JP3913847B2 - ガスバリヤー性複合フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバリヤー性複合フィルムに関し、さらに詳しくは、ポリオレフィンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムとポリグリコール酸フィルムとを組み合わせることにより、熱可塑性樹脂フィルムの酸素ガスバリヤー性及び/または炭酸ガスバリヤー性が顕著に改善された複合フィルムに関する。本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、各種包装材料として特に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種物品の包装のために、種々の樹脂包材が使用されている。樹脂包材としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂のフィルムを用いた包材が挙げられる。しかし、これらの樹脂包材は、一般に、酸素ガスバリヤー性、炭酸ガスバリヤー性などのガスバリヤー性が不充分であるため、特に食品用包材(肉類、魚介類、乳製品、漬物、みそ類、菓子類、茶・コーヒー類、メン類、米飯類等の包材)、トイレタリー用包材、薬品用包材等の用途には不満足である。そこで、樹脂包材のガスバリヤー性を改良するために、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド等からなるガスバリヤー性フィルムを組み合わせた複合フィルムが開発されている。
しかしながら、EVOHやポリアミド等のフィルムは、高温・高湿下でガスバリヤー性が大幅に劣化するため、これらのフィルムを含有する従来の複合フィルムは、レトルト滅菌のような高温・高湿下での処理工程を要する物品、特別に長期保存を要する物品等の包材としては不充分であった。
【0003】
近年、環境負荷の小さいプラスチック材料として、例えば、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル、ポリカプロラクトン等の生分解性ポリマーが注目され、これらの生分解性ポリマーを用いた包材も開発されつつある。しかし、これらの生分解性ポリマーのフィルムは、酸素ガスバリヤー性、炭酸ガスバリヤー性等のガスバリヤー性に関しては不充分である。また、これらのフィルムに、従来のEVOHやポリアミド等のフィルムを複合化させて、ガスバリヤー性を向上させると、環境負荷が増大するという問題があった。
最近、本発明者らは、ポリグリコール酸からガスバリヤー性に優れたフィルムを製造することに成功した。しかしながら、ポリグリコール酸フィルム単層では、例えば、ヒートシール性、耐湿性、機械的強度、経済性などが必ずしも十分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、レトルト滅菌のような高温・高湿下での処理工程を要する物品、長期保存を要する物品などの包材として好適なガスバリヤー性複合フィルムを提供することにある。
また、本発明の目的は、酸素ガスバリヤー性及び炭酸ガスバリヤー性が特に優れた複合フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、環境負荷の小さいガスバリヤー性複合フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、ポリグリコール酸フィルムと熱可塑性樹脂フィルムとを組み合わせることにより、熱可塑性樹脂フィルムの酸素ガスバリヤー性及び/または炭酸ガスバリヤー性が顕著に改善された複合フィルムが得られることを見いだした。
【0005】
例えば、ポリオレフィン/ガスバリヤー性樹脂/ポリオレフィンの層構成を有する従来のガスバリヤー性複合フィルムにおいて、EVOHやポリアミドなどのガスバリヤー性樹脂のフィルムに代えて、ポリグリコール酸フィルムを使用すると、高温・高湿下での処理工程を要する物品や長期保存を要する物品の包材として十分な特性を有する複合フィルムを得ることができる。EVOHやポリアミドなどのガスバリヤー性樹脂のフィルムとポリグリコール酸フィルムとを組み合わせて使用すると、酸素ガスバリヤー性のみならず、炭酸ガスバリヤー性が顕著に改善された複合フィルムを得ることができる。
ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル、ポリカプロラクトン等の生分解性ポリマーのフィルムとポリグリコール酸フィルムとを組み合わせると、生分解性(土中崩壊性)が損なわれることなく、ガスバリヤー性や経済性に優れた複合フィルムを得ることができる。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、式(1)
【0007】
【化2】
Figure 0003913847
で表される繰り返し単位を60重量%以上含有し、融点Tmが150℃以上で、溶融エンタルピーΔHmが20J/g以上であるポリグリコール酸から形成されたポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムが積層された層構成を含有し、23℃、相対湿度80%で測定した酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂フィルムのそれらの値の1/2以下であることを特徴とするガスバリヤー性複合フィルムが提供される。
【0008】
熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル、及びポリカプロラクトンからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂から形成されたフィルムが好ましい。また、本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、23℃、相対湿度(RH)80%で測定した酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率の少なくとも一方が、複合化する熱可塑性樹脂フィルムのそれらの値の1/2以下に低減されている。
ポリグリコール酸フィルムの厚みは、通常、1μm〜2mmであり、ガスバリヤー性複合フィルムの厚みは、通常、2μm〜3mmである。本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、各層間の接着性を改善するために、必要に応じて、接着剤層を配置してもよい。
【0009】
本発明及びその好ましい実施の態様は、以下のとおりである。
1.前記式(1)で表される繰り返し単位を60重量%以上含有するポリグリコール酸から形成されたフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムが積層された層構成を含有することを特徴とするガスバリヤー性複合フィルム。
2.熱可塑性樹脂フィルムが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル及びポリカプロラクトンからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂から形成されたフィルムである第1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
3.23℃、相対湿度80%で測定した酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂フィルムのそれらの値の1/5以下、さらには1/10以下である第1項または第2項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
【0010】
4.ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムをラミネーション法により貼り合わせてなる層構成を含有する第1項ないし第3項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
5.ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂を押出コーティング法によりフィルム状に溶融押出してなる層構成を含有する第1項ないし第3項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
6.ポリグリコール酸と熱可塑性樹脂とを共押出法によりそれぞれフィルム状に溶融押出し、ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムを溶融状態で貼り合わせてなる層構成を含有する第1項ないし第3項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
7.ポリグリコール酸フィルムと熱可塑性樹脂フィルムとの間に接着剤層を介在させてなる第1項ないし第6項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
【0011】
8.接着剤層が、カルボキシル化ポリオレフィン、エポキシ化ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリウレタン、エポキシ樹脂、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水添スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、及び天然ゴムからなる群より選ばれる接着剤から形成された層である第7項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
9.ポリグリコール酸フィルムが、(融点+20℃)の温度で、剪断速度100/秒で測定した溶融粘度ηが500〜100,000Pa・s、融点Tmが200℃以上、さらには210℃以上、かつ、溶融エンタルピーΔHmが30J/g以上、さらには40J/g以上のポリグリコール酸から形成されたフィルムである第1項ないし第8項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
【0012】
10.ポリグリコール酸が、グリコリドの開環重合体である第1項ないし第9項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
11.ポリグリコール酸が、グリコリド60重量%以上100重量%未満と、シュウ酸エチレン、ラクチド、ラクトン類、トリメチレンカーボネート、及び1,3−ジオキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種のコモノマー0重量%超過40重量%以下との共重合体である第1項ないし第9項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
12.熱可塑性樹脂/接着剤/ポリグリコール酸の層構成を有する第7項ないし第11項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
13.熱可塑性樹脂/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/熱可塑性樹脂の層構成を有する第7項ないし第11項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
【0013】
14.ポリオレフィン/接着剤/ポリグリコール酸の層構成を有する第12項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
15.ポリオレフィン/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/ポリオレフィンの層構成を有する第13項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
16.ポリ乳酸/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/ポリこはく酸エステルの層構成を有する第13項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
17.ポリグリコール酸フィルムが無配向フィルムである第1項ないし第16項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
18.ポリグリコール酸フィルムが配向フィルムである第1項ないし第16項のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
【0014】
【発明の実施の形態】
ガスバリヤー性複合フィルムの層構成
本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、少なくとも1層の熱可塑性樹脂フィルム(以下、「ベースフィルム」ということがある)層とポリグリコール酸フィルム層とを有する多層フィルムである。必要に応じて、各層間に接着剤層を介在させることができる。ガスバリヤー性複合フィルム全体の厚みは、通常2μm〜3mm、好ましくは5μm〜2mm、より好ましくは10μm〜1mmである。この厚みが2μm未満では、製造することが困難で、しかもコスト高でもあり、生産性、経済性の観点から好ましくない。この厚みが3mm超過では、包材として使用するための2次加工が難しく、コスト高でもあり、生産性、経済性の観点から好ましくない。
【0015】
本発明のガスバリヤー性複合フィルムの基本的な層構成は、次のとおりである。ただし、接着剤層を省略して表記する。また、ポリグリコール酸をPGAと略記する。
(1)熱可塑性樹脂/PGA
(2)熱可塑性樹脂1/PGA/熱可塑性樹脂1
(3)熱可塑性樹脂1/PGA/熱可塑性樹脂2
本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、前記の基本的な層構成を備えておれば、各種の要求特性に応じて、同種または異種の各種熱可塑性樹脂フィルムが付加的に積層されたものであってもよい。熱可塑性樹脂フィルムとポリグリコール酸フィルムの複合化法は、特に限定されず、例えば、▲1▼各フィルムを別個に作製した後、貼り合わせる方法、▲2▼一方のフィルムの上に、他の樹脂を押出コーティングする方法、▲3▼共押出法により積層する方法などの各種ラミネート加工法を採用することができる。
【0016】
熱可塑性樹脂フィルム
本発明で用いられる熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸エステル共重合体(EEA)、アイオノマー(IO)などのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル;ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体(SBS)、水素添加SBS(すなわち、SEBS)などのポリスチレン系樹脂;硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニルなどのポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂;ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)などの熱可塑性樹脂から形成されたフィルムが好ましい。環境負荷の小さい熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル、ポリカプロラクトンなどの生分解性ポリマーから形成されたフィルムが好ましい。
本発明のガスバリヤー性複合フィルムにおいて、熱可塑性樹脂フィルムは、単層または多層で用いられる。熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、通常1μm〜2.5mm、好ましくは5μm〜2mm、より好ましくは10μm〜1mmの範囲であることが、加工性、経済性等の面から望ましい。
【0017】
接着剤層
本発明では、熱可塑性樹脂フィルム層とポリグリコール酸フィルム層との層間接着性を高めるために、層間に接着剤層を介在させることができる。接着剤層に用いられる接着剤としては、例えば、カルボキシル化ポリオレフィン、エポキシ化ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリウレタン、エポキシ樹脂、SBS、SEBS、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、天然ゴム(NR)等のポリマーが挙げられる。
カルボキシル化ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和酸単量体で変性して、カルボキシル基を導入したポリオレフィンである。カルボキシル基の導入は、共重合法及びグラフト法のいずれでもよい。また、上記不飽和酸単量体と、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、酢酸ビニル等のビニル系単量体とを併用してもよい。
【0018】
エポキシ化ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをメタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有単量体で変性して、エポキシ基を導入したポリオレフィンである。エポキシ基の導入は、共重合法及びグラフト法のいずれでもよい。また、上記エポキシ基含有単量体と、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、酢酸ビニル等のビニル系単量体とを併用してもよい。
これらの中でも、カルボキシル化ポリオレフィン及びエチレン・酢酸ビニル共重合体は、接着性と加工性の観点から特に好ましい。接着剤層の厚みは、通常0.5μm〜2mm、好ましくは2μm〜1mm、より好ましくは3μm〜0.5mmの範囲である。この厚みが0.5μm未満では、接着性が不充分となるおそれがあり、塗布も困難である。この厚みが2mm超過では、コスト高であり経済的面から不利である。
【0019】
ポリグリコール酸フィルム層
本発明のガスバリヤー性複合フィルムでは、熱可塑性樹脂フィルムの酸素ガスバリヤー性及び/または炭酸ガスバリヤー性を改善するために、ガスバリヤー性樹脂層として、ポリグリコール酸フィルムを積層する。一般の熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には、酸素ガスバリヤー性及び炭酸ガスバリヤー性の両方が改善される。
本発明で使用するポリグリコール酸は、下記式(1)
【0020】
【化3】
Figure 0003913847
で表される繰り返し単位を含有するポリマーである。ポリマー中、式(1)で表される繰り返し単位の割合は、60重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。式(1)で表される繰り返し単位の割合が60重量%未満であると、ガスバリヤー性が損なわれるおそれが生じる。
式(1)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位としては、例えば、下記式(2)
【0021】
【化4】
Figure 0003913847
(式中、n=1〜10、m=0〜10)
で表される繰り返し単位、下記式(3)
【0022】
【化5】
Figure 0003913847
(式中、j=1〜10)
で表される繰り返し単位、下記式(4)
【0023】
【化6】
Figure 0003913847
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。k=2〜10)
で表される繰り返し単位、下記式(5)
【0024】
【化7】
Figure 0003913847
で表される繰り返し単位、及び下記式(6)
【0025】
【化8】
Figure 0003913847
で表される繰り返し単位を挙げることができる。
【0026】
これらの繰り返し単位(2)〜(6)を1重量%以上の割合で導入することにより、ポリグリコール酸ホモポリマーの融点Tmを下げることができる。ポリグリコール酸のTmが下がれば、ポリマーの加工温度が下がるので、溶融加工時の熱分解を低減することができる。また、共重合によりポリグリコール酸の結晶化速度を制御して、押出加工性や延伸加工性を改良することもできる。一方、これらの繰り返し単位(2)〜(6)が40重量%を超過すれば、ポリグリコール酸が本来有するガスバリヤー性が損なわれ、そのフィルムの強靭性や耐熱性も低下するおそれがある。
【0027】
〈分子量−溶融粘度〉
本発明のガスバリヤー性複合フィルムに使用するポリグリコール酸は、高分子量ポリマーである。溶融粘度を分子量の指標とすることができる。本発明で使用するポリグリコール酸は、(Tm+20℃)の温度(すなわち、通常の溶融加工温度に相当する温度)及び剪断速度100/秒において測定した溶融粘度η*が、通常500〜100,000Pa・s、好ましくは1,000〜50,000Pa・s、より好ましくは1,500〜20,000Pa・sである。
ポリグリコール酸の溶融粘度η*が500Pa・s未満では、フィルムに溶融成形する際に溶融体がドローダウンしたり、Tダイから溶融押出したフィルムが冷却中に変形して溶融加工が困難であったり、あるいは、得られたフィルムの強靭性が不十分となったりするおそれがある。ポリグリコール酸の溶融粘度η*が100,000Pa・s超過では、溶融加工に高い温度が必要となり、加工時にポリグリコール酸が熱劣化を起こすおそれがある。
【0028】
〈熱的物性〉
本発明で使用するポリグリコール酸の融点Tmは、通常150℃以上、好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上であり、多くの場合、210℃以上である。本発明で使用するポリグリコール酸の溶融エンタルピーΔHmは、通常20J/g以上、好ましくは30J/g以上、より好ましくは40J/g以上である。ポリグリコール酸のTmまたはΔHmが低すぎると、ガスバリヤー性、耐熱性、機械的強度などが不十分となるおそれがある。
【0029】
〈ポリグリコール酸の製造方法〉
本発明で使用するポリグリコール酸は、例えば、下記の▲1▼開環重合法または▲2▼重縮合法によって製造することができる。
▲1▼グリコリド(すなわち、1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)を、少量の触媒(例えば、有機カルボン酸錫、ハロゲン化錫、ハロゲン化アンチモン等のカチオン触媒)の存在下に、約120℃〜約250℃の温度に加熱して、開環重合する方法。開環重合は、塊状重合または溶液重合により行うことが好ましい。
▲2▼グリコール酸またはグリコール酸アルキルエステルを、触媒の存在下または不存在下に、加熱して、脱水または脱アルコールする重縮合法である。
【0030】
ポリグリコール酸共重合体を得るには、上記▲1▼または▲2▼の方法において、コモノマーとして、例えば、シュウ酸エチレン(すなわち、1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ラクチド、ラクトン類(例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等)、トリメチレンカーボネート、及び1,3−ジオキサンなどの環状モノマー;乳酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸またはそのアルキルエステル;エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオールと、こはく酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルキルエステルとの実質的に等モルの混合物;またはこれらの2種以上を、グリコリド、グリコール酸、またはグリコール酸アルキルエステルと適宜組み合わせて共重合すればよい。
【0031】
また、ポリグリコール酸共重合体は、ポリグリコール酸と、例えば、前記式(2)〜(5)から選ばれる繰り返し単位を有する他の重合体とを、加熱下にエステル交換反応させることによって得られたものであってもよい。
前記製造方法のうち、▲1▼の開環重合法の方が、高分子量のポリグリコール酸が得られるので、好ましい。
前記▲1▼の製造方法において、モノマーとして使用するグリコリド(グリコール酸の2量体環状エステル)としては、従来のグリコール酸オリゴマーの昇華解重合法によって得られるものよりも、本発明者らが開発した「溶液相解重合法」(特願平9−38404号)によって得られるものの方が、高純度であり、しかも高収率で大量に得ることができるので好ましい。モノマーとして高純度のグリコリドを用いることにより、高分子量のポリグリコール酸を容易に得ることができる。
【0032】
溶液相解重合法では、(1)グリコール酸オリゴマーと230〜450℃の範囲内の沸点を有する少なくとも一種の高沸点極性有機溶媒とを含む混合物を、常圧下または減圧下に、該オリゴマーの解重合が起こる温度に加熱して、(2)該オリゴマーの融液相の残存率(容積比)が0.5以下になるまで、該オリゴマーを該溶媒に溶解させ、(3)同温度で更に加熱を継続して該オリゴマーを解重合させ、(4)生成した2量体環状エステル(すなわち、グリコリド)を高沸点極性有機溶媒と共に溜出させ、(5)溜出物からグリコリドを回収する。
【0033】
高沸点極性有機溶媒としては、例えば、ジ(2−メトキシエチル)フタレートなどのフタル酸ビス(アルコキシアルキルエステル)、ジエチレングリコールジベンゾエートなどのアルキレングリコールジベンゾエート、ベンジルブチルフタレートやジブチルフタレートなどの芳香族カルボン酸エステル、トリクレジルホスフェートなどの芳香族リン酸エステル等を挙げることができ、グリコール酸オリゴマーに対して、通常、0.3〜50倍量(重量比)の割合で使用する。高沸点極性有機溶媒と共に、必要に応じて、グリコール酸オリゴマーの可溶化剤として、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどを併用することができる。グリコール酸オリゴマーの解重合温度は、通常、230℃以上であり、好ましくは230〜320℃である。解重合は、常圧下または減圧下に行うが、0.1〜90.0kPa(1〜900mbar)の減圧下に加熱して解重合させることが好ましい。
【0034】
本発明で用いるポリグリコール酸フィルムの製造には、ポリグリコール酸のニートレジンを単独で使用することができるが、本発明の目的を阻害しない範囲内において、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、可塑剤などを配合した樹脂組成物を使用することができる。より具体的には、ポリグリコール酸100重量部に対して、通常、0〜30重量部の無機フィラー、0〜30重量部の他の熱可塑性樹脂、0〜50重量部の可塑剤などを配合した樹脂組成物(コンパウンド)を用いることができる。無機フィラーまたは他の熱可塑性樹脂が30重量部を超過し、あるいは可塑剤が50重量部を超過すると、得られるポリグリコール酸フィルム層のガスバリヤー性が不足し、また、溶融加工性が低下するおそれがある。
【0035】
無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化鉄、酸化ホウ素、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、カオリン、タルク、マイカ、フェライト、炭素、ケイ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン、ガラス、チタン酸カリウム等の粉末、ウイスカー、繊維などが挙げられる。これらの無機フィラーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0036】
他の熱可塑性樹脂としては、例えば、乳酸の単独重合体及び共重合体、シュウ酸エチレンの単独重合体及び共重合体、ε−カプロラクトンの単独重合体及び共重合体、ポリこはく酸エステル、ポリヒドロキシブタン酸、ヒドロキシブタン酸−ヒドロキシ吉草酸共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、でん粉、ポリグルタミン酸エステル、天然ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−フタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、ABS樹脂、MBS樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0037】
可塑剤としては、ジ(メトキシエチル)フタレート、ジオクチルフタレート、ジエチルフタレート、ベンジルブチルフタレート等のフタル酸エステル;ジエチレングリコールジベンゾエート、エチレングルコールジベンゾエート等の安息香酸エステル;アジピン酸ジオクチル、セバチン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸エステル;アセチルクエン酸トリブチル等の脂肪族三塩基酸エステル;リン酸ジオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル;エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤;ポリエチレングリコールセバケート、ポリプロピレングリコールラウレート等のポリアルキレングリコールエステル;などが挙げられる。これらの可塑剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明では、必要に応じて、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、揆水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、顔料、染料などの各種添加剤をポリグリコール酸に添加することができる。これら各種添加剤は、それぞれの使用目的に応じて有効量が使用される。
【0038】
〈無配向フィルム〉
本発明のガスバリヤー性複合フィルムをラミネーション法または押出コーティング法によって製造する場合には、ポリグリコール酸の無配向フィルムを使用することができる。ポリグリコール酸の無配向フィルムは、上述のポリグリコール酸のニートレジンまたは該ポリグリコール酸を含有する樹脂組成物をフィルム状に溶融押出して、冷却し、必要に応じて熱固定することにより製造することができる。
【0039】
〈配向フィルム〉
本発明のガスバリヤー性複合フィルムをラミネーション法または押出コーティング法によって製造する場合には、ポリグリコール酸の配向フィルムを使用することができる。ポリグリコール酸の配向フィルムは、上述のポリグリコール酸のニートレジンまたは該ポリグリコール酸を含有する樹脂組成物を溶融押出し、延伸・配向させ、必要に応じて熱固定することにより製造することができる。溶融製膜法としては、フラットダイ法による一軸延伸、逐次二軸延伸、及び同時二軸延伸、あるいはサーキュラーダイ法によるインフレーション二軸延伸などの方法を採用することができる。好ましい方法としては、下記のような方法を挙げることができる。
【0040】
▲1▼ロール法:Tダイを用いて溶融押出したフィルムを、延伸ロールを通して縦方向(MD)に延伸して一軸配向フラットフィルムを製造する方法。
▲2▼テンター法:Tダイを用いて溶融押出したフィルムを、延伸ロールによりMDに配向させ、次いでテンターを用いて横方向(TD)に配向させ、二軸配向フラットフィルムを製造する方法。
▲3▼インフレーション法:インフレーション用リングダイを用いてチューブ状に溶融押出し、融点以下に冷却した後、好ましくは結晶化温度(Tc1)以下に急冷した後、チューブの内部に気体を圧入し、チューブを膨張させて延伸する方法。ニップロール間で縦方向も延伸すれば、二軸延伸フィルムが得られる。チューブ状に溶融押出した後、冷却する方法としては、エアリングする方法、冷水中に浸漬する方法などがある。
【0041】
本発明のガスバリヤー性複合フィルムの各製造方法において、延伸・配向のみを行い、熱固定を省略したポリグリコール酸フィルムは、高熱収縮率の熱収縮性複合フィルムに用いることができる。
本発明のガスバリヤー性複合フィルムのバリヤー性改良材であるポリグリコール酸フィルム層の厚みは、通常1μm〜2mm、好ましくは2μm〜1.5mm、より好ましくは5μm〜1mmの範囲である。厚みが1μm未満では、バリヤー性の改善効果が不充分となるおそれがあり、また、2mm超過では、オーバークオリティとなり経済的に不利である。
【0042】
ガスバリヤー性複合フィルムの物性
本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、酸素ガス透過率及び/または炭酸ガス透過率が、熱可塑性樹脂フィルム(ベースフィルム)のそれらの値に比較して、通常1/2以下、好ましくは1/5以下、より好ましくは、1/10以下に改善された複合フィルムである。
すなわち、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル、ポリカプロラクトン、ポリアミド、EVOH、PVDCなどの熱可塑性樹脂からなるフィルムに、バリヤー性改良材として、ポリグリコール酸フィルムを組み合わせることによって、酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率の少なくとも一方を、当該熱可塑性樹脂フィルムに比較して驚異的に改善したフィルムである。
しかも、本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、高温・高湿下での処理を受けても、そのガスバリヤー性の低下が極めて少ないことが大きな特徴である。
【0043】
ガスバリヤー性複合フィルムの製造方法
本発明のガスバリヤー性複合フィルムの製造方法としては、大別して次のような方法がある。
▲1▼融着法
▲2▼ラミネーション法(ドライラミネーション、ホットメルトラミネーション、ウエットラミネーション、ノンソルベントラミネーション等)
▲3▼押出コーティング法
▲4▼共押出法(インフレーション法、Tダイ法等)
【0044】
〈融着法〉
熱可塑性樹脂フィルムとポリグリコール酸フィルムの各面を互いに合わせて、熱ロール、熱プレス等を用いて、ポリグリコール酸フィルムに接触している熱可塑性樹脂フィルム(多層フィルムの場合は、その接触表面層)を、その概ね融点(Tm)以上の温度で圧着することによって、複合フィルムとすることができる。
この際、ポリグリコール酸フィルム表面を機械的粗面化処理、コロナ処理法による活性化処理、化学薬品による活性化処理等をしておくことが望ましい。この融着法では、ポリオレフィンフィルム等の極性の小さい熱可塑性樹脂フィルムに対しては、ポリグリコール酸フィルムの接着力が不十分となるおそれがある。
【0045】
〈ラミネーション法〉
ラミネーション法として好ましい方法は、下記の通りである。
(1)ドライラミネーション法
熱可塑性樹脂フィルム表面またはポリグリコール酸フィルム表面に、溶液タイプ、ラテックスタイプ、またはディスパージョンタイプの接着剤を塗布し、溶媒を揮発除去して乾燥させた後、相手フィルムを合わせて、ホットロール、ホットプレス等により加熱しながら圧着することにより複合フィルムとすることができる。
【0046】
(2)ホットメルトラミネーション法
ホットメルトタイプ接着剤(例えば、EVA系接着剤)を熱可塑性樹脂フィルムまたはポリグリコール酸フィルムの表面に、粉末状またはフィルム状で塗布し、相手フィルム面と合わせて加熱圧着して、貼り合わせる方法である。
ホットメルトタイプ接着剤を加熱溶融させて一方のフィルム表面に塗布してから相手フィルムと合わせて、圧着して貼り合わせる方法、あるいは熱可塑性樹脂フィルムとポリグリコール酸フィルムとの間に接着剤のフィルムを挿入して、加熱・圧着して貼り合わせる方法によって、複合フィルムを得ることができる。
【0047】
〈押出コーティング法〉
熱可塑性樹脂フィルムを構成する樹脂を、Tダイを装着した押出機に供給し、Tダイから溶融押出しながら、ポリグリコール酸フィルム表面またはポリグリコール酸フィルム層を含む多層フィルム表面に、溶融フィルム状態で均一塗布することによって、複合フィルムを得ることができる。この場合、ポリグリコール酸フィルム表面に接着剤層を塗布しておくことも可能である。
【0048】
〈共押出法〉
共押出法は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂フィルムとなるべき樹脂、バリヤー性改良材のポリグリコール酸、及び必要に応じて両者の接着剤となるべき樹脂を、それぞれの押出機から一つのダイに供給して同時に押出して、溶融状態で貼り合わせることにより、複合フィルムを一段で製造する方法である。共押出法は、一般に、Tダイ法とインフレーション法とに大分することができる。
【0049】
▲1▼Tダイ法では、シングルマニホールドダイを使用するラミナーフロー方式、マルチマニホールドダイを用いるダイ内積層方式、デュアルスロットダイを用いるダイ外積層方式などが代表的な方法である。
熱可塑性樹脂フィルムとなるべき樹脂とポリグリコール酸、並びに必要に応じて接着剤となるべき樹脂とを、各押出機から一つのダイに供給して共押出して、キャストロールに引き取り、延伸ロール等によってMDに延伸し、必要に応じてテンター等によりTDに延伸して製膜し、必要に応じて熱固定して、複合フィルムを製造することができる。一般に、肉厚が30μm以下の薄膜複合フィルムの場合は、Tダイ法が好ましい。
▲2▼インフレーション法では、ダイ内積層法(ロベルト・コロンボ法等)とダイ外積層法が代表的である。それぞれ熱可塑性樹脂フィルム、ポリグリコール酸、及び必要に応じて接着剤となるべき樹脂を、各押出機から一つのダイに供給し、共押出してインフレーションすることによりチューブ状フィルムに製膜し、必要に応じて加圧して押したたんでフラットフィルムとなし、更に必要に応じて熱固定して、複合フィルムとすることができる。
【0050】
用 途
本発明のガスバリヤー性複合フィルムは、その優れた酸素ガスバリヤー性及び/または炭酸ガスバリヤー性を活かして、例えば、食品用包材(肉類、魚介類、乳製品、漬物、みそ類、菓子類、茶・コーヒー類、メン類、米飯類等の包材)、トイレタリー用包材、薬品包材等に用いられる。特に、レトルト滅菌等の高温・高湿下での処理を要する物品、特別に長期保存を要する物品、環境負荷の低減が要求される物品等の包材として好ましく用いられる。
【0051】
【実施例】
以下に、合成例、実施例、及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。
物性の測定法
(1)溶融粘度η*
ポリマーの分子量の指標として、溶融粘度η*を測定した。試料として、各ポリマーの厚み約0.2mmの非晶シートを約150℃で5分間加熱して結晶化させたものを用い、D=0.5mm、L=5mmのノズル装着キャピログラフ〔東洋精機(株)製〕を用いて、(Tm+20℃)の温度、剪断速度100/秒で測定した。
(2)ポリマーの熱的性質:
試料として、各ポリマーの厚み約0.2mmの非晶シートを用いて、示差走査熱量計(DSC;Mettler社製TC−10A型)を用い、窒素ガス気流下、10℃/分の速度で昇温し、結晶化温度(Tc1)、融点(Tm)、及び溶融エンタルピー(ΔHm)を測定した。ガラス転移温度(Tg)は、5℃/分の昇温速度で測定した。
(3)フィルムの厚み
マイクロメーター(μ−mate、SONY社製)を用い、試料の10カ所の厚みを測定し、平均値を求めた。
(4)酸素ガス透過率(O2透過率)
各フィルムサンプルにつき、GLサイエンス社製の両面加湿式ガス透過試験機を用い、JIS K−7126に準拠して、23℃、80%RHで酸素ガス透過度を測定し、フィルム厚み1mmに換算して酸素ガス透過率を求めた。
(5)炭酸ガス透過率(CO2透過率)
各フィルムサンプルにつき、GLサイエンス社製両面加湿式ガス透過試験機を用いて、JIS K−7126に準拠して、23℃、80%RHで炭酸ガス透過度を測定し、フィルム厚み1mmに換算して炭酸ガス透過率を求めた。
【0052】
[合成例1]モノマーの合成
10リットルオートクレーブに、グリコール酸〔和光純薬(株)製〕5kgを仕込み、撹拌しながら、170℃から200℃まで約2時間かけて昇温加熱し、生成水を溜出させながら、縮合させた。次いで、20kPa(200mbar)に減圧し2時間保持して、低沸分を溜出させ、グリコール酸オリゴマーを調製した。グリコール酸オリゴマーの融点Tmは、205℃であった。
グリコール酸オリゴマー1.2kgを10リットルのフラスコに仕込み、溶媒としてベンジルブチルフタレート5kg〔純正化学(株)製〕及び可溶化剤としてポリプロピレングリコール〔純正化学(株)製、#400〕150gを加え、窒素ガス雰囲気中、5kPa(50mbar)の減圧下、約270℃に加熱し、グリコール酸オリゴマーの「溶液相解重合」を行い、生成したグリコリドをベンジルブチルフタレートと共溜出させた。
得られた共溜出物に約2倍容のシクロヘキサンを加えて、グリコリドをベンジルブチルフタレートから析出させ、濾別した。これを、酢酸エチルを用いて再結晶し、減圧乾燥して精製グリコリドを得た。
【0053】
[ポリマー調製例1]
合成例1で得たグリコリド200gを、PFA製シリンダーに仕込み、窒素ガスを吹き込みながら約30分間室温で乾燥した。次いで、触媒としてSnCl4・6.5H2Oを0.04g添加し、窒素ガスを吹き込みながら170〜175℃に2時間保持して重合した。重合終了後、シリンダーを室温まで冷却し、シリンダーから取出した塊状ポリマーを約3mm以下の細粒に粉砕し、約150℃、約0.1kPaで一晩減圧乾燥し、残存モノマーを除去してポリグリコール酸〔ポリマー(P−1)〕を得た。同じ方法を繰り返し、必要量のポリマー(P−1)を調製した。
【0054】
[ポリマー調製例2]
グリコリド200gに代えて、グリコリド196gとL−(−)ラクチド4gとの混合物を用いたこと以外は、ポリマー調製例1と同様にして重合と後処理を行い、グリコール酸−ラクチド共重合体〔ポリマー(P−2)〕を得た。同じ方法を繰り返し、必要量のポリマー(P−2)を調製した。
ポリマー調製例1及び2で得られたポリグリコール酸の組成と物性を表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0003913847
(脚注)GA=グリコリド、LA=L−(−)ラクチド。
【0056】
[ペレット調製例1]
ポリマー(P−1)を、3mmφのノズルを装着した小型二軸混練押出機に窒素ガス流下で供給し、溶融温度約230〜235℃でストランド状に押出し、空冷してカットし、ペレット(No.1)を得た。
【0057】
[ペレット調製例2]
ポリマー(P−2)を用い、溶融温度を約225〜230℃に変更したこと以外は、ペレット調製例1と同様にして、ペレット(No.2)を調製した。
【0058】
[ポリグリコール酸フィルム成形例1]
ペレット調製例1で得たペレット(No.1)の一部を、インフレーション用リングダイを装着した小型二軸押出機に窒素ガス気流下で供給し、リングダイから樹脂温度約230℃でチューブ状に押出し、冷浴により急冷し、再び加温し、42〜43℃の温度でブロー比を約3倍としてインフレーションし、引取速度をチューブの縦方向の延伸倍率が約3倍になるようにコントロールし、ニップロールを介して巻き取り、チューブ状のフィルムを調製した。これの一部を切り出し、金枠に固定し150℃で1分間熱固定し、二軸配向フィルム(F1−1)を得た。
【0059】
[ポリグリコール酸フィルム成形例2]
ペレット調製例2で得たペレット(No.2)の一部を用いて、樹脂温度を約225℃に変更したこと以外は、ポリグリコール酸フィルム成形例1と同様にして、二軸配向フィルム(F2−1)を得た。
【0060】
[ポリグリコール酸フィルム成形例3]
ペレット調製例1で得たペレット(No.1)の一部をコートハンガー型Tダイを装着した押出機に供給し、樹脂温度約230℃でシート状に押出し、冷却ロールを通してTg以下に急冷し、次いで、150℃のトンネル炉を通して約1分間緊張熱固定してから、所望の長さに裁断して無配向フィルム(F1−2)を得た。
【0061】
[実施例1]
カルボキシル化ポリオレフィン〔登録商標名MODIC E−300S、三菱油化(株)製〕を2枚のポリテトラフルオロエチレンシートで挟み、ホットプレスで約200℃で加熱圧縮して、厚み約75μmのカルボキシル化ポリオレフィンフィルム(接着剤フィルム)を調製した。
ポリグリコール酸の配向フィルム(F1−1)を上記2枚の接着剤フィルムで挟み、次いで、片面コロナ処理した2枚のLDPE(低密度ポリエチレン)フィルムで挟み、約150℃で加熱圧着して、「LDPE/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/LDPE」の5層の複合フィルム(ML−1)を調製した。この複合フィルム(ML−1)について、酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率を測定した。
【0062】
[実施例2]
ポリグリコール酸のフィルムとして(F1−1)の替わりに(F2−1)を用いた点を除くほか、実施例1と同様にして5層の複合フィルム(ML−2)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0063】
[実施例3]
ポリグリコール酸のフィルムとして(F1−1)の替わりに無配向フィルム(F1−2)を用いた点を除くほか、実施例1と同様にして5層の複合フィルム(ML−3)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0064】
[実施例4]
LDPEフィルムの替わりに片面コロナ処理したCPPフィルム(キャストポリプロピレンフィルム)を用いた点を除くほか、実施例1と同様にして、「CPP/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/CPP」の5層の複合フィルム(ML−4)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0065】
[実施例5]
市販EVA系接着剤ゾル〔登録商標名ケミパール、V100三井東圧(株)製〕をポリグリコール酸フィルム(F1−1)の表面に塗布し、溶媒を揮発除去し乾燥させた後、片面コロナ処理したLDPEフィルムを貼り合わせ、ホットプレスを用いて約100℃で加熱圧着して、「LDPE/接着剤/ポリグリコール酸」の3層の複合フィルム(ML−5)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0066】
[実施例6]
市販EVA系接着剤フィルム〔離型紙付ニットー熱接着フィルム(ホットメルトタイプ)日東電気工業(株)製〕をポリグリコール酸フィルム(F1−1)と合せて約120℃で加熱圧着した後、離型紙を剥し、「接着剤/ポリグリコール酸」の2層フィルムを調製した。次に、LDPE(MI=10)をコートハンガー型Tダイを装着した小型押出機に供給し、樹脂温度約200℃で押出して、前記2層フィルム表面に溶融フィルム状態で均一コーティングして、「LDPE/接着剤/ポリグリコール酸」の3層の複合フィルム(ML−6)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0067】
[実施例7]
ペレット調製例1で得られたペレット(No.1)、市販LDPE(MI=10g/10分)、及び接着剤としてカルボキシル化ポリオレフィン(登録商標名MODIC E−300S)を、それぞれ各押出機から樹脂温度約230℃で、3層マルチマニホールドダイに供給して膜状に押出し、5kV静電印加ピニング装置付き冷却ドラム(表面温度3〜5℃)表面でTg以下に急冷し、次いで、ガイドロールを介し、延伸ロールを通して約42〜43℃でMDに約3倍延伸し、次いで、テンターにより、同温度でTDに約3倍延伸し、更に約150℃で約15秒間定長熱処理してから巻き取って、「LDPE/接着剤/ポリグリコール酸」の3層複合フィルム(ML−7)を共押出法により調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0068】
[実施例8]
市販ポリ乳酸ペレット〔登録商標名ラクティ、島津製作所(株)製〕をホットプレスを用い約200℃で加圧して、ポリ乳酸フィルムを調製した。一方、市販ポリこはく酸エステルペレット〔登録商標名ビオノーレ#1000、昭和高分子(株)製〕を同様に約150℃で加圧して、ポリこはく酸エステルフィルムを調製した。
ポリグリコール酸フィルム(F1−1)の片面に、実施例5で用いたEVA系接着剤ゾルを塗布し、溶媒を揮発除去し、乾燥させた後、上記ポリ乳酸フィルムを貼り合わせて約80℃で加熱・圧着した。次いで、残りの片面に、同様にして接着剤を塗布し、溶媒を揮発除去し乾燥させた後、上記ポリこはく酸エステルフィルムを加熱・圧着して、「ポリ乳酸/接着剤/ポリグリコール酸/接着剤/ポリこはく酸エステル」の5層の複合フィルム(ML−8)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
実施例1〜8で得たポリグリコール酸フィルム層を含む本発明のガスバリヤー性複合フィルム(ML−1〜ML−8)のガス透過率を一括して表2に示した。また、これらのガス透過率と、それぞれのベースフィルムのガス透過率との比も併せて表2に示した。ただし、ベースフィルムは、PE=100μm、PP=50μm、ポリ乳酸(LA)=30μm、ポリこはく酸(BS)=30μmの厚みで測定したものを換算した値で比較した。
【0069】
【表2】
Figure 0003913847
(脚注)PE=ポリエチレン、PGA=ポリグリコール酸、PP=ポリプロピレン、LA=ポリ乳酸、BS=ポリこはく酸エステル
【0070】
[比較例1]
実施例1においてポリグリコール酸フィルム(F1−1)を省略した点を除くほか、実施例1と同様にして「LDPE/接着剤/接着剤/LDPE」の複合フィルム(ML−C1)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0071】
[比較例2]
実施例4においてポリグリコール酸フィルム(F1−1)を省略した点を除くほか、実施例2と同様にして「CPP/接着剤/接着剤/CPP」の複合フィルム(ML−C4)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0072】
[比較例3]
実施例5においてポリグリコール酸フィルム(F1−1)の使用を省略し、かつ、接着剤面を露出すると付着するおそれがあるので、LDPEフィルム層を厚さ半分の2枚のフィルムに振り分けて両面に圧着した点を除くほか、実施例5と同様にして「LDPE/接着剤/LDPE」の3層の複合フィルム(ML−C5)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0073】
[比較例4]
片面コロナ処理市販LDPEフィルムに、実施例6で用いたEVA系接着フィルムを貼り付けて約100℃で加熱圧着し、離型紙を剥して、「接着剤/PE」の2層の複合フィルム(ML−C6)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0074】
[比較例5]
実施例7のポリグリコール酸に替えてLDPEを用い、かつ、押出量を変えて複合フィルム(ML−C7)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
【0075】
[比較例6]
実施例8において、ポリグリコール酸フィルム(F1−1)の使用を省略し、ポリ乳酸フィルムに、実施例5のEVA等接着剤ゾルを塗布して揮発除去し、乾燥した後ポリこはく酸エステル(BS)フィルムを加熱・圧着して、「ポリ乳酸/接着剤/ポリこはく酸エステル」の複合フィルム(ML−C8)を調製した。得られた複合フィルムについて、各ガスの透過率を求めた。
比較例1〜6で得られた各複合フィルムの層構成及び各ガス透過率を一括して表3に示す。
【0076】
【表3】
Figure 0003913847
(脚注)PE=ポリエチレン、PGA=ポリグリコール酸、PP=ポリプロピレン、LA=ポリ乳酸、BS=ポリこはく酸エステル
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、レトルト滅菌のような高温・高湿下での処理工程を要する物品、特別に長期保存を要する物品等の包材として好適なガスバリヤー性複合フィルムが提供される。また、本発明によれば、酸素ガスバリヤー性及び炭酸ガスバリヤー性が特に優れた複合フィルムが提供される。さらに、本発明によれば、生分解性ポリマーフィルム同士を複合化することにより、環境負荷の小さいガスバリヤー性複合フィルムが提供される。

Claims (8)

  1. 式(1)
    Figure 0003913847
    で表される繰り返し単位を60重量%以上含有し、融点Tmが150℃以上で、溶融エンタルピーΔHmが20J/g以上であるポリグリコール酸から形成されたポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムが積層された層構成を含有し、23℃、相対湿度80%で測定した酸素ガス透過率及び炭酸ガス透過率の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂フィルムのそれらの値の1/2以下であることを特徴とするガスバリヤー性複合フィルム。
  2. 熱可塑性樹脂フィルムが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリこはく酸エステル及びポリカプロラクトンからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂から形成されたフィルムである請求項1記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  3. ポリグリコール酸フィルムが、無配向フィルムまたは配向フィルムである請求項1または2記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  4. ガスバリヤー性複合フィルムが、(1)ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムをラミネーション法により貼り合わせてなる層構成、(2)ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂を押出コーティング法によりフィルム状に溶融押出してなる層構成、または(3)ポリグリコール酸と熱可塑性樹脂とを共押出法によりそれぞれフィルム状に溶融押出し、ポリグリコール酸フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂フィルムを溶融状態で貼り合わせてなる層構成を含有するものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  5. ポリグリコール酸フィルムと熱可塑性樹脂フィルムとの間に接着剤層を介在させてなり、該接着剤層が、カルボキシル化ポリオレフィン、エポキシ化ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリウレタン、エポキシ樹脂、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水添スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、及び天然ゴムからなる群より選ばれる接着剤から形成された層である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  6. ポリグリコール酸フィルムが、(融点+20℃)の温度で、剪断速度100/秒で測定した溶融粘度ηが500〜100,000Pa・s、融点Tmが210℃以上、かつ、溶融エンタルピーΔHmが40J/g以上のポリグリコール酸から形成されたフィルムである請求項1ないし5のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  7. ポリグリコール酸が、グリコリドの開環重合体である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
  8. ポリグリコール酸が、グリコリド60重量%以上100重量%未満と、シュウ酸エチレン、ラクチド、ラクトン類、トリメチレンカーボネート、及び1,3−ジオキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種のコモノマー0重量%超過40重量%以下との共重合体である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のガスバリヤー性複合フィルム。
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