JP2004202039A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】パチンコ機等の遊技機において、単調感を払拭し、興趣の向上を図る。
【解決手段】パチンコ機1には、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側には、遊技盤5が着脱可能に装着されており、遊技盤5には、可変表示装置14が設けられている。所定の契機により、特定遊技状態を発生させるか否かが抽選されるとともに、可変表示装置14において、変動表示が開始され、所定時間後、停止表示させられる。特定遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、示唆手段によるほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】パチンコ機1には、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側には、遊技盤5が着脱可能に装着されており、遊技盤5には、可変表示装置14が設けられている。所定の契機により、特定遊技状態を発生させるか否かが抽選されるとともに、可変表示装置14において、変動表示が開始され、所定時間後、停止表示させられる。特定遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、示唆手段によるほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数種類の図柄等を表示する可変表示装置を備えたパチンコ機やスロットマシン等の遊技機がある。かかる遊技機においては、始動条件が成立すること(始動入賞や始動操作)によって、遊技者にとって有利な状態である特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、前記複数種類の図柄等が変動表示される。そして、所定時間後、自動的に或いは停止操作によって変動表示が停止させられる。この種の遊技機では、停止させられた図柄の態様によって、遊技状態が切り替えられるようになっており、かかる停止態様によっては、特別遊技状態を発生させるようになっている。また、当該変動表示中において、前記特別遊技状態の発生が示唆されることがある(例えば、特許文献1参照。)。この示唆には、特別遊技状態が発生しない場合にも行われることがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−119669号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記のような示唆は、対応する1回の変動表示中においてのみ行われ、しかも、その示唆パターンは一義的である。もちろん、次回の変動表示においても、前回の変動表示中に行われた示唆と同様の示唆が行われることもないわけではない。しかし、そのようなケースは偶然にも、示唆を行う旨が連続して決定されたことによるものであって、極稀なケースである。従って、連続して同様の示唆が行われたとしても、それらには関連性があるものではない。つまり、遊技者は、連続して行われる変動表示に際し、同様の示唆が連続して行われたとしても、単にその度に特別遊技状態の発生を期待するに過ぎない。その結果、折角の示唆演出が行われる場合であっても、遊技者は、時として遊技に際し、単調感を抱いてしまうおそれがあった。
【0005】
なお、上記課題は、パチンコ機やスロットマシンをはじめとする、遊技機全般に共通して内在するものである。
【0006】
そこで、本発明は、単調感を払拭し、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的の1つとしている。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の課題を解決するために有効な手段等を以下に示す。なお、必要に応じてその作用、効果等についても説明する。
【0008】
手段1.識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、所定の契機により、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かを抽選するとともに、前記可変表示装置において、変動表示を開始し、所定時間後、停止表示させる遊技機であって、前記特別遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、前記示唆手段によるほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0009】
手段1のように、複数回の変動表示をまたがせるようにしてほのめかしが行われる場合、変動表示停止時においても、ほのめかしが継続的に導出されることとなる。かかる演出態様を目の当たりにした遊技者は、驚きを覚えるとともに、ほのめかしの継続性に面白味を覚えつつ、特別遊技状態発生の期待を膨らませることとなる。また、遊技者は、連続する複数の変動表示に、関連性を感じることとなる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。なお、「ほのめかし」とあるのは、「教示」、「予告」、「示唆」、「予兆」、或いは「兆候」等の言葉に置き換えてもよい。要するに、「ほのめかし」によって、遊技者に対し特別遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能、或いは、「ほのめかし」によって特別遊技状態の発生のしやすさに関し差異が生じることを示唆可能となっていればよく、特別遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない。また、「ほのめかし」とあるのを、「ほのめかし演出」としてもよい。さらに、「複数回の変動表示をまたがせるようにして導出」とあるのを「変動表示停止時においても継続的に導出」としてもよい(以下、各手段において同様)。
【0010】
手段2.識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、所定の契機により、特別遊技状態を発生させるか否かを抽選するとともに、前記可変表示装置において、変動表示を開始し、所定時間後、停止表示させる遊技機であって、前記特別遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、前記示唆手段は、1回の前記抽選に基づいて、前記ほのめかしを連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出可能とし、かつ、当該ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0011】
手段2によれば、ほのめかしが、連続する複数回の変動表示にそれぞれ導出されることがあり、連続する複数回の変動表示に、関連性をもたせることができる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。また、複数回の変動表示をまたがせるようにしてほのめかしが行われる場合、停止表示時においても、ほのめかしが継続的に導出されることとなる。かかる演出態様を目の当たりにした遊技者は、驚きを覚えるとともに、ほのめかしの継続性に面白味を覚えつつ、特別遊技状態発生の期待を膨らませることとなる。さらに、ほのめかしが連続する複数回の変動表示にそれぞれ導出されるなかで、ほのめかしが停止表示時においても継続的に導出されることにより、遊技者はほのめかしの継続性及び連続性を強く感じることができる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0012】
手段3.少なくとも前記特別遊技状態が発生する場合には、連続する複数回の変動表示において、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能としたことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
【0013】
手段3によれば、ほのめかしが導出されたにも関わらず、当該変動表示に際し特別遊技状態が発生しない場合でも、ほのめかしがまたいだ次の変動表示において特別遊技状態が到来するのではないかという期待を持たせることができる。
【0014】
また、連続する複数回の変動表示において、ほのめかしが複数回の変動表示をまたぐと、前記特別遊技状態が発生する可能性が比較的高くなるよう設定した場合、そのことを認知した遊技者は、変動表示停止時においてもほのめかしが継続して導出されることを期待する。つまり、遊技者は、ほのめかしが変動表示をまたいで導出されることを心待ちにしながら遊技を行うこととなる。さらに、実際に複数回の変動表示をまたぐようにしてほのめかしが導出された場合、遊技者は、心待ちにしていた変動表示をまたぐほのめかしの導出に喜びを覚えるとともに、高揚しつつ特別遊技状態発生の瞬間を待つこととなる。すなわち、遊技性に抑揚を付与することができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。
【0015】
手段4.前記ほのめかしを、変動表示毎に、異なるタイミングで導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
【0016】
手段4によれば、ほのめかしを開始するタイミングが変動表示毎に異なると、遊技者は、変動表示中において、示唆手段によるほのめかしがいつ開始されるのかの予想がつかない。そのため、たとえ、示唆手段によるほのめかしの導出を心待ちにし、常に示唆手段によるほのめかしの導出に対して注意を払っている遊技者であっても、実際のほのめかしの導出に驚きを覚え、意外性を感じることとなる。例えば、思っていたよりも早いタイミングで示唆手段によるほのめかしが導出された場合には、遊技者は、意図しないタイミングでのほのめかしの導出に対して不意をつかれ、驚きを覚えることとなる。一方、思っていたよりも遅いタイミングでほのめかしが導出された場合、遊技者は、ほのめかしが導出されないのではないかと思った矢先のほのめかしの導出に対して驚きを覚える。すなわち、遊技性に意外性が加わることにより、複雑なる遊技性が生じるとともに、遊技者は複雑な心境の変化を体感することができる。結果として、遊技に際し、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。なお、「異なるタイミングで導出」とあるのを「異なるタイミングでランダムに導出」としてもよい。また、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかしは、変動表示毎に、異なるタイミングで導出されること」としてもよい(以下、各手段において同様)。
【0017】
手段5.前記抽選により、特別遊技状態の発生が決定された場合にのみ、1回の変動表示中に、複数回の前記ほのめかしの導出が許容されることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0018】
手段5によれば、1の変動表示に際し、複数回の(2回目の)ほのめかしが導出されることにより、特別遊技状態の発生が決定されたことが教示される。そのため、ほのめかしを視認した遊技者は、当該変動表示中において、2回目のほのめかしの発生を熱望し、ドキドキしながら遊技を行うこととなる。すなわち、遊技に際し、遊技者をわくわくさせる演出態様を設けることにより、遊技性に抑揚を付加することができ、結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0019】
ところで、上記したような、特別遊技状態の発生が決定されたことを教示する演出態様を、「所定条件が成立した場合にのみ」前記複数回のほのめかしを許容するよう制御することで導出することにより、特別遊技状態の発生の決定を教示するためだけにデータを新たに作成したり、記憶させたりする必要がない。結果として、データ記憶手段等の負担軽減を図ることができる。
【0020】
手段6.前記ほのめかしは、前記識別情報の変動表示開始時から、変動停止表示直前までの間において開始されるよう設定されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0021】
手段6によれば、停止表示直前まで特別遊技状態の発生を期待させることができる。また、ほのめかしが変動表示停止時をまたいだり、連続したりすることを認知した遊技者は、ほのめかしが導出された時点で、たとえ当該変動表示中において、特別遊技状態が発生しないことを把握した場合でも、当該変動表示の特別遊技状態の発生に対して期待するのではなく、次の変動表示に対して特別遊技状態の発生を期待することができる。すなわち、通常の遊技とは趣の異なる遊技が行われるため、遊技性の深みが増すこととなり、単調感を払拭することができる。
【0022】
手段7.前記可変表示装置においては、複数の識別情報が変動表示されるように構成され、前記複数の識別情報は所定の時間差をもって停止表示させられることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
【0023】
手段8.所定の停止タイミングの前後に、それぞれほのめかしが導出可能に構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
【0024】
手段8によれば、遊技者は、ほのめかしの導出されるタイミングが異なっていることを明確に認識することができる。
【0025】
手段9.前記ほのめかしの開始タイミングは、前記変動表示における所定の動的な演出態様であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0026】
手段9によれば、変動表示とほのめかしとを上手く演出として調和させることができる。また、遊技者に対し、ほのめかしがどのタイミングで行われたかを明確に伝えることができる。
【0027】
手段10.前記ほのめかしの開始タイミングは、各識別情報の変動開始時、或いは各識別情報の停止タイミングに対応するようにして、予め複数設定されていることを特徴とする手段7又は8に記載の遊技機。
【0028】
手段10によれば、遊技者に対し、ほのめかしの印象をすっきりしたものにすることができ、ほのめかしがどのタイミングで行われたのかをより明確に伝えることができる。なお、「対応するようにして」とあるのを「同期して」としてもよい。
【0029】
手段11.1の変動表示中において、前記ほのめかしの継続時間が、変動表示停止時までの時間よりも長くなるようなタイミングで前記ほのめかしを導出することにより、前記ほのめかしが、複数回の変動表示をまたぐようにして導出されることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
【0030】
手段11によれば、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出する制御を比較的容易に行うことができる。なお、前記ほのめかしの継続時間が一定であることとしてもよい。
【0031】
手段12.前記ほのめかしを、変動表示毎に、異なる継続時間で導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
【0032】
手段12によれば、前記ほのめかしの演出態様を一層複雑なものとすることにより、遊技者の、ほのめかしに対する興味を一層強いものとすることができる。また、特別遊技状態の発生に際し、継続時間の異なる種々多様なほのめかしパターンが用意されることとなり、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。
【0033】
手段13.前記ほのめかしの開始タイミングが同じでも、前記ほのめかしの継続時間によっては、ほのめかしが複数回の変動表示をまたぐようにして導出されることを特徴とする手段12に記載の遊技機。
【0034】
手段13によれば、手段12の効果を一層顕著なものとすることができる。
【0035】
手段14.前記ほのめかしが開始される開始タイミングと、ほのめかしが終了する終了タイミングとが、所定の条件に基づいてそれぞれランダムに選択可能に構成され、かかる選択によっては、前記開始タイミングと前記終了タイミングとが変動表示停止時を挟むようにして導出されることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
【0036】
手段14によれば、種々のバリエーションをもって、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出することができる。
【0037】
手段15.前記抽選の結果に基づいた変動表示の情報を順次ひかえることを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
【0038】
手段15によれば、後発の抽選に基づき、ひかえられている変動表示の情報に対して、種々多様な制御を行うことが可能となる。そのことによって、遊技にバリエーションを与えることができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。尚、「ひかえる」とあるのは、所定の変動表示中において所定の契機があった場合、かかる所定の契機に対応する変動表示を、前記所定の変動表示の終了後において行うべく記憶しておくことを含む主旨である。なお、「順次ひかえる」とあるのを「所定回数分まで順次ひかえる」としてもよい。
【0039】
手段16.前記ひかえられている連続する複数の変動表示においてのみ、複数回の変動表示をまたぐほのめかしの導出を許容するように構成したことを特徴とする手段1乃至15のいずれかに記載の遊技機。
【0040】
手段16によれば、複数回の変動表示をまたぐほのめかしの導出等の各種制御を比較的簡単に行うことができる。例えば、ひかえられていない変動表示にまで(未来に起きるであろう所定の契機に対してまで)ほのめかしを強制的に導出させるような制御と比較すると、制御の容易性に関して格段の違いがある。
【0041】
手段17.それぞれほのめかしが導出される連続する変動表示においてのみ、変動表示をまたぐほのめかしの導出が許容されるように構成したことを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
【0042】
手段17によれば、ほのめかしが連続していることを、遊技者に対し通常とは異なる態様で認識させるため、遊技者は面白味を覚えるとともに、期待感をもって遊技を行うことができる。
【0043】
手段18.前記特別遊技状態が発生しない場合においても、前記ほのめかしを導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至17のいずれかに記載の遊技機。
【0044】
手段18によれば、前記特別遊技状態が発生しない場合においても、ほのめかしが、いわばダミーとして導出されることがある。すなわち、ほのめかしが導出されれば特別遊技状態が発生し、ほのめかしが導出されなければ特別遊技状態が発生しないという単純な遊技性を回避し、遊技性に広がりを与えることができる。一方、前記特別遊技状態が発生する場合は、必ず前記ほのめかしが行われることとなる。すなわち、遊技者は、ほのめかし、或いはほのめかしに対応する変動表示に対して、一喜一憂することとなり、遊技性に抑揚を付与することができる。結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0045】
手段19.前記特別遊技状態が発生する場合においても、ほのめかしが導出されない場合があるように構成したことを特徴とする手段1乃至18のいずれかに記載の遊技機。
【0046】
手段19によれば、前記特別遊技状態が発生する場合においても、ほのめかしが導出されない場合があることによって、ほのめかしが導出されれば特別遊技状態が発生し、ほのめかしが導出されなければ特別遊技状態が発生しないという単純な遊技性を回避することができる。つまり、遊技者は、ほのめかしが導出されない場合であっても、期待をもって、遊技を行うことができる。また、特別遊技状態が発生する場合は、特別遊技状態が発生しない場合よりもほのめかしが導出され易いよう構成されているため、遊技者は、ほのめかしの導出を心待ちにしながら遊技を行うことができる。結果として、遊技に広がりを与えることができ、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
【0047】
手段20.1の変動表示に対応するほのめかしが切れ目なく表示され、かつ、各変動表示のほのめかしの発生時を容易に認識可能なように、前回の変動表示に対応したほのめかしが変動表示停止時をまたいで表示される場合、当該またいだ分のほのめかしを次のほのめかしの開始と重複しないタイミングで終了させるように構成したことを特徴とする手段1乃至19のいずれかに記載の遊技機。
【0048】
手段20によれば、各変動表示のほのめかしの発生時を容易に認識することができる。また、ほのめかしに対応する変動表示が明確であることにより、遊技者は、ほのめかしが連続していることを容易に把握することができる。
【0049】
手段21.1の変動表示の変動開始時から停止表示において、前記ほのめかしが導出されない期間を設けるように設定したことを特徴とする手段1乃至20のいずれかに記載の遊技機。
【0050】
手段21によれば、ほのめかしに対応する変動表示を明確化することができ、ひいては、遊技者に対し、ほのめかしが連続していることを容易に認識させることができる。また、変動表示をまたぐほのめかしが連続して導出される場合であっても、かかるほのめかしの演出態様が1回ごとに途切れる(連続して導出されるほのめかしは継続的には導出されない)こととなるため、遊技者は、かかるほのめかしが途切れた時点で、「果たしてほのめかしが連続して導出されるのであろうか」というドキドキ感を味わうことができる。なお、「前記ほのめかしが導出される変動表示において、前記ほのめかしの継続時間は、前記ほのめかしが導出される各変動表示の時間よりも短く設定されていること」としてもよい。
【0051】
手段22.前記ほのめかしが、連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出される場合、あるいは複数回の変動表示をまたぐようにして導出される場合、前記変動表示が停止表示された際に、前記識別情報に対して変動開始のきっかけとなるような表示が行われることを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載の遊技機。
【0052】
手段22によれば、遊技者に対し、ほのめかしが連続している(またいでいる)ことを容易に認識させることができる。特に、ほのめかしが、複数回の変動表示をまたぐ際には、ほのめかしと変動開始の契機となる表示が同期して導出されるため、遊技者は、斬新な演出態様に驚きを覚えるとともに、かかる演出態様によって変動開始された変動表示に特別遊技状態の発生を期待することができる。例えば、2回の連続する変動表示においてそれぞれほのめかしが行われる場合、あるいははまたいでほのめかしが行われる場合、前の変動表示が停止表示された際に、可変表示装置に表示されている識別情報の数に対応した数のキャラクタを可変表示装置に登場させ、識別情報の側端部を押すように表示することで(契機に相当)、後の変動表示が開始されるよう表示してもよい。また、変動表示の停止表示の際に、可変表示部にキャラクタを小さく表示してから次第に大きくなるように、(可変表示部の奥方から前方に向けて停止図柄を飛び越すように(潜り抜けるように))表示することを契機に後の変動表示を開始させるようにしてもよい。
【0053】
手段23.前記ほのめかしは、動的演出態様であることを特徴とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0054】
手段23によれば、ほのめかしとほのめかし以外の演出態様とを比較的容易に区別することができ、遊技者は、ほのめかしが導出されたことを比較的容易に認知することができる。
【0055】
手段24.前記ほのめかしは、いずれも同様の演出態様であることを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の遊技機。
【0056】
手段24によれば、遊技者は、容易にほのめかしを認知することができる。なお、手段2に関しては、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応し、前記手段4に関しては、「異なるタイミングで導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応しうる。
【0057】
手段25.前記ほのめかしは、いずれも同一の対象物による演出態様であることを特徴とする手段1乃至24のいずれかに記載の遊技機。
【0058】
手段25によれば、遊技者は、容易にほのめかしを認知することができる。なお、手段2に関しては、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応し、前記手段4に関しては、「異なるタイミングで導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応しうる。
【0059】
手段26.前記ほのめかしは、所定の表示態様において行われることを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載の遊技機。
【0060】
手段26によれば、遊技者は目視することによってほのめかしを容易に認識することができる。
【0061】
手段27.前記ほのめかしは、前記可変表示装置での表示態様において行われることを特徴とする手段1乃至26のいずれかに記載の遊技機。
【0062】
手段27によれば、遊技者は、主として視認することとなる可変表示装置を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0063】
手段28.前記表示態様は、所定の対象物が、可変表示されることを特徴とする手段26又は27に記載の遊技機。
【0064】
手段28によれば、所定の対象物に特徴を与えることによって、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0065】
手段29.前記表示態様は、複数の所定の対象物が表示される態様であることを特徴とする手段26乃至28のいずれかに記載の遊技機。
【0066】
手段29によれば、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができ、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0067】
手段30.前記複数の所定の対象物は、同じ範疇に含まれる形態であることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
【0068】
手段30によれば、所定の対象物に統一性を持たせることができ、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができる。また、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。なお、「同じ範疇に含まれる」とあるのを、「同種の」、「同類の」、「同属の」、「同族の」、「同形の」、「同型の」、「同系の」等の言葉に置き換えてもよい。また、「形態」とあるのを「態様」としてもよい。
【0069】
手段31.前記表示態様は、所定の対象物が、群れを成して表示される態様であることを特徴とする手段26乃至30のいずれかに記載の遊技機。
【0070】
手段31によれば、所定の対象物に統一性をもたせることができ、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができる。また、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0071】
手段32.前記複数の所定の対象物は、同一の画像情報を複数用いた表示態様であることを特徴とする手段29乃至31のいずれかに記載の遊技機。
【0072】
手段32によれば、画像情報用のデータ量を抑制することができる。なお、「同一の画像情報を複数用いた」とあるのを「同一の画像情報のみで構成された」としてもよい。
【0073】
手段33.前記表示態様は、前記識別情報とは別の表示態様であることを特徴とする手段26乃至32のいずれかに記載の遊技機。
【0074】
手段33によれば、前記識別情報と区別にすることよって、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0075】
手段34.前記ほのめかしは、所定の発光手段の点灯態様において行われることを特徴とする手段1乃至33のいずれかに記載の遊技機。
【0076】
手段34によれば、遊技者は、ランプ等の発光手段の点灯態様を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。尚、「点灯状態」には、点灯、点滅、消灯、これらの組合せが含まれる。また、発光手段においても「ほのめかし」が行われることにより、遊技者は、前記可変表示装置のみならず、発光手段に対しても、興味を持って注意を払うこととなる。そのことにより、遊技に際し、遊技者の興味範囲が広がり、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
【0077】
なお、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同様の点灯態様、又はいずれも同一の発光手段による点灯態様であることとしてもよく、さらには、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同一の発光手段による同様の点灯態様であることとしてもよい。
【0078】
手段35.前記発光手段は、前記ほのめかしが行われる場合にのみ点灯態様が変化させられることを特徴とする手段34に記載の遊技機。
【0079】
手段35によれば、ほのめかしに対応する点灯態様を、その他の遊技状態に対応する点灯状態と容易に区別可能となり、遊技者は、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0080】
手段36.前記ほのめかしは、音声発生手段によって出力される音声態様において行われることを特徴とする手段1乃至35のいずれかに記載の遊技機。
【0081】
手段36によれば、遊技者は、音声発生手段によって出力される音声態様を聞くことによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0082】
なお、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同様の音声態様、又はいずれも同一の音声発生手段による音声態様であることとしてもよく、さらには、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同一の音声発生手段による同様の音声態様であることとしてもよい。
【0083】
手段37.前記ほのめかしは、所定の装飾手段の変動態様において行われることを特徴とする手段1乃至36のいずれかに記載の遊技機。
【0084】
手段37によれば、遊技者は、装飾手段の変動態様を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0085】
手段38.前記装飾手段は、前記ほのめかしが行われる場合にのみ変動態様が変化させられることを特徴とする手段37に記載の遊技機。
【0086】
手段38によれば、ほのめかしに対応する変動態様を、その他の遊技状態に対応する変動態様と容易に区別可能となり、遊技者は、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0087】
手段39.前記変動態様が変化する装飾手段を複数設けたことを特徴とする手段37又は38に記載の遊技機。
【0088】
手段39によれば、ほのめかしに迫力や面白味を付与することができる。また、そのことによって、遊技者は、ほのめかしに対し、強い興味を抱くこととなり、ひいては、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0089】
手段40.所定の条件により、前記ほのめかしに対応する前記装飾手段の数が異なることを特徴とする手段39に記載の遊技機。
【0090】
手段40によれば、装飾手段の変動態様の多様化を図ることができ、ほのめかしを容易に認知させるとともに、単調感の払拭を図ることができる。
【0091】
手段41.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球等のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
【0092】
手段42.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0093】
手段43.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0094】
【発明の実施の形態】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0095】
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。
【0096】
前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に装着されている。なお、前面枠3の背面側には、後述する主基板31や表示制御基板32等の各種制御基板を装着するための図示しない機構板が取着されている。
【0097】
ガラス扉枠4の下部には、遊技球Bを貯留するための球受皿としての上皿6が設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。下皿7の側方には、遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は図示しない遊技球発射装置に連結されており、遊技者がハンドル8の回動操作を行うことにより、遊技球Bが遊技球発射装置(図示略)から発射される。
【0098】
遊技盤5の一側部には、前記遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール9a及び外レール9bが設けられている。内レール9aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口11が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口11を通って図示しない球排出路へと案内される。
【0099】
また、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、大入賞口12、作動口としての作動チャッカー13、可変表示装置14等が配設されている。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール9a及び外レール9bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0100】
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ15が設けられている。シャッタ15は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口ソレノイド16により作動させられる(図10参照)。詳しくは、大入賞口ソレノイド16が励磁状態となることにより、シャッタ15が略水平に傾き、大入賞口12が開かれる。また、大入賞口ソレノイド16が非励磁状態となることにより、シャッタ15が略垂直状態となり、大入賞口12が閉鎖されるようになっている。
【0101】
可変表示装置14は、図柄表示装置としての表示部17と、表示部17の周囲設けられたセンターフレーム18とを備えている。表示部17は液晶ディスプレイ(LCD)装置によって構成されており、かかる表示部17には、識別情報としての複数の図柄列を表示できるようになっている。これらの図柄列としては、上図柄列K1、中図柄列K2及び下図柄列K3の3つの図柄列(識別情報列)が挙げられる(図3参照)。但し、図柄列の数としては3つに限定されるものではなく、それ以外の数の図柄列が表示されることとしてもよい。また、図柄表示の仕方、図柄列の並べ方としては、特に上列・中列・下列に限定されるものではなく、例えば、左列・中列・右列として構成されてもよい。本実施の形態では、通常遊技状態における表示部17には、所定の遊技態様の導出に関与しない海の中の景色を示す背景画像が表示され、かかる背景画像の前面に位置するように、前記図柄列K1〜K3が表示されるようになっている。
【0102】
さらに、表示部17では、遊技球Bの作動チャッカー13への入賞に基づいて、各図柄列K1〜K3の図柄変動表示(本実施の形態においては左方向へのスクロール表示)が行われるような構成となっている。本実施の形態においては、図2に示すように、図柄j1,j2,j3,j4,j5,j6,j7,j8,j9、及び外れ図柄j10が循環表示されることによって、各図柄列K1〜K3が構成されている。図柄j1〜j9は、魚等の絵図柄と、各絵図柄に対応するようにして付された「1」〜「9」の数字図柄とによって構成されている。これに対し、前記外れ図柄j10は、貝の絵図柄のみによって構成されており、その名のとおり、後述する大当たり図柄になることはなく外れ図柄にのみなりうる。中図柄列K2及び下図柄列K3は、左から順に(右方向に数字が昇順に)図柄j1〜j9が配列され、上図柄列K1は、右から順に(右方向に数字が降順に)図柄j1〜j9が配列されている(図3参照)。なお、中図柄列K2だけは図柄j9の後にさらに図柄j4が重複して配置されている。また、各図柄j1〜j9間には前記外れ図柄j10が1つずつ配置されている。
【0103】
また、前記図柄変動表示に際しては、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列K1〜K3の図柄変動が確定停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、上図柄列K1、下図柄列K3、中図柄列K2の順に停止させられるが、これはあくまでも一例に過ぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
【0104】
上記大当たり図柄とは、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列K1〜K3における停止図柄の組合せが、次に述べる大当たりラインL1〜L5上に予め定められた大当たりの組合せとなる場合に大当たり状態が発生させられる。図4に示すように、本実施の形態では、左・中・右の縦ラインL1,L2,L3及び斜めの2本のラインL4,L5によって大当たりラインL1〜L5が構成されている(5ラインと称される)。ここで、本実施の形態では、いわゆる5ラインを採用しているため、各図柄列K1〜K3毎に3つずつの図柄j1〜j10が表示された上で確定停止されることとなる。つまり、表示部17上には、合計9つの図柄j1〜j10が確定停止表示させられる。かかる大当たりラインL1〜L5上に同一種類の図柄j1〜j9が並んだとき(例えば、図5に示すように大当たりラインL1上に同じ絵柄「j3」が並んだとき)が、大当たりの組合せともされる(図5参照)。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、大入賞口12が開かれ、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。詳しくは、大入賞口12の開放開始後に所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口12が開放され続ける。所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来すると、大入賞口ソレノイド16が消磁される。これにより、シャッタ15が起こされて略垂直状態となり、大入賞口12が閉鎖される(以上で1ラウンド)。さらに、予め設定された継続条件が、所定回数満たされるまでは、大入賞口12が上述した開閉のサイクルを繰り返すこととなる。例えば、ここで一回の大入賞口12における遊技球Bの入賞の所定値を「10」、大入賞口12の開放時間を「約29.5秒」、ラウンド継続の所定回数を「15」に設定したとする。このような場合には、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが最大で15回繰り返されることとなる。すなわち、遊技者は、より多くの景品球を獲得することができる。
【0105】
また、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(大当たり状態に至らない場合もある)。本実施の形態における、リーチ状態には、下図柄列K3の図柄変動が、ラインL1〜L5上において上図柄列K1の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。
【0106】
上記リーチ状態には、中図柄列K2の図柄変動が、最終的に上・下図柄列K1,K3の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態となるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列K2の図柄が一旦停止した後、再度全図柄列K1〜K3が変動し(又は中図柄列K2のみが変動し)、その後停止するような場合(再変動リーチとも称される)も含まれる。
【0107】
上記リーチ状態においては、中図柄列K2の図柄が通常変動時と同様に単にスクロールする「ノーマルリーチ」のほかにも、種々のリーチ状態のパターン(リーチパターン)が設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっていることとしてもよい。加えて、「スーパーリーチ」よりも期待値の高い「スペシャルリーチ」や大当たり状態の発生が確定表示される「プレミアムリーチ」と称されるリーチパターンを用意することとしてもよい。
【0108】
さらに、上記各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。具体的には、「ノーマルリーチ」の選択される確率に比べて、「スーパーリーチ」の選択される確率が低くなるように設定されている。また、「スーパーリーチ」よりも、「スペシャルリーチ」の選択される確率が低くなるように設定されている。加えて、「プレミアムリーチ」は、ほとんど選択されないように設定されている。なお、本実施の形態においては、大当たりとなる場合と、外れとなる場合とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0109】
加えて、図柄変動させられる表示部17の演出表示態様において、全図柄列K1〜K3の変動開始から確定停止表示に至るまでの間、リーチ演出以外の演出が行われる場合がある。リーチ演出以外の演出としては、すべり変動、再変動、リーチ示唆、スーパーリーチ示唆、大当たり示唆などの演出が挙げられる。ここで「示唆」とあるのは、演出によって、所定の遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能であればよい、或いは、演出によって所定の遊技状態の発生に影響が生じるという主旨であって、所定の遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない(ほのめかし)。本実施の形態では、図6〜図9に示すように、表示部17の右端側から魚の群れ(魚群)が一斉に出現し、図柄列K1〜K3の変動方向(左スクロール方向)に向かって図柄列K1〜K3の図柄j1〜j10を追い越すようにして、通り過ぎるかのような演出が行われることがある(以下「魚群演出」と称する)。なお、かかる魚群演出は、表示部17にて1.5秒間に渉り表示されることとする。
【0110】
前記表示部17の(図柄列K2)の図柄変動表示中に新たに遊技球Bが作動チャッカー13に入賞した場合には、その分の図柄変動表示は、その時点で行われている図柄変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、図柄変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される図柄変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されている。しかし、最大保留回数は、これに限定されるものではない。例えば、8回分の図柄変動表示を待機させるべく、最大保留回数を8回に設定することとしてもよい。
【0111】
センターフレーム18の上方には、前記図柄変動表示の保留回数を示す保留ランプ19a,19b,19c,19dが組み込まれている。保留ランプ19a〜19dの数は、前述した最大保留回数と同じ(本例では4個)となっている。保留ランプ19a〜19dは、図柄変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した図柄変動表示の実行に伴い消灯させられる。
【0112】
また、遊技盤5には、パチンコ機1の遊技状態を検出するための各種センサが取着されている。例えば、作動チャッカー13へ遊技球Bが入賞したことを検出する始動スイッチ20、大入賞口12に遊技球Bが入賞したことを検出する大入賞口スイッチ21等が設けられている(図10参照)。
【0113】
さらに、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(但し便宜上、符号を省略する)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0114】
このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種演出用ランプや電飾部材等(以下ランプと称する)が取付けられている。これらのランプの点灯状態(点灯、消灯、点滅等)は、遊技の進行に応じて適宜変えられるようになっている。
【0115】
加えて、前面枠3内部には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態等を音声にて教示するための、図示しないスピーカが埋設されている。
【0116】
さて、本実施の形態では、遊技の主たる制御は、主制御手段としての主基板31において司られるようになっている。主基板31は、所定の制御プログラムや初期データを予め記憶している読み出し専用メモリ(ROM)、制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、CPUによる演算結果を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。
【0117】
さらに、主基板31には、各種カウンタが設定されている。例えば、大当たり状態を発生させるか否かを決定するための内部乱数カウンタ、表示部17に停止する大当たり図柄を決定するための大当たり図柄乱数カウンタ、表示部17に停止する大当たり図柄以外の図柄(外れ図柄、外れリーチ図柄)を決定するための外れ図柄乱数カウンタ、上述したような複数種類のリーチパターンのうち1つを選択するためのリーチ種別決定カウンタ等の各種乱数カウンタが設定されている。これらの各乱数カウンタの値は、それぞれ所定時間(例えば「2m秒」)毎に、所定の範囲内(例えば「0」〜「299」)で更新されるようになっており、当該乱数カウンタの値が特定の値となると初期値に戻るようになっている。これらの各乱数カウンタの値は、所定の条件に従って乱数として読み出され、かかる読み出された各乱数カウンタの値等に基づいて、図柄の変動情報が作成される。
【0118】
また、主基板31には、大当たり中のラウンド回数をカウントするラウンドカウンタ、大入賞口12への遊技球Bの入賞個数をカウントする入賞カウンタ、図柄変動表示の保留回数をカウントする保留カウンタ42(h)(図10参照)等の各種計数カウンタが設定されている。保留カウンタ42(h)の「h」は、前記保留回数と対応しており、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっている。詳しくは、遊技球Bが作動チャッカー13に入賞した場合、主基板31では保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数(本例では「4」)よりも小さいか否かの判定が行われる。保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数よりも小さい場合には、保留カウンタ42(h)の「h」の値に1を加算する。それと同時に、主基板31は対応する前記保留ランプ(19a〜19dのうち1つ)を点灯させる。一方、保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数(「4」)以上の場合には、保留カウンタ42(h)の値への加算は行われない。従って、本例において、図柄変動表示は4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。なお、保留カウンタ42(h)の値が「0」の場合は、保留されていない状態を意味する。
【0119】
さて、図10に示すように、本実施の形態では、主基板31のRAMは、前記変動情報を記憶(格納)する記憶エリアとしての保留格納エリア41(i)を有している。
【0120】
保留格納エリア41(i)の「(i)」は、上記した保留カウンタ42(h)の値「0」,「1」,「2」,「3」,「4」に対応して、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっている。前記変動情報を作成した主基板31は、前記保留カウンタ42(h)の値を読み出し、前記変動情報を対応する保留格納エリア41(i)に格納するようになっている。例えば、保留カウンタ42の値が「3」となった時の変動情報は、保留格納エリア41(i=3)に格納される。
【0121】
より詳しくは、前記保留格納エリア41(i)は、保留カウンタ42(h)に対応するようにして4つの格納エリアと1つの実行エリアを有するよう構成されている。4つの格納エリアとは、上記保留格納エリア41(i)の値が「1」,「2」,「3」,「4」のものであり、実行エリアとは、保留格納エリア41(i)の値が「0」のものである。図柄変動に際しては、格納エリアである保留格納エリア41(i=1)に格納された変動情報が、実行エリアである保留格納エリア41(i=0)にシフトされることで、保留格納エリア41(i)に記憶された変動情報が各種制御基板にコマンドとして出力される。
【0122】
本実施の形態では、可変表示装置14の表示制御において主たる制御を司る、示唆手段、表示制御手段を構成する表示制御基板32にも、上述したようなROM、CPU、RAM等が備えられている。さらに、表示制御基板32のRAMは、特別記憶エリアとしての特別保留格納エリア43(i)を有している。
【0123】
前記特別保留格納エリア43(i)には、主基板31から出力される、大当たりか否かの情報が記憶(格納)されるようになっている。具体的には、かかる特別保留格納エリア43(i)にはフラグ44が設定されるようになっており、大当たりである旨の情報が格納される場合には、大当たり待機状態であることの印として該フラグ44が「1」に設定され、大当たりではない旨の情報が格納される場合には、該フラグ44が「0」に設定される。
【0124】
さらに、本実施の形態では、大当たりである旨の情報を受けた表示制御基板32は、対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定するとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも「i」の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44についても「1」に設定する。つまり、この場合には、大当たり状態の発生に対応する保留よりも先に実行される保留に対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44の値が、強制的に「1」に書き換えられることとなる。
【0125】
また、本実施の形態では、表示制御基板32にも各種カウンタが設定されている。すなわち、魚群演出を表示部17において実行するか否かを決定するための、ほのめかしカウンタとしての魚群演出発生カウンタ45、魚群演出を表示部17においてどのタイミングで実行するかを決定するための、ほのめかしタイミングカウンタとしての魚群演出発生タイミングカウンタ46等の各種乱数カウンタが設定されている。これらの各乱数カウンタの値は、所定の条件に従って乱数として読み出され、かかる読み出された各乱数カウンタの値に基づいて、魚群演出情報が作成される。
【0126】
また、表示制御基板32には、主基板31からの大当たりか否かの情報に対応し、かかる情報の保留回数をカウントする特別保留カウンタ47(h)等の各種計数カウンタが設定されている。
【0127】
なお、本実施の形態における、特別保留格納エリア43(i)についても、上記したような保留格納エリア41(i)と同様の構成となっている。詳しくは、特別保留格納エリア43(i)の「(i)」は、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっており、前記特別保留カウンタ47(h)の値と対応するよう設定されている。特別保留格納エリア43(i)は、4つの格納エリアと1つの実行エリアを有するよう構成されている。4つの格納エリアとは、上記特別保留格納エリア43(i)の値が「1」,「2」,「3」,「4」のものであり、実行エリアとは、特別保留格納エリア43(i)の値が「0」のものである。図柄変動に際しては、格納エリアである特別保留格納エリア43(i=1)に格納された大当たりか否かの情報が、実行エリアである特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされることで、特別保留格納エリア43(i)に記憶された大当たりか否かの情報等に基づいた制御が実行される。
【0128】
ここで、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報のシフトに関する、主基板31におけるシフト制御について詳細に説明する。
【0129】
主基板31は、常に保留カウンタ42(h)の値が「0」でないか否かを判定している。すなわち、前記格納エリアに変動情報が格納されているのか否かの判定である。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタ42(h)の値が「0」の場合には、かかる判定のみを繰り返し行うこととなる。これに対し、前記判定条件が満たされている(保留カウンタ42(h)の値が「1」,「2」,「3」,「4」の)場合には、現在、表示部17において図柄変動が行われているか否かを判定する。表示部17において図柄変動が行われている場合、かかる判定を繰り返し行う。一方、表示部17における図柄変動が行われていない場合(大当たり状態時は除く)には、「保留格納エリア41(i)」の変動情報を1つ前のエリア「保留格納エリア41(i−1)」にシフトする。そして、再び保留カウンタ42(h)の値が「0」でないか否か、表示部17における図柄変動が行われているか否かを判定する。これらの、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報のシフト制御は、保留カウンタ42(h)の値が「0」になるまで続けられる。
【0130】
以上のようにして、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報がシフトされる。これにより、前記格納エリアに格納されている変動情報が、実行エリアにシフトされる(保留格納エリア41(i=0)に格納される)こととなる。主基板31は、保留格納エリア41(0)に変動情報が格納されているか否かを常に監視しており、主基板31が、保留格納エリア41(0)における変動情報を検知した場合、保留格納エリア41(0)に格納されている変動情報をコマンドとして各制御基板に出力するとともに、保留格納エリア41(0)に格納されている変動情報を消去する。同時に、主基板31は、点灯状態にある保留ランプ19a,19b,19c,19dのうち保留格納エリア41(i)に対応するもの(点灯状態にある保留ランプ19a,19b,19c,19dのうち一番右に位置する保留ランプ19)を消灯させ、さらに、保留カウンタ42(h)から「1」を減算する。
【0131】
次に、主基板31における、大当たり状態等を決定するに際しての処理内容について説明する。
【0132】
まず、始動スイッチ20から遊技球Bの作動チャッカー13への入賞を検出した旨の検出信号を受けた(最大保留回数時は除く)主基板31は、内部乱数カウンタの値を読み出す。そして、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定する。かかる内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値である場合には、大当たり図柄カウンタ、及びリーチ乱数カウンタの値を読み出し、それらの値に基づいて、表示部17に停止させる大当たり図柄、及び大当たり図柄停止に至るまでのリーチパターンを決定する。すなわち、「決定されたリーチ状態を経て、決定された大当たり図柄停止後大当たり状態を発生させる」旨の変動情報が決定される。
【0133】
一方、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値ではない場合には、外れ図柄カウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて、表示部17に停止させる外れ図柄を決定する。このとき、外れ図柄カウンタの値が、前記外れリーチ図柄に対応する値であるのか、前記外れ図柄に対応する値であるのかを判定する。かかる外れ図柄カウンタの値が、外れリーチ図柄と対応する場合には、リーチ乱数カウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて、外れリーチ図柄停止に至るまでのリーチ種別を決定する。すなわち、「決定されたリーチ状態を経て、決定された外れリーチ図柄を停止させる」旨の変動情報が決定される。また、外れ図柄カウンタの値が、外れ図柄と対応する値(外れリーチ図柄と対応しない値)である場合には、「外れ図柄を停止させる」旨の変動情報が決定される。
【0134】
なお、主基板31は、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定した時点で上記したような判定制御等を行うとともに、大当たりであるか否かの情報を表示制御基板32に出力する。
【0135】
次に、前記決定された変動情報が、対応する前記保留格納エリア41(i)に格納される。そして、上述したように、保留格納エリア41(i)における変動情報のシフトが行われ、実行エリア(保留格納エリア41(i=0))にシフトされた変動情報がコマンド化される。
【0136】
また、主基板31は、変動情報をコマンド化するに際し、保留カウンタ42(h)の値を読み出し、かかる値に基づいて、図柄列K1〜K3の図柄変動時間をも決定し、決定された図柄変動時間の情報を前記コマンドに含める。尚、本実施の形態では、保留カウンタ42(h)の値により、並びにリーチ状態の発生の有無により図柄変動時間が異なるように設定されている。具体的には、保留カウンタ42(h)の値が「3」又は「2」であってリーチ状態が発生しない場合には図柄変動時間が5秒に設定される。また、保留カウンタ42(h)の値が「1」又は「0」であってリーチ状態が発生しない場合には図柄変動時間が10秒に設定される。さらに、保留カウンタ42(h)の値が「3」又は「2」であってノーマルリーチが発生する場合には図柄変動時間が15秒に設定される。併せて、保留カウンタ42(h)の値が「1」又は「0」であってノーマルリーチが発生する場合には図柄変動時間が20秒に設定される。加えて、ノーマルリーチ以外のリーチ演出が発生する場合には図柄変動時間が30秒に設定される。尚、図柄変動時間とあるのは、図柄変動開始から、中図柄列K2の図柄が確定停止表示されるまでの時間をいう。
【0137】
図柄変動時間決定後、主基板31は、前記コマンド化された変動情報に図柄変動時間の情報を追加する。そして、前記変動情報及び図柄変動時間の情報を有するコマンド(以下かかるコマンドを変動コマンドと称する)を表示制御基板32等に出力する。
【0138】
次に、表示制御基板32における図柄変動処理の処理内容について説明する。
【0139】
前記主基板31が内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定した時点で、大当たりであるか否かの情報を表示制御基板32に出力することは既に述べた。この情報を受けた表示制御基板32は、前記特別保留カウンタ47(h)の値に「(1)」を加算するとともに、かかる特別保留カウンタ47(h)の値に従って、大当たりか否かの情報を、対応する特別保留格納エリア43(i)に格納する。このとき、前記情報が大当たりではない場合、表示制御基板32は、前記対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「0」に設定する。一方、前記情報が大当たりである場合、表示制御基板32は、前記対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定しておくとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも(i)の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を強制的に「1」に設定する。
【0140】
上記したような処理を行う一方で、表示制御基板32は、主基板31からの前記変動コマンドが送られてくるのを待機する。
【0141】
そして、主基板31から変動コマンド受けた表示制御基板32は、特別保留格納エリア43(i)に格納された大当たりか否かの情報のシフト制御を行う。具体的には、「特別保留格納エリア43(i)」の大当たりか否かの情報を1つ前のエリア「特別保留格納エリア43(i−1)」にシフトする。これにより、実行エリアである特別保留格納エリア43(i=0)に大当たりか否かの情報が格納されることとなる。
【0142】
次に、表示制御基板32は、特別保留格納エリア43(i=0)に設定されているフラグ44を確認する。そして、フラグ44が「0」に設定されている場合、表示制御基板32は、魚群演出発生カウンタ45の値を読み出し、かかる値に基づいて魚群演出を発生させるか否かを決定する。本実施の形態では、フラグ44が「0」に設定されている場合、15分の1の確率で、魚群演出を発生させる旨の設定がなされている。
【0143】
魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出を発生させないものであった場合、表示制御基板32は、前記変動コマンドに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させる。一方、魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出を発生させる値であった場合、表示制御基板32は、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値を読み出すとともに、かかる魚群演出発生タイミングカウンタ46の値に基づいて、魚群演出発生タイミング0〜5を決定する。そして、予めROMに記憶されている魚群演出タイミングテーブルを参酌し、どのタイミングで魚群演出を行うかを決定する。
【0144】
本実施の形態では、前記魚群演出発生タイミングカウンタ46の値は、例えば6個存在しており、魚群演出発生タイミングテーブルには、6つの魚群演出発生タイミング0〜5に対応して発生時期が設定されている。かかる魚群演出発生タイミング0〜5に対応する発生タイミングは、変動開始時から確定停止表示直前までの間に設定されている。さらに、魚群演出発生タイミング0〜5に対応する発生時期は、前記図柄変動時間に対応している。具体的には、図柄変動時間が5秒の場合であって、魚群演出発生タイミング0の場合には、発生時期は0秒に設定される。つまり、この場合、図柄変動開始と同時に魚群演出が行われることとなる。また、魚群演出発生タイミング1の場合には、発生時期は2秒に設定される。つまり、この場合、図柄変動開始から2秒後に魚群演出が行われることとなる。さらに、魚群演出発生タイミング2,3,4の場合には、発生時期は3秒に設定される。加えて、魚群演出発生タイミング5の場合には、発生時期は4秒に設定される。図柄変動時間が10秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・3秒・5秒・6秒・7秒・9秒、図柄変動時間が15秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・3秒・5秒・6秒・10秒・14秒、図柄変動時間が20秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・4秒・7秒・8秒・10秒・19秒、図柄変動時間が30秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・4秒・10秒・11秒・20秒・29秒に設定される。
【0145】
そして、表示制御基板32は、魚群演出の表示情報と前記変動コマンドとに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させ、必要に応じて、魚群演出を実行する。
【0146】
また、特別保留格納エリア43(i=0)のフラグ44が「1」に設定されている場合、その旨を確認した表示制御基板32は、上述した魚群演出発生カウンタ45の値の読み出し作業を省略し、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値を読み出す。表示制御基板32は、読み出した魚群演出発生タイミングカウンタ46の値に基づいて、魚群演出タイミングテーブルを参酌し、どのタイミングで魚群演出を行うかを決定する。そして、表示制御基板32は、魚群演出の表示情報と前記変動コマンドに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させ、所定のタイミングで魚群演出を実行する。
【0147】
ところで、魚群演出発生タイミングテーブルのうち、確定停止表示直前の魚群演出発生タイミング5が選択された場合、2回の図柄変動をまたいで魚群演出が行われることとなる。詳しくは、魚群演出発生タイミング5が選択された場合、図柄の確定停止表示の1秒前に発生時期が設定されるのに対し、魚群演出の表示時間は1.5秒である。このため、当該図柄変動中にて魚群演出が表示できるのは残りの1秒しかなく、残りの0.5秒間の魚群演出は、次の図柄変動にて表示されることとなる。
【0148】
このような表示態様となる魚群演出発生タイミング5の選択に際し、表示制御基板32は遊技状態に応じた所定の制御を行う。例えば、特別保留格納エリア43(i)のフラグ44がいずれも「0」に設定され、魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出の発生に対応する値である場合、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値が読み出される。ここで、魚群演出発生タイミング5が選択されなかった(魚群演出発生タイミング0〜4のいずれかが選択された)場合には、選択決定された魚群演出発生タイミング0〜4に対応するいずれかの発生時期での魚群演出が行われる。一方、魚群演出発生タイミング5が選択された場合には、特定保留カウンタ42(h)の値が確認される。かかる値が「0」以外の場合、つまり、実行される特別保留格納エリア43(i=0)の次に実行される特別保留格納エリア43(i=1)に大当たりか否かの情報等の各種情報が格納されている場合(保留がある場合)、図柄変動の確定停止表示をまたいで魚群演出が行われる。その場合、表示制御基板32は、魚群演出発生タイミング5が選択された特別保留格納エリア43(i=0)の次の特別保留格納エリア43(i=1)の各種情報が、特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされても、魚群演出発生カウンタ45の値の読み出しを行わない。これにより、次回の1.5秒間の魚群演出が禁止される。
【0149】
これに対し、特別保留格納エリア43(i)のフラグ44が「1」に設定されている場合、魚群演出発生タイミング0〜5のいずれが選択されたとしても、選択決定された魚群演出が行われる。これにより、例えば、特別保留格納エリア43(i=3)の各種情報が大当たり確定表示に対応するものであって、特別保留格納エリア43(i=1)の各種情報が特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされ、対応する図柄変動中に魚群演出発生タイミング5のタイミングで魚群演出が行われることとなった場合、その次の図柄変動中、本来の1.5秒の魚群演出も行われる。つまり、図柄変動中、あたかも表示部17に2回の魚群演出が行われているような表示態様となる。なお、上記次の図柄変動の魚群発生タイミングが変動開始時に行われるものである場合には、一連の魚群演出表示が通常よりも長いものとなる。
【0150】
以上詳述したように、本実施の形態では、大当たり状態は、必ず魚群演出を経由してから発生するよう設定されている。すなわち、魚群演出は、大当たり状態が高い確率で発生することを示唆する「大当たり示唆」(ほのめかし)に相当するといえる。そして、魚群演出が「大当たり示唆」であることを認知した遊技者は、魚群演出の発生を心待ちにしながら遊技を行うこととなる。また、実際に魚群演出が発生した場合、遊技者は、心待ちにしていた魚群演出の発生に喜びを覚えるとともに、大当たり状態発生への期待を膨らませることとなる。
【0151】
また、本実施の形態では、表示制御基板32は、大当たりである旨の情報を受けると、保留に対応した特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定するとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも(i)の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を強制的に「1」に設定することとしている。そのような構成を採用することで、連続する複数回の図柄変動表示のそれぞれに、魚群演出を表示することができる。すなわち、連続する複数回の変動表示に、関連性をもたせることができる。ひいては、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0152】
このように、本実施の形態では、「大当たり示唆」たる魚群演出が連続して表示されることとしている。このため、魚群演出が連続する複数回の変動表示のそれぞれに発生することを認知した遊技者は、1回の変動表示においてではなく、連続した複数回の変動表示においてほのめかしが導出されることを期待する。つまり、連続した魚群演出の発生を心待ちにしながら遊技を行うこととなる。また、実際に連続した魚群演出が発生した場合、遊技者は、心待ちにしていた連続魚群演出の発生に喜びを覚えるとともに、大当たり状態発生への期待を大いに膨らませることとなる。すなわち、遊技者は、通常遊技状態とは異なる高揚感を味わうことができ、ひいては、遊技に際し、単調感の払拭を図ることができる。
【0153】
また、魚群演出が発生したにもかかわらず図柄変動が外れ図柄で確定停止表示された場合でも、次の図柄変動中においても魚群演出が発生するのではないか(魚群演出が連続するのではないか)、そのあかつきには、大当たり状態が到来するのではないかという期待を持たせることができる。
【0154】
ここで、本実施の形態では、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで表示されることがある。通常、図柄が確定停止表示されたときには、表示部での演出態様は静的なものとなるが、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで表示される場合、図柄確定停止表示時においても、大当たり示唆たる魚群演出が続けざまに行われることとなる。かかる視認態様を目の当たりにした遊技者は、魚群演出の継続性に、驚きと面白味を覚えるとともに、大当たり状態発生の期待を膨らませつつ表示部17を視認することとなる。
【0155】
特に、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで行われた場合、1回の図柄変動中に2回の(前回の残りと今回)魚群演出が発生することがある。本実施の形態では、大当たり状態の発生が確定した場合にのみ、1回の図柄変動中に2回の魚群演出が許容されるため、かかる2回の魚群演出の発生により、大当たり状態の発生の確定が教示されることとなる。そのため、図柄確定停止表示をまたぐ魚群演出を視認した遊技者は、2回目の魚群演出(2回目の魚群演出が図柄変動開始時に発生する場合には、2回の図柄変動に渉り、通常の魚群演出表示時間である1.5秒よりも長い2.5秒の魚群演出)の発生を熱望し、ドキドキしながら表示部17を凝視することとなる。すなわち、遊技に際し、遊技者をわくわくさせる演出態様を設けることにより、遊技性に抑揚を付加することができ、結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0156】
また、本実施の形態では、魚群演出発生タイミングが、複数種類用意されており、それがランダムに決定されるため、遊技者は、図柄変動中において、魚群演出がいつ発生するのかの予想がつかない。そのことによって、魚群演出の発生を心待ちにし、常に魚群演出の発生に対して注意を払っている遊技者であっても、魚群演出の発生に驚きを覚えることとなる。例えば、思っていたよりも早いタイミングで魚群演出が発生した場合には、遊技者は、意図しない発生タイミングでの魚群演出に対して不意をつかれ、驚愕を覚えるとともに歓喜を覚えることとなる。一方、思っていたよりも遅いタイミングで魚群演出が発生した場合、遊技者は、魚群演出が発生しないのではないかと思って落胆した矢先の魚群演出なだけに、驚愕とともに覚える歓喜は格別のものとなる。すなわち、遊技性に対して意外性が加わることにより、複雑なる遊技性が生じるとともに、遊技者は複雑な心境の変化を体感することができる。結果として、遊技に際し、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0157】
並びに、本実施の形態では、魚群演出発生タイミングが、図柄変動開始時から確定停止表示直前までの間に設定されており、確定停止表示直前ぎりぎりまで大当たり状態の到来を期待させることができる。例えば、保留カウンタ(h)の値が「3」の場合に、まず、魚群発生タイミング3で魚群演出が発生して外れ、次の図柄変動中においても魚群発生タイミング3で魚群演出が発生して外れ、そして、その次の図柄変動において、魚群発生タイミング5で魚群演出が発生し、大当たり図柄で確定停止表示されることがある。この場合、遊技者は、3回目の図柄変動中に魚群発生タイミング3の時点はおろか、図柄確定停止表示直前まで魚群演出が発生しないため、魚群演出が2回連続したところで終わってしまったのではないかと落胆し、大当たり状態も到来しないのではないかと思った矢先の魚群演出発生に対して驚愕するとともに、至福の瞬間を迎えることとなる。すなわち、遊技性に落胆から歓喜に至るまでの抑揚を付加することができ、遊技に際し、単調感を払拭することができる。
【0158】
また、魚群演出が、変動表示の開始と同時に導出されることがある。従来、変動表示開始時においてはこれといった演出が行われず、総じて退屈感を抱くケースが多かった。その点、本実施の形態では、変動開始時にも大当たりの示唆である魚群演出が導出されることがあるため、遊技者は常に期待感を抱くことができる。そして、慣れ親しんでいない変動表示開始時と同時の突然の魚群演出の導出に対して、遊技者は不意をつかれるため驚愕を覚えることとなる。
【0159】
加えて、確定停止表示直前まで魚群演出発生の可能性があることにより、たとえ図柄列K3が停止した状態でリーチ状態とならない場合でも、まだ、当該図柄変動中に魚群演出が発生するのではないか、さらには、連続して魚群演出が発生するのではないかという期待を持たせることができる。すなわち、遊技に際し、常に期待感を抱かせ続けることができる。また、当該図柄変動の大当たり図柄確定停止表示に対して期待するのではなく、次の図柄変動に対して大当たり状態の発生を期待するという、通常遊技状態とは趣の異なる遊技が行われるため、遊技性の深みが増すこととなり、単調感を払拭することができる。
【0160】
なお、魚群演出の発生タイミングが複数存在することにより、遊技者は、魚群演出の発生タイミングと大当たり状態の発生との関係に対し、遊技者自身の過去の経験、記憶、或いは統計等に基づいて様々な思いを巡らせることもある。すなわち、複数のタイミングで発生する魚群演出に対し、遊技者の様々な思いが交錯することにより、複雑なる遊技性が生じ、ひいては、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0161】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0162】
(a)上記実施の形態では、魚群演出が複数回(上記例では2回)の図柄変動をまたいで表示されることがある。かかる魚群演出の導出は、魚群演出発生タイミング5が選択された場合、魚群演出の表示時間(1.5秒間)が当該図柄変動表示の残り時間(1秒)にオーバーラップすることにより2回の図柄変動をまたぐものであるが、特にかかる構成に限定されるものではない。すなわち、より積極的に魚群演出が図柄の変動をまたいで表示されるよう実施してもよく、例えば、表示制御基板32に、魚群演出が複数回の変動表示をまたぐ演出を行うか否かを決定するまたぎ演出カウンタを設け、主基板31から大当たりである旨の情報を受けた時点で、当該またぎ演出カウンタの値がまたぐ演出を行うものであった場合には、かかる決定の基づいて予め定められた魚群演出を導出することとしてもよい。かかる構成を採用することで、またぎ演出を比較的容易に行うことができ、特異な表示態様も実現することができる。
【0163】
(b)さらに、表示制御基板32に、魚群演出をどれくらいの時間(所定の動作と同期するように又は魚群演出開始から所定秒数後まで等)表示するかを決定する魚群演出時間決定カウンタを設けるとともに、当該魚群演出時間決定カウンタの値に対応するようにしてまたぐ演出のパターンを複数用意し、魚群演出時間決定カウンタにて決定された値に基づいたまたぐ演出を行うよう構成してもよい。例えば、上記実施の形態に当てはめてみると、上記(a)のまたぎ演出カウンタにより、またぐ演出を行うことが決定された場合、魚群演出時間決定カウンタの値と魚群演出発生タイミングカウンタの値とを読み出し、かかるそれらの値に基づいて魚群演出を導出するよう構成してもよい。かかる構成を採用することで、またぐ演出に関し、多種多様なバリエーションを設けることができる。
【0164】
(c)上記実施の形態における、魚群演出を当該変動表示の図柄確定停止表示をまたぐ表示を、例えば、魚群演出が連続して導出される場合、図柄確定停止表示をまたいだ分の魚群演出は、前回の変動表示に対応した魚群演出であることを容易に認識可能なものとし(例えば、1回の変動表示に対応する魚群演出が切れ目なく表示される)、各変動表示の魚群演出の発生時を容易に認識可能なように、前回の変動表示に対応した魚群演出を終了させるように構成してもよい。また、連続する変動表示において、前回の変動表示の際の魚群演出の終わりと、その直後の変動表示の際の魚群演出の発生とを同時にして、あるいは重ね合わせて表示し、あたかも魚群演出が表示され続けているかのような表示を行うように構成してもよい。
【0165】
(d)また、連続して(またいで)魚群演出が行われる場合、特定のキャラクタ等が表示部17に登場し、かかるキャラクタがあたかも停止図柄を変動開始させるような表示(契機表示)を行うこととしてもよい。例えば、2回の連続する変動表示において、それぞれ魚群演出が行われる場合、あるいはまたいで魚群演出が行われる場合、前の変動表示の図柄確定停止表示の際に、表示部17に表示されている図柄j1〜j9の数に対応した数のキャラクタが表示部17に登場し、かかるキャラクタが停止図柄の側端部を押すことで、あたかも後の変動表示が開始されるよう表示してもよい。また、図柄確定停止表示の際に、キャラクタが表示部17に登場し、表示部17の奥方から前方に向けて停止図柄を飛び越すように(潜り抜けるように)表示することを契機に後の変動表示を開始させるようにしてもよい。そのようにすることで、遊技者に対し、魚群演出が連続(またぎ)していることを容易に認識させることができる。
【0166】
(e)上記実施の形態では、1回の魚群演出の表示時間は1.5秒に設定されているが、特に表示時間は限定されるものではない。例えば、図柄変動開始時から停止時まで、魚群演出を表示し続けることとしてもよい。なお、魚群演出の表示は、対応する図柄変動中に限定されるものではなく、例えば、特別保留格納エリア43(i)において、1つの、或いは連続する複数のフラグが「1」に設定された場合、一度魚群演出が発生した後、かかる魚群演出が、大入賞口12の開放までずっと表示され続けることとしてもよい。
【0167】
(f)上記実施の形態では、次の図柄変動が保留されていない場合には、図柄確定停止表示をまたぐ(魚群演出発生タイミング5のタイミングで)魚群演出が行われないよう設定されるが、次の図柄変動が保留されていない場合であっても、図柄確定停止表示をまたぐ魚群演出が行われることとしてもよい。つまり、保留の有無に関係なく、いかなる魚群演出発生タイミングが選択されても、予め定められた所定時間(上記例では、1.5秒間)魚群演出を表示することとしてもよい。
【0168】
(g)また、特別保留格納エリア(i)のフラグ44が「0」に設定されている場合であっても、1回の図柄変動表示において2回魚群演出を表示することとしてもよい。例えば、魚群発生タイミングカウンタの値を、各種情報が特別保留格納エリア(i)に格納された時点でとることとし、連続する特別保留格納エリア(i)において、それぞれ魚群演出発生タイミング5で魚群演出の発生が決定された場合、1回の図柄変動表示において2回魚群演出を行うこととしてもよい。
【0169】
(h)上記実施の形態では、フラグ44が「1」に設定されている場合、必ず魚群演出が行われるようになっているが、特にそのような構成に限定されるものではない。例えば、表示制御基板32に、前記魚群演出発生カウンタ45よりも、魚群演出が発生しやすいように設定した「大当たり用魚群演出発生カウンタ」を設け、フラグ44が「1」に設定されている場合には、かかる「大当たり用魚群演出発生カウンタ」の読み出し作業が行われるよう構成し、比較的高い確率で魚群演出が行われるようにしてもよい。
【0170】
(i)図柄変動中に魚群演出が行われる場合には、必ず各種リーチ状態を経て図柄確定停止表示するように構成してもよい。例えば、スーパーリーチ状態が発生する場合に限り、魚群発生カウンタの値を読み出すように構成してもよい。
【0171】
(j)上記実施の形態における、魚群演出は、大当たり示唆とされているが、特にそのことに限定されるものではなく、適宜所定の遊技状態を示唆するものであってもよい。例えば、スーパーリーチ状態が発生することを示唆するものであってもよい。
【0172】
(k)上記実施の形態における、魚群演出発生カウンタ45、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値の数は特に限定されるものではない。例えば、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値が20個存在することとしてもよいし、魚群演出発生カウンタ45の値の数を所定の条件に基づいて変化させ、魚群演出の発生確率等を変化させることとしてもよい。
【0173】
(l)上記実施の形態では、魚群演出発生カウンタ45、魚群演出発生タイミングカウンタ46、及び魚群演出発生タイミングテーブルが表示制御基板32に設けられているが、それらの魚群演出に関わるカウンタ等を、主基板31に設けることとしてもよい。
【0174】
(m)主基板31が各乱数カウンタ値の値を読み出した時点で、表示制御基板32に出力される情報内容は特に限定されるものではない。少なくとも大当たりか否かの情報が出力されるように、設定されていればよく、例えば、大当たりか否かの情報、及びリーチパターン情報を出力し、かかる情報に基づいた各種演出態様を事前に表示制御基板32に決定させておくこととしてもよい。
【0175】
(n)上記実施の形態では、表示継続時間が一定に設定されている魚群演出が、魚群演出発生タイミングカウンタ46によってランダムに導出されるよう構成されていたが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、魚群演出の開始タイミングを決定する開始タイミングカウンタ、及び魚群演出の停止タイミングを決定する停止タイミングカウンタを設け、魚群演出の導出が決定された場合には、かかる開始タイミングカウンタ、停止タイミングカウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて魚群演出を導出するよう構成してもよい。
【0176】
(o)上記実施の形態における、「大当たり示唆」を導出する際の対象は、特に魚群に限定されるものではなく、表示部17以外の各種部材(ランプ、スピーカ、或いは役物等)による特定の演出態様を「大当たり示唆」としてもよく、当該「大当たり示唆」が連続して行われるよう、そして、その演出タイミングがランダムに選択されるよう構成されてもよい。例えば、ランプの点灯状態や、スピーカによる音声の出力等を制御するランプ音声制御基板(図示略)に、特定演出発生カウンタ、及び特定演出発生タイミングカウンタを設け、ランプ音声制御基板が表示制御基板32からフラグが「1」に設定された旨の情報を受けることにより、かかるカウンタの値を読み出し、特定演出に関する演出態様を決定することとしてもよい。また、「大当たり示唆」を導出する際の対象として、例えば、4つの所定の役物を変動可能に設け、当該役物の変動開始タイミングがランダムに選択されるよう、そして、役物の変動が連続して行われるよう、さらに、連続した変動回数に応じて、変動する役物の個数が変わるよう構成されてもよい。もちろん、表示部17において、魚群演出に代えて、各種演出態様が表示されることとしてもよい。また、「大当たり示唆」の対象としての表示部17、ランプ、スピーカ、役物等による各種演出を任意に組合せて行ってもよい。さらに、表示部17以外に、液晶、ドットマトリックス等を用いた副表示部を設け、かかる副表示部において、「大当たり示唆」を行ってもよい。もちろん、表示部17、ランプ、スピーカ、役物等による各種演出と任意に組合せて行ってもよい。
【0177】
なお、前記ランプ、スピーカ、役物等は、前記「大当たり示唆」が行われる場合にのみ演出態様が変化させられることとしてもよい。
【0178】
(p)上記実施の形態における、魚群演出の魚群、若しくは魚群の一部は、同一の魚の画像を複数使用して構成されていることとしてもよい。例えば、エンゼルフィッシュの画像をつくり、当該画像データを20回コピーすることによって魚群を構成してもよい。もちろん、かかる魚群に1乃至複数の他の画像を組み合わせて魚群を構成してもよい。
【0179】
(q)上記実施の形態における、前記大当たり状態が発生する場合としない場合とでは、魚群演出発生タイミング0〜5のそれぞれに対応する魚群演出発生タイミングカウンタ46の値の個数が異なるように構成されてもよい。
【0180】
(r)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、スロットマシン、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が挙げられる。
【0181】
(s)さらに、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】表示部に表示される図柄を示す説明図である。
【図3】表示部に表示される図柄列を示す模式図である。
【図4】大当たりラインを説明するための表示部の模式図である。
【図5】大当たり図柄を説明するための表示部の模式図である。
【図6】表示部での表示態様を示す図である。
【図7】表示部での魚群演出を示す図である。
【図8】表示部での魚群演出を示す図である。
【図9】表示部での魚群演出を示す図である。
【図10】パチンコ機における主な制御基板の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ機、13…作動口としての作動チャッカー、14…可変表示装置、31…主制御手段としての主基板、32…示唆手段、表示制御手段を構成する表示制御基板、41…記憶エリアとしての保留格納エリア、43…特別記憶手段としての特別保留格納エリア、45…ほのめかしカウンタとしての魚群演出発生カウンタ、46…ほのめかしタイミングカウンタとしての魚群演出発生タイミングカウンタ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数種類の図柄等を表示する可変表示装置を備えたパチンコ機やスロットマシン等の遊技機がある。かかる遊技機においては、始動条件が成立すること(始動入賞や始動操作)によって、遊技者にとって有利な状態である特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、前記複数種類の図柄等が変動表示される。そして、所定時間後、自動的に或いは停止操作によって変動表示が停止させられる。この種の遊技機では、停止させられた図柄の態様によって、遊技状態が切り替えられるようになっており、かかる停止態様によっては、特別遊技状態を発生させるようになっている。また、当該変動表示中において、前記特別遊技状態の発生が示唆されることがある(例えば、特許文献1参照。)。この示唆には、特別遊技状態が発生しない場合にも行われることがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−119669号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記のような示唆は、対応する1回の変動表示中においてのみ行われ、しかも、その示唆パターンは一義的である。もちろん、次回の変動表示においても、前回の変動表示中に行われた示唆と同様の示唆が行われることもないわけではない。しかし、そのようなケースは偶然にも、示唆を行う旨が連続して決定されたことによるものであって、極稀なケースである。従って、連続して同様の示唆が行われたとしても、それらには関連性があるものではない。つまり、遊技者は、連続して行われる変動表示に際し、同様の示唆が連続して行われたとしても、単にその度に特別遊技状態の発生を期待するに過ぎない。その結果、折角の示唆演出が行われる場合であっても、遊技者は、時として遊技に際し、単調感を抱いてしまうおそれがあった。
【0005】
なお、上記課題は、パチンコ機やスロットマシンをはじめとする、遊技機全般に共通して内在するものである。
【0006】
そこで、本発明は、単調感を払拭し、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的の1つとしている。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の課題を解決するために有効な手段等を以下に示す。なお、必要に応じてその作用、効果等についても説明する。
【0008】
手段1.識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、所定の契機により、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かを抽選するとともに、前記可変表示装置において、変動表示を開始し、所定時間後、停止表示させる遊技機であって、前記特別遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、前記示唆手段によるほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0009】
手段1のように、複数回の変動表示をまたがせるようにしてほのめかしが行われる場合、変動表示停止時においても、ほのめかしが継続的に導出されることとなる。かかる演出態様を目の当たりにした遊技者は、驚きを覚えるとともに、ほのめかしの継続性に面白味を覚えつつ、特別遊技状態発生の期待を膨らませることとなる。また、遊技者は、連続する複数の変動表示に、関連性を感じることとなる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。なお、「ほのめかし」とあるのは、「教示」、「予告」、「示唆」、「予兆」、或いは「兆候」等の言葉に置き換えてもよい。要するに、「ほのめかし」によって、遊技者に対し特別遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能、或いは、「ほのめかし」によって特別遊技状態の発生のしやすさに関し差異が生じることを示唆可能となっていればよく、特別遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない。また、「ほのめかし」とあるのを、「ほのめかし演出」としてもよい。さらに、「複数回の変動表示をまたがせるようにして導出」とあるのを「変動表示停止時においても継続的に導出」としてもよい(以下、各手段において同様)。
【0010】
手段2.識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、所定の契機により、特別遊技状態を発生させるか否かを抽選するとともに、前記可変表示装置において、変動表示を開始し、所定時間後、停止表示させる遊技機であって、前記特別遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、前記示唆手段は、1回の前記抽選に基づいて、前記ほのめかしを連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出可能とし、かつ、当該ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
【0011】
手段2によれば、ほのめかしが、連続する複数回の変動表示にそれぞれ導出されることがあり、連続する複数回の変動表示に、関連性をもたせることができる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。また、複数回の変動表示をまたがせるようにしてほのめかしが行われる場合、停止表示時においても、ほのめかしが継続的に導出されることとなる。かかる演出態様を目の当たりにした遊技者は、驚きを覚えるとともに、ほのめかしの継続性に面白味を覚えつつ、特別遊技状態発生の期待を膨らませることとなる。さらに、ほのめかしが連続する複数回の変動表示にそれぞれ導出されるなかで、ほのめかしが停止表示時においても継続的に導出されることにより、遊技者はほのめかしの継続性及び連続性を強く感じることができる。すなわち、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0012】
手段3.少なくとも前記特別遊技状態が発生する場合には、連続する複数回の変動表示において、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能としたことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
【0013】
手段3によれば、ほのめかしが導出されたにも関わらず、当該変動表示に際し特別遊技状態が発生しない場合でも、ほのめかしがまたいだ次の変動表示において特別遊技状態が到来するのではないかという期待を持たせることができる。
【0014】
また、連続する複数回の変動表示において、ほのめかしが複数回の変動表示をまたぐと、前記特別遊技状態が発生する可能性が比較的高くなるよう設定した場合、そのことを認知した遊技者は、変動表示停止時においてもほのめかしが継続して導出されることを期待する。つまり、遊技者は、ほのめかしが変動表示をまたいで導出されることを心待ちにしながら遊技を行うこととなる。さらに、実際に複数回の変動表示をまたぐようにしてほのめかしが導出された場合、遊技者は、心待ちにしていた変動表示をまたぐほのめかしの導出に喜びを覚えるとともに、高揚しつつ特別遊技状態発生の瞬間を待つこととなる。すなわち、遊技性に抑揚を付与することができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。
【0015】
手段4.前記ほのめかしを、変動表示毎に、異なるタイミングで導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
【0016】
手段4によれば、ほのめかしを開始するタイミングが変動表示毎に異なると、遊技者は、変動表示中において、示唆手段によるほのめかしがいつ開始されるのかの予想がつかない。そのため、たとえ、示唆手段によるほのめかしの導出を心待ちにし、常に示唆手段によるほのめかしの導出に対して注意を払っている遊技者であっても、実際のほのめかしの導出に驚きを覚え、意外性を感じることとなる。例えば、思っていたよりも早いタイミングで示唆手段によるほのめかしが導出された場合には、遊技者は、意図しないタイミングでのほのめかしの導出に対して不意をつかれ、驚きを覚えることとなる。一方、思っていたよりも遅いタイミングでほのめかしが導出された場合、遊技者は、ほのめかしが導出されないのではないかと思った矢先のほのめかしの導出に対して驚きを覚える。すなわち、遊技性に意外性が加わることにより、複雑なる遊技性が生じるとともに、遊技者は複雑な心境の変化を体感することができる。結果として、遊技に際し、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。なお、「異なるタイミングで導出」とあるのを「異なるタイミングでランダムに導出」としてもよい。また、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかしは、変動表示毎に、異なるタイミングで導出されること」としてもよい(以下、各手段において同様)。
【0017】
手段5.前記抽選により、特別遊技状態の発生が決定された場合にのみ、1回の変動表示中に、複数回の前記ほのめかしの導出が許容されることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0018】
手段5によれば、1の変動表示に際し、複数回の(2回目の)ほのめかしが導出されることにより、特別遊技状態の発生が決定されたことが教示される。そのため、ほのめかしを視認した遊技者は、当該変動表示中において、2回目のほのめかしの発生を熱望し、ドキドキしながら遊技を行うこととなる。すなわち、遊技に際し、遊技者をわくわくさせる演出態様を設けることにより、遊技性に抑揚を付加することができ、結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0019】
ところで、上記したような、特別遊技状態の発生が決定されたことを教示する演出態様を、「所定条件が成立した場合にのみ」前記複数回のほのめかしを許容するよう制御することで導出することにより、特別遊技状態の発生の決定を教示するためだけにデータを新たに作成したり、記憶させたりする必要がない。結果として、データ記憶手段等の負担軽減を図ることができる。
【0020】
手段6.前記ほのめかしは、前記識別情報の変動表示開始時から、変動停止表示直前までの間において開始されるよう設定されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0021】
手段6によれば、停止表示直前まで特別遊技状態の発生を期待させることができる。また、ほのめかしが変動表示停止時をまたいだり、連続したりすることを認知した遊技者は、ほのめかしが導出された時点で、たとえ当該変動表示中において、特別遊技状態が発生しないことを把握した場合でも、当該変動表示の特別遊技状態の発生に対して期待するのではなく、次の変動表示に対して特別遊技状態の発生を期待することができる。すなわち、通常の遊技とは趣の異なる遊技が行われるため、遊技性の深みが増すこととなり、単調感を払拭することができる。
【0022】
手段7.前記可変表示装置においては、複数の識別情報が変動表示されるように構成され、前記複数の識別情報は所定の時間差をもって停止表示させられることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
【0023】
手段8.所定の停止タイミングの前後に、それぞれほのめかしが導出可能に構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
【0024】
手段8によれば、遊技者は、ほのめかしの導出されるタイミングが異なっていることを明確に認識することができる。
【0025】
手段9.前記ほのめかしの開始タイミングは、前記変動表示における所定の動的な演出態様であることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0026】
手段9によれば、変動表示とほのめかしとを上手く演出として調和させることができる。また、遊技者に対し、ほのめかしがどのタイミングで行われたかを明確に伝えることができる。
【0027】
手段10.前記ほのめかしの開始タイミングは、各識別情報の変動開始時、或いは各識別情報の停止タイミングに対応するようにして、予め複数設定されていることを特徴とする手段7又は8に記載の遊技機。
【0028】
手段10によれば、遊技者に対し、ほのめかしの印象をすっきりしたものにすることができ、ほのめかしがどのタイミングで行われたのかをより明確に伝えることができる。なお、「対応するようにして」とあるのを「同期して」としてもよい。
【0029】
手段11.1の変動表示中において、前記ほのめかしの継続時間が、変動表示停止時までの時間よりも長くなるようなタイミングで前記ほのめかしを導出することにより、前記ほのめかしが、複数回の変動表示をまたぐようにして導出されることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
【0030】
手段11によれば、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出する制御を比較的容易に行うことができる。なお、前記ほのめかしの継続時間が一定であることとしてもよい。
【0031】
手段12.前記ほのめかしを、変動表示毎に、異なる継続時間で導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
【0032】
手段12によれば、前記ほのめかしの演出態様を一層複雑なものとすることにより、遊技者の、ほのめかしに対する興味を一層強いものとすることができる。また、特別遊技状態の発生に際し、継続時間の異なる種々多様なほのめかしパターンが用意されることとなり、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。
【0033】
手段13.前記ほのめかしの開始タイミングが同じでも、前記ほのめかしの継続時間によっては、ほのめかしが複数回の変動表示をまたぐようにして導出されることを特徴とする手段12に記載の遊技機。
【0034】
手段13によれば、手段12の効果を一層顕著なものとすることができる。
【0035】
手段14.前記ほのめかしが開始される開始タイミングと、ほのめかしが終了する終了タイミングとが、所定の条件に基づいてそれぞれランダムに選択可能に構成され、かかる選択によっては、前記開始タイミングと前記終了タイミングとが変動表示停止時を挟むようにして導出されることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
【0036】
手段14によれば、種々のバリエーションをもって、ほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出することができる。
【0037】
手段15.前記抽選の結果に基づいた変動表示の情報を順次ひかえることを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
【0038】
手段15によれば、後発の抽選に基づき、ひかえられている変動表示の情報に対して、種々多様な制御を行うことが可能となる。そのことによって、遊技にバリエーションを与えることができ、ひいては、単調感の払拭を図ることができる。尚、「ひかえる」とあるのは、所定の変動表示中において所定の契機があった場合、かかる所定の契機に対応する変動表示を、前記所定の変動表示の終了後において行うべく記憶しておくことを含む主旨である。なお、「順次ひかえる」とあるのを「所定回数分まで順次ひかえる」としてもよい。
【0039】
手段16.前記ひかえられている連続する複数の変動表示においてのみ、複数回の変動表示をまたぐほのめかしの導出を許容するように構成したことを特徴とする手段1乃至15のいずれかに記載の遊技機。
【0040】
手段16によれば、複数回の変動表示をまたぐほのめかしの導出等の各種制御を比較的簡単に行うことができる。例えば、ひかえられていない変動表示にまで(未来に起きるであろう所定の契機に対してまで)ほのめかしを強制的に導出させるような制御と比較すると、制御の容易性に関して格段の違いがある。
【0041】
手段17.それぞれほのめかしが導出される連続する変動表示においてのみ、変動表示をまたぐほのめかしの導出が許容されるように構成したことを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
【0042】
手段17によれば、ほのめかしが連続していることを、遊技者に対し通常とは異なる態様で認識させるため、遊技者は面白味を覚えるとともに、期待感をもって遊技を行うことができる。
【0043】
手段18.前記特別遊技状態が発生しない場合においても、前記ほのめかしを導出可能に構成したことを特徴とする手段1乃至17のいずれかに記載の遊技機。
【0044】
手段18によれば、前記特別遊技状態が発生しない場合においても、ほのめかしが、いわばダミーとして導出されることがある。すなわち、ほのめかしが導出されれば特別遊技状態が発生し、ほのめかしが導出されなければ特別遊技状態が発生しないという単純な遊技性を回避し、遊技性に広がりを与えることができる。一方、前記特別遊技状態が発生する場合は、必ず前記ほのめかしが行われることとなる。すなわち、遊技者は、ほのめかし、或いはほのめかしに対応する変動表示に対して、一喜一憂することとなり、遊技性に抑揚を付与することができる。結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0045】
手段19.前記特別遊技状態が発生する場合においても、ほのめかしが導出されない場合があるように構成したことを特徴とする手段1乃至18のいずれかに記載の遊技機。
【0046】
手段19によれば、前記特別遊技状態が発生する場合においても、ほのめかしが導出されない場合があることによって、ほのめかしが導出されれば特別遊技状態が発生し、ほのめかしが導出されなければ特別遊技状態が発生しないという単純な遊技性を回避することができる。つまり、遊技者は、ほのめかしが導出されない場合であっても、期待をもって、遊技を行うことができる。また、特別遊技状態が発生する場合は、特別遊技状態が発生しない場合よりもほのめかしが導出され易いよう構成されているため、遊技者は、ほのめかしの導出を心待ちにしながら遊技を行うことができる。結果として、遊技に広がりを与えることができ、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
【0047】
手段20.1の変動表示に対応するほのめかしが切れ目なく表示され、かつ、各変動表示のほのめかしの発生時を容易に認識可能なように、前回の変動表示に対応したほのめかしが変動表示停止時をまたいで表示される場合、当該またいだ分のほのめかしを次のほのめかしの開始と重複しないタイミングで終了させるように構成したことを特徴とする手段1乃至19のいずれかに記載の遊技機。
【0048】
手段20によれば、各変動表示のほのめかしの発生時を容易に認識することができる。また、ほのめかしに対応する変動表示が明確であることにより、遊技者は、ほのめかしが連続していることを容易に把握することができる。
【0049】
手段21.1の変動表示の変動開始時から停止表示において、前記ほのめかしが導出されない期間を設けるように設定したことを特徴とする手段1乃至20のいずれかに記載の遊技機。
【0050】
手段21によれば、ほのめかしに対応する変動表示を明確化することができ、ひいては、遊技者に対し、ほのめかしが連続していることを容易に認識させることができる。また、変動表示をまたぐほのめかしが連続して導出される場合であっても、かかるほのめかしの演出態様が1回ごとに途切れる(連続して導出されるほのめかしは継続的には導出されない)こととなるため、遊技者は、かかるほのめかしが途切れた時点で、「果たしてほのめかしが連続して導出されるのであろうか」というドキドキ感を味わうことができる。なお、「前記ほのめかしが導出される変動表示において、前記ほのめかしの継続時間は、前記ほのめかしが導出される各変動表示の時間よりも短く設定されていること」としてもよい。
【0051】
手段22.前記ほのめかしが、連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出される場合、あるいは複数回の変動表示をまたぐようにして導出される場合、前記変動表示が停止表示された際に、前記識別情報に対して変動開始のきっかけとなるような表示が行われることを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載の遊技機。
【0052】
手段22によれば、遊技者に対し、ほのめかしが連続している(またいでいる)ことを容易に認識させることができる。特に、ほのめかしが、複数回の変動表示をまたぐ際には、ほのめかしと変動開始の契機となる表示が同期して導出されるため、遊技者は、斬新な演出態様に驚きを覚えるとともに、かかる演出態様によって変動開始された変動表示に特別遊技状態の発生を期待することができる。例えば、2回の連続する変動表示においてそれぞれほのめかしが行われる場合、あるいははまたいでほのめかしが行われる場合、前の変動表示が停止表示された際に、可変表示装置に表示されている識別情報の数に対応した数のキャラクタを可変表示装置に登場させ、識別情報の側端部を押すように表示することで(契機に相当)、後の変動表示が開始されるよう表示してもよい。また、変動表示の停止表示の際に、可変表示部にキャラクタを小さく表示してから次第に大きくなるように、(可変表示部の奥方から前方に向けて停止図柄を飛び越すように(潜り抜けるように))表示することを契機に後の変動表示を開始させるようにしてもよい。
【0053】
手段23.前記ほのめかしは、動的演出態様であることを特徴とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0054】
手段23によれば、ほのめかしとほのめかし以外の演出態様とを比較的容易に区別することができ、遊技者は、ほのめかしが導出されたことを比較的容易に認知することができる。
【0055】
手段24.前記ほのめかしは、いずれも同様の演出態様であることを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の遊技機。
【0056】
手段24によれば、遊技者は、容易にほのめかしを認知することができる。なお、手段2に関しては、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応し、前記手段4に関しては、「異なるタイミングで導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応しうる。
【0057】
手段25.前記ほのめかしは、いずれも同一の対象物による演出態様であることを特徴とする手段1乃至24のいずれかに記載の遊技機。
【0058】
手段25によれば、遊技者は、容易にほのめかしを認知することができる。なお、手段2に関しては、「連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応し、前記手段4に関しては、「異なるタイミングで導出されるほのめかし」が「ほのめかし」に対応しうる。
【0059】
手段26.前記ほのめかしは、所定の表示態様において行われることを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載の遊技機。
【0060】
手段26によれば、遊技者は目視することによってほのめかしを容易に認識することができる。
【0061】
手段27.前記ほのめかしは、前記可変表示装置での表示態様において行われることを特徴とする手段1乃至26のいずれかに記載の遊技機。
【0062】
手段27によれば、遊技者は、主として視認することとなる可変表示装置を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0063】
手段28.前記表示態様は、所定の対象物が、可変表示されることを特徴とする手段26又は27に記載の遊技機。
【0064】
手段28によれば、所定の対象物に特徴を与えることによって、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0065】
手段29.前記表示態様は、複数の所定の対象物が表示される態様であることを特徴とする手段26乃至28のいずれかに記載の遊技機。
【0066】
手段29によれば、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができ、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0067】
手段30.前記複数の所定の対象物は、同じ範疇に含まれる形態であることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
【0068】
手段30によれば、所定の対象物に統一性を持たせることができ、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができる。また、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。なお、「同じ範疇に含まれる」とあるのを、「同種の」、「同類の」、「同属の」、「同族の」、「同形の」、「同型の」、「同系の」等の言葉に置き換えてもよい。また、「形態」とあるのを「態様」としてもよい。
【0069】
手段31.前記表示態様は、所定の対象物が、群れを成して表示される態様であることを特徴とする手段26乃至30のいずれかに記載の遊技機。
【0070】
手段31によれば、所定の対象物に統一性をもたせることができ、所定の対象物に関し、強いインパクトを加えることができる。また、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0071】
手段32.前記複数の所定の対象物は、同一の画像情報を複数用いた表示態様であることを特徴とする手段29乃至31のいずれかに記載の遊技機。
【0072】
手段32によれば、画像情報用のデータ量を抑制することができる。なお、「同一の画像情報を複数用いた」とあるのを「同一の画像情報のみで構成された」としてもよい。
【0073】
手段33.前記表示態様は、前記識別情報とは別の表示態様であることを特徴とする手段26乃至32のいずれかに記載の遊技機。
【0074】
手段33によれば、前記識別情報と区別にすることよって、遊技者は、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0075】
手段34.前記ほのめかしは、所定の発光手段の点灯態様において行われることを特徴とする手段1乃至33のいずれかに記載の遊技機。
【0076】
手段34によれば、遊技者は、ランプ等の発光手段の点灯態様を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。尚、「点灯状態」には、点灯、点滅、消灯、これらの組合せが含まれる。また、発光手段においても「ほのめかし」が行われることにより、遊技者は、前記可変表示装置のみならず、発光手段に対しても、興味を持って注意を払うこととなる。そのことにより、遊技に際し、遊技者の興味範囲が広がり、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
【0077】
なお、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同様の点灯態様、又はいずれも同一の発光手段による点灯態様であることとしてもよく、さらには、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同一の発光手段による同様の点灯態様であることとしてもよい。
【0078】
手段35.前記発光手段は、前記ほのめかしが行われる場合にのみ点灯態様が変化させられることを特徴とする手段34に記載の遊技機。
【0079】
手段35によれば、ほのめかしに対応する点灯態様を、その他の遊技状態に対応する点灯状態と容易に区別可能となり、遊技者は、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0080】
手段36.前記ほのめかしは、音声発生手段によって出力される音声態様において行われることを特徴とする手段1乃至35のいずれかに記載の遊技機。
【0081】
手段36によれば、遊技者は、音声発生手段によって出力される音声態様を聞くことによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0082】
なお、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同様の音声態様、又はいずれも同一の音声発生手段による音声態様であることとしてもよく、さらには、前記複数のタイミングで導出可能な所定の演出態様は、いずれも同一の音声発生手段による同様の音声態様であることとしてもよい。
【0083】
手段37.前記ほのめかしは、所定の装飾手段の変動態様において行われることを特徴とする手段1乃至36のいずれかに記載の遊技機。
【0084】
手段37によれば、遊技者は、装飾手段の変動態様を視認することによって、ほのめかしを容易に認知することができる。
【0085】
手段38.前記装飾手段は、前記ほのめかしが行われる場合にのみ変動態様が変化させられることを特徴とする手段37に記載の遊技機。
【0086】
手段38によれば、ほのめかしに対応する変動態様を、その他の遊技状態に対応する変動態様と容易に区別可能となり、遊技者は、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0087】
手段39.前記変動態様が変化する装飾手段を複数設けたことを特徴とする手段37又は38に記載の遊技機。
【0088】
手段39によれば、ほのめかしに迫力や面白味を付与することができる。また、そのことによって、遊技者は、ほのめかしに対し、強い興味を抱くこととなり、ひいては、ほのめかしを一層容易に認知することができる。
【0089】
手段40.所定の条件により、前記ほのめかしに対応する前記装飾手段の数が異なることを特徴とする手段39に記載の遊技機。
【0090】
手段40によれば、装飾手段の変動態様の多様化を図ることができ、ほのめかしを容易に認知させるとともに、単調感の払拭を図ることができる。
【0091】
手段41.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球等のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
【0092】
手段42.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0093】
手段43.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0094】
【発明の実施の形態】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0095】
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。
【0096】
前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に装着されている。なお、前面枠3の背面側には、後述する主基板31や表示制御基板32等の各種制御基板を装着するための図示しない機構板が取着されている。
【0097】
ガラス扉枠4の下部には、遊技球Bを貯留するための球受皿としての上皿6が設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。下皿7の側方には、遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は図示しない遊技球発射装置に連結されており、遊技者がハンドル8の回動操作を行うことにより、遊技球Bが遊技球発射装置(図示略)から発射される。
【0098】
遊技盤5の一側部には、前記遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール9a及び外レール9bが設けられている。内レール9aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口11が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口11を通って図示しない球排出路へと案内される。
【0099】
また、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、大入賞口12、作動口としての作動チャッカー13、可変表示装置14等が配設されている。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール9a及び外レール9bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0100】
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ15が設けられている。シャッタ15は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口ソレノイド16により作動させられる(図10参照)。詳しくは、大入賞口ソレノイド16が励磁状態となることにより、シャッタ15が略水平に傾き、大入賞口12が開かれる。また、大入賞口ソレノイド16が非励磁状態となることにより、シャッタ15が略垂直状態となり、大入賞口12が閉鎖されるようになっている。
【0101】
可変表示装置14は、図柄表示装置としての表示部17と、表示部17の周囲設けられたセンターフレーム18とを備えている。表示部17は液晶ディスプレイ(LCD)装置によって構成されており、かかる表示部17には、識別情報としての複数の図柄列を表示できるようになっている。これらの図柄列としては、上図柄列K1、中図柄列K2及び下図柄列K3の3つの図柄列(識別情報列)が挙げられる(図3参照)。但し、図柄列の数としては3つに限定されるものではなく、それ以外の数の図柄列が表示されることとしてもよい。また、図柄表示の仕方、図柄列の並べ方としては、特に上列・中列・下列に限定されるものではなく、例えば、左列・中列・右列として構成されてもよい。本実施の形態では、通常遊技状態における表示部17には、所定の遊技態様の導出に関与しない海の中の景色を示す背景画像が表示され、かかる背景画像の前面に位置するように、前記図柄列K1〜K3が表示されるようになっている。
【0102】
さらに、表示部17では、遊技球Bの作動チャッカー13への入賞に基づいて、各図柄列K1〜K3の図柄変動表示(本実施の形態においては左方向へのスクロール表示)が行われるような構成となっている。本実施の形態においては、図2に示すように、図柄j1,j2,j3,j4,j5,j6,j7,j8,j9、及び外れ図柄j10が循環表示されることによって、各図柄列K1〜K3が構成されている。図柄j1〜j9は、魚等の絵図柄と、各絵図柄に対応するようにして付された「1」〜「9」の数字図柄とによって構成されている。これに対し、前記外れ図柄j10は、貝の絵図柄のみによって構成されており、その名のとおり、後述する大当たり図柄になることはなく外れ図柄にのみなりうる。中図柄列K2及び下図柄列K3は、左から順に(右方向に数字が昇順に)図柄j1〜j9が配列され、上図柄列K1は、右から順に(右方向に数字が降順に)図柄j1〜j9が配列されている(図3参照)。なお、中図柄列K2だけは図柄j9の後にさらに図柄j4が重複して配置されている。また、各図柄j1〜j9間には前記外れ図柄j10が1つずつ配置されている。
【0103】
また、前記図柄変動表示に際しては、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列K1〜K3の図柄変動が確定停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、上図柄列K1、下図柄列K3、中図柄列K2の順に停止させられるが、これはあくまでも一例に過ぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
【0104】
上記大当たり図柄とは、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列K1〜K3における停止図柄の組合せが、次に述べる大当たりラインL1〜L5上に予め定められた大当たりの組合せとなる場合に大当たり状態が発生させられる。図4に示すように、本実施の形態では、左・中・右の縦ラインL1,L2,L3及び斜めの2本のラインL4,L5によって大当たりラインL1〜L5が構成されている(5ラインと称される)。ここで、本実施の形態では、いわゆる5ラインを採用しているため、各図柄列K1〜K3毎に3つずつの図柄j1〜j10が表示された上で確定停止されることとなる。つまり、表示部17上には、合計9つの図柄j1〜j10が確定停止表示させられる。かかる大当たりラインL1〜L5上に同一種類の図柄j1〜j9が並んだとき(例えば、図5に示すように大当たりラインL1上に同じ絵柄「j3」が並んだとき)が、大当たりの組合せともされる(図5参照)。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、大入賞口12が開かれ、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。詳しくは、大入賞口12の開放開始後に所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口12が開放され続ける。所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来すると、大入賞口ソレノイド16が消磁される。これにより、シャッタ15が起こされて略垂直状態となり、大入賞口12が閉鎖される(以上で1ラウンド)。さらに、予め設定された継続条件が、所定回数満たされるまでは、大入賞口12が上述した開閉のサイクルを繰り返すこととなる。例えば、ここで一回の大入賞口12における遊技球Bの入賞の所定値を「10」、大入賞口12の開放時間を「約29.5秒」、ラウンド継続の所定回数を「15」に設定したとする。このような場合には、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが最大で15回繰り返されることとなる。すなわち、遊技者は、より多くの景品球を獲得することができる。
【0105】
また、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(大当たり状態に至らない場合もある)。本実施の形態における、リーチ状態には、下図柄列K3の図柄変動が、ラインL1〜L5上において上図柄列K1の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。
【0106】
上記リーチ状態には、中図柄列K2の図柄変動が、最終的に上・下図柄列K1,K3の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態となるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列K2の図柄が一旦停止した後、再度全図柄列K1〜K3が変動し(又は中図柄列K2のみが変動し)、その後停止するような場合(再変動リーチとも称される)も含まれる。
【0107】
上記リーチ状態においては、中図柄列K2の図柄が通常変動時と同様に単にスクロールする「ノーマルリーチ」のほかにも、種々のリーチ状態のパターン(リーチパターン)が設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっていることとしてもよい。加えて、「スーパーリーチ」よりも期待値の高い「スペシャルリーチ」や大当たり状態の発生が確定表示される「プレミアムリーチ」と称されるリーチパターンを用意することとしてもよい。
【0108】
さらに、上記各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。具体的には、「ノーマルリーチ」の選択される確率に比べて、「スーパーリーチ」の選択される確率が低くなるように設定されている。また、「スーパーリーチ」よりも、「スペシャルリーチ」の選択される確率が低くなるように設定されている。加えて、「プレミアムリーチ」は、ほとんど選択されないように設定されている。なお、本実施の形態においては、大当たりとなる場合と、外れとなる場合とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0109】
加えて、図柄変動させられる表示部17の演出表示態様において、全図柄列K1〜K3の変動開始から確定停止表示に至るまでの間、リーチ演出以外の演出が行われる場合がある。リーチ演出以外の演出としては、すべり変動、再変動、リーチ示唆、スーパーリーチ示唆、大当たり示唆などの演出が挙げられる。ここで「示唆」とあるのは、演出によって、所定の遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能であればよい、或いは、演出によって所定の遊技状態の発生に影響が生じるという主旨であって、所定の遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない(ほのめかし)。本実施の形態では、図6〜図9に示すように、表示部17の右端側から魚の群れ(魚群)が一斉に出現し、図柄列K1〜K3の変動方向(左スクロール方向)に向かって図柄列K1〜K3の図柄j1〜j10を追い越すようにして、通り過ぎるかのような演出が行われることがある(以下「魚群演出」と称する)。なお、かかる魚群演出は、表示部17にて1.5秒間に渉り表示されることとする。
【0110】
前記表示部17の(図柄列K2)の図柄変動表示中に新たに遊技球Bが作動チャッカー13に入賞した場合には、その分の図柄変動表示は、その時点で行われている図柄変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、図柄変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される図柄変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されている。しかし、最大保留回数は、これに限定されるものではない。例えば、8回分の図柄変動表示を待機させるべく、最大保留回数を8回に設定することとしてもよい。
【0111】
センターフレーム18の上方には、前記図柄変動表示の保留回数を示す保留ランプ19a,19b,19c,19dが組み込まれている。保留ランプ19a〜19dの数は、前述した最大保留回数と同じ(本例では4個)となっている。保留ランプ19a〜19dは、図柄変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した図柄変動表示の実行に伴い消灯させられる。
【0112】
また、遊技盤5には、パチンコ機1の遊技状態を検出するための各種センサが取着されている。例えば、作動チャッカー13へ遊技球Bが入賞したことを検出する始動スイッチ20、大入賞口12に遊技球Bが入賞したことを検出する大入賞口スイッチ21等が設けられている(図10参照)。
【0113】
さらに、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(但し便宜上、符号を省略する)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0114】
このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種演出用ランプや電飾部材等(以下ランプと称する)が取付けられている。これらのランプの点灯状態(点灯、消灯、点滅等)は、遊技の進行に応じて適宜変えられるようになっている。
【0115】
加えて、前面枠3内部には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態等を音声にて教示するための、図示しないスピーカが埋設されている。
【0116】
さて、本実施の形態では、遊技の主たる制御は、主制御手段としての主基板31において司られるようになっている。主基板31は、所定の制御プログラムや初期データを予め記憶している読み出し専用メモリ(ROM)、制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、CPUによる演算結果を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。
【0117】
さらに、主基板31には、各種カウンタが設定されている。例えば、大当たり状態を発生させるか否かを決定するための内部乱数カウンタ、表示部17に停止する大当たり図柄を決定するための大当たり図柄乱数カウンタ、表示部17に停止する大当たり図柄以外の図柄(外れ図柄、外れリーチ図柄)を決定するための外れ図柄乱数カウンタ、上述したような複数種類のリーチパターンのうち1つを選択するためのリーチ種別決定カウンタ等の各種乱数カウンタが設定されている。これらの各乱数カウンタの値は、それぞれ所定時間(例えば「2m秒」)毎に、所定の範囲内(例えば「0」〜「299」)で更新されるようになっており、当該乱数カウンタの値が特定の値となると初期値に戻るようになっている。これらの各乱数カウンタの値は、所定の条件に従って乱数として読み出され、かかる読み出された各乱数カウンタの値等に基づいて、図柄の変動情報が作成される。
【0118】
また、主基板31には、大当たり中のラウンド回数をカウントするラウンドカウンタ、大入賞口12への遊技球Bの入賞個数をカウントする入賞カウンタ、図柄変動表示の保留回数をカウントする保留カウンタ42(h)(図10参照)等の各種計数カウンタが設定されている。保留カウンタ42(h)の「h」は、前記保留回数と対応しており、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっている。詳しくは、遊技球Bが作動チャッカー13に入賞した場合、主基板31では保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数(本例では「4」)よりも小さいか否かの判定が行われる。保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数よりも小さい場合には、保留カウンタ42(h)の「h」の値に1を加算する。それと同時に、主基板31は対応する前記保留ランプ(19a〜19dのうち1つ)を点灯させる。一方、保留カウンタ42(h)の値が最大保留回数(「4」)以上の場合には、保留カウンタ42(h)の値への加算は行われない。従って、本例において、図柄変動表示は4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。なお、保留カウンタ42(h)の値が「0」の場合は、保留されていない状態を意味する。
【0119】
さて、図10に示すように、本実施の形態では、主基板31のRAMは、前記変動情報を記憶(格納)する記憶エリアとしての保留格納エリア41(i)を有している。
【0120】
保留格納エリア41(i)の「(i)」は、上記した保留カウンタ42(h)の値「0」,「1」,「2」,「3」,「4」に対応して、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっている。前記変動情報を作成した主基板31は、前記保留カウンタ42(h)の値を読み出し、前記変動情報を対応する保留格納エリア41(i)に格納するようになっている。例えば、保留カウンタ42の値が「3」となった時の変動情報は、保留格納エリア41(i=3)に格納される。
【0121】
より詳しくは、前記保留格納エリア41(i)は、保留カウンタ42(h)に対応するようにして4つの格納エリアと1つの実行エリアを有するよう構成されている。4つの格納エリアとは、上記保留格納エリア41(i)の値が「1」,「2」,「3」,「4」のものであり、実行エリアとは、保留格納エリア41(i)の値が「0」のものである。図柄変動に際しては、格納エリアである保留格納エリア41(i=1)に格納された変動情報が、実行エリアである保留格納エリア41(i=0)にシフトされることで、保留格納エリア41(i)に記憶された変動情報が各種制御基板にコマンドとして出力される。
【0122】
本実施の形態では、可変表示装置14の表示制御において主たる制御を司る、示唆手段、表示制御手段を構成する表示制御基板32にも、上述したようなROM、CPU、RAM等が備えられている。さらに、表示制御基板32のRAMは、特別記憶エリアとしての特別保留格納エリア43(i)を有している。
【0123】
前記特別保留格納エリア43(i)には、主基板31から出力される、大当たりか否かの情報が記憶(格納)されるようになっている。具体的には、かかる特別保留格納エリア43(i)にはフラグ44が設定されるようになっており、大当たりである旨の情報が格納される場合には、大当たり待機状態であることの印として該フラグ44が「1」に設定され、大当たりではない旨の情報が格納される場合には、該フラグ44が「0」に設定される。
【0124】
さらに、本実施の形態では、大当たりである旨の情報を受けた表示制御基板32は、対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定するとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも「i」の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44についても「1」に設定する。つまり、この場合には、大当たり状態の発生に対応する保留よりも先に実行される保留に対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44の値が、強制的に「1」に書き換えられることとなる。
【0125】
また、本実施の形態では、表示制御基板32にも各種カウンタが設定されている。すなわち、魚群演出を表示部17において実行するか否かを決定するための、ほのめかしカウンタとしての魚群演出発生カウンタ45、魚群演出を表示部17においてどのタイミングで実行するかを決定するための、ほのめかしタイミングカウンタとしての魚群演出発生タイミングカウンタ46等の各種乱数カウンタが設定されている。これらの各乱数カウンタの値は、所定の条件に従って乱数として読み出され、かかる読み出された各乱数カウンタの値に基づいて、魚群演出情報が作成される。
【0126】
また、表示制御基板32には、主基板31からの大当たりか否かの情報に対応し、かかる情報の保留回数をカウントする特別保留カウンタ47(h)等の各種計数カウンタが設定されている。
【0127】
なお、本実施の形態における、特別保留格納エリア43(i)についても、上記したような保留格納エリア41(i)と同様の構成となっている。詳しくは、特別保留格納エリア43(i)の「(i)」は、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとるようになっており、前記特別保留カウンタ47(h)の値と対応するよう設定されている。特別保留格納エリア43(i)は、4つの格納エリアと1つの実行エリアを有するよう構成されている。4つの格納エリアとは、上記特別保留格納エリア43(i)の値が「1」,「2」,「3」,「4」のものであり、実行エリアとは、特別保留格納エリア43(i)の値が「0」のものである。図柄変動に際しては、格納エリアである特別保留格納エリア43(i=1)に格納された大当たりか否かの情報が、実行エリアである特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされることで、特別保留格納エリア43(i)に記憶された大当たりか否かの情報等に基づいた制御が実行される。
【0128】
ここで、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報のシフトに関する、主基板31におけるシフト制御について詳細に説明する。
【0129】
主基板31は、常に保留カウンタ42(h)の値が「0」でないか否かを判定している。すなわち、前記格納エリアに変動情報が格納されているのか否かの判定である。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタ42(h)の値が「0」の場合には、かかる判定のみを繰り返し行うこととなる。これに対し、前記判定条件が満たされている(保留カウンタ42(h)の値が「1」,「2」,「3」,「4」の)場合には、現在、表示部17において図柄変動が行われているか否かを判定する。表示部17において図柄変動が行われている場合、かかる判定を繰り返し行う。一方、表示部17における図柄変動が行われていない場合(大当たり状態時は除く)には、「保留格納エリア41(i)」の変動情報を1つ前のエリア「保留格納エリア41(i−1)」にシフトする。そして、再び保留カウンタ42(h)の値が「0」でないか否か、表示部17における図柄変動が行われているか否かを判定する。これらの、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報のシフト制御は、保留カウンタ42(h)の値が「0」になるまで続けられる。
【0130】
以上のようにして、保留格納エリア41(i)に格納された変動情報がシフトされる。これにより、前記格納エリアに格納されている変動情報が、実行エリアにシフトされる(保留格納エリア41(i=0)に格納される)こととなる。主基板31は、保留格納エリア41(0)に変動情報が格納されているか否かを常に監視しており、主基板31が、保留格納エリア41(0)における変動情報を検知した場合、保留格納エリア41(0)に格納されている変動情報をコマンドとして各制御基板に出力するとともに、保留格納エリア41(0)に格納されている変動情報を消去する。同時に、主基板31は、点灯状態にある保留ランプ19a,19b,19c,19dのうち保留格納エリア41(i)に対応するもの(点灯状態にある保留ランプ19a,19b,19c,19dのうち一番右に位置する保留ランプ19)を消灯させ、さらに、保留カウンタ42(h)から「1」を減算する。
【0131】
次に、主基板31における、大当たり状態等を決定するに際しての処理内容について説明する。
【0132】
まず、始動スイッチ20から遊技球Bの作動チャッカー13への入賞を検出した旨の検出信号を受けた(最大保留回数時は除く)主基板31は、内部乱数カウンタの値を読み出す。そして、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定する。かかる内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値である場合には、大当たり図柄カウンタ、及びリーチ乱数カウンタの値を読み出し、それらの値に基づいて、表示部17に停止させる大当たり図柄、及び大当たり図柄停止に至るまでのリーチパターンを決定する。すなわち、「決定されたリーチ状態を経て、決定された大当たり図柄停止後大当たり状態を発生させる」旨の変動情報が決定される。
【0133】
一方、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値ではない場合には、外れ図柄カウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて、表示部17に停止させる外れ図柄を決定する。このとき、外れ図柄カウンタの値が、前記外れリーチ図柄に対応する値であるのか、前記外れ図柄に対応する値であるのかを判定する。かかる外れ図柄カウンタの値が、外れリーチ図柄と対応する場合には、リーチ乱数カウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて、外れリーチ図柄停止に至るまでのリーチ種別を決定する。すなわち、「決定されたリーチ状態を経て、決定された外れリーチ図柄を停止させる」旨の変動情報が決定される。また、外れ図柄カウンタの値が、外れ図柄と対応する値(外れリーチ図柄と対応しない値)である場合には、「外れ図柄を停止させる」旨の変動情報が決定される。
【0134】
なお、主基板31は、内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定した時点で上記したような判定制御等を行うとともに、大当たりであるか否かの情報を表示制御基板32に出力する。
【0135】
次に、前記決定された変動情報が、対応する前記保留格納エリア41(i)に格納される。そして、上述したように、保留格納エリア41(i)における変動情報のシフトが行われ、実行エリア(保留格納エリア41(i=0))にシフトされた変動情報がコマンド化される。
【0136】
また、主基板31は、変動情報をコマンド化するに際し、保留カウンタ42(h)の値を読み出し、かかる値に基づいて、図柄列K1〜K3の図柄変動時間をも決定し、決定された図柄変動時間の情報を前記コマンドに含める。尚、本実施の形態では、保留カウンタ42(h)の値により、並びにリーチ状態の発生の有無により図柄変動時間が異なるように設定されている。具体的には、保留カウンタ42(h)の値が「3」又は「2」であってリーチ状態が発生しない場合には図柄変動時間が5秒に設定される。また、保留カウンタ42(h)の値が「1」又は「0」であってリーチ状態が発生しない場合には図柄変動時間が10秒に設定される。さらに、保留カウンタ42(h)の値が「3」又は「2」であってノーマルリーチが発生する場合には図柄変動時間が15秒に設定される。併せて、保留カウンタ42(h)の値が「1」又は「0」であってノーマルリーチが発生する場合には図柄変動時間が20秒に設定される。加えて、ノーマルリーチ以外のリーチ演出が発生する場合には図柄変動時間が30秒に設定される。尚、図柄変動時間とあるのは、図柄変動開始から、中図柄列K2の図柄が確定停止表示されるまでの時間をいう。
【0137】
図柄変動時間決定後、主基板31は、前記コマンド化された変動情報に図柄変動時間の情報を追加する。そして、前記変動情報及び図柄変動時間の情報を有するコマンド(以下かかるコマンドを変動コマンドと称する)を表示制御基板32等に出力する。
【0138】
次に、表示制御基板32における図柄変動処理の処理内容について説明する。
【0139】
前記主基板31が内部乱数カウンタの値が大当たりに対応する値であるか否かを判定した時点で、大当たりであるか否かの情報を表示制御基板32に出力することは既に述べた。この情報を受けた表示制御基板32は、前記特別保留カウンタ47(h)の値に「(1)」を加算するとともに、かかる特別保留カウンタ47(h)の値に従って、大当たりか否かの情報を、対応する特別保留格納エリア43(i)に格納する。このとき、前記情報が大当たりではない場合、表示制御基板32は、前記対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「0」に設定する。一方、前記情報が大当たりである場合、表示制御基板32は、前記対応する特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定しておくとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも(i)の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を強制的に「1」に設定する。
【0140】
上記したような処理を行う一方で、表示制御基板32は、主基板31からの前記変動コマンドが送られてくるのを待機する。
【0141】
そして、主基板31から変動コマンド受けた表示制御基板32は、特別保留格納エリア43(i)に格納された大当たりか否かの情報のシフト制御を行う。具体的には、「特別保留格納エリア43(i)」の大当たりか否かの情報を1つ前のエリア「特別保留格納エリア43(i−1)」にシフトする。これにより、実行エリアである特別保留格納エリア43(i=0)に大当たりか否かの情報が格納されることとなる。
【0142】
次に、表示制御基板32は、特別保留格納エリア43(i=0)に設定されているフラグ44を確認する。そして、フラグ44が「0」に設定されている場合、表示制御基板32は、魚群演出発生カウンタ45の値を読み出し、かかる値に基づいて魚群演出を発生させるか否かを決定する。本実施の形態では、フラグ44が「0」に設定されている場合、15分の1の確率で、魚群演出を発生させる旨の設定がなされている。
【0143】
魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出を発生させないものであった場合、表示制御基板32は、前記変動コマンドに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させる。一方、魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出を発生させる値であった場合、表示制御基板32は、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値を読み出すとともに、かかる魚群演出発生タイミングカウンタ46の値に基づいて、魚群演出発生タイミング0〜5を決定する。そして、予めROMに記憶されている魚群演出タイミングテーブルを参酌し、どのタイミングで魚群演出を行うかを決定する。
【0144】
本実施の形態では、前記魚群演出発生タイミングカウンタ46の値は、例えば6個存在しており、魚群演出発生タイミングテーブルには、6つの魚群演出発生タイミング0〜5に対応して発生時期が設定されている。かかる魚群演出発生タイミング0〜5に対応する発生タイミングは、変動開始時から確定停止表示直前までの間に設定されている。さらに、魚群演出発生タイミング0〜5に対応する発生時期は、前記図柄変動時間に対応している。具体的には、図柄変動時間が5秒の場合であって、魚群演出発生タイミング0の場合には、発生時期は0秒に設定される。つまり、この場合、図柄変動開始と同時に魚群演出が行われることとなる。また、魚群演出発生タイミング1の場合には、発生時期は2秒に設定される。つまり、この場合、図柄変動開始から2秒後に魚群演出が行われることとなる。さらに、魚群演出発生タイミング2,3,4の場合には、発生時期は3秒に設定される。加えて、魚群演出発生タイミング5の場合には、発生時期は4秒に設定される。図柄変動時間が10秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・3秒・5秒・6秒・7秒・9秒、図柄変動時間が15秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・3秒・5秒・6秒・10秒・14秒、図柄変動時間が20秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・4秒・7秒・8秒・10秒・19秒、図柄変動時間が30秒の場合、魚群演出発生タイミング0〜5は、順に0秒・4秒・10秒・11秒・20秒・29秒に設定される。
【0145】
そして、表示制御基板32は、魚群演出の表示情報と前記変動コマンドとに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させ、必要に応じて、魚群演出を実行する。
【0146】
また、特別保留格納エリア43(i=0)のフラグ44が「1」に設定されている場合、その旨を確認した表示制御基板32は、上述した魚群演出発生カウンタ45の値の読み出し作業を省略し、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値を読み出す。表示制御基板32は、読み出した魚群演出発生タイミングカウンタ46の値に基づいて、魚群演出タイミングテーブルを参酌し、どのタイミングで魚群演出を行うかを決定する。そして、表示制御基板32は、魚群演出の表示情報と前記変動コマンドに基づいて、表示部17における表示態様を決定し、図柄列K1〜K3の変動を開始させ、所定のタイミングで魚群演出を実行する。
【0147】
ところで、魚群演出発生タイミングテーブルのうち、確定停止表示直前の魚群演出発生タイミング5が選択された場合、2回の図柄変動をまたいで魚群演出が行われることとなる。詳しくは、魚群演出発生タイミング5が選択された場合、図柄の確定停止表示の1秒前に発生時期が設定されるのに対し、魚群演出の表示時間は1.5秒である。このため、当該図柄変動中にて魚群演出が表示できるのは残りの1秒しかなく、残りの0.5秒間の魚群演出は、次の図柄変動にて表示されることとなる。
【0148】
このような表示態様となる魚群演出発生タイミング5の選択に際し、表示制御基板32は遊技状態に応じた所定の制御を行う。例えば、特別保留格納エリア43(i)のフラグ44がいずれも「0」に設定され、魚群演出発生カウンタ45の値が、魚群演出の発生に対応する値である場合、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値が読み出される。ここで、魚群演出発生タイミング5が選択されなかった(魚群演出発生タイミング0〜4のいずれかが選択された)場合には、選択決定された魚群演出発生タイミング0〜4に対応するいずれかの発生時期での魚群演出が行われる。一方、魚群演出発生タイミング5が選択された場合には、特定保留カウンタ42(h)の値が確認される。かかる値が「0」以外の場合、つまり、実行される特別保留格納エリア43(i=0)の次に実行される特別保留格納エリア43(i=1)に大当たりか否かの情報等の各種情報が格納されている場合(保留がある場合)、図柄変動の確定停止表示をまたいで魚群演出が行われる。その場合、表示制御基板32は、魚群演出発生タイミング5が選択された特別保留格納エリア43(i=0)の次の特別保留格納エリア43(i=1)の各種情報が、特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされても、魚群演出発生カウンタ45の値の読み出しを行わない。これにより、次回の1.5秒間の魚群演出が禁止される。
【0149】
これに対し、特別保留格納エリア43(i)のフラグ44が「1」に設定されている場合、魚群演出発生タイミング0〜5のいずれが選択されたとしても、選択決定された魚群演出が行われる。これにより、例えば、特別保留格納エリア43(i=3)の各種情報が大当たり確定表示に対応するものであって、特別保留格納エリア43(i=1)の各種情報が特別保留格納エリア43(i=0)にシフトされ、対応する図柄変動中に魚群演出発生タイミング5のタイミングで魚群演出が行われることとなった場合、その次の図柄変動中、本来の1.5秒の魚群演出も行われる。つまり、図柄変動中、あたかも表示部17に2回の魚群演出が行われているような表示態様となる。なお、上記次の図柄変動の魚群発生タイミングが変動開始時に行われるものである場合には、一連の魚群演出表示が通常よりも長いものとなる。
【0150】
以上詳述したように、本実施の形態では、大当たり状態は、必ず魚群演出を経由してから発生するよう設定されている。すなわち、魚群演出は、大当たり状態が高い確率で発生することを示唆する「大当たり示唆」(ほのめかし)に相当するといえる。そして、魚群演出が「大当たり示唆」であることを認知した遊技者は、魚群演出の発生を心待ちにしながら遊技を行うこととなる。また、実際に魚群演出が発生した場合、遊技者は、心待ちにしていた魚群演出の発生に喜びを覚えるとともに、大当たり状態発生への期待を膨らませることとなる。
【0151】
また、本実施の形態では、表示制御基板32は、大当たりである旨の情報を受けると、保留に対応した特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を「1」に設定するとともに、かかる特別保留格納エリア43(i)よりも(i)の値が小さい特別保留格納エリア43(i)のフラグ44を強制的に「1」に設定することとしている。そのような構成を採用することで、連続する複数回の図柄変動表示のそれぞれに、魚群演出を表示することができる。すなわち、連続する複数回の変動表示に、関連性をもたせることができる。ひいては、遊技性に広がりを与えることができ、結果として、単調感の払拭を図ることができる。
【0152】
このように、本実施の形態では、「大当たり示唆」たる魚群演出が連続して表示されることとしている。このため、魚群演出が連続する複数回の変動表示のそれぞれに発生することを認知した遊技者は、1回の変動表示においてではなく、連続した複数回の変動表示においてほのめかしが導出されることを期待する。つまり、連続した魚群演出の発生を心待ちにしながら遊技を行うこととなる。また、実際に連続した魚群演出が発生した場合、遊技者は、心待ちにしていた連続魚群演出の発生に喜びを覚えるとともに、大当たり状態発生への期待を大いに膨らませることとなる。すなわち、遊技者は、通常遊技状態とは異なる高揚感を味わうことができ、ひいては、遊技に際し、単調感の払拭を図ることができる。
【0153】
また、魚群演出が発生したにもかかわらず図柄変動が外れ図柄で確定停止表示された場合でも、次の図柄変動中においても魚群演出が発生するのではないか(魚群演出が連続するのではないか)、そのあかつきには、大当たり状態が到来するのではないかという期待を持たせることができる。
【0154】
ここで、本実施の形態では、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで表示されることがある。通常、図柄が確定停止表示されたときには、表示部での演出態様は静的なものとなるが、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで表示される場合、図柄確定停止表示時においても、大当たり示唆たる魚群演出が続けざまに行われることとなる。かかる視認態様を目の当たりにした遊技者は、魚群演出の継続性に、驚きと面白味を覚えるとともに、大当たり状態発生の期待を膨らませつつ表示部17を視認することとなる。
【0155】
特に、魚群演出が2回の図柄変動をまたいで行われた場合、1回の図柄変動中に2回の(前回の残りと今回)魚群演出が発生することがある。本実施の形態では、大当たり状態の発生が確定した場合にのみ、1回の図柄変動中に2回の魚群演出が許容されるため、かかる2回の魚群演出の発生により、大当たり状態の発生の確定が教示されることとなる。そのため、図柄確定停止表示をまたぐ魚群演出を視認した遊技者は、2回目の魚群演出(2回目の魚群演出が図柄変動開始時に発生する場合には、2回の図柄変動に渉り、通常の魚群演出表示時間である1.5秒よりも長い2.5秒の魚群演出)の発生を熱望し、ドキドキしながら表示部17を凝視することとなる。すなわち、遊技に際し、遊技者をわくわくさせる演出態様を設けることにより、遊技性に抑揚を付加することができ、結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0156】
また、本実施の形態では、魚群演出発生タイミングが、複数種類用意されており、それがランダムに決定されるため、遊技者は、図柄変動中において、魚群演出がいつ発生するのかの予想がつかない。そのことによって、魚群演出の発生を心待ちにし、常に魚群演出の発生に対して注意を払っている遊技者であっても、魚群演出の発生に驚きを覚えることとなる。例えば、思っていたよりも早いタイミングで魚群演出が発生した場合には、遊技者は、意図しない発生タイミングでの魚群演出に対して不意をつかれ、驚愕を覚えるとともに歓喜を覚えることとなる。一方、思っていたよりも遅いタイミングで魚群演出が発生した場合、遊技者は、魚群演出が発生しないのではないかと思って落胆した矢先の魚群演出なだけに、驚愕とともに覚える歓喜は格別のものとなる。すなわち、遊技性に対して意外性が加わることにより、複雑なる遊技性が生じるとともに、遊技者は複雑な心境の変化を体感することができる。結果として、遊技に際し、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0157】
並びに、本実施の形態では、魚群演出発生タイミングが、図柄変動開始時から確定停止表示直前までの間に設定されており、確定停止表示直前ぎりぎりまで大当たり状態の到来を期待させることができる。例えば、保留カウンタ(h)の値が「3」の場合に、まず、魚群発生タイミング3で魚群演出が発生して外れ、次の図柄変動中においても魚群発生タイミング3で魚群演出が発生して外れ、そして、その次の図柄変動において、魚群発生タイミング5で魚群演出が発生し、大当たり図柄で確定停止表示されることがある。この場合、遊技者は、3回目の図柄変動中に魚群発生タイミング3の時点はおろか、図柄確定停止表示直前まで魚群演出が発生しないため、魚群演出が2回連続したところで終わってしまったのではないかと落胆し、大当たり状態も到来しないのではないかと思った矢先の魚群演出発生に対して驚愕するとともに、至福の瞬間を迎えることとなる。すなわち、遊技性に落胆から歓喜に至るまでの抑揚を付加することができ、遊技に際し、単調感を払拭することができる。
【0158】
また、魚群演出が、変動表示の開始と同時に導出されることがある。従来、変動表示開始時においてはこれといった演出が行われず、総じて退屈感を抱くケースが多かった。その点、本実施の形態では、変動開始時にも大当たりの示唆である魚群演出が導出されることがあるため、遊技者は常に期待感を抱くことができる。そして、慣れ親しんでいない変動表示開始時と同時の突然の魚群演出の導出に対して、遊技者は不意をつかれるため驚愕を覚えることとなる。
【0159】
加えて、確定停止表示直前まで魚群演出発生の可能性があることにより、たとえ図柄列K3が停止した状態でリーチ状態とならない場合でも、まだ、当該図柄変動中に魚群演出が発生するのではないか、さらには、連続して魚群演出が発生するのではないかという期待を持たせることができる。すなわち、遊技に際し、常に期待感を抱かせ続けることができる。また、当該図柄変動の大当たり図柄確定停止表示に対して期待するのではなく、次の図柄変動に対して大当たり状態の発生を期待するという、通常遊技状態とは趣の異なる遊技が行われるため、遊技性の深みが増すこととなり、単調感を払拭することができる。
【0160】
なお、魚群演出の発生タイミングが複数存在することにより、遊技者は、魚群演出の発生タイミングと大当たり状態の発生との関係に対し、遊技者自身の過去の経験、記憶、或いは統計等に基づいて様々な思いを巡らせることもある。すなわち、複数のタイミングで発生する魚群演出に対し、遊技者の様々な思いが交錯することにより、複雑なる遊技性が生じ、ひいては、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0161】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0162】
(a)上記実施の形態では、魚群演出が複数回(上記例では2回)の図柄変動をまたいで表示されることがある。かかる魚群演出の導出は、魚群演出発生タイミング5が選択された場合、魚群演出の表示時間(1.5秒間)が当該図柄変動表示の残り時間(1秒)にオーバーラップすることにより2回の図柄変動をまたぐものであるが、特にかかる構成に限定されるものではない。すなわち、より積極的に魚群演出が図柄の変動をまたいで表示されるよう実施してもよく、例えば、表示制御基板32に、魚群演出が複数回の変動表示をまたぐ演出を行うか否かを決定するまたぎ演出カウンタを設け、主基板31から大当たりである旨の情報を受けた時点で、当該またぎ演出カウンタの値がまたぐ演出を行うものであった場合には、かかる決定の基づいて予め定められた魚群演出を導出することとしてもよい。かかる構成を採用することで、またぎ演出を比較的容易に行うことができ、特異な表示態様も実現することができる。
【0163】
(b)さらに、表示制御基板32に、魚群演出をどれくらいの時間(所定の動作と同期するように又は魚群演出開始から所定秒数後まで等)表示するかを決定する魚群演出時間決定カウンタを設けるとともに、当該魚群演出時間決定カウンタの値に対応するようにしてまたぐ演出のパターンを複数用意し、魚群演出時間決定カウンタにて決定された値に基づいたまたぐ演出を行うよう構成してもよい。例えば、上記実施の形態に当てはめてみると、上記(a)のまたぎ演出カウンタにより、またぐ演出を行うことが決定された場合、魚群演出時間決定カウンタの値と魚群演出発生タイミングカウンタの値とを読み出し、かかるそれらの値に基づいて魚群演出を導出するよう構成してもよい。かかる構成を採用することで、またぐ演出に関し、多種多様なバリエーションを設けることができる。
【0164】
(c)上記実施の形態における、魚群演出を当該変動表示の図柄確定停止表示をまたぐ表示を、例えば、魚群演出が連続して導出される場合、図柄確定停止表示をまたいだ分の魚群演出は、前回の変動表示に対応した魚群演出であることを容易に認識可能なものとし(例えば、1回の変動表示に対応する魚群演出が切れ目なく表示される)、各変動表示の魚群演出の発生時を容易に認識可能なように、前回の変動表示に対応した魚群演出を終了させるように構成してもよい。また、連続する変動表示において、前回の変動表示の際の魚群演出の終わりと、その直後の変動表示の際の魚群演出の発生とを同時にして、あるいは重ね合わせて表示し、あたかも魚群演出が表示され続けているかのような表示を行うように構成してもよい。
【0165】
(d)また、連続して(またいで)魚群演出が行われる場合、特定のキャラクタ等が表示部17に登場し、かかるキャラクタがあたかも停止図柄を変動開始させるような表示(契機表示)を行うこととしてもよい。例えば、2回の連続する変動表示において、それぞれ魚群演出が行われる場合、あるいはまたいで魚群演出が行われる場合、前の変動表示の図柄確定停止表示の際に、表示部17に表示されている図柄j1〜j9の数に対応した数のキャラクタが表示部17に登場し、かかるキャラクタが停止図柄の側端部を押すことで、あたかも後の変動表示が開始されるよう表示してもよい。また、図柄確定停止表示の際に、キャラクタが表示部17に登場し、表示部17の奥方から前方に向けて停止図柄を飛び越すように(潜り抜けるように)表示することを契機に後の変動表示を開始させるようにしてもよい。そのようにすることで、遊技者に対し、魚群演出が連続(またぎ)していることを容易に認識させることができる。
【0166】
(e)上記実施の形態では、1回の魚群演出の表示時間は1.5秒に設定されているが、特に表示時間は限定されるものではない。例えば、図柄変動開始時から停止時まで、魚群演出を表示し続けることとしてもよい。なお、魚群演出の表示は、対応する図柄変動中に限定されるものではなく、例えば、特別保留格納エリア43(i)において、1つの、或いは連続する複数のフラグが「1」に設定された場合、一度魚群演出が発生した後、かかる魚群演出が、大入賞口12の開放までずっと表示され続けることとしてもよい。
【0167】
(f)上記実施の形態では、次の図柄変動が保留されていない場合には、図柄確定停止表示をまたぐ(魚群演出発生タイミング5のタイミングで)魚群演出が行われないよう設定されるが、次の図柄変動が保留されていない場合であっても、図柄確定停止表示をまたぐ魚群演出が行われることとしてもよい。つまり、保留の有無に関係なく、いかなる魚群演出発生タイミングが選択されても、予め定められた所定時間(上記例では、1.5秒間)魚群演出を表示することとしてもよい。
【0168】
(g)また、特別保留格納エリア(i)のフラグ44が「0」に設定されている場合であっても、1回の図柄変動表示において2回魚群演出を表示することとしてもよい。例えば、魚群発生タイミングカウンタの値を、各種情報が特別保留格納エリア(i)に格納された時点でとることとし、連続する特別保留格納エリア(i)において、それぞれ魚群演出発生タイミング5で魚群演出の発生が決定された場合、1回の図柄変動表示において2回魚群演出を行うこととしてもよい。
【0169】
(h)上記実施の形態では、フラグ44が「1」に設定されている場合、必ず魚群演出が行われるようになっているが、特にそのような構成に限定されるものではない。例えば、表示制御基板32に、前記魚群演出発生カウンタ45よりも、魚群演出が発生しやすいように設定した「大当たり用魚群演出発生カウンタ」を設け、フラグ44が「1」に設定されている場合には、かかる「大当たり用魚群演出発生カウンタ」の読み出し作業が行われるよう構成し、比較的高い確率で魚群演出が行われるようにしてもよい。
【0170】
(i)図柄変動中に魚群演出が行われる場合には、必ず各種リーチ状態を経て図柄確定停止表示するように構成してもよい。例えば、スーパーリーチ状態が発生する場合に限り、魚群発生カウンタの値を読み出すように構成してもよい。
【0171】
(j)上記実施の形態における、魚群演出は、大当たり示唆とされているが、特にそのことに限定されるものではなく、適宜所定の遊技状態を示唆するものであってもよい。例えば、スーパーリーチ状態が発生することを示唆するものであってもよい。
【0172】
(k)上記実施の形態における、魚群演出発生カウンタ45、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値の数は特に限定されるものではない。例えば、魚群演出発生タイミングカウンタ46の値が20個存在することとしてもよいし、魚群演出発生カウンタ45の値の数を所定の条件に基づいて変化させ、魚群演出の発生確率等を変化させることとしてもよい。
【0173】
(l)上記実施の形態では、魚群演出発生カウンタ45、魚群演出発生タイミングカウンタ46、及び魚群演出発生タイミングテーブルが表示制御基板32に設けられているが、それらの魚群演出に関わるカウンタ等を、主基板31に設けることとしてもよい。
【0174】
(m)主基板31が各乱数カウンタ値の値を読み出した時点で、表示制御基板32に出力される情報内容は特に限定されるものではない。少なくとも大当たりか否かの情報が出力されるように、設定されていればよく、例えば、大当たりか否かの情報、及びリーチパターン情報を出力し、かかる情報に基づいた各種演出態様を事前に表示制御基板32に決定させておくこととしてもよい。
【0175】
(n)上記実施の形態では、表示継続時間が一定に設定されている魚群演出が、魚群演出発生タイミングカウンタ46によってランダムに導出されるよう構成されていたが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、魚群演出の開始タイミングを決定する開始タイミングカウンタ、及び魚群演出の停止タイミングを決定する停止タイミングカウンタを設け、魚群演出の導出が決定された場合には、かかる開始タイミングカウンタ、停止タイミングカウンタの値を読み出し、かかる値に基づいて魚群演出を導出するよう構成してもよい。
【0176】
(o)上記実施の形態における、「大当たり示唆」を導出する際の対象は、特に魚群に限定されるものではなく、表示部17以外の各種部材(ランプ、スピーカ、或いは役物等)による特定の演出態様を「大当たり示唆」としてもよく、当該「大当たり示唆」が連続して行われるよう、そして、その演出タイミングがランダムに選択されるよう構成されてもよい。例えば、ランプの点灯状態や、スピーカによる音声の出力等を制御するランプ音声制御基板(図示略)に、特定演出発生カウンタ、及び特定演出発生タイミングカウンタを設け、ランプ音声制御基板が表示制御基板32からフラグが「1」に設定された旨の情報を受けることにより、かかるカウンタの値を読み出し、特定演出に関する演出態様を決定することとしてもよい。また、「大当たり示唆」を導出する際の対象として、例えば、4つの所定の役物を変動可能に設け、当該役物の変動開始タイミングがランダムに選択されるよう、そして、役物の変動が連続して行われるよう、さらに、連続した変動回数に応じて、変動する役物の個数が変わるよう構成されてもよい。もちろん、表示部17において、魚群演出に代えて、各種演出態様が表示されることとしてもよい。また、「大当たり示唆」の対象としての表示部17、ランプ、スピーカ、役物等による各種演出を任意に組合せて行ってもよい。さらに、表示部17以外に、液晶、ドットマトリックス等を用いた副表示部を設け、かかる副表示部において、「大当たり示唆」を行ってもよい。もちろん、表示部17、ランプ、スピーカ、役物等による各種演出と任意に組合せて行ってもよい。
【0177】
なお、前記ランプ、スピーカ、役物等は、前記「大当たり示唆」が行われる場合にのみ演出態様が変化させられることとしてもよい。
【0178】
(p)上記実施の形態における、魚群演出の魚群、若しくは魚群の一部は、同一の魚の画像を複数使用して構成されていることとしてもよい。例えば、エンゼルフィッシュの画像をつくり、当該画像データを20回コピーすることによって魚群を構成してもよい。もちろん、かかる魚群に1乃至複数の他の画像を組み合わせて魚群を構成してもよい。
【0179】
(q)上記実施の形態における、前記大当たり状態が発生する場合としない場合とでは、魚群演出発生タイミング0〜5のそれぞれに対応する魚群演出発生タイミングカウンタ46の値の個数が異なるように構成されてもよい。
【0180】
(r)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、スロットマシン、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が挙げられる。
【0181】
(s)さらに、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】表示部に表示される図柄を示す説明図である。
【図3】表示部に表示される図柄列を示す模式図である。
【図4】大当たりラインを説明するための表示部の模式図である。
【図5】大当たり図柄を説明するための表示部の模式図である。
【図6】表示部での表示態様を示す図である。
【図7】表示部での魚群演出を示す図である。
【図8】表示部での魚群演出を示す図である。
【図9】表示部での魚群演出を示す図である。
【図10】パチンコ機における主な制御基板の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ機、13…作動口としての作動チャッカー、14…可変表示装置、31…主制御手段としての主基板、32…示唆手段、表示制御手段を構成する表示制御基板、41…記憶エリアとしての保留格納エリア、43…特別記憶手段としての特別保留格納エリア、45…ほのめかしカウンタとしての魚群演出発生カウンタ、46…ほのめかしタイミングカウンタとしての魚群演出発生タイミングカウンタ。
Claims (1)
- 識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、所定の契機により、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かを抽選するとともに、前記可変表示装置において、変動表示を開始し、所定時間後、停止表示させる遊技機であって、
前記特別遊技状態の発生のほのめかしを導出可能な示唆手段を設け、当該示唆手段によるほのめかしを、複数回の変動表示をまたがせるようにして導出可能に構成したことを特徴とする遊技機。
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-
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- 2002-12-26 JP JP2002376399A patent/JP2004202039A/ja active Pending
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