JP3924805B2 - 内燃機関の回転数制御装置及び車両 - Google Patents

内燃機関の回転数制御装置及び車両 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアクセルペダルの操作量(踏み角)の検出信号に基づき内燃機関を電子制御により回転数制御する電子ガバナシステムを備える内燃機関の回転数制御装置及び車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの回転数制御装置には、アクセルペダルの操作量(踏み角)に応じて機械的に燃料供給量を制御するガバナ装置の他、アクセルペダルの操作量の検出信号に基づき電子制御でエンジン回転数を制御する電子ガバナシステムが知られている。
【0003】
自動車、フォークリフト等の車両に電子ガバナシステムを採用した場合、アクセルペダルの踏み角から目標回転数を演算し、その目標回転数に応じた指令値をスロットル弁を駆動するアクチュエータに出力して、実回転数を目標回転数に一致させるようにスロットル開度を制御している。
【0004】
ところで、アクセルペダルを踏み込んだときの加速のフィーリングを良くするため、電子ガバナシステムでは、アクセルペダルが踏み込まれたときの加速度を高めに設定している場合がある。例えば図4に示すように、スロットル開度が全開のときの回転数がR1(例えば2400rpm)であるのに対し(同図実線)、全開時の回転数がR2(例えば3600rpm)であるものとして(同図鎖線)加速時の加速度を設定する。なお、図4のグラフ中のI値はアイドル回転数を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5に示すようにアクセルペダル51を短時間に何度も繰り返し開閉操作すると、加速時の加速度が比較的高いことから、エンジン回転数が過剰に上昇する吹き上がり現象を起こす場合があった。エンジンが吹き上がり現象を起こすと、エンジンに余分な負荷を与えたり、燃費の悪化をもたらすという問題があった。なお、加速時の加速度を特別高くした設定をしていなくても、アクセルペダル51の開閉操作を繰り返せば、程度が小さいもののエンジンの吹き上がり現象が発生する恐れはある。
【0006】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、アクセルペダルの開閉操作を繰り返して起こるエンジンの吹き上がり現象を抑えることができる内燃機関の回転数制御装置及び車両を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため請求項1に記載の発明では、アクセル操作部の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アクセル操作部の操作速度を検出する操作速度検出手段と、前記アクセル操作部が加速操作されたときに前記操作速度検出手段が検出する操作速度が所定値未満であれば、予め設定された所定制御から決まる第1加速度で内燃機関の回転数を前記操作量に応じた回転数となるように加速制御し、該操作速度が所定値以上であれば、前記第1加速度より小さな第2加速度で内燃機関の回転数を前記操作量に応じた回転数となるように加速制御する回転数制御手段とを備え、前記回転数制御手段は、前記第1加速度を補正することにより前記第2加速度を求める補正手段と、前記操作量検出手段により検出された前記操作量に応じた目標回転数を算出する演算手段と、前記内燃機関の実回転数を検出する回転数検出手段とを備えており、前記補正手段は、前記目標回転数と前記実回転数との差が大きいほど、第1加速度に対する前記第2加速度の比率を大きくするように設定されている。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の内燃機関の回転数制御装置において、前記補正手段は、前記第2加速度を求めるため、前記第1加速度を補正するための補正式を記憶する記憶手段を備えている。
【0011】
請求項に記載の発明では、請求項1又は請求項に記載の内燃機関の回転数制御装置において、前記回転数制御手段による前記内燃機関の加速制御は、スロットル開度を調節する駆動手段が、前記第1加速度及び第2加速度にそれぞれ応じた第1駆動量及び第2駆動量にて駆動制御されることにより行われる。
【0012】
請求項に記載の発明では、車両は、走行駆動するために備えられた内燃機関を回転数制御するため、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の前記内燃機関の回転数制御装置を備えている。
【0013】
従って、請求項1に記載の発明によれば、アクセル操作部の操作量が操作量検出手段により検出されるとともに、アクセル操作部の操作速度が操作速度検出手段により検出される。内燃機関は回転数制御手段によりアクセル操作部の操作量に応じてその回転数が制御され、操作速度検出手段により検出された操作速度が所定値未満であれば、予め設定された所定制御から決まる第1加速度で内燃機関は加速制御され、操作速度検出手段により検出された操作速度が所定値以上であれば、第1加速度より小さい第2加速度で内燃機関は加速制御される。従って、アクセル操作部が短時間で繰り返し開閉操作されたときには、その操作過程の大部分においてその操作速度が所定値以上となるため、ほとんど第1加速度より小さな第2加速度で加速制御されることになる。そのため、アクセル操作部が短時間で繰り返し開閉操作されても、内燃機関の吹き上がりが起こり難くなる。
【0014】
また、第2加速度は補正手段により第1加速度が補正されることにより求められる。そのため、予め設定された所定制御により決まる第1加速度に応じた値に第2加速度を設定することが可能となる。
【0015】
また、操作量検出手段により検出されたアクセル操作部の操作量に応じて算出された目標回転数と、回転数検出手段により検出された内燃機関の実回転数との差が大きいほど、第2加速度は第1加速度に対する比率が大きくなるように補正手段により求められる。そのため、第2加速度が過剰に抑制されることが回避される。従って、加速が鈍り過ぎることなく、吹き上がり現象が抑えられる。例えば通常の加速操作においてアクセル操作部が比較的速く操作されても、内燃機関の加速はさほど損なわれない。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、記憶手段に記憶された補正式を用いた補正手段による計算により、第2加速度は第1加速度から算出される。記憶手段に記憶させる補正式を変更するだけで、異なる車種間で回転制御装置を汎用することが可能となる。また、マップを用いて第1加速度から第2加速度を導くことも可能であるが、補正式の変更の方が、マップを車種毎に複数用意することに比べ簡単で済む。
【0017】
請求項に記載の発明によれば、回転数制御手段による加速制御は、スロットル開度を調節する駆動手段が、第1加速度及び第2加速度にそれぞれ応じた第1駆動量及び第2駆動量にて駆動制御されることにより行われる。
【0018】
請求項に記載の発明によれば、走行駆動させるために車両に備えられた内燃機関は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の回転数制御手段により回転数制御されるため、請求項1〜請求項のいずれか一項と同様の作用が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図3は、車両としてのフォークリフト1を示し、荷役作業をするためのフォーク2を備える。フォークリフト1は、座席シート3が載置されたエンジンフード4内に内燃機関としてのエンジン5を配備している。エンジン5は、アクセル操作部としてのアクセルペダル6の操作量(踏み角)に応じた回転数で、操作速度検出手段及び回転数制御手段を構成する電子ガバナコントローラ7(図2に図示)により駆動制御される。
【0020】
図2は、フォークリフト1の電子ガバナシステムを示す。エンジン5の出力軸5aはトランスミッション8に接続され、トランスミッション8からデファレンシャル9を介して駆動輪10に作動連結されている。
【0021】
エンジン5には、エンジン回転数に応じた点火パルス信号IPS を出力する回転数検出手段としての点火装置11が備えられている。この点火パルス信号IPS は電子ガバナコントローラ7に入力され、電子ガバナコントローラ7はそのパルス数からエンジン回転数(実回転数)Rを検出(認知)する。
【0022】
アクセルペダル6の踏み角は、その回動量を検出する操作速度検出手段を構成するとともに操作量検出手段としてのポテンショメータ12aからの検出信号S1に基づき電子ガバナコントローラ7により認知されるようになっている。また、アクセルペダル6の踏み角が解除(踏み角θ=0°)されたときにオンするアイドルスイッチ12bが設けられており、このオン信号の入力時に電子ガバナコントローラ7はエンジン5をアイドル回転数に制御する。
【0023】
エンジン5には、各燃焼室に燃料を送るためのキャブレタ13が設けられており、このキャブレタ13に燃料供給量を調整する回転数制御手段を構成するスロットル弁14が内蔵されている。スロットル弁14はキャブレタ13に装備された回転数制御手段を構成するとともに駆動手段としてのステップモータ15により開閉駆動されるようになっており、ステップモータ15の駆動軸の回転角によりスロットル弁14の開度(スロットル開度)が調整される。ステップモータ15はエンジンコントローラ7から出力される指令値(駆動ステップ数)Nに基づきその指令値のステップ数Nに応じた回転量だけ回転制御されるようになっている。
【0024】
キャブレタ13には、スロットル弁14の全閉・全開を検出するための各スイッチ(図示せず)が設けられ、各スイッチから入力される全閉信号及び全開信号に基づき電子ガバナコントローラ7はスロットル開度が全閉・全開にあることを認知する。また、電子ガバナコントローラ7にはコンビネーションメータ16が接続されており、コンビネーションメータ16上の各種計器類には、デファレンシャル9に設けられた車速センサ17や、オイルパン5bに設けられたスイッチ18等から検出された各種情報(車速、油圧、異常情報等)が表示されるようになっている。
【0025】
電子ガバナコントローラ7には補正手段及び演算手段としてのマイクロコンピュータ19が内蔵されている。マイクロコンピュータ19は、記憶手段としてのメモリ20及びレジスタ21,22を備える。メモリ20には、図1にフローチャートで示したエンジン回転数制御ルーチンのプログラムデータが記憶されている。このルーチンは、アクセルペダル6の踏み角に応じた回転数となるようにエンジン5を回転数制御するためのプログラムデータであり、スロットル弁14の開度を制御するための前記駆動ステップ数Nはこのルーチンにおいて算出される。
【0026】
このルーチンでは所定時間間隔to (例えば10〜50ミリ秒)毎に1制御が実行されるようになっており、1制御毎に算出された駆動ステップ数Nが指令値としてステップモータ15に出力されることにより、スロットル弁14の開度が所定時間間隔to 毎に逐次制御されるようになっている。
【0027】
このルーチンでは、アクセルペダル6が所定値(角度/秒)以上の操作速度で踏み込み操作されたときに限り、PID制御の演算で求められた駆動ステップ数Nを小さく補正する補正処理を実行するようになっている。この補正処理を実行するか否かの判断基準となる所定値は、アクセルペダル6が繰り返し開閉操作されたときの加速制御がこの補正処理により小さく抑えられるような値に設定されている。
【0028】
レジスタ21には、ポテンショメータ12aからの検出信号S1から求まる目標回転数(目標値)Bが格納されるようになっており、目標値Bは1制御毎に更新される。アクセルペダル6の操作速度が所定値(角度/秒)以上であるか否かを判断は、レジスタ21に格納された1制御前の目標回転数(目標値)Bと、ポテンショメータ12aからの検出信号S1から求まる現在のアクセルペダル6の踏み角に応じた目標回転数(目標値)Bとの差(すなわち制御処理時間間隔to 当たりの目標回転数変化量)が、規定値(rpm)以上であるか否かを判断することにより行われるようになっている。
【0029】
また、PID制御の演算処理は次のように行われる。ポテンショメータ12aから入力した検出信号S1に基づきアクセルペダル6の踏み角に応じた目標回転数Bを算出し、この目標回転数Bと、点火装置11からの点火パルス信号IPS から求まる実回転数Rとの偏差に応じたPID制御演算を実行して制御目標となるスロットル開度Aを算出する。このPID制御演算では、従来技術で述べたと同様に加速制御のときには、スロットル全開時の実回転数R1(例えば2400rpm)より高いエンジン回転数R2(例えば3600rpm)を全開時の回転数であるものとして加速制御されるようにスロットル開度Aが算出される(図4を参照)。
【0030】
レジスタ22には、1制御毎に算出されたスロットル開度Aが格納されるようになっており、スロットル開度Aは1制御毎に更新される。そして、駆動ステップ数Nは、PID制御演算から算出された現制御における制御目標となるスロットル開度A1と、レジスタ22に格納された1制御前のスロットル開度A2との差をとることで、その差をステップ数に置き換えた値として算出される。なお、レジスタ22は、スタータスイッチ(図示せず)のオン時にキャブレタ13から入力される全閉信号に基づきリセットされるようになっている。
【0031】
本実施形態では、駆動ステップ数Nの補正は、次式により行われる。
N=N・{1−(R−I)/(B−I)} … (1)
ここで、Nは駆動ステップ数、Rは実回転数、Bは目標回転数、Iはアイドル回転数である。この(1) 式から分かるように、駆動ステップ数Nは、この補正式により、実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいほど、補正による差引率が小さくなるようになっている(但し、実回転数Rが同じであるときの比較において)。このように実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいほど、補正の差引率を小さくする、すなわち補正前のN値に対する補正後のN値の比率を大きくすることにより、加速が過剰に抑制されることを防止するようにしている。
【0032】
次に、上記のように構成されたエンジン5の回転数制御装置(電子ガバナシステム)の作用を説明する。
スタータスイッチがオンされると、電子ガバナコントローラ7は、ポテンショメータ12aからの検出信号S1に基づきアクセルペダル6の踏み角に応じた目標回転数(目標値)Bを算出してレジスタ21にセットするとともに、キャブレタ13から入力した全閉信号に基づきレジスタ22をリセット(スロットル開度A=0)する。このとき、アイドルスイッチ12bからオン信号が入力されれば、レジスタ21には目標値Bとしてアイドル回転数Iがセットされる。
【0033】
その後、エンジン5が駆動されると、電子ガバナコントローラ7は図1のエンジン回転数制御ルーチンを実行し、アクセルペダル6の踏み角に応じたエンジン回転数となるようにスロットル開度を所定時間間隔to 毎に逐次制御する。電子ガバナコントローラ7は点火装置11からの点火パルス信号IPS のパルス数からエンジン5の実回転数Rを認知する。
【0034】
以下、電子ガバナコントローラ7によるエンジン5の回転数制御について、図1のフローチャートに従って説明する。
まず、ステップ1(以下、ステップをSと記す)において、1制御前の目標値Bから規定値(例えば50rpm)以上変化したか否かを判断する。すなわち、レジスタ21に格納された1制御前の目標回転数(目標値)Bと、ポテンショメータ12aからの検出信号S1から求まるアクセルペダル6の踏み角に応じた現制御における目標回転数(目標値)Bとの差が、規定値以上あるか否かを判断する。これによりアクセルペダル6の操作速度が所定値(角度/秒)以上であるか否かを判断する。
【0035】
例えば、その変化量が規定値未満であれば、S2に進み、PID制御による駆動ステップ数Nを算出する。すなわち、目標回転数(目標値)Bと実回転数Rとの偏差に応じたPID制御による演算処理を実行してアクセル開度A1を算出し、このアクセル開度A1と、レジスタ22に格納された1制御前のアクセル開度A2との差から駆動ステップ数Nを算出する。
【0036】
そしてS7に進んで、駆動ステップ数Nに基づきステップモータ15を駆動指令する。その結果、ステップモータ15がその指令値に基づく駆動ステップ数Nに応じた回転量だけ回転制御され、スロットル弁14が実回転数Rを目標回転数(目標値)Bに一致させるようなPID制御により開度調整される。このPID制御演算では、加速制御のときには、スロットル全開時のエンジン回転数が実際のエンジン回転数R1より大きなエンジン回転数R2であるものとして加速制御されるようなスロットル開度Aが算出されるため、アクセルペダル6を規定値未満の通常の操作速度で踏み込んだときには、フィーリングの良い加速が得られる。
【0037】
次に、アクセルペダル6が繰り返し開閉操作された場合について説明する。アクセルペダル6が繰り返し開閉操作されたため、S1において、アクセルペダル6の踏み角から得られた目標回転数(目標値)Bが、レジスタ21に格納された1制御前の目標値Bに対して規定値以上変化したと判断すると、S1からS3に進む。
【0038】
S3では、アクセルペダル6の踏み角に対応する制御目標となるスロットル開度A1を算出する。すなわち、現在のアクセルペダル6の踏み角に応じた目標回転数(目標値)Bと実回転数Rとの偏差に応じたPID制御を行うためのアクセル開度A1を算出する。
【0039】
そしてS4において、レジスタ22内の現在(つまり1制御前)のスロットル開度A2と、制御目標となるスロットル開度A1との差をとり、その差(A1−A2)から駆動ステップ数Nを算出するとともに、その差(A1−A2)の正負を判断して駆動方向を求める。このS3,S4における演算処理は、前記S2におけるPID制御処理と基本的に同じであり、ここで求められる駆動ステップ数Nは、加速制御であれば、スロットル全開時のエンジン回転数が実際のエンジン回転数R1より高いエンジン回転数R2であるものとして加速制御され得る値となる。
【0040】
次のS5では、駆動方向が正であるか否かを判断する。駆動方向が正でない、すなわちアクセルペダル6の踏み込みを弱めたときにはS7に進み、S4で算出した駆動ステップ数Nに基づきステップモータ15を駆動指令する。従って、アクセルペダル6の踏み込みを弱めたときには、アクセルペダル6の操作速度に拘わらず、エンジン回転数の加速制御はPID制御により行われる。
【0041】
一方、S5において駆動方向が正である、すなわちアクセルペダル6が踏み込み操作されたときにはS6に進む。S6では、S4で算出した駆動ステップ数Nを補正式N=N・{1−(R−I)/(B−I)}を用いて、それより小さな値に補正する補正演算処理を実行する。ここで、この補正式は駆動ステップ数NからN・(R−I)/(B−I)値を差し引くものであり、その差引率{(R−I)/(B−I)}×100(%)は実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいほど小さくなる。よって、加速を過剰に抑制するほど小さな値に駆動ステップ数Nが補正されてしまうことはない。
【0042】
そしてS7において、S6で算出した駆動ステップ数Nに基づきステップモータ15を駆動指令する。その結果、スロットル弁14の開度は、目標回転数Bと実回転数Rとの偏差に応じてPID制御演算により算出されたスロットル開度A1より小さく抑えられる。こうしてエンジン5はPID制御による加速度より小さな加速度で加速制御される。そのため、アクセルペダル6を繰り返し開閉操作しても、エンジン5が吹き上がり現象を起こすことはない。
【0043】
なお、通常の加速操作においてアクセルペダル6の操作速度が規定値以上となっても、規定値以上となった一瞬加速が抑えられるだけで、ほぼPID制御による高めの加速度で加速制御されることになるうえ、駆動ステップ数Nの補正による差し引き量が加速を抑え過ぎない程度の値であるため、良好なフィーリングの加速が得られる。これに対し、アクセルペダル6を繰り返し開閉操作したときは、アクセルペダル6の操作速度が規定値以上となる時間的な割合が高いため、加速が抑制され、エンジン5の吹き上がり現象を引き起こさない。
【0044】
以上詳述したように本実施形態によれば、以下に示す効果を得る。
(a)アクセルペダル6の操作速度を検出し、アクセルペダル6が所定値以上の操作速度で踏み込まれたときには、駆動ステップ数Nを小さく補正し、エンジン回転数を目標回転数に上昇させる加速度を決めるスロットル開度を、PID制御により算出される通常のスロットル開度より小さく設定するようにした。そのため、アクセルペダル6を繰り返し開閉操作しても、エンジン5の吹き上がり現象を小さく抑えることができる。
【0045】
(b)補正式N=N・{1−(R−1)/(B−1)}を採用し、実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいときほどその差引率を小さくした。その結果、実回転数Rと目標回転数Bとの差が比較的大きくなるほどにアクセルペダル6を比較的速く踏み込んでも、その加速が過剰に抑制されることを回避できる。従って、アクセルペダル6を繰り返し開閉操作したときの加速を適度に抑制してエンジン5の吹き上がりを抑えられるとともに、通常のアクセルペダル6の踏み込み操作において、その操作速度が規定値以上となっても、加速がさほど損なわれず良好な加速のフィーリングが得られる。
【0046】
(c)前記(b)より、良好な加速のフィーリングが損なわれないことから、荷を積載して車量が重くなったときに加速が鈍り易いフォークリフト1等の産業車両に特に有効である。
【0047】
(d)駆動ステップ数Nを補正する補正式を採用し、補正式を用いた計算により駆動ステップ数Nを補正するようにした。そのため、異なる車種間において、補正式の変更だけで電子ガバナコントローラ7を汎用することができる。また、マップを用いて補正を行う方法もあるが、車種毎にマップを用意しなくて済む分だけ、補正式を採用した方が車種毎の設定の変更が簡単で済む。
【0048】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように変更することができる。
(1)指令値Nを小さく補正する補正式は、前記実施形態の(1) 式に限定されない。例えば、補正前の駆動ステップ数Nの一定割合の値(N=k・N;但し0<k<1)に補正する構成としてもよい。この構成によっても、アクセルペダル6の開閉操作の繰り返しによるエンジン5の吹き上がりを小さく抑えることができる。また、実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいほど、補正による差引率を小さくするその他の計算式を採用することもできる。例えば、N=N・{1−k(R/B)}(但し、kは補正係数)を採用してもよい。さらに、補正前の駆動ステップ数Nを一定値Nc(但し、Ncはアクセルペダル6の踏み込み操作速度が規定値以上となる範囲で、常にN>Ncが成立する値)に補正してもよい。なお、第1加速度を比較的大きな値に設定した場合には、内燃機関の吹き上がりを抑えるうえで必要であれば、実回転数Rと目標回転数Bとの差が大きいほど、第1加速度に対する第2加速度の比率を小さくするように設定してもよい。
【0049】
(2)前記実施形態では、補正式を用いた計算により補正後の指令値を求める構成としたが、指令値の補正をマップを用いて行ってもよい。マップを用いて指令値を補正しても、加速のフィーリングを損なわずに、アクセルペダル6の開閉操作の繰り返しによるエンジン5の吹き上がりを小さく抑えることができる。
【0050】
(3)本発明を適用する回転数制御装置は、アクセル開度全開時のエンジン回転数をそれより高い回転数であるものとして加速制御するように設定されたものに限定されない。
【0051】
(4)回転数制御手段が実行する補正前の制御は、PID制御に限定されない。例えばP制御、PI制御、PD制御など他の制御方式を採用してもよい。その他の制御方式を採用した場合であっても、前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0052】
(5)本発明が適用される制御対象は、スロットル弁を駆動するアクチュエータに限定されない。エンジン回転数の加速に影響を与える、スロットル開度以外の他の要因を制御するアクチュエータ等の駆動制御に本発明を適用してもよい。
【0053】
(6)フォークリフト等の産業車両に限定されず、アクセル操作に基づきエンジンが回転数制御される自動車やバス等の車両に広く本発明を適用することができる。エンジン駆動の車両であれば、前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0054】
前記実施例から把握され発明を、その効果とともに以下に記載する。
(イ)前記車両は産業車両である。産業車両は車体が比較的重く、特に荷等の積載物を積載していると車重はさらに重くなり、加速が鈍り易い。アクセル操作部の操作速度が速いときに加速を鈍くする制御しても、アクセル操作部の通常の加速操作ではさほど加速が鈍らないので、産業車両のように比較的重量のある車両において特に効果的である。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項に記載の発明によれば、アクセル操作部を加速操作したときの操作速度が所定値未満であれば、第1加速度で内燃機関を加速制御し、操作速度が所定値以上であれば、第1加速度より小さな第2加速度で内燃機関を加速制御するようにしたので、アクセル操作部が繰り返し開閉操作されても、内燃機関の吹き上がりを起こり難くすることができる。
【0056】
また、補正手段により第1加速度を補正して第2加速度を求めるようにしたので、アクセル操作部を繰り返し開閉操作しても内燃機関の吹き上がり現象を引き起こさないように、第1加速度に応じた適切な値を第2加速度として設定することができ、内燃機関の吹き上がり現象をより確実に抑えることができる。
【0057】
また、目標回転数と実回転数との差が大きいほど、第1加速度に対する第2加速度の比率を大きくするように設定したので、加速を過剰に鈍らせることなく吹き上がり現象を抑えることができる。
【0058】
請求項に記載の発明によれば、記憶手段に記憶された補正式を用いた計算により、補正手段が第2加速度を第1加速度から算出するようにしたので、補正式の簡単な変更だけで、回転制御装置を異なる車種間で汎用することができる。また、補正式はマップに比べて変更が簡単で済む。
【0059】
請求項に記載の発明によれば、走行駆動するための内燃機関を回転数制御するために請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の内燃機関の回転数制御装置を車両に備えたので、車両において請求項1〜請求項のいずれか一項と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン回転数制御ルーチンのフローチャート。
【図2】電子ガバナシステムの構成ブロック図。
【図3】フォークリフトの側面図。
【図4】従来のエンジン回転数制御における加速度を示すグラフ。
【図5】アクセルペダルの操作例を示す側面図。
【符号の説明】
1…車両としてのフォークリフト、5…内燃機関としてのエンジン、6…アクセル操作部としてのアクセルペダル、7…操作速度検出手段及び回転数制御手段を構成する電子ガバナコントローラ、11…回転数検出手段としての点火装置、12a…操作速度検出手段を構成するとともに操作量検出手段としてのポテンショメータ、14…回転数制御手段を構成するスロットル弁、15…回転数制御手段を構成するとともに駆動手段としてのステップモータ、19…補正手段及び演算手段としてのマイクロコンピュータ、20…記憶手段としてのメモリ。

Claims (4)

  1. アクセル操作部の操作量を検出する操作量検出手段と、
    前記アクセル操作部の操作速度を検出する操作速度検出手段と、
    前記アクセル操作部が加速操作されたときに前記操作速度検出手段が検出する操作速度が所定値未満であれば、予め設定された所定制御から決まる第1加速度で内燃機関の回転数を前記操作量に応じた回転数となるように加速制御し、該操作速度が所定値以上であれば、前記第1加速度より小さな第2加速度で内燃機関の回転数を前記操作量に応じた回転数となるように加速制御する回転数制御手段と
    を備え
    前記回転数制御手段は、前記第1加速度を補正することにより前記第2加速度を求める補正手段と、前記操作量検出手段により検出された前記操作量に応じた目標回転数を算出する演算手段と、前記内燃機関の実回転数を検出する回転数検出手段とを備えており、
    前記補正手段は、前記目標回転数と前記実回転数との差が大きいほど、第1加速度に対する前記第2加速度の比率を大きくするように設定されている内燃機関の回転数制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記第2加速度を求めるため、前記第1加速度を補正するための補正式を記憶する記憶手段を備えている請求項1に記載の内燃機関の回転数制御装置。
  3. 前記回転数制御手段による前記内燃機関の加速制御は、スロットル開度を調節する駆動手段が、前記第1加速度及び第2加速度にそれぞれ応じた第1駆動量及び第2駆動量にて駆動制御されることにより行われる請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の回転数制御装置。
  4. 走行駆動するために備えられた内燃機関を回転数制御するために請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の前記内燃機関の回転数制御装置を備えている車両
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