JP3936211B2 - 包装用緩衝材及び物品の包装構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装容器とその包装容器に収容された物品の間に配置して、搬送時等に物品にかかる衝撃を緩衝する包装用緩衝材と、その包装用緩衝材を用いた物品の包装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
包装容器に各種物品を収容する場合、包装容器と物品の間の隙間が大きいと、搬送時等に物品ががたついて物品の損傷や変形が発生する恐れがある。よって、物品の損傷や変形の発生を抑制するため、包装容器と物品の間の隙間に包装用緩衝材を配置することが行われている。
従来、この種の包装用緩衝材としては、発泡スチロール等の合成樹脂を材料とした成形品や切出し品等がほとんどであった。しかし最近では、包装用緩衝材に対してもリサイクルの要請が高まりつつある。よって、リサイクル性の低い発泡スチロール等の合成樹脂は敬遠される傾向にある。そこで、紙製の包装用緩衝材が注目されている。
第1の従来技術として、実開平6−65270号公報には、空洞部を有する紙パイプからなる包装用緩衝材が開示されている。
第2の従来技術として、実開平7−40539号公報には、物品の嵌込み孔と物品の支持部が形成された複雑な形状の紙製の包装用緩衝材が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の従来技術のような独立した紙パイプを包装容器と物品の間の所望の位置にそのままの状態で配置したとしても、包装容器の搬送等によって包装容器に何らかの外力が作用したときに、紙パイプの位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性が高い。また、第1の従来技術のような独立した紙パイプを所望の位置に1つ1つ配置していく作業は面倒である。第1の従来技術の公報には、紙パイプを用いた包装用緩衝材の具体的な構成や、その包装用緩衝材をどのように配置すればよいかという物品の包装構造についてはほとんど開示されていない。
一方、第2の従来技術の包装用緩衝材によれば、位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性は低いが、このような複雑な形状の包装用緩衝材を製造するためには、高度な又は煩雑な製造工程を経る必要があった。
【0004】
以上の背景から、本発明者らは、以下の3つの条件を満たすような包装用緩衝材又はその包装用緩衝材を用いた物品の包装構造の実現を試みた。
(1)発泡スチロール等の合成樹脂からなる包装用緩衝材に比べてリサイクル性の高い包装用緩衝材であること。
(2)第1の従来技術のような独立した紙パイプをそのままの状態で用いた場合に比べて外力が加わっても衝撃緩衝性が低下しにくいこと。
(3)第2の従来技術のような複雑な形状の包装用緩衝材に比べて簡単に製造できること。
【0005】
本発明者らはまた、以下のいずれかの条件も満たすような包装用緩衝材又は物品の包装構造の実現を試みた。
(4)第1の従来技術のような独立した紙パイプを所望の位置に1つ1つ配置していく作業に比べて包装用緩衝材の配置作業が容易であること。
(5)包装用緩衝材の一般的な諸特性の少なくとも1つを向上すること。例えば、衝撃緩衝性、取扱性、耐候性・耐湿性、耐圧強度・耐変形強度等を向上すること。望ましくは、従来の発泡スチロール品と同等又はそれに近い特性を実現すること。
本発明は、上記した本発明者らの試みの結果なされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用と効果】 本発明の一の態様の包装用緩衝材は、包装容器と物品の間に配置される包装用緩衝材である。この包装用緩衝材は、紙製シート材と、紙製シート材の少なくとも一方の面に取付けられた複数の紙パイプを備えている。
【0007】
この包装用緩衝材は、シート材とパイプの両方が紙製である。よって、従来の合成樹脂からなる包装用緩衝材に比べて、リサイクル性が格段に高い。
この包装用緩衝材は、紙製シート材に複数の紙パイプが取付けられて構成されている。よって、複数の紙パイプは相対的な位置関係が保持されている。このため、第1の従来技術のような独立した紙パイプを用いた場合に比べて、包装容器の搬送等で外力が加わっても、紙パイプの位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性が格段に低い。
しかも、包装容器の搬送等で生じる衝撃は紙パイプのみならず紙製シート材にも分散する。よって、紙パイプのみを用いた場合に比べて、衝撃緩衝性が向上するというメリットもある。
また、複数の紙パイプが取付けられた状態の紙製シート材を包装容器と物品の間に配置すればよいので、包装容器と物品の間に紙パイプを1つずつ配置する場合に比べて、配置作業が容易である。
さらに、本発明に係る包装用緩衝材は紙製シート材に複数の紙パイプを取付ければ製造できるので、第2の従来技術である複雑な形状の包装用緩衝材に比べて、格段に容易に製造できる。
【0008】
なお、第1の従来技術の公報の図4には、複数の紙パイプが連結されてシート状に形成された包装用緩衝材が開示されている。しかし、この包装用緩衝材は、紙パイプ同士が相互に連結されているものである。よって、一体的に製造する場合は、高度な製造工程が必要となる。あるいは、紙パイプを1つずつ接着等して連結する場合は、紙パイプの1つずつに接着剤を塗布する等して連結する必要があり、製造工程が煩雑となる。これに対し、本発明に係る包装用緩衝材は、例えば紙製シート材に一度に接着剤を塗布し、その紙製シートに連続して複数の紙パイプを取付ければ製造できる。このため、製造工程が簡単である。これらの点で、本発明に係る包装用緩衝材は、第1の従来技術の図4のシート状の包装用緩衝材と大きく相違する。
【0009】
紙パイプが紙製シート材の一方の面のみに取付けられていることが好ましい。
この構成によると、紙製シート材を紙パイプ非取付面側に折曲げるときに、紙パイプが邪魔にならないので、紙製シート材を折曲げやすい。よって、取扱性が向上する。
この場合、紙製シート材の紙パイプ非取付面が物品に面接触していることが好ましい。
このように包装用緩衝材が配置された構造によると、物品と包装用緩衝材の良好な密着性を実現できる。このため、外力が加わることで紙パイプの位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性をより低くできる。
【0010】
紙製シート材は折り目を有し、紙パイプが紙製シート材の折り目の山側がある面のみに取付けられていることが好ましい。
この構成によると、使用時には折り目に沿って谷側に折曲げることで、紙製シート材を簡単に所望の立体形状に成形できる。一方、不使用時には紙製シート材を展開して平面化できるので、かさ張りにくく、保管スペースを小さくできる。よって、取扱性が向上する。
【0011】
紙パイプが折り目を介して配置された複数のパイプ取付領域に取付けられていることが好ましい。
この構成によると、物品の複数の面にかかる衝撃を1つの包装用緩衝材によって緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
【0012】
各パイプ取付領域に、複数の紙パイプが互いに平行でかつ密着した状態で取付けられていることが好ましい。
この構成によると、衝撃緩衝性を向上できる。
【0013】
紙製シート材の折り目の山側近傍に、折り目に沿って紙パイプが取付けられていることが好ましい。
この場合、紙製シート材の紙パイプ非取付面が物品に面接触しており、紙製シート材の折り目が物品の稜線に沿っていることが好ましい。
この構造によると、損傷や変形の発生し易い物品の稜線部位にかかる衝撃を緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
【0014】
物品の高さ方向に沿って延びる紙パイプの少なくとも1つが、物品の上面又は下面から突出していることが好ましい。
この構造によると、物品の上面又は下面から突出した紙パイプによって、物品の上面又は下面を形成する稜線部位が保護された状態となる。よって、損傷や変形の発生し易い物品の稜線部位にかかる衝撃を緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
後記する本発明の実施例の主要な特徴を記載する。
(形態1) 紙パイプは、帯状紙を複数層にわたって螺旋状に巻付けて接着することで形成された積層構造を有する。
この構成によると、紙パイプが積層構造になっているため、表面から水分が浸透しにくく、普通の段ボール紙に比べて耐候性と耐湿性を格段に向上できる。このため、この紙パイプを用いた包装用緩衝材又は物品の包装構造によれば、発泡スチロール品にも匹敵する衝撃緩衝性、耐圧強度・耐変形強度を実現できる。
(形態2) 形態1において、帯状紙の巻き付け方向は1層おきに異なっている。
この構成によると、巻き付け方向が1方向のみの場合に比べて、層数が少なくても紙パイプの剛性や弾性を高くできる。このため、衝撃緩衝性、耐圧強度・耐変形強度をより向上できる。
【0023】
【実施例】
(第1実施例) 図1に、第1実施例の包装用緩衝材とそれを用いた物品の包装構造を説明するための斜視図を示す。
図1に、紙製の包装容器の一種である蓋付きの段ボール箱2を示す。段ボール箱2は平型直方体である。その段ボール箱2には段ボール箱2よりも一回り小さい平型直方体の物品4が収容される。この物品4を段ボール箱2に収容した場合、段ボール箱2と物品4の間に隙間が生じる。このため、本実施例ではその隙間に紙製の包装用緩衝材6,8,10を配置する。以下、これらの包装用緩衝材6,8,10の構造について説明する。
【0024】
図2(b)(c)に、紙製シート材12に複数の紙パイプ14を貼付けて構成された隅部保護用の包装用緩衝材6を示す。図2(a)に、隅部保護用の包装用緩衝材6の構成部材である紙製シート材12を示す。
この包装用緩衝材6を構成する紙製シート材12は略T字状に形成され、3つの位置に直線状の折り目16を有する。図2(a)の折り目16の山側は、一点鎖線で表す。折り目16で区画された領域をパイプ取付領域18,20,22と定義する。この紙製シート材12には、矩形状のパイプ取付領域18,20,22が計4つ形成されている。
【0025】
図2(c)に示すように、紙パイプ14は、紙製シート材12の折り目16の山側がある方の面のみに取付けられており、折り目16の谷側がある方の面には取付けられていない。説明の便宜上、紙製シート材12の折り目16の山側がある方の面を「紙パイプ取付面12a」といい、折り目16の谷側がある方の面を「紙パイプ非取付面12b」という。
【0026】
図1と図2に示すように、最も面積の大きい第1のパイプ取付領域18には、3本の紙パイプ14が接着剤で貼付けられている。図1に示すように、第1のパイプ取付領域18の長手方向の寸法は、物品4の高さとほぼ等しくなるように設計されている。第1のパイプ取付領域18に貼付けられる各紙パイプ14の長さは、第1のパイプ取付領域18の長手方向の寸法よりも少し長く、段ボール箱2の高さと同程度となるように設計されている。これらの紙パイプ14は、第1のパイプ取付領域18の長手方向に沿って延びるように、かつ、両端部が第1のパイプ取付領域18の長手方向に突出するように貼付けられている。また、各紙パイプ14は互いに平行な状態であって、しかも周壁同士が全長にわたって密着した状態となっている。
【0027】
3本の紙パイプ14のうち、図2(b)の左端に位置するものは、第1のパイプ取付領域18とそれに次いで面積の大きい第2のパイプ取付領域20を区画する折り目16の山側近傍で、その折り目16に沿って取付けられている。
【0028】
図1と図2に示すように、第2のパイプ取付領域20には、2本の紙パイプ14が接着剤で貼付けられている。第2のパイプ取付領域20の長手方向の寸法は、物品4の高さとほぼ等しくなるように設計されている。第2のパイプ取付領域20に貼付けられる各紙パイプ14の長さは、第2のパイプ取付領域20の長手方向の寸法とほぼ等しくなるように設計されている。これらの紙パイプ14は、第2のパイプ取付領域20の長手方向に沿って延びるように、かつ、両端部が第2のパイプ取付領域20から突出しないように貼付けられている。また、各紙パイプ14は互いに平行な状態であって、しかも周壁同士が全長にわたって密着した状態となっている。
【0029】
図1と図2に示すように、最も面積の小さい第3のパイプ取付領域22は2つ存在しており、これらに対しては紙パイプ14が2本ずつ接着剤で貼付けられている。第3のパイプ取付領域22に貼付けられた各紙パイプ14の長さは、第3のパイプ取付領域22の長手方向の寸法とほぼ等しくなるように設計されている。これらの紙パイプ14は、第3のパイプ取付領域22の長手方向に沿って延びるように、かつ、両端部が第3のパイプ取付領域22から突出しないように貼付けられている。また、各紙パイプ14は互いに平行な状態であって、しかも周壁同士が全長にわたって密着した状態となっている。
【0030】
ここで、紙パイプ14の構造について説明する。紙パイプ14は断面略円形状である。ここで「断面略円形状」とは、断面が真円形状であるものを含むことは勿論のこと、断面が真円形状ではないもの(例えば一部が欠けた断面円形状や形状など)を含む趣旨である。本実施例では断面真円形状のものを用いている。また、本実施例で「紙」とは、純粋に植物材料のみからなるものだけでなく、植物材料に金属や有機物等を少し添加した複合材料も含む。即ち、発泡スチロール等のような合成樹脂材料に比べてリサイクルが容易なものであれば、純粋に植物材料のみからなる材料に限定されない、という趣旨である。
【0031】
本実施例で用いられる紙パイプ14は積層構造を有している。この紙パイプ14は、帯状紙を複数層にわたって螺旋状に巻付けて接着することで形成している。積層構造を採用した理由は、積層構造であると表面から水分が浸透しにくくなり、普通の単層の段ボール紙に比べて耐候性・耐湿性が数段優れたものになるからである。また、帯状紙の巻付け方向は1層おきに異なっており、右巻層と左巻層が交互に存在している。従って、巻付け方向が1方向のみの場合に比べて、層数が少なくても紙パイプ14の強度は高い。また、本実施例では紙製シート材12として段ボールシート材を用いている。
【0032】
図3(b)(c)に、紙製シート材32に複数の紙パイプ14を貼付けてなる中央部保護用の包装用緩衝材8を示す。図3(a)に、中央部保護用の包装用緩衝材8の構成部材である紙製シート材32を示す。
この包装用緩衝材8を構成する紙製シート材32は細長い長方形状に形成され、1箇所に直線状の折り目16を有する。図3(a)でも折り目16の山側は一点鎖線で表す。この折り目16によって2つのパイプ取付領域34,36が形成されている。
【0033】
図3(c)に示すように、紙パイプ14は、紙製シート材32の折り目16の山側がある方の面のみ、つまり紙パイプ取付面32aのみに取付けられている。よって、紙製シート材32の紙パイプ非取付面32bに、紙パイプ14は取付けられていない。
相対的に面積の大きい第1のパイプ取付領域34には、2本の紙パイプ14が接着剤で貼付けられている。第1のパイプ取付領域34の長手方向の寸法は、物品4の横幅とほぼ等しくなるように設計されている。そこに貼付けられる各紙パイプ14の長さは、第1のパイプ取付領域34の長手方向の寸法と同程度となるように設計されている。相対的に面積の小さい第2のパイプ取付領域36にも、2本の紙パイプ14が接着剤で貼付けられている。第2のパイプ取付領域36の長手方向の寸法は、物品4の高さとほぼ等しくなるように設計されている。そこに貼付けられる各紙パイプ14の長さは、第2のパイプ取付領域36の長手方向の寸法と同程度となるように設計されている。
【0034】
これらの紙パイプ14は、第1のパイプ取付領域34の長手方向に沿って延びるように貼付けられるとともに、互いに平行な状態かつ周壁同士が全長にわたって密着した状態となっている。なお、紙パイプ14としては上記した積層紙パイプを用いている。紙製シート材32としては上記した段ボールシート材を用いている。
図1には、稜線保護用の包装用緩衝材10も示されている。この包装用緩衝材10は、紙パイプ14のみからなり紙製シート材を備えていない。この包装用緩衝材10は、物品4の縦寸法とほぼ同じ長さを有するとともに、物品4の稜線38に沿って配置されるようになっている。「稜線」とは、一般に、多面体における平面同士の交わりの線分を意味する。
【0035】
次に、これらの包装用緩衝材6,8,10の使用方法を説明する。図1に示す使用時において隅部保護用の包装用緩衝材6は、それぞれ折り目16(図2参照)に沿って紙製シート材12をパイプ非取付面12b側に90度折曲げた状態で使用される。そして、折曲げることで所定形状に成形された包装用緩衝材6を4つ用い、これらを物品4の各々の隅部を覆うようにして配置する。その際、紙製シート材12の紙パイプ非取付面12bを物品4に面接触させる。このように配置した場合、物品4の高さ方向に延びる折り目16は、物品4の高さ方向の稜線38に沿って配置される。その折り目16の近傍には1本の紙パイプ14が貼付けられているので、結果的にその紙パイプ14は物品4の高さ方向に沿って延びる稜線38に沿って配置される。また、物品4の高さ方向に沿って延びる紙パイプ14のうちの3本(詳しくは第1のパイプ取付領域18に貼付けられた3本)は、その両端部が物品4の上面及び下面から突出した状態となる。なお、本実施例では、1個の包装用緩衝材6によって、物品4の隣接した4面が保護されている。
【0036】
一方、図1に示す使用時において中央部保護用の包装用緩衝材8は、折り目16(図3参照)に沿って紙製シート材32を紙パイプ非取付面32b側に90度折曲げた状態で使用される。その際、紙製シート材32の紙パイプ非取付面32bを物品4に面接触させる。本実施例では、1個の包装用緩衝材8によって、物品4の隣接した2面(側面と上面)が保護されている。この包装用緩衝材8をもう1個用いれば、物品4の側面と下面も保護できる。
図1に示す使用時において稜線保護用の包装用緩衝材10は、中央部保護用の包装用緩衝材8が配置された上の箇所に、物品4の縦方向の稜線38に沿って配置されている。
【0037】
次に、包装用緩衝材6,8,10を配置した物品4を上部開口から段ボール箱2内に収容し、蓋をすることで包装作業が完了する。このとき、段ボール箱2の内面と物品4の外面の間には、包装用緩衝材6,8,10が配置された状態となる。
【0038】
このような物品の包装構造に何らかの衝撃が加わった場合について説明する。物品4に大きな衝撃が加わるケースとしては、例えば物品4の入った段ボール箱2を搬送時に落下させてしまったような場合等が想定される。この場合、外側にある段ボール箱2がまず地面に衝突して、最初に外力を受ける。そして、包装用緩衝材6,8,10は依然として下降する物品4に外力を伝えようとするが、このとき包装用緩衝材6,8,10は変形する。即ち、断面真円形状の紙パイプ14がやや潰れて断面楕円形状になることで、段ボール箱2と物品4との間の相対距離が少し縮まるように変形する。そしてこの変形によって、外力による衝撃が緩衝されるようになっている。段ボール箱2に作用した外力が包装用緩衝材6,8,10によって広面積に分散されると把握することもできる。なお、段ボール箱2が落下する場合について説明したが、異物が段ボール箱2に衝突してきたような場合でも、基本的には同様のことが言える。
【0039】
次に、第1実施例によって得られる作用効果を列挙する。
本実施例では、図1と、より詳細には図2と図3に示すように、紙製シート材12,32と、紙製シート材12,32に取付けられた複数の紙パイプ14を備えた包装用緩衝材6,8を用いている。
この包装用緩衝材6,8は、シート材12,32とパイプ14の両方が紙製である。よって、従来の合成樹脂からなる包装用緩衝材に比べて、リサイクル性が格段に高い。
この包装用緩衝材6,8は、紙製シート材12,32に複数の紙パイプ14が取付けられて構成されているので、複数の紙パイプ14は相対的な位置関係が保持されている。このため、第1の従来技術のような独立した紙パイプを用いた場合に比べて、段ボール箱2の搬送等で外力が加わっても、紙パイプ14の位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性が格段に低い。
しかも、段ボール箱2の搬送等で生じる衝撃は紙パイプ14のみならず紙製シート材12,32にも分散する。よって、紙パイプ14のみを用いた場合に比べて、衝撃緩衝性が向上するというメリットもある。
また、複数の紙パイプ14が取付けられた状態の紙製シート材12,32を段ボール箱2と物品4の間に配置すればよいので、段ボール箱2と物品4の間に紙パイプ14を1つずつ配置する場合に比べて、配置作業が容易である。
さらに、包装用緩衝材6,8は紙製シート材12,32に複数の紙パイプ14を取付ければ製造できるので、第2の従来技術である複雑な形状の包装用緩衝材に比べて、格段に容易に製造できる。
【0040】
紙パイプ14が紙製シート材12,32の一方の面のみに取付けられている。この構成によると、紙製シート材12,32を紙パイプ非取付面側12b,32bに折曲げるときに、紙パイプ14が邪魔にならないので、紙製シート材12,32を折曲げやすい。よって、取扱性が向上する。
紙製シート材12,32の紙パイプ非取付面12b,32bが物品4に面接触している。この構造によると、物品4と包装用緩衝材6,8の良好な密着性を実現できる。このため、外力が加わることで紙パイプ14の位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性をより低くできる。
【0041】
紙製シート材12,32は折り目16を有する。また、紙パイプ14が紙製シート材12,32の折り目16の山側がある面のみに取付けられている。この構成によると、使用時には折り目16に沿って谷側に折曲げることで、紙製シート材12,32を簡単に所望の立体形状に成形できる。一方、不使用時には紙製シート材12,32を展開して図2(b)や図3(b)に示すように平面化できるので、かさ張りにくく、保管スペースを小さくできる。よって、取扱性が向上する。ここでいう「不使用時」には、包装に使用する前の時点のみならず、使用した後の時点も含まれている。
【0042】
紙パイプ14が折り目16を介して配置された複数のパイプ取付領域18,20,22,34,36に貼付けられている。この構成によると、物品4の複数の面にかかる衝撃を1つの包装用緩衝材6,8によって緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
各パイプ取付領域18,20,22,34,36に、複数の紙パイプ14が互いに平行でかつ密着した状態で取付けられている。この構成によると、衝撃緩衝性を向上できる。
【0043】
紙製シート材12,32の折り目16の山側近傍に、折り目16に沿って紙パイプ14が取付けられている。そして、その紙製シート材12,32の紙パイプ非取付面12b,32bが物品4に面接触しており、紙製シート材12,32の折り目16が物品4の稜線38に沿っている。この構造によると、損傷や変形の発生し易い物品4の稜線38の部位にかかる衝撃を緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
【0044】
物品4の高さ方向に沿って延びる紙パイプ14のうち、第1のパイプ取付領域18にあるもの3つは、物品4の上面又は下面から突出している。この構成によると、物品4の上面又は下面から突出した紙パイプ14によって、物品4の上面又は下面を形成する稜線38の部位が保護された状態となる。よって、損傷や変形の発生し易い物品4の稜線38の部位にかかる衝撃を緩衝できる。即ち、衝撃緩衝性を向上できる。
【0045】
(第2実施例) 図4と図5に、第2実施例の包装用緩衝材とそれを用いた物品の包装構造を説明するための斜視図を示す。図4は包装前の状態を示し、図5は包装時の状態を示す。
段ボール箱2と物品4との隙間には、紙製の包装用緩衝材42,44,46が配置される。以下、これらの包装用緩衝材42,44,46の構造について説明する。図4に、紙パイプ14の周壁に切欠き部48を有した構造の中央部保護用の包装用緩衝材42を示す。本実施例では、全部で4本の中央部保護用の包装用緩衝材42a〜42dが用いられている。紙パイプ14は第1実施例で示したものと同じく積層構造となっている。紙パイプ14からなる包装用緩衝材42は、段ボール箱2の内壁面に接着剤で貼付けられており、段ボール箱2と一体化している。
【0046】
個々の包装用緩衝材42a〜42dには、折曲げ用の切欠き部48が4箇所に設けられるとともに、係合接続用の切欠き部50が2箇所に設けられている。直交して配置された包装用緩衝材42同士(例えば42bと42c)は、係合接続用の切欠き部50を係合させることで、段ボール箱2の底部で互いに接続されている。折曲げ用の切欠き部48は、図6によく示されるように、パイプ周方向反対側に連続部52を残しつつパイプ周長の半分以上にわたって略V字状に切欠きを入れることで形成されている。連続部52は段ボール箱2の内壁面に接するように配置されている。一方、折曲げ用の切欠き部48は物品4に接するように配置されている。
【0047】
隅部保護用の包装用緩衝材44は、図5に示すように切欠き部48,50を有しない紙パイプからなる。本実施例では包装用緩衝材44は、段ボール箱2と別体で構成されており、その長さは段ボール箱2の高さと同程度である。また図5に示すように、上面保護用の包装用緩衝材46は、1箇所に係合接続用の切欠き部50を有する紙パイプからなる。本実施例ではこの包装用緩衝材46も、段ボール箱2と別体で構成されている。
【0048】
次に、これらの包装用緩衝材42,44,46の使用方法について説明する。図5に示す使用時において物品4をセットすると、包装用緩衝材42を構成する紙パイプ14における切欠き部48の箇所が、物品4の稜線38近傍に配置される。そこで、図6に示すように、各々の紙パイプ14を切欠き部48の箇所で90度折曲げ、包装用緩衝材42を物品4の上面に接触させる。また、上面保護用の2本の包装用緩衝材46を組合わせ、物品4の上面中央部に載置しておく。
【0049】
さらに、図7に示すように伸縮性を有する接続部材54を用いて、中央部保護用の包装用緩衝材42同士を接続する。また、中央部保護用の包装用緩衝材42と上面保護用の包装用緩衝材46を接続する。具体的には、一方の包装用緩衝材(紙パイプ)42の空洞部に接続部材54の一端を嵌め込み、他方の包装用緩衝材(紙パイプ)42の空洞部にその接続部材54の他端を嵌め込むことで互いに接続している。中央部保護用の包装用緩衝材42と上面保護用の包装用緩衝材46の接続も同様である。接続部材54としては例えばポリウレタン等からなるネットを用いることができる。この接続部材54は図7に示すように、係止突片56に引っ掛けることで抜けを強固に防止している。そして、物品4の四隅に隅部保護用の包装用緩衝材44を配置し、蓋をすることで包装作業が完了する。この結果、段ボール箱2の内面と物品4の外面の間には、包装用緩衝材42,44,46が配置された状態となる。
【0050】
次に、第2実施例によって得られる作用効果を列挙する。
本実施例の包装用緩衝材42は、図4〜図6に示すように、切欠き部48が形成された紙パイプ14からなる。そして、紙パイプ14の切欠き部48が物品4の稜線38の近傍に配置され、その紙パイプ14が切欠き部48の箇所で折曲げられている。
この包装用緩衝材42は、パイプ14が紙製である。よって、従来の合成樹脂からなる包装用緩衝材に比べて、リサイクル性が格段に高い。
この包装用緩衝材42は、使用時にはこの紙パイプ14の切欠き部48を物品4の稜線38の近傍に配置し、この紙パイプ14を切欠き部48の箇所で折曲げることで、物品4に対し紙パイプ14が位置ずれしにくくなる。このため、第1の従来技術のような独立した紙パイプを用いた場合に比べて、段ボール箱2の搬送等で外力が加わっても、紙パイプ14の位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性を低くできる。
また、切欠き部48の箇所で紙パイプ14を折曲げることで、簡単に所望の立体形状に成形できる。また、物品4に接触させることができる。このため、物品4と段ボール箱2の間に包装用緩衝材42を配置する作業を容易に行える。一方、不使用時には紙パイプ14を伸ばして直線状にできるので、かさ張りにくく、保管スペースを小さくできる。よって、取扱性が優れている。
しかも、紙パイプ14には切欠き部48が形成されているので、折曲げる際には、無理に折曲げなくてもよい。よって、無理な折曲げに起因する紙パイプ14の潰れを防止できる。このため、衝撃緩衝性、耐圧強度・耐変形強度が優れている。
また、本実施例の包装用緩衝材42は単純な形状の紙パイプ14を用いて製造できるので、第2の従来技術である複雑な形状の紙製の包装用緩衝材に比べて、格段に容易に製造できる。包装用緩衝材44,46も同様である。
【0051】
図6によく示されるように、切欠き部48は、連続部52を残しつつパイプ周長の半分以上にわたって形成されている。この構成によると、紙パイプ14をより折曲げ易くできる。また、紙パイプ14の潰れを伴うことなく大きな角度で折曲げることができる。このため、包装用緩衝材42を配置する作業がより容易となる。
【0052】
図4と図5に示す包装容器2は段ボール箱であり、紙製である。紙パイプ14が段ボール箱2の内壁面に取付けられている。この構造によると、包装容器2とパイプ14が共に紙製であるため、リサイクル性が高い。また、紙パイプ14が段ボール箱2の内壁面に取付けられているため、包装に必要な部材の点数を減少でき、取扱性が向上する。さらに、紙パイプ14は既に段ボール箱2の内壁面に取付けられており、後は紙パイプ14を折曲げればよいので、配置作業がより容易となる。
【0053】
図5に示すように、紙パイプ14同士(包装用緩衝材42同士)が互いに接続されている。この構成によると、紙パイプ14の位置ずれをより生じにくくすることができる。しかも、紙パイプ14同士が接続されるので、物品4のがたつきも生じにくくすることができる。このため、紙パイプ14の位置ずれが生じて衝撃緩衝性が低下する可能性をより低くできる。
【0054】
より具体的には、紙パイプ14同士(包装用緩衝材42同士)は、一方の紙パイプ14の空洞部に接続部材54の一端が嵌め込まれ、他方の紙パイプ14の空洞部にその接続部材54の他端が嵌め込まれることで互いに接続されている。この構造によると、紙パイプ14の空洞部を利用した比較的簡単な構成で紙パイプ14同士を強固に接続できる。また、紙パイプ14同士(包装用緩衝材42同士)は、切欠き部50同士が係合することで互いに接続されているものもある。この構造によると、接続部材54等を使用せずに紙パイプ14同士を連結できる。
【0055】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(1)紙パイプ14の断面は略円形状でなくてもよい。例えば六角形等の多角形状であってもよい。
(2)紙製シート材の両面に紙パイプが取付けられていてもよい。
(3)図8に示す包装用緩衝材62のような構成にしてもよい。この構成によると、包装に必要な部材の点数をさらに減らすことができる。よって、取扱性がさらに向上する。
(4)紙製シート材12,32の材料は段ボールに限定されることはなく、それ以外の種類の紙を用いても勿論よい。
(5)物品の形状は第1及び第2実施例のような平型の直方体に限定されず、例えば円柱や角柱等であっても構わない。
(6)折り目16が予め形成されていない紙製シート材12,32を用いて包装用緩衝材6,8を構成し、使用時に紙製シート材12,32を所定箇所で折曲げるようにしてもよい。
(7)第1実施例で、各パイプ取付領域18,20,22,34,36に複数の紙パイプ14を設ける場合、各紙パイプ14を互いに密着させずに貼付けてもよい。
(8)第2実施例で、紙パイプ14の端部同士を接続する伸縮性の合成樹脂製の接続部材54に代えて、紙製の接続部材を用いてもよい。この構成によると、包装用緩衝材42,44,46と接続部材がともに紙製となるため、リサイクル性をより向上できる。
(9)第2実施例で、紙パイプ14からなる包装用緩衝材42は、段ボール箱2の内壁面に一体的に設けられていなくてもよく、別体で形成されていてもよい。
【0056】
本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の包装用緩衝材とそれを用いた物品の包装構造を説明するための斜視図を示す。
【図2】 (a)は第1実施例の隅部保護用の包装用緩衝材の構成部材である紙製シート材の正面図、(b)は紙製シート材に複数の紙パイプを貼付けてなる隅部保護用の包装用緩衝材の正面図、(c)は前記包装用緩衝材の平面図を示す。
【図3】 (a)は第1実施例の中央部保護用の包装用緩衝材の構成部材である紙製シート材の正面図、(b)は紙製シート材に複数の紙パイプを貼付けてなる中央部保護用の包装用緩衝材の正面図、(c)は前記包装用緩衝材の平面図を示す。
【図4】 第2実施例の包装用緩衝材とそれを用いた包装構造(包装前)を説明するための斜視図を示す。
【図5】 第2実施例の包装用緩衝材とそれを用いた包装構造(包装時)を説明するための斜視図を示す。
【図6】 周壁に切欠き部を有する第2実施例の包装用緩衝材の要部拡大図を示す。
【図7】 紙パイプの端部同士が接続部材を用いて互いに連結されている第2実施例の包装用緩衝材の要部拡大断面図を示す。
【図8】 別の実施例の包装用緩衝材の斜視図を示す。
【符号の説明】
2:段ボール箱(包装容器)
4:物品
6,8,10,42,44,46:包装用緩衝材
12,32:紙製シート材
12a:紙パイプ取付面
12b:紙パイプ非取付面
14:紙パイプ
16:折り目
18,20,22,34,36:パイプ取付領域
38:稜線
48:切欠き部
52:連続部
54:接続部材
Claims (9)
- 包装容器と物品の間に配置される包装用緩衝材であって、
紙製シート材と、紙製シート材の少なくとも一方の面に取付けられた複数の紙パイプを備え、
紙製シート材は、複数本の折り目と、折り目によって矩形形状に区画された少なくとも7つのパイプ取付領域を有しており、それぞれのパイプ取付領域に少なくとも1つの紙パイプが取付けられており、
紙製シート材には、少なくとも、第1パイプ取付領域と、第1パイプ取付領域の一辺に連なる第2パイプ取付領域と、第2パイプ取付領域の第1パイプ取付領域が連なる辺に隣接する一対の辺にそれぞれ連なる一対の第3パイプ取付領域と、第1パイプ取付領域の第2パイプ取付領域が連なる辺に対向する辺に連なる第4パイプ取付領域と、第4パイプ取付領域の第1パイプ取付領域が連なる辺に隣接する一対の辺にそれぞれ連なる一対の第5パイプ取付領域が形成されており、
紙製シート材を平面状に展開した状態と紙製シート材をそれぞれの折り目で折曲げた状態との間で変形可能であり、
紙製シート材を平面状に展開した状態ですべての紙パイプが平行に取付けられていることを特徴とする包装用緩衝材。 - 紙製シート材を平面状に展開した状態で、すべての紙パイプが第1パイプ取付領域と第2パイプ取付領域の間の折り目に平行に取付けられており、
第1パイプ取付領域に取付けられている紙パイプの少なくとも一端が、第1パイプ取付領域から突出していることを特徴とする請求項1に記載の包装用緩衝材。 - 包装容器と物品の間に配置される包装用緩衝材であって、
紙製シート材と、紙製シート材の少なくとも一方の面に取付けられた複数の紙パイプを備え、
紙製シート材は、複数本の折り目と、折り目によって矩形形状に区画された少なくとも4つのパイプ取付領域を有しており、それぞれのパイプ取付領域に少なくとも1つの紙パイプが取付けられており、
紙製シート材には、少なくとも、第1パイプ取付領域と、第1パイプ取付領域の一辺に連なる第2パイプ取付領域と、第2パイプ取付領域の第1パイプ取付領域が連なる辺に隣接する一対の辺にそれぞれ連なる一対の第3パイプ取付領域が形成されており、
紙製シート材を平面状に展開した状態と紙製シート材をそれぞれの折り目で折曲げた状態との間で変形可能であり、
紙製シート材を平面状に展開した状態で、すべての紙パイプが第1パイプ取付領域と第2パイプ取付領域の間の折り目に平行に取付けられており、
第1パイプ取付領域に取付けられている紙パイプの少なくとも一端が、第1パイプ取付領域から突出していることを特徴とする包装用緩衝材。 - 紙パイプが紙製シート材の折り目の山側がある面のみに取付けられており、
紙製シート材を平面状に展開した状態で、第1パイプ取付領域に取付けられている最も第2パイプ領域側に位置する紙パイプと、第2パイプ取付領域に取付けられている最も第1パイプ領域側に位置する紙パイプが、互いに密着することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の包装用緩衝材。 - 包装容器と物品の間に配置される包装用緩衝材であって、
紙製シート材と、紙製シート材の少なくとも一方の面に取付けられた複数の紙パイプを備え、
紙製シート材は、複数本の折り目と、折り目によって矩形形状に区画された少なくとも4つのパイプ取付領域を有しており、それぞれのパイプ取付領域に少なくとも1つの紙パイプが取付けられており、
紙製シート材には、少なくとも、第1パイプ取付領域と、第1パイプ取付領域の一辺に連なる第2パイプ取付領域と、第2パイプ取付領域の第1パイプ取付領域が連なる辺に隣 接する一対の辺にそれぞれ連なる一対の第3パイプ取付領域が形成されており、
紙製シート材を平面状に展開した状態と紙製シート材をそれぞれの折り目で折曲げた状態との間で変形可能であり、
紙パイプが紙製シート材の折り目の山側がある面のみに取付けられており、
紙製シート材を平面状に展開した状態で、すべての紙パイプが平行に取付けられているとともに、第1パイプ取付領域に取付けられている最も第2パイプ領域側に位置する紙パイプと、第2パイプ取付領域に取付けられている最も第1パイプ領域側に位置する紙パイプが、互いに密着することを特徴とする包装用緩衝材。 - 紙製シート材を平面状に展開した状態で、第1パイプ取付領域に取付けられている最も第2パイプ領域側に位置する紙パイプが、第1パイプ取付領域と第2パイプ取付領域の間の折り目を越えて第2パイプ取付領域上に張り出していることを特徴とする請求項4又は5に記載の包装用緩衝材。
- 請求項4から6のいずれかに記載の包装用緩衝材が包装容器と物品の間に配置された物品の包装構造であって、
紙製シート材の紙パイプ非取付面が物品に面接触していることを特徴とする物品の包装構造。 - 請求項4から6のいずれかに記載の包装用緩衝材が包装容器と物品の間に配置された物品の包装構造であって、
紙製シート材の紙パイプ非取付面が物品に面接触しており、
紙製シート材の折り目が物品の稜線に沿っていることを特徴とする物品の包装構造。 - 物品の高さ方向に沿って延びる紙パイプの少なくとも1つが、物品の上面又は下面から突出していることを特徴とする請求項7又は8に記載の物品の包装構造。
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