JP3908058B2 - 背景映像選択システムに特徴を有するカラオケ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカラオケ装置に関し、とくに、背景映像選択システムに特徴を有するカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
優れた音源から繰り出される本格的な楽曲演奏をバックにマイクを握りしめ、好みの歌を高らかに歌い上げる興奮は、カラオケを楽しむ多くの者に共通する。そしてこの歌唱時の楽曲演奏と相まって、その場の雰囲気を盛り上げるのが背景映像である。背景映像のデータはディスク媒体に多数収録されているのが一般的であり、カラオケ装置はこのディスク媒体を多数枚格納し楽曲演奏との同期再生に備えている。
【0003】
これらディスク媒体は、楽曲の演奏予約リストに従って複数のディスクドライブに選択的に装填され再生されることになる。したがってカラオケ装置は、ある楽曲演奏に伴ってディスクドライブAで背景映像Cを再生している間に、次演奏予定の楽曲に対応する背景映像Dが収録されたディスク媒体をディスクドライブBに装填し再生準備を整える。これにより、演奏される楽曲のうつりかわりに合わせて背景映像の切り替えが実現される。
【0004】
背景映像を演奏楽曲に合わせて選択再生する手法は従来よりいくつか考案されてきた。例えば楽曲のタイトルや歌詞に含まれる単語をそれらが記憶されている記憶媒体からテキストデータとして抽出しておき、このテキストデータを「冬」、「日本海」、「ハワイ」、「クリスマス」といった単語と背景映像との関係を定めたテーブルに対照させてマッチングを行い、演奏楽曲に合わせた背景映像を該当するディスク媒体から選択再生する手法がある(例:特許第2853258号公報)。
【0005】
また他方で、例えば「J−POP」、「演歌」、「グループサウンズ」などといった音楽ジャンルの属性情報を背景映像に関連づけし、演奏楽曲の音楽ジャンルと背景映像の音楽ジャンルとのマッチング検索を行って、該当する背景映像を抽出し再生するなどの手法もあった(例:特許第3106076号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
カラオケを楽しむ者にとって、好みの歌を好きなように歌うのが大切なのであって、予約した曲を律儀に最後まで歌いきるという観念は薄い。例えば、時間制でボックスを借りてカラオケを楽しむ場合、自分の歌唱力では歌いこなせないと判断した曲や、歌唱とはもう関係が無い後奏部分に入った曲に関しては、楽曲の演奏途中であっても演奏を中断させてしまうことが間々ある。一方、カラオケ装置側で自動的に演奏を中断させる機能を備えることもある。これには、1楽曲の演奏毎に課金するシステムを採用している店舗などで利用されている「2コーラス・フェードアウト」機能などがそれに当たる。この機能を使用するように設定されたカラオケ装置は、3番以上ある楽曲演奏を自動的に2番でうち切ってフェードアウトさせながら終了させる。演奏楽曲数を増やして収益を向上させることを目的としたものである。
【0007】
このように楽曲演奏が中断されたとき、上述した従来のカラオケ装置においては、背景映像を再生準備中にあるディスクドライブには演奏を中断した楽曲用のその後に再生が予定されているディスク媒体がすでに装着されている。そのため、その媒体、あるいは、再生処理中にあったディスク媒体をもとの格納場所に戻したのち、そのつぎの演奏予定楽曲で最初に指定されている映像を記録したディスク媒体をディスクドライブにセットし直さなければならない。つまり楽曲演奏が中断された場合、次演奏予定の楽曲に対応した背景映像をスムーズに再生することは出来なかった。
【0008】
したがってこのディスク媒体の再装填動作に掛かる時間、利用者はいらいらしながら待たなければならない。また、時間貸しのカラオケ店舗であれば、歌える曲数も少なくなり無駄な時間に料金が発生することになり利用者の不満は蓄積されるであろう。一方、一曲毎に課金して、2コーラス・フェードアウト機能を使用しているカラオケ店舗側でも、十分にその機能の効果が得られない。そのため、演奏曲数を大幅に増加させることができず、収益の向上が見込めないという課題が存在した。
【0009】
一方、この問題を解決すべく、楽曲演奏中断時に再生される楽曲ジャンル毎の緊急映像を予め用意しておき、次演奏予定の楽曲の背景映像台本(楽曲に対応付けされて設定されている映像区分識別子の順列)における先頭の背景映像とこの緊急映像とを差し替えて背景映像の再生を実行する手法が提案されている。しかしこの手法を実行した場合、例えば「演歌」や「J−POP」といったジャンルがいくら同じとはいえ、もともと異なるストーリー性のもとで吟味された先頭の背景映像と以降の背景映像とにイメージギャップが生じやすく、カラオケ利用者にとって違和感のないストーリ展開とはなりにくいという問題があった。
【0010】
そこで本発明は、楽曲の演奏中断があった場合に、次演奏予定の楽曲の背景映像を素早く、しかも違和感少なく表示出力することが可能なカラオケ装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するためになされたカラオケ装置であって、次の事項(1)〜(9)によって特定されるものである。
(1)映像データベースと、記憶手段と、背景映像再生手段と、制御手段とを備え、演奏する楽曲IDに基づいて演奏中の背景映像を選出するカラオケ装置であること
(2)映像データベースは、映像区分識別子により特定される多数の区分映像を複数の記録媒体に分散して格納していること
(3)記憶手段は、楽曲属性データと台本データを記憶していること
(4)楽曲属性データは、楽曲IDと楽曲属性情報を対応付けしていること
(5)台本データは、楽曲IDと複数の映像区分識別子の順列を対応づけしていること
(6)背景映像再生手段は、制御手段の制御により、映像データベースの特定の記録媒体を再生位置にセットするとともに、セットした記録媒体の特定の記録所在に記録されている区分映像を表示出力すること
(7)制御手段は、ある楽曲の演奏を開始する時点で、当該楽曲のIDに対応する台本データAに記述されている映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Bに対応する区分映像が現に再生位置にセットされている記録媒体Cに記録されているか否かを調査し、記録されていれば第1処理を実行し、記録されていなければ第2処理を行うこと
(8)第1処理は、楽曲演奏に際して背景映像再生手段を制御し、台本データAに記述されている映像区分識別子の順列に基づいて区分映像を時系列に表示出力させること
(9)第2処理は、演奏楽曲と同じ楽曲属性情報が対応付けされた他の楽曲の台本データDにおける映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Eを取得し、映像区分識別子Eに対応する区分映像データが記録媒体Cに記録されていれば、楽曲演奏に際して背景映像再生手段を制御し、台本データAの映像区分識別子の順列を台本データDの映像区分識別子の順列に置換して区分映像を表示出力させること
【0012】
本発明は、上記事項(1)〜(8)に以下の事項(21)と(22)を加えたカラオケ装置とすることもできる。
(21)楽曲属性情報は、分類コードと元歌アーティストを含むこと
(22)第2処理では、演奏楽曲と同じ分類コードの他の楽曲のうち、演奏楽曲と同じ元歌アーティストが対応付けされている台本データDにおける映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Eを取得すること
【0016】
【発明の実施の形態】
===カラオケ装置の基本構成===
図1は実施形態におけるカラオケ装置1の構成を示している。中央制御部11は、内部にCPU、RAM、ROMを含むマイコンであり、データバス100や制御バス110を介して周辺各構成部とデータ通信を行い、このカラオケ装置1を制御/統括している。ハードディスク装置12には多数曲分のカラオケデータに加え、カラオケ楽曲のID(楽曲番号)によって検索可能に対応づけられている種々のデータも格納されている。カラオケデータはMIDI形式によって記述された伴奏音楽生成データと、その伴奏音楽の演奏に同期して描出すべき歌詞文字やその文字の属性(表示位置、表示色、表示/消去タイミング)を記述した歌詞描出データとをセットにしたものである。
【0017】
中央制御部11は、リモコン送信器17や操作パネル18からリクエスト楽曲のID入力を操作制御部19を介して受け取ると、その入力順とIDとを対応づけてRAMに格納し、楽曲の演奏予約登録を行う。そして、予約順番に従って該当する楽曲のカラオケデータを取り出す。そして、MIDIデータをシンセサイザ13に転送する。シンセサイザ13はそのMIDIデータに従って、内蔵音源を制御して、カラオケ伴奏音楽を生成する。カラオケ伴奏音楽はミキシングアンプ14でマイクロホン15からの歌唱音声信号と混合されてスピーカ16に音声出力される。一方、歌詞描出データに基づいて、歌詞画像に相当するビットマップ画像をビデオRAM20に展開する。さらに、映像データベース部30を制御して、適宜な背景映像用の映像信号を出力させる。映像制御部21は、この背景映像を歌詞画像の背景としてスーパーインポーズ処理し、ディスプレイ22に映像出力する。
【0018】
===映像データベースの構成===
図2は映像データベース部30の構成図を示している。映像データベース制御部31は、カラオケ装置本体1の中央制御部11とバス(100、110)を介してデータ通信を行い、映像データベース部30の各構成部を制御する。ディスク格納部32は、多数枚(例:本実施例では100枚)のDVD(以下、ディスク)(Di:iは1〜100の番号)を装填/収容している。各ディスクDiには、カラオケ伴奏音楽の演奏時に背景映像としてディスプレイに表示するために用意された長時間分(例:再生時間にして133分)の映像が、MPEG2規格によって符号化圧縮し適当な短時間で区分された区分映像として映像区分識別子を絡めて記録されている。2系統のディスクドライブ33、34は、ディスクローディング機構35によってディスク格納部32から供給されたディスクDiを駆動し、そのディスクDiに記録されている区分映像を映像区分識別子をキーに読み出す。入力切替部36は、ディスクドライブ33、34から出力された区分映像の入力切替を行って、適宜な系統のディスクドライブ(33、34)からの区分映像をMPEG2デコード部37へ向けて出力する。MPEG2デコード部37は入力した区分映像をリアルタイムで伸長・復号して映像信号を再生する。
【0019】
多数枚のディスクDiは、それぞれディスク番号i(iは1〜100の整数)が割り振られており、その番号に従ってディスク格納部32の所定の位置に装填されている。もちろん、各ディスクDiにも自身の番号の識別データが記録されている。また、1枚のディスクDiにおける所望のデータ記録位置にある区分映像には、データセクタ毎に割り当てられたセクタアドレスによってアクセスすることができる。所望のセクタアドレスには、ディスクDiに収録されている映像を最初から再生したときの経過時間に対応したタイムコード(分/秒/フレーム)を指定することによって1秒以下の時間単位でアクセスできる。
【0020】
さらに、各ディスクDiにはCDにおける「トラック・ナンバー・サーチ」に相当するVTSがあり、所定のVTS番号を指定することによって特定のセクタアドレスにアクセスすることができる。映像データベース制御部31は、中央制御部11からディスク番号iと、セクタアドレスまたはVTS番号とを受け取ると、ディスクローディング機構35を制御して、適宜な系統のディスクドライブ(33、34)に該当のディスクDiをセットさせるとともに、このディスクDiを駆動させて所望の区分映像を読み出してつなぎあわせ、背景映像を再生する。なお、上述したディスク番号iと、セクタアドレスまたはVTS番号とのセット情報は、区分映像を特定する情報である「映像区分識別子」となる。
【0021】
===台本データと映像データベースの動作===
あるカラオケ楽曲の演奏時に表示される背景映像は、多数のディスクDiに分散して記録されている短時間の映像素材(区分映像)をつなぎ合わせて編集したものである。映像データベース部30では、2系統のディスクドライブ33、34が交互に交代で再生処理と再生準備とを受け持つことで、この区分映像をスムーズにつなぎ合わせている。このように短時間の区分映像をつなぎあわせて編集する根拠となるのが、台本データである。この台本データは1楽曲の演奏中で使用される区分映像を映像区分識別子の順列でもって指定したものであり、例えば前記したディスク番号とタイムコードとをセットにした映像区分識別子でもって記述がなされている。台本データは、カラオケ楽曲毎にその楽曲番号によって対応づけられ、ハードディスク装置12に格納されている。
【0022】
なお、本実施例における各区分映像は、映像毎に起承転結のいずれかの意味づけが少なくともなされて記録されている。例えば「恋愛」をテーマとした楽曲向けに、男女の出会いのシーンといった恋物語の始まりを予感させるような「起」を想定した複数の素材映像群1、恋愛が発展してゆく様を描いたシーンといった「承」を想定した複数の素材映像群2、一転、恋愛が過渡期に入って恋模様が一変するシーンといった「転」を想定した複数の素材映像群3、様々な軌跡をたどりつつも最終的に幸せな結末を迎えるシーンといった「結」を想定した複数の素材映像群4がCD−ROMなどを記録媒体とする映像データベースに集約されている。
【0023】
勿論、この起承転結の意味づけに合わせて、前記した「恋愛」をフィットしやすい映像ジャンルとして意味づけするとしてもよい。この映像ジャンルの具体例としては、例えば他に、日本的情緒の映像、街の夜景の映像、悲しく雪が降る海の映像、激しい波の海の映像、日本の山の風景、日本の都会の夜景、外国の都会、外国の山、南の島、など情景を表現したもの、また、男女のハッピーエンド、家族のハッピーエンド、男女の悲劇などストーリー展開を表現したものとすることも可能である。このような具体性のある映像ジャンルを設定すれば、楽曲の属性に合った区分映像の選択がより確実となり、優れた台本データの制作・選定につながる。
【0024】
上記素材映像群1と4は一定長(例:60秒)で制作され、素材映像群2と3は90秒程度で制作される。この素材映像群2および3の後半部分に関しては、再生途中で次の素材映像群3または4に切り替わったとしてもあまり違和感のないように、また所定の90秒では再生時間が不足する長い楽曲の演奏時に対応するべく、リピート再生しても違和感のないように、風景や情景を描写したようなストーリー性の薄い映像内容で制作されている。
【0025】
また、各楽曲の台本データとも、楽曲演奏の先頭部分60秒は「起」にあたる区分映像(第1映像とする)の再生区間、後尾部分60秒は「結」にあたる区分映像(第4映像とする)の再生区間が割り当てられ、他方、先頭部分と後尾部分とを除いた中間部分の楽曲演奏時間を適宜分割して「承」および「転」にあたる区分映像(第2映像および第3映像)の再生区間が割り当てられる。台本データが楽曲に跨ってこのような共通の構成をとることにより、他曲用に編集された台本データを借用しても楽曲演奏時間の差を吸収してスムーズな背景映像の再生が可能となるのである。
【0026】
なお本実施例においては、各楽曲毎に候補1〜候補3までの3つの台本データが制作され楽曲毎に対応付けられている。図3(b)における歌手別楽曲映像インデックスファイル300は、楽曲毎に設定された候補1〜候補3の台本データ301を、アーティスト番号“5627”に対応する歌手の付帯番号“01”〜“05”なる楽曲のそれぞれについて集約したものである。このインデックスファイル300の構造に見て取れるように、各楽曲は3候補の台本データ301を有し、各台本データ301は「起承転結」に相当する第1〜第4映像を特定する映像区分識別子302から構成されるのである。図中での映像区分識別子302は、“104”や“103”などといった単純な番号のみとなっているが、例えばこれらの番号とディスク番号およびセクタアドレスまたはVTS番号との対応テーブル(図示しない)を利用して区分映像の選択再生が実行されるとする。
【0027】
中央制御部11は、あるカラオケ楽曲の演奏処理を開始する際、カラオケデータとともに、該当の台本データをハードディスク装置12より取り出し、映像データベース制御部31に転送する。映像データベース制御部31は、まず、ディスクローディング機構35を制御して、例えば、ディスクドライブ33へ楽曲先頭部つまり第1映像として使用する区分映像が収録されているディスクDj(jは1〜100の番号)を供給させる。さらに、楽曲中間部つまり第2映像に対応するディスクDk(kはj以外の1〜100の番号)をディスクドライブ34に供給させる。 ディスクドライブ33にディスクDjが供給され、所定のセクタアドレスから区分映像を読み出す準備ができたことを認知すると、その旨を中央制御部11に通達する。中央制御部11は、この通達を受けて、楽曲の演奏処理を開始し、映像データベース制御部31に対して、区分映像の再生制御を開始させる。映像データベース制御部31は、入力切替部36の区分映像入力系統をディスクドライブ33側に切り替え制御する。MPEG2デコード部37は、入力したMPEG2データをリアルタイムで伸長/復号して、その再生映像信号を映像制御部21へ与える。
【0028】
第1映像である区分映像の再生処理中に、ディスクドライブ34は、第2映像である区分映像のデータ読み出し準備を完了させておく。第1映像の終了タイミングに同期させて、ディスクドライブ34から第2映像たる区分映像の読み出しを開始させる。同時に、入力切替部36をディスクドライブ34側に入力切り替えさせる。また、ディスクローディング機構35に、ディスクドライブ33に装着されていたディスクDjを元の格納位置に戻させるとともに、第3映像である区分映像が記録されているディスクDl(lはk以外の1〜100の番号)をディスクドライブ33に装着させる(もちろん、第3映像用の区分映像の所在がディスクDjにある場合は、ディスクDjは元の格納場所に戻さない)。
【0029】
第3映像から第4映像への区分映像の切替は第1映像から第2映像への切替と同様である。このとき、演奏中の楽曲に続いてつぎに演奏すべき楽曲が予約登録されている場合は、その楽曲の台本データを取り出して第1映像として使用する区分映像の記録所在を取得する。そして、ディスクドライブ34に装着されているディスクDkと、その楽曲の第1映像で使用される区分映像を記録したディスクDm(mはl以外の1〜100の番号)とを交換させる(もちろん、その楽曲の第1映像たる区分映像の所在がディスクDk、Dlにある場合など、交換しなくて済む場合もある)。
【0030】
以上は、演奏中の楽曲が通常に終了したときの背景映像の再生制御である。本実施例では、前述の演奏中断操作や2コーラス・フェード・アウト時などの「緊急時」に、ディスクDiをローディングし直すことなく、つぎの楽曲演奏を間断なく開始できる背景映像選択機能を備えている。しかも、楽曲の雰囲気に合った映像を台本データによって指定されている区分映像に替えて再生することを可能としている。
【0031】
===背景映像選択機能1===
図3は本実施例における背景映像選択手順例1の概要を示す図であり、(a)は分類コードインデックスファイル、(b)は歌手別楽曲映像インデックスファイル、(c)は簡単な処理フローである。ある楽曲の演奏が中断され、次の演奏予定となっていた楽曲番号“5627−05”なる楽曲Aを急遽演奏する状況に際して、その背景映像を特定する先頭の映像区分識別子に対応するディスクがディスクドライブ33または34において再生位置にセットされていない場合を想定する。
【0032】
この時カラオケ装置1の中央制御部11は、楽曲Aと所定の分類属性が共通する他の楽曲の集合について、それら他の楽曲に対応付けされて設定されている台本データ(映像区分識別子順列)中の第1映像を特定する映像区分識別子を調べる。この実施例においては、楽曲Aと共通する「所定の分類属性」として分類コードと元歌アーティストとを例に挙げており、アーティスト番号“5627”なる元歌アーティストの楽曲を分類コードインデックスファイル310(図3(a))および歌手別楽曲映像インデックスファイル300(図3(b))として集約し「分類属性が共通する他の楽曲の集合」とする。
【0033】
分類コードとは、例えば1〜10までの10パターンを設定しており、演歌、ポップス、ロック、ジャズ、クラシック、軍歌、童謡などといった音楽ジャンルが各パターン毎に意味づけされているものである。勿論、シングルカット曲、アルバム収録曲、ライブ録音曲などの分類パターン、作詞家Aの曲、作詞家Bの曲、作詞家Cの曲、アーティストによる作詞の曲などの分類パターンといった他の様々な意味づけを行ってもよい。中央制御部11は、この分類コードが楽曲Aと同じ“3”である楽曲をアーティスト番号“5627”の元歌アーティストの楽曲に関して、分類コードインデックスファイル310において検索する。
【0034】
続いて、検索された楽曲のうちで最も最新(本例では付帯番号が大きいほど最新曲とする)の“5627−03”なる楽曲Bの台本データについて、歌手別楽曲映像インデックスファイル300において参照し、各台本データにおける第1映像の映像区分識別子(台本候補1:103、台本候補2:109、台本候補3:101)を認識する。また、認識したこの映像区分識別子に対応する区分映像を収録したディスクが現にディスクドライブ33または34の再生位置にセットされているか判定する。実施例では、ディスクドライブ33には映像区分識別子101に対応する区分映像を収録したディスクが、ディスクドライブ34には映像区分識別子102に対応した区分映像を収録したディスクがセットされているから、映像区分識別子101に対応する区分映像を収録したディスクがディスクドライブ33にセットされていることが確認される。
【0035】
以下、中央制御部11は、映像区分識別子101を第1映像としている候補3の台本データに基づいて、映像区分識別子101、116、103、106に対応する各第1〜第4の区分映像を、各々該当するディスクをディスクドライブ33または34においてつなぎ合わせて再生して楽曲Aの背景映像を出力させる。本実施例によれば、元歌アーティストが同一であり、しかも音楽ジャンルが同じで、より最新の楽曲に関する台本データを選び出して、他楽曲用に迅速かつ簡便に借用することが可能となる。同じ元歌アーティスト用に制作され、しかもその制作時期が近い上に、音楽ジャンルも同一である楽曲の台本データを借用するのであるから、この台本データに基づいて再生される背景映像に違和感を感じる利用者はかなり少ないであろう。
【0036】
===背景映像選択機能2===
図4は本実施例における背景映像選択手順例2の概要を示す図であり、(a)は分類コードインデックスファイル、(b)は歌手別楽曲映像インデックスファイル、(c)は簡単な処理フローである。上で述べた背景映像選択機能1において、“5627−03”なる楽曲Bの台本データについて認識した第1映像の映像区分識別子(台本候補1:103、台本候補2:109、台本候補3:104)に対応する区分映像を収録したディスクが現にディスクドライブ33または34の再生位置にセットされているか判定した際、ディスクドライブ33、同34のいずれにもセットされていないと判定された場合を想定する。
【0037】
このような場合、中央制御部11は、分類コードが楽曲Bと同じ“3”である楽曲のうち、“5627−03”なる楽曲B以外で、アーティスト番号“5627”の元歌アーティストの最新の楽曲に関して、分類コードインデックスファイル410において検索する。検索された楽曲の“5627−01”なる楽曲Cの台本データについて、歌手別楽曲映像インデックスファイル400において参照し、各台本データにおける第1映像の映像区分識別子(台本候補1:104、台本候補2:108、台本候補3:110)を認識する。
【0038】
また、認識したこの映像区分識別子に対応する区分映像を収録したディスクが現にディスクドライブ33または34の再生位置にセットされているか判定する。実施例では、ディスクドライブ33には映像区分識別子101に対応する区分映像を収録したディスクが、ディスクドライブ34には映像区分識別子108に対応した区分映像を収録したディスクがセットされているから、映像区分識別子108に対応する区分映像を収録したディスクがディスクドライブ34にセットされていることが確認される。
【0039】
以下、中央制御部11は、映像区分識別子108を第1映像としている“5627−01”なる楽曲Cの候補2の台本データに基づいて、映像区分識別子108、105、106、102に対応する各第1〜第4の区分映像を、各々該当するディスクをディスクドライブ33または34においてつなぎ合わせて再生して楽曲Bの背景映像を出力させる。以上のように、所定の属性情報に合致する第1映像が収録されたディスクのうち、ディスクドライブにおいて再生準備が整っているものが認識されるまで背景映像選択機能2の処理を繰り返すことで、楽曲Bに借用可能な台本データが選出されるのである。
【0040】
===その他===
映像データベース部において、MPEG2デコード部を2系統備え、各デコード部からの2系統の再生映像信号を入力して、その1系統を切り替えて映像制御部へ入力させる構成としてもよい。また、適宜な信号経路に映像エフェクタ(映像信号処理部)などを挿入することで、区分映像がフェード・イン/フェード・アウトなどの特殊効果を付加しながら映像を切り替えることも可能である。
【0041】
背景映像選択機能に関連する種々のデータ(台本データや種々の属性データなど)は、カラオケデータなどに付帯したデータであってもよいし、楽曲番号に対応づけられたテーブルが存在して、別のデータファイルとしてハードディスク装置に格納されていてもよい。また、属性データとして、直接VTSやセクタアドレスを記述してもよい。カラオケ楽曲のIDに基づいて各種データが検索可能に適宜な記録場所に存在していればよいのである。
【0042】
さらに、本実施例では、カラオケデータが記録されたディスク(カラオケデータのみのディスク、あるいは映像データと混在したディスク)Diも、ディスク格納部32に収納されている。中央制御部11は、ある楽曲の演奏予約を受け付けた時点で該当のカラオケデータをハードディスク装置12内で検索し、該当のリクエスト楽曲のカラオケデータが無いときは、所定のディスクDiからそのカラオケデータを取りだして、ハードディスク装置12にコピーしておく。実際の楽曲演奏時には、ハードディスク装置12内から指定のカラオケデータを取り出す。
【0043】
【発明の効果】
楽曲演奏が中断された場合であっても、何れかのディスクドライブに装填されて再生準備が整っているディスクから、次演奏予定楽曲にマッチして違和感の少ない区分映像を選択するとともに、選択された区分映像に紐付けされた台本データを借用して背景映像の再生を迅速かつスムーズに実行することが出来る。このため、ディスク媒体の再装填動作に掛かる間に利用者に無為の時間を強いたり、また利用者にとってのこの「無為の時間」のため、時間貸しのカラオケ店舗において利用者が歌える曲数を少なくしてしまうといった課題を解決することにもつながる。加えて、一曲毎に課金して、2コーラス・フェードアウト機能を使用しているカラオケ店舗側でも、十分にその機能の効果を得ることが可能であるから、演奏曲数を大幅に増加させることで収益の向上が見込めるという経済的効果を奏することにもなる。
【0044】
しかも、本発明によれば、例えば元歌アーティストが同一であり、しかも音楽ジャンルが同じで、より最新の楽曲に関するものといった、随意に設定した属性を確実に反映させた台本データを選び出して、他楽曲用に迅速かつ簡便に借用することが可能となる。つまり、様々に設定可能な属性が一致する楽曲の台本データを他楽曲に借用することで、楽曲に合わせて再生される背景映像に違和感を感じる利用者を低減することができる。
【0045】
そこで本発明は、楽曲の演奏中断があった場合に、次演奏予定の楽曲の背景映像を素早く、しかも違和感少なく表示出力することが可能なカラオケ装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるカラオケ装置の構成図である。
【図2】上記実施例における映像データベース部の構成図である。
【図3】本実施例における背景映像選択手順例1の概要を示す図であり、(a)は分類コードインデックスファイル、(b)は歌手別楽曲映像インデックスファイル、(c)は簡単な処理フローである。
【図4】本実施例における背景映像選択手順例2の概要を示す図であり、(a)は分類コードインデックスファイル、(b)は歌手別楽曲映像インデックスファイル、(c)は簡単な処理フローである。
【符号の説明】
1 カラオケ装置
11 中央制御部
12 ハードディスク装置
30 映像データベース部
31 映像データベース制御部
Di DVD
33、34 ディスクドライブ
37 MPEG2デコード部
Claims (2)
- 映像データベースと、記憶手段と、背景映像再生手段と、制御手段とを備え、演奏する楽曲IDに基づいて演奏中の背景映像を選出するカラオケ装置であって、
映像データベースは、映像区分識別子により特定される多数の区分映像を複数の記録媒体に分散して格納し、
記憶手段は、楽曲属性データと台本データを記憶し、
楽曲属性データは、楽曲IDと楽曲属性情報を対応付けし、
台本データは、楽曲IDと複数の映像区分識別子の順列を対応づけし、
背景映像再生手段は、制御手段の制御により、映像データベースの特定の記録媒体を再生位置にセットするとともに、セットした記録媒体に記録されている区分映像を表示出力し、
制御手段は、ある楽曲の演奏を開始する時点で、当該楽曲のIDに対応する台本データAに記述されている映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Bに対応する区分映像が現に再生位置にセットされている記録媒体Cに記録されているか否かを調査し、記録されていれば第1処理を実行し、記録されていなければ第2処理を行い、
第1処理は、楽曲演奏に際して背景映像再生手段を制御し、台本データAに記述されている映像区分識別子の順列に基づいて区分映像を時系列に表示出力させ、
第2処理は、演奏楽曲と同じ楽曲属性情報が対応付けされた他の楽曲の台本データDにおける映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Eを取得し、映像区分識別子Eに対応する区分映像データが記録媒体Cに記録されていれば、楽曲演奏に際して背景映像再生手段を制御し、台本データAの映像区分識別子の順列を台本データDの映像区分識別子の順列に置換して区分映像を表示出力させる
カラオケ装置。 - 楽曲属性情報は、分類コードと元歌アーティストを含み、
第2処理では、演奏楽曲と同じ分類コードの他の楽曲のうち、演奏楽曲と同じ元歌アーティストが対応付けされている台本データDにおける映像区分識別子の順列の先頭の映像区分識別子Eを取得する
カラオケ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002050335A JP3908058B2 (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 背景映像選択システムに特徴を有するカラオケ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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