JP3921859B2 - 接合部の絶縁構造、回転電機の絶縁構造およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機の固定子等の接合部間あるいはこの接合部とその他の部材との間で電気的な絶縁を行う接合部の絶縁構造、回転電機の絶縁構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車部品には多くの導線が使用されており、2本あるいはそれ以上の導線同士を接合する接合部も多い。この接合部は、導線同士を接合するために、絶縁を目的とした皮膜を取り除いた状態にあり、導線の金属素地が露出しているため、導電性を有している。したがって、この接合部を有する導線を介して信号や電力の良好な伝送を実現するためには、異なる導線につながって隣接する接合部間、あるいは接合部と他の部材とが、錆が発生したり塩水等が付着した環境下においても短絡しないことが必要である。
【0003】
接合部間あるいは接合部と他の部材との間の短絡を防止する一般的な方法としては、接合部間あるいは接合部と他の部材との間の短絡が生じる部分の距離を長くする方法とこれらの間に絶縁材料を介在させる方法があげられる。しかしながら、近年の自動車部品に対する小型化の要請から、これらの間の距離を0.5mm以下にする必要が生じており、短絡が生じる部分の距離を長くするのではなく、接合部表面を絶縁材料で覆って確実に絶縁することが必要不可欠になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、有機絶縁材料として一般に知られている液体樹脂や粉末樹脂は、皮膜付きの導線と他の部材との間の固着を目的として使用されるが、これらの絶縁材料を上述した接合部間あるいは接合部と他の部材との間の絶縁を目的として使用する場合には以下に示す問題がある。
【0005】
液体樹脂を用いた絶縁では、接合部を含む導体を液体樹脂に浸漬し、取り出した後に、この液体樹脂を加熱硬化させることになるが、一般に液体樹脂は粘度が低く、しかも加熱時にさらに低粘度となるために、接合部から硬化前の液体樹脂が流れ出して接合部が露出してしまい、接合部間あるいは接合部と他の部材との間の良好な絶縁性が確保できないことが確認されている。このため、接合部表面に、ある程度以上の膜厚の絶縁皮膜を形成しようとすると、液体樹脂の粘度とチクソ比を精度よく調整する必要があり、材料の選定が難しくなる。
【0006】
また、粉体樹脂についても同様であり、ある程度以上の膜厚の絶縁皮膜を接合部表面に形成しようとすると、加熱溶融時の粘度とチクソ比を精度よく調整する必要がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、接合部間あるいは接合部と他の部材との間で良好な絶縁状態を確保することができる接合部の絶縁構造、回転電機の絶縁構造およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、絶縁材料の粘度やチクソ比の精度の高い調整が不要であって、絶縁材料の選定が容易な接合部の絶縁構造、回転電機の絶縁構造およびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転電機の絶縁構造は、回転電機の固定子のコイルエンドに環状に配置された複数の接合部を設けるとともに、環状のキャップによって形成される環状の室内に絶縁性樹脂を設けてこれに各接合部を埋設している。環状のコイルエンドにあわせて形成されたに環状のキャップの室内に設けた絶縁性樹脂によってコイルエンドの接合部が覆われるため、各接合部間あるいは各接合部と他の部材との間で確実に絶縁状態を保つことができ、固定子のコイルエンドの相間の漏れ電流の発生やコイルエンドとフレームとの間の絶縁不良の発生等を有効に防止することができる。また、キャップによって形成される室内に絶縁性樹脂を設けているため、この絶縁性樹脂として液体あるいは粉体の樹脂材料を用いる場合であっても、接合部表面に付着した樹脂材料が流れ出さないようにするために粘性やチクソ比の高精度な調整が不要であって、絶縁材料の選定が容易となる。
【0012】
また、コイルエンドの複数の接合部に対応したキャップの室は、仕切壁によって複数の小室に仕切ることが望ましい。仕切壁を設けることにより室の剛性を増すことができるため、キャップを薄い材料で形成することができ、材料コストの低減や部品の軽量化が可能になる。また、これらの各小室には、複数の接合部を複数のグループに分割して収容することが望ましい。各小室毎に、対応したグループの各接合部を収納して絶縁性樹脂に埋設させればよいため、キャップが傾斜した場合であっても各小室毎に設けられた絶縁性樹脂がキャップの一部に集中することを防止することができ、確実に各グループに含まれる接合部を絶縁性樹脂に埋設させることができ、良好な絶縁状態を確保することができる。
【0013】
また、上述した仕切壁は、隣接する接合部の間に形成することが望ましい。隣接する接合部間に仕切壁を配置することにより、コイルエンドに変形等が生じた場合であっても、隣接する接合部間同士が直接接触することを防止することができるため、接合部間の絶縁状態をさらに確実に保つことができる。
【0014】
また、本発明の回転電機の絶縁構造の製造方法によれば、キャップの室内に絶縁性樹脂を充填した後に、回転電機のコイルエンドに設けられた各接合部をこの絶縁性樹脂に浸漬することにより、絶縁性樹脂に対する接合部の埋設を行っている。絶縁性樹脂はキャップ内に充填されて使用されるため、絶縁性樹脂の液だれ等を考慮する必要がなく、作業性を向上させることができる。また、各接合部を絶縁性樹脂に埋設した後に硬化させることが望ましい。硬化前であれば各接合部を絶縁性樹脂に埋設することが容易であり、また、埋設した後に絶縁性樹脂を硬化させることにより、各接合部の表面を確実に絶縁性樹脂で覆うことができ、良好な絶縁性を確保することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用交流発電機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、車両用交流発電機の全体構成を示す図である。図1に示す車両用交流発電機1は、固定子2、回転子3、フレーム4、整流器5等を含んで構成されている。
【0017】
固定子2は、固定子鉄心22と、固定子巻線を構成する複数の導体セグメント23と、固定子鉄心22と各導体セグメント23との間を電気絶縁するインシュレータ24と、導体セグメント23の接合部を覆う位置に設けられた樹脂材料からなる環状のキャップ26と、このキャップ26内に充填されて導体セグメント23の接合部が埋設される絶縁性樹脂27とを備えている。
【0018】
回転子3は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回した界磁巻線8を、それぞれが6個の爪部を有するポールコア7によって、シャフト6を通して両側から挟み込んだ構造を有している。また、フロント側のポールコア7の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風を軸方向および径方向に吐き出すために軸流式の冷却ファン11が溶接等によって取り付けられている。同様に、リヤ側のポールコア7の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン12が溶接等によって取り付けられている。
【0019】
フレーム4は、固定子2および回転子3を収容しており、回転子3がシャフト6を中心に回転可能な状態で支持されているとともに、回転子3のポールコア7の外周側に所定の隙間を介して配置された固定子2が固定されている。また、フレーム4は、固定子鉄心22の軸方向端面から突出した固定子巻線に対向した部分に冷却風の吐出窓42が、軸方向端面に冷却風の吸入窓41がそれぞれ設けられている。
【0020】
上述した構造を有する車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ20にエンジン(図示せず)からの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に回転する。この状態で回転子3の界磁巻線8に外部から励磁電圧を印加することにより、ポールコア7のそれぞれの爪部が励磁され、固定子巻線に3相交流電圧を発生させることができ、整流器5の出力端子からは所定の直流電流が取り出される。
【0021】
次に、固定子2の詳細について説明する。図2は、固定子2の部分的な断面図である。また、図3は固定子巻線を構成するセグメントの斜視図である。図4は、固定子巻線の一方のコイルエンドに形成された接合部を示す斜視図である。
【0022】
固定子鉄心22に形成された複数のスロット25に装備された固定子巻線は複数の電気導体により構成され、各スロット25には偶数本(本実施形態では4本)の電気導体が収容されている。一のスロット内の4本の電気導体は、図2に示すように固定子鉄心22の径方向に沿って内側から内端層、内中層、外中層、外端層の順で一列に配列されている。
【0023】
一のスロット25内の内端層の電気導体231aは、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の外端層の電気導体231bと対をなしている。同様に、一のスロット25内の内中層の電気導体232aは固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の外中層の電気導体232bと対をなしている。そして、これらの対をなす電気導体は、固定子鉄心22の軸方向の一方の端面側において連続線を用いることにより、ターン部231c、232cを経由することで接続される。
【0024】
したがって、固定子鉄心22の一方の端面側においては、外中層の電気導体232bと内中層の電気導体232aとをターン部232cを経由して接続する連続線を、外端層の電気導体231bと内端層の電気導体231aとをターン部231cを経由して接続する連続線が内包することになる。このように、固定子鉄心22の一方の端面側においては、対をなす電気導体の接続部としてのターン部232cが、同じスロット25内に収容された他の対をなす電気導体の接続部としてのターン部231cにより囲まれる。外中層の電気導体232bと内中層の電気導体232aとの接続により中層コイルエンドが形成され、外端層の電気導体231bと内端層の電気導体231aとの接続により端層コイルエンドが形成される。
【0025】
一方、一のスロット25内の内中層の電気導体232aは、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の内端層の電気導体231a’とも対をなしている。同様に、一のスロット25内の外端層の電気導体231b’は、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の外中層の電気導体232bとも対をなしている。そして、これらの電気導体は固定子鉄心22の軸方向の他方の端面側において接合により接続される。
【0026】
さらに、図3に示すように、内端層の電気導体231aと外端層の電気導体231bとが、一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる大セグメント231により提供される。そして、内中層の電気導体232aと外中層の電気導体232bとが一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる小セグメント232により提供される。基本となるU字状の導体セグメント23は、大セグメント231と小セグメント232によって形成される。各セグメント231、232は、スロット25内に収容されて軸方向に沿って延びる部分を備えるとともに、軸方向に対して所定角度傾斜して延びる斜行部231f、231g、232f、232gを備える。これら斜行部によって、固定子鉄心22から軸方向の両端面に突出するコイルエンドが形成されており、回転子3の軸方向の両端面に取り付けられた冷却ファン11、12を回転させたときに生じる冷却風の通風路は、主にこれら斜行部の間に形成されている。
【0027】
以上の構成を全てのスロット25の導体セグメント23について繰り返す。そして、反ターン部側のコイルエンド群において、外端層の端部231e’と外中層の端部232e、並びに内中層の端部232dと内端層の端部231d’とがそれぞれ溶接、超音波溶着、アーク溶接、ろう付け等の手段によって接合されて外側接合部233bおよび内側接合部233aが形成され、電気的に接続される。このため、固定子鉄心22の他方の端面側においては、外端層の電気導体231b’と外中層の電気導体232bとを接続する外側接合部233bと、内端層の電気導体231a’と内中層の電気導体232aとを接続する内側接合部233aとが、互いに隣接して二重の環状に配置されている。
【0028】
また、これらの接合部233b、233aの互いの絶縁と保持のために、あるいはこれらの接合部233b、233aと他の部材(主にフレーム4)との間の絶縁のために、絶縁性樹脂27が充填されたキャップ26が接合部233b、233aのそれぞれを覆うように設けられ、このキャップ26内に充填された絶縁性樹脂27によって接合部233b、233aのそれぞれが埋設される。
【0029】
図5は、キャップ26を含む固定子2の径方向の断面図である。また、図6はキャップ26の形状を示す平面図である。図7は、図6に示すVII−VII線断面図である。図8は、キャップ26の部分的な斜視図であり、径方向に沿った断面構造が示されている。
【0030】
これらの図に示すように、キャップ26は、環状であって二重に配置された接合部233a、233bのそれぞれを収容するために、環状であって二重の2つの室261、262を備えた2条構造を有している。このキャップ26は、径方向に沿った断面が箱形形状に形成されており、そのほぼ中央に内周壁263と外周壁264よりも低く形成された仕切壁265が形成されている。仕切壁265と内周壁263によって内周側の室261が形成され、仕切壁265と外周壁264によって外周側の室262が形成されている。
【0031】
内周側に配置された一方の室261には内側接合部233aのそれぞれが収容され、この室261に充填された絶縁性樹脂27に各接合部233aが埋設される。同様に、外周側に配置された他方の室262には外側接合部233bのそれぞれが収容され、この室262に充填された絶縁性樹脂27に各接合部233bが埋設される。
【0032】
また、内周壁263と外周壁264の軸方向高さは、接合部233aあるいは接合部233bを形成するために導体セグメント23の絶縁被膜が剥がされて金属素地が露出している部分を完全に覆うように設定されている。同様に、仕切壁265の軸方向高さは、隣接する内側接合部233aと外側接合部233bとの間の短絡を防止するために必要な寸法に設定されている。具体的には、キャップ26を図8に示すようなE字型に形成する場合や、図9に示すような山字型に形成する場合が考えられる。
【0033】
また、図5に示したように、キャップ26の軸方向高さをコイルエンド高さよりも低く設定することにより、キャップ26と固定子鉄心22との間に隙間を形成することができるため、この隙間を通して導体セグメント23の冷却を行うことができる。あるいは、キャップ26の内周壁263、外周壁264、仕切壁265の少なくとも一つの軸方向高さをコイルエンド高さとほぼ同じに設定することにより、キャップ26の一部を固定子鉄心22の軸方向端面に接触させるようにしてもよい。この場合には、冷却風の流れが遮られる反面、キャップ26の軸方向の位置決めを簡単に行うことができるため、作業性の向上が可能になる。なお、キャップ26の内周壁263等の軸方向高さをコイルエンド高さとほぼ同じに設定する場合に、全周を当接する必要はなく、複数箇所(例えば3箇所)を部分的に当接するようにして、この当接部分の追加によるキャップ26の位置決めの容易さと、この当接部分を除いて冷却風を通すことによるコイルエンドの冷却性向上の両方の効果を実現するようにしてもよい。
【0034】
図10、図11、図12は、固定子2の接合部233a、233bをキャップ26内の絶縁性樹脂27に埋設する行程を示す図である。
【0035】
まず、図10に示すように、絶縁性樹脂27が充填されていない空のキャップ26を用意する。このとき、2つの室261、262の開口部を上側に配置する。次に、図11に示すように、各室261、262に上側の開口部から所定量の絶縁性樹脂27を充填する。絶縁性樹脂27としては、液体樹脂あるいは粉体樹脂が用いられる。例えば、液体樹脂として液状シリコーンを用いることができ、粉体樹脂としてエポキシ粉体を用いることができる。絶縁性樹脂27は、キャップ26の各室261、262内に充填されるため、粘度やチクソ比の高精度な調整や不要であって、低粘度の液体樹脂等を用いることができ、この絶縁性樹脂27の充填作業の効率を上げることができる。次に、図12に示すように、各電気導体の端部の接合が終了した後の固定子2を各接合部233a、233bを下側にして、キャップ26の各室261、262内に充填された絶縁性樹脂27に浸漬する。その後、この絶縁性樹脂27を硬化させる。硬化させる方法としては、加熱によって硬化させる方法の他に、常温で放置して硬化させる方法を採用することもできる。加熱によって硬化させる場合には処理時間の短縮が可能になり、常温で放置して硬化させる場合には恒温槽等の特別な設備が不要であって、設備コストを抑えることができる。
【0036】
このように、本実施形態の固定子2のコイルエンドに含まれる各接合部233a、233bは、これらの二重の環状の配置に合わせて形成されたキャップ26の各室261、262内に充填した絶縁性樹脂27に埋設することにより絶縁処理が行われる。したがって、各接合部233a、233bの表面を確実に絶縁性樹脂27で覆うことができ、各接合部233a、233bの間やこれらとその他の部材との間で良好な絶縁状態を確保することができる。また、キャップ26の各室261、262内に絶縁性樹脂27が充填されるため、液だれ等を防止するために絶縁性樹脂27の粘度やチクソ比を高精度に調整する必要がなく、例えば低粘度の液体樹脂や粉体樹脂を使用することもでき、材料選定が容易になる。また、絶縁性樹脂27を硬化させた後は、キャップ26の各室261、262内の絶縁性樹脂27全体が一体となって各接合部233a、233bに付着するため、絶縁性樹脂27が部分的に剥離して欠落することを防止することができる。
【0037】
図13は、本実施形態の固定子2を用いて冷熱サイクル試験を実施した結果を示す図である。この冷熱サイクル試験は、200°C、1時間と−40°C、1時間とを交互に1000サイクル繰り返したときの漏れ電流を測っており、この漏れ電流が1mA以下のときに「異常なし」と判定される。また、試験サンプルとしては、回転方向に隣接する接合部233a、233bの間隔が0.5mmに設定された固定子2を用いた。
【0038】
図13において、「実施例1」〜「実施例3」のそれぞれは、いずれも絶縁樹脂27として液状シリコーンを用いた場合であり、実施例3のみがフィラーとしてアルミナ(Al2 O3 )が添加されている。いずれの絶縁性樹脂27も粘度が30Paで硬化後の弾性率が1MPaとなった。また、実施例2のみは電気導体231a、231bがアルミニウムで、それ以外の実施例1、3、4については電気導体231a、231bとして銅が用いられている。また、「実施例4」は、絶縁性樹脂27として可とう性のエポキシ樹脂あるいはウレタン樹脂を用いた場合であり、粘度は30Pa・sとなった。
【0039】
図13に示した冷熱サイクル試験の結果からわかるように、キャップ26の各室261、262内に充填する絶縁性樹脂27として液状シリコーンや可とう性エポキシ(あるいはウレタン)を用いた場合には、電気導体231a等が銅であるかアルミニウムであるかによらず、また、フィラーの混入の有無にかかわらず、良好な試験結果が得られた。このことから、キャップ26の各室261、262内に充填された絶縁性樹脂27に接合部233a、233bを埋設させる絶縁構造を用いた場合には、材料選定の範囲を広くすることができる。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。上述した実施形態では、キャップ26の形状を固定子2のコイルエンドに含まれる各接合部233a、233bの配置状態に合わせて、二重であって環状に形成したが、それ以外の形状としてもよい。
【0041】
図14は、仕切壁を取り除いたキャップ26Aの斜視図である。内周壁263と外周壁264の間の仕切壁を取り除くことにより、キャップ26Aの形状が単純化され、キャップ26Aを製造する際に使用する成形型の形状が単純になり、型寿命が長くなることによる製造コストの低減が可能になる。
【0042】
図15および図16は、仕切壁の形成位置を変更したキャップの斜視図である。図15に示すキャップ26Bは、周方向に隣接する接合部233a、233bを分離するように、径方向に沿った仕切壁265Bを形成したものであり、各仕切壁265Bによって分離された小室261Bには、径方向に一列に並んで配置される2つの接合部233a、233bが1グループとなって収容される。このように仕切壁265Bを増やして多くの小室261Bを形成することにより、固定子2を製造する際にキャップ26Bが傾斜した場合であっても、各小室261Bに含まれる絶縁性樹脂27の移動が少なくてすむため、接合部233a、233bの周辺を絶縁性樹脂27で覆うことが容易となる。また、図16に示すキャップ26Cは、全ての接合部233a、233bのそれぞれを分離するように、周方向および径方向に沿った仕切壁265Cを形成したものであり、各仕切壁265Cによって分離された各小室261Cには、接合部233a、233bのいずれかが1つずつ個別に収容される。このように、各接合部233a、233bを個別に小室261Cに収容することにより、各接合部233a、233b同士の短絡や各接合部233a、233bと他の部材との短絡を確実に防止することができる。
【0043】
図17は、2つに分割したキャップの斜視図である。固定子2に含まれるキャップは必ずしも1つである必要はなく、図17に示すように2分割された2つのキャップ26D、26Eを組み合わせて用いるようにしてもよい。一方のキャップ26Dは、周方向に一列に配置された複数の内側接合部233aを収容するために単条であって環状に形成されている。同様に、他方のキャップ26Eは、周方向に一列に配置された複数の外側接合部233bを収容するために単条であって環状に形成されている。このように、分割された複数のキャップ26D、26Eを用いることにより、近接配置される1あるいは複数の接合部ごとに絶縁性樹脂27を用いた絶縁処理が可能であり、複数の接合部が空間に分散して配置されている場合などにおいて、キャップ26D、26Eの小型化や絶縁性樹脂27の使用量の低減が可能になる。
【0044】
また、上述した実施形態では、固定子2のコイルエンドに二重であって環状に接合部233a、233bが配置されている場合を説明したが、各スロット25に2本の電気導体が収容されている場合には環状一列に接合部が配置され、各スロット25に6本以上の電気導体が収容されている場合には環状に3列以上の接合部が配置される場合もあるが、これらの各接合部を絶縁する場合にも本発明を適用することができる。
【0045】
また、上述した実施形態では、回転電機としての車両用交流発電機の固定子に含まれる接合部の絶縁構造について説明したが、車両用交流発電機の固定子以外の部品に含まれる接合部(例えば整流器5に含まれる接合部)の絶縁構造や、車両用交流発電機以外の回転電機あるいは回転電機以外の電気機器に含まれる接合部の絶縁構造に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用交流発電機の全体構成を示す図である。
【図2】固定子の部分的な断面図である。
【図3】固定子巻線を構成するセグメントの斜視図である。
【図4】固定子巻線の一方のコイルエンドに形成された接合部を示す斜視図である。
【図5】キャップを含む固定子の径方向の断面図である。
【図6】キャップの形状を示す平面図である。
【図7】図6に示すVII−VII線断面図である。
【図8】キャップの部分的な斜視図である。
【図9】キャップの変形例を示す斜視図である。
【図10】固定子の接合部をキャップ内の絶縁性樹脂に埋設する行程を示す図である。
【図11】固定子の接合部をキャップ内の絶縁性樹脂に埋設する行程を示す図である。
【図12】固定子の接合部をキャップ内の絶縁性樹脂に埋設する行程を示す図である。
【図13】本実施形態の固定子を用いて冷熱サイクル試験を実施した結果を示す図である。
【図14】キャップの他の変形例を示す斜視図である。
【図15】キャップの他の変形例を示す斜視図である。
【図16】キャップの他の変形例を示す斜視図である。
【図17】キャップの他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機
2 固定子
3 回転子
5 整流器
11、12 冷却ファン
22 固定子鉄心
23 導体セグメント
233a、233b 接合部
25 スロット
26 キャップ
261、262 室
263 内周壁
264 外周壁
265 仕切壁
27 絶縁性樹脂
Claims (6)
- 回転電機に含まれる固定子のコイルエンドに設けられ、環状に配置された複数の接合部と、
前記接合部を収容する環状の室を形成する環状のキャップと、
前記室内に設けられ、前記接合部を埋設する絶縁性樹脂とを備え、
前記室は、仕切壁によって複数の小室に仕切られていることを特徴とする回転電機の絶縁構造。 - 請求項1において、
前記小室には、前記複数の接合部が複数のグループに分割されて収容されていることを特徴とする回転電機の絶縁構造。 - 請求項1において、
前記仕切壁は、隣接する前記接合部の間に位置していることを特徴とする回転電機の絶縁構造。 - 請求項1において、
前記複数の接合部は、多重の環状に配置されており、
前記仕切壁は、多重であって環状の前記小室を形成していることを特徴とする回転電機の絶縁構造。 - 請求項1記載の回転電機の絶縁構造の製造方法において、
前記環状のキャップの前記室内に前記絶縁性樹脂を所定量充填し、
この室内に前記接合部を入れて前記絶縁性樹脂に浸漬し、
前記接合部を前記絶縁性樹脂内に埋設することを特徴とする回転電機の絶縁構造の製造方法。 - 請求項5において、
前記接合部を前記絶縁性樹脂内に埋設した後に、前記絶縁性樹脂を硬化させることを特徴とする回転電機の絶縁構造の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00904499A JP3921859B2 (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 接合部の絶縁構造、回転電機の絶縁構造およびその製造方法 |
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