JP3912759B2 - プリンタ及びプリント方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙トレイや記録紙カートリッジなどから記録紙を取り出してプリントを行うプリンタ及びプリント方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
最近、デジタルカメラが急速に普及している。通常は、このデジタルカメラで撮像した画像はパソコンなどに取り込まれ、ここで画像処理した後に、パソコンに接続された各種プリンタでプリントされる。
【０００３】
また、パソコンなどを間に介することなく、デジタルカメラからの画像データを直接にプリンタに送り、プリントすることも行われている。同じようにしてビデオムービーから映像信号を得てプリントすることも行われている。
【０００４】
このようなプリンタにおいては、用紙のトレイに用紙サイズ毎に用紙サイズを識別する機械的マークや光学的マークを付し、プリンタ側でこれらのマークを検出している。そして、検出したマークに基づき、セットされた記録紙のサイズを識別し、これに装着された記録紙のサイズの種別を検出し、これをディスプレイなどに表示している。また、記録紙の選択では、セットされている記録紙のみが選択されるようになる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプリンタでは、セットされている記録紙と異なるサイズのプリントを指定する場合にその指定が不可能になるだけである。このため、１６分割のマルチプリントなどを行うシールプリント用紙に対して、１コマの全画面プリントを行ってしまうこともあり、記録紙が無駄になってしまうことがある。また、プリントに際しても、記録紙のサイズや種別を選択してプリントを行う必要があり、操作が判り難くかつ面倒であった。
【０００６】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、特殊プリントなどを簡単にかつ間違うことなく行えるようにしたプリンタ及びプリント方法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプリンタでは、異なる種別の記録紙であって、それぞれの種別に対応した給紙手段に収納されている前記記録紙にプリントを行うプリンタにおいて、前記給紙手段に設けられ、この給紙手段に収納されている記録紙の種別を示す種別情報と、前記種別情報を読み取る読み取り手段と、読み取った種別情報に基づき前記記録紙に対応する操作手順を選択してこの操作手順を表示する外部ディスプレイと、前記外部ディスプレイに表示された操作手順に従いプリント指示の入力を受け付けて、入力されたプリント指示に従いプリントを行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記読み取り手段で読み取った種別情報に基づき、種別情報に対応するプリントモードを選択し、前記外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力とを行うことを特徴とする。
【０００８】
また、本発明は、異なる種別の記録紙にプリントを行うプリント方法において、前記記録紙を種別毎に収納する給紙手段に、前記記録紙の種別を示す種別情報を付し、前記給紙手段が装填されたときに前記種別情報を読み取り、読み取った種別情報に基づき種別情報に対応するプリントモードを選択し、外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力を受け付け、入力されたプリント指示に従いプリントを行うことを特徴とする。
【０００９】
また、前記プリントモードは、標準プリントを行う標準プリントモード、シールプリントを行うシールプリントモードであることを本発明は特徴とする。
【００１０】
【作用】
本発明では、記録紙の種別を示す種別情報を読み取って、これに基づき記録紙に対応する操作手順を選択し、プリントを行うから、異なる記録紙に対応する操作手順が示されることがなく、記録紙を間違うことなく容易にプリントを行うことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明のカラー感熱プリンタの外観を示す斜視図である。本発明のカラー感熱プリンタ１０は、箱型状のプリンタ本体１１と、これに着脱自在に取り付けられる記録紙カートリッジ１２と、プリント対象画像などを表示するための外部ディスプレイ１３とから構成されている。外部ディスプレイ１３としては、テレビ受像機が用いられる。
【００１２】
プリンタ本体１１の前面には、その中央部で、記録紙カートリッジ１２の装填口１４が設けられている。また、装填口１４の上方には排紙口１５が設けられている。さらに、左側上部にはスマートメディア（小型ＩＣメモリーカード）１６の挿入口１７、その下側には電源スイッチ１８が設けられている。
【００１３】
また、記録紙カートリッジ１２の装填口１４の右側には、上下左右の４個のカーソルキー２０，２１，２２，２３と、その中央部に決定キー２４とが配置されている。また、カーソルキー２０〜２３の上側には、プリントキー２５が配置されている。カーソルキー２０〜２３は、外部ディスプレイ１３に表示されたカーソルを各向きに移動させるものである。決定キー２４は、カーソルで特定されたコマやプリント枚数などを確定する際に用いられる。プリントキー２５は、各プリントモードでの指定が終了した後に操作され、これによりプリントが開始される。
【００１４】
図２に示すように、記録紙カートリッジ１２は、上部が開口している薄型箱状のカートリッジ本体３０と蓋３１とから構成されている。蓋３１は、カートリッジ本体３０に取付軸３２を介して開閉自在に取り付けられている。そして、蓋３１を開けることで、カートリッジ本体３０内に記録紙３３が積層して収納される。また、図１に示すように、蓋３１の両サイドと一端部とにはペーパーガイド３１ａ，３１ｂ，３１ｃが突出して設けられている。このペーパーガイド３１ａ〜３１ｃは、排紙口１５から排出された記録済みの記録紙３３をガイドして、蓋３１からの記録紙３３の脱落を防止する。
【００１５】
図３に示すように、前記取付軸３２の近くで、カートリッジ本体３０と蓋３１との合わせ部には隙間が形成され、この隙間が給紙口３４とされている。蓋３１には、給紙ローラ３５が入り込む給紙ローラ開口３６が形成されている。また、カートリッジ本体３０内には可動底板３７が配置されており、この可動底板３７はコイルバネ３８の付勢により、記録紙３３を給紙ローラ３５に押圧する。また、給紙口３４の下方でカートリッジ本体３０には記録紙分離部３９が設けられている。
【００１６】
記録紙分離部３９内の空きスペースには、基板４０に取り付けたＲＯＭ４１が配置されている。このＲＯＭ４１には、カートリッジ本体３０内に収納する記録紙３３のサイズと種別とが種別情報として書き込まれている。また、基板４０には接続パターン４０ａが形成されており、この接続パターン４０ａが記録紙分離部３９の開口３９ａから露出するようにされている。
【００１７】
プリンタ本体１１内には、接続パターン４０ａに対応する位置で接触ピン４２が突出して形成されている。この接触ピン４２がコイルバネ４３で突出方向に付勢されており、記録紙カートリッジ１２が給紙位置にセットされると、接触ピン４２が接続パターン４０ａに接触し、ＲＯＭ４１はプリンタ本体１１内のシステムコントローラ４５に接続される。
【００１８】
システムコントローラ４５は、プリンタ本体１１の各部を制御して、スマートメディア１６に記憶された画像に基づきプリントを行う。図４は、システムコントローラ４５におけるプリント手順を示すフローチャートである。電源を入れると、まず、各部が初期化される。次に、記録紙カートリッジ１２が装填口１４にセットされているか否かが検出される。この検出はカートリッジ検出センサを設けて行う他に、ＲＯＭ４１のデータ読み出しが可能か否かにより、記録紙カートリッジ１２のセットの有無を検出してもよい。
【００１９】
記録紙カートリッジ１２がセットされていない場合には、外部ディスプレイ１３にカートリッジ無しの表示が行われ、記録紙カートリッジ１２のセットが促される。次に、ＲＯＭ４１から読み出したデータに基づき、標準カートリッジの場合には、標準プリントモードが選択される。また、１６分割シールプリント用カートリッジの場合には、１６分割のシールプリントモードが選択される。なお、ＲＯＭ４１から種別情報が得られない場合には、カートリッジ交換の表示がされ、指定の記録紙カートリッジでないことが警告される。この場合には、プリントは禁止される。
【００２０】
標準プリントモードでは、外部ディスプレイ１３に、図５に示すような標準プリントモードのメニューが表示される。標準プリントモードのメニュー画面５０は、プリント対象コマの指定エリア５１と、プリント対象画像の表示エリア５２と、プリント枚数の指定エリア５３とから構成されている。このメニュー画面５０でプリント対象コマの指定とプリント枚数の入力とを行う。
【００２１】
プリント対象コマの指定エリア５１には、スマートメディア１６に記憶されている各コマの画像が縮小コマ５４として表示される。この中から、カーソルキー２０〜２３を操作して、プリント対象コマを特定する。現在カーソル枠５５で指定されているコマは、その周囲が例えば画面の背景色と異なる例えば青色に変わる。そして、プリンタのカーソルキー２０〜２３を操作することで、例えば右を向いたカーソルキー２３を操作することで、画面のカーソル枠５５が右に移動する。また、他のカーソルキー２０〜２２を操作することにより、同じようにカーソルキー２０〜２２が指示する方向にカーソル枠５５が移動する。そして、カーソル枠５５がプリント対象コマの縮小コマ５４に移動したときに、決定キー２４を操作することで、カーソル枠５５で指示されたコマがプリント対象コマとして選択される。
【００２２】
次に、プリント枚数を入力する。プリント枚数表示枠５６はデフォルトでは「１」として表示され、増やす場合には、数字の横の上向き三角ボタン５７を押すことにより、「２」，「３」・・・のように変えることができる。また、プリント枚数を減らすときには、下向き三角ボタン５８を押す。この後、プリントキー２５を操作することで、ノーマルプリントが行われる。ノーマルプリントでは、記録紙３３のプリントエリアの全面に１コマの画像が記録される。
【００２３】
１６分割のシールプリントモードでは、外部ディスプレイ１３に、図６に示すようにシールプリントモードのメニュー画面６０が表示される。このメニュー画面６０は、プリント対象コマの指定エリア６１と、プリント対象画像の表示エリア６２と、プリント枚数の指定エリア６３とから構成されている。なお、図５に示すものと同一構成部材には同一符号が付してある。そして、標準プリントと同じようにして、プリント対象コマの特定と、プリント枚数の指定とが行われる。特定されたプリント対象コマの画像は、プリント対象画像の表示エリア６２に表示される。
【００２４】
このように、記録紙カートリッジ１２を装填口１４にセットすると、この記録紙カートリッジ１２に収納された記録紙３３に対応するプリントメニュー画面５０，６０が表示されるので、収納されている記録紙３３と異なるプリントが行われることがなく、間違いがなくなる。しかも、収納されている記録紙３３に対応する専用のプリントモードが選択されるため、煩わしい記録紙３３の選択を行う必要もなくなる。
【００２５】
なお、上記実施形態では、特殊記録紙として、１６分割のシール用記録紙を用いたが、その分割数はこれに限定されることなく、４分割、１２分割、２４分割などの各種分割数のシール記録紙を用いてもよい。この場合には、ＲＯＭ４１にこれらを識別する種別情報を書き込んでおく。また、シール記録紙の各コマの形状も矩形に限定されることなく、図７に示すような楕円形のシール切込み７０を有するシール用記録紙７１や、図８に示すようなハート形のシール切込み７２を有するシール用記録紙７３などのように、各種形状の切込みを有するものを用いてもよい。また、シールプリントの場合には、上記実施形態では同一画像を１６個並べたものをプリントするようにしたが、この他に、スマートメディア１６に記録されている各コマを個々に並べるようにしてマルチコマを多数記録したシールプリントを作成してもよい。さらには、複数のコマの指定と、指定したコマの数とを入力することで、複数コマを同一のシールプリント用記録紙に複数個記録してもよい。
【００２６】
さらには、特殊記録紙として、ＶＨＳや８ミリ、通常のカセットテープなどのラベル用記録紙を用いてもよい。図９は、ＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙７５を示すもので、カセットの背面や上面に貼るためのシール切込み７６，７７が形成されている。
【００２７】
図１０は、ＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙７５のメニュー画面８０の一例を示している。このメニュー画面８０は、プリント対象コマの指定エリア８１と、プリント対象画像の表示エリア８２と、ラベル用文字入力エリア８３と、プリント枚数の指定エリア８４とから構成されている。なお、プリント対象コマの指定エリア８１と、プリント枚数の指定エリア８４とは、他のメニュー画面５０，５１と同様である。
【００２８】
プリント対象画像の表示エリア８２には各ラベル画像８２ａ，８２ｂ，８２ｃが表示される。この各ラベル画像８２ａ〜８２ｃに対して、対応する文字や画像が入力される。まず、タイトルラベル画像８２ａの入力では、タイトルラベル画像８２ａの周囲が青色に変わってカーソル枠８５が表示され、タイトルラベル画像８１の入力モードであることが知らされる。このとき、ラベル用文字入力エリア８３内の対応するキー８６をカーソルキー及び決定キーを操作して選択することで、タイトルなどを入力することができる。
【００２９】
入力された文字や指定されたプリント対象コマは、各ラベル画像８２ａ〜８２ｃ内に嵌め込み合成される。この後、プリントキー２５を操作することで、これらの画像８２ａ〜８２ｃがラベル用記録紙７５に記録される。
【００３０】
なお、上記実施形態では記録紙カートリッジ１２を給紙手段として用いたが、この他に、図示は省略したが、給紙トレイや記録紙パッケージを給紙手段として用いてもよい。記録紙パッケージは、単独でプリンタ本体１１の挿入口１４にセットされる他に、給紙トレイや記録紙カートリッジに装填された後にセットされる。この場合にも、これら給紙トレイや記録紙パッケージにＲＯＭを内蔵させ、このＲＯＭにトレイやパッケージ内に装填した記録紙の種別情報を記録する。また、ＲＯＭとしては、電気的に消去・書き込みが可能なＥＥＰＲＯＭを用いてもよい。
【００３１】
さらには、ＲＯＭの代わりに凹凸からなる種別情報を用いてもよい。この場合には、凹凸でプリンタ側のメカスイッチを切り換えて、記録紙の種別情報を得る。また、凹凸の代わりに、白マークや黒マークから種別情報を構成してもよい。この場合には、白マークや黒マークを給紙手段に形成し、これらのマークをフォトセンサーで検出して、記録紙の種別を識別する。また、白や黒のマークの他にバーコードなどのマークを種別情報として用いてもよい。
【００３２】
上記実施形態では、カラー感熱プリンタ１０に本発明を実施したが、この他に、他の例えば昇華型や熱溶融型のサーマルプリンタに本発明を実施してもよい。さらには、サーマルプリント方式の他に、他のインクジェット記録方式や、レーザー光による銀塩式プリンタなどに本発明を実施してもよい。上記実施形態では、外部ディスプレイ１３を用いたが、この他にディスプレイをプリンタ本体に内蔵させてもよい。
【００３３】
【発明の効果】
本発明によれば、記録紙の種別を示す種別情報と、前記種別情報を読み取る読み取り手段と、読み取った種別情報に基づき記録紙に対応する操作手順を選択し、この操作手順によりプリントを行う制御手段とを設けたから、記録紙の種別に対応するプリントが確実に行われるようになる。したがって、記録紙の種別とは異なるプリントが行われることがなく、誤ったプリントがなされることがなくなる。しかも、記録紙の種別に応じた専用の操作手順が示されるので、煩わしい記録紙の設定などを行う必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のカラー感熱プリンタを示す斜視図である。
【図２】記録紙カートリッジを開いた状態を示す斜視図である。
【図３】記録紙カートリッジが給紙位置にセットされた状態を示す断面図である。
【図４】本発明の処理手順を示すフローチャートである。
【図５】標準プリントモードのメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図６】１６分割のシールプリントモードのメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図７】別の実施形態におけるシール用記録紙の一例を示す平面図である。
【図８】別の実施形態におけるシール用記録紙の一例を示す平面図である。
【図９】別の実施形態におけるＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙の一例を示す平面図である。
【図１０】ＶＨＳカセットテープのラベル用プリントモードのメニュー画面の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
１０ カラー感熱プリンタ
１１ プリンタ本体
１２ 記録紙カートリッジ
１３ 外部ディスプレイ
１４ 装填口
１５ 排紙口
１６ スマートメディア
２０〜２３ カーソルキー
２４ 決定キー
２５ プリントキー
３０ カートリッジ本体
３１ 蓋
３３ 記録紙
４０ 基板
４１ ＲＯＭ
４２ 接触ピン
５０，６０，８０ メニュー画面
５４ 縮小コマ
５５，８５ カーソル枠
７０，７２，７６，７７ シール切込み
７１，７３ シール用記録紙
７５ ラベル用記録紙
８６ キー
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙トレイや記録紙カートリッジなどから記録紙を取り出してプリントを行うプリンタ及びプリント方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
最近、デジタルカメラが急速に普及している。通常は、このデジタルカメラで撮像した画像はパソコンなどに取り込まれ、ここで画像処理した後に、パソコンに接続された各種プリンタでプリントされる。
【０００３】
また、パソコンなどを間に介することなく、デジタルカメラからの画像データを直接にプリンタに送り、プリントすることも行われている。同じようにしてビデオムービーから映像信号を得てプリントすることも行われている。
【０００４】
このようなプリンタにおいては、用紙のトレイに用紙サイズ毎に用紙サイズを識別する機械的マークや光学的マークを付し、プリンタ側でこれらのマークを検出している。そして、検出したマークに基づき、セットされた記録紙のサイズを識別し、これに装着された記録紙のサイズの種別を検出し、これをディスプレイなどに表示している。また、記録紙の選択では、セットされている記録紙のみが選択されるようになる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプリンタでは、セットされている記録紙と異なるサイズのプリントを指定する場合にその指定が不可能になるだけである。このため、１６分割のマルチプリントなどを行うシールプリント用紙に対して、１コマの全画面プリントを行ってしまうこともあり、記録紙が無駄になってしまうことがある。また、プリントに際しても、記録紙のサイズや種別を選択してプリントを行う必要があり、操作が判り難くかつ面倒であった。
【０００６】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、特殊プリントなどを簡単にかつ間違うことなく行えるようにしたプリンタ及びプリント方法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプリンタでは、異なる種別の記録紙であって、それぞれの種別に対応した給紙手段に収納されている前記記録紙にプリントを行うプリンタにおいて、前記給紙手段に設けられ、この給紙手段に収納されている記録紙の種別を示す種別情報と、前記種別情報を読み取る読み取り手段と、読み取った種別情報に基づき前記記録紙に対応する操作手順を選択してこの操作手順を表示する外部ディスプレイと、前記外部ディスプレイに表示された操作手順に従いプリント指示の入力を受け付けて、入力されたプリント指示に従いプリントを行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記読み取り手段で読み取った種別情報に基づき、種別情報に対応するプリントモードを選択し、前記外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力とを行うことを特徴とする。
【０００８】
また、本発明は、異なる種別の記録紙にプリントを行うプリント方法において、前記記録紙を種別毎に収納する給紙手段に、前記記録紙の種別を示す種別情報を付し、前記給紙手段が装填されたときに前記種別情報を読み取り、読み取った種別情報に基づき種別情報に対応するプリントモードを選択し、外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力を受け付け、入力されたプリント指示に従いプリントを行うことを特徴とする。
【０００９】
また、前記プリントモードは、標準プリントを行う標準プリントモード、シールプリントを行うシールプリントモードであることを本発明は特徴とする。
【００１０】
【作用】
本発明では、記録紙の種別を示す種別情報を読み取って、これに基づき記録紙に対応する操作手順を選択し、プリントを行うから、異なる記録紙に対応する操作手順が示されることがなく、記録紙を間違うことなく容易にプリントを行うことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明のカラー感熱プリンタの外観を示す斜視図である。本発明のカラー感熱プリンタ１０は、箱型状のプリンタ本体１１と、これに着脱自在に取り付けられる記録紙カートリッジ１２と、プリント対象画像などを表示するための外部ディスプレイ１３とから構成されている。外部ディスプレイ１３としては、テレビ受像機が用いられる。
【００１２】
プリンタ本体１１の前面には、その中央部で、記録紙カートリッジ１２の装填口１４が設けられている。また、装填口１４の上方には排紙口１５が設けられている。さらに、左側上部にはスマートメディア（小型ＩＣメモリーカード）１６の挿入口１７、その下側には電源スイッチ１８が設けられている。
【００１３】
また、記録紙カートリッジ１２の装填口１４の右側には、上下左右の４個のカーソルキー２０，２１，２２，２３と、その中央部に決定キー２４とが配置されている。また、カーソルキー２０〜２３の上側には、プリントキー２５が配置されている。カーソルキー２０〜２３は、外部ディスプレイ１３に表示されたカーソルを各向きに移動させるものである。決定キー２４は、カーソルで特定されたコマやプリント枚数などを確定する際に用いられる。プリントキー２５は、各プリントモードでの指定が終了した後に操作され、これによりプリントが開始される。
【００１４】
図２に示すように、記録紙カートリッジ１２は、上部が開口している薄型箱状のカートリッジ本体３０と蓋３１とから構成されている。蓋３１は、カートリッジ本体３０に取付軸３２を介して開閉自在に取り付けられている。そして、蓋３１を開けることで、カートリッジ本体３０内に記録紙３３が積層して収納される。また、図１に示すように、蓋３１の両サイドと一端部とにはペーパーガイド３１ａ，３１ｂ，３１ｃが突出して設けられている。このペーパーガイド３１ａ〜３１ｃは、排紙口１５から排出された記録済みの記録紙３３をガイドして、蓋３１からの記録紙３３の脱落を防止する。
【００１５】
図３に示すように、前記取付軸３２の近くで、カートリッジ本体３０と蓋３１との合わせ部には隙間が形成され、この隙間が給紙口３４とされている。蓋３１には、給紙ローラ３５が入り込む給紙ローラ開口３６が形成されている。また、カートリッジ本体３０内には可動底板３７が配置されており、この可動底板３７はコイルバネ３８の付勢により、記録紙３３を給紙ローラ３５に押圧する。また、給紙口３４の下方でカートリッジ本体３０には記録紙分離部３９が設けられている。
【００１６】
記録紙分離部３９内の空きスペースには、基板４０に取り付けたＲＯＭ４１が配置されている。このＲＯＭ４１には、カートリッジ本体３０内に収納する記録紙３３のサイズと種別とが種別情報として書き込まれている。また、基板４０には接続パターン４０ａが形成されており、この接続パターン４０ａが記録紙分離部３９の開口３９ａから露出するようにされている。
【００１７】
プリンタ本体１１内には、接続パターン４０ａに対応する位置で接触ピン４２が突出して形成されている。この接触ピン４２がコイルバネ４３で突出方向に付勢されており、記録紙カートリッジ１２が給紙位置にセットされると、接触ピン４２が接続パターン４０ａに接触し、ＲＯＭ４１はプリンタ本体１１内のシステムコントローラ４５に接続される。
【００１８】
システムコントローラ４５は、プリンタ本体１１の各部を制御して、スマートメディア１６に記憶された画像に基づきプリントを行う。図４は、システムコントローラ４５におけるプリント手順を示すフローチャートである。電源を入れると、まず、各部が初期化される。次に、記録紙カートリッジ１２が装填口１４にセットされているか否かが検出される。この検出はカートリッジ検出センサを設けて行う他に、ＲＯＭ４１のデータ読み出しが可能か否かにより、記録紙カートリッジ１２のセットの有無を検出してもよい。
【００１９】
記録紙カートリッジ１２がセットされていない場合には、外部ディスプレイ１３にカートリッジ無しの表示が行われ、記録紙カートリッジ１２のセットが促される。次に、ＲＯＭ４１から読み出したデータに基づき、標準カートリッジの場合には、標準プリントモードが選択される。また、１６分割シールプリント用カートリッジの場合には、１６分割のシールプリントモードが選択される。なお、ＲＯＭ４１から種別情報が得られない場合には、カートリッジ交換の表示がされ、指定の記録紙カートリッジでないことが警告される。この場合には、プリントは禁止される。
【００２０】
標準プリントモードでは、外部ディスプレイ１３に、図５に示すような標準プリントモードのメニューが表示される。標準プリントモードのメニュー画面５０は、プリント対象コマの指定エリア５１と、プリント対象画像の表示エリア５２と、プリント枚数の指定エリア５３とから構成されている。このメニュー画面５０でプリント対象コマの指定とプリント枚数の入力とを行う。
【００２１】
プリント対象コマの指定エリア５１には、スマートメディア１６に記憶されている各コマの画像が縮小コマ５４として表示される。この中から、カーソルキー２０〜２３を操作して、プリント対象コマを特定する。現在カーソル枠５５で指定されているコマは、その周囲が例えば画面の背景色と異なる例えば青色に変わる。そして、プリンタのカーソルキー２０〜２３を操作することで、例えば右を向いたカーソルキー２３を操作することで、画面のカーソル枠５５が右に移動する。また、他のカーソルキー２０〜２２を操作することにより、同じようにカーソルキー２０〜２２が指示する方向にカーソル枠５５が移動する。そして、カーソル枠５５がプリント対象コマの縮小コマ５４に移動したときに、決定キー２４を操作することで、カーソル枠５５で指示されたコマがプリント対象コマとして選択される。
【００２２】
次に、プリント枚数を入力する。プリント枚数表示枠５６はデフォルトでは「１」として表示され、増やす場合には、数字の横の上向き三角ボタン５７を押すことにより、「２」，「３」・・・のように変えることができる。また、プリント枚数を減らすときには、下向き三角ボタン５８を押す。この後、プリントキー２５を操作することで、ノーマルプリントが行われる。ノーマルプリントでは、記録紙３３のプリントエリアの全面に１コマの画像が記録される。
【００２３】
１６分割のシールプリントモードでは、外部ディスプレイ１３に、図６に示すようにシールプリントモードのメニュー画面６０が表示される。このメニュー画面６０は、プリント対象コマの指定エリア６１と、プリント対象画像の表示エリア６２と、プリント枚数の指定エリア６３とから構成されている。なお、図５に示すものと同一構成部材には同一符号が付してある。そして、標準プリントと同じようにして、プリント対象コマの特定と、プリント枚数の指定とが行われる。特定されたプリント対象コマの画像は、プリント対象画像の表示エリア６２に表示される。
【００２４】
このように、記録紙カートリッジ１２を装填口１４にセットすると、この記録紙カートリッジ１２に収納された記録紙３３に対応するプリントメニュー画面５０，６０が表示されるので、収納されている記録紙３３と異なるプリントが行われることがなく、間違いがなくなる。しかも、収納されている記録紙３３に対応する専用のプリントモードが選択されるため、煩わしい記録紙３３の選択を行う必要もなくなる。
【００２５】
なお、上記実施形態では、特殊記録紙として、１６分割のシール用記録紙を用いたが、その分割数はこれに限定されることなく、４分割、１２分割、２４分割などの各種分割数のシール記録紙を用いてもよい。この場合には、ＲＯＭ４１にこれらを識別する種別情報を書き込んでおく。また、シール記録紙の各コマの形状も矩形に限定されることなく、図７に示すような楕円形のシール切込み７０を有するシール用記録紙７１や、図８に示すようなハート形のシール切込み７２を有するシール用記録紙７３などのように、各種形状の切込みを有するものを用いてもよい。また、シールプリントの場合には、上記実施形態では同一画像を１６個並べたものをプリントするようにしたが、この他に、スマートメディア１６に記録されている各コマを個々に並べるようにしてマルチコマを多数記録したシールプリントを作成してもよい。さらには、複数のコマの指定と、指定したコマの数とを入力することで、複数コマを同一のシールプリント用記録紙に複数個記録してもよい。
【００２６】
さらには、特殊記録紙として、ＶＨＳや８ミリ、通常のカセットテープなどのラベル用記録紙を用いてもよい。図９は、ＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙７５を示すもので、カセットの背面や上面に貼るためのシール切込み７６，７７が形成されている。
【００２７】
図１０は、ＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙７５のメニュー画面８０の一例を示している。このメニュー画面８０は、プリント対象コマの指定エリア８１と、プリント対象画像の表示エリア８２と、ラベル用文字入力エリア８３と、プリント枚数の指定エリア８４とから構成されている。なお、プリント対象コマの指定エリア８１と、プリント枚数の指定エリア８４とは、他のメニュー画面５０，５１と同様である。
【００２８】
プリント対象画像の表示エリア８２には各ラベル画像８２ａ，８２ｂ，８２ｃが表示される。この各ラベル画像８２ａ〜８２ｃに対して、対応する文字や画像が入力される。まず、タイトルラベル画像８２ａの入力では、タイトルラベル画像８２ａの周囲が青色に変わってカーソル枠８５が表示され、タイトルラベル画像８１の入力モードであることが知らされる。このとき、ラベル用文字入力エリア８３内の対応するキー８６をカーソルキー及び決定キーを操作して選択することで、タイトルなどを入力することができる。
【００２９】
入力された文字や指定されたプリント対象コマは、各ラベル画像８２ａ〜８２ｃ内に嵌め込み合成される。この後、プリントキー２５を操作することで、これらの画像８２ａ〜８２ｃがラベル用記録紙７５に記録される。
【００３０】
なお、上記実施形態では記録紙カートリッジ１２を給紙手段として用いたが、この他に、図示は省略したが、給紙トレイや記録紙パッケージを給紙手段として用いてもよい。記録紙パッケージは、単独でプリンタ本体１１の挿入口１４にセットされる他に、給紙トレイや記録紙カートリッジに装填された後にセットされる。この場合にも、これら給紙トレイや記録紙パッケージにＲＯＭを内蔵させ、このＲＯＭにトレイやパッケージ内に装填した記録紙の種別情報を記録する。また、ＲＯＭとしては、電気的に消去・書き込みが可能なＥＥＰＲＯＭを用いてもよい。
【００３１】
さらには、ＲＯＭの代わりに凹凸からなる種別情報を用いてもよい。この場合には、凹凸でプリンタ側のメカスイッチを切り換えて、記録紙の種別情報を得る。また、凹凸の代わりに、白マークや黒マークから種別情報を構成してもよい。この場合には、白マークや黒マークを給紙手段に形成し、これらのマークをフォトセンサーで検出して、記録紙の種別を識別する。また、白や黒のマークの他にバーコードなどのマークを種別情報として用いてもよい。
【００３２】
上記実施形態では、カラー感熱プリンタ１０に本発明を実施したが、この他に、他の例えば昇華型や熱溶融型のサーマルプリンタに本発明を実施してもよい。さらには、サーマルプリント方式の他に、他のインクジェット記録方式や、レーザー光による銀塩式プリンタなどに本発明を実施してもよい。上記実施形態では、外部ディスプレイ１３を用いたが、この他にディスプレイをプリンタ本体に内蔵させてもよい。
【００３３】
【発明の効果】
本発明によれば、記録紙の種別を示す種別情報と、前記種別情報を読み取る読み取り手段と、読み取った種別情報に基づき記録紙に対応する操作手順を選択し、この操作手順によりプリントを行う制御手段とを設けたから、記録紙の種別に対応するプリントが確実に行われるようになる。したがって、記録紙の種別とは異なるプリントが行われることがなく、誤ったプリントがなされることがなくなる。しかも、記録紙の種別に応じた専用の操作手順が示されるので、煩わしい記録紙の設定などを行う必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のカラー感熱プリンタを示す斜視図である。
【図２】記録紙カートリッジを開いた状態を示す斜視図である。
【図３】記録紙カートリッジが給紙位置にセットされた状態を示す断面図である。
【図４】本発明の処理手順を示すフローチャートである。
【図５】標準プリントモードのメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図６】１６分割のシールプリントモードのメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図７】別の実施形態におけるシール用記録紙の一例を示す平面図である。
【図８】別の実施形態におけるシール用記録紙の一例を示す平面図である。
【図９】別の実施形態におけるＶＨＳカセットテープのラベル用記録紙の一例を示す平面図である。
【図１０】ＶＨＳカセットテープのラベル用プリントモードのメニュー画面の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
１０ カラー感熱プリンタ
１１ プリンタ本体
１２ 記録紙カートリッジ
１３ 外部ディスプレイ
１４ 装填口
１５ 排紙口
１６ スマートメディア
２０〜２３ カーソルキー
２４ 決定キー
２５ プリントキー
３０ カートリッジ本体
３１ 蓋
３３ 記録紙
４０ 基板
４１ ＲＯＭ
４２ 接触ピン
５０，６０，８０ メニュー画面
５４ 縮小コマ
５５，８５ カーソル枠
７０，７２，７６，７７ シール切込み
７１，７３ シール用記録紙
７５ ラベル用記録紙
８６ キー
Claims (4)
- 異なる種別の記録紙であって、それぞれの種別に対応した給紙手段に収納されている前記記録紙にプリントを行うプリンタにおいて、
前記給紙手段に設けられ、この給紙手段に収納されている記録紙の種別を示す種別情報と、
前記種別情報を読み取る読み取り手段と、
読み取った種別情報に基づき前記記録紙に対応する操作手順を選択してこの操作手順を表示する外部ディスプレイと、
前記外部ディスプレイに表示された操作手順に従いプリント指示の入力を受け付けて、入力されたプリント指示に従いプリントを行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記読み取り手段で読み取った種別情報に基づき、種別情報に対応するプリントモードを選択し、前記外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力とを行うことを特徴とするプリンタ。 - 前記プリントモードは、標準プリントを行う標準プリントモード、シールプリントを行うシールプリントモードであることを特徴とする請求項１項記載のプリンタ。
- 異なる種別の記録紙にプリントを行うプリント方法において、前記記録紙を種別毎に収納する給紙手段に、前記記録紙の種別を示す種別情報を付し、前記給紙手段が装填されたときに前記種別情報を読み取り、読み取った種別情報に基づき種別情報に対応するプリントモードを選択し、外部ディスプレイに、プリント対象コマを指定するためのプリント指定エリアと、プリント対象画像を表示するためのプリント対象画像表示エリアと、プリント枚数を指定するためのプリント枚数指定エリアとを有するプリントメニュー画面を各プリントモード毎に表示し、プリント対象コマの指定とプリント枚数の入力を受け付け、入力されたプリント指示に従いプリントを行うことを特徴とするプリント方法。
- 前記プリントモードは、標準プリントを行う標準プリントモード、シールプリントを行うシールプリントモードであることを特徴とする請求項３項記載のプリント方法。
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