JP3923246B2 - 薬剤注入器 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療の分野で用いられる薬剤注入器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
かかる薬剤注入器は、例えば外科手術における生体接着剤の使用時や、歯科での歯周病治療の際の治療薬投与に利用されている。
【０００３】
こうした薬剤注入器として、例えば国際特許出願公開WO00/20060号に開示されたものがある。この薬剤注入器は、先端にノズル装着部を具えるバレルと、プランジャと、前記ノズル装着部に着脱自在なノズルを含み、ノズルは、前記バレルへの取付部と、この取付部から所定角度曲折されて延びる吐出部からなる。
【０００４】
しかしながら、かかる従来の薬剤注入器においては、例えば歯周病治療の際、ノズル先端部が奥に入り込み過ぎたり、歯の間を貫通してしまう場合があり、そのため患者に苦痛を与えたり、有効な薬剤投与ができないことがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、ノズル先端部の患部への適切な導入を可能とする薬剤注入器を提案するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、容器本体と、この容器本体に装着したノズルとを具える薬剤注入器において、前記ノズルに、当該ノズルの先端部を所定長さだけ露出させるように残して収納するノズルカバーを設け、このノズルカバーは、前記容器本体側に取り付けられる基部と、ノズル収納部とを具え、前記ノズルを挟み込んで抜け止め固定する二つ割り状の中空構造からなることを特徴とするものである。
【０００７】
本発明による薬剤注入器は、ノズルを覆うノズルカバーを設けると共に、このノズルカバーの先端部からノズルの先端部を露出させるようにしている。そのため、ノズルカバーが同時にノズルの入り込み深さを規定するストッパの役割を果たし、ノズルが患部等へ入り込み過ぎたり、突き抜けたりすることを防ぐ。
【０００８】
本発明による薬剤注入器においては、ノズル収納部の先端部内面にテーパ状部を形成するのが好適である。それによって、ノズルをノズルカバーで覆う際の、ノズルカバーへのノズルの案内が容易となる。
【０００９】
また本発明による薬剤注入器においては、ノズル収納部の先端部から基部に向かって所定長さだけ所定の曲率で湾曲させることが好適である。それによって、ノズルの患部等への導入を確実なものとすることができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【００１１】
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る薬剤注入器を示すものであり、図1は分解組立図、図2は断面図である。図示の薬剤注入器10は、容器本体11、この容器本体11に装着するノズル12および、ノズル12を覆うノズルカバー13を具える。なお、ノズル12は、内圧が加わっても容易に容器本体11からは外れないように、容器本体と緊密に嵌合しているものとする。
【００１２】
ノズルカバー13は、基部13aとノズル収納部13bからなる中空構造をなし、図では二つ割り状に形成されている。また、ノズル収納部13bの先端部とその近傍は、容器本体11の中心軸線方向に対して略90°の角度で曲げられている。さらに、ノズルカバー13においては、ノズル収納部13bの先端部よりノズル12の先端部が所定距離（図２に符号Ｌで示す）だけ突出するようになっている。それによって、ノズル12の患部等への入り込み深さ（ここでは長さＬ）が規定されることとなる。加えて、ノズル収納部13b内部の先端部近傍には、テーパ状部13cが形成されている（図2(b)参照）。このテーパ状部13cを設けたことにより、ノズル12の先端部の、ノズルカバー13先端部からの突出がスムーズに行われることとなる。
【００１３】
図示の薬剤注入器10においては、ノズルカバー13は連結部13dにより一体となっている二つ割り状に製造される。薬剤注入器10の組み立てに際しては、ノズルカバー13を比較的薄肉とした連結部13dで内側に折り曲げ、ノズル12を挟み込むようにして覆う。そしてカバー13の合わせ面に設けた突起13eを小孔13fに嵌め込み、ノズルカバー13を固定する。このとき、溶着、接着等を行って、ノズルカバー13が分解しないようにする。
【００１４】
図３は、本発明の第二の実施形態に係る薬剤注入器を示すものである。図の薬剤注入器20もまた、容器本体21、ノズル22およびノズルカバー23を具えるが、ノズルカバー23は、分離した二つ割り状の部品23Aおよび23Bからなる。この薬剤注入器20においても、組立の際には、ノズル22をカバー部品23Aおよび23Bで挟み込み、これらを溶着、接着等により固定する。
【００１５】
以上説明したように、本発明による薬剤注入器は、ノズルを覆うノズルカバーの先端部からノズルの先端部を露出させるようにしている。そのため、このノズルカバーがノズルの入り込み深さを規定するストッパの役割を果たし、ノズルが患部等へ入り込み過ぎたり、突き抜けたりすることを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第一の実施形態に係る薬剤注入器の分解組立図である。
【図２】 図１の薬剤注入器の断面図である。
【図３】 本発明の第二の実施形態に係る薬剤注入器の分解組立図である。
【符号の説明】
10，20 薬剤注入器
11，21 溶機本体
12，22 ノズル
13，23 ノズルカバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療の分野で用いられる薬剤注入器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
かかる薬剤注入器は、例えば外科手術における生体接着剤の使用時や、歯科での歯周病治療の際の治療薬投与に利用されている。
【０００３】
こうした薬剤注入器として、例えば国際特許出願公開WO00/20060号に開示されたものがある。この薬剤注入器は、先端にノズル装着部を具えるバレルと、プランジャと、前記ノズル装着部に着脱自在なノズルを含み、ノズルは、前記バレルへの取付部と、この取付部から所定角度曲折されて延びる吐出部からなる。
【０００４】
しかしながら、かかる従来の薬剤注入器においては、例えば歯周病治療の際、ノズル先端部が奥に入り込み過ぎたり、歯の間を貫通してしまう場合があり、そのため患者に苦痛を与えたり、有効な薬剤投与ができないことがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、ノズル先端部の患部への適切な導入を可能とする薬剤注入器を提案するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、容器本体と、この容器本体に装着したノズルとを具える薬剤注入器において、前記ノズルに、当該ノズルの先端部を所定長さだけ露出させるように残して収納するノズルカバーを設け、このノズルカバーは、前記容器本体側に取り付けられる基部と、ノズル収納部とを具え、前記ノズルを挟み込んで抜け止め固定する二つ割り状の中空構造からなることを特徴とするものである。
【０００７】
本発明による薬剤注入器は、ノズルを覆うノズルカバーを設けると共に、このノズルカバーの先端部からノズルの先端部を露出させるようにしている。そのため、ノズルカバーが同時にノズルの入り込み深さを規定するストッパの役割を果たし、ノズルが患部等へ入り込み過ぎたり、突き抜けたりすることを防ぐ。
【０００８】
本発明による薬剤注入器においては、ノズル収納部の先端部内面にテーパ状部を形成するのが好適である。それによって、ノズルをノズルカバーで覆う際の、ノズルカバーへのノズルの案内が容易となる。
【０００９】
また本発明による薬剤注入器においては、ノズル収納部の先端部から基部に向かって所定長さだけ所定の曲率で湾曲させることが好適である。それによって、ノズルの患部等への導入を確実なものとすることができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【００１１】
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る薬剤注入器を示すものであり、図1は分解組立図、図2は断面図である。図示の薬剤注入器10は、容器本体11、この容器本体11に装着するノズル12および、ノズル12を覆うノズルカバー13を具える。なお、ノズル12は、内圧が加わっても容易に容器本体11からは外れないように、容器本体と緊密に嵌合しているものとする。
【００１２】
ノズルカバー13は、基部13aとノズル収納部13bからなる中空構造をなし、図では二つ割り状に形成されている。また、ノズル収納部13bの先端部とその近傍は、容器本体11の中心軸線方向に対して略90°の角度で曲げられている。さらに、ノズルカバー13においては、ノズル収納部13bの先端部よりノズル12の先端部が所定距離（図２に符号Ｌで示す）だけ突出するようになっている。それによって、ノズル12の患部等への入り込み深さ（ここでは長さＬ）が規定されることとなる。加えて、ノズル収納部13b内部の先端部近傍には、テーパ状部13cが形成されている（図2(b)参照）。このテーパ状部13cを設けたことにより、ノズル12の先端部の、ノズルカバー13先端部からの突出がスムーズに行われることとなる。
【００１３】
図示の薬剤注入器10においては、ノズルカバー13は連結部13dにより一体となっている二つ割り状に製造される。薬剤注入器10の組み立てに際しては、ノズルカバー13を比較的薄肉とした連結部13dで内側に折り曲げ、ノズル12を挟み込むようにして覆う。そしてカバー13の合わせ面に設けた突起13eを小孔13fに嵌め込み、ノズルカバー13を固定する。このとき、溶着、接着等を行って、ノズルカバー13が分解しないようにする。
【００１４】
図３は、本発明の第二の実施形態に係る薬剤注入器を示すものである。図の薬剤注入器20もまた、容器本体21、ノズル22およびノズルカバー23を具えるが、ノズルカバー23は、分離した二つ割り状の部品23Aおよび23Bからなる。この薬剤注入器20においても、組立の際には、ノズル22をカバー部品23Aおよび23Bで挟み込み、これらを溶着、接着等により固定する。
【００１５】
以上説明したように、本発明による薬剤注入器は、ノズルを覆うノズルカバーの先端部からノズルの先端部を露出させるようにしている。そのため、このノズルカバーがノズルの入り込み深さを規定するストッパの役割を果たし、ノズルが患部等へ入り込み過ぎたり、突き抜けたりすることを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第一の実施形態に係る薬剤注入器の分解組立図である。
【図２】 図１の薬剤注入器の断面図である。
【図３】 本発明の第二の実施形態に係る薬剤注入器の分解組立図である。
【符号の説明】
10，20 薬剤注入器
11，21 溶機本体
12，22 ノズル
13，23 ノズルカバー
Claims (5)
- 容器本体と、この容器本体に装着したノズルとを具える薬剤注入器において、
前記ノズルに、当該ノズルの先端部を所定長さだけ露出させるように残して収納するノズルカバーを設け、
このノズルカバーは、前記容器本体側に取り付けられる基部と、ノズル収納部とを具え、前記ノズルを挟み込んで抜け止め固定する二つ割り状の中空構造からなることを特徴とする薬剤注入器。 - 前記ノズル収納部の先端部内面にテーパ状部を形成したことを特徴とする、請求項１記載の薬剤注入器。
- 前記ノズル収納部の先端部から基部に向かって所定長さだけ所定の曲率で湾曲させたことを特徴とする、請求項１または２記載の薬剤注入器。
- 前記ノズルカバーは、内側に折り曲げ可能な連結部により一体となる二つ割り状のものである、請求項１乃至３のいずれか一項に記載の薬剤注入器。
- 前記ノズルカバーは、分離した二つ割り状の二つの部品からなる、請求項１乃至３のいずれか一項に記載の薬剤注入器。
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|---|---|---|---|
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000299967A JP3923246B2 (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | 薬剤注入器 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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