JP3895829B2 - 圧着端子の接続固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒュージブルリンクボックス等に配索されたブスバーなどの相手側の接続端子板部又は接続端子部にねじ締め固定される圧着端子の接続固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9において、1は圧着端子を示し、この圧着端子1は電気接触部2と電線接続部3とが首部4を介して一体に形成されて成る。電気接触部2には中央にねじ挿通孔5が穿設され、電線接続部3には電線6に対する導体加締部7及び絶縁被覆加締部8が設けられ、両加締部7,8を加締めて電線6を圧着する。
【0003】
上記圧着端子1は、例えば図10に示される如く、ヒュージブルリンクボックス9にねじ締め固定されている。ヒュージブルリンクボックス9は、複数のヒュージブルリンク10を収容する収容室9aを有し、その両側壁にはロック手段を備えた側蓋9b,9b′が設けられている。側蓋9b,9b′を開けることにより、上記圧着端子1と同一構成のオルタネータ圧着端子12及び負荷側端子13がブスバー11を介して各収容室9aに挿着されたヒュージブルリンク10の接続端子10a,10a′と接続固定される。図中10bは前記接続端子10aのねじ挿通孔、11aはブスバー11のねじ挿通孔を示す。
【0004】
ヒュージブルリンクボックス9におけるヒュージブルリンク10とブスバー11、圧着端子12及び負荷側端子13との接続には、締付金具15が用いられる。締付金具15は、基板部15aにネジ筒15bを立設して成り、基板部15aをヒュージブルリンクボックス9の内部中央隔壁(図示しない)に面してセットし、ネジ筒15bに接続端子10aとブスバー11及び圧着端子12を重ね、ボルト14の締付けにより固定される。15cはねじ孔を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術にあっては、圧着端子をボルトにより締付固定した後、長期使用された場合等において、エンジンの振動や走行中の振動などによりボルトが緩んでしまうと、圧着端子との電気的な接続が遮断されたりする接触不良を生じ、稼動中の電気機器等に悪影響を与え、最悪の場合には、走行中に車両事故をひきおこしてしまうことになる。
【0006】
一方、組付作業の際、ボルトを最終位置まで完全に締め付けなかったりすると、上述のような事態を招く確率が更に高くなってしまう。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するため、圧着端子が常に相手側の接続端子部等と良好な状態で接触し得る圧着端子の接続固定構造を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明により成された圧着端子の接続固定構造は、請求項1に記載されたように、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた相手側の接続端子板部とをねじ締め固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部には断面三日月状の可撓弾性を有する湾曲接続片を設け、前記接続端子板部のねじ挿通孔周縁にはバルジ状の湾曲壁を形成し、前記圧着端子は、前記湾曲壁内に前記湾曲接続片が侵入して、前記湾曲接続片が前記湾曲壁の内面を押圧する力を生じて、前記湾曲接続片の外面と前記湾曲壁の内面とが密に重なった状態でねじ締め固定される構造を採用した。
【0009】
前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁に端子の軸方向に沿う両側に相対向して設けることが好適である(請求項2)。
【0010】
前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁から一体に菊座状に複数個設けることが好適である(請求項3)。
【0011】
前記湾曲壁の曲率半径は前記湾曲接続片の曲率半径よりも僅かに小さく形成されることが好ましい(請求項4)。
【0012】
前記接続端子板部はブスバーであって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、該ヒュージブルリンクボックスに挿着されたねじ挿通孔を有するヒュージブルリンクの接続端子が共にねじ締め固定されることが好ましい(請求項5)。
【0013】
上記課題を解決するため本発明により成された圧着端子の接続固定構造は、請求項6に記載されたように、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部には前記ねじ挿通孔の周縁に該ねじ挿通孔の軸方向に沿う短冊状の係止片を複数個設け、前記ナットには前記接続端子部との対向面に断面U字状の受溝を前記ナットのねじ孔の周囲に形成し、前記圧着端子は前記相手側のねじ挿通孔に前記係止片を挿通し、該係止片を前記受溝の溝壁に沿って外側に拡がる方向に塑性変形させると共に該係止片が前記受溝の溝壁と密に重なって前記接続端子部を前記係止片の端部と前記電気接触部との間に挟んだ状態でねじ締め固定される構造を採用した。
【0014】
前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、該ブスバーは前記ナットと共にヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記接続端子はヒュージブルリンクの挿着により前記ブスバーとナットとの間に挿入され、前記電気接触部が前記ブスバーと接続端子とを重ねた状態でねじ締め固定されると共に、前記係止片が前記接続端子と係合することが好ましい(請求項7)。
【0015】
上記課題を解決するため本発明により成された圧着端子の接続固定構造は、請求項8に記載されたように、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部はテーパ状のリング体に形成され、該リング体の大きな開口部に複数のスリット状の切り欠き溝を設けて短冊状の接触片を形成し、該複数個の接触片のうち1つの接触片の先端に前記首部が連成され、前記接続端子部には前記ねじ挿通孔の周縁に円筒状の筒体を設け、前記ボルトには頭部と胴体軸部との間に前記リング体の内壁に係合する鍔部を形成し、前記圧着端子は前記筒体に前記リング体を嵌入し、前記ボルトの鍔部が前記複数の接触片の先端を拡開して前記筒体の内壁に係合させた状態でねじ締め固定される構造を採用した。
【0016】
前記リング体の大きな開口部側の外径は前記筒体の内径よりも僅かに小さく形成されることが好ましい(請求項9)。
【0017】
前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記ブスバーには前記筒体を形成し、該筒体の開口部から臨む前記接続端子に前記リング体の小さな開口部近傍を係合することが好ましい(請求項10)。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の圧着端子の接続固定構造の一実施の形態を示す斜視図であり、図2は圧着端子の電気接触部の背面図である。また、図3は図1に示した圧着端子が接続固定される状態を示す断面図である。尚、従来例と同一の構成には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0019】
図1において、圧着端子21は自動車用丸形板端子であって、丸形板状の電気接触部22と、電線6を圧着接続する電線接続部23とが首部24を介して一体に形成されている。この圧着端子21は、通常、銅または銅合金(ベリリウム−銅、黄銅等)などの弾性を有する金属薄板からプレス加工によって製造される。
【0020】
電気接触部22には、その中央にボルト14を挿通するねじ挿通孔25が穿設され、電気接触部22の周縁には、端子21の軸方向に沿う両側に相対向する一対の湾曲接続片26,26が下向きに設けられている。湾曲接続片26は断面形状が三日月状に湾曲し、可撓弾性を有する。
【0021】
圧着端子21は従来例と同様にヒュージブルリンクボックス9(図10参照)のブスバー11などとねじ締め固定される。そのブスバー11の各ねじ挿通孔11aの周縁に湾曲接続片26,26に対応するバルジ状の湾曲壁27を形成する。湾曲壁27の開口部27aの直径は一対の湾曲接続片26,26の先端部の間隔よりも広く、湾曲壁27の内壁の曲率半径は湾曲接続片26の外壁の曲率半径よりも僅かに小さく形成されている。
【0022】
上記構成において、圧着端子21の接続過程を説明すると、図3(a)に示される如く、まず、圧着端子21を相手側の接続端子板部となるブスバー11の湾曲壁27に対応するようにセットする。
【0023】
この状態から、電気接触部22のねじ挿通孔25近傍の平らな面を図示しない手又は組付治具で強く押し付け、湾曲壁27内に湾曲接続片26,26を嵌着させる。即ち、湾曲壁27の開口部27aに対し、湾曲接続片26,26が内側に撓みつつ通過し、湾曲接続片26,26が復元すると、湾曲壁27の内壁にしっかりと嵌着する。湾曲接続片26の曲率半径の方が大きいため、嵌着した後、湾曲壁27を押し付ける力が強くなると共に、湾曲壁27内で湾曲接続片26がガタつくことがない。
【0024】
次に、電気接触部22側からボルト14をねじ挿通孔25に挿通し、湾曲壁27内とヒュージブルリンク10の接続端子10aのねじ挿通孔10bを通してねじ筒15bのねじ孔15cに締め付けてゆくと、図3(b)に示される如く、湾曲接続片26,26の先端がボルト14の締め付け方向に押し付けられる。これにより、湾曲接続片26,26の中間部分が外方に向けて撓もうとし、図中矢線で示すような力Fが湾曲壁27にかかる。従って、圧着端子21は十分な接触を確保することができる。
【0025】
以上説明したような状態で圧着端子21は接続固定されているので、仮にボルト14が緩んだとしても、圧着端子21のブスバー11に対する接触が十分に成されており、従来の圧着端子の接続構造による欠点を除去することができる。
【0026】
図4は図2に対する湾曲接続片26の別の形態を示す図である。湾曲接続片26′は電気接触部22の周縁に等間隔で菊座状に複数個設けられており、前述の湾曲壁27に嵌入する際、各湾曲接続片26′はその幅が狭いため撓ませる荷重が小さく、作業性を向上させることができる。このように、湾曲接続片は図2に示すような電気接触部22の両側縁に形成することのみに限定するものではない。
【0027】
図5及び図6は本発明の圧着端子の接続固定構造の他の実施の形態を示すものである。
【0028】
図5において、圧着端子21′は電気接触部22のねじ挿通孔25の内周縁に該ねじ挿通孔25の軸方向に沿う複数の短冊状の係止片28が周設されている。
【0029】
複数の係止片28は、圧着端子21′を金属薄板からプレス加工する際、電気接触部22の中央を深絞り加工し、その底部を打ち抜いた後に複数の切り欠き溝を設けて形成する。
【0030】
圧着端子21′は、ブスバー11と締付金具15′を備えるとともにこれらブスバー11と締付金具15′との間にヒュージブルリンク10の接続端子10aが挿着されたヒュージブルリンクボックス9(図10参照)にねじ締め固定される。締付金具15′は基板部15aにねじ孔15cを有するねじ筒15bを立設して成り、ネジ筒15bの接続端子10aとの対向面には、ねじ孔15cの周囲に複数の係止片28を屈曲変形させる断面U字状の受溝29を周設する。
【0031】
上記構成において、圧着端子21′の接続過程を説明すると、図6(a)に示される如く、圧着端子21′の複数の係止片28を相手側の接続端子部となるブスバー11及びヒュージブルリンク10のねじ挿通孔11a及び10bに挿通できるようにセットする。
【0032】
次に、図6(b)に示される如く、ねじ挿通孔11a側から圧着端子21′の複数の係止片28を挿通すると、係止片28は締付金具15′の受溝29に当接する。この状態で、ボルト14を電気接触部22側から挿通してねじ孔15cに締め付けてゆくと、図6(c)に示される如く、ボルト14の締め付け力によって各係止片28は受溝29の溝壁に沿って塑性変形し、各係止片28の先端が電気接触部22に向けてブスバー11と接続端子10aとを挟み込むように係止する。これにより、圧着端子21′はブスバー11と接続端子10aとにしっかりと接続固定される。
【0033】
従って、仮にボルト14が緩んでも、前述の実施形態の圧着端子21と同様に、相手側の接続端子部との接触が十分に成され、従来の圧着端子の接続固定構造による欠点を除去することができる。
【0034】
図7及び図8は本発明の圧着端子の接続固定構造の更に別の実施の形態を示すものである。
【0035】
図7において、圧着端子21″の電気接触部22′はテーパ状のリング体30に形成されている。即ち、大小2つの開口部30a,30bを有するテーパ状の周壁を形成して成り、一方の大きな開口部30aにはスリット状の切り欠き溝30cが等間隔で設けられて接触片31が複数個形成される。各接触片31のうちの1つの接触片31aの先端には、首部24が連成されている。
【0036】
ブスバー11には、各ねじ挿通孔11aの周縁にリング体30が嵌入する円筒状の筒体32を設ける。筒体32の内径はリング体30の最大となる外径、即ち、大きな開口部30a近傍の外径よりも僅かに大きく形成されている。
【0037】
ボルト33は頭部33aと胴体軸部33bとの間に鍔部33cが設けられたものを使用する。鍔部33cの直径はリング体30の大きな開口部30aの径よりも小さく、小さな開口部30bの径よりも大きく形成されている。
【0038】
上記構成において、圧着端子21″の接続過程を説明すると図8(a)に示される如く、圧着端子21″のリング体30を相手側の接続端子部となるブスバー11の筒体32に嵌入できるようにセットする。
【0039】
次に、筒体32にリング体30を嵌入し、ボルト33を大きな開口部30a側から挿通してねじ筒15bに締め付けてゆくと、鍔部33cがリング体30の内壁、即ち、複数の接触片31と係合し、各接触片31は鍔部33cによって拡開されてリング体30は筒体32の内壁にしっかりと嵌着(図8(b)及び図8(c))する。一方、リング体30の小さな開口部30bはヒュージブルリンク10の接続端子10aと係合する。
【0040】
従って、仮にボルト33が緩んでも、各接触片31の先端が拡開されて筒体32の内壁と係合しているので、接触が十分に確保され、従来の圧着端子の接続構造による欠点を除去することができる。
【0041】
【発明の効果】
上記した如くに、請求項1の本発明は、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた相手側の接続端子板部とをねじ締め固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部には断面三日月状の可撓弾性を有する湾曲接続片を設け、前記接続端子板部のねじ挿通孔周縁にはバルジ状の湾曲壁を形成し、前記圧着端子は前記湾曲壁に前記湾曲接続片を嵌着した状態でねじ締め固定されるものであるから、圧着端子が常に相手側の接続端子板部と良好な状態で接触することができる。
【0042】
請求項2の本発明は、前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁に端子の軸方向に沿う両側に相対向して設けるものであるから、簡単な構造であって加工性も良く、十分な接触も得ることができる。
【0043】
請求項3の本発明は、前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁から一体に菊座状に複数個設けるものであるから、各湾曲接続片を撓ませるための荷重を小さくすることができ、作業性の向上を図ることができる。
【0044】
請求項4の本発明は、前記湾曲壁の曲率半径は前記湾曲接続片の曲率半径よりも僅かに小さく形成されるものであるから、各湾曲接続片を嵌入した後の接触安定性を確保することができる。
【0045】
請求項5の本発明は、前記接続端子板部はブスバーであって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、該ヒュージブルリンクボックスに挿着されたねじ挿通孔を有するヒュージブルリンクの接続端子が共にねじ締め固定されるものであるから、ヒュージブルリンクボックスにおける圧着端子の接続は、常に良好な状態でブスバー等と接触することになる。
【0046】
請求項6の本発明は、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部には前記ねじ挿通孔の周縁に該ねじ挿通孔の軸方向に沿う短冊状の係止片を複数個設け、前記ナットには前記接続端子部との対向面に断面U字状の受溝を前記ナットのねじ孔の周囲に形成し、前記圧着端子は前記相手側のねじ挿通孔に前記係止片を挿通し、該係止片を前記受溝の溝壁に沿って塑性変形させると共に該係止片の端部を前記接続端子部に係合した状態でねじ締め固定されるものであるから、圧着端子が常に相手側の接続端子部と良好な状態で接触することができる。
【0047】
請求項7の本発明は、前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、該ブスバーは前記ナットと共にヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記接続端子はヒュージブルリンクの挿着により前記ブスバーとナットとの間に挿入され、前記電気接触部が前記ブスバーと接続端子とを重ねた状態でねじ締め固定されると共に、前記係止片が前記接続端子と係合するものであるから、ヒュージブルリンクボックスにおける圧着端子の接続は、常に良好な状態でブスバー等と接触することになる。
【0048】
請求項8の本発明は、ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、前記電気接触部はテーパ状のリング体に形成され、該リング体の大きな開口部に複数のスリット状の切り欠き溝を設けて短冊状の接触片を形成し、該複数個の接触片のうち1つの接触片の先端に前記首部が連成され、前記接続端子部には前記ねじ挿通孔の周縁に円筒状の筒体を設け、前記ボルトには頭部と胴体軸部との間に前記リング体の内壁に係合する鍔部を形成し、前記圧着端子は前記筒体に前記リング体を嵌入し、前記ボルトの鍔部が前記複数の接触片を拡開した状態でねじ締め固定されるものであるから、圧着端子が常に相手側の接続部と良好な状態で接触することができる。
【0049】
請求項9の本発明は、前記リング体の大きな開口部側の外径は前記筒体の内径よりも僅かに小さく形成されるものであるから、各接触片の先端はボルトの鍔部によって筒体の内壁に向けて容易に拡開し、十分な接触を得ることができる。
【0050】
請求項10の本発明は、前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記ブスバーには前記筒体を形成し、該筒体の開口部から臨む前記接続端子に前記リング体の小さな開口部近傍を係合するものであるから、ヒュージブルリンクボックスにおける圧着端子の接続は、常に良好な状態でブスバー等と接触することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧着端子の接続固定構造の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1の圧着端子の湾曲接続片の配置状態を示す背面図である。
【図3】(a)図1のねじ締め固定前の状態を示す断面図である。
(b)図1のねじ締め固定されている状態を示す断面図である。
【図4】図2に対する別の形態を示す背面図である。
【図5】本発明による圧着端子の接続固定構造の他の一実施の形態を示す斜視図である。
【図6】(a)図5のねじ締め固定前の状態を示す断面図である。
(b)図5のねじ締め直前の状態を示す断面図である。
(c)図5のねじ締め固定されている状態を示す断面図である。
【図7】本発明による圧着端子の接続固定構造の更に別の一実施の形態を示す斜視図である。
【図8】(a)図7のねじ締め固定前の状態を示す断面図である。
(b)図7のねじ締め固定されている状態を示す断面図である。
(c)(b)の斜視図である。
【図9】従来の圧着端子を示す斜視図である。
【図10】従来の圧着端子の接続固定構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,21,21′,21″ 圧着端子
2,22 電気接触部
3,23 電線接続部
4,24 首部
5,10b,11a,25 ねじ挿通孔
9 ヒュージブルリンクボックス
10 ヒュージブルリンク
10a 接続端子
11 ブスバー
14,33 ボルト
15,15′ 締付金具
26 湾曲接続片
27 湾曲壁
28 係止片
29 受溝
30 リング体
31 接触片
32 筒体
33c 鍔部
Claims (10)
- ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた相手側の接続端子板部とをねじ締め固定する圧着端子の接続固定構造において、
前記電気接触部には断面三日月状の可撓弾性を有する湾曲接続片を設け、
前記接続端子板部のねじ挿通孔周縁にはバルジ状の湾曲壁を形成し、
前記圧着端子は、前記湾曲壁内に前記湾曲接続片が侵入して、前記湾曲接続片が前記湾曲壁の内面を押圧する力を生じて、前記湾曲接続片の外面と前記湾曲壁の内面とが密に重なった状態でねじ締め固定されることを特徴とする圧着端子の接続固定構造。 - 前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁に端子の軸方向に沿う両側に相対向して設けることを特徴とする請求項1記載の圧着端子の接続固定構造。
- 前記湾曲接続片を前記電気接触部の周縁から一体に菊座状に複数個設けることを特徴とする請求項1記載の圧着端子の接続固定構造。
- 前記湾曲壁の曲率半径は前記湾曲接続片の曲率半径よりも僅かに小さく形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の圧着端子の接続固定構造。
- 前記接続端子板部はブスバーであって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、該ヒュージブルリンクボックスに挿着されたねじ挿通孔を有するヒュージブルリンクの接続端子が共にねじ締め固定されることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の圧着端子の接続固定構造。
- ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、
前記電気接触部には前記ねじ挿通孔の周縁に該ねじ挿通孔の軸方向に沿う短冊状の係止片を複数個設け、
前記ナットには前記接続端子部との対向面に断面U字状の受溝を前記ナットのねじ孔の周囲に形成し、
前記圧着端子は前記相手側のねじ挿通孔に前記係止片を挿通し、該係止片を前記受溝の溝壁に沿って外側に拡がる方向に塑性変形させると共に該係止片が前記受溝の溝壁と密に重なって前記接続端子部を前記係止片の端部と前記電気接触部との間に挟んだ状態でねじ締め固定されることを特徴とする圧着端子の接続固定構造。 - 前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、該ブスバーは前記ナットと共にヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記接続端子はヒュージブルリンクの挿着により前記ブスバーとナットとの間に挿入され、前記電気接触部が前記ブスバーと接続端子とを重ねた状態でねじ締め固定されると共に、前記係止片が前記接続端子と係合することを特徴とする請求項6記載の圧着端子の接続固定構造。
- ねじ挿通孔を有する電気接触部と電線を圧着接続する電線接続部とが首部を介して一体に形成された圧着端子と、ねじ挿通孔を設けた1以上の相手側の接続端子部とをボルト及びナットで締付固定する圧着端子の接続固定構造において、
前記電気接触部はテーパ状のリング体に形成され、該リング体の大きな開口部に複数のスリット状の切り欠き溝を設けて短冊状の接触片を形成し、該複数個の接触片のうち1つの接触片の先端に前記首部が連成され、
前記接続端子部には前記ねじ挿通孔の周縁に円筒状の筒体を設け、
前記ボルトには頭部と胴体軸部との間に前記リング体の内壁に係合する鍔部を形成し、
前記圧着端子は前記筒体に前記リング体を嵌入し、前記ボルトの鍔部が前記複数の接触片の先端を拡開して前記筒体の内壁に係合させた状態でねじ締め固定されることを特徴とする圧着端子の接続固定構造。 - 前記リング体の大きな開口部側の外径は前記筒体の内径よりも僅かに小さく形成されることを特徴とする請求項8記載の圧着端子の接続固定構造。
- 前記接続端子部はブスバーとヒュージブルリンクの接続端子であって、ヒュージブルリンクボックスに備えられ、前記ブスバーには前記筒体を形成し、該筒体の開口部から臨む前記接続端子に前記リング体の小さな開口部近傍を係合することを特徴とする請求項8又は請求項9記載の圧着端子の接続固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16151997A JP3895829B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 圧着端子の接続固定構造 |
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