JP3936560B2 - フランジワークの内外径加工旋盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋盤の主軸センタとの間でフランジワークを挟持する心押装置を用いてフランジワークの内外径を同時加工する旋盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
〔第1の従来技術〕
フランジワークの外径及び内径を加工する場合、先ず第1工程として外径を把持して内径加工を行い、次に第2工程として加工された内径を把持し、この内径を基準として外径加工を行う方法が用いられていた。そして第1工程と第2工程はそれぞれ別の機械で行われていた。
尚、第1工程にて外径加工を行い、第2工程にて内径加工を行う方法も用いられていた。
【0003】
〔第2の従来技術〕
サブ主軸付の旋盤を用いてフランジワークの内外径を加工する方法が行われていた。主軸台101に対向して同軸にサブ主軸台108を配置し上下に刃物台105,111を備えた旋盤の概略説明図を図2に示す。主軸台101の主軸102先端に装着した第1チャック103にて把持状態の拡大図の図3に示すように、フランジワークWは第1チャック103の爪103aに外径Waで把持されている。
そして、第1刃物台105の第1タレット106を旋回して第1外径加工工具107を切削位置に割り出し、第1刃物台105を切込方向X軸,主軸軸線方向Z軸移動させてフランジワークWの外径のうち第1チャック103に把持されていない部分Wbを切削加工する。加工終了で第1刃物台105を退避させる。
【0004】
次にサブ主軸台108をZ軸前進させてサブ主軸109に取り付けた第2チャック110を第1チャック103と対面させ、フランジワークWを第1チャック103から第2チャック110に移し替える。第2チャック110による把持状態の拡大図の図4においてフランジワークWは第2チャック110の爪110aにて切削加工済の外径Wbが把持される。
【0005】
そして第2刃物台111の第2タレット112を旋回して第2外径加工工具113をX軸,Z軸移動で切削位置に割り出し、第2刃物台111をZ軸移動してフランジワークWの外径のうち、まだ加工されていない部分Waを切削加工する。
一方第1刃物台105の第1タレット106を旋回して内径加工工具114を切削位置に割り出し、フランジワークWの外径Waの切削加工と同時に第1刃物台105をZ軸反対方向に移動してワーク中心に内径加工を行う。
尚、第2刃物台111を持たない通常の旋盤では第1刃物台105のタレット106上に第2外径加工工具113を取り付けておき、各工具による加工を順次行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べた第1の従来技術は、第1工程と第2工程をそれぞれ別の機械で加工させるので、機械が2台必要となり所要床面積並びに設備費が大きくなるという問題を有していた。
また、ワークの個数が多い場合には各工程ごとに専用機を設けて加工効率を向上させることが出来る。しかし、ワークの個数が少ない場合にはそれぞれの機械に非切削時間が多くなり、稼働率が悪く不経済になるという問題を有していた。
これに反し1台の機械で二つの工程を行うようにすれば、工程変更時に段取替えを行わねばならず、段取替えに時間を要するという問題を有していた。
【0007】
第2の従来技術は主軸の第1チャックからサブ主軸の第2チャックにフランジワークを移し替えるため、外径部分を2工程に分けて加工することになり、加工された外径部分に段差が生じるという問題を有していた。
【0008】
本発明は従来技術の有するこのような問題に鑑みなされたものであり、その目的するところは所要床面積を小さくするよう1台の機械を用い、内外径加工時に加工面に段差を生じさせることのないようフランジワークを挟持する心押装置を用いた内外径加工旋盤を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載された本発明の旋盤は、フランジワークの端面挟持部を有するセンタが挿着されて回転可能な主軸と、該主軸軸心に対し直角方向に開口部を有する断面U字形の支持部が形成されこのU字形の前部に前記主軸の軸心と同心に内径加工工具挿通用の貫通穴が穿設され、前記フランジワークの反対側端面挟持部が形成された心押センタを前記貫通穴を中心に回転可能に支承する支持体が備えられた心押装置と、前記主軸と前記心押装置との間で挟持された前記フランジワークの外径を加工する外径加工工具を装着する第1刃物台と、前記心押センタの貫通穴の後方前記開口部から貫通穴を通して前記フランジワークの内径穴を加工する前記内径加工工具を装着する第2刃物台とを備え、フランジワークの段取替えを行うことなく一工程でその外径及び内径を同時加工するものである。
【0012】
請求項1の旋盤によれば、主軸センタと心押センタとによりフランジワークの側面部を押圧挟持したので、主軸の回転に伴ってフランジワークと心押センタが連れ回りし、そのうえフランジワークの外径,内径部分には遮るものがないので、第1刃物台,第2刃物台により任意に外径内径を同時に切削することができる。そのため内外径加工面の同心度が良好となり、また一工程で加工ができるので、これら加工面に段差を生じることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。図1は、フランジワークの内外径を同時切削加工する数値制御旋盤のフランジワーク加工部分の概略説明図である。本発明の旋盤にて切削加工を行うフランジワークW1は両端面W1aに環状ぬすみW1bが施されているものとする。
【0014】
旋盤の主軸1先端のテーパ穴1aにはフランジワークW1の環状ぬすみW1bの外角円W1cに接触する円錐面(端面挟持部)2aを先端に形成した主軸センタ2が装着されている。旋盤の主軸1に対向して図示しないベッド上に心押台5が設けられていて、この心押台5には軸線方向に移動可能に心押スリーブ6が嵌挿され、先端の主軸1軸心と同心のテーパ穴6aには心押装置の支持体7のテーパシャンク7aが装着されている。支持体7は心押スリーブ6のテーパ穴6aに嵌着されるテーパシャンク7aと、このシャンク7aの前面に設けられているシャンク7aの軸線に対し直角方向に開口部7bを有する断面U字形の支持部7cとで形成されている。
【0015】
そして支持部7cの断面U字形の前部には主軸1軸心と同心でシャンク7aの軸線を中心としたリング状の取付部7dが形成されていて、この取付部7dにリング状の保持体8が取着されている。リング状の保持体8は軸受9を介して心押センタ10を回転可能に支承している。心押センタ10は先端がフランジワークW1の環状ぬすみW1bの外角円W1cに接触する円錐面(端面挟持部)10aが形成されていて、主軸1軸心と同心の中心にはワークW1の内径を加工する内径加工工具T2及び第2工具ホルダ24を挿通可能な貫通穴10bが穿設されている。上記の支持体7,保持体8,軸受9,心押センタ10により心押装置11が構成されている。
【0016】
主軸1の軸線を挟んで両側にはそれぞれ図示しない数値制御装置により、主軸1の軸線に平行なZ軸方向及び直角なX軸方向に任意に移動位置決め可能に第1刃物台15及び第2刃物台21が設けられている。
第1刃物台15は主軸1側の端面に主軸1の軸線と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に第1タレット16を取着している。そして第1タレット16の工具取付面には第1工具ホルダ17が取着されていて、第1工具ホルダ17にはフランジワークW1の外径を加工する外径加工工具T1が刃先を主軸1の軸線側に向けて保持されている。
【0017】
第2刃物台21は主軸1側の端面に主軸1の軸線と平行な軸線を中心に旋回割り出し可能に第2タレット22を取着している。そして第2タレット22の工具取付面にはブラケット23が取着されていて、ブラケット23の先端主軸1側の端面にはドリルチャックのような第2工具ホルダ24が取着されている。第2工具ホルダ24にはフランジワークW1の内径を加工する内径加工工具T2が先端を主軸1側に向けて保持されている。
【0018】
次いで作用の説明をする。
上記の数値制御旋盤にてフランジワークW1を切削加工するには、先ず主軸センタ2の円錐面2aと心押センタ10の円錐面10aとによりフランジワークW1の両端面W1aに設けられた外角円W1cを挟むべく、心押スリーブ6を主軸1側へ移動させてフランジワークW1を主軸1側へ押圧して挟持する。この状態で主軸1を回転させて、フランジワークW1と心押センタ10とを共に連れ回りさせる。
【0019】
第1刃物台15をZ軸方向及びX軸方向に移動させて外径加工工具T1の刃先をフランジワークW1の外径加工開始位置に位置させる。また第2刃物台21をZ軸方向及びX軸方向に移動させて内径加工工具T2及び第2工具ホルダ24を心押装置11の支持体7の開口部7bから心押センタ10の中心穴10bを通し、内径加工工具T2の先端をフランジワークW1の中心位置に位置させる。
その後第1刃物台15,第2刃物台21を同時にZ軸方向で主軸1側へ移動させ、フランジワークW1の外径及び内径を同時加工させる。
【0020】
尚、上記の実施形態ではフランジワークの端面に成形されたぬすみを主軸センタ及び心押センタで支持するようにしたものについて説明したが、ワークの内外径を避け端面側で支持するものであれば挟持部となる複数の尖頭体を有するフエイスドライブ装置などを用いても良い。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の旋盤は、主軸センタと心押センタとによりフランジワークを押圧挟持したので、主軸の回転に伴ってフランジワークと心押センタが連れ回りする。更に、フランジワークの側面部を挟持するようになしたのでフランジワークの外径,内径部分には遮るものがなく、第1刃物台,第2刃物台により任意に外径内径を一工程で同時に切削することが出来る。そのため内外径加工面の同心度が良好となり、またこれら加工面に段差を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フランジワークの内外径を同時切削加工する数値制御旋盤のフランジワーク加工部分の概略説明図である
【図2】従来技術としてタレットの工具取付面の1個所にサブ主軸を用いた旋盤の概略説明図である。
【図3】図2の第1チャックにてフランジワークを把持した状態の拡大説明図である。
【図4】図2のサブチャックにてフランジワークを把持した状態の拡大説明図である。
Claims (1)
- フランジワークの端面挟持部を有するセンタが挿着されて回転可能な主軸と、該主軸軸心に対し直角方向に開口部を有する断面U字形の支持部が形成されこのU字形の前部に前記主軸の軸心と同心に内径加工工具挿通用の貫通穴が穿設され、前記フランジワークの反対側端面挟持部が形成された心押センタを前記貫通穴を中心に回転可能に支承する支持体が備えられた心押装置と、前記主軸と前記心押装置との間で挟持された前記フランジワークの外径を加工する外径加工工具を装着する第1刃物台と、前記心押センタの貫通穴の後方前記開口部から貫通穴を通して前記フランジワークの内径穴を加工する前記内径加工工具を装着する第2刃物台とを備え、フランジワークの段取替えを行うことなく一工程でその外径及び内径を同時加工することを特徴とするフランジワークの内外径加工旋盤。
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