JP3930397B2

JP3930397B2 - ウインドエアコン

Info

Publication number: JP3930397B2
Application number: JP2002234310A
Authority: JP
Inventors: 清次郎高野; 達人山田
Original assignee: Corona Corp
Current assignee: Corona Corp
Priority date: 2002-08-12
Filing date: 2002-08-12
Publication date: 2007-06-13
Anticipated expiration: 2022-08-12
Also published as: JP2004076966A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、窓に取り付けられて使用されるウインドエアコンに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、室内の壁に設置されるセパレ−トエアコンのように大がかりな設置工事が不用で、使用者自身でも簡単に取り付けが出来て、取り扱いが容易であり、又空調制御についても、一定能力の圧縮機を使用して、設定室温と検出室温との偏差で空調運転をＯＮ／ＯＦＦ、即ち空調運転を行う圧縮機と室外ファンを停止させ、室内ファンのみを継続駆動させて室内温度を調整することで、複雑な回路や素子を使用することなく、とにかく安価に提供しようとするものであった。
また圧縮機のＯＮ／ＯＦＦは圧縮機に直列に接続された１個のリレーを単純にＯＮ／ＯＦＦすることで行っていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの従来のものでは、セパレ−トエアコンでは屋外に設置される室外機内に備えられる凝縮器、圧縮機、室外ファンも一つの枠体内に収納されるので、停止時にたと圧縮機の振動が発生しても室内に伝わりにくく、あまり問題にはならなかったが、ウインドエアコンの場合、ウインドエアコン自体は据付枠に固定されるが、強固に固定することは不可能であり、空調運転のＯＦＦの度に大きな振動音が発生し、使用者に違和感や不信感を与えるものであった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この発明はこの点に着目し上記欠点を解決する為、蒸発器と圧縮機と凝縮器と絞り機構と室内ファン、室外ファンとを一つの枠体内に備え、部屋の窓に固定されて室内の空気調和を行うウインドエアコンに於いて、前記圧縮機の主巻線と第１リレーの常開接点を直列に接続し、前記主巻線と並列に補助巻線を設け、この補助巻線と直列にコンデンサを接続し、前記補助巻線とコンデンサの間に第２リレーの常開接点を設け、前記圧縮機停止時には第２リレーＯＦＦから第１リレーをＯＦＦするまでの間の所定時間差を備える制御部を設けたものである。
【０００５】
また、前記圧縮機停止時には第２リレーＯＦＦよりも一定時間前に室内ファンを停止するようにしたものである。
【０００６】
これによって、圧縮機２停止時、まず第２リレー２８をＯＦＦしてから第１リレー２７をＯＦＦする事で振動音を低減するもので、この実施例では第２リレー２８ＯＦＦから０．２秒後に第１リレー２７をＯＦＦするものであり、第２リレー２８ＯＦＦによって圧縮機２の回転トルクが低減するが回転は継続し、第１リレー２７をＯＦＦすることによって圧縮機２が完全に停止することで、圧縮機２停止時のウインドエアコンの振動を低減するものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
次に、この発明に係るウインドエアコンを図面に示された一実施例で説明する。
１はベ−スでこのベ−ス１上に圧縮機２及び電装部３等を収納する機械室４が設けられている。
５は前面に室内吸込口６と室内吹出口７を備えた枠体で、この枠体５内の前記機械室４上方は中央の隔壁８によって室内側と室外側に仕切られ、室内側には蒸発器を構成する室内熱交換器９、室内ファン１０等が設けられ、室外側には凝縮器を構成する室外熱交換器１１、室外ファン１２等が設けられている。
【０００８】
前記室外熱交換器１１の後方には室外吸込口１３が、この室外吸込口１３の隣には室外吹出口１４を備えている。
前記室内吸込口６、室内熱交換器９、室内ファン１０、室内吹出口７を連通して室内送風経路１５を、又室外吸込口１３、室外熱交換器１１、室外ファン１２、室外吹出口１４を連通して室外送風経路１６を形成している。
【０００９】
１７はキャピラリーチューブ等の減圧装置で、前記圧縮機２と室外熱交換器１１、減圧装置１７、室内熱交換器９を冷媒配管で連通して冷凍回路を形成している。
【００１０】
図３の制御回路の略図をもとに制御回路の説明をすれば、１８は前記電装部３に備えた制御部で、マイコン等の電気部品を備えている。この制御部１８の入力側には、運転スイッチ１９及び希望する設定室温をセットする室温設定スイッチ２０等のスイッチ類を有する操作部２１と、室内吸込口６に備えられ現在の室温を検出するサ−ミスタから成る室温センサ２２が接続されている。
【００１１】
２３はウインドエアコンに供給される商用１００Ｖの電源。２４は前記圧縮機２内に備えた主巻線。２５は同じく圧縮機２内に備えた補助巻線。２６は圧縮機２の回転を継続させるためのコンデンサで、前記補助巻線２５と直列に接続されている。
２７は前記制御部１８に接続された第１リレーで、この第１リレー２７の常開接点２７ａを前記主巻線２４と直列に接続し、この主巻線２４と並列に補助巻線２５が接続されている。
【００１２】
前記補助巻線２５とコンデンサ２６の間には第２リレー２８の常開接点２８ａを設けている。
また、前記圧縮機２と並列に前記室内熱交換器９で発生した結露水を前記室外熱交換器１１の下部に溜め、この結露水を高温の室外熱交換器１１にふりかけることで結露水を蒸発させ、屋外への送風と共に排出するためのドレンモータ２９を備えている。
【００１３】
３０は前記室外ファン１２を回転する室外モータで、第３リレー３１の常開接点３１ａと直列に接続され、この第３リレー３１の開閉によって室外ファン１２のＯＮ−ＯＦＦを行うものである。
前記第３リレー３１の常開接点３１ａと並列にコンデンサ３２と抵抗３３が設けられ、スナバ回路を形成し、リレー開閉時のノイズを防止するものである。
【００１４】
３４ほ前記室内ファン１０を回転する室内モータで、サイリスタ３５と直列に接続され、このサイリスタ３５によって多段階の回転数で室内ファン１０の回転を行うものである。
前記サイリスタ３５と並列にコンデンサ３６と抵抗３７が設けられ、スナバ回路によってサイリスタ３５作動時のノイズを防止するものである。
３８はトランスで約１００Ｖの電源を約１２Ｖに降圧して、前記制御部１８への電源を供給するものである。
３９はサッシ等の窓枠４０にウインドエアコンを取り付ける据付枠。４１は窓の引き戸である。
【００１５】
作動について説明すれば、運転スイッチ１９を押圧すれば、制御部１８の指令により第１〜３リレー２７・２８・３１とサイリスタ３５が作動し、自動的に冷房の自動運転がスタートする。圧縮機２で圧縮され高圧となった冷媒は室外熱交換器１１で、室外ファン１２から送風される室外の空気と熱交換して放熱し、液化した冷媒は更に減圧装置１７を通り減圧され、そして室内熱交換器９で室内ファン１０から送風される室内空気の熱を奪って気化し、室内空気の温度を下げてるものであり、気体冷媒は再び圧縮機２に向かい順次これを繰り返して、室内の冷房を行うものである。
【００１６】
更に室温センサ２２は冷房される室内温度を検出しこの検出室温ｔと、室温設定スイッチ２０で設定された希望する設定室温Ｔとを制御部１８で比較し、その偏差がここではＴ−ｔ＝−１度Ｃに達することで圧縮機２及び室外ファン１２を停止させて空調運転をＯＦＦし、偏差が＋０．５度Ｃで再び圧縮機２及び室外ファン１２を駆動開始させて空調運転をＯＮさせ、室温を設定室温に維持するようにしたものである。
【００１７】
この制御において空調運転の圧縮機２停止時の振動音を低減するために、この発明では圧縮機２停止時、まず第２リレー２８をＯＦＦしてから第１リレー２７をＯＦＦする事で振動音を低減するもので、この実施例では第２リレー２８ＯＦＦから第１リレー２７をＯＦＦまでの間に所定時間差である０．２秒を設けるものであり、つまり第２リレー２８ＯＦＦから０．２秒後に第１リレー２７をＯＦＦするものである。第２リレー２８ＯＦＦによって圧縮機２回転トルクが低減するが回転は継続し、第１リレー２７をＯＦＦすることによって圧縮機２が完全に停止するものである。
【００１８】
図５の実験結果を説明すれば、ウインドエアコンの同一器具における停止時の振動値を従来例と実施例で３０回ずつ測定し比較したもので、上記の制御を行う事によって従来例に比較して全体の振動値が低下し、平均で約２０％の振動値が低下するものである。
【００１９】
また図６は圧縮機２停止時の室内モータ３４と第１リレー２７、第２リレー２８のＯＦＦのタイミングを示すもので、圧縮機２停止の一定時間前（この実施例では約２秒前）に予め室内ファン１０を停止してから圧縮機２の停止動作に入る様にすれば、室内熱交換器９で蒸発できなかった冷媒が圧縮機２に備える気液分離器内に蓄えられる事で、冷媒の循環量が減少し、圧縮機２にかかる付加が減ることで、圧縮機２停止時の振動音がより低下するものである。
【００２０】
このように圧縮機２停止時に第２リレー２８と第１リレー２７のＯＦＦ時間に一定の時間差を設ける事でウインドエアコンの振動を低減するものである。
特にこのようなウインドエアコンでは窓枠に取り付けられる事で振動が発生しやすく、たとえ小さな振動であってもエアコンの窓枠への据付方が弱い場合など圧縮機２の振動が増幅されるものであり、圧縮機２の停止時の振動を低減する事は極めて有用なものである。
【００２１】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、圧縮機停止時に第２リレーと第１リレーのＯＦＦ時間に一定の時間差を設ける事でウインドエアコンの振動を低減するものである。
特にこのようなウインドエアコンでは窓枠に取り付けられる事で振動が発生しやすく、たとえ小さな振動であってもエアコンの窓枠への据付方が弱い場合など圧縮機の振動が増幅されるものであり、圧縮機の停止時の振動を低減する事は極めて有用なものである。
また、圧縮機停止の一定時間前に予め室内ファンを停止することで停止時の振動音がより低下させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明一実施例を付したウインドエアコンの窓に取り付けた状態の斜視図。
【図２】同平面の断面図。
【図３】同電気回路の略図。
【図４】同冷凍回路の略図。
【図５】同実験の説明図。
【図６】同圧縮機停止時のタイミングを示す説明図。
【符号の説明】
２圧縮機
１０室内ファン
１８制御部
２４主巻線
２５補助巻線
２７第１リレー
２８第２リレー

Claims

蒸発器と圧縮機と凝縮器と絞り機構と室内ファン、室外ファンとを一つの枠体内に備え、部屋の窓に固定されて室内の空気調和を行うウインドエアコンに於いて、前記圧縮機の主巻線と第１リレーの常開接点を直列に接続し、前記主巻線と並列に補助巻線を設け、この補助巻線と直列にコンデンサを接続し、前記補助巻線とコンデンサの間に第２リレーの常開接点を設け、前記圧縮機停止時には第２リレーＯＦＦから第１リレーをＯＦＦするまでの間の所定時間差を備える制御部を設けた事を特徴とするウインドエアコン。
前記圧縮機停止時には第２リレーＯＦＦよりも一定時間前に室内ファンを停止する事を特徴とする請求項１記載のウインドエアコン。