JP3903554B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電荷像現像用トナーに関する。詳細には、電子写真記録、静電記録、イオノグラフィー、磁気記録等の間接転写型記録装置に用いる静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題の観点から化石資源保護の重要性が認識され、プラスチック等の化石資源の利用削減が重要課題となっている。利用削減対策の一環として現在、一度使用されたプラスチック等はゴミなどとして廃棄せず、回収しての再利用が進められている。しかしこの考え方は非常に重要である一方、再生するまでに多くの問題を抱えている。例えば、分別の問題、運搬エネルギーの問題、回収集積場所や管理の問題などである。
間接転写型記録技術においては、記録用紙に転写した時に生ずる残留トナーの回収問題がこれに相当する。例えば電子写真方式画像形成装置においては、潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程、帯電させられた潜像担持体表面を露光することで潜像を形成する露光工程、該静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像工程、該トナー像を転写材に転写する転写工程、該転写材上のトナー像を定着する定着工程、及び、前記転写工程で潜像担持体表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程によって画像が形成される。ここで、通常のクリーニング工程では、弾性を有するゴムブレード、もしくはブラシを潜像担持体表面に押し当てて、残留したトナーを除去し回収するようにしている。そして、回収されたトナーは回収容器に蓄えられ定期的に廃棄される。廃棄トナーの問題を回避するためには残留トナー量を極力少なくすることが重要となる。
【0003】
一方、電子写真方式を用いたカラー画像形成装置として、感光体上で形成したトナー画像を中間転写体に一度転写して、その後紙に転写、定着する方式がある。このような方式は紙の搬送が簡単である、紙搬送系をジャム用紙の除去しやすい単純な構造をとることができる、といった特長を有するが、中間転写体上でも転写残留トナーが発生するために、中間転写体を設けることによって生じる廃棄トナーの問題は解消されない。
トナーの転写効率を上げる方法としては、特開昭58−88770公報、特開昭58−140769公報で記載されているように交番転写電界を印加する方法がある。このような方法ではトナーの転写率は向上はするが、像担持体に直接付着しているトナー粒子を完全に転写することはできず、転写効率を上げるという意味ではまだ不十分である。
【0004】
転写効率を上げるには像担持体に直接付着しているトナー粒子を完全に転写することが重要であり、そのためには、トナーと像担持体との間の付着力を下げることが有効である。そのような方法として、例えば、特開平2−1870公報、特開平2−81053公報、特開平2−118671公報、特開平2−118672公報、特開平2−157766公報に記載されているように、現像剤中にシリカ等の剥離性微粒子を含ませることで、それら微粒子をトナーと感光体の間に介在させてトナーと感光体の付着力を下げてトナーの転写効率を上げる方法がある。
現像剤へ剥離性微粒子を添加してトナーの転写性を上げる方法では、トナー粒子を剥離性微粒子で均一に被覆することが要求される。しかしながら、すべてのトナーを剥離性微粒子で均一に被覆することは現実には難しく、被覆不十分なトナーの存在を皆無とするには、被覆条件、被覆材料等のに検討に多大な労力をかけることが必要となる。また、すべてのトナーが剥離性微粒子で均一に被覆されたとしても、現像器内で撹拌、層厚規制等の様々なストレスを受ける間に、トナーから剥離性微粒子が遊離することである。
【0005】
したがってトナーに剥離性微粒子が均一に被覆されたままの状態を維持させるためには、ストレスのかからない現像器を検討する必要が生じる。さらに、転写以外の問題として、トナーの剥離性が高くなるために現像でトナークラウドが発生しやすくなりプリント画像のカブリや、機内汚れがでやすくなる。また、長く使用するうちに剥離性微粒子がトナー表面やキャリア表面に付着して現像剤の帯電性が低下したり、遊離した剥離性微粒子同士が凝集して塊状の塊となり、それが原因で現像剤の流動性が低下して画像ムラを引き起こすことがある。また、トナーから剥離性微粒子が遊離して現像剤の帯電性が変化することで画像濃度が変動することがある。このような現象は、剥離性微粒子の量が多く、また、剥離性微粒子の粒径が比較的大きい場合に顕著に現れる。現像剤中の剥離性微粒子の量、または粒径が大きい場合には、トナー像中の剥離性微粒子が目に見える状態となり画質上の問題を引き起こすこともある。さらに、剥離性微粒子が多量に添加されたトナーは流動性に富むために、転写時にトナー像が転写材に接触した際にトナー像が乱されやすくなり、転写による画像乱れといった現象も生じやすくなる。
【0006】
このような問題に対し、特開平9−212010号公報には、静電潜像が形成される像担持体或いは静電潜像が形成される像担持体と中間転写体の双方の表面に微粒子層を形成し、その上にトナー層を形成することにより、トナー粒子と像担持体あるいは中間転写体との間に空隙がある状態、またはトナーと像担持体あるいは中間転写体との接触面積が小さい状態として、トナー担持体あるいは中間転写体とトナーとの間のファンデアワールス力等の非静電的な付着力を低減させ、このことにより転写率を高める方法が記載されている。この方法により上記で述べたような、現像剤へ剥離性微粒子を過剰に添加する方法である特開平2−1870号公報、特開平2−81053号公報等に記載の方法において生ずる現像剤の帯電維持性劣化や、トナーの高流動性による画像乱れといった画質に関する問題を起こさずにトナーを効率良く転写することができる。
また、上記特開平9−212010号公報の画像形成方法においては、微粒子を担持体表面から除くクリーニング装置は設けられておらず(クリーナーレスシステム)、微粒子層が像担持体上に保持されたまま次の画像形成工程に入り、微粒子供給装置からは転写時に記録用紙に転写された微粒子を補充する程度の微粒子が像担持体上に供給される。このように微粒子供給装置をクリーナーレスシステムとすることにより、付着させた微粒子を長期間像担持体上に留めておくことができ、微粒子の消費量を少なくしてトナー転写性向上効果を維持し続けることができる。また、クリーナレスとすることで像担持体上に付着させた微粒子がクリーナによって像担持体上に強く押しつけられることがないために、微粒子の変形による転写性の低下、微粒子の像担持体への付着による像担持体の特性変化、微粒子による像担持体の磨耗、傷といった心配もなくなる。
このように像担持体あるいは中間転写体の表面に微粒子の層を形成することにより転写効率はかなり向上されるが、一方で、長期間プリントする間にトナーの転写効率が低下するという問題があった。
【0007】
また、この方法では、トナー像担持体の表面に微粒子層を形成するための特別な手段を必要とするものであり、装置構成の複雑化、装置コストの増大につながる欠点を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは転写率が高くしたがって、廃棄トナーの量が少なく、かつ長期にわたり安定した画質が得られ、使用する画像記録装置において複雑な装置構成を必要としない静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、平均粒径がトナーよりも小さな微粒子であり、かつ下記の条件を満たす2種類の異なる微粒子であるAおよびをBを外添してなる静電荷現像用トナーを提供することにより解決される。
【数3】
A ≧120、SB ≦110
|QA |<|Qt |<|QB
A :微粒子Aの球形化度
B :微粒子Bの球形化度
A :微粒子Aをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
t :微粒子AおよびBを外添する前のトナーの帯電量(μC/g)
B :微粒子Bをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
ここで、球形化度(S)は以下のように定義される。
【数4】
S={π×(MXLNG)2 }/{4×(AREA)}×100
MXLNG:微粒子の絶対最大長
AREA :微粒子の投影面積
また、前記 Q A 及びQ B は、微粒子 A 及び微粒子 B をそれぞれ被覆率80%でトナー粒子(着色粒子)に外添したときの帯電量を意味する。被覆率(%)は、着色粒子の平均粒径をdt(m)、微粒子の平均粒径をda(m)、着色粒子の比重をρt、微粒子の比重をρa、微粒子重量をWa(Kg)、着色粒子重量をWt(Kg)とした場合、以下の式により求めるものとして定義される。
被覆率(%)=[√3×dt×ρt×Wa]/[2π×da×ρa×Wt]×100
また、本発明においては、上記のトナーにおいて微粒子の疎水化度が60以上であること或いは、以下の式で表されるトナーの球形化度が110以下であることが好ましい。
S={π×(MXLNG)2 }/{4×(AREA)}×100
MXLNG:トナー粒子の絶対最大長
AREA :トナー粒子の投影面積
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明について以下に詳述する。
本発明は上記のように、トナーに球形化度と帯電量の異なる2種の微粒子AおよびBを外添することを特徴とし、このような2種類の微粒子を用いることによりトナー像担持体(以下、「像担持体」という。)の表面にトナーを現像する工程(以下、「現像工程」と称す。)において、像担持体とトナーとの間に生ずる非静電気的な力、例えばファンデアワールス力を効率的に低減させ、安定的に高いトナーの転写率を維持することができる。
球形化度と帯電量の異なる2種類の微粒子とは、以下の条件を満たすAおよびBの2種の微粒子をさす。また、 QA及びQBは、微粒子A及び微粒子Bをそれぞれ被覆率80%でトナー粒子(着色粒子)に外添したときの帯電量を意味する。前記被覆率(%)は、トナー粒子の平均粒径をdt(m)、微粒子の平均粒径をda(m)、トナー粒子の比重をρt、微粒子の比重をρa、微粒子重量をWa(Kg)、トナー粒子重量をWt(Kg)とした場合、以下のように定義される。
被覆率(%)=[√3×dt×ρt×Wa]/[2π×da×ρa×Wt]×100
【0011】
【数5】
A ≧120、SB ≦110
|QA |<|Qt |<|QB
A :微粒子Aの球形化度
B :微粒子Bの球形化度
A :微粒子Aをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
t :微粒子AおよびBを外添する前のトナーの帯電量(μC/g)
B :微粒子Bをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
【数6】
S={π×(MXLNG)2 }/{4×(AREA)}×100
MXLNG:微粒子の絶対最大長
AREA :微粒子の投影面積
【0012】
球形化度は100に近づくほど真球に近づき、100ないし110でほぼ真球状態の微粒子となる。
なお、以下において上記Aの粒子を「帯電量が低めで不定形の微粒子」と、上記Bの粒子を「帯電量が高めで球状の微粒子」という。
「帯電量が低めで不定形の微粒子」は、静電気力が小さく、接触面積は大きいが、一方機械的な力を受けやすいため、トナー粒子表面から遊離しやすく、また一旦遊離したのちは粒子形が不定形で接触面積が大きいため像担持体表面に効率良く付着する。
一方、「帯電量が高めで球状の微粒子」は、静電気力が大きく、球状であるために接触面積は小さいものの、機械的な力を受けにくいため、トナー粒子から遊離しにくい粒子である。
【0013】
本発明においては、主として「帯電量が低めで不定形の微粒子」をトナーに添加することにより、現像工程において像担持体表面上に微粒子の層が存在する状態、およびトナーにもう1つの異なる微粒子、すなわち「帯電量が高めで球状の微粒子」を添加することにより、トナー表面にも微粒子が存在するトナー粒子が像担持体表面に存在する状態を安定的に作って、像担持体とトナーとの結合力を下げ、安定的にトナーの転写率を高く維持するものである。
トナーに外添する微粒子として、帯電量が低く不定型の微粒子だけを使用すると、微粒子は像担持体表面へ効率よく付着するが、微粒子の付着むらによる部分的なゴーストが発生し、転写性が高い状態を安定的に作りだすことができない。また、帯電量が高く球状の微粒子のみをトナー用外添剤として使用すると、前記の如くトナー粒子から微粒子が遊離せず、像担持体表面へ微粒子が付与されず転写性は向上しない。
【0014】
このように本発明においては、トナーに上記の如く2種類の異なる微粒子を外添するだけで、現像工程における像担持体とトナーとの間の物理的付着力を下げることができるため、本発明のトナーを用いて画像を記録する装置においては、像担持体表面に微粒子を供給して像担持体とトナーとの付着力を下げる装置のように特別な微粒子供給手段を設ける必要がないか、あるいは設けるとしても簡単な構成のものを採用することができる。また、転写率が高いため残留トナーのクリーニング手段を特別に設ける必要がない。
【0015】
本発明における微粒子の帯電量は、粒子が微小であるため測定することが困難である。したがって、その帯電量はトナーに微粒子を外添したときのトナーの電荷量の変化から微粒子の帯電量を推定することとする。
具体的には、微粒子を外添したトナーと、外添していないトナーを用意し、キャリアと混合させて現像剤とする。このときの現像剤中のトナー濃度(TC:Toner Concentration)は10〜20重量%とする。TCは以下のようにして求められる。
【0016】
【数7】
TC(重量%)=(トナー重量)/[(トナー重量)+(キャリア重量)]×100
こうして調製した現像剤3gを、底面積3cm2 、高さ3.5cmの円筒状のガラス瓶に入れ、振幅30cm、一分間に30往復のペースで3分間ミキシングしてそのときのトナーの帯電量をブローオフ法で測定する。
A :微粒子Aをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
t :微粒子AおよびBを外添する前のトナーの帯電量(μC/g)
B :微粒子Bをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
ここで、|QA |<|Qt |<|QB
となれば、Aは帯電量の低い微粒子、Bは帯電量の高い微粒子ということができる。
【0017】
本発明においては、像担持体に微粒子を付着させた状態で潜像形成を行うことから、これら微粒子が遮光効果を有することは望ましくない。微粒子の遮光効果については、要求される画質をもとに、その付着量、付着状態から決まるものではあるが、微粒子そのものが出来るだけ遮光効果の低いものが好ましく、色合いとしては透明、あるいは薄色であり、粒径はトナー粒径以下の粒径の微粒子が使用される。
このような微粒子はトナー像に付着、もしくはトナー像に混ざり込みトナー像とともに転写されることがあることからトナー像を乱したり、定着後のトナー画像の色ムラや抜け等を起こさないことが重要である。そのようなことからも本発明では、少なくともトナー粒径以下の粒径の微粒子が使用される。細線や網点の再現性を考慮すると微粒子の粒径はより小さい方が好ましく、5μm以下の粒径の微粒子を使用することが望まれる。
さらに、粒径が500nmを超えるような微粒子になると、トナーから遊離しやすく、トナー像担持体上に付着してもすぐにとれてしまうために所望の効果が得られないことがある。また、粒径が10nm未満の小径の微粒子になると、トナー表面の微少な凹凸に埋まり込み所望の効果が得られないことがある。
このようなことから総合的に判断して、本発明では、平均粒径が10nm以上、500nmの微粒子が用いられる。
【0018】
本発明では球形化度の異なる微粒子を使用するが、本発明では球形化度を以下のように定義する。
【数8】
S={π×(MXLNG)2 }/{4×(AREA)}×100
MXLNG:微粒子の絶対最大長
AREA :微粒子の投影面積
実際には、例えばトナーをFE−SEMで無作為にサンプリングし、その画像情報を画像解析装置(ルーゼックス:ニコレ社製)で解析し上記の式より導出された数値を球形化度とする。
【0019】
微粒子の材料としては、具体的には、酸化チタン、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化クロム、ベンガラ等の無機微粉末や、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等の有機微粉末が挙げられる。高湿度下での使用を考慮するとこれら微粒子は吸湿性が少ないことが望ましく、特に、酸化チタン、アルミナ、シリカ等の吸湿性を有する無機微粉末の場合は、疎水化処理を施したものが用いられる。これら無機微粉末の疎水化処理は、例えば、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン等のシランカップリング剤やジメチルシリコンオイル等の疎水化処理剤と上記微粉末とを高温度下で反応させて行うことができる。これら、トナー表面に付着させる微粒子は、疎水化度が60以上の疎水性の高い微粒子を使用することが好ましい。
【0020】
疎水化度の定義について述べる。疎水化度の測定は、水50ccに微粒子を0.2g加え、スターラーで攪拌後、メタノールで滴定し、微粒子が全て溶媒に懸濁したときのメタノール滴定量をTccとする。このときの疎水化度(M)は
【数9】
疎水化度(M)=[T/(50+T)]×100(vol.%)で表せる。
本発明においては、上記の2種類の微粒子A及びBは同一の材料でもまた異なる材料を用いてもよい。
これら微粒子を使用するにあたって、画質上特に前述の遮光効果を考慮する必要があるならば、有機微粉末では透明性に優れたポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレートの等のアクリル系の微粉末が望ましい。また、無機微粉末ではシリカが遮光効果の低い点で望ましい。
また、これら微粒子が、使用されるうちに像担持体上にフィルム状となって付着してしまうような、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等のフィルミングを起こしやすい材料は、当然トナーに対してもフィルミングを起こしやすくトナーに対する付着力も強くなる。従って、このようなフィルミングを起こしやすい材料の微粉末を像担持体上に付着させた場合には、長期にわたり安定してトナーの転写効率を上げる効果は得られない。
【0021】
本発明において、上記の2種類の微粒子、即ち「帯電量が低めで不定形の微粒子」と、「帯電量が高めで球状の微粒子」は、例えば微粒子の材料自体、微粒子の粒径、微粒子の形状、或いは微粒子の表面処理例えば疎水化処理等が様々異なる公知の材料から適宜選択することにより容易に得られ、或いは公知の技術に基づき容易に作製することが可能である。
【0022】
「帯電量が低めで不定形の微粒子」と「帯電量が高めで球状の微粒子」の使用割合は、被覆率として30〜70:70:30、好ましくは40〜60:60〜40である。
また、トナーに対する「帯電量が低めで不定形の微粒子」と「帯電量が高めで球状の微粒子」の添加割合は、被覆率として60〜100であり、好ましくは70〜100の範囲である。
尚、被覆率は下記のようにして求める。
被覆率をf(%)、着色粒子の平均粒径をdt(m)、微粒子の平均粒径をda(m)、着色粒子の比重をρt、微粒子の比重をρa、微粒子重量をWa(Kg)、着色粒子重量をWt(Kg)とした場合、
【数10】
f(%)=[√3×dt×ρt×Wa]/[2π×da×ρa×Wt]×100
の計算で求められる。
【0023】
次に、トナーについて述べる。 トナーとしては、トナー材料を混練、粉砕、分級してなる混練粉砕型トナーや、あるいは、ビニル基を有する反応性モノマーを用いて懸濁重合や乳化重合によって得られる重合トナーや、あるいは、上記バインダー樹脂と着色剤を有機溶剤中に溶解させ、それを水中に分散させて造粒する溶解懸濁トナーを用いることが出来る。転写性から見てこれらトナーの形状は球形である方がより優れた転写性が期待でき、その意味では重合トナーや溶解懸濁トナー、あるいは、混練粉砕型トナーを熱風処理してなる球形化トナーが望ましい。
【0024】
球形化の指標としては、微粒子と同じく球形化度を使用した。トナーをFE−SEMで無作為にサンプリングし、その画像情報を画像解析装置(ルーゼックス:ニコレ社製)解析し以下の式より導出された数値を球形化度として用いた。
[数11]
S={π×(MXLNG)2 }/{4×(AREA)}×100
MXLNG:トナー粒子の絶対最大長
AREA :トナー粒子の投影面積
球形化度は100に近づくほど真球に近づき、100〜110でほぼ真球状態のトナーであるといえる。このような真球状態のトナーは、感光体、あるいは、中間転写体との接触面積が少ないために、球形化度が130前後の通常の不定形のトナーに比べると安定した高転写性を得ることができる。また、メカニズムは定かではないが球形に近い方が微粒子の遊離性が高い。
従って、本発明で用いるトナーとしては、球形化度が100〜110の真球状のトナーが望ましい。
【0025】
トナー粒子の粒径は画質に大きな影響を与え、粒径が大きくなるほど画像は粗くなる。平均粒径が20μm程度のトナーでも実用上問題はないが、細線の解像力の点からは、平均粒径10μm以下のトナーであることが望ましい。しかしながら、トナー径が小さくなるとトナーとキャリアの間に作用する物理的付着力が支配的となり現像性が低下する。また、トナー径が小さくなるとトナーの凝集もおこりやすく取扱いの問題が生じる。このような点から本発明で用いるトナーは、好ましくは平均粒径5μm以上、10μm以下のものが用いられる。
【0026】
トナー用の主バインダ樹脂としては以下のものが使用される。例えば、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタヂエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等があり、必要に応じて単体、または、複数のバインダ樹脂が混合されて用いられる。
ヒートロール定着時にロールとの離型性を高めトナーオフセットを防止する意味から、エチレン、プロピレン等のオレフィン系単独または共重合体、カルナバワックス等のワックス成分を加えてもよい。この際、ワックス成分の添加量としてはトナーに対して0.5重量%以上、10重量%以下が望ましい。添加量がこれより少ないとワックス成分の効果が出ない。また、添加量がこれより多いと熱によりトナーが変形しやすくなり現像剤の帯電性が変化して安定した画像濃度が得られなくなる。
【0027】
また、トナーの力学的強度を強くしたり、ヒートロール定着時にトナーの凝集力を高めトナーオフセットを防止する意味から、重量平均分子量100,000以上の高分子量ポリマや、架橋ポリマを含有させてもよい。これら、高分子量ポリマや、架橋ポリマの含有量については、トナーに対して60重量%以下が望ましい。含有量がこれより多いと定着時にトナーが良好に溶融定着せず定着不良が問題となる。
トナーの着色剤については、黒色系としてはカーボンブラック、ニグロシン、黒鉛等が用いられる。
有彩色系としては、
イエロー、またはオレンジ顔料として、
C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138 、C.I.ピグメントイエロー174 等が挙げられる。
マジェンタ、またはレッド顔料として
C.I.ピグメントレッド5 、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122 、C.I.ピグメントレッド123 、C.I.ピグメントレッド139 、C.I.ピグメントレッド144 、C.I.ピグメントレッド149 、C.I.ピグメントレッド166 、C.I.ピグメントレッド177 、C.I.ピグメントレッド178 、C.I.ピグメントレッド222 等が挙げられる。
サイアン、またはグリーン顔料として
C.I.ピグメントグリーン7 、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー60等が挙げられる。
その他公知の着色剤が適宜用いられる。
【0028】
また、これらトナー着色剤の含有量は、トナーに対し0.5重量%以上、20重量%以下であることが望ましい。0.5重量%未満では、発色性が十分でなく鮮明な画質が得られなくなる。20重量%を越えるとトナー中での着色剤の分散不良による画質の濃度むらが生じる。
さらに、トナーに磁性を持たせるために磁性体微粉末を含ませてもよい。
【0029】
本発明のトナーは、一成分現像剤あるいは二成分現像剤に用いられる。二成分現像剤として用いる場合には、キャリアと混合して使用される。
キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属粒子よりなる磁性体粒子キャリアと、磁性体微粉末をポリマに混合してなるポリマキャリアがあるが、本発明ではいずれを用いてもよい。ポリマキャリアは磁性体粒子キャリアに比べて一般に磁化が低いために、柔らかく密度の高い磁気ブラシを形成することができ高画質画像を得ることが出来る。また、静電潜像担持体上に付着した場合に、静電潜像担持体表面を傷つけるおそれも少ないという利点がある。さらに、キャリアの比重も小さいためにキャリアの質量も小さく、現像器内で現像剤がミキシングされる際にトナーに対するストレスが小さく寿命の長い現像剤を提供できるという長所がある。一方、磁性体粒子キャリアはキャリアの比重が大きいためにキャリアの質量も大きく、現像器内で現像剤がミキシングされる際にトナーに対するストレスが大きくなるが、反面現像剤の帯電の立ち上がりが早いという利点がある。要求される性能によってキャリアを使い分ければよい。
キャリアの粒子径については、粒子径は小さいほど磁気ブラシは密になる。平均粒径が60μm以下になるとその効果が現れ始める。しかし、平均粒径が35μm未満となるような粒子径が小さいキャリアになると、キャリアの磁気的拘束力が弱まるために潜像担持体上へのキャリア付着が発生する。これらのことから、キャリア粒子径は平均粒径が35μm60μm以下が望ましい。
トナーとキャリアを混合して現像剤としたときのトナーの電荷量であるが、電荷量が高すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が高くなりすぎて、今度はトナーが現像されない、或いは、転写されないといった現象が発生する。電荷量が低すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が弱くなりすぎて遊離トナーによるトナークラウドが発生し、プリントにおけるカブリが問題となる。トナーの現像性、転写性の観点から現像剤中のトナーの電荷量を規定するならば、絶対値で5〜50μC/g、好ましくは、10〜40μC/gの範囲にあることが望ましい。
【0030】
次に、本発明のトナーを用いて画像記録を行う装置について説明する。このような装置の一例の概略図を図1に示す。図中1はOPC感光体(静電潜像担持体)、2は帯電器、3は露光装置(LED)、4は現像器、5は現像ロール、6は転写前処理器、7は転写器、8はクリーナ、9は徐電器、10は転写材搬入口、11は転写材搬送部材をそれぞれ表す。
本発明のトナーは1つの感光体に対し、色の異なる複数の現像器を備え、これを1色づつ作動させ、順次記録紙上に転写して色を重ねるカラーのシステム、記録紙の代わりに中間体に転写する方式でも適用可能である。更に、色毎に複数の感光体を設け、順次転写するいわゆるタンデム方式でも同様であるし、現像を複数色感光体上で重ね、これを記録紙上に一括して転写するカラー方式においても適用可能である。
【0031】
なお、本発明のトナーを用いて画像形成を行う場合、トナー像担持体上に微粒子を付着させて画像形成を行うことになるから、トナーの転写率が高くなり残留トナーの量も減ることになり、通常使用されているブレードクリーニングのような、強制的なクリーニングを作用させる必要がない。従って、一旦供給された微粒子が長く像担持体上に留まることになるために、微粒子供給による転写性の維持性はさらに高まる。現像器をクリーナと兼用するような方式では、現像器からの微粒子付与効果が得られることから一層このような転写性維持効果が高まる。
以上は、カールソンプロセスに基づく電子写真記録方式で作用の説明を行ったが、チャージレス方式、背面露光方式、等記録紙に転写を行う間接記録方式であれば適用可能である。一方、いわゆる静電気録方式やイオノグラフィ方式等、感光体の代わりに誘電体を使用して、静電潜像を直接書き込み、これを現像して転写する場合にも有効である。
【0032】
【実施例】
以下、実施例について説明する
実施例 1
以下に記載するように現像剤を調製し、本発明のトナーを使用する現像剤の画像特性を図1に示す実験装置を用いて調べた。
<キャリアの調製>
スチレン−アクリル共重合体(数平均分子量:23,000、重量平均分子量:98,000、Tg=78℃)30重量%、カーボンブラック(塩基性カーボンブラック:pH=8.5)3重量%、粒状マグネタイト(最大磁化80emu/g、粒径0.5μm)67重量%を混練、粉砕、分級して平均粒径45μmのキャリアを作製した。キャリアの比重は2.2であった。平均粒径はマイクロトラック(日機装社製)で測定した値である。帯電極性は正極性である。電気抵抗値は1012Ωcmであった。
【0033】
<トナーの調製>
ポリエステル(数平均分子量4,300、重量平均分子量9,800、Tg=58℃)94重量%、シアニンブルー4938(大日精化)6重量%を混練粉砕し、その後、高温熱風処理することで、平均粒径7μmで球形化度110の着色粒子とした。平均粒径はコールターカウンタ(コールター社製)で測定した値である。
次に、平均粒径50nm、球形化度120と110のシリカ微粒子(疎水化度60)と酸化チタン微粒子を揃え、これらをそれぞれ、球形化度、帯電性の異なる微粒子とした。前述の着色粒子に対し、これらの微粒子を外添してトナーとした。微粒子の着色粒子に対する被覆率は80%としている。
被覆率f(%)は、着色粒子の平均粒径をdt(m)、微粒子の平均粒径をda(m)、着色粒子の比重をρt、微粒子の比重をρa、微粒子重量をWa(Kg)、着色粒子重量をWt(Kg)とした場合、
【数12】
f(%)=[√3×dt×ρt×Wa]/[2π×da×ρa×Wt]×100の計算で求められる。着色粒子の比重は1.1、シリカ微粒子の比重は2.2、酸化チタン微粒子の比重は4.5であった。
【0034】
<現像剤の調製>
これら、トナーとキャリアを混合させてサンプル現像剤とした。このときの現像剤中のトナー濃度(TC:Toner Concentration)は10重量%であった。
こうして調製した現像剤3gを、底面積3cm2 、高さ3.5cmの円筒状のガラス瓶に入れ、振幅30cm、1分間に30往復のペースで3分間ミキシングしてそのときのトナーの帯電量をブローオフ法で測定した。
なお、これら微粒子を外添する前の着色粒子をこれらトナーと同様にキャリアと混合して帯電量を測定したところ−16μC/gであった。
材質と球形化度のそれぞれ異なる4種類の微粒子の帯電量を表1に示す。
【0035】
表1
【表1】
Figure 0003903554
【0036】
表1より4種類の微粒子であるA、B、CおよびDは以下のような微粒子であるといえる。
微粒子A 球形化度:110、帯電量:低
微粒子B 球形化度:110、帯電量:高
微粒子C 球形化度:120、帯電量:低
微粒子D 球形化度:120、帯電量:高
上記結果をもとに着色粒子に対して上記微粒子の組み合わせを変えたトナーとキャリアを混合したトナー濃度10重量%の現像剤で1万枚の連続プリントテストを行い転写残留トナーによるゴーストの発生状況を調べた。微粒子のトナーに対する被覆率はそれぞれ40%、両者あわせて80%になるよう調製してある。
【0037】
使用した装置は図1に示されるタイプのものであり、実験条件の詳細は下記の通りである。
Figure 0003903554
以下に、結果を表2に示す。
【0038】
表2
【表2】
Figure 0003903554
【0039】
ここで、ゴーストの発生度合いを以下のような基準で評価した。
○:ゴースト発生なし。
△:初期的には問題がないが、経時でゴーストが問題となる。
×:ゴーストが顕著に発生する。
このときの微粒子の状態は、球形で帯電量が低い微粒子では、トナーからの遊離が激しく、微粒子Aでは約1000枚で現像剤中のトナー表面からほぼ全量が遊離していることがトナーをSEM観察により判明した。従って、微粒子Aでは初期には高い転写効率が得られるが、経時的に微粒子の遊離によりトナーそのものの付着力が上り転写効率が低下することになる。帯電量が高い粒子B及びDでは、トナーからの微粒子の遊離が起こりにくい。特に不定形粒子でありかつ帯電量の高いものについては著しい。これらの粒子B及びDでは遊離が起こらないため担持体への微粒子付与効果は認められなかった。これらに対し、不定形で、帯電の低い微粒子Cでは微粒子の遊離が緩やかに起こり、感光体への微粒子付与効果の維持性にすぐれることが分かった。しかし、それだけでは感光体表面への微粒子の付着むらによる部分的なゴーストが発生するため、トナー表面にも常に微粒子が存在するよう帯電量の高い微粒子を混在させておくことが必要で、トナーからの微粒子の遊離が起こりにくい球形で帯電量が高い微粒子Bを組み合わせる事で径時安定性に優れた転写効率を得ることができることが分かった。
【0040】
実施例2
実施例1で用いた混練粉砕型の着色粒子に変え、溶解懸濁法による球形の着色粒子で実験してみた。
【0041】
<顔料分散液の調製>
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物およびコハク酸誘導体からなるポリエステル樹脂(Tg=66℃、Tm=105℃)20部、フタロシアニン顔料20部、及び酢酸エチル200部をサンドミルに入れ3時間分散後ビーズを取り除き顔料分散液を得た。
【0042】
<ワックス分散物の調製>
融点89℃、100℃における粘度15.0mPa.s、酸価0.5mg/gのパラフィンワックス(日本精蝋社製HNPO190)15部を85部の酢酸エチル中に添加し撹拌装置付き耐圧容器に充填し100℃に加温し高剪断撹拌後、冷却してワックス分散物を得た。
【0043】
<着色粒子の調製>
顔料分散液15部、ワックス分散物10部、酢酸エチル10部さらに顔料分散液調整時に使用したポリエステルを28部を混合撹拌し、油性相を調整した。
カルボキシメチルセルロースナトリウム(セロゲンBS-H第一工業製薬(株))2%水溶液を水性相とした。分散安定剤として炭酸カルシュウム(ルミナス:丸尾カルシュウム(株))を水性相に5%となるように加えた。油性相を水性相に入れ撹拌し、微粒子化しその後加温により油性相中の溶媒を除去した。さらに炉過、乾燥を行った。平均粒子径7.5μmの球状の着色粒子を得た。球形化度は103であった。
この着色粒子に対して実施例1と同じ条件で転写性の違い、即ち、ゴーストの出方の違いを調べた。
結果は実施例1と同様であった。ただし、ゴーストの発生レベルは実施例1に比べて軽微であり、トナー球形化による転写性向上効果が出たものと考えられる。
【0044】
【発明の効果】
上記のごとく、本発明はトナーに球形化度と帯電量の異なる2種類の微粒子を外添したことにより、現像工程において像担持体表面上に微粒子の層が存在する状態、およびトナー表面にも微粒子が存在するトナー粒子が像担持体表面に存在する状態を安定的に作って、像担持体とトナーとの結合力を下げ、安定的にトナーの転写率を高く維持することができ、残留トナーの量を減らすことができる。また、このようなトナーを用いて画像を記録する装置においては、像担持体表面に微粒子を供給して像担持体とトナーとの付着力を下げる装置のように、特別な微粒子供給手段を設ける必要がないか、あるいは設けるとしても簡単な構成のものを採用することができる。また、転写率が高いため残留トナーのクリーニング手段を特別に設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを用いて画像形成するための装置の一例の概略図。
【符号の説明】
1・・・・OPC感光体(静電潜像担持体)
2・・・・帯電器
3・・・・露光装置(LED)
4・・・・現像器
5・・・・現像ロール
6・・・・転写前処理器
7・・・・転写器
8・・・・クリーナ
9・・・・除電器
10・・・・転写材搬入口
11・・・・転写材搬送部材

Claims (3)

  1. 平均粒径がトナーよりも小さな微粒子であり、かつ下記の条件を満たす2種類の異なる微粒子であるAおよびBを外添してなる静電荷像現像用トナー。
    Figure 0003903554
    A :微粒子Aの球形化度
    B :微粒子Bの球形化度
    A :微粒子Aをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
    t :微粒子AおよびBを外添する前のトナーの帯電量(μC/g)
    B :微粒子Bをトナーに外添したときのトナーの帯電量(μC/g)
    前記球形化度(S)は以下のように定義される。
    Figure 0003903554
    MXLNG:微粒子の絶対最大長
    AREA :微粒子の投影面積
    前記Q A 及びQ B は、微粒子A及び微粒子Bをそれぞれ被覆率80%でトナー粒子に外添したときの帯電量を意味し、被覆率(%)は、トナー粒子の平均粒径をdt(m)、微粒子の平均粒径をda(m)、トナー粒子の比重をρt、微粒子の比重をρa、微粒子重量をWa(Kg)、トナー粒子重量をWt(Kg)とした場合、以下のように定義される。
    被覆率(%)=[√3×dt×ρt×Wa]/[2π×da×ρa×Wt]×100
  2. 微粒子の疎水化度が60以上であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 以下の式で表されるトナーの球形化度が110以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
    S={π×(MXLNG) 2 }/{4×(AREA)}×100
    MXLNG:トナー粒子の絶対最大長
    AREA :トナー粒子の投影面積
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