JP3900575B2 - ガス調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は天ぷら等を揚げるのに最適なガス調理器に関し、主に油を使用する調理時の油温を調理目的温度に正確に合わせることと、その燃焼流量制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の装置は特開平3−236518号公報、特開平4−356619号公報に示すようなものが一般的であった。この装置は図22に示されているようにコンロバーナ1に鍋底温度センサー2を搭載し、「天ぷら」をセットした場合、温度調節するように構成されており、図22の制御回路の作動により鍋底温度が設定温度より高くなると図22のガスの制御経路の電磁弁3が閉じ、バイパスノズル4の最小流量となり、また、鍋底温度が設定温度より低下すると、前記電磁弁3が開成し、強燃焼となるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電磁弁による流量制御方式では、強−弱のみの制御なので、天ぷら調理の出来映えが悪いとともに、最小流量から瞬時に強燃焼に移行して急激に炎が大きくなるという課題を有していた。また、急激な炎の変化を意識的に使用者に喚起するという配慮もされておらず、安全性の面で改善の余地があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに流量切り替えを行い、かつ、火力切り替え時に、一定時間その火力で保持させる構成としたものである。
【0005】
上記発明によれば、炎が徐々に変化するため使用者に炎が大きくなることを喚起することができるとともに、強−中−弱の火力切換えによって油温度変化の少ない天ぷら調理が可能となり、天ぷらの出来映えが向上する。特に少量油の場合、調理物が鍋底に沈み油温と温度センサーの相関がとれない間の、誤作動を防止し少量油においても、油切れの良いからっとした天ぷらに仕上げられる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に係るガス調理器は、 鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに流量切り替えを行い、かつ、火力切り替え時に、一定時間その火力で保持させる構成としたものであり、中間カロリーは、油温が上昇中の場合、設定温度より所定温度高くなるまで、また、油温が下降中の場合は、設定温度の所定温度低い温度までとして、中間カロリーの使用する温度範囲を確保したため、油温の温度変化が、少なく被調理物に対してもその分温度変化が少なく、出来映えのよい天ぷらができる。
【0007】
また、中間カロリーを設けることにより、急激な炎の変化が調理作業に不安感を与える ことを解消する。また、中間カロリーを積極的に使用することにより、天ぷら温度調節機能では、中間カロリーがない場合と比較し、温度調節のための流量調節回数を1/2程度まで削減でき、流量制御装置の長寿命化、省電化が図れる。また、油温の変化も中間カロリーの有無で異なり中間カロリーがある場合油温変化が少なく、従って天ぷらの出来映えもその分、優位差があり中間カロリーを積極的に利用することにより美味しい天ぷらに仕上がる。
【0008】
また、火力切り替え時に一定時間保持したことは、特に少量油の場合、調理物が鍋底に沈み油温と温度センサーの相関がとれない間の、誤作動を防止し少量油においても、油切れの良いからっとした天ぷらに仕上げることが可能となる。
【0009】
また請求項2に係るガス調理器は、 鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、中間カロリー移行温度を決定し、予め設定された設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたもので、鍋底温度センサーの温度上昇度合で、油量の多小を判別し(温度上昇度合いが大きい場合油量が少ないことになる)、油量が少ないと被調理物を入れた場合、油量が多い場合に比較し、油温が急激に下がるため、中間カロリー移行温度は、油量が多い場合より、設定温度に近くし、最大火力に移行する温度を早くさせ、調理物に与える熱量を油量が多い場合と同程度にさせることにより、油量が少ない場合でも美味しい天ぷらができることとなる。
【0010】
また請求項3に係るガス調理器は、加熱制御手段は、油が対流をはじめた温度近辺の温度上昇度合いに応じて前記中間カロリーから、最高、もしくは最低カロリーに移行させるとき、時間制御を行う構成としたもので、極端に少量油の場合、被調理物が、鍋底に沈みセンサー温度を油温でなく、被調理物の温度を計測することとなり、油温が高温になり過ぎることになるが、この発明では、中間カロリーで被調理物が鍋から離れる間、火力変更を遅らせることにより、適正な油温制御ができ美味しい天ぷらができることとなる。
【0011】
また請求項4に係るガス調理器は、加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、最低カロリー移行温度、中間カロリー移行温度、最高カロリー移行温度を決定し、前記の各設定温度と、鍋底温度センサー温度との温度差で流量切り替えを行う構成としたもので、鍋の材質や厚さによって異なる油温と鍋底温度センサーを是正し、油量によって異なる中間カロリーの設定温度を設定することにより、美味しい天ぷらができることとなる。
【0012】
また請求項5に係るガス調理器は、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な高カロリーと、低カロリーと、前記高、低の間で複数設定の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、中間カロリーを決定し、予め設定された設定温度より鍋底温度センサー温度が所定温度以上高温の場合、燃焼から規制される最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサー温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたもので、少量油の場合は、多量油に比較し中間火力を高めに設定することにより、中間火力が強いことで被調理物に与える時間当たりの熱量が多量油に近くなり、多量油で揚げた場合と変わらなく美味しい天ぷらが少量油でも可能となる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のガス調理器の外観図である。図1において示した外観図は、鍋底温度センサー付きこんろ1、温度検知手段としての鍋底温度センサー2、普通こんろ5、グリル部6、からなる。これらの燃焼部の操作を行う操作部には点火/消火操作を行う鍋底温度センサー付きこんろ用点火ボタン7、普通こんろ用・グリル用の点火ボタン8、鍋底温度センサー付きこんろ用火力調節レバー10、普通こんろ用・グリル用の火力調節レバー9と、乾電池を収納する乾電池収納部12を備える。また、鍋底温度センサー付きこんろ1の点火ボタン7の外周には調理モードを選択する操作パネル11を備えている。
【0015】
図2は、操作パネル11の拡大図を示し、点火ボタン7は回転と所定角度毎に押し込み可能な可動部7−1と、可動部7−1の外筒7−2からなり、可動部7−1の外筒7−2の所定角度毎に、調理モードの天ぷら高13、天ぷら低14、普通コンロ15−1、ロック位置15−2が構成されていることを示している。
【0016】
図3は本発明のガス調理器の、主要構成要素を表わしている。すなわち加熱手段であるこんろバーナ1、温度検知手段である鍋底温度センサー2、燃焼流量を規制するノズル16、ガスの流量を調節する流量調節装置17、流量調節装置17を駆動する電動駆動装置18を備える。
【0017】
なお、上記流量調節装置17による流量調節は後述する実施例では手動の火力調節レバー10にて流量を調節する流量調節機構19を電動駆動装置18で作動させるが、その火力調節レバー10との組み合わせについては後述する。
【0018】
またこのガス調理器は、点火ボタン7の操作によりガス通路を開成する手動弁20、安全弁21、点火ボタン7と連動してON−OFFする電源スイッチ22、こんろバーナ1の燃焼炎により加熱される熱電対23を備え、加熱手段であるこんろバーナ1を電動駆動で流量制御するための加熱制御手段24は、制御回路26と電動駆動装置18、流量調節装置17、安全弁21により構成されている。
【0019】
図4は加熱制御手段24の概略構成図を示すもので、温度検知手段である鍋底温度センサー2の抵抗値変化を温度に判定する温度判定手段27−1、操作パネル11の設定状態と、調理中の調理モードを判定する調理モード判定手段27、調理モード判定手段27の結果によって動作する、焦げ付き防止判定手段28、過熱防止判定手段29、温度調節判定手段30からなる動作制御手段26A、また、焦げ付き防止判定手段28、過熱防止判定手段29、温度調節判定手段30の出力と、熱電対23の起電力の判定を行い作動する駆動判定手段31から構成されている。
【0020】
図5〜図21は各種判定手段の概略内容を表すフーローチャートであり、図5は調理モード判定手段27の概略を表す。同図(a)で示す如く温度判定手段27−1から送信された温度データを演算処理し、その演算処理32の結果、すなわち特開平4−356619号公報に記載されている構成によって、水物調理であるか33、油もの調理であるか34を判定し、水物調理である場合沸騰温度を決定し35、沸騰温度から焦げ付き防止温度を決定36したあと、焦げ付き防止判定手段28の動作に、そして油もの調理である場合、過熱防止温度を決定し37、過熱防止判定手段29の動作に移行させる。また、同図(b)に示す如く操作パネル11のキー入力があった場合は、温度調節判定手段30の動作に移行させる。このように上記調理モード判定手段27は、調理物の調理モードを決定し、調理物にあった制御温度を決定する。
【0021】
図6は焦げ付き防止判定手段28の概略フローを表し、「センサー温度>焦げ付き防止温度」38であるか判定し、焦げ付き防止温度以上である場合、流量制御装置17を「弱火力位置にする信号」を出力し39、「焦げ付きタイマーをON」し40、「X秒経過したか」判別し41、X秒経過後「センサー温度>焦げ付き温度」であるか判別し42、センサー温度が高い場合、「安全弁OFF」を次段に出力し43、流量制御装置17を「強火力位置」にする出力44を次段に送り終了とする45。
【0022】
一方「センサー温度>焦げ付き防止温度」42であるか判定し、焦げ付き防止温度以下である場合、「センサー温度>焦げ付き防止温度−5℃」か判定し46、その場合は流量制御装置17を「中火力位置」にする出力47を次段に送り、そうでない場合とあわせて、「センサー温度>焦げ付き防止温度」38に戻る。
【0023】
上記したように、鍋底温度センサー2の温度と焦げ付き防止温度との相関から、弱、中、強火力を適切に加熱制御手段24で選択できることとなる。
【0024】
図7は、過熱防止判定手段29の概略フローを表し、「センサー温度>過熱防止温度−10℃」か判定し48、その場合には、流量制御装置17を「弱火力位置」にする出力を出し49、「センサー温度>過熱防止温度」か判定し50、その場合には「安全弁OFF」を次段に出力し51、流量制御装置17を「強火力位置」にする出力52を次段に送り終了とする53。
【0025】
そうでない場合、「センサー温度<過熱防止温度−18℃」か判定し54、そうである場合、流量制御装置17を「強火力位置」にする出力55を次段に送り、そうでない場合、「センサー温度<過熱防止温度−15℃」か判定し56、そうである場合、流量制御装置17を「中火力位置」にする出力57を次段に送り、そうでない場合とともに、「センサー温度>過熱防止温度−10℃」かの判定48に戻る。
【0026】
上記したように、鍋底温度センサー2の温度と油過熱防止温度との相関から、弱、中、強火力を適切に加熱制御手段24で選択することとなる。
【0027】
図8は、温度調節判定手段30の概略フローを表し、スタート後強火力位置を出力し58、「センサー温度>設定温度」か判定し59、そうである場合、流量制御装置17を「弱火力位置」60にする出力をする。
【0028】
「弱火力位置」にする出力後60、「センサー温度<設定温度−5℃」か判定し61、そうである場合、流量制御装置17を「中火力位置」にする出力をし62、「センサー温度>設定温度+10℃」の判定63を行い、そうである場合、「弱火力位置」64にする出力後「センサー温度>設定温度+10℃」の判定63に戻る。そうでない場合「センサー温度<設定温度−26℃」か判定し65、そうである場合「強火力位置」66にする出力をする。そうでない場合「中火力位置」にする出力をする62。その後いずれも「センサー温度>設定温度+10℃」の判定63に戻る。
【0029】
上記したように、鍋底温度センサー2の温度と温度調節機能の設定温度との相関から、弱、中、強火力を適切に加熱制御手段24で選択できることとなる。また適切に選択することにより、強弱切り替えに比較し作動回数が中火力の作用で少なくなり、省電化が図れかつ、油温度の変動も少なくなる。
【0030】
図9は、図8に火力変更が生じた場合、所定時間切り替えた火力で保持させるフローを追加したものである。
【0031】
スタート後強火力位置を出力し68、センサー温度が設定温度以上になったら69、弱火力位置を出力し70、タイマーを初期化し71、14秒経過するまで待ち72、経過後「センサー温度<設定温度−5℃」になったとき73、中火力位置を出力し74、タイマーを初期化する75。次に「センサー温度>設定温度+10℃」である場合弱火力位置出力する77。そうでなく「センサー温度<設定温度−26℃」である場合78、40秒経過したか判定し79(中火力出力74or81になってから)経過している場合は強火力位置を出力する80。そうでない場合、中火力位置を出力し81、タイマーを初期化する82。その後いずれも「センサー温度>設定温度+10℃」76に戻る。
【0032】
上記したように火力切り替え後、弱、中火力で所定時間火力変化をさせないことは、次のような効果を奏する。すなわちセンサーが位置する鍋底中央部に調理物が位置したとき、センサー温度は、調理物に影響されて油温度と相関が無くなり、誤判定となりやすいが、上記構成はこれを防ぐ。もし火力保持タイマーがなく強弱のみの切り替えであるとすると、調理物の影響を大きく受けるとともにその度に強弱の切換えが行なわれるので、油温度の変化が拡大されてしまうが、この実施例ではそのようなことは阻止できる。なお、調理物が鍋底に沈んでいる時間が、タイマー時間近傍であることが条件となる。また強火力に移行する場合中火力で一端停止し、且つリニヤに変化することから急激な炎の変化が無く不安感を与えない。
【0033】
図10は、特開平4−356619号公報に記載されている構成によって油量判別を行い、油量を大、中、小量に区分し、その区分に従って強火力位置と中火力位置に切り替える温度を変化させるフローを追加したものである。
【0034】
スタート後、強火力位置を出力し83、油量判別を行い84、「センサー温度>設定温度」になった場合85、弱火力位置を出力し86、「センサー温度<設定温度−5℃」になった場合87中火力位置を出力する88。次に「センサー温度>設定温度+10℃」である場合89、弱火力位置を出力する90。そうでない場合であって、油量が大の場合91「センサー温度<設定温度−26℃」であると強火力位置を出力し93、そうでない場合、中火力位置を出力する94。一方油量が大でなく、油量が中である場合95、「センサー温度<設定温度−21℃」のとき96、強火力位置を出力し97、そうでない場合、中火力位置を出力する98。また油量が大でもなく中でもない場合、油量は小はであり、「センサー温度<設定温度−16℃」のとき99、強火力位置を出力し100、そうでない場合、中火力位置を出力する101。
【0035】
上記した構成のように、中火力位置と強火力位置の切り替え温度を油量によって、変化させると、次のような効果が得られる。すなわち油量が多い場合は油の熱容量が大きいため、作動回数を少なくしても、油温度の変化幅はさほど大きくならず、その分作動回数が少なく、より省電化が図れる。また、油量が少ない場合は、強火力移行温度を上げることによって作動回数が多少多くなるが、温度変化は少なくなり、適正油温を保持させることができる。
【0036】
図11は、図10の油量判別によって、油量を大、中、小量に区分し、その区分に従って、火力変更が生じた場合、所定時間、切り替えた火力で保持させる前記保持時間を可変させたフローを追加したものである。すなわち、中火力位置を出力し107or115、タイマーを初期化し108or116、「センサー温度<設定温度−26℃」で油量が大の時112は、5秒経過後113、油量が中の時117は10秒経過後118、油量が小の時は15秒経過後120、強火力位置に出力する114,119,121。
【0037】
上記した構成は、図8で、調理物投入時鍋底に沈み込み、センサー温度と油温の相関がとれなくなる時間帯があることを説明したが、沈み込む時間は、油量に反比例する。従って油量が多いほど火力切り替え時の保持時間は少なくてもよいのである。これにより少ない油でも適正油温が得られる効果がある。
【0038】
なお、少量油の時間に、多量油の保持時間に合わせると、鍋底から調理物が浮いていて、本来の油温制御を行うことが出来るのに異なった不正確動作を長く行うことになり温度精度が悪くなる。
【0039】
図12は、図8では1個であった中火力を中火力と中弱火力の複数個装置し、設定温度とセンサー温度の差により、中間火力を切り替え可能としたフローを示すものである。
【0040】
スタート後強火力位置を出力し209、「センサー温度>設定温度」か判定し210、なった場合弱火力位置に出力し211、次に「センサー温度<設定温度−5℃」か判定し212、そうである場合中火力位置を出力し213、「センサー温度>設定温度」か判定し214、そうである場合「センサー温度>設定温度+5℃」か判定する215。
【0041】
一方「センサー温度>設定温度」がそうでない場合、「センサー温度<設定温度−26℃」か判定し216、その場合は強火力位置の出力をする217。またそうでなく、「センサー温度<設定温度−16℃」の場合でもない場合218、中強火力位置を出力する219。また、「センサー温度<設定温度−16℃」の場合、更に「センサー温度<設定温度−5℃」か判別し220、そうである場合は中弱火力位置を出力する221。
【0042】
残された高温側の処理で「センサー温度>設定温度+5℃」の判定215で、そうでない場合は中火力位置を出力する213に戻り、そうである場合は、温度がより高いか「センサー温度>設定温度+10℃」判定し223、高い場合は弱火力位置を出力する224。高くない場合は、中弱火力位置を出力する225。
【0043】
上記したことは、一般的に天ぷらを揚げる場合、一度に投入する調理物の量は、鍋の面積の1/2程度がよいとされて大体概念的に守られている。従って、これを前提に、油量を推定すると一度に投入される調理物の量も相関がある。また油温を強弱火力のように変動させず適正火力で揚げることがべたつかない揚げ方であり、調理物投入量すなわち油量に応じた中間火力を予め設定することは美味しい天ぷらを揚げる器具となるのである。
【0044】
図13は、図12に中火力変更が生じた場合、所定時間保持させるフローを追加したものである。スタート後、強火力位置を出力し226、「センサー温度>設定温度」か判定し227、センサー温度が高い場合5℃以内か判別する228。5℃以内なら現在火力のままとして「センサー温度>設定温度」か判定し227、センサー温度か下がった場合「センサー温度<設定温度−26℃」か判定し229、以下の場合中火力位置を出力する230。その状態で10秒間保持させ10秒経過後231、再度「センサー温度<設定温度−26℃」か判定し、以下の場合強火力位置を出力する233。そうでない場合、「センサー温度>設定温度−16℃」か判定し234、センサー温度が低い場合中強火力位置を出力する235。またセンサー温度が高い場合更に「センサー温度>設定温度−5℃」か判定し236、センサー温度が低い場合は中火力位置を出力し237、センサー温度が高い場合は中弱火力位置を出力する238。最後には初期の「センサー温度>設定温度」227に戻り温度調節機能を行う。この効果は図11にて説明したことと同様であり省略する。
【0045】
図14〜図17は、設定温度の変更を火力調節レバーの操作で行わせる場合を示した図であり、図14は、火力調節レバーの作動に応じて、一定温度の加減を行う場合のフローを示したものである。
【0046】
スタート後強火力位置を出力し122、センサー温度が設定温度より高くなったら123、弱火力位置を出力し124、その状態でセンサー温度が設定温度より−5℃になるか判定し125、−5℃以下になったら中火力位置を出力する126。中火力位置を出力した状態で、火力調節レバーの作動があったか判定し127、作動が無い場合、「センサー温度>設定温度+10」か判定し128、10℃以上の場合弱火力位置を出力する129。10℃未満の場合は「センサー温度>設定温度−26℃」か判定し134、−26以下の場合強火力位置を出力し136、異なる場合は中火力位置を出力する135。この状態から火力調節レバーの作動の有無を調べる動作127へと戻る。
【0047】
一方127で火力調節レバーの作動があった場合、電動装置で駆動したか判定し130、電動駆動装置で作動した場合、火力制御を指示したことから温度判定ルーチン128に進む。反対に、電動装置は駆動していない場合、作動方向が強火力方向か判定し131、そうである場合は、現在設定温度に5℃加算した値を設定温度とする132。そうでなく弱火力方向に作動した場合、現在設定温度から5℃減算した値を設定温度とする133。
【0048】
上記したことにより、揚げ物調理による微妙な制御温度の設定変更は、火力レバーを手動で作動させることで、設定温度を変更させることが可能となり、操作部の簡素化が図れ、簡単操作で揚げ頃温度の選択が使用者の意志で扱えることとなる。
【0049】
図15は、図14の火力調節レバーの操作による制御温度の上下限を追加したフローを示したもので、図8−6と異なるところを説明すると、火力調節レバーが電動駆動装置でなく人為的に作動した場合、弱火力方向の場合、設定温度を減算していくが133、設定温度の下限温度を設定し比較して、下限温度より低い場合150、設定温度を下限にする151としたものである。上限の設定も同様で説明は省略する。
【0050】
上記したことにより、油の上下限を設定し、使用者の選択温度範囲を規制することになるが、規制することの効果は、上限を設けることにより、油が酸化することを防ぎ、従って変質が防げるから複数回使用が可能となり、強いては環境保全にもつながる。またさらに高温となって過熱されることによる火災の危険も防止できる。また下限を設けることにより無意識に下げた場合、どこまで下がるか不安となるが、限度があることで使用者に安心感を与えることが出来るとともに低温すぎることによる調整ミスを防止できる。
【0051】
図16は、図14に示した、火力調節レバーの作動に応じて、一定温度の加減を行うのではなく、可動幅により変更温度を可変させる場合のフローを示したものである。
【0052】
スタート後強火力位置を出力し156、センサー温度が設定温度より高くなったら157、弱火力位置を出力し158、その状態でセンサー温度が設定温度より−5℃になるか判定し159、−5℃以下になったら中火力位置を出力する160。中火力位置を出力した状態で、火力調節レバーの作動があったか判定し161、作動が無い場合、「センサー温度>設定温度+10℃」か判定し162、10℃以上の場合弱火力位置を出力する163。10℃未満の場合は「センサー温度>設定温度−26℃」か判定し178、−26℃以下の場合強火力位置を出力し179、そうでない場合は中火力位置を出力する180。この状態から火力調節レバーの作動の有無を調べる動作161に戻る。
【0053】
一方161で火力調節レバーの作動があった場合、電動装置で駆動したか判定し164、電動駆動装置で作動した場合、火力制御を指示したことから温度判定ルーチン162に進む。反対に、電動装置は駆動していない場合、作動方向が強火力方向か判定し165、そうでない弱火力方向の場合は、火力調節レバーの移動幅が大か判定し172、大の場合は設定温度に15℃減算した値を設定温度とする173。前記移動幅が大でない場合移動幅が中であるか判別し174、そうである場合は現在の設定温度に10℃減算した温度を設定温度とする175。そうでない場合移動幅が少ない場合で176、現在の設定温度に5℃減算した温度を設定温度とする177。加算の場合も同様で説明は省略する。
【0054】
上記したことによる効果は次のとおりである。例えば普通の揚げ物温度は一般的に180℃とされており、よって初期設定温度は180℃とし、高温の揚げ物は200℃が一般的で、よって200℃と設定する。この場合図14に示す定数変化では、1回あたり5℃上昇であるから、20℃揚げるには4回火力調節レバーを強火力方向に可動させる必要がある。ところが4回も強火力方向に可動させると、強火力位置まで作動し可動出来るのは弱火力方向で、実際には、1回で5℃の変化が目的で、匙加減程度が定数方式の特徴となり欠点でもある。本発明ではこの課題解決のため、作動幅に応じた温度変化幅を変化させ操作を一度で、180℃から高温に出来る特徴がある。但し作動幅と設定変化温度に関しては、慣れが必要である。
【0055】
図17は、図16の加減による制御温度の上下限を追加した場合のフローを示したものである。図16と異なるところを説明すると、火力調節レバーが電動駆動装置でなく人為的に作動し、弱火力方向の場合、設定温度を移動幅172、174、176により173、175、177と減算していくが、設定温度の下限温度を設定し比較して、下限温度より低い場合204、設定温度を下限にする205としたものである。上限値も同様である。効果については図15と同様であり説明は省略する。
【0056】
図18は天ぷらモードで使用中、火力調節レバーを人為的に動作させ、温度調節機能を損なわす火力調節レバーを電動駆動させることによる特有の欠点を補うためのものである。
【0057】
スタート後強火力位置を出力し242、センサー温度が設定温度になったら243、弱火力位置を出力し244、タイマーを初期化し245、100秒タイマーが経過246しない場合、センサー温度が設定温度より5℃以上低いか判定すし247、温度が高い場合温度上昇が大きいか判定する246−1に戻る。前記タイマーが100秒経過246した場合であって温度上昇が大の場合246−1、(火力調節レバーを不用意に人為的に強火力方向へ移動させたとして)再度弱火力位置を出力させる244。次に247でセンサー温度が設定温度より5℃以上低い場合、中火力位置に出力する248。そしてセンサー温度が設定温度より10℃以上高いか判定し249、高い場合は弱火力位置に出力し250、タイマーを初期化し251、40秒経過したか判定し252、経過していない場合はセンサー温度が設定温度より低いか判定し254、そうである場合は中火力位置に戻し248、そうでない場合は40秒タイマーに行く252。前記タイマーが40秒経過した場合252、温度上昇が大であるか判定し大である場合(制御的には弱火力であるはずが、人為的に強にした場合)253、再度弱火力出力を行う250。
【0058】
また、「センサー温度>設定温度+10℃」でない場合249、さらに「センサー温度<設定温度−26℃」か判定し255、その場合は強火力位置を出力し256、タイマーを初期設定し257、100秒経過したか判別し258、経過していない場合センサー温度が設定温度より高いか判別し260、高い場合中火力位置出力に戻す248。100秒経過した場合、温度上昇が小か判別し259(制御的には強火力であるはずが、人為的に弱にした場合)強火力位置を出力する256。従って、上記した内容により不用意に、火力を変化させても、自動的に制御を行うことが出来ることとなる。
【0059】
図19は駆動判定手段31の概略フローの一例を表し、センサー温度が正常か(センサーの断線、短絡等)判定し67、異常の場合は後述の異常処理ルート68へ行き、正常の場合は熱電対起電力が正常か判定し69、異常の場合は後述の異常処理ルート68へ行き、正常の場合は、点火初回か判定し70、点火初回の場合、強火力位置か確認し71、強火力位置でない場合「強火力位置」にする出力をする72。
【0060】
点火初回か判定し70、初回でない場合前段から、火力変更があるか判定し73、有りの場合、現在火力と変更火力が異なるか判定し74、異なる場合、変更火力は強火力位置か判定し75、そうである場合「強火力位置」にする出力をし76、そうでない場合変更火力が中火力か判定し77、そうである場合中火力位置にする出力をし78、そうでない場合弱火力位置にする出力をする79。
【0061】
上記いずれか出力した状態が火力UP方向か判定し80、UP方向の場合、低速移動81、そうでない場合中速移動82とし、移動時から、電動タイマをONし83、目的位置に到達したか確認84し元に戻る。
【0062】
到達していない場合、経過時間がX秒経過したか判定し85、経過している場合は、異常処理ルート68に行く。異常処理ルート68は、安全弁出力をOFFにし86、報知手段をONにし87、終了させる88。
【0063】
上記したように、目的の火力位置に確実に火力を合わせる事ができ、かつ火力を弱から強にする場合、ゆっくり火力をUPさせることができることとなっている。ここで目的位置に到達したか確認84させる手段として、位置判別手段を有しているが、その説明は後述する。
【0064】
図20は駆動判定手段31の概略フローの他の例を表し、図19と同一内容は同一番号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0065】
点火初回か判定し70、初回の場合、電動駆動装置が中央停止位置でないか判定し89、ない場合中央停止位置出力をONし90、電動タイマON91へ行き、中央停止位置になったか判定し92、なっていない場合X秒経過したか判定し93、経過した場合異常処理ルート68へ行く。
【0066】
なお、通常の火力変更を行って目的位置になったか判定し84、目的位置になった場合は中央停止位置出力ON90へ行くが、そうでない場合X秒経過したか判定し85、経過した場合1回目か判定し94、1回目の場合は中央停止位置出力をON90する。1回目でない場合異常処理ルート68へ行く。
【0067】
上記したように、この場合は図9の動作に加え、電動駆動装置を火力変更後必ず中央停止位置に戻す。また、前記電動駆動装置が何らかの支障で目的火力位置に達しない場合、電動駆動装置を中央停止位置に戻し、後述するように手動による火力調節を可能とするものである。
【0068】
図21は駆動判定手段31の概略フローのさらに他の例を表し、図20と同一内容は同一番号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0069】
火力変更があり現在火力と変更火力が異なる場合74、現在火力が強、弱火力のいづれでもない場合95、現在火力位置を記憶し96、次段へ進む。現在火力が強、もしくは弱火力の場合、中火力を記憶火力位置とする97。
【0070】
上記したように、この場合は変更前の強、弱火力位置以外の火力を記憶させることにより、弱火力位置移動後、記憶している元の火力の中火力位置に復帰させることを可能とする。
【0071】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係るガス調理器は、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行い、かつ、火力切り替え時に、一定時間その火力で保持させる構成としたものであり、中間カロリーは、油温が上昇中の場合、設定温度より所定温度高くなるまで、また、油温が下降中の場合は、設定温度の所定温度低い温度までとして、中間カロリーの使用する温度範囲を確保したため、油温の温度変化が、少なく被調理物に対してもその分温度変化が少なく、出来映えのよい天ぷらができる。
【0072】
また、火力切り替え時に一定時間保持したことは、特に少量油の場合、調理物が鍋底に沈み油温と温度センサーの相関がとれない間の、誤作動を防止し少量油においても、油切れの良いからっとした天ぷらに仕上げることが可能となる。
【0073】
また請求項2に係るガス調理器は、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、中間カロリー移行温度を決定し、予め設定された設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より鍋底温度センサーの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたもので、鍋底温度センサーの温度上昇度合で、油量の多小を判別し(温度上昇度合いが大きい場合油量が少ないことになる)、油量が少ないと被調理物を入れた場合、油量が多い場合に比較し、油温が急激に下がるため、中間カロリー移行温度は、油量が多い場合より、設定温度に近くし、最大火力に移行する温度を早くさせ、調理物に与える熱量を油量が多い場合と同程度にさせることにより、油量が少ない場合でも美味しい天ぷらができることとなる。
【0074】
また請求項3に係るガス調理器は、加熱制御手段は、油が対流をはじめた温度近辺の温度上昇度合いに応じて前記中間カロリーから、最高、もしくは最低カロリーに移行させるとき、時間制御を行う構成としたもので、極端に少量油の場合、被調理物が、鍋底に沈みセンサー温度を油温でなく、被調理物の温度を計測することとなり、油温が高温になり過ぎることになるが、この発明では、中間カロリーで被調理物が鍋から離れる間、火力変更を遅らせることにより、適正な油温制御ができ美味しい天ぷらができることとなる。
【0075】
また請求項4に係るガス調理器は、加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、最低カロリー移行温度、中間カロリー移行温度、最高カロリー移行温度を決定し、前記の各設定温度と、鍋底温度センサー温度との温度差で流量切り替えを行う構成としたもので、鍋の材質や厚さによって異なる油温と鍋底温度センサーを是正し、油量によって異なる中間カロリーの設定温度を設定することにより、美味しい天ぷらができることとなる。
【0076】
また請求項5に係るガス調理器は、鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な高カロリーと、低カロリーと、前記高、低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、複数のうちの中間カロリーを決定し、予め設定された設定温度より鍋底温度センサー温度が所定温度以上高温の場合、燃焼から規制される最低カロリーとし、設定温度より鍋底温度センサー温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたもので、少量油の場合は、多量油に比較し中間火力を高めに設定することにより、中間火力が強いことで被調理物に与える時間当たりの熱量が多量油に近くなり、多量油で揚げた場合と変わらなく美味しい天ぷらが少量油でも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1におけるガス調理器の外観図
【図2】 (a)同ガス調理器の表示パネルを示す正面図
(b)同ガス調理器の表示パネルを示す側面図
【図3】 同加熱手段と加熱制御手段の概略図
【図4】 同加熱制御手段の概略構成図
【図5】 (a)、(b)は同調理モード判定制御動作を示すフローチャート
【図6】 同焦げ付き防止判定制御動作を示すフローチャート
【図7】 同加熱判定制御動作を示すフローチャート
【図8】 同温度調節判定手段の動作を示すフローチャート
【図9】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図10】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図11】 同温度調節判定手段の動作さらに他の例を示すフローチャート
【図12】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図13】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図14】 同温度調節判定手段の動作さらに他の例を示すフローチャート
【図15】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図16】 同温度調節判定手段の動作の他の例を示すフローチャート
【図17】 同温度調節判定手段の動作さらに他の例を示すフローチャート
【図18】 同温度調節判定手段の動作さらに他の例を示すフローチャート
【図19】 同駆動判定手段の制御動作を示すフローチャート
【図20】 同駆動判定手段の制御動作の他の例を示すフローチャート
【図21】 同駆動判定手段の制御動作さらに他の例を示すフローチャート
【図22】 従来のガス調理器の加熱制御部を示す概略図
【符号の説明】
1 加熱手段
2 温度検知手段(鍋底温度センサー)
10 火力調節レバー
17 流量調節装置
18 電動駆動装置
24 加熱制御手段
26 制御回路
26A 動作制御手段
27 調理モード判定手段
28 焦げ付き防止判定手段
29 過熱防止判定手段
30 温度調節判定手段
31 駆動判定手段

Claims (5)

  1. 鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行い、かつ、火力切り替え時所定時間切り替え火力を保持させる構成としたガス調理器。
  2. 鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の温度検知手段である鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、中間カロリー移行温度を決定し、予め設定された設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上高温の場合最低カロリーとし、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度の範囲で低い場合中間カロリー、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上低い場合最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたガス調理器。
  3. 加熱制御手段は、油が対流をはじめた温度近辺の鍋底温度センサーの温度上昇度合いに応じて中間カロリーから、最高、もしくは最低カロリーに移行させるとき、時間制御を行う構成とした請求項1または請求項2記載のガス調理器。
  4. 加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の温度検知手段である鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、最低カロリー移行温度、中間カロリー移行温度、最高カロリー移行温度を決定し、前記の各設定温度と、温度検知手段の温度との相関により、火力切り替えを行う構成とした請求項1ないしのいずれか1項記載のガス調理器。
  5. 鍋を加熱する加熱手段と、加熱手段を制御する加熱制御手段と、鍋の温度を検知する温度検知手段と、調理モードを設定する調理モード設定手段とを備え、前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、予め設定された設定温度と、温度検知手段の温度との温度差により、天ぷらを揚げるに必要な最高カロリーと、最低カロリーと、前記最高、最低の間で複数設定の中間カロリーの火力切り替えを行う構成とし、さらに前記加熱制御手段は、調理モード設定手段にて天ぷらモードに設定した場合、点火初期の温度検知手段である鍋底温度センサーの温度上昇度合いから、中間カロリーを決定し、予め設定された設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上高温の場合、最低カロリーとし、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度の範囲で低い場合、中間カロリー、設定温度より温度検知手段からの温度が所定温度以上低い場合、最高カロリーに火力切り替えを行う構成としたガス調理器。
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