JP3926911B2 - 苗貯蔵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産された苗を養生または貯蔵する苗貯蔵装置において、苗の上方への生長を抑制すべく、苗の側方より光を照射するように構成した苗貯蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種苗生産の分野において、接木苗を大量生産する装置は種々開発されているが、一般に苗の需要期は比較的短いために、苗の貯蔵や流通面から生産量に対する制約があった。そのため、苗の大量生産化に伴って、生産した接木苗を養生し、健全な状態で長期間貯蔵できるような苗貯蔵装置の重要性も高まってきている。
【0003】
また、苗の大量生産や流通を考慮すれば、小さい苗の方が扱いやすく好都合であり、そのためには、苗の生長活性をある程度抑制することが有効な方法となる。かかる方法を実現する従来からある苗貯蔵装置は、生産された苗を低温および弱照明下に置いて生長抑制するものであった。
【0004】
また、培養苗の育苗装置では、特に幼苗の徒長を抑えるために、苗に対してその上方からではなく、図10に示すように、幼苗の側方から生育に必要な光を照射する構成が提案されている。具体的には、直径1mm程度の拡散性光ファイバ1を、反射フィルム2の表面上に多数平行に張り付けて拡散性ファイバベルト3を形成し、このベルト3を、幼苗を植えた培養器4などの側方に配設していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の育苗装置を苗貯蔵装置に適用する場合は、広い面積を照射するには、多数の光ファイバ1が必要となり、コストが嵩むという問題があった。また、光ファイバ1で形成したベルト3を、所定の状態に保持するための架台が必要であり、装置の大型化や複雑化を招くという問題もあった。
【0006】
また、図10に示すように、一対のベルト3,3間に培養器4を挟み込むように配置させた場合、培養器4の出し入れの際に、培養器4がベルト3表面を成す光ファイバ1に引っかかったり、傷付ける虞がある。そのため、培養器4の出し入れは、細心の注意をはらって慎重に行わなければならず、使い勝手が良くないという不都合があった。
【0007】
さらに、直径1mm程度の細い光ファイバ1では、ある程度の長さを要する場合には、ベルト3の両端から光を入射させる必要があり、図10に示すように、光源5が2つ必要となりコストアップの要因となっていた。あるいは、ベルト3の両端を一つの光源5に接続するように配設すると、無駄なスペースが生じてしまい実用的ではなかった。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、全体構造が簡易かつ容易となってコストを低減することができ、光を照射する構成自体に剛性を持たせることができ、光源から入射される光を効率よく苗の側方へ照射することが可能な苗貯蔵装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項に存する。
[1]生産された苗を養生または貯蔵する苗貯蔵装置(10)において、苗の上方への生長を抑制すべく、苗の側方より光を照射するように構成した苗貯蔵装置(10)であって、
チューブ乃至ロッド状に長手方向に延び、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、全長にわたって少なくとも一半径方向より発光する発光体(41)と、
板状に成形され、その一側端縁(51a)から入射された光を表裏面の少なくとも一面からほぼ均一に拡散させて、外部に照射する導光板(51)とを備え、
前記導光板(51)の一側端縁(51a)に前記発光体(41)の発光部位(41a)側を沿わせた状態で固定し、前記導光板(51)の光照射面(51b)を、苗を植えたトレイの側方に配設し
前記導光板(51B)自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具(20)を設けたことを特徴とする苗貯蔵装置(10)。
【0010】
[2]生産された苗を養生または貯蔵する苗貯蔵装置(10)において、苗の上方への生長を抑制すべく、苗の側方より光を照射する苗貯蔵装置(10)であって、
チューブ乃至ロッド状に長手方向に延び、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、他端(45)より一方向に照射する発光体(41A)と、
板状に成形され、その一端側から入射された光を表裏面の少なくとも一方の全域にわたってほぼ均一に拡散させて、外部に照射する導光板(51A)とを備え、
前記導光板(51A)の少なくとも一側端縁(51a)に、導光板(51A)内側に中央がくぼむ少なくとも1個の入射凹部(56)を形成し、該入射凹部(56)に前記発光体(41A)の他端を対向させた状態で固定し、前記導光板(51A)の光照射面(51b)を、苗を植えたトレイの側方に配設し
前記導光板(51B)自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具(20)を設けたことを特徴とする苗貯蔵装置(10)。
【0012】
]前記導光板(51B)は、その表裏面の双方の全域にわたって外部に光を照射し、
前記導光板(51B)の表裏面にそれぞれ前記受け具(20)を設け、
前記導光板(51B)の表裏面側方にそれぞれ前記トレイを支持したことを特徴とする[1]または[2]記載の苗貯蔵装置(10)。
【0013】
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
[1]記載の苗貯蔵装置(10)によれば、チューブ乃至ロッド状に長手方向に延びる発光体(41)の一端より光源から入射された光は、発光体(41)の他端まで反射伝達される。このように発光体(41)全体に均一に導かれた光は、少なくとも一半径方向から、すなわちチューブ乃至ロッドの断面片側となる発光部位(41a)側より外部に照射される。
【0014】
前記発光体(41)の発光部位(41a)側は、導光板(51)の一側端縁(51a)に沿わせた状態で固定される。発光体(41)から導光板(51)の一側端縁(51a)に入射した光は、板状に成形された導光板(51)の表裏面の少なくとも一面からほぼ均一に拡散導光され、平面より外部に照射される。
【0015】
光源より照射された光は、前記発光体(41)から導光板(51)に伝送される間にある程度吸収され、苗の長期間貯蔵するのに適した光質の光として照射される。導光板(51)の光照射面(51b)は、苗の植えたトレイの側方に配設するので、苗が上方に延びるような生長を抑えることができる。
【0016】
前記導光板(51)は板状で平面的であり、それ自体構造的に強度も備えるため、導光板(51)を支持するための特別な構造は必要なく、導光板(51)自体を他の構造の支持体として利用することも可能となる。また、トレイの出し入れの際に、トレイが導光板(51)に引っかかったり、致命的な傷を付けるような虞もない。
【0017】
また、前記発光体(41)はチューブ乃至ロッド状に形成され、従来一般の光ファイバに比べて大きな径を有しており、全長を必要に応じて長くしても、光源の光が発光体(41)中を伝送される間に著しく減殺される虞はない。従って、発光体(41)の両端から光を入射させるような必要は生じない。
【0018】
[2]記載の苗貯蔵装置(10)によれば、発光体(41A)は、その一端より光源から入射された光を他端より一方向に照射するという、より一般的な性質のものである。この発光体(41A)の他端のみを導光板(51A)の入射凹部(56)に対向させた状態で固定するだけでよく、構成を簡易化することができる。ここで発光体(41A)には、例えば、発光ダイオードやレーザーダイオードのような点光源状の発光体を採用するとよい。
【0019】
前記発光体(41A)の照射範囲は極めて限定されるが、導光板(51A)の少なくとも一側端縁(51a)に、導光板(51A)内側に中央がくぼむよう少なくとも1個の前記入射凹部(56)を形成したことにより、発光体(41A)の他端より入射される光を、導光板(51A)全体、特に入射部近傍に導光しやすい様々な入射角度で受け入れることができる。
【0020】
前述したように、導光板(51,51A)は板状で平面的であり、それ自体構造的に強度も備えるため、[1]および[2]記載のように、前記導光板(51B)自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具(20)を設けたことにより、導光板(51B)を照射手段のみならずトレイの支持構造としても利用することができ、装置の構成をより簡易化することが可能となる。
【0021】
特に、[]記載のように、前記導光板(51B)が、その表裏面の双方全域にわたって光を照射する場合、導光板(51B)の表裏面にそれぞれ前記受け具(20)を設ければ、装置内のスペースを有効に活用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図6は本発明の第1実施の形態を示している。
本実施の形態に係る苗貯蔵装置10は、いわゆる接木苗を養生または健全な状態で長期間貯蔵するための装置であり、接木苗の上方への生長を適度に抑制すべく、接木苗の側方より光を照射すると共に、温湿度を調節できるように構成してある。
【0023】
図1および図2に示すように、苗貯蔵装置10は、箱型の本体カバー10a内に、育成ケース15と、該育成ケース15を取り囲む収納ケース21、それに熱交換ケース30を内装して成る。育成ケース15の両側方に、側方照明装置40が配設されている。
【0024】
本体カバー10aは、6面をなす断熱遮光板11から組み立てられている。図2において、一の断熱遮光板11には挿通孔を形成するスリーブ12が嵌着されている。このスリーブ12には、後述する発光体41、あるいは各種ケーブルが挿通されている。
【0025】
育成ケース15は接木苗を養生または貯蔵するための部屋を成し、その各面壁は透光性を有する材質から形成されている。前面壁16には、その全域にわたって多数の給気孔16aが規則正しく並ぶように穿設されている。一方、後面壁17には、その全域にわたって多数の排気孔17aが規則正しく並ぶように穿設されている。ここで排気孔17aの開口率は、前記給気孔16aと同程度に設定されている。
【0026】
育成ケース15の両側壁18,18の内側には、接木苗を植えたトレイAを略水平な状態に支持するための受け具20が上下3段に設けられている。受け具20は、左右一対に並ぶ細巾状の板材から成る。ここで接木苗とは、一般にはトレイAに複数形成された凹部に植えられた丈夫な根を持つ台木の苗に、優れた形質を持つ穂木を自動接木装置等を用いて接木した苗を指す。なお、接木した苗は、台木に穂木が活着しやすいように、光および温湿度を適切な状態に一定期間保持する、いわゆる養生が必要である。
【0027】
最上段の受け具20,20には、苗の植えられていないダミートレイA1が支持されるようになっている。このダミートレイA1は、最上段以外のトレイAを同条件の光環境下におくために必要なものである。すなわち、側方照射が上方にあるトレイA,A1の底面に反射して、下方のトレイA上に間接的に照射される分を考慮するためである。また、ダミートレイA1は、苗を植えない場合の培地の質的変化等を確認する対照実験に用いることもできる。なお、育成ケース15の内部には、温湿度センサや光センサなどの環境プローブ26が、支持ブラケット25を介して中央付近に配設されている。
【0028】
収納ケース21は、前記育成ケース15の各面壁を等間隔の隙間を空けて取り囲む大きさに設けられている。育成ケース15の外壁と収納ケース21の内壁との間は、育成ケース15内へ温度や湿度が調整された空気を送り込み、また育成ケース15から排出された空気を熱交換ケース30に循環させるための通気空間23として設定されている。なお、空気の流れる方向は、図2中にて矢印で示す。
【0029】
前記通気空間23には、育成ケース15の両側壁18,18に対接するように側方照明装置40が配設されている。側方照明装置40は本発明の根幹を成すものであり、チューブ状に延びる発光体41と、板状の導光板51とを具備して成る。
【0030】
図3に示すように、発光体41は、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、全長にわたって断面片側(一半径方向)より発光する最近開発された素材である。詳しく言えば、透明なアウターケーシング42内に導光フィルムから成形した発光チューブ43を内装し、発光チューブ43の外周片側に上方への光を下方(一半径方向)へ反射させるリフレクタフィルム44を貼着して構成されている。
【0031】
かかる発光体41では、その一端から入射された光は、発光チューブ43およびリフレクタフィルム44に対する正反射と拡散反射を繰り返して他端側まで伝送され、その伝送過程でリフレクタフィルム44に覆われていない発光チューブ43の発光部位41aに対して、入射角度の深い光が外部に漏洩し発光するようになっている。
【0032】
発光体41の一端に光を入射させる光源(図示せず)としては、熱線を除去したキセノン放電ランプやマイクロ波ランプが適する。ここでマイクロ波ランプは、石英ガラス製のバルブに主に硫黄ガスを封入し、これにマグネトロンから出力させたマイクロ波を照射して発光させるものである。このようなキセノン放電ランプやマイクロ波ランプは、他の一般のランプに比べて発光効率が良く、寿命も長く、太陽光に近似した連続スペクトルの可視光を得られるという特性を有する。なお、光源および光学フィルターは装置10外部に設けられている。
【0033】
導光板51は、矩形板状に成形されており、その一側端縁51aから入射された光を表面全域にわたってほぼ均一に拡散させて、外部に照射するものである。導光板51に関しては各種開発されているが、具体的には例えば、図4に示すような構造のものを用いるとよい。
【0034】
すなわち、導光板51は、導光性に優れる透明アクリル板52の表面に光照射用の表面光拡散フィルム53を貼着し、裏面に光反射シート54を貼着して成る。光反射シート54を貼ってある透明アクリル板52の表面が、導光板51の光照射面51bとなっている。前記導光板51から光を入射する一側端縁51aを除く各端縁には、光反射テープ55が貼着されている。
【0035】
また、透明アクリル板52の内部には、その一側端縁51aより入射された光を、全表面にわたって均一に散乱させるように、グラデーションを付けるための気泡が内装されている。このような導光板51では、その表面、すなわち表面光拡散フィルム53が貼られている面全体から均一に光が照射される。
【0036】
図5および図6に示すように、導光板51の一側端縁51aには発光体41の発光部位41aが沿うよう固定されている。詳しく言えば、発光体41の他端側には、クランプ46が3個間隔をあけて締結されており、各クランプ46の一端が取付ねじ47により導光板51の一側端縁51aに沿って固着されている。
【0037】
以上のような側方照明装置40は、図1に示すように、前記育成ケース15の両側壁18,18に沿って、それぞれ上下2段に並ぶように配設されている。図2に示すように、側方照明装置40の発光体41は、本体カバー10aにあるスリーブ12の挿通孔を通って装置内部に導入され、収納ケース21の外壁を貫通して育成ケース15と収納ケース21との間に配されている。導光板51はそれ自体相当の強度がある板体であるため、育成ケース15の外壁あるいは収納ケース21の内壁に、単に数ヶ所固着するだけで平面形状が保たれる。
【0038】
収納ケース21の下方には、該収納ケース21の底部22に連通する熱交換ケース30が配設されている。熱交換ケース30内には、空気の温度や湿度を調整して一定方向に送る空気調整手段31が配設されている。空気調整手段31は具体的には、送風機32に、冷却器やヒータ、それに加湿器などを組み合せてなる。空気調整手段31の構成装置の稼動は、制御装置(コンピュータ)により制御されている。
【0039】
次に作用を説明する。
前記苗貯蔵装置10によれば、側方照明装置40の発光体41の一端は本体カバー10aの外側に延ばされ、光源および光学フィルター(図示せず)は装置10外部に設けられるため、装置10内部において光源に起因する発熱対策を省くことができる。ここで光源を、熱線を除去したキセノン放電ランプやマイクロ波ランプとすれば、発光効率が良く、寿命も長く、植物に適した太陽光に近似した連続スペクトルの可視光を得ることができる。特にマイクロ波ランプは、紫外部や赤外部をほとんど含まず、点光源に近いので都合がよい。
【0040】
発光体41の一端より前記光源から入射された光は、発光チューブ43およびリフレクタフィルム44に対する正反射と拡散反射を繰り返して他端側まで伝送される。このように発光体41全体に均一に導かれた光は、その伝送過程で、リフレクタフィルム44に覆われていない発光チューブ43の発光部位41aに対し入射角度の深い光が外部に漏洩し照射される。
【0041】
発光体41の発光部位41a側は、導光板51の一側端縁51aに沿ってクランプ46を介して固定されており、発光体41より導光板51の一側端縁51aに光は入射される。導光板51に入射した光は、透明アクリル板52内のグラデーションを付けた気泡の存在により、透明アクリル板52内を他端縁側までほぼ均等に拡散導光され、表面光拡散フィルム53がある光照射面51b全面より外部に照射される。
【0042】
以上のような側方照明装置40によれば、光源より照射された光は、光源から前記発光体41に伝送される間に光学フィルター等で適宜吸収され、接木苗を養生および長時間貯蔵するのに適した光質の光、例えば、植物の形態形成に関係の深いフィトクロームの合成と分解に関与する赤色光(R)と遠赤色光(FR)の比(R/FR)を制御した光として照射される。図1に示すように、導光板51の光照射面51bは、接木苗を植えたトレイAの側方に配設するので、光質の効果と相俟って苗が上方に延びるような生長は抑えることができる。
【0043】
前記導光板51は板状で平面的であり、それ自体構造的に強度も備えるため、導光板51を支持するための特別な構造は必要なく、導光板51自体を他の構造の支持体として利用することも可能となる。本実施の形態では、トレイAと導光板51との間に育成ケース15の側壁18が存在するが、仮にトレイAの直ぐ側方に導光板51を配したとしても、トレイAの出し入れに際して、トレイAが導光板51に引っかかったり、導光板51に致命的な傷が付くような虞はない。
【0044】
また、前記発光体41はチューブ状に形成され、従来一般の光ファイバに比べて大きな径を有しており、一端面に反射材を装着できるので、全長を必要に応じて長くしても、光源の光が発光体41中を伝送される間に著しく減殺される虞はない。従って、発光体41の両端から光を入射させるような必要はなく、構成を簡易化することができる。
【0045】
収納ケース21内における空気は、先ず熱交換ケース30内の空気調整手段31によって所望の温度や湿度に調整され、送風機32の稼動により育成ケース15の前面壁16側へ送られる。この調整済の空気は、前面壁16にある多数の給気孔16aを通って育成ケース15内へ吹き出される。一般に養生の場合は、接木苗の接合部からの水分蒸発を抑えるために、高湿度が要求される。
【0046】
そして、育成ケース15内の空気は、後面壁17にある多数の排気孔17aから収納ケース21内側に沿って排出される。このように育成ケース15内における温度や湿度などの環境要因の分布を良好に維持することで、接木苗を養生および健全な状態で長期間貯蔵することができ、特に前記側方照明装置40によって接木苗の生長を抑制することができる。
【0047】
図7および図8は、本発明の第2実施の形態を示している。
本実施の形態では、側方照明装置40Aが前述した第1実施の形態の側方照明装置40とは異なる。側方照明装置40Aも、長手方向に延びる発光体41Aと板状の導光板51Aとから成るが、これらの構成が前記発光体41、導光板51とは異なっている。
【0048】
図8に示すように、発光体41Aはロッド状に形成されており、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、他端である先端部45よりスポットライト様に一方向に照射する性質のものである。発光体41Aの外周面は、光を漏らさない保護膜で覆われている。
【0049】
導光板51Aは前記導光板51とほぼ同様のものであるが、一長辺ではなく一短辺が光を入射させる一側端縁51aとして設定されている。この導光板51Aの一側端縁51aのほぼ中央に、導光板51A内側に中央がくぼむ入射凹部56が形成されている。
【0050】
図7に示すように、発光体41Aの先端部45は、導光板51Aの入射凹部56に対向するような状態で固定されている。ここで発光体41Aを導光板51Aに直接固着させる必要はなく、図7に示すような相対位置に双方を固定すればよい。もちろん、導光板51Aの光照射面51bも、苗を植えたトレイAの側方に配設されることになる。
【0051】
前述した側方照明装置40Aによれば、発光体41Aは、その一端より光源から入射された光を他端の先端部45から照射するという、より一般的な性質のものを利用できる。この発光体41Aの先端部45のみを導光板51Aの入射凹部56に対向させた状態で固定するだけでよく、構成を簡易化することができる。
【0052】
前記発光体41Aの照射範囲は極めて限定されるが、導光板51Aの一側端縁51aに、導光板51A内側に中央がくぼむように前記入射凹部56を形成したことにより、発光体41Aの先端部45より入射される光を、導光板51A全体、特に入射部近傍に導光しやすい様々な入射角度で受け入れることができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、発光体として、例えば、発光ダイオードやレーザーダイオードのような点光源状の発光体を採用してもよい。また、入射凹部56は一側端縁51aに1個だけ設けたが、複数設けてもよく、設ける位置も一側端縁51aのみに限定されるものではない。
【0054】
図9は、本発明の第3実施の形態を示している。
本実施の形態では、導光板51Bが表裏面の双方の全域にわたって外部に光を照射するもの、すなわち、図4に示す透明アクリル板52の表裏双方に表面光拡散フィルム53を貼着して成るものである。この導光板51Bは、大型の貯蔵室内を仕切る間仕切り板として構成されて、導光板51B自体の表裏面に、接木苗を植えたトレイAを支持するための受け具20が所定間隔おきに連設されている。
【0055】
前述したように、導光板51Bは板状で平面的であり、それ自体構造的に強度も備える。従って、本実施の形態のように、導光板51B自体に、トレイAを支持するための受け具20を設ければ、導光板51Bを側方照明手段のみならず、トレイAの支持構造としても利用することができ、装置の構成をより簡易化することが可能となる。
【0056】
特に、第3実施の形態のように、前記導光板51Bが、その表裏面の双方全域にわたって光を照射する場合、導光板51Bの表裏面にそれぞれ前記受け具20を設けることにより、装置内のスペースを有効に活用することができる。なお、前記第2,3実施の形態において、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付し、重複した説明を省略する。
【0057】
なお、本発明に係る苗貯蔵装置は、前述した各種実施の形態に限定されるものではない。例えば、前記第1実施の形態では、導光板51を、トレイの側方、すなわち育成ケース15の両側に左右2段に配設したが、導光板51の具体的な大きさに応じて、その数や位置は適宜定めればよい。また、前記実施の形態においては、苗貯蔵実験用の比較的小型に構成されたものを示したが、大きな貯蔵庫として構成してもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る苗貯蔵装置によれば、光源より照射された光は、発光体乃至導光板を伝送された後、導光板の表裏面の少なくとも一面から、苗の養生および貯蔵するのに適した光質の光として、苗の側方より照射されるから、苗を健全かつ生長をなるべく抑制した状態で長期間貯蔵することができる。
【0059】
ここで前記導光板は板状で平面的であり、それ自体構造的に強度も備えるため、導光板を支持するための特別な構造は必要なく、導光板自体を他の構造の支持体として利用することも可能となる。また、トレイの出し入れの際に、トレイが導光板に引っかかったり、致命的な傷を付けるような虞もない。
【0060】
また、前記発光体はチューブ乃至ロッド状に形成され、従来一般の光ファイバに比べて大きな径を有しており、全長を必要に応じて長くしても、光源の光が発光体中を伝送される間に著しく減殺される虞はなく、従って、発光体の両端から光を入射させるような必要も生じない。
【0061】
さらに、前記導光板自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具を設けたことにより、導光板を照射手段のみならずトレイの支持構造としても利用することができ、装置の構成をより簡易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を正面側から見た断面図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を側面側から見た断面図である。
【図3】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する発光体を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する導光板を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する発光体と導光板を組み合わせた状態を示す正面図である。
【図6】本発明の第1実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する発光体と導光板を組み合わせた状態を示す端面図である。
【図7】本発明の第2実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する発光体と導光板を組み合わせた状態を示す正面図である。
【図8】本発明の第2実施の形態に係る苗貯蔵装置を構成する発光体を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3実施の形態に係る苗貯蔵装置の要部を模式的に示す正面図である。
【図10】従来例の育苗装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
A…トレイ
10…苗貯蔵装置
10a…本体カバー
11…断熱遮光板
12…スリーブ
15…育成ケース
16…前面壁
16a…給気孔
17…後面壁
17a…排気孔
20…受け具
21…収納ケース
23…通気空間
30…熱交換ケース
31…空気調整手段
32…送風機
40…側方照明装置
40A…側方照明装置
41…発光体
41a…発光部位
41A…発光体
42…アウターケーシング
43…発光チューブ
44…リフレクタフィルム
45…先端部
46…クランプ
47…取付ねじ
51…導光板
51a…一側端縁
51b…光照射面
51A…導光板
51B…導光板
52…透明アクリル板
53…表面光拡散フィルム
54…光反射シート
55…光反射テープ
56…入射凹部

Claims (3)

  1. 生産された苗を養生または貯蔵する苗貯蔵装置において、苗の上方への生長を抑制すべく、苗の側方より光を照射するように構成した苗貯蔵装置であって、
    チューブ乃至ロッド状に長手方向に延び、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、全長にわたって少なくとも一半径方向より発光する発光体と、
    板状に成形され、その一側端縁から入射された光を表裏面の少なくとも一面からほぼ均一に拡散させて、外部に照射する導光板とを備え、
    前記導光板の一側端縁に前記発光体の発光部位側を沿わせた状態で固定し、前記導光板の光照射面を、苗を植えたトレイの側方に配設し
    前記導光板自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具を設けたことを特徴とする苗貯蔵装置。
  2. 生産された苗を養生または貯蔵する苗貯蔵装置において、苗の上方への生長を抑制すべく、苗の側方より光を照射する苗貯蔵装置であって、
    チューブ乃至ロッド状に長手方向に延び、その一端より光源から入射された光を他端まで反射伝達させ、他端より一方向に照射する発光体と、
    板状に成形され、その一端側から入射された光を表裏面の少なくとも一方の全域にわたってほぼ均一に拡散させて、外部に照射する導光板とを備え、
    前記導光板の少なくとも一側端縁に、導光板内側に中央がくぼむ少なくとも1個の入射凹部を形成し、該入射凹部に前記発光体の他端を対向させた状態で固定し、前記導光板の光照射面を、苗を植えたトレイの側方に配設し
    前記導光板自体に、苗を植えたトレイを支持するための受け具を設けたことを特徴とする苗貯蔵装置。
  3. 前記導光板は、その表裏面の双方の全域にわたって外部に光を照射し、
    前記導光板の表裏面にそれぞれ前記受け具を設け、
    前記導光板の表裏面側方にそれぞれ前記トレイを支持したことを特徴とする請求項1または2記載の苗貯蔵装置。
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