JP3917112B2 - マルチビームアンテナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面アレーアンテナにより実現される小型なマルチビームアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
平面アレーアンテナによる小型なマルチビームアンテナの実現方法として、線路による手段または電磁的な手段により隣接素子どうしが結合するリニアアレーアンテナの両端の素子に1つずつ給電点を設け、給電点を切り替えることによってリニアレー方向に2つのビームを形成する手法が挙げられる。一つのリニアアレーアンテナで2つのビームを実現できるため、マルチビームアンテナの小型化が実現できる。
【0003】
従来技術における、小型なマルチビームアンテナの第一の例としてリニアアレーアンテナを用いたデュアルビームアンテナを図6に示す(非特許文献1)。
グランド2を背面に持つ誘電体基板1の表面にパッチアンテナ素子8によるリニアアレーを構成し、8はそれぞれ、2のグランド背面に構成される4の誘電体イメージ線路により3のスロットを介して励振される。線路4は両端より給電され、一方のみから給電した場合は一つのビーム、両方から給電した場合は二つのビームが同時に形成される。両方から給電することによって、2つの別々のアンテナを用いた場合と比べ、アンテナサイズが半分になるというメリットがある。従来における小型なマルチビームアンテナの第二の例を図7に示す(特許文献1、非特許文献2)。
【0004】
グランド2を背面に持つ誘電体基板1の上に2つのパッチアンテナ301,302を構成し、パッチアンテナ301,302の間にパッチアンテナ301,302より電気長の小さい無給電のパッチアンテナ素子群320を構成する。パッチアンテナ301は501の給電手段と6の終端手段を持ち、スイッチ711により給電手段501または終端手段301に接続することができる。パッチアンテナ302も同様の構造を持つ。パッチアンテナ301に給電する(給電手段と接続する)と、電磁結合により320の無給電パッチアンテナ素子群が励振される。これによってこのマルチビームアンテナは、パッチアンテナ301を給電素子、無給電パッチアンテナ素子群320を導波器とするパッチ八木・宇田アンテナとして動作する。よって、主ビームがパッチアンテナ301から302の方向へ形成される。一方、パッチアンテナ301からパッチアンテナ素子群320を介して伝わる進行波はアレー末端であるパッチアンテナ302にて反射し、逆向きの進行波が生じ主ビームと反対側に高いバックローブが形成されるため、パッチアンテナ302をスイッチ712を介して6の終端手段と接続することによってこれを抑制し、高いF/B(前後比)を持つ放射特性が得られる。また、パッチアンテナ302に給電した場合も同様に反対方向に主ビームを形成することが可能なため、一つの構成で2つのビームを持つマルチビームアンテナが実現できる。
【0005】
【非特許文献1】
“Millimeter-Wave Dual-Beam Scanning Microstrip Patch Antenna Arrays Fed by Dielectric Image Lines”, 2002 IEEE Antennas and Propagat. Soc. Int. Symp., vol.2, pp.196-199, June 2002
【非特許文献2】
本間,吉良,堀,丸山、「導波素子共有パッチ八木・宇田アレーによる小型6セクタアンテナ」、信学技報、A・P2001-81
【特許文献1】
特開2003−142919
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
リニアアレーにより構成され素子が直列的に励振される、2つのビームを持つ給電点切換え型マルチビームアンテナでは、進行波がアレー末端にて反射するため、主ビームと異なる方向に高いレベルの不要放射が発生する。また、不要放射を抑制するために、パッチアンテナの一方を給電する間他方を終端することにより進行波の反射を抑制する方法では、パッチアンテナの給電点を2つの状態(給電・終端)に切り替えることが必要となるため、その機構が複雑になるという問題が生じる。従来技術の第一の例で挙げたマルチビームアンテナは、不要放射を抑えつつ一つのビームのみを得るためには、線路の他方を終端することが必要となり、また二つのビームを切り替えるためには線路の両端に終端・給電の切換機構が必要となる。また、第二の例で挙げたマルチビームアンテナでも同様に、パッチアンテナに終端・給電の切換機構を構成する必要が生じ、構成が複雑化していた。さらに終端・給電の二つの状態を実現するためにはスイッチを多段に構成する必要があるためスイッチによる損失が増大するという問題が生じる。
本発明は、不要放射を抑制することが可能で、かつ終端・給電の切換機構を簡易化しスイッチの多段化による損失増加が避けられる、平面アレーアンテナを用いた小型なマルチビームアンテナを実現するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
リニアアレーにより構成されアンテナ素子が直列的に励振される2ビームマルチビームアンテナにおいて、以下の手段により不要放射を抑制可能で、かつ終端・給電の切換機構を簡易化しスイッチの多段化による損失増加が避けられる、平面アレーアンテナを用いた小型なマルチビームアンテナを実現する。
【0008】
本発明は、給電手段及び定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段の両方を一つの素子の異なる個所に同時に有する2つのパッチアンテナ素子と、該2つのパッチアンテナの間にN素子(N:自然数)の互いに重ならないように一列に配置されるパッチアンテナ素子と、隣接するパッチアンテナ素子全ての間に線路による結合手段または電磁的な結合手段を具備することを最も主要な特徴とする。本構成では、リニアアレー両端にあるパッチアンテナ素子において、同一素子の異なる場所に給電手段と終端手段を構成し、パッチアンテナ素子をそれら何れかに接続することによって、2つの状態(給電・終端)を実現できる。これによって給電・終端の切換機構をスイッチの多段化無しに実現できる。また、終端機構を給電素子ではなく、リニアアレーの他の何れかの素子に構成することにより同様の効果が得られる上、電流が集中する給電手段近傍に構成するスイッチを減らすことができるため損失の低減化が可能である。
【0009】
また、本発明は、グランド付き平面誘電体基板上またはグランド上に空間を介して構成されるグランドと平行な導体面により構成されるパッチアンテナ素子群を具備し、該パッチアンテナ素子群は少なくとも1素子の給電されるパッチアンテナ素子とN素子(N:自然数)の該給電されるパッチアンテナ素子よりも電気的に小さな無給電のパッチアンテナ素子からなるアンテナ素子列を2つ以上具備する素子群から構成されるマルチビームアンテナにおいて、給電される該パッチアンテナ素子の少なくとも1素子は給電手段と異なる場所に定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、該パッチアンテナ素子群は給電される該パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電の該パッチアンテナ素子を有する素子列であって、該半直線は全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差、もしくは重なる半直線であって、全ての該素子列は少なくとも1素子の無給電の該パッチアンテナ素子が他の素子列との間で共用な素子列であることを特徴とする。
【0010】
導波素子を共有する複数のパッチ八木・宇田アンテナにおいて、給電素子に、給電点と異なる場所に、終端手段を構成し、終端手段を開放・接続することによって、二つの状態(給電・終端)を実現できる。これによって給電・終端の切換機構をスイッチの多段化無しに実現できる。また、終端機構を給電素子ではなく、他の何れかの無給電素子に構成することにより同様の効果が得られる上、電流が集中する給電素子に構成するスイッチを減らすことができるため損失の低減化が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例1の構成を示し、図1上が上面図、図1下が側面図であり、本実施例は請求項1に係わる。
1の誘電体基板は背面に2のグランドを持ち、上面にパッチアンテナ301,302とパッチアンテナ301,302の間に配置される複数のパッチアンテナ310からなるリニアアレーが構成される。リニアアレーはパッチアンテナをマイクロストリップ線路4により直列に接続して構成する。パッチアンテナ301には給電手段501と終端手段6が別な場所に構成される。パッチアンテナ301は、一方はマイクロストリップとスイッチ701を介して給電手段501に接続され、他方はアンテナ直下のスイッチ703を介して終端手段6に接続される。パッチアンテナ302も同様である。
【0012】
スイッチ701を接続しスイッチ703を開放した場合、パッチアンテナ301が励振され、線路4を介して無給電パッチアンテナ素子群310が励振される。線路4の長さを適切に設計することにより誘電体基板1の面と直交しリニアアレー方向と平行な面内において、所望の角度の主ビームを得ることができる。またこの時、パッチアンテナ302における進行波の反射を抑制するためにスイッチ702を開放し、スイッチ704を接続することによって、パッチアンテナ302と終端手段6を接続することによって反射するエネルギーを減衰し不要放射を抑制する。パッチアンテナ302を励振した場合も同様であり、この場合は誘電体基板の面の中心の法線を基準として対称な形状の放射パターンが得られる。よって、給電または終端手段を同一のアンテナ素子に構成することによって、接続・開放の二つの状態を持つスイッチのみによって、スイッチを多段化することなく給電・終端の二つの状態を実現することができ、スイッチによる損失を軽減可能なマルチビームアンテナが実現される。
【0013】
図2は実施例2のマルチビームアンテナの構成を示し、図2上が上面図、図2下が側面図であり、本実施例は請求項2に係わる。図中、同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
1の誘電体基板上面にパッチアンテナ301,302,311,312,313のパッチアンテナ素子群によるリニアアレーが構成される。パッチアンテナ301と302にはスイッチ701と702を介して給電手段501と502が構成され、パッチアンテナ312と313にはスイッチ703と704を介して終端手段6が構成される。
スイッチ701を接続し、スイッチ703を開放した場合、301のパッチアンテナが励振され、線路4を介してパッチアンテナ311と312が励振される。この時、スイッチ704を接続することによって、パッチアンテナ313と終端手段6を接続することによって反射するエネルギーを減衰する。302のパッチアンテナを励振した場合も同様であり、別なビームが得られる。従って、給電手段と終端手段を別々のアンテナ素子に構成することができ、接続・開放の2つの状態を持つスイッチのみによって、進行波の反射を減衰し不要放射を抑制しながらも2つのビームを実現する上で損失増大を招く多段のスイッチ構成が避けられ、かつ電流の集中する給電素子に構成するスイッチ数を削減することにより損失を軽減可能なマルチビームアンテナが実現される。
【0014】
図3は実施例3のマルチビームアンテナの構成を示す図であって、図3上が上面図、図3下が側面図であり、請求項3に係わる。図中、同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
301が給電素子であるパッチアンテナであって、一つの素子上の異なる場所に給電手段501と終端手段6が構成され、それぞれスイッチ701と703を介して接続される。ここで素子の励振方向は図中左右方向である。パッチアンテナ302も同様である。2つのパッチアンテナ301,302の間にあるパッチアンテナ素子群320は等しい形状の無給電パッチアンテナ素子により構成される無給電素子群であり、パッチアンテナ301,302より電気長が小さく、直線状に等間隔で整列している。
【0015】
スイッチ701を接続しスイッチ703を開放することにより一方のパッチアンテナ301に給電を行った場合、本アンテナはパッチアンテナ301を給電素子、無給電パッチアンテナ素子群320を導波器としたパッチ八木・宇田アンテナとして動作し、パッチアンテナ301から導波器の方向に主ビームを形成する。またこの時、パッチアンテナ302における進行波の反射を抑制するためにスイッチ702を開放し、スイッチ704を接続することによって、パッチアンテナ302と終端手段6を接続することによって反射するエネルギーを減衰し不要放射を抑制する。パッチアンテナ302を励振した場合も同様であり、この場合は基板の面の中心の法線を基準として対称な形状の放射パターンが得られる。従って、給電または終端手段を同一のアンテナ素子に構成することにより、接続・開放の二つの状態を持つスイッチのみによって、スイッチを多段化することなく給電・終端の二つの状態を実現することができ、スイッチによる損失を軽減可能なマルチビームアンテナが実現される。
【0016】
上記実施例においてはパッチアンテナ素子群は2つの給電されるパッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電パッチアンテナ素子が配置された2つの素子列を構成する、すなわち、2つの半直線を重ねることにより2つの素子列は無給電パッチアンテナ素子を共用する。また、パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電パッチアンテナ素子が配置されたパッチアンテナ素子群2つを直交させる、あるいはパッチアンテナ素子群3つを60°の角度で交差させる等により、すなわち、半直線を全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差させることにより、素子列は少なくとも1素子の無給電パッチアンテナ素子を他の素子列との間で共用とする。
【0017】
図4は実施例4のマルチビームアンテナの構成を示し、図4上が上面図、図4下が側面図であり、本実施例は請求項4に係わる。図中、同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
1の誘電体基板上面にパッチアンテナ301,302,320,321,322のパッチアンテナ素子群によるリニアアレーが構成される。パッチアンテナ301と302にはスイッチ701と702を介して給電手段501と502が構成され、パッチアンテナ321と322にはスイッチ703と704を介して終端手段6が構成される。
スイッチ701を接続しスイッチ703を開放した場合、本アンテナはパッチアンテナ301を給電素子、パッチアンテナ321と無給電パッチアンテナ素子群320を導波器としたパッチ八木・宇田アンテナとして動作し、給電素子から導波器の方向に主ビームを形成する。またこの時、スイッチ704を接続し、パッチアンテナ322と終端手段6を接続することによって進行波のエネルギーを減衰し反射を抑制することにより不要放射を低減する。302のパッチアンテナを励振した場合も同様であり、別なビームが得られる。従って、給電手段と終端手段を別々のアンテナ素子に構成することができ、接続・開放の二つの状態を持つスイッチのみによって、進行波の反射を減衰させ不要放射を抑制しながらも2つのビームを実現する上で損失増大を招く多段のスイッチ構成が避けられ、かつ電流の集中する給電素子に構成するスイッチ数を削減することにより損失を軽減可能なマルチビームアンテナが実現される。
【0018】
上記実施例においてはパッチアンテナ素子群は2つの給電されるパッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電パッチアンテナ素子が配置された2つの素子列を構成する、すなわち、2つの半直線を重ねることにより2つの素子列は無給電パッチアンテナ素子を共用する。また、パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電パッチアンテナ素子が配置されたパッチアンテナ素子群2つを直交させる、あるいはパッチアンテナ素子群3つを60°の角度で交差させる等により、すなわち、半直線を全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差させることにより、素子列は少なくとも1素子の無給電パッチアンテナ素子を他の素子列との間で共用とする。
【0019】
図5は実施例4のマルチビームアンテナにおけるθ=60°における円錐面放射パターンを計算したものである。ここで、給電はパッチアンテナ301から行い、終端機構の有無による放射特性の違いを求めた。ここで、素子の励振方向はアレー方向と平行であるとし、放射パターン図の情報がφ=0°の方向(主ビームの方向)であるとする。計算の結果、パッチアンテナ321を開放(スイッチ703:開放)、パッチアンテナ322を終端とする(スイッチ704:接続)ことによって、主ビームと反対方向における放射が抑制されることが確認できる。ここで、点線で示すグラフは、パッチアンテナ321と322は終端機構が無くパッチアンテナ素子群320と同じ導波素子である場合の放射パターンである。以上の結果から、本構成によって、簡易な機構で不要放射が抑制可能であることが確認できる。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、リニアアレーにより構成され素子が直列的に励振される2ビームマルチビームアンテナにおいて、少ない不要放射を実現し、かつ終端・給電の切換機構を簡易化しスイッチの多段化による損失増加が避けられる、平面アレーアンテナを用いた小型マルチビームアンテナを提供することができる。
【0021】
請求項1の発明によれば、給電手段及び定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段の両方を一つの素子の異なる個所に同時に有する2つのパッチアンテナ素子と、該2つのパッチアンテナの間にN素子(N:自然数)の互いに重ならないよう一列に配置されるパッチアンテナ素子と、隣接するパッチアンテナ素子全ての間に線路による結合手段または電磁的な結合手段を具備することを特徴とする。リニアアレー両端にあるパッチアンテナ素子において、同一素子の異なる場所に給電手段と終端手段を構成し、パッチアンテナ素子をそれら何れかに接続することによって、2つの状態(給電・終端)を実現できる。これによって、給電・終端の切換機構をスイッチの多段化無しに実現できる。これによって、不要放射抑制、終端機構の簡易化、および終端切換スイッチによる損失の抑制の両立が実現される。
【0022】
請求項2の発明によれば、給電手段を具備する2つのパッチアンテナ素子と、2つのパッチアンテナ素子の間にN素子(N:自然数)の互いに重ならないように一列に配置されるパッチアンテナ素子と、該N素子のパッチアンテナ素子のうち少なくとも1つは定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、隣接するパッチアンテナ素子全ての間に線路による結合手段または電磁的な結合手段を具備することを特徴とする。終端機構を給電素子ではなく、リニアアレーの他の何れかの素子に構成することにより請求項1と同様の効果が得られる上、電流が集中する給電手段近傍に構成するスイッチを減らすことができるため損失の低減化が可能である。これによって、不要放射抑制、終端機構の簡易化、および終端切換スイッチによる損失のさらなる低減が同時に実現される。
【0023】
請求項3の発明によれば、グランド付き平面誘電体基板上またはグランド上に空間を介して構成されるグランドと平行な導体面により構成されるパッチアンテナ素子群を具備し、該パッチアンテナ素子群は少なくとも1素子の給電されるパッチアンテナ素子と、N素子(N:自然数)の該給電素子よりも電気的に小さな無給電のパッチアンテナ素子からなるアンテナ素子列を2つ以上具備する素子群から構成されるマルチビームアンテナにおいて、給電される該パッチアンテナ素子の少なくとも1素子は給電手段と異なる場所に定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、該パッチアンテナ素子群は給電される該パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電の該パッチアンテナ素子を有する素子列であって、該半直線は全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差、もしくは重なる半直線であって、全ての該素子列は少なくとも1素子の無給電の該パッチアンテナ素子が他の素子列との間で共用な素子列であることを特徴とする。素子列の端にある給電パッチアンテナ素子において、同一素子の給電手段とは異なる場所に終端手段を構成し、終端手段を開放・接続することによって、2つの状態(給電・終端)を実現できる。これによって給電・終端の切換機構をスイッチの多段化無しに実現できる。これによって、不要放射抑制、終端機構の簡易化、および終端切換スイッチによる損失の抑制の両立が実現される。
【0024】
請求項4の発明によれば、グランド付き平面誘電体基板上またはグランド上に空間を介して構成されるグランドと平行な導体面に構成されるパッチアンテナ素子群を具備し、該パッチアンテナ素子群は少なくとも1素子の給電されるパッチアンテナ素子と、N素子(N:自然数)の該給電されるパッチアンテナ素子よりも電気的に小さな無給電のパッチアンテナ素子からなるアンテナ素子列を2つ以上具備する素子群から構成されるマルチビームアンテナにおいて、無給電の該パッチアンテナ素子の少なくとも1素子は定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、該パッチアンテナ素子群は給電される該パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電の該パッチアンテナ素子を有する素子列であって、該半直線は全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差、もしくは重なる半直線であって、全ての該素子列は少なくとも1素子の無給電の該パッチアンテナ素子が他の素子列との間で共用な素子列であることを特徴とする。終端機構を給電素子ではなく、何れかの無給電素子に構成することにより請求項3と同様の効果が得られる上、電流が集中する給電手段近傍に構成するスイッチを減らすことができるため損失の低減化が可能である。これによって、不要放射抑制、終端機構の簡易化、および終端切換スイッチによる損失の更なる低減が同時に実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のマルチビームアンテナの構成図。
【図2】実施例2のマルチビームアンテナの構成図。
【図3】実施例3のマルチビームアンテナの構成図。
【図4】実施例4のマルチビームアンテナの構成図。
【図5】実施例4のマルチビームアンテナの指向性パターンを示す図。
【図6】従来のマルチビームアンテナの第一の例を示す構成図。
【図7】従来のマルチビームアンテナの第二の例を示す構成図。
【符号の説明】
1 誘電体基板
2 グランド
301,302,310,311〜313,321,322 パッチアンテナ
320 無給電パッチアンテナ素子群
4 線路
501,502 給電手段
6 終端手段
701,702,703,704 スイッチ

Claims (4)

  1. 給電手段及び定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段の両方を一つの素子の異なる個所に同時に有する2つのパッチアンテナ素子と、該2つのパッチアンテナの間にN素子(N:自然数)の互いに重ならないように一列に配置されるパッチアンテナ素子と、隣接するパッチアンテナ素子全ての間に線路による結合手段または電磁的な結合手段を具備することを特徴とするマルチビームアンテナ。
  2. 給電手段を具備する2つのパッチアンテナ素子と、該2つのパッチアンテナ素子の間にN素子(N:自然数)の互いに重ならないように一列に配置されるパッチアンテナ素子と、該N素子のパッチアンテナ素子のうち少なくとも1つは定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、隣接するパッチアンテナ素子全ての間に線路による結合手段または電磁的な結合手段を具備することを特徴とするマルチビームアンテナ。
  3. グランド付き平面誘電体基板上またはグランド上に空間を介して構成されるグランドと平行な導体面により構成されるパッチアンテナ素子群を具備し、該パッチアンテナ素子群は少なくとも1素子の給電されるパッチアンテナ素子とN素子(N:自然数)の該給電されるパッチアンテナ素子よりも電気的に小さな無給電のパッチアンテナ素子からなる素子列を2つ以上具備する素子群から構成されるマルチビームアンテナにおいて、
    給電される該パッチアンテナ素子の少なくとも1素子は給電手段と異なる場所に定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、該パッチアンテナ素子群は給電される該パッチアンテナ素子を始点とした半直線上に全ての無給電の該パッチアンテナ素子を有する素子列であって、該半直線は全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差、もしくは重なる半直線であって、全ての該素子列は少なくとも1素子の無給電の該パッチアンテナ素子が他の素子列との間で共用な素子列であることを特徴とするマルチビームアンテナ。
  4. グランド付き平面誘電体基板上またはグランド上に空間を介して構成されるグランドと平行な導体面により構成されるパッチアンテナ素子群を具備し、該パッチアンテナ素子群は少なくとも1素子の給電されるパッチアンテナ素子とN素子(N:自然数)の該給電されるパッチアンテナ素子よりも電気的に小さな無給電のパッチアンテナ素子からなる素子列を2つ以上具備する素子群から構成されるマルチビームアンテナにおいて、
    N素子の無給電の該パッチアンテナ素子の少なくとも1素子は定常的に接続されるまたは接続・開放可能な終端手段を具備し、該パッチアンテナ素子群は該給電されるパッチアンテナ素子を始点をした半直線上に全ての該無給電のパッチアンテナ素子を有する素子列であって、該半直線は全て他の何れかの半直線に完全に包含されること無く交差、もしくは重なる半直線であって、全ての該素子列は少なくとも1素子の無給電の該パッチアンテナ素子が他の素子列との間で共用な素子列であることを特徴とするマルチビームアンテナ。
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