JP3935320B2 - 樹脂組成物、その製法およびそれにより被覆された電線 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン系樹脂組成物、その製法およびそれにより被覆された電線に関する。このような被覆電線は、例えば、自動車用電線として有用である。
【0002】
【従来の技術】
自動車用電線の被覆材料として、これまで主としてポリ塩化ビニルが使用されてきた。それは、ポリ塩化ビニルが機械的強度、電線押出加工性、柔軟性、着色性の点で優れていたからである。
しかし、最近の地球環境対策を考慮して、自動車用電線の被覆を含め、自動車用部品の製造に、ポリ塩化ビニルに代えてハロゲンフリーの樹脂材料が使用されるようになっている。
【0003】
燃焼時にハロゲンガスのような有毒ガスを発生しないという利点を有する耐磨耗性樹脂組成物として、ポリオレフィンベースポリマーに、難燃剤として金属水酸化物を配合したハロゲンフリー樹脂組成物が知られている(特開平7−176219号公報、特開平7‐78518号公報など)。
しかし、開示されている樹脂組成物が自己消火性を有する程度に難燃化するには、多量の金属水酸化物を添加する必要があるが、多量の金属水酸化物を添加すると、組成物の耐磨耗性や引張強度などの機械的強度が極端に低下するという問題が生じる。機械的強度の低下を避けるために、比較的硬度の高いポリプロピレンや高密度ポリエチレンの量を増すことが考えられるが、そうすると被覆電線の柔軟性が損なわれ、加工性も悪くなってしまう。
【0004】
電線被覆の分野において、その他にも種々の提案がなされている。
特開平6−290638号公報は、ポリプロピレンを主成分(80%超)とする、電線絶縁用の金属水酸化物含有樹脂組成物を開示している。他の成分として、酸無水物により変性されたポリエチレンおよびスチレンコポリマーが記載されている。
米国特許第5561185号は、金属水酸化物を含む電線用樹脂組成物であって、樹脂成分は、(a)50質量%以上のエチレン−プロピレンランダムコポリマーを含むポリプロピレン系樹脂40〜88.5質量%、(b)不飽和カルボン酸またはその誘導体(例えば、無水マレイン酸)により変性されたポリエチレン1.5〜30質量%、および(c)エチレン系コポリマー、代表的にはエチレン/酢酸ビニルコポリマー10〜48質量%を含んでいる組成物を開示している。米国特許第5180889号は、耐クラッシュケーブルの導体被覆として、金属水酸化物を含む樹脂組成物を開示している。樹脂組成物は、(a)低密度エチレン/α−オレフィンコポリマー、(b)好ましくは無水マレイン酸により変性されたスチレン−エチレン−ブチレン−スチレントリブロックコポリマーエラストマー、および(c)所望により耐衝撃性プロピレンコポリマーまたはポリプロピレンを含んでいる。実施例において、成分(a)の割合は、全樹脂成分の50質量%またはそれ以上である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、例えば自動車用電線の被覆材料に要求される耐磨耗性、難燃性、引張特性、柔軟性、耐熱性、耐寒性などの特性をバランスよく満足する、ハロゲンフリー樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、
(a)130℃以上の融点および90以下のショアA硬度を有するポリオレフィン熱可塑性エラストマー30〜80質量部、
(b)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたポリプロピレン1〜20質量部
(c)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたスチレン系エラストマー5〜50質量部、および
(d)プロピレンホモポリマーおよびプロピレン含量が少なくとも50質量%であるプロピレン−エチレンコポリマーから選択され、0.1〜5g/10分のメルトフローレートを有するプロピレンポリマー10〜30質量部
(ただし、ポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計は100質量部であり、組成物に他の樹脂成分は含まれない)、並びに
(e)金属水酸化物30〜200質量部を含んでなる樹脂組成物
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物に含まれる各成分は、組み合わされて所望の性質を与えるように選択される。以下、それら成分について説明する。
ポリオレフィン熱可塑性エラストマー(a)は、好ましくはプロピレンおよびエチレンを含むものである。ポリプロピレンセグメントとプロピレン−エチレンゴムセグメントからなるブロック共重合体(例えば、株式会社トクヤマから市販されているPERT310Jなど)が好ましい。この種のポリマーは、分子中にポリプロピレンの硬質セグメントとプロピレン−エチレン共重合体の軟質セグメントとを有している。硬質セグメントの含有量は好ましくは5〜50質量%、より好ましくは15〜45質量%である。成分(a)として好ましい別のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、プロピレンおよびエチレンのランダムまたはブロック共重合体である。
ポリオレフィン熱可塑性エラストマー(a)の融点が130℃未満であると、組成物全体の耐熱性が劣ることがあり、そのショアA硬度が90を超えると、組成物全体が硬くなりすぎることがある。
【0008】
ポリオレフィン熱可塑性エラストマー(a)の量は、ポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計量(100質量部)中、30〜80質量部、好ましくは40〜60質量部である。
ポリオレフィン熱可塑性エラストマー(a)の割合が上記上限を超えると、組成物の耐摩耗性が低下し、一方、その割合が上記下限より少なくなると、組成物が硬くなり、加工性が低下する。
【0009】
成分(b)は、0.1〜10質量%のカルボン酸無水物、典型的には不飽和酸無水物(例えば、無水マレイン酸など)により変性されたポリプロピレンである。
【0010】
組成物中のポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計量(100質量部)に含まれる酸無水物変性ポリプロピレン(b)の量は、通常1〜20質量部、好ましくは5〜20質量部である。
酸無水物変性ポリプロピレン(b)の割合が上記上限を越えると、金属水酸化物と強固に反応して、組成物の引張伸びが低下し、また組成物の柔軟性も損なわれる。一方、酸無水物変性ポリプロピレン(b)の割合が上記下限より少なくなると、樹脂組成物の耐磨耗性が向上しない。
酸無水物変性プロピレンポリマー(b)は、組成物に、押出成形中および使用時に、例えば自動車において、過熱が生じた時の両方における耐熱性を与える。
【0011】
酸無水物変性スチレン系エラストマー(c)のスチレン系エラストマーとしては、スチレンを含むエラストマーであればよいが、好ましくは、スチレンモノマーとオレフィンモノマーのブロック共重合体である。スチレン系エラストマーは、0.1〜10質量%のカルボン酸無水物、典型的には不飽和酸無水物(例えば、無水マレイン酸など)により変性されていてよい。
(酸無水物により変性されていない)スチレン系エラストマーの好ましい例は、スチレンとブタジエンをブロック共重合体し、得られたブロック共重合体の2重結合を水素添加により飽和させたポリマーである。このポリマーは、SEBSとして知られている。典型的には、スチレン/ブタジエンの質量比は、3/7〜2/8である。あるいは、スチレンおよびイソプレンをブロック共重合し、ブロックコポリマーの2重結合を水素化したスチレン系エラストマーも使用できる。このコポリマーは、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレンと考えられ、SEPSとして知られている。
【0012】
組成物中のポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計量(100質量部)に含まれる酸無水物変性スチレン系エラストマー(c)の量は、通常5〜50質量部、好ましくは10〜30質量部である。
スチレン系エラストマー(c)の割合が上記上限を越えると、樹脂組成物の耐磨耗性が向上しない。一方、スチレン系エラストマー(c)の割合が上記下限より少なくなると、組成物の柔軟性が損なわれる。
【0013】
プロピレンポリマー(d)としては、既知のプロピレン系ポリマー、例えばプロピレンホモポリマー、プロピレンを主成分(50質量%超)とするプロピレン−エチレンブロックまたはランダムコポリマーが用いられる。プロピレンポリマー(d)は、0.1〜5g/10分、好ましくは1〜5g/10分のメルトフローレート(MFR)を有する。このようなプロピレンポリマーの例は、株式会社トクヤマから市販されているRB610A、RB410、RB110などである。
なお、MFRはJIS K 6921−2に従って測定した値であり、MFRの単位は、「g/10分」である。MFRは、分子長の指標である。0.1〜5g/10分のMFRを有するプロピレンポリマーを選択することにより、良好な低温耐候性、特に耐クラッキング性が向上する。
【0014】
組成物中のポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計量(100質量部)に含まれるプロピレンポリマー(d)の量は、通常10〜30質量部、好ましくは20〜30質量部である。
プロピレンポリマー(d)の割合が上記上限を越えると、組成物の柔軟性が損なわれ、加工が困難になり、一方、プロピレンポリマー(d)の割合が上記下限より少なくなると、組成物の耐磨耗性が低下する。
【0015】
金属水酸化物(e)としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが例示できる。金属水酸化物の粒子は、通常カップリング剤、特にシランカップリング剤(例えば、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤など)、場合により高級脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸など)等の表面処理剤により表面処理されているのが好ましい。典型的に、シランカップリング剤は、水酸化物に結合するSi−O結合を含んでいる。中でも、カップリング剤、好ましくはシランカップリング剤、特にアミノシランカップリング剤により表面処理された水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムがとりわけ好ましい。
【0016】
組成物中のポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計量(100質量部)に対する金属水酸化物の割合は、通常30〜200質量部、好ましくは50〜150質量部、より好ましくは70〜90質量部である。
金属水酸化物の割合が大きすぎると、組成物の伸びが劣化し、耐磨耗性、柔軟性、加工性も損なわれる。一方、金属水酸化物の割合が小さすぎると、組成物の難燃性が悪くなる。
【0017】
所望により、本発明の樹脂組成物は、シリコーンオイルを含んでいてよい。シリコーンオイルは、典型的には、高分子量であるが室温(20℃)で液体であるシリコーンポリマーである。シリコーンオイルは、合成樹脂担体とのブレンドとして組成物に加えられてよい。この場合、合成樹脂担体は、付加的な樹脂成分であり、上記成分(a)、(b)、(c)および(d)を構成しない。
存在するならば、樹脂担体の量は、オイルを取扱って混合物に配合する時に、所望の加工性が達成されるように選択され、シリコーンオイルおよび担体樹脂のブレンドの30〜70質量%、好ましくは40〜60質量%である。
【0018】
担体として使用される樹脂の種類は特に限定されないが、好ましくは、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、汎用ポリスチレン(GPPS:General purpose polystyrene)、耐衝撃性ポリスチレン、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリオキシメチレン、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などが使用できる。これらは、単独で、あるいは2種またはそれ以上の混合物として使用することができる。
【0019】
このようなシリコーンポリマー含有樹脂を含んでなる樹脂組成物は、東レダウコーニングシリコーン株式会社から、以下の組成を有する「Siコンセントレート」として以下のような品番で市販されている。
ポリプロピレンベース:BY27−001、BY27−201、BY27−201C
低密度ポリエチレンベース:BY27−002
直鎖状低密度ポリエチレンベース:BY27−202
汎用ポリスチレン:BY27−003
耐衝撃性ポリスチレン:BY27−004
ポリアミド6ベース:BY27−011
ポリアミド66ベース:BY27−005
ポリオキシメチレンベース:BY27−006
ABS樹脂ベース:BY29−007
ポリブチレンテレフタレートベース:BY27−009
ポリエチレンテレフタレートベース:BY27−112
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体ベース:BY27−202M
【0020】
シリコーンオイルの量は、成分(a)〜(e)の合計量に対して、0.5〜5質量%またはそれ以下、好ましくは少なくとも1質量%である。
シリコーンオイルの量が1〜5質量%の範囲にあると、樹脂組成物の導体引抜力(測定方法は後述)が低下し、柔軟性が向上する。さらに、樹脂組成物の表面潤滑性が向上し、耐摩耗性が著しく向上する。
【0021】
成分(a)、(b)、(c)および(d)は全て、ハロゲンを含まないように選択される。シリコーンオイルの担体としての樹脂が含まれる場合を除き、本発明の組成物は、成分(a)、(b)、(c)および(d)以外の合成樹脂を実質的に含まない。成分(a)、(b)、(c)および(d)は、異なる成分である。
【0022】
本発明の樹脂組成物には、オレフィン系樹脂に通常配合される配合剤、例えば酸化防止剤、銅害防止剤、滑剤などを、上記特性を低下させない範囲の量で添加してもよい。
本発明の樹脂組成物は、上記各成分を、通常の方法により混合、混練することにより調製することができる。
本発明の樹脂組成物により電線、特に自動車用電線を被覆する方法は、従来の方法と同様である。
【0023】
本発明の樹脂組成物は、自動車用電線の被覆材料として用いた場合、該被覆材料に要求される耐磨耗性、難燃性、引張特性、柔軟性、耐熱性、耐低温性などの特性を満足する、優れたオレフィン系樹脂組成物である。
特に、アミノシランカップリング剤により表面処理した金属水酸化物を用いた場合、カップリング剤が金属水酸化物と酸無水物とを結合させる。カップリング剤は分子中に無機水酸化物と反応する官能基と有機酸無水物と反応する官能基とを有している。また、エポキシシランおよびビニルシランカップリング剤は、水酸化物および酸無水物に対して親和性を有している。従って、樹脂組成物の耐磨耗性が顕著に向上する。
また、シランカップリング剤の親油性基側にアミノ基が存在する場合、酸無水物により変性されたポリプロピレンがそのような基と反応して、アミノ基の親水性を抑えることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例および比較例を示して、本発明をより具体的に説明する。
実施例1〜2および比較例1〜5
表1〜2に示す成分を、示された量で混合し、二軸押出機により250〜260℃で混練した。
得られた組成物を、断面積0.5mm2のISO導体(7/0.32軟銅線:直径0.32mmの軟銅線7本からなる撚線)の周囲に、被覆厚0.3mmで押出成形した。押出成形には、直径がそれぞれ1.6mmおよび1.0mmのダイスおよびニップルを使用し、押出温度は、ダイス220〜240℃、シリンダ200〜250℃とし、線速100m/分で押出成形した。
実施例1及び2は、参考例である。
【0025】
なお、表中の略号の意味は以下の通りである。
PP/EPRエラストマー:
ポリプロピレンセグメントとエチレン−プロピレンゴムセグメントのブロック共重合体(株式会社トクヤマ製PERT310J)。この共重合体は、30質量%のポリプロピレンセグメント含有量、130℃以上の融点、および90以下のショアA硬度を有する。
MAH−PP:1質量%の無水マレイン酸により変性したポリプロピレン。
SEBS:スチレンとブタジエンのブロック共重合体の二重結合を水素添加により飽和させたスチレン系エラストマー(旭化成株式会社製タフテックH1041)。
プロピレンBP:
プロピレン−エチレンブロックコポリマー(MFR0.5g/10分;プロピレン含有量50質量%以上)(株式会社トクヤマ製RB610A)。
MAGNIFIN H5IV:アミノシランカップリング剤により表面処理した水酸化マグネシウム(alusuisse-martinswerk GmbH製)。
老化防止剤としては、ヒンダードフェノール系老化防止剤(商品名「トミノックスTT」(吉富ファインケミカルズ株式会社製))を用いた。
【0026】
実施例1〜2および比較例1〜5で得た被覆電線について、難燃性、引張強さ/伸び、耐磨耗性を、JASO(日本自動車技術会)D 611に準拠して測定した。耐摩耗性はサンプル数3の平均であり、300回以上が合格である。
柔軟性は、電線折り曲げ時、手感触により評価した。
加工性は、電線端末皮剥時、ヒゲの形成の有無により評価した。
結果を表1〜2に示す。なお、表中の成分量は「質量部」であり、MFRの単位は「g/10分」である。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
比較例1の結果から分かるように、酸無水物変性ポリプロピレンを添加しなければ、樹脂組成物の耐摩耗性および加工性が損なわれる。
比較例2の結果から分かるように、スチレン系エラストマーを添加しなければ、樹脂組成物の柔軟性が損なわれる。
比較例3の結果から分かるように、スチレン系エラストマーを過剰に添加すると、樹脂組成物の耐摩耗性が低下する。
比較例4の結果から分かるように、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを過剰に添加すると、樹脂組成物の耐摩耗性および加工性が損なわれる。
比較例5の結果から分かるように、酸無水物変性ポリプロピレンと水酸化マグネシウムを過剰に添加すると、樹脂組成物の引張り伸びが小さくなり、柔軟性が低下する。
【0030】
実施例3〜4および比較例6〜10
表3〜4に示す成分を、示された量で混合し、二軸押出機により250〜260℃で混練した。
得られた組成物を、実施例1〜2で使用したのと同じISO導体の周囲に、被覆厚0.3mmで押出成形した。押出成形には、直径がそれぞれ1.6mmおよび1.0mmのダイスおよびニップルを使用し、押出温度は、ダイス210〜230℃、シリンダ200〜240℃とし、線速100m/分で押出成形した。
【0031】
なお、表中の略号の意味は、下記MAH−SEBS以外は、表1〜2で用いた略号と同じである。
MAH−SEBS:1重量%の無水マレイン酸により変性した、ポリブタジエンとのブロック共重合体の二重結合を水素添加により飽和させたスチレン系エラストマー(旭化成株式会社製タフテックM1913)。
老化防止剤としては、実施例1〜2で用いたのと同じヒンダードフェノール系老化防止剤(商品名「トミノックスTT」(吉富ファインケミカルズ株式会社製))を用いた。
【0032】
実施例3〜4および比較例6〜10で得た被覆電線について、実施例1〜2の場合と同様の方法で、難燃性、引張強さ/伸び、耐摩耗性を測定した。耐摩耗性はサンプル数3の最小値であり、300回以上が合格である。
柔軟性と加工性も、実施例1〜2の場合と同様の方法で評価した。
結果を表3〜4に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
比較例6の結果から分かるように、酸無水物変性ポリプロピレンを添加しなければ、樹脂組成物の耐摩耗性が損なわれる。
比較例7の結果から分かるように、酸無水物変性スチレン系エラストマーを添加しなければ、樹脂組成物の柔軟性が損なわれる。
比較例8の結果から分かるように、酸無水物変性スチレン系エラストマーを過剰に添加すると、樹脂組成物の耐摩耗性が低下する。
比較例9の結果から分かるように、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを過剰に添加すると、樹脂組成物の耐摩耗性および加工性が損なわれる。
比較例10の結果から分かるように、酸無水物変性ポリオレフィンを過剰に添加すると、樹脂組成物の引張り伸びが小さくなり、柔軟性が低下する。
【0036】
実施例5〜6および比較例11〜15
表5〜6に示す成分を、示された量(重量部。ただしSiコンセントレートは重量%))で混合し、二軸押出機により250〜260℃で混練した。
得られた組成物を、断面積1.25mm2のISO導体sq(19/0.29軟銅線:直径0.29mmの軟銅線19本からなる撚線)の周囲に、被覆厚0.3mmで押出成形した。押出成形には、直径がそれぞれ1.6mmおよび1.0mmのダイスおよびニップルを使用し、押出温度は、ダイス210〜230℃、シリンダ200〜240℃とし、線速100m/分で押出成形した。
【0037】
なお、表5〜6中の略号の意味は、以下の「Siコンセントレート」以外は表1〜4の略号と同じである。
Siコンセントレート:ポリプロピレン50重量部とシリコーン50重量部のプレンド(BY27−001)。
【0038】
実施例5〜6および比較例11〜15で得た被覆電線について、難燃性及び耐摩耗性を、実施例1〜2と同様の方法で測定した。ここでは、耐摩耗性は、500回以上を合格と判定する。
導体引抜力は、以下のようにして測定した。
被覆電線から長さ120mmの試料を切り取り、一端から50mmを残して被覆を剥ぎ取る。導体径よりもやや大きい目板を引張試験機に取付け、それに被覆を剥ぎ取った導体部分を通す。引張速度200mm/分で導体を引き抜いた時の最大荷重を測定し、導体引抜力とする。導体引抜力20N以上を合格と判定する。
柔軟性は、電線折り曲げ時、手感触により評価した。
加工性は、電線端末皮剥時、ヒゲの形成の有無により評価した。
結果を表5〜6に示す。
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
実施例5および6の結果から、シリコーンポリマー含有樹脂(Siコンセントレート)を添加することにより、樹脂組成物の耐摩耗性を更に向上できることが分かる(実施例3〜4参照)。
比較例11の結果から分かるように、シリコーンポリマー含有樹脂を添加しても酸無水物変性ポリオレフィンを添加しなければ、樹脂組成物の耐摩耗性が損なわれる。
比較例12の結果から分かるように、スチレン系エラストマーを添加しなければ、耐摩耗性は満足できるものの、樹脂組成物の柔軟性が損なわれる。
比較例13の結果から分かるように、スチレン系エラストマーを過剰に添加すると、シリコーンポリマー含有樹脂を添加したとしても樹脂組成物の耐摩耗性が低下する。
比較例14の結果から分かるように、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを過剰に添加すると、樹脂組成物の耐摩耗性および加工性が損なわれる。
比較例15の結果から分かるように、酸無水物変性ポリオレフィンを過剰に添加すると、樹脂組成物の柔軟性が低下する。
Claims (15)
- (a)130℃以上の融点および90以下のショアA硬度を有するポリオレフィン熱可塑性エラストマー30〜80質量部、
(b)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたポリプロピレン1〜20質量部
(c)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたスチレン系エラストマー5〜50質量部、および
(d)プロピレンホモポリマーおよびプロピレン含量が少なくとも50質量%であるプロピレン−エチレンコポリマーから選択され、0.1〜5g/10分のメルトフローレートを有するプロピレンポリマー10〜30質量部
(ただし、ポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計は100質量部であり、組成物に他の樹脂成分は含まれない)、並びに
(e)金属水酸化物30〜200質量部を含んでなる樹脂組成物。 - 酸無水物により変性されたポリプロピレン(b)は、マレイン酸無水物により変性されたポリプロピレンである請求項1に記載の樹脂組成物。
- スチレン系エラストマー(c)は、水添スチレン−ブタジエン共重合体または水添スチレン−イソプレン共重合体である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- プロピレンポリマー(d)は、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンランダム共重合体またはプロピレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 金属水酸化物(e)は、シランカップリング剤により表面処理された水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- カップリング剤は、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤またはエポキシシランカップリング剤である請求項5に記載の樹脂組成物。
- 成分(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の合計質量に対して0.5〜5質量%のシリコーンオイルを含有する請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
- (a)130℃以上の融点および90以下のショアA硬度を有するポリオレフィン熱可塑性エラストマー30〜80質量部、
(b)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたポリプロピレン1〜20質量部
(c)0.1〜10質量%の酸無水物により変性されたスチレン系エラストマー5〜50質量部、および
(d)プロピレンホモポリマーおよびプロピレン含量が少なくとも50質量%であるプロピレン−エチレンコポリマーから選択され、0.1〜5g/10分のメルトフローレートを有するプロピレンポリマー10〜30質量部
(ただし、ポリマー(a)、(b)、(c)および(d)の合計は100質量部であり、組成物に他の樹脂成分は含まれない)、並びに
(e)金属水酸化物30〜200質量部
を混合することからなるオレフィン系樹脂組成物の製法。 - 酸無水物により変性されたポリプロピレン(b)は、マレイン酸無水物により変性されたポリプロピレンである請求項8に記載の製法。
- スチレン系エラストマー(c)は、水添スチレン−ブタジエン共重合体または水添スチレン−イソプレン共重合体である請求項8または9に記載の製法。
- プロピレンポリマー(d)は、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、またはプロピレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体である請求項8〜10のいずれかに記載の製法。
- 金属水酸化物(e)は、シランカップリング剤により表面処理された水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムである請求項8〜11のいずれかに記載の製法。
- カップリング剤は、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤またはエポキシシランカップリング剤である請求項12に記載の製法。
- 成分(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の合計質量に対して0.5〜5質量%のシリコーンオイルをさらに混合する請求項8〜13のいずれかに記載の製法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のオレフィン系樹脂組成物により被覆された電線。
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