JP3920765B2 - 列車制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動列車制御装置を有する列車制御システムに係り、特に車上で路線データに基き速度パターンを作成する列車制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
列車が路線データに基き速度パターンを作成するシステムにおいて、列車が路線データを予め保持しない構成とするためには、何らかの手段で地上制御装置から路線データを列車に送信する必要がある。
【0003】
列車が必要とする路線データを必要に応じて列車に送信する技術が、特許文献1に開示されている。この方式では、列車の現在位置と、その列車が走行を許可されている移動可能区間の速度制限情報を、地上制御装置から列車に送信する。これにより、列車が必要とする最小限の路線データを送信することができるので、通信量を減らすことができ、移動体側で速度制限区間に関する情報を記憶しておく必要が無くなり、移動体側の構成を簡略化できる。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−80852号公報(カラム6第3〜13行ほか全体)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された、列車の移動可能区間の速度制限データを送信する方式では、進路の開通等により、移動可能区間が大きく広がったときに、その区間の速度制限データの送信完了までに時間がかかる可能性がある。特に、列車が開通前の進路のすぐ手前まで来ており、開通後すぐに、開通した進路内に進入する場合には、速度制限データの送信の遅れが問題になる。この場合は、速度制限をすべて受信するまで列車は走行することができず、列車の遅れや、列車密度向上の観点で不十分である。
【0006】
また、車上で速度パターンを作成するにあたり、速度制限データだけでは、勾配、曲線等の路線データによって変化する要素を加味し、減速度に余裕を持たせた速度パターンとせざるを得ない。この観点からも、列車密度の向上が不十分である。
【0007】
本発明の目的は、固定の路線データのデータベースを持たない列車に対して、列車が必要とする最小限の路線データを、早期に送信し、列車の遅れを抑え、列車密度の向上に役立つ列車制御システムを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、路線状況に応じて厳密な減速度を持つ速度パターンを作成し、列車密度を向上できる列車制御システムを提供することである。
【0009】
更に本発明の他の目的は、固定の路線データのデータベースを持たない列車に対して、列車の進入方向が不明の分岐があった場合にも、列車が必要とする最小限の路線データを、遅延することなく送信することができる列車制御システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その一面によれば、地上制御装置において、列車位置を起点に進行方向に沿って区間を細分化し、細分化した区間毎に複数の制御情報(電文)に跨ること無く速度パターンを作成するための路線データを含む制御情報を作成する。そして、列車に近い区間の制御情報から順に列車へ送信する。列車には、地上制御装置から順次受信した細分化区間毎の制御情報に基いて、速度パターンを順次作成する手段を備える。
【0011】
これにより、固定の路線データのデータベースを持たない列車に対して、列車が必要とする最小限の路線データを、早期に送信し、列車の遅れを抑え、列車密度の向上に役立つ列車制御システムを提供する。
【0012】
ここで、前記制御情報には、停止限界、速度制限情報のほかに勾配情報を含むことが望ましい。
【0013】
本発明は、他の一面において、地上制御装置には、列車の進行先に分岐があるとき列車の移動分岐先を予測する手段と、予測した移動分岐先の路線データを制御情報に含め作成する手段と、制御情報を列車へ送信する手段を備える。一方、列車には、地上制御装置から受信した制御情報に基いて、速度パターンを作成する手段を備える。
【0014】
これにより、列車進行先が不明の分岐では、ダイヤ情報を参照して、列車の移動先を予測し、予めその分岐先の路線データを送信することにより、列車の遅れを抑え、列車密度の向上に役立つ列車制御システムを提供する。
【0015】
このようにシステムを構成することにより、路線データを持たない列車に必要な路線データのみを遅延なく伝送することが可能となる。また、路線データを持たない列車は汎用性が高く、生産性も向上する。
【0016】
本発明のその他の目的及び特徴は以下の実施形態の説明で明らかにする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による列車制御システムの全体構成図である。列車100が、システムの制御範囲に進入する時からの処理の流れを説明する。列車100は制御範囲進入時に地上子106上を通過し、車上制御装置102は地上子IDを受信し、受信した地上子IDを含む位置情報104を、地上制御装置101に伝送する。
【0019】
地上子IDを含む位置情報104を受信した地上制御装置101は、地上子IDにより列車100の位置を認識し、その位置の地上子位置、勾配、曲線、速度制限等の路線データを含む制御情報103を、車上制御装置102に送信する。これらの路線データは、種類を問わず、列車100の現在位置から進行方向に沿った順に送信され、送信される複数の制御情報(電文)103に跨がることがないように細分化したフォーマットで送信される。これは、車上制御装置が複数の制御情報を受信して路線データを解釈するのを待つことなく、情報を受信する毎に路線データを更新し、速度パターンの更新ができるようにするためである。路線データのフォーマットについての詳細は後述する。
【0020】
制御情報103を受信した車上制御装置102は、受信した路線データをデータベースに格納し、地上子位置データと地上子IDを基に検索し、地上子IDを受信してから走行した距離を地上子位置に加算して、列車位置を算出する。あるいは、次の地上子106から地上子IDを受信したときに列車位置を算出する。位置を認識した後は、速度を積算して、移動距離を算出する等の方法により、列車100の現在位置を更新していく。また、車上制御装置102は、自列車位置と受信した路線データの受信応答を含む位置情報104を作成し、地上制御装置101に送信する。位置情報104のフォーマットは通常の情報伝送手段で用いられる手法で簡単に実現できる。
【0021】
列車位置と路線データの受信応答を含む位置情報104を受信した地上制御装置101は、受信応答のあった路線データ位置までを限界として、停止限界105を算出する。停止限界105とは、列車100が他の列車に衝突する、あるいは脱線するといった危険なく、安全に走行できる限界点である。停止限界105の算出にあたっては、地上制御装置101の認識している他の列車の位置と、現場設備の状態情報を用いる。列車100の位置から前方の未開通の進路端、または先行する列車など、この列車100の走行の支障となるものが見つかるまで検索する。検索の結果、見つかった支障の位置を停止限界105とする。また、車上制御装置102から受信応答のない路線データを再送する。地上制御装置101は、停止限界105と路線データを含む制御情報103を作成し、車上制御装置102に送信する。
【0022】
上記のようにシステムを構築することにより、列車がシステムに進入した際に、当該列車が必要とする路線情報を適切なタイミングで送信することができる。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態による列車制御システムにおいて、列車が分岐に向かうときの全体構成ブロック図である。列車100が分岐に進入する前には、進路201が開通するまで車上制御装置102に分岐の先のどちらの路線データを送信すれば良いのか分らない。そこで、ダイヤ情報を基に、列車100の移動先を予測し、予測した移動先の路線データを予め送信する。路線データの送信の手順は、既に述べたシステム進入時の場合と同様である。
【0024】
ダイヤ変更等の理由により、列車100の移動先が予測と異った場合には、既に送信した分岐の先の路線データを削除するように車上制御装置102に送信し、正しい移動先のデータを改めて送信する。このため、予め路線データの送信時に通し番号をつけておき、路線データの削除に際しては、削除する路線データの番号を送信する。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態による地上制御装置101の構成ブロック図である。この地上制御装置101の毎演算周期の処理の流れを説明する。対列車通信手段301は、車上制御装置102から位置情報104を受信し、列車状態記憶媒体302に格納する。列車状態記憶媒体302は、列車位置、受信地上子ID、送信済み路線データ、及び路線データ受信応答等を列車別に管理するための記憶媒体である。路線データ管理手段303は、列車状態記憶媒体302を参照し、各列車に対して、送信すべき路線データを作成し、路線データ記憶媒体304に格納する。分岐の先の移動先を予測するために、各列車のダイヤ情報をダイヤデータ記憶媒体305から取り出す。また、進路状態受信手段306から開通している進路状態を受信し、予測があっているかどうかを確認する。予想と異なる進路が開通した場合は、路線データの再送処理を行う。作成した路線データは、制御情報作成手段307に渡す。詳細については後述する。
【0026】
停止限界算出手段308は、列車状態記憶媒体302内の列車状態を参照し、列車位置等を元に地上制御装置101が制御する全列車の停止限界105を算出する。その際には、列車状態記憶媒体302の路線データの受信状態も参照し、列車が受信した路線データ位置までを支障の1つとする。算出した停止限界105は、制御情報作成手段307に渡される。停止限界位置の算出方法については、列車に対する支障を検索し、その位置を基に算出すればよい。
【0027】
停止限界105と、速度制限及び勾配を含む路線データを受け取った制御情報作成手段307は、制御情報103を作成し、対列車通信手段301を介して、車上制御装置102に無線で送信する。
【0028】
このように地上制御装置101を構成することにより、列車100の位置と路線データを基に、各列車に適切な路線データを送信し、停止限界105も送信した路線データを越えることがないように制御することが可能となる。
【0029】
図4は、本発明の一実施形態による車上制御装置102の構成ブロック図である。車上制御装置102の毎演算周期の処理の流れを説明する。対地上制御装置通信手段401は、地上制御装置101から受信した制御情報103から停止限界105と路線データを取り出し、停止限界105を速度パターン作成手段402に渡し、路線データを車上路線データ管理手段403に渡す。
【0030】
車上路線データ管理手段403は、路線データが路線データの削除指示であれば、該当するデータを車上路線データ記憶媒体404から削除する。そうでなければ、受けた路線データを前記車上路線データ記憶媒体404に格納する。車上路線データ記憶媒体404は、受信した路線データを勾配、曲線、速度制限等に分けて、キロ程順に記憶するための記憶媒体である。車上路線データ管理手段403は、受信した路線データの番号を路線データ受信応答として、位置情報作成手段405に渡す。
【0031】
停止限界105を受けた速度パターン作成手段402は、停止限界105を列車が越えることがないように速度パターンを作成する。パターン作成の際には、車上路線データ記憶媒体404から必要な路線データを取り出す。速度パターンの作成方法については公知の技術を利用できる。
【0032】
路線データ受信応答を受けた位置情報作成手段405は、路線データ受信応答を含んだ位置情報104を作成する。列車位置検知についても、公知技術をそのまま採用するものとする。
【0033】
また、対地上子通信手段406は、地上子106と通信し、地上子IDを受信する。この地上子IDに対応する位置を車上路線データ管理手段403で検索し、見つかれば、列車位置をその地上子位置に基いて算出する。見つからない場合は、受信した地上子IDを位置情報作成手段405に渡し、位置情報104に受信した地上子IDを追加する。
【0034】
このように車上制御装置102を構成することにより、受信した路線データを正しく管理し、その路線データに基いて速度パターンを作成し、停止限界を越えることなく、列車100を安全に走行させることが可能となる。
【0035】
図5は、本発明の一実施形態による地上の路線データ管理手段303の処理フローである。ステップ501では、地上制御装置101で制御中の全列車についてステップ502〜514の処理を行う。ステップ502では、当該列車100の列車位置情報と受信地上子情報を参照し、列車位置がなく、受信地上子IDがある場合は、新たにシステム内に進入した列車100と判断する。そして、ステップ503へ進み、当該列車の列車位置を地上子IDに該当する地上子位置として、ステップ504へ進む。そうでなければ、直接、ステップ504へ進む。ステップ504では、当該列車に送信すべき路線データリストを参照し、路線データリストが空であればステップ505へ進み、そうでなければ、ステップ506へ進む。ステップ505では、当該列車の列車位置を起点に、列車進行方向に順に路線データを作成し、路線データリストに格納する。路線データの順番は、勾配、曲線、速度制限、地上子位置等の種類を問わず、列車が通過する順番とする。また、分岐がある場合には、ダイヤデータ記憶媒体305を参照し、当該列車がダイヤ通り走行した場合に走行する進路の路線データを作成する。
【0036】
次いでステップ506では、当該列車から受信確認応答を受信している路線データを路線データリストから削除する。ただし、分岐の先の路線データについては取消す可能性があるので、路線データの番号のみは別途記録しておく。ステップ507では、進路状態受信手段306から進路状態情報を受信する。ステップ508では、路線データの中で、分岐の先のデータがあれば、開通している進路情報と比較し、作成した路線データと異なる進路が開通しているかどうかを調べる。異なる進路が開通している場合には、ステップ509へ進み、分岐の位置を起点として路線データリストを検索し、送信済み路線データの番号のリストを作成し、取消し路線データ番号リストとする。既に該当する路線データが削除されている場合には、ステップ506で別途記録しておいた路線データの番号をリストに追加する。送信済み路線データがない場合にはリストは空にする。次いでステップ510において、分岐の位置を起点として、それ以降の路線データリストをすべて破棄し、ステップ511へ進む。ステップ511では、取消し路線データ番号リストを路線データリストの先頭に挿入し、進路が開通している方向の分岐の先の路線データを作成して、路線データリストの最後尾に追加する。
【0037】
ステップ508の判断が否であるか、ステップ511の処理終了後にステップ512へ進む。ここでは、路線データリストを先頭から検索し、既に受信している路線データの受信応答の番号よりも小さい番号の路線データがないか調べる。もし、小さい番号の路線データがあれば、その路線データは受信応答を受信していない路線データと判断できる。受信応答を受信していない路線データがあれば、ステップ513へ進む。なければステップ514へ進む。ステップ513では、ステップ512で見つかった受信応答のない路線データを列車に送信する路線データとする。送信路線データの番号はすでに付けた通し番号の次の番頭を付け直し、処理を終了する。ステップ514では、路線データリストを先頭から検索し、最初に見つかった未送信の路線データを列車に送信する路線データとし、送信済みデータとして処理を終了する。
【0038】
図6は、本発明の一実施形態による停止限界算出手段308の処理フローである。ステップ601で、列車の数だけ、ステップ602〜604の処理を繰り返す。ステップ602では、地上制御装置101の認識している他の列車の位置と、現場設備の状態情報を用いて、停止限界105を算出し、ステップ603へ進む。ステップ603では、算出した停止限界105が受信応答のあった路線データを越えているか調べる。越えていれば、ステップ604へ進み、越えてなければ、処理を終了する。ステップ604では、受信応答のあった路線データの先端を停止限界とし処理を終了する。
【0039】
図7は、本発明の一実施形態による車上の路線データ管理手段403の処理フローである。ステップ701で、受信した路線データの数だけ、ステップ702〜705の処理を繰り返す。ステップ702では、受信した路線データが路線データの取消し指令か否かを調べ、取消しであればステップ703へ進み、そうでなければステップ704へ進む。ステップ703では、取消しを指示された番号の路線データを車上路線データ記憶媒体404から削除し、ステップ705へ進む。一方、ステップ704では、受信した路線データを車上路線データ記憶媒体404に登録し、ステップ705へ進む。ステップ705では、受信した路線データの番号を受信応答として、位置情報作成手段405へ渡し、処理を終了する。
【0040】
図8は、本発明の一実施形態による制御情報103に含まれる路線データのフォーマット項目を示す図である。路線データは、種別、始端位置、終端位置、及び属性値からなる。地上制御装置101から車上制御装置に送信される1つの制御情報に含められ、複数の制御情報に跨ることなく、路線中の前記始端位置と終端位置間の区間分の速度パターンを車上で作成できるように、当該間隔は細分化されている。そして、列車100の位置から前方へ、細分された区間毎の制御情報を次々に送信する。図8の「種別」は、データが「勾配」「曲線」「速度制限」「地上子」のいずれであるかを示すコードからなる。始端位置、終端位置はそのデータが属する路線の始端位置と終端位置を示す。地上子の場合は始端位置と終端位置は同じになる。属性値は各データの値あるいは内容を示し、勾配であれば勾配値G、曲線であれば曲率半径、速度制限であればその制限速度、地上子であれば地上子IDを表わす。
【0041】
図9は、本発明の一実施形態による制御情報103のフォーマットの具体例を表わす図である。図8に示すフォーマットの路線データは、例えば図9に示すように、車両100の前方路線を例えば100[m]区間程度に細分した各区間のデータである。これらは、停止限界情報とともに、制御情報1や制御情報2のように細分化された制御情報103に格納され、次々に送信される。
【0042】
このように、制御情報103は、停止限界等の列車の制御に必要な情報とともに、路線データを格納する。路線データは、図8の形で1つのデータとなり、これを複数、制御情報103に格納する。制御情報103を受信した車上制御装置102は、制御情報103に含まれる路線データを順に取り出して処理する。路線データは、必ず1つの制御情報103の中で完結し、複数の制御情報103に跨がることがないようにする。そうすることにより、車上制御装置102は、複数の制御情報103の受信を待つことなく、細分された区間毎の制御情報103を受信するたびに路線データを更新し、速度パターンを更新することが可能となる。したがって、停止限界までの距離が長くても、長い距離分の路線データの受信の完了を待つことなく、車上で速度パターンを作成することができ、列車を遅延させることはない。
【0043】
また、本実施形態では、地上制御装置101で予測できる列車100の走行区間の範囲内で、車上制御装置102に最低限必要なデータを送信するシステム構成としている。これにより、進路の開通等により、移動可能区間が大きく広がった場合でも、列車はこの開通を待つことなく予想進行区間での速度パターンを作成するために必要な路線情報を受信し、走行することができる。
【0044】
図10は、本発明の一実施形態により勾配Gの影響を考慮した効果を説明する速度パターン図である。勾配情報が無いまま作成した速度パターンP1は、いかなる勾配状況、例えば下り勾配においても列車100を停止限界105に停止させるために、減速度に余裕を持たせる必要がある。これに対して、この実施形態では、例えば、その区間が登り勾配Gである情報を車上へ送信し、これを考慮して速度パターンP2を作成する。このようにして作成した速度パターンP2は、登り勾配Gを登ることが分かっているため、より厳しい減速度としている。このようにして、列車100を停止限界105に十分に停止させることができ、したがって、列車密度を向上させることができる。
【0045】
本実施形態では、無線情報伝送を用いているが、漏洩同軸ケーブルや軌道回路を用いても同様に路線データの送信を行うことができ、本発明思想の構築にあたっては、各線区毎に適した構成を選択することが望ましい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、列車が速度パターンを作成するのに必要な情報を、列車位置をもとに判断し、必要最小限のデータを短時間で送信することができる。これにより、路線データベースを持たない列車に対して、列車の遅れを抑え、列車密度の向上に役立つ列車制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による列車制御システムの全体構成ブロック図。
【図2】本発明の一実施形態による列車が分岐に向かうときの全体構成ブロック図。
【図3】本発明の一実施形態による地上制御装置の構成ブロック図。
【図4】本発明の一実施形態による車上制御装置の構成ブロック図。
【図5】本発明の一実施形態による地上の路線データ管理手段の処理フロー。
【図6】本発明の一実施形態による地上の停止限界算出手段の処理フロー。
【図7】本発明の一実施形態による車上の路線データ管理手段の処理フロー。
【図8】本発明の一実施形態による制御情報に含む路線データのフォーマット項目図。
【図9】本発明の一実施形態による制御情報のフォーマットの具体例を表わす図。
【図10】本発明の一実施形態による動作を表わす速度パターン図。
【符号の説明】
100…列車、101…地上制御装置、102…車上制御装置、103…制御情報、104…位置情報、105…停止限界、106…地上子、201…進路、301…対列車通信手段、302…列車状態記憶媒体、303…路線データ管理手段、304…路線データ記憶媒体、305…ダイヤデータ記憶媒体、306…進路状態受信手段、307…制御情報作成手段、308…停止限界算出手段、401…対地上制御装置通信手段、402…速度パターン作成手段、403…車上路線データ管理手段、404…車上路線データ記憶媒体、405…位置情報作成手段、406…対地上子通信手段。

Claims (3)

  1. 列車の在線状況と進路の開通状態に基いて列車が進行できる停止限界を算出し、この停止限界を含む制御情報を列車に送信する地上制御装置と、地上から与えられた前記停止限界に基き速度パターンを作成する車上制御装置を有する列車制御システムにおいて、前記地上制御装置には、速度パターンを作成するための路線データを複数の制御情報(電文)に跨らないように細分化し、列車に近い路線データから順に前記制御情報 ( 電文 ) に含めて列車へ送信する手段を備え、前記列車には、前記地上制御装置から順次受信した細分化された前記路線データに基いて、前記速度パターンを順次作成する手段を備えたことを特徴とする列車制御システム。
  2. 請求項において、前記列車に、地上子から路線データにない地上子情報を受信したときに、受信した地上子情報を、前記地上制御装置に送信する位置情報に追加する位置情報作成手段を備えたことを特徴とする列車制御システム。
  3. 請求項において、前記地上制御装置に、位置が不明の列車が地上子情報を送信してきたとき、受信した地上子情報に対応する地上子位置を、路線データを作成する起点とすることを特徴とする列車制御システム。
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