JP3895433B2 - 農業用合成樹脂製フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業用合成樹脂製フィルムに関し、詳しくは、防汚性、防滴性、防霧性を向上させ、かつこれらの特性が長期に亘って持続する農業用合成樹脂製フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハウスやトンネル等の農業用施設の被覆材として、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合樹脂等のオレフィン系樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;フッ素系樹脂;等の合成樹脂からなるフィルムが使用されている。
【0003】
これらの農業用施設の被覆材として使用されるフィルムは、耐久性に優れるのは勿論のこと、これに加えて防汚性、防滴性、防霧性に優れていることが一般に要求されている。
即ち、塵埃や藻等が付着してフィルム表面を汚染したり、フィルム表面に多量の水滴が付着したり、ハウス等の施設内に霧が発生したりしたのでは、施設内への光線透過が不充分となるばかりでなく、作物に病害等が発生する要因ともなるため、これらを防止するような機能が要求されているのである。
【0004】
フィルムに防汚性を付与する手段としては、種々の提案がなされているが、特に汚れが付着し易い塩化ビニル系樹脂フィルムの場合では、ハウスの外表面となる側の面に、汚れが付着しにくい性質の塗膜を形成する手段が一般的である。
【0005】
また、フィルムに防滴性や防霧性を付与する手段としては、防滴剤としての非イオン系界面活性剤や、防霧剤としての含フッ素化合物をフィルム中に練り込んだり、フィルムのハウス内表面となる側の面に、コロイダルシリカやコロイダルアルミナ等の親水化物質を含有せしめた塗料を塗工したりする手段が一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年では、農家の人手不足や省資源等の理由により、長期間展張することが可能なフィルムが求められている。従って、フィルムに付与した防汚性、防滴性、防霧性の各特性についても、長期に亘って持続させる必要がある。
【0007】
本発明は、上記したような特性をもつ、即ち、防汚性、防滴性、防霧性が長期に亘って持続し、従って、長期間展張することが可能な農業用合成樹脂製フィルムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明の農業用合成樹脂製フィルムは、合成樹脂からなるベースフィルムの少なくとも片面に、コロイダルシリカ又は/及びコロイダルアルミナ、及び光触媒を含んでなる塗料を塗工してなり、合成樹脂からなるベースフィルムが、活性酸素に対して安定なフィルムであるか、または少なくとも片面に、活性酸素に対して安定な層を形成し、コロイダルシリカ又は/及びコロイダルアルミナ、及び光触媒を含んでなる塗料が、樹脂バインダーを含む有機溶剤系塗料もしくは水系塗料であり、樹脂バインダーが活性酸素に安定していない樹脂であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の農業用合成樹脂製フィルムのベースフィルムとしては、従来より農業用施設の被覆材として使用されているフィルム、具体的には、ポリ塩化ビニルフィルム、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂フィルム等の塩化ビニル系樹脂フィルム;ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂フィルム、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合樹脂フィルム等のオレフィン系樹脂フィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム;フッ素系樹脂フィルム;等のフィルム、或いはこれらの積層フィルムが使用できる。
【0010】
上記のベースフィルムは、必要に応じて添加される各種添加剤、具体的には、防滴剤、防霧剤、可塑剤、安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、保温剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、無機充填剤等を含んだものであってもよい。
特に、本発明の農業用合成樹脂製フィルムは、防滴性及び防霧性を付与するために、防滴剤及び防霧剤を添加しておくのが望ましい。
【0011】
上記の防滴剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸二塩基酸エステル、ソルビトール脂肪酸二塩基酸エステル、ジグリセリン脂肪酸二塩基酸エステル等の、多価アルコールと脂肪酸とのエステル、多価アルコールと脂肪酸及び二塩基酸とのエステル、或いはこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加された化合物が使用でき、具体的には、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンステアレート・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステアレート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビトールステアレート、ソルビトールステアレート・エチレンオキサイド3モル付加物、ジグリセリンパルミテート・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステアレートアジペート・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビトールステアレートアジペート・エチレンオキサイド2モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバケート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビタンパルミテートアジペート・エチレンオキサイド3モル付加物等が挙げられる。
上記の防滴剤は、一種又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記の防滴剤の添加量は、フィルムを構成する合成樹脂100重量部当たり、0.5〜6重量部程度である。
【0012】
上記の防霧剤としては、一分子中に、含フッ素基と、水酸基又はアルキレンオキサイド基の少なくとも一種を有する含フッ素化合物が使用できる。
上記の含フッ素基としては、パーフルオロアルキル基〔Cn 2n+1−〕、パーフルオロアルコキシ基〔Cn 2n+1O−〕、ポリフルオロアルキル基〔Hm n 2n+1-m−〕、パーフルオロアルケニル基〔Cn 2n-1−〕、ポリフルオロアルケニル基〔Hm n 2n-1-m−〕、パーフルオロアルキレン基〔Cn 2n−〕等が挙げられ(但し、式中のmは1〜3、nは3〜20の整数)、アルキレンオキサイド基としては、〔(−C2 4 O−)n 〕、〔(−C3 6 O−)n 〕等が挙げられる(但し、式中のnは1〜30の整数)。
上記の含フッ素化合物として具体的には、化1(1)〜(13)に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、防霧剤の添加量は、ベースフィルムを構成する合成樹脂100重量部当たり、0.01〜1.0重量部である。
【0013】
【化1】
【0014】
ベースフィルムを成形するための手段としては、カレンダー法、押出法、インフレーション法、溶液流延法(キャスティング法)等の手段が採用できる。
また、ベースフィルムが積層フィルムである場合には、共押出法、押出ラミネート法、多層インフレーション法等の手段により成形することもできるし、上記のような手段にて別々に作製したフィルムを、必要に応じて接着剤を使用するなどしてラミネートして積層フィルムとすることも可能である。
【0015】
上記のようにして得られたベースフィルムの少なくとも片面には、コロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナと、光触媒とを含む塗料が塗工される。
【0016】
上記の塗料としては、樹脂バインダーを含む塗料、具体的には、アクリル樹脂(パーフルオロアクリル樹脂等も含む)系、フッ素樹脂系、塩化ビニル樹脂系、セルロース樹脂系、ポリアミド樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリエステル樹脂系等の有機溶剤系(好ましくはアルコール系)塗料や水系(エマルジョン系)塗料;或いは、樹脂バインダーを含まず、水、メタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、キシレン等を分散媒とした塗料のいずれであっても使用可能である。
【0017】
上記の塗料中に添加されるコロイダルシリカ、コロイダルアルミナは、粒径が1〜100nm程度のものが使用される。コロイダルシリカ、コロイダルアルミナの粒子径が大きすぎるとフィルムの透明性を低下させ、粒径が小さすぎると塗料組成物の安定性に欠ける。
【0018】
また、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナの添加量は、樹脂バインダーを含まず分散媒を用いた塗料の場合では、分散媒100重量部当たり1〜60重量部程度、樹脂バインダーを含む有機溶剤系塗料或いは水系塗料の場合では、塗料固形分100重量部に対し10〜300重量部程度とするのが望ましい。
【0019】
上記塗料中に添加される光触媒とは、活性酸素を発生し得る程度の光活性を有する酸化物半導体等であり、具体的には、酸化チタン、BaTiO3 、SrTiO3 、CaTiO3 、ZnO、SiC、CaP、CdS、CdSe、MoS3 、SnO2 、WO3 、Fe2 3 、Bi2 3 、V2 5 等が使用できるが、好ましくは酸化チタンである。
【0020】
この酸化チタンとは、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、無定型酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸等の他に、水酸化チタン、酸化チタン水和物等も含むが、特に安価で高い活性をもつアナターゼ型酸化チタンが好ましい。
また、光触媒機能をより向上させるために、表面に、白金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属や、酸化ルテニウム、酸化ニッケル等の金属化合物を担持させたものであってもよい。
【0021】
塗料中に添加する光触媒の粒径は、5〜50nm、好ましくは7〜25nm程度である。
光触媒の粒径が大きすぎるとフィルムの透明性を低下させ、小さすぎると塗料組成物の安定性に欠ける。
また、上記の光触媒は、比表面積が、50〜400m2 /g程度のものが好ましい。
【0022】
また、光触媒の添加量については、特に限定されるものではないが、光触媒100重量部に対し、樹脂バインダーが300重量部以下(樹脂バインダーを含まない塗料の場合は、当然に0重量部)となるようにするのが望ましい。
【0023】
上記塗料中には、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、光触媒の他にも、必要に応じて、各種界面活性剤、シリコーン微粒子、架橋剤、無機不活性粒子等の添加剤を添加することもできる。
【0024】
上記の塗料は、スプレーコート、ロールコート、グラビアコート、リバースロールコート、ディップコート等や、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知手段にてベースフィルム表面に塗工される。
また、上記の塗料は、フィルムをハウス等に展張した後に、スプレーコート等の手段にてフィルム表面に塗工することも可能である。
【0025】
上記の塗料は、ベースフィルムの両面に塗工するのが望ましいが、防汚性、防滴性、防霧性の全てを長期間に亘って持続させる必要がないような場合には、いずれか一方の面にのみ塗工しても良い。
また、上記の塗料を一方の面にのみ塗工した場合、他方の面に、従来より知られているような、防汚性の塗膜を形成したり、防滴性を付与する塗料を塗工しても良い。但し、この場合には、上記の塗料を両面に塗工した場合に比して、その効果が劣ることは言うまでもない。
【0026】
上記の防汚性の塗膜を形成するのに使用する塗料としては、アクリル樹脂系、塩化ビニル樹脂系、セルロース樹脂系、フッ素樹脂系、ポリアミド樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系等の有機溶剤系塗料;アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、フッ素樹脂系等の水系塗料;アクリル樹脂系、アクリル変性ウレタン樹脂系、アクリル変性エポキシ樹脂系、メルカプト誘導体系、エポキシ樹脂系等の紫外線硬化型塗料;等が使用できる。
【0027】
また、防滴性を付与する塗料としては、上記した有機溶剤系塗料、水系塗料、紫外線硬化型塗料等に、コロイダルシリカやコロイダルアルミナ等の親水化物質を添加した塗料等が使用できる。
【0028】
本発明の農業用合成樹脂製フィルムは、上記した通り、ベースフィルムの少なくとも片面に、コロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナと、光触媒とを含む塗料を塗工したものであるが、塗料中には、活性酸素を発生して有機物を分解する性質の光触媒が含まれているため、塗料の組成(特に、樹脂バインダーを含まず、分散媒を使用した塗料)等によっては、防滴持続性及び防霧持続性を損なうことも懸念され、最悪の場合には、ベースフィルム自体が分解されることも懸念される。
それを防止するためには、ベースフィルムの少なくとも片面、好ましくは両面に、活性酸素に対して安定な層、具体的には、フッ素系樹脂等からなる層を形成しておくのが望ましい。
【0029】
ベースフィルム表面に、活性酸素に対して安定な層を形成するための手段としては、フッ素系樹脂等を含む塗料を塗工して塗膜を形成する方法、フッ素系樹脂フィルム等をラミネートする方法等が挙げられるが、ベースフィルム中に添加した防滴剤や防霧剤による防滴性や防霧性を、展張初期においても充分に発現させるためには(即ち、初期防滴性及び初期防霧性を損なわないためには)、フッ素系樹脂等を含む塗料を塗工して塗膜を形成する方法が望ましい。
但し、フッ素系樹脂フィルム等の活性酸素に対して安定なフィルムをベースフィルムとして用いた場合には、上記のような層を形成するには及ばない。
また、光触媒を含む塗料として、フッ素系樹脂等の活性酸素に対して安定な樹脂をバインダーとして含む塗料を用いた場合も、ベースフィルムの分解は防止されるが、後記するような、樹脂バインダーが分解されることによる効果は期待できない。
【0030】
尚、農業用合成樹脂製フィルムは、一般に、ロール状に巻き取られた状態で、運搬、保管等がなされる。即ち、ベースフィルムの一方の面にのみ光触媒を含む上記塗膜が形成される場合であっても、保管時等には、光触媒を含む塗膜と、塗膜の非形成面とが接していることになる。従って、上記の活性酸素に対して安定な層は、ベースフィルムの両面に形成しておくのが望ましいのである。
【0031】
また、上記した通り、光触媒は活性酸素を発生して有機物を分解する性質があるため、活性酸素に対して安定していない(即ち、活性酸素によって分解され易い)樹脂バインダーを含む塗料を用いた場合、樹脂バインダー自体が分解されることも懸念される。
しかしながら、本発明の農業用合成樹脂製フィルムにおいては、この樹脂バインダーが分解したとしても、光触媒及びコロイダルシリカ等はそのまま現存するため、特段の支障は来さない。むしろ、樹脂バインダーが分解されることによって、塗膜中の光触媒及びコロイダルシリカ等の濃度が向上するとともに、塗膜形成当初では樹脂バインダー中に埋没していた光触媒及びコロイダルシリカ等も露出することになるため、これら添加剤による効果(特に防汚性)がより顕著に発現する。
但し、樹脂バインダーが分解された後には、ベースフィルム自体が分解されるという懸念があるため、このような塗料を用いた場合にも、活性酸素に対して安定な層を形成しておくのが望ましい。
【0032】
【実施例】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下に説明する実施例に限定されるものではない。
【0033】
(1)ベースフィルムの作製
(A)ベースフィルムA
表1に示す配合からなるポリ塩化ビニル組成物を、ロール温度180℃のカレンダー装置を用いて、厚さ0.1mmのフィルムに成形して得たポリ塩化ビニルフィルム。
【0034】
【表1】
【0035】
(B)ベースフィルムB
ベースフィルムAの両面に、厚さ0.1mmのポリテトラフロロエチレンフィルムを、接着剤を介してラミネートした積層フィルム。
【0036】
(C)ベースフィルムC
ベースフィルムAの両面に、ポリテトラフロロエチレンを含むエマルジョン系塗料を塗布し、塗膜を形成したフィルム。
【0037】
(D)ベースフィルムD
内層(展張時、ハウス内表面となる層)/中層/外層からなる厚さ0.1mmの積層フィルムであって、各層が表2に示す配合、厚さからなり、三層インフレーション成形装置を使用して成形して得られたフィルム。
【0038】
【表2】
【0039】
(E)ベースフィルムE
ベースフィルムDの両面に、ポリテトラフロロエチレンを含むエマルジョン系塗料を塗布し、塗膜を形成したフィルム。
【0040】
(2)塗料の作製
(a)塗料a
表3に示す配合からなる、コロイダルシリカ及び光触媒を含むアクリル樹脂系のエマルジョン塗料。
【0041】
【表3】
【0042】
(b)塗料b
表4に示す配合からなる、コロイダルシリカ及び光触媒を含むアクリル樹脂系のアルコール系塗料。
【0043】
【表4】
【0044】
(c)塗料c
表5に示す配合からなる、コロイダルシリカ及び光触媒を含むフッ素樹脂系のエマルジョン塗料。
【0045】
【表5】
【0046】
(d)塗料d
表6に示す配合からなる、コロイダルシリカ及び光触媒を含む水を分散媒とする塗料。
【0047】
【表6】
【0048】
(e)塗料e
表7に示す配合からなる、アクリル樹脂系のアルコール系塗料。
【0049】
【表7】
【0050】
(f)塗料f
表8に示す配合からなる、コロイダルシリカを含むアクリル樹脂系のエマルジョン塗料。
【0051】
【表8】
【0052】
〔実施例1〜13、比較例1〜2〕
上記のベースフィルムA〜Eと塗料a〜fを、表9に示す組み合わせにてスプレーコートにより塗工し、農業用合成樹脂製フィルムを得た(但し、塗料dは、展張後に塗工)。
得られたフィルムを、幅1m、高さ80cm、長さ10mのトンネルハウスに展張し、初期の防滴性、防滴持続性、初期の防霧性、防霧持続性、防汚性について下記方法にて評価した。
結果を表9に示す。
【0053】
〔評価方法〕
(1)初期の防滴性
展張してから3日後に、フィルムのハウス内表面側の状態を、目視により観察して、下記基準にて評価した。
〔基準〕
○:水滴が殆ど見られず、水が膜状となってきれいに流れている。
△:水滴は少ないが、水が筋状となって流れている。
×:多量の水滴が付着し、殆ど流れていない。
【0054】
(2)防滴持続性
展張してから6ケ月後、12ケ月後、18ケ月後、24ケ月後のフィルムのハウス内表面側の状態を、目視により観察して、上記基準にて評価した。
【0055】
(3)初期の防霧性
展張してから3日後に、ハウス内での霧の発生状態を目視により観察し、下記基準にて評価した。
〔基準〕
○:霧の発生が殆ど見られない。
△:霧の発生が僅かに見られる。
×:ハウス内が霧で充満している。
【0056】
(4)防霧持続性
展張してから6ケ月後、12ケ月後、18ケ月後、24ケ月後のハウス内での霧の発生状態を目視により観察し、上記基準にて評価した。
【0057】
(5)防汚性
展張してから6ケ月後、12ケ月後、18ケ月後、24ケ月後のフィルム両表面の汚れを目視により観察し(但し、観察前には、フィルム両表面の水洗いを実施)、下記基準にて評価した。
〔基準〕
○:汚れの付着が殆ど見られない。
△:汚れの付着がやや見られる。
×:汚れの付着が著しい。
【0058】
【表9】
【0059】
【発明の効果】
以上詳述した通り本発明の農業用合成樹脂製フィルムは、合成樹脂からなるベースフィルムの少なくとも片面、好ましくは両面に、コロイダルシリカ又は/及びコロイダルアルミナ、及び光触媒を含む塗料を塗工することにより、防滴性、防霧性、防汚性に優れるとともに、その効果が、長期間に亘って持続するものである。
従って、長期間に亘っての展張が可能であり、農家の負担減、省資源等につながるという利点を有するものである。
【0060】
また、ベースフィルムの少なくとも片面、好ましくは両面に、活性酸素に対して安定な層(具体的にはフッ素系樹脂層)を形成しておくことで、防滴性、防霧性、防汚性がより長期間に亘って持続する。特に、この活性酸素に対して安定な層を、フッ素系樹脂を含む塗料を塗工することにより形成することで、初期の防滴性及び防霧性を損なうことなく、上記の効果を発現させることができ、好ましいものである。

Claims (2)

  1. 合成樹脂からなるベースフィルムの少なくとも片面に、コロイダルシリカ又は/及びコロイダルアルミナ、及び光触媒を含んでなる塗料を塗工してなり、合成樹脂からなるベースフィルムが、活性酸素に対して安定なフィルムであるか、または少なくとも片面に、活性酸素に対して安定な層を形成し、コロイダルシリカ又は/及びコロイダルアルミナ、及び光触媒を含んでなる塗料が、樹脂バインダーを含む有機溶剤系塗料もしくは水系塗料であり、樹脂バインダーが活性酸素に安定していない樹脂であることを特徴とする農業用合成樹脂製フィルム。
  2. 活性酸素に対して安定な層が、フッ素系樹脂を含む塗料を塗工して形成されたものである請求項1記載の農業用合成樹脂製フィルム。
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