する画像制御回路を備え、
    該画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、表示開始から初期段階において同一内容の動画を表示する構成であることを特徴とするパチンコ機の画像表示装置。
  2. 遊技盤に配設された始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、複数列に配列された複数種の識別情報を所定時間変動させ、所定時間経過後にいずれかの識別情報を停止表示させることによって、遊技者にとって有利な権利を発生させる識別情報の特別組合せと、該特別組合せとは異なり前記権利を発生させない識別情報の組合せとのいずれかの前記識別情報の組合せをすべての列について表示するための可変表示装置を設けたパチンコ機の画像表示装置において、
    前記始動入賞領域へのパチンコ球の通過に基づいて、前記複数列のそれぞれの列に停止表示される停止識別情報の組合せが決定され、前記可変表示装置に表示される前記複数列のそれぞれの列のうち、一列のみが継続して変動表示中であり、他の列には識別情報が停止表示され、その停止した識別情報が予め定められた特定組合せを形成するリーチ状態であり、且つ、該リーチ状態が前記継続して変動表示中の一列の変動表示態様として複数のそれぞれ異なる変動表示態様を有しており、前記異なる変動表示態様の中から所定の条件に従って特定の変動表示態様が選択されて表示されるリーチ状態である場合に、ROMに格納されたリーチ状態用の動画素材データを構成する特別画像情報と通常画像情報のうち、前記決定された組合せが前記特別組合せであるときには前記特別画像情報を、前記決定された組合せが前記特別組合以外の組合せであるときには前記通常画像情報を前記可変表示装置に表示する画像制御回路を備え、
    該画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、前記継続して変動表示中である一列に、前記複数種の識別情報のうち前記特定組合せを形成する識別情報が近づく表示を行うにしたがって変化することを特徴とするパチンコ機の画像表示装置。
  3. 前記画像制御回路によって表示される前記特別画像情報と前記通常画像情報の表示内容は、表示開始から初期段階において同一内容の動画を表示する構成であることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ機の画像表示装置。
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