JP3929923B2 - 風呂リモコン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターホンの浴室子機から制御信号が入力される風呂リモコンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に給湯装置は浴室以外の屋外に設置されている。入浴中に浴室内から給湯装置の作動を制御する必要があるので、浴室には給湯装置の作動を制御するためのリモコンが設置されている。また、近年入浴中にテレビ画像を見ることについての要求が高まっており、浴室内にテレビ装置を設置する例が増加している。
【0003】
さらに、上記の風呂リモコンとテレビ装置を別個に設置するのではなく、リモコンとしての機能とテレビ装置としての機能を併せ持った風呂リモコンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この風呂リモコンでは、給湯装置の作動状況を音声で知らせる機能が付加されている場合がある。例えば自動湯張りをする際に、湯張り完了の5分前に「あと5分で湯張りが完了する」旨の音声を発音して、使用者に湯張り完了までの時間を知らせている。
【0005】
一方、玄関にテレビカメラを備えた玄関子機を設置し、室内のインターホンの親機で訪問者を画像でチェックするインターホンが知られている。このインターホンを用いて訪問者を確認し、家族や友人であれば室内から玄関のロックを解除するロック解除機能を備えている場合がある。
【0006】
ただし、訪問者が来訪したときに家人が誰もおらず入浴中であれば来訪者を確認することができない。そのため、浴室に浴室子機を設置し、玄関子機で撮像された画像をこの浴室子機を介して風呂リモコンが受信し、風呂リモコンの液晶モニターにこの玄関子機で撮像された画像を表示するようにしたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−292001号公報(段落番号0011、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
浴室子機を用いてインターホン機能を作動させている状態、すなわち浴室子機と玄関子機等の他の子機や親機との間で会話している状態で風呂リモコンから音声の発音があると、浴室子機から発音される他の者の声が聞き取りにくいという不具合が生じる。また、浴室子機から他の子機や親機に音声信号を送信中に風呂リモコンから発音があると、その発音が浴室子機を介して他の子機や親機に送信され、浴室子機に話しかけた音声が他の子機や親機で聞き取りにくくなるという不具合が生じる。
【0009】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、上述のような不具合の生じない風呂リモコンを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による風呂リモコンは、浴室内に取り付けられ、給湯装置の作動を制御すると共に、給湯装置の作動状況を音声として発音する風呂リモコンであって、インターホンの親機に接続された浴室子機からインターホン機能が作動していることを示す制御信号が入力されるものにおいて、浴室子機を用いてインターホン機能が作動している状態では上記給湯装置の作動状況を示す発音をインターホン機能の終了まで遅延させると共に、上記遅延させる時間が所定時間を超えると発音を中止することを特徴とする。
【0011】
インターホンの作動を優先させ、インターホン機能が作動している状態では風呂リモコンから発音を行わないようにした。なお、インターホン機能が停止すれば風呂リモコンからの発音を行うが、遅延時間が所定時間を超えると、かえって風呂リモコンから発音しない方がよい状況になる。そこで、上記遅延させる時間が所定時間を超えると発音を中止するようにした。
【0012】
ただし、予め設定された緊急事態を示す音声はインターホンの使用状況の如何に関わらず強制的に発音させることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、1は戸建ての家屋である。この家屋1には給湯装置21を中心に構成された給湯装置制御系統2と、インターホン親機41を中心に構成されたインターホン系統4とが設置されている。
【0014】
家屋1には浴室11、台所兼居間12、個室13が設けられている。浴室11には本発明による風呂リモコン3が設置されており、この風呂リモコン3は通信線31を介して給湯装置21に接続されている。また、給湯装置21には台所兼居間12に設置された台所リモコン22が接続されている。
【0015】
一方、インターホン親機41にはテレビカメラを備えた玄関子機42が接続されている。また、個室13に設置された子機43,44がインターホン親機41に接続されている。このインターホン親機41にはさらに浴室子機5が通信線51を介して接続されている。
【0016】
なお、図1では戸建ての家屋に給湯装置制御系統2とインターホン系統4とを設けた実施の形態を示したが、マンション等の集合住宅に設置してもよい。なお、その際には、玄関子機42はマンションの玄関部分に設置される。
【0017】
ところで、浴室11の天井部分には人体センサ7が取り付けられている。この人体センサ7は浴室11内を撮像し人体の位置を解析するものである。そして、人体の位置が所定時間以上動かないと判断すると、人体センサ7から浴室11内に、移動を促すメッセージが発音される。そして、この発音がされても人体が動かない場合には、緊急信号が給湯装置21に発信され、風呂リモコン3および台所リモコン22から、緊急メッセージが発音される。
【0018】
また、この緊急信号は風呂リモコン3から浴室子機5を介してインターホン親機41に送信される。すると、このインターホン親機41は家屋1内の他の子機43,44に信号を送信し、これら子機43,44から緊急メッセージを発音させるように構成されている。
【0019】
図2を参照して、風呂リモコン3には液晶モニタ32が取り付けられている。また、この風呂リモコン3内には上記給湯装置21の作動を制御するためのリモコン部が内蔵されている。さらに、液晶モニタ32にテレビ画像を表示させるためのテレビ部が内蔵されている。
【0020】
テレビ部を作動させるための電源スイッチ33が設けられており、この電源スイッチ33を押すと液晶モニタ32のバックライトが点灯し、さらにテレビ部から出力されるテレビ画像が液晶モニタ32に映し出される。
【0021】
一方、リモコン部を作動させるための電源スイッチ34が設けられており、この電源スイッチ34を押すとリモコン部の作動が開始される。ところで、上記台所リモコン22にも電源スイッチ22a(図1参照)が設けられており、電源スイッチ34および電源スイッチ22aのいずれを押しても、風呂リモコン3のリモコン部と台所リモコン22との双方の電源が入り、リモコンとしての作動が開始される。
【0022】
ところで、風呂リモコン3のリモコン部およびテレビ部の双方とも電源が入っていない状態で、電源スイッチ33を押せば上記のように液晶モニタ32にはテレビ画像が表示され、電源スイッチ34または電源スイッチ22aを押せば液晶モニタ32にはリモコン用の表示がされる。
【0023】
次に、液晶モニタ32にテレビ画像が表示されている状態で、かつリモコン部に電源が入っていない状態で電源スイッチ34が押されると、リモコン部の電源が入ると共に液晶モニタ32の表示はリモコン用の表示に切り変わる。
【0024】
このように、リモコン部とテレビ部との双方とも電源が入っていると、次に電源スイッチ33が押されると液晶モニタ32の表示はテレビ画像に戻り、その後電源スイッチ34が押されるとリモコン用に表示に戻るように構成されている。なお、その状態で続けて電源スイッチ34を押せばリモコン部の電源が切れるようにした。同じくテレビ画像が表示されている状態で電源スイッチ33を押せばテレビ部の電源が切れるようにした。35は左右1対のスピーカであり、36は各種設定用の十字キーである。
【0025】
浴室子機5が外部から呼ばれると、ブザー音がスピーカ54から発音される。すると、通話スイッチ52を押しながらしゃべった内容がマイク53で電気信号に変換され、他の子機もしくは親機41に送信される。なお、56は呼出スイッチであり、浴室子機5から例えばインターホン親機41や子機43,44を呼び出す際に押すと相手側に呼び出し音が発音される。
【0026】
ところで、風呂リモコン3と浴室子機5とは、3本のラインで接続されている。61は玄関子機42のカメラで撮像された画像を浴室子機5から風呂リモコン3へ送信するためのラインである。また、62は給湯装置21の作動状態を示す音声信号を風呂リモコン3側から浴室子機5へと送信するためのラインである。そして、63は相互に制御信号を送受信するためのラインである。
【0027】
55はモニタスイッチであり、このモニタスイッチ55を押すと玄関子機42で撮像された画像が風呂リモコン3に出力されると共にその画像を液晶モニタ32に表示させる制御信号が風呂リモコン3に送信され、玄関の画像が液晶モニタ32に映し出される。なお、57は玄関のロックを開錠および施錠するための施開錠スイッチである。
【0028】
図2では風呂リモコン3と浴室子機5とを上下に離間して示したが、実際には両者の間に隙間を設けないように設置することによりデザイン上の一体感を出してもよく、あるいは風呂リモコン3と浴室子機5とを一体に作成してもよい。
【0029】
図3を参照して、浴室子機5と例えば玄関子機42との間でインターホン機能により会話が開始されると、インターホン機能が開始された旨の信号がライン63を介して風呂リモコン3に送信される。すると、風呂リモコン3内のマイコンはタイマーをスタートさせ計時を開始する(S1)。インターホン機能により通話がされている間に給湯装置21から、例えば湯張り完了まで5分前を知らせる音声信号が風呂リモコン3に送信されてくると、風呂リモコン3は通話が終了するまでその音声信号を発音させることを禁止する。そして、通話が終了すると、その音声信号をスピーカー35から発音させるようにした(S2,S4)。
【0030】
ただし、上記のタイマーの計時時間が所定の時間を超えるとタイムアップして、給湯装置21から送られてきた音声信号を発音させないようにした。すなわち、例えば湯張り完了まで5分前である旨を知らせるメッセージが送られてきてから5分以上経過した時点では既に湯張りが完了しており、湯張りが完了しているのに湯張り満了までまだ5分かかる旨のメッセージを発音すると、使用者はかえって混乱するからである。
【0031】
ところで、風呂リモコン3内には図示しないが、給湯装置21から送られてきた音声信号を一時的に記憶するメモリを備えており、通話が終了して発音する際にはそのメモリ内に記憶されている音声信号を再生し(S4)、所定時間経過した時点でメモリを消去するようにした(S5)。
【0032】
なお、インターホン機能により通話中は上述のようにスピーカ35からの発音を禁止するが、上記人体センサ7から緊急信号が発信された場合には、通話中であっても緊急メッセージがスピーカ35から発音されるようにした。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、浴室子機を用いてインターホン機能により通話している間は風呂リモコンから音声が発音されないようにしたので、インターホン機能による通話が、風呂リモコンからの発音によって邪魔されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
【図2】風呂リモコンと浴室子機との関係を示す図
【図3】発音の許否を示すフロー図
【符号の説明】
1 家屋
2 給湯装置制御系統
3 風呂リモコン
4 インターホン系統
5 浴室子機
7 人体センサ
11 浴室
12 台所兼居間
21 給湯装置
22 台所リモコン
41 インターホン親機
42 玄関子機
Claims (2)
- 浴室内に取り付けられ、給湯装置の作動を制御すると共に、給湯装置の作動状況を音声として発音する風呂リモコンであって、インターホンの親機に接続された浴室子機からインターホン機能が作動していることを示す制御信号が入力されるものにおいて、浴室子機を用いてインターホン機能が作動している状態では上記給湯装置の作動状況を示す発音をインターホン機能の終了まで遅延させると共に、上記遅延させる時間が所定時間を超えると発音を中止することを特徴とする風呂リモコン。
- 予め設定された緊急事態を示す音声はインターホンの使用状況の如何に関わらず強制的に発音させることを特徴とする請求項1に記載の風呂リモコン。
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