JP3927436B2 - 自動変速機の液圧制御装置の補正制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に備えられたコントロールバルブユニット(液圧制御装置)の出力圧補正制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機のコントロールバルブユニットは、電気信号によりソレノイドを駆動して電気信号に応じた信号圧を作り出し、この信号圧によって出力圧である摩擦要素の締結圧や、摩擦要素の締結圧の元圧となるライン圧を制御して変速を行う。このとき、回路抵抗のバラツキや個体差によりソレノイドの駆動電気信号と出力圧との関係が高精度に得られず、変速ショックや変速の応答遅れを生じ、狙い通りの作用効果を正確に得られないという問題があった。
【0003】
この問題を解決する技術として、例えば特開2001−116130号公報に記載の技術が知られている。この公報には、回路抵抗のバラツキや個体差に起因したソレノイドの駆動電気信号と出力圧との実関係と、予め用意した種々の特性を有する複数のマップとを比較し、もっともズレの少ないマップを選択することで駆動電気信号と出力圧との関係における精度を向上し、制御性の向上を図るものである。具体的には、予め設定された複数点における駆動電気信号に対する実際の出力圧を測定する。そして、横軸をマップ上の出力値、縦軸を実際の出力圧としてプロットし、このプロットした値を最小二乗法により一次関数に近似する。この近似した一次関数の傾き(ゲイン)と定数項(オフセット)を格納する。そして、実際の制御時には目標出力圧を縦軸に代入し、格納されたゲインとオフセットからそのときのマップ出力圧を算出する。このマップ出力圧に応じた駆動電気信号を用いることで制御性の向上を図っている。
【0004】
ここで、図7にソレノイドの出力する信号圧から摩擦要素の締結圧である出力圧を創成する構成を示す。パイロット圧PPLTからスプールパイロット圧PS-PLTを創成するソレノイドバルブ40と、このスプールパイロット圧PS-PLTによってスプール供給圧であるライン圧PLから摩擦要素供給圧Pを出力するスプールバルブ50とを備えている。ソレノイドバルブ40は、コイル41への供給電流値に応じてプランジャ42の移動量が増加し、それと共に、例えばここではパイロット圧PPLT側とスプールパイロット圧PS-PLT側とを遮断するボール43が移動することで流路44が開き、パイロット圧PPLTがスプールパイロット圧PS-PLT側に連通してスプールパイロット圧PS-PLTを増圧する。
【0005】
一方、スプールバルブ50は、スプール供給圧(ライン圧)側と摩擦要素側とを連通し、スプール用スプリング52に対向するスプールパイロット圧PS-PLTの増圧と共にスプール51が移動して流路が閉じ、スプール供給圧であるライン圧PLが摩擦要素供給圧を減圧する。従って、ソレノイドバルブ40への電流値が大きいと、スプールパイロット圧PS-PLT及び摩擦要素供給圧がリニアに減圧される。
【0006】
上述のような構成を持つソレノイドバルブの場合、スプール用スプリング52の特性等が起因して、ソレノイドの出力圧であるスプールパイロット圧PS-PLTの特性と異なる出力圧特性を示す。図6は駆動電流と出力圧の静特性を表す図である。図6に示すように、駆動電流と出力圧にはヒステリシスを有しているため、予め用意するマップとしては、図6中点線で示すように、この静特性から各電流値における平均出力圧をマップとして用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電流値毎の平均出力圧マップでは、実際の出力圧の特性とズレが生じてしまい、制御性の悪化を招くという問題があった。特に、電流値が高く出力圧が小さい領域のヒステリシス特性(非線形特性領域)では、変曲点が実際の特性よりも高出力圧側にシフトしてしまう。例えば、電流値を上昇し、途中で電流値を下げるような場合は、実際の出力圧として静特性であるヒステリシスの電流上昇側の線をたどって出力圧が下降した後、電流値を下げるときは電流減少側(出力圧上昇側)の線をたどらず、低出力側にシフトした出力圧値をとる。特にこのような現象は、電流値の増大に応じて一気に出力圧が低下し、電流値の減少に応じて一気に出力圧が増大するような特性の場合、顕著となる。
本発明は、上述のような問題点に着目してなされたもので、液圧回路やソレノイドのバラツキに起因した電気信号と出力圧との間に大きなヒステリシスを有する特性であっても、制御性の向上を図ることが可能な自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、コントローラ内の演算処理により決定された要求出力圧に応じた電気信号である電流値に基づいて自動変速機の摩擦要素の締結圧である出力圧を制御する液圧制御手段と、
前記電流値ごとの出力圧を実測して出力圧実測値を求める出力圧実測手段と、
電流値と出力圧理論値の関係を表す予め設定された基本マップから、前記電気信号ごとに出力圧理論値を算出する出力圧理論値算出手段と、
同一電流値ごとの前記出力圧実測値と前記出力圧理論値の関係を一次関数に近似し、近似された一次関数の係数及び定数を算出する補正項算出手段と、
前記コントローラ内に設けられ、算出された係数及び定数を格納する格納部と、要求出力圧に応じた電気信号を格納された係数及び定数に基づいて補正する補正部と、
を備えた自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
電流値と出力圧実測値との間に電流値上昇側と下降側が異なる出力圧特性を有するヒステリシス特性を作成し、
前記基本マップを、前記ヒステリシス特性の同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、出力圧実測値と前記電流平均値の関係を表すマップとしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
前記ヒステリシス特性のうち、前記電流値と前記出力圧実測値とが線形特性の範囲では、同一電流値に対応する上流側出力圧実測値と下降側出力圧実測値の油圧平均値を算出し、
前記電流値と前記出力圧実測値とが非線形特性の範囲では、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、
前記基本マップを、前記線形特性の範囲では電流値と油圧平均値の関係を表し、前記非線形特性の範囲では油圧実測値と電流平均値の関係を表したマップとしたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
前記ヒステリシス特性の全域において、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、
前記基本マップを、全範囲において前記油圧実測値と電流平均値の関係を表したマップとしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにあっては、電流値と出力圧実測値との間に電流値上昇側と下降側が異なる出力圧特性を有するヒステリシス特性から、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値が算出され、出力圧実測値と算出された電流平均値の関係が基本マップとして補正制御システムに使用される。これにより、実際の出力圧特性により近い基本マップを作成することが可能となり、精度の高い液圧制御を達成することができる。
【0012】
請求項2記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにあっては、ヒステリシス特性のうち、電流値と出力圧実測値とが線形特性の範囲では、同一電流値に対応する上流側出力圧実測値と下降側出力圧実測値の油圧平均値が算出され、電流値と出力圧実測値とが非線形特性の範囲では、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値が算出される。そして、基本マップとして、線形特性の範囲では電流値と油圧平均値の関係が用いられ、非線形特性の範囲では油圧実測値と電流平均値の関係が用いられる。すなわち、一般にヒステリシス特性作成時は電流値を入力し、その電流値に応じた上昇側及び下降側の出力圧を測定しているため、電流値に応じた出力圧実測値の平均は容易に算出できる。一方、同一出力圧実測値に対応した電流値の平均をとるためには、一旦、電流値に応じたヒステリシス特性を作成し、その特性に基づいて再度同一出力圧実測値に対応した電流値を読み込んで平均値を算出しなければならない。よって、同一電流値における上昇側及び下降側の出力圧平均値を算出する方が容易である。
【0013】
ところで、同一電流値に応じた出力圧実測値の平均値が実際の出力圧特性と大きく異なるのは、ヒステリシス特性の非線形特性の範囲であり、線形特性の範囲では大きくずれることがない。よって、線形特性の範囲では同一電流値に応じた出力圧実測値の平均を用い、非線形特性の範囲では同一出力圧実測値に応じた電流値の平均を用いることで、演算処理を軽減しつつ、実際の出力圧特性により近い基本マップを作成することが可能となり、精度の高い液圧制御を達成することができる。
【0014】
請求項3記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにあっては、全範囲において油圧実測値と電流平均値の関係を表したマップが基本マップとして設定される。よって、ヒステリシス特性の線形・非線形特性に係わらず、実際の出力圧特性とのずれが少ない電流平均値を用いて、基本マップの全範囲において出力圧実測値と電流平均値の関係を用いることで、単一の計算手法で実際の出力圧特性により近い基本マップを作成することが可能となり、精度の高い液圧制御を達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における自動変速機のコントロールバルブユニット2に対し、制御電流を出力するコントロールユニット1の補正制御装置3を表す全体ブロック図である。
【0017】
1は自動変速機の変速制御指令を出力するATCUである。ATCU1内には、出力圧要求値演算部10と、補正部11と、格納部12と、マップ格納部13が設けられている。
【0018】
出力圧要求値演算部10は、液圧補正制御のための情報を入力し、入力された情報に基づいて出力圧要求値P*を算出する。尚、液圧補正制御後は、走行状態に応じた出力圧要求値が算出される。
【0019】
補正部11では、出力圧要求値P*に対応した電気信号である電流値Iをソレノイド駆動回路21に出力する。
【0020】
また、格納部12には、後述する補正情報である(n,j,a,b)が格納されている。尚、n,jは整数とする。
【0021】
尚、補正制御終了後は、格納部12からマップ格納部13に出力されたマップ情報nに基づいて選択された基本マップを補正部11に出力する。そして、選択された基本マップを格納部から出力された補正情報に基づいて補正する。この補正された基本マップに基づいて出力圧要求値P*に基づく電流値Iを算出し、ソレノイド駆動回路21に出力する。
【0022】
ここで、マップ格納部13に格納される基本マップについて説明する。図6は実施の形態1における基本マップの設定方法を表す図である。ソレノイド駆動回路21に出力される電流値Iの上昇に伴って出力圧Pが減少し、電流値Iの下降に伴って出力圧Pが上昇する。このとき、出力圧Pの減少と増加は、異なる経路をたどるヒステリシスを有している。例えば図6に示すように、電流値Iの増加により一気に出力圧Pが下降し、電流値Iの減少により一気に出力圧が上昇する場合を考える。
【0023】
このとき、基本マップとして設定する際、例えば各電流値Ikに応じた電流値上昇側出力圧と電流値下降側出力圧を測定し、その平均出力圧を基本マップとすると、図中点線で示す曲線となる。この場合、実際の電流値Iに対する出力圧Pの特性に比べ高出力圧側にシフトし、特に、低出力圧領域でのシフトが大きいため、制御性の悪化を招く。そこで、各出力圧Pkに応じた出力圧下降側電流値と出力圧上昇側電流値を測定し、その平均電流値を基本マップとして設定すると、図中太線で示す曲線となる。この場合、実際の電流値Iに対する出力圧Pの特性に非常に近い特性が得られるため、高い制御性を得ることができる。
【0024】
尚、この基本マップは、予め複数のソレノイドバルブを実測して算出される。このとき、ヒステリシス特性として、低出力圧領域での上昇側及び下降側の出力圧特性が線形であれば、各電流値における出力圧平均値を用いても誤差が大きくなることはないが、低出力圧領域での上昇側及び下降側の出力圧特性が非線形であれば、各出力圧における電流平均値を用いることが望ましい。特に、低出力圧領域での微妙な制御を要求される自動変速機等にあっては有用である。
【0025】
補正部11から出力された電流Iは、コントロールバルブユニット2内に設けられたソレノイド駆動回路21を介して、電流Iに応じた出力圧を出力する。
【0026】
3は補正制御を行う補正制御装置である。補正制御装置3内には、ATCU1内のマップ格納部13に格納されたマップと同一のマップ格納部30と、実出力圧測定部31と、最適マップ選択部32と、ゲイン,オフセット算出部33が設けられている。
【0027】
マップ格納部30から格納された複数のマップを最適マップ選択部32に出力する。実出力圧測定部31では、ソレノイド駆動回路21から出力された出力圧を測定し、最適マップ選択部32及びゲイン,オフセット算出部33に出力する。
【0028】
最適マップ選択部32では、マップ格納部30から出力された複数の基本マップと、測定された出力圧とを比較し、最適な基本マップを選択する。尚、選択の詳細については後述する。最適マップ選択部32で選択されたマップ情報(n,j)は、ゲイン,オフセット算出部33に出力されると共に、ATCU1内の格納部12に格納される。
【0029】
ゲイン,オフセット算出部33は、測定された出力圧と、選択された最適マップ情報に基づいて、補正項であるゲインa及びオフセットbを算出し、ATCU1の格納部12に格納する。
【0030】
図2は補正制御装置3の制御内容を表すフローチャートである。
【0031】
ステップ101では、複数点のソレノイド駆動電流Ik(k=1,2・・・,α)を出力する。
【0032】
ステップ102では、ソレノイド駆動電流Ikに対する実際の出力圧Pk(k=1,2・・・,α)を読み込む。
【0033】
ステップ103では、kの値をカウントアップする。
【0034】
ステップ104では、kがαになったかどうかを判断し、k=αであればステップ105に進む。
【0035】
ステップ105では、ソレノイド駆動電流Ikのときの実出力圧Pkと複数のマップから得られるマップ出力値fn(Ik+j△i)の差をk=1からk=αまで加算した値を算出する。ここで、n=1,2,・・・,β、j=-γ,・・・,0,・・・,γとし、△iは電流値を補正する際の最小単位とする。
【0036】
ステップ106では、ステップ105において算出された値の最小値をとるn,jを決定する。
【0037】
ステップ107では、縦軸にPkをとり、横軸にFk(=fn(Ik+j△i)をとり、出力圧のプロットを行う。
【0038】
ステップ108では、上記プロットした点を最小二乗法により一次関数に近似し、ゲインa及びオフセットbを算出する。
【0039】
ステップ109では、n,j,a,bをメモリに格納する。
【0040】
まず、ステップ101〜ステップ104において、予め決められた複数(α個)の電流値Ikに応じた実出力圧Pkを格納する。
【0041】
次に、ステップ105〜ステップ106において、図3に示すように、予め用意されたn種類のマップfnを用いて、α個の電流値Ikに応じたマップ値fn(Ik+j△i)を算出する。そして、各電流値に応じた実出力圧Pkとマップ値fn(Ik+j△i)の差を算出し、その差をα個分全て加算した加算値(特許請求の範囲に記載の適合値)を格納する。
【0042】
上記加算値を(n,j)=〔(1,2,・・・,β),(-γ,・・・,0,・・・,γ)〕の全ての組み合わせで算出し、最小加算値(最も適合したマップ及びオフセット電流値)に相当するn,jを決定する。尚、マップ格納部30に格納される基本マップはn(=1〜β)種類用意されるが、この基本マップを電流方向にシフトする補正項j△iによって、簡単な演算処理のみによって更にj(=-γから+ γ)種類のマップを有する場合と同様のマップ特性比較が可能となる。
【0043】
上記ステップにより、決定された(n,j)値に基づいて、図4に示すように縦軸に各電流値Ikに基づく実出力値Pkをとり、横軸に各電流値に基づくマップ値Fk〔=fn(Ik+j△i)〕をプロットする。そして、ステップ108においてプロットした点から最小二乗法により一次関数に近似する。この近似された一次関数の傾き(係数)a及び定数項(オフセット)bを決定する。
【0044】
ここで、図5に上記(n,j,a,b)を用いたソレノイド駆動電流Ikの演算過程を表す図を示す。選択された基本マップに対し、縦軸方向にa倍拡大し、更に、横軸方向にj△iオフセットし、縦軸方向にbオフセットしたマップが得られる。これにより、縦軸を出力圧要求値P*として表現することができる。
【0045】
上述した各補正項(n,j,a,b)は、ATCU1内の格納部12のメモリに格納され、実際の走行時等では、これらの補正項を用いて補正部11において出力圧要求値P*に対するソレノイド駆動電流Iを演算し、ソレノイド駆動回路21に出力する。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態1の補正制御システムでは、電流値と出力圧実測値との間に電流値上昇側と下降側が異なる出力圧特性を有するヒステリシス特性から、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値が算出され、出力圧実測値と算出された電流平均値の関係が基本マップfnとして補正制御システムに使用される。これにより、実際の出力圧特性により近い基本マップfnを作成することが可能となり、精度の高い液圧制御を達成することができる。
【0047】
また、電磁リニアソレノイドバルブを備えた直動式の自動変速機のコントロールバルブユニットに本発明の補正制御システムを用いることで、極めて精度の高い変速制御を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における液圧制御方法を実施するのに用いる自動変速機の液圧制御装置を示すシステム図である。
【図2】実施の形態において用いるソレノイド圧及びクラッチ締結圧の関係を求める手順を表すフローチャートである。
【図3】実施の形態1における基本マップ、及び電流値補正を行った基本マップを表す図である。
【図4】実施の形態1における最小二乗法によるゲイン,オフセットの算出過程を表す油圧プロット図である。
【図5】実施の形態1における基本マップを補正項によって補正したマップを表す図である。
【図6】実施の形態1におけるヒステリシスを有する出力圧と電流値の関係を表す油圧プロット図である。
【図7】ソレノイドの出力する信号圧から摩擦要素の締結圧である出力圧を創成する構成を表す概略図である。
【符号の説明】
1 ATコントロールユニット(ATCU)
2 コントロールバルブユニット
3 補正制御装置
10 出力圧要求値演算部
11 補正部
12 格納部
13 マップ格納部
21 ソレノイド駆動回路
30 マップ格納部
31 実出力圧測定部
32 最適マップ選択部
33 ゲイン,オフセット算出
40 ソレノイドバルブ
50 スプールバルブ
Claims (3)
- コントローラ内の演算処理により決定された要求出力圧に応じた電気信号である電流値に基づいて自動変速機の摩擦要素の締結圧である出力圧を制御する液圧制御手段と、
前記電流値ごとの出力圧を実測して出力圧実測値を求める出力圧実測手段と、
電流値と出力圧理論値の関係を表す予め設定された基本マップから、前記電気信号ごとに出力圧理論値を算出する出力圧理論値算出手段と、
同一電流値ごとの前記出力圧実測値と前記出力圧理論値の関係を一次関数に近似し、近似された一次関数の係数及び定数を算出する補正項算出手段と、
前記コントローラ内に設けられ、算出された係数及び定数を格納する格納部と、要求出力圧に応じた電気信号を格納された係数及び定数に基づいて補正する補正部と、
を備えた自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
電流値と出力圧実測値との間に電流値上昇側と下降側が異なる出力圧特性を有するヒステリシス特性を作成し、
前記基本マップを、前記ヒステリシス特性の同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、出力圧実測値と前記電流平均値の関係を表すマップとしたことを特徴とする自動変速機の液圧制御装置の補正制御システム。 - 請求項1に記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
前記ヒステリシス特性のうち、前記電流値と前記出力圧実測値とが線形特性の範囲では、同一電流値に対応する上流側出力圧実測値と下降側出力圧実測値の油圧平均値を算出し、
前記電流値と前記出力圧実測値とが非線形特性の範囲では、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、
前記基本マップを、前記線形特性の範囲では電流値と油圧平均値の関係を表し、前記非線形特性の範囲では油圧実測値と電流平均値の関係を表したマップとしたことを特徴とする自動変速機の液圧制御装置の補正制御システム。 - 請求項1に記載の自動変速機の液圧制御装置の補正制御システムにおいて、
前記ヒステリシス特性の全域において、同一出力圧実測値に対応する上昇側電流値と下降側電流値の電流平均値を算出し、
前記基本マップを、全範囲において前記油圧実測値と電流平均値の関係を表したマップとしたことを特徴とする自動変速機の液圧制御装置の補正制御システム。
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