JP3892808B2 - 3次元画像表示装置、この表示装置に視差画像を配分する方法及びこの表示装置に3次元画像を表示する方法 - Google Patents

3次元画像表示装置、この表示装置に視差画像を配分する方法及びこの表示装置に3次元画像を表示する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、3次元画像を表示する表示装置に係り、特に視域を最大限に確保するための視差画像の配置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
3次元画像を表示する方式には、種々の方式があり、大きく分けて2通りの方法がある。その一方は、両眼視差を利用して立体視させる方式であり、また、その他方は、空間像を実際に空間中に形成する空間像再生法方式である。
【0003】
両眼視差方式としては、左右の眼の映像情報を有する2眼式(所謂、ステレオスコープ法)に始まり、映像撮影時の観察位置を複数にすることで情報量を増加し、より観察できる範囲を広げた多眼式まで、メガネの有無を含めた諸方式が提案されている。メガネ無し方式では、メガネが不要になる代わりに、観察できる範囲が制限されてしまう。しかしながら、メガネの使用は観察者に負担を与えることから、近年はレンチキュラーレンズ、若しくは、パララックス・スリットとディスプレイを組み合わせた、メガネ無しで観察が可能な方式の検討が主流になっている。
【0004】
両眼視差方式に対し、空間に画像を再生する空間像再生方式は、理想的な3次元画像再生法であり、ホログラフィがこの空間像再生法に相当している。また、1908年にフランスのリップマンにより提案されたインテグラル・フォトグラフィ(IP)方式(光線再生法とも称する場合がある。)も、光線の経路が撮影時と再生時で全く逆の経路を辿ることで完全な3次元画像が再生されることから、空間像再生方式に分類されるべき技術である。
【0005】
このインテグラル・フォトグラフィ(IP)方式、或いは、光線再生法を開示した文献としては、例えば、特許文献1(特開平10−239785号公報)及び特許文献2(特開2001−56450号公報)がある。ここで、インテグラル・フォトグラフィ法及び光線再生法は、立体表示方法としてその用語の意味が正確には確立されていないが、ほぼ同一の原理に基づくものと考えることができる。以下の説明においては、光線再生法を含む概念として「インテグラル・フォトグラフィ法」と称する。
【0006】
これらの公報に開示されるようにインテグラル・フォトグラフィ法が適用された3次元画像表示装置では、画素に相当する画像表示素子が行列に配置されている表示素子アレイを有する液晶ディスプレイ等の画像表示ユニットと、2次元配列されたピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3からなる簡単な光線方向制御系で、自然な3次元画像を再生することができる。図1では、光源1、画像表示ユニット2、開口制御部3の順番で配置しているが、光源1、開口制御部3、画像表示ユニット2の順番で配置しても良い。
【0007】
この3次元画像表示装置上には、見る角度により微妙に見え方が異なる要素画像に相当する多数の画像パターンがピンホール或いはマイクロレンズの一つ一つに対応して表示される。要素画像に相当する多数の画像パターンから発せられ、それぞれ対応するピンホール或いはマイクロレンズを介して、または、光源からピンホール或いはマイクロレンズを通過し、画像パターンを経由した光線が表示装置の前方に発せられ、これらの光線がピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3の前面に3次元実像を形成する。また、これらの光線の軌跡をピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3の背面に外挿することで、ピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3の背面に3次元虚像(背面側から見ると存在しない像)が観察される。即ち、観察者から観察して、開口制御部3の前面で像を形成する要素画像光線群によって3次元実像が、その軌跡が開口制御部3の背面で像を形成する要素画像光線群によって3次元虚像が観測される。
【0008】
以上のように、実空間に3次元画像を表示する方式は、種々提案されているが、究極の3次元画像表示とは、あたかも表示されている画像が実空間に実際に存在するかのように自然に見えることである。この観点からインテグラル・フォトグラフィ法は、簡単な構成で自然な立体像を形成することができることから、優れた方法であるとされている。また、インテグラル・フォトグラフィ法は、実際に立体像を再生しているので、偏光メガネなどの光学手段も必要なく、観察者の見る角度によって立体像の見える角度が変わるので自然な運動視差が得られ、よりリアルな立体像を再生できる点で優れた方法でもある。
【0009】
尚、メガネ無しの多眼式の表示装置は、一見IP方式の表示装置に類似する構成を有しているが、多眼式の表示装置では、装置からの光線が視距離に位置される観測面に集光される軌跡を描くことがIP方式と明らかに異なっている。また、多眼式の表示装置では、観察者が視距離またはその前後に位置されることが要求され、この視距離での光線の集光点は、目の間隔の(1/整数)倍とすることが要求されている。換言すれば、観察者が視距離に位置される場合に、射出瞳の(1/整数)を経由した光線が観察者の両目に入射されることが必要とされる。多眼式の表示装置は、一つの射出瞳に対応した視差画像群を構成する視差画像の数が少なくても両眼視差により3次元画像として認識できることから、画像表示ユニット2の解像度など諸事情から画素数が制約された場合に、IP方式に比較して、より高い空間周波数の3次元画像を表現できるといったメリットはあるが、観察者が横方向に移動した場合、集光点の間隔が十分狭くない場合は3次元画像のフリッピングが観察されたり、前後方向の視域が制限されたりする問題がある。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−239785号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2001−56450号公報
【0012】
【非特許文献1】
“ここまできた立体映像技術”工業調査会出版、P89
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本来、写真の概念であったインテグラル・フォトグラフィ方式(IP方式)をLCDやPDPといった電子デバイスをもって実現しようとした場合、視域の概念はあったものの、従来は、視域を考慮した画像表示ユニットに表示する画像の作成方法については検討されていない。視域の概念を画像表示ユニット2に表示する画像に反映しない場合は、下記に説明されるように、実際の視域が狭くなる問題がある。
【0014】
光源からの光線は、視差画像が表示された透過型表示ユニットの各画素を経由して全方位に射出され、ピンホールアレイ、或いは、スリット板、又は、フライアイレンズアレイ、或いは、レンチキュラーアレイのような射出瞳のアレイを通過することで、視差情報を担う光線として夫々所定の方向に射出される。この所定の方向に射出された光線は、観察者の目の位置に応じて観察者の目に入射されて視認され、両眼視差により3次元画像が認識される。また、光線数が十分多い場合は、3次元実像、または虚像が、表示ユニットの前方、または後方に生成し、観察者はこれを視認することができる。この明細書では、1つの射出瞳に対応した複数の視差画像を要素画像と称する。
【0015】
上述した表示装置では、表示ユニットの画素から発せられた光線には、本来通過すると仮定した射出瞳のみを通過する所定方向の光線のみでなく、それ以外の、特に、隣接した射出瞳を通過する光線をも含み、この間違った射出瞳を経由した光線は、本来表示されるべき3次元画像には必要の無い光線であることから、正しい3次元画像(以下、正画像と称する。)の表示を阻害すると同時に、この間違った光線が本来の3次元画像とは異なる像(以下、偽画像と称する。)を形成する。偽画像は、正画像と似通ってはいるものの、通常、設計値のずれが反映されて歪んだ像に形成される。また、間違った光線が正画像を阻害する場合には、正画像と偽画像が混在して視認される。
【0016】
視域を考慮しないIP方式の3次元画像表示装置においては、射出瞳に対応する要素画像の位置関係について詳細に検討されておらず、上述した理由から、正画像のみが観測される実質的な視域が狭く、その狭い視域の外側に偽画像と正画像が混在する混在領域及び偽画像が生ずる偽画像領域が生じている。何れにしても、この正画像のみが形成される視域は、混在領域及び偽画像領域に比較しても狭い領域であり、実質的に実用に供し難い制限された領域となる問題がある。
【0017】
以上のように、IP方式を採用した3次元画像表示装置では、視域が狭く、正画像と偽画像が混在して視認される領域が広い問題が指摘されている。
【0018】
この発明は、上述した事情に鑑みなされたものであって、正画像を表示する為の視差画像を坦持する光線のみが視認される視域を拡大し、偽画像が混入する観察角度を最小限に抑えることができる3次元画像表示装置を提供するにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、
画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部と、
を具備する3次元画像表示装置において、
前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示され、前記要素画像を構成する各画素の中心と当該要素画像に対応する前記開口部の中心を結んだ光線の軌跡群が所定距離離間した視距離において略同一の領域に入射されることを特徴とする3次元画像表示装置が提供される。
【0021】
また、この発明によれば、
画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部を具備する3次元画像表示装置における視差画像配分方法において、
前記表示ユニットから所定距離離間した視距離に視域の中心を定め、
前記画素からの前記複数の開口部を介する光線の軌跡の内、前記視距離において前記視域の中心の最も近くを通る光線の軌跡を選択して最適軌跡とし、前記最適軌跡に対応する開口部を選択し、
前記画素に前記最適軌跡に対応する視差画像を決定して前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示させることを特徴とする3次元画像表示装置の視差画像配分方法が提供される。
【0022】
更に、この発明によれば、
画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部を具備する3次元画像表示装置における視差画像配分方法において、
前記表示ユニットから所定距離離間した視距離において、
前記画素の位置及び前記画素に対応する前記開口部の位置から、前記開口部を介する前記画素からの光線の軌跡が予め定めた視域に含まれる第1状態及び光線の軌跡が視域外に向く第2状態を判定し、
前記第1状態のとき、視差画像データから前記画素に配分される視差画像を決定し、
前記第2状態のとき、前記開口部を変えて前記判定に戻し、
前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示させることを特徴とする3次元画像表示装置の視差画像配分方法が提供される。
【0023】
更にまた、この発明によれば、
画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部と、
を具備する3次元画像表示装置において、
n個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を前記要素画像に含ませて前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像を前記表示ユニットに表示させ、前記要素画像を構成する各画素の中心と当該要素画像に対応する前記開口部の中心を結んだ光線の軌跡群が所定距離離間した視距離において略同一の領域に入射させることを特徴とする3次元画像表示方法が提供される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る3次元画像表示装置について説明する。
【0025】
図1は、この発明の実施の形態に係る3次元画像表示装置の構造を示している。図1に示すように3次元画像表示装置は、バックライトとして光線を発する光源1、光源1からの光線が照射され、その画素に相当する互いに等しいサイズを有する表示素子が等しいピッチでマトリックス状、即ち、行列に配置されている画像表示素子アレイを有する画像表示ユニット2、画像表示ユニット2を通過した光線を制限し、その方向を制御する開口制御部3から構成されている。尚、図1において矢印10は、観察者が3次元画像表示装置を見る方向を示し、この方向から装置を見ることによって3次元立体像を観察することができる。
【0026】
画像表示ユニット2は、3次元画像の表示に必要な視差画像情報を画素に表示させるもので、光線を透過して光線に画像情報を与える透過型及び自らが画像情報を坦持する光線を発生する自己発光型がある。透過型の画像表示装置であれば、図1に示すように光源1が必要とされ、図2に示されるように画像表示ユニット2が自己発光型であれば、当然ながら光源1は、不要である。透過型及び自己発光型を含めて画像表示ユニット2には、通常の直視型2次元ディスプレイ、例えば、CRT(陰極線管装置)、LCD(液晶表示装置)、PDP(プラズマ表示装置)、或いは、投射型ディスプレイの利用が考えられる。一方、開口制御部3は、透過する光線を制限して光線を所定方向に向ける光透過領域4を適宜設けたピンホールアレイ、或いは、スリットアレイ等のアレイ板、又は、入射及び射出光線を制御して光線を所定方向に向けるレンズセグメント4を有するフライアイレンズ、或いは、レンチキュラーレンズ等のセグメントレンズアレイ板が相当する。これら光透過領域4及び光学セグメント4は、画像表示ユニット2からその前方に向けて発散される光線中から特定の光線のみを射出する機能を有し、これらを総称して単に開口部或いは光学的開口部4と称する。この開口部4は、開口制御部3上にマトリックス状に配置されている。開口制御部3は、これら光学素子に代えて、時間とともに光透過領域の位置及び形状を変えることができる光シャッタとしてLCD(液晶表示装置)が利用されても良い。また、画像表示ユニット2は、表示駆動回路5によって駆動され、各光学的開口部4に対応した画素に視差画像情報を配分して表示し、後に述べるように光学的開口部4を介して視差画像を担う光線を発生する。図1に示される透過型の画像表示装置の配置においては、光源1、画像表示ユニット2及び開口制御部3が順次配列されているが、画像表示ユニット2と開口制御部3が入れ換えられ、光源1、開口制御部3及び画像表示ユニット2に配列されても同様の視差画像を担う光線を発生することができる。
【0027】
以下、図1の配置の構成について説明する。図1では装置を垂直方向から観察した状態を、すなわち水平方向の断面図を図示している。図1の3次元画像表示装置においては、図2に示されるように、見る角度により微妙に見え方が異なる複数の視差画像からなる要素画像P1〜Pnが表示ユニット2上に表示される。
【0028】
この各要素画像P1〜Pnは、各ピンホール或いはマイクロレンズ等の光学的開口部4の一つ一つに対応する画像パターンとして複数の画素、即ち、画素群に表示される。要素画像に相当する多数のパターンから発せられた光線は、それぞれ対応するピンホール或いはマイクロレンズの光学的開口部4を介して表示装置の前方に発せられる光線Rとなり、観察者から観察して、これらの光線Rがピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3の前面で像を形成する要素画像光線群によって3次元実像がその軌跡が開口制御部3の背面で像を形成する要素画像光線群によって3次元虚像が観測される。即ち、観察者から、光学的開口部4を有する開口制御部3を介して表示ユニット2上のパターンに向かう光線Rからなる要素画像光線群によって3次元虚像が観測され、表示ユニット2上のパターンからピンホール或いはマイクロレンズの開口制御部3を通過して観察者に向かう要素画像光線群Rによって3次元実像が形成される。
【0029】
図2に示されるように、3次元画像表示装置においては、要素画像を画像表示ユニット2上に配置する際の基準となる視距離Lが定められ、この視距離Lにおける視域基準面12が定められる。図1と同様、図2も水平方向の断面図とする。視域基準面12における水平方向の視域の幅を図2でhva、視域の中心をV0で示している。要素画像からの光線Rの軌跡が視域基準面における視域、水平方向に限って言えば視域の幅hva内に入射するように、要素画像が後に説明するように開口制御部3の対応する光透過領域、即ち、光学的開口部4に対して偏倚して配置される。ここで視域とは、既に説明したように、3次元正画像のみが観察される領域であって、3次元画像として正画像と共に偽画像が観察される混在領域及び偽画像が生ずる偽画像領域を除く領域に相当している。このように光透過領域、即ち、光学的開口部4の中心に対してそれに対応する要素画像P1〜Pnの配置を変えることによって、要素画像P1〜Pnから発せられ、全ての光学的開口部4を通過する全透過光線Rxは、視距離Lにおける領域で略重なり、視域の幅hvaが実質的に最大化される。図2においては、視域幅hva内の視域基準面12の端では、透過光線Rxが互いに1点で交差するように描かれているが、後の説明から明らかなように、実際には、ある幅を有する領域を通過している。図2において、視域基準面12の端のある幅を有する領域を作図上1点とみなして描いている点に注意されたい。
【0030】
次に、視距離における視域幅hvaを最大化する方法について図3から図17を参照して説明する。以下は水平方向について記載するが、垂直方向の視域についても同様の方法を適用することが可能である。尚、図3から図17に関する以下の説明において、表示ユニット2の画面左端を0とし、向かって右側を+の値に定めている。
【0031】
図3は視域の中心に対峙、または略対峙する要素画像を配置した特定画素群を図示しており、表示ユニット2は、図示したパラメータで定められるディメンションを有するものとする。表示ユニット2は、現在あるディスプレイが一般的にそうであるように、画面全域において、水平画素ユニット数(the size H)を有する画素ユニットの各画素が一定の画素ピッチhpで配列されている。ここで、画素ユニットは、3画素、赤(R)、緑(G)、青(B)の画素(サブピクセル)の集合に相当し、また、この画素ピッチhpは、各画素の画素幅hpに相当し、これらの画素には、3次元画像を構成する最少単位の視差画像が表示される。図3は視域の中心に対峙、または略対峙した特定画素群であることから、各画素から発せられ、開口制御部3の光学的開口部4を経由して視距離Lの視域幅hvaに向かう光線は、光学的開口部4の中心を通り表示ユニット2に直交する開口中心軸Opに対して左右対称な視域射出角θ0の範囲内で射出する。このように、ある光学的開口部4を介して視域幅hvaに向かう光線群を形成する視差画像の集合を要素画像Pxと称し、この要素画像Pxによって3次元立体像が形成される。
【0032】
さらに図3で示す開口制御部3は、横幅が表示ユニットの画素幅(hp)相当で垂直方向には連続している縦長の形状の光学的開口部4を画素ピッチhpの整数倍の間隔(hsp)で設けたスリット板とし、光学的開口部4の間隔hspと要素画像Pxの幅が等しいという関係にある。以下、簡単のため、この例に限定して説明する。この場合、基本視差画像数(Nvs)、すなわち、この要素画像を構成する画素の数は、Nvs=hsp/hp(光学的開口部4の間隔/画素幅)で表される。つまり、視域の中心に対峙、または略対峙する要素画像Pxにおいては、表示ユニット2上の要素画像は、基本視差画像数Nvsの視差画像で構成される。また、開口中心軸Opから要素画像Pxの最外端に位置される画素の中心までの距離hsは、hs=hp(Nvs−1)/2で表される。
【0033】
このように、表示ユニット2の視域の中心に対峙、または略対峙する領域では、図3に示したように、開口中心軸Opが要素画像Pxの中心を通り、要素画像Pxを構成する画素は開口中心軸Opに関して幾何学的に略対称に配置されている。また、後に説明するように、視域の中心に対峙、または略対峙した要素画像Pxから離れるに従って、表示ユニット上の要素画像を構成する画素群は、それぞれ対応する開口部の中心軸Opから次第に偏倚され、その結果、視域の中心V0を通り表示ユニット2と直交する直交線に関して対称に配置される。
【0034】
ここで、3・hpは、3画素(R、G、Bの画素)で構成される画素ユニットの幅を示し、画素ユニットの幅に総画素ユニット数(the size H)を掛けると、有効な画面幅Hが算出される。Nvsを表示ユニットの総画素数(= 3・the size H)の公約数とした場合、この画面幅からスリットの数Nsは、Ns=H/hsp(画面幅/光学的開口部4の間隔)で表される。また、光学的開口部4と表示ユニット2との間隔(ギャップ)gは、g=hs/tanθ0で表される。θ0は任意の視域と視域幅hvaから定めることができる。上述した関係を整理すると下記の表1のようになる。
【0035】
【表1】
Figure 0003892808
【0036】
繰り返しになるが、本説明においては、説明を簡素化するために光学的開口部(スリット)の4間隔(hsp)を一定にしている。光学的開口部の間隔は3次元画像を構成する光線の間隔であることから、3次元像としての解像度を一定にするためにも、hspを一定にすることは自然な操作であるといえる。さらに、開口制御部3の光学的開口部4の間隔hspを画素ピッチhpの整数倍であることを前提とする。この前提において下記に説明するアルゴリズムを採用して設計すると、各視差画像を構成する画素の中心と光学的開口部4の中心を結ぶ線(光線の軌跡)が同一視差番号同士で互いに平行な関係になる。即ち、ある1方向から平行投影した画像から視差画像を構成することができる。垂直方向に沿った垂直視差も必要に応じて、ここで説明する水平方向に沿った水平視差と同様に画素に与えることができる。従って、ここでは、説明の簡便化のため垂直視差の説明を省略する。
【0037】
また、次の説明に入る前に、画素の中心位置(Xp)及び光学的開口部4の中心位置(Xs)を以下の式▲1▼、▲2▼で定める。画素中心位置(Xp)は、表示ユニット2の一方端(Xp=0;図4)からその画素の中心の位置までの距離で示され、最初の画素に相当する画素番号vpが0番であれば、画素幅hpの1/2(Xp=hp/2)であり、画素番号が1番であれば、画素中心位置(Xp)は、(1+1/2)hpとなる。画素中心位置(Xp)は、同様に画素番号がvp番であれば、
Xp=(vp+1/2)×hp …▲1▼
(vp=0、1、2、…、画素番号、0≦vp≦3・the size H−1)
となる。ここで、画素番号は、最左端の画素から最右端の画素まで付されているのであるから、式▲1▼に示すように、最大画素番号vpは、総画素数(3・the size H)から0番を除いた(3・the size H−1)番号となる。
【0038】
また、光学的開口部4位置(Xs)は、表示ユニット2の一方端(X0)から逆の端まで等間隔(hsp)で配置され、光学的開口部4の番号vsが0番であれば、スリット幅hspの1/2(Xs=hsp/2)であり、光学的開口部4の番号が1番であれば、光学的開口部4の位置(Xs)は、(1+1/2)hspとなる。光学的開口部4位置(Xs)は、同様に光学的開口部4の番号がvs番であれば、
Xs=(vs+1/2)×hsp
(vs = 0、1、2、…;光学的開口部4の番号、
0≦vs≦Ns−1) …▲2▼
となる。光学的開口部4の番号vsは、光学制御部3における一方の最外端に近接する光学的開口部4aからその反対端まで順次増加するように番号が付され、最大光学的開口部4の番号は、総光学的開口部4数Nsから0番を除いた(Ns−1)番号となる。
【0039】
前述した各前提と▲1▼、▲2▼式を踏まえ、次に視距離Lにおける視域幅hvaについて説明する。一般にIP方式では多眼式の表示装置とは異なり、視差画像を担持する光線は、視域基準面12内において一点に集光されてはいない。多眼式では、視距離Lにおいて各視差画像からの光線が集光する点が各視差画像を構成する視差画像の数だけ発生していることから、視距離Lにおける光線の入射する領域、即ち視域幅は完全に同一になるが、IP方式の場合は各視差画像を担持する光線の軌跡が分散している。特に、本説明のように、各視差画像を担持する光線を平行光で構成する場合は、画素ピッチhps、スリットピッチhsp、視域θ0又はギャップgから定められた平行光線の軌跡が略均一に視域内を満たしていると考えてよい。このように、IP方式の表示装置の設計に際しては、光線の分散を考慮する必要がある。よって、下記に示すIP方式の表示装置の設計アルゴリズムでは、視域Vfの視距離における幅(hva)は、各画素から発生し下記式▲3▼が最小になるように選択された光学的開口部4を経由した光線が視距離Lにおいて入射する範囲として設定される。
【0040】
Figure 0003892808
▲3▼式について、図4及び図5を参照して説明する。▲3▼式においては、これまでの前提に加え、視域の中心V0と表示ユニット2の中心が完全に一致していることを前提としている(図4)。すなわち視域幅hvaは、表示ユニット2の画面中央を通り視域基準面12と直交する直交線が視域幅の中心であるV0に一致するように定められ、任意の視差画像Pn或いはPcからの光線が、この視域幅hvaの基準面12に入射されるように設計される。即ち、視差画像Px或いはPcを構成する画素からの光線が、定められた視域幅hva内に到達するように画素毎に対応する光学的開口部4との対応関係が▲3▼式に示したアルゴリズムで定められる。
【0041】
ここでPcとは、視域の中心V0を通り表示ユニット2と直交する直交線Opとその中心が一致する開口部に対応する要素画像を示す。ただし、この要素画像が実際に存在するとは限らない。なぜなら、視域の中心V0を通り表示ユニット2と直交する直交線Opcと開口制御部3の交点にその中心が一致する開口部4があるとは限らないからで、具体的な例としては、スリット数Nsが偶数の場合が考えられる。また、視域の中心V0を通り表示ユニット2に直交する直交線が開口制御部3の開口部4の中心以外で交差する場合もPcは存在しない。これらの場合を踏まえて、図3の説明では要素画像Pxを視域の中心に“略”対峙すると表現している。さらには視域が表示ユニットの正面から大きく逸脱して設定された場合は、視域の中心V0を通り表示ユニット2に直交する直交線は表示ユニット2と交わる点が存在しないこともある。よって視域の中心V0を通り表示ユニット2と直交する直交線Opcとその中心が一致する開口部に対応する要素画像Pcは概念として定義される。
【0042】
次に図5において、ある画素pxの中心とある光学的開口部4m、4nの中心を結ぶ線(光線の軌跡)が視距離Lにおける基準面12と交差する位置(入射位置)Vm、VnとV0、すなわち、視距離Lにおける視域基準面にある視域の中心、すなわちここでの前提条件である表示ユニット3の中心を通る直交線と視域基準面の交点の間隔について説明する。
【0043】
▲3▼式の関係をより詳細に説明すれば、ある画素pxの中心とある光学的開口部4m、4nの中心との間の水平方向の距離は、(Xs−Xp)で表される。ここで、光学的開口部4mに関しては、その距離は、図5に示されるように(Xs1−Xp)であり、光学的開口部4nに関しては、その距離は、図5に示されるように(Xs2−Xp)であり、全ての光学的開口部4の夫々に関して光学的開口部4の中心と画素pxの中心との間の距離は、(Xs−Xp)で表される。
【0044】
図5において、画素pxの中心を通り、光学制御部3に直交する直交線を定め、この直交線が交差する光学制御部3上の交点をSxとし、この直交線は、基準面12に直交し、この交差する交点をVxとする。また、画素pxから光学的開口部4mの中心を通った光線の軌跡が基準面12を通過する入射点をVm、Vnとする。交点Sx、ある画素pxの中心及び光学的開口部4m、4nの中心が成す三角形は、夫々交点Vx、画素pxの中心及び入射点Vm、Vnが成す三角形に相似である。従って、図5に示すように光学的開口部4m、4nに関して、
入射点Vm及び交点Vx間の距離={(Xp−Xs1)×(L+g)/g}
及び
入射点Vn及び交点Vx間の距離={(Xs2−Xp)×(L+g)/g}
が成立する。
【0045】
また、入射点Vm、Vnの位置を表示ユニット2の一方端(X0)からの距離で表せば、
入射点Vmの位置={Xp−(Xp−Xs1)×(L+g)/g}及び
入射点Vnの位置={Xp+(Xs2−Xp)×(L+g)/g}
で表され、この一般式として、
入射点の位置={Xp+(Xs−Xp)×(L+g)/g}
が成立する。
【0046】
従って、基準面12上の点Vm、VnとV0、すなわち、視距離Lにおける視域基準面にある視域の中心、すなわちここでの前提条件である表示ユニット3の中心を通る直交線と視域基準面の交点の間隔hvm(Xp、Xs1)及びhvm(Xp、Xs2)は、図5から明らかなように
hvm(Xp、Xs1)=
H/2−{Xp−(Xp−Xs1)×(L+g)/g}及び
hvm(Xp、Xs2)=
{Xp+(Xs2−Xp)×(L+g)/g}|−H/2
で表され、この間隔hvm(Xp、Xs)は、一般式▲3▼として表される。
【0047】
繰り返しになるが、本説明では視域の視域基準面における中心V0を通り、表示ユニットに直交する直交線が表示ユニットの中心と交差することを前提に式▲3▼を定めた。これ以外の場合も、視域の視域基準面における中心V0を通り、表示ユニットに直交する直交線の水平座標を▲3▼式のH/2に置き換えることで▲3▼式で示す概念を適用することができる。
【0048】
この▲3▼式で表される幅hvm(Xp、Xs)を最小とする光学的開口部4(スリット:Xs)が特定画素(Xp)に対して選択されると、その画素からの光線を視域内に効率的に入射させることができる。即ち、画素毎に、複数の光学的開口部(スリット)4のなかから特定の光学的開口部(スリット)4が定められ、この光学的開口部(スリット)の中心(Xs)と画素の中心(Xp)とを結ぶ線を軌跡とする光線に対して最適な視差画像を画素に配置することができる。
【0049】
図6(a)〜(c)は、各要素画像の中心と光学的開口部4の中心が一致するように視差画像を配置した比較例に係る模式図を示している。また、図7(a)〜(c)は、▲3▼式を最小にするように視差画像を配置する模式図を示している。これら図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)においては、図6(b)及び図7(b)が表示装置の構造と表示装置に表示された要素画像により定められる光線の軌跡を示し、図6(a)及び図7(a)には、図6(b)及び図7(b)に示した表示ユニット2上の画素に視差画像を光学的開口部4に対応して配分した配置図を拡大して示し、図6(c)及び図7(c)は、図6(a)及び図7(a)に示された視差画像が光学的開口部4を介して視域の基準面12に投影される位置を図(b)と合致するように示している。これらの図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)においては、光学的開口部4の番号(vs)として第6から第10(vs=6〜10)で指定される光学的開口部4が例示され、また、画素番号(vp)として図6及び図7(a)では第28〜54が、画素の投影位置として図6及び図7(c)では画素番号に対応した第25〜第57が例示されている。この各光学的開口部4の番号に対応する要素画像が画像表示ユニット2の画素に表示される。基準面12上での要素画像を示す番号として、対応する開口部番号のvs=6〜10を用いている。
【0050】
既に説明したように、本説明では基本視差画像数hsp/hpが自然数になるように光学的開口部4のピッチが決定されていることから、各画素中心と光学的開口部4の中心を結んだ線(光線の軌跡)は、同一の視差番号で平行の関係となる。即ち、図6に示される比較例では、各要素画像(vs=6〜10)は、夫々5つの視差画像、即ち、第1〜第5の視差番号で指定される視差画像が表示される5つの画素から構成され、視差番号1の視差画像が表示される画素中心と対応する光学的開口部4の中心とを結ぶ光線の軌跡は、互いに平行な関係となるように視差画像が画素に与えられる。同様に、視差番号2〜5の視差画像が夫々表示される画素中心と対応する光学的開口部4の中心とを結ぶ光線の軌跡は、互いに平行な関係となるように視差画像が画素に与えられる。従って、各要素画像(vs=6〜10)を構成する画素から対応する光学的開口部4を介して基準面12に向けられる光線は、同一の広がり角で光学開口部から射出される。繰り返しになるが、各画素からの光線は前方の全ての方位に射出されており、開口部4を経由する光線も開口制御部3の全開口部について存在するが、各画素に表示される視差画像は、画素の中心とこの画素に対応する一つの光学的開口部の中心を結ぶ線を軌跡とする光線に基づいて決定されており、対応した開口部を通過する光線の軌跡については、前述した関係で射出されているということである。その結果、各々の要素画像より光学的開口部4を経由して射出した光線は、視距離における基準面12で入射位置が光学的開口部4の間隔hspだけずれて配置される。この配置の様子が図6(c)に陰影を付して示されている。図6(c)に示されるように開口部番号6に相当する開口部から射出されたにvp=29〜33の画素によって生じる要素画像(同じく図6(c)にvp=29〜33で特定される。)を基準とすると、隣接する要素画像(同じく図6(c)にvp=34〜38で特定される。)は、光学的開口部4の間隔hspだけずれて配置される。同様に、図6(c)にvp=34〜38で特定される要素画像に隣接する要素画像vp=39〜43も光学的開口部4の間隔hspだけずれて配置される。その結果、図6に示される比較例においては、各視差画像より射出した光線が入射する領域が重なる部分、即ち、画面全域で正画像を視認できる領域が狭くなっている。例えば、視距離Lにおける矢印Aで示した水平位置から観察者が観察すると、図6(c)に図示するように、開口部Vs=6〜8については、正しい要素画像から射出した光線が観察されるが、開口部Vs=9、10を経由した光線については、隣接する開口部Vs=10(、11;図示せず)を経由するはずの要素画像を表示している画素Vp=49、54に由来する光線を観察してしまう。
【0051】
これに対して、図7(a)〜(c)では、式▲3▼の関係を最小化する関係が成立する光学的開口部4に対応した視差画像が画素に配分されている。換言すれば、ある画素に対して視差画像を配分する場合において、何れの方向に向かう光線を前提とした視差画像を表示させるかを式▲3▼によって決定している。ある画素に対して光学的開口部4が決定されれば、この光学的開口部4を通過するその画素からの視差画像を担う光線が決定される。ある画素、例えば、画素番号41(vp=41)で指定される画素からは、画素前方の種々の方向に向けて光線が射出されている。従って、開口部番号8(vs=8)に限らず、他の開口部番号(vs=6、7、9、10)で指定される光学的開口部4にも画素からの光線が入射され、光学的開口部4(vs=6〜10)の全てを介して画素番号41(vp=41)で指定される画素からの光線が射出される。図7(a)〜(c)に示される例では、開口部番号8の開口部(vs=8)のみならず、開口部番号Vs=7、9を介して画素番号41(vp=41)で指定される画素からの光線が射出されて視域基準面に投影されている様子を図7(c)に示した。この画素番号41(vp=41)で指定される画素に対して式▲3▼の関係を最小化する関係が成立する光学的開口部4が決定されれば、その画素からの光線の軌跡が決定され、その向きに対応した視差画像がその画素に配分される。画素番号41(vp=41)で指定される画素では、開口部番号8の開口部(vs=8)を経由した光線の視距離における入射位置がVoに最も近いことから、式▲3▼の関係を最小化する開口部として選択され、この光学的開口部4と画素の関係から、その撮影方向に相当する視差画像が画素に配分される。すなわち、41(vp=41)で指定される画素から開口部番号Vs=7、9を介した光線の軌跡は選択されない。
【0052】
このように幅hvm(▲3▼式)を最小化する光線を選択することで、図6に示す配置とは異なり、図7においては、幾つかの画素番号(vp=28、33、49、54)の画素からの光線が経由する光学的開口部4が変更され、その画素に表示する視差画像が変更されている。図7(a)には、対応する開口部番号が変更された様子を、開口部番号と斜線またはドットの2種類の方法により図示している。この結果、各視差画像から射出し対応する光学的開口部4を経由した光線の軌跡は、画面中央或いは特定領域を中心とした視域幅hvaに入射することになる。例えば、視距離Lにおける矢印Aで示した水平位置から観察者が観察すると、図7(c)に図示するように、開口部Vs=6〜10の全てを経由した光線について、通過することを前提とした開口部4に対応した要素画像を表示した画素から射出していることが分かる。
【0053】
上述した説明では、視距離における視域の中心を基準にして画素毎に対応する光学的開口部4が選択され、結果的に視距離における視域の幅(hva)が定まっている。図7(c)でも図示されているように、IP方式の設計の特徴として、視距離Lにおいて視差情報を担持した光線が入射する領域は、要素画像毎に少しずつずれている。よって、この明細書においては、このずれを含めて光線の入射位置に関する表現では、略同一という表現している。一方、視域(hva)が始めに決定され、視域に入射するような光線の軌跡を選択することで画素毎に光学的開口部4を決めることもできる。前述した光線の入射位置の分散を理由に、以下に説明する視域は不等号を用いて定義をする。ただし、以下の方法で画素毎に対応する光学的開口部4を選択できるのは、画素間隔hpと光学的開口部の間隔hspが一定の場合に限る。
【0054】
図4に示すように、視域の幅hvaは、基本視差画像数(Nvs)を基準とした視域の幅(2Ltanθ0)を基準に、基本視差画素数Nvsに1画素を加えた領域として▲4▼式で示される。
【0055】
hva≦2Ltanθ0×(Nvs+1)/Nvs …▲4▼
この式▲4▼を充足することによって、図7に示したように、光学的開口部4に対する要素画像の配置が、視域の中心から離れるに従ってより外側になるように配置され、その結果、視域に効率良く光線を集めることができる。この結果、▲4▼式で定められる視域は、比較例の視域に比して拡大される。要素画像の配置が外側にシフトされるに伴い要素画像を構成する画素数が1つだけ増加した要素画像が設けられる。例えば、図7に示す開口部番号(vp=9)の光学的開口部4に対応する画素番号(vp=44〜49)で指定される画素群のように、5個の基本視差画素数から1つ増加したる6個の画素から構成される画素群(要素画像)が設けられ、前述の要素画像の外側へのシフトが許容される。
【0056】
視差画像を配置する設計に当たっては、視距離における視域の中心V0を通る垂線と表示ユニット2の交点近傍の領域(特定領域)では、基本視差画素数で構成される要素画像が、その視距離における入射位置が光学的開口部4のピッチ毎にずれて繰り返し配置される。要素画像が繰り返し配置されてその要素画像から射出し開口部を経由した光線の視距離における入射位置が▲4▼で定められる視域の幅hvaを充足しない要素画像が生じると、再度(基本視差画像数+1)の視差画像が発生されて対応する光学的開口部4の中心に対する要素画像の配置が光学的開口部4が外側へシフトされる。このような要素画像の配置が繰り返されて画面全体に視差画像が配置される。ここでは、視距離における視域の中心Voと画面中央が一致するように設定したが、実際の設計においては一致するものと限定しない。
【0057】
次に、総視差画像数の概念について説明する。この総視差画像数は、3次元立体画像を平行投影により撮影して各画素に視差画像を配分するに際して必要とされる撮影方向の数に対応しており、以下で説明する視域幅hvaを定義する式は画素間隔hpとスリット間隔hspが一定であることを前提として説明する。
【0058】
光学的開口部4のピッチ(hsp)を画素幅で除算することである基本視差画像数Nvsが定められるが、この基本視差画像数Nvsに更に追加の視差数を加えた数が総視差画像数に相当しており、本説明の方法で視域を最大化するように視差画像を配置するためには、平行投影による撮影方向が増加することを意味している。この撮影方向の増加について詳しく説明する。本発明で提案するアルゴリズムでは、後に説明するように、図8に示すようにより大きな入射角θlを有する光線を含むような浅い角度で撮像した画像情報が追加視差、即ち追加撮影方向として必要とされる。説明を簡単にするために、図8についても、図2、図4での前提と同様に視域の中心と表示ユニットの中心が一致させて描いている。
【0059】
図4に示される視域の中心に対峙する視差画像Pcは、中心軸Opに対して同一の視域射出角θ0で規定される、図8に示すOp〜F1の第1の領域、及びOp〜FR2の第2の領域に光線軌跡を描く。図8に示すように表示ユニット2の中心から離れた視差画像Pxでは、第1の光線群に相当するOp〜FR3の領域に射出する第3の光線群(略)は、角θ0よりも小さな視域射出角θsの範囲内で射出され、第2の光線群に相当するOp〜FR4の領域に射出する第4の光線群(略)は、角θ0よりも大きな視域射出角θl(θl>θ0)の範囲内で射出される。従って、角±θ0のデータに加え、角(θ1−θ0)で定められる光線方向の視差画像情報が新たに追加される必要がある。これは、角(θ1−θ0)の領域の光線の軌跡に相当する平行投影による撮像を追加する必要があることを意味している。
【0060】
図8を再び参照すれば明らかなように、視域の中心に対峙する表示ユニット2の中心から離れるに従って、FR1〜FR3の領域に射出される光線群に相当する視差画像情報は不要となり、FR2〜FR4の領域に射出される光線群に相当する視差画像情報を追加する必要がある。このことは、視域幅hva内で表示ユニット全面について正画像を観察できるようにするには、視域の中心から離れれば離れる程、要素画像Pxの中心位置が、対応する光学的開口部4の中心位置に対して外側にシフトすることが必要とされることを意味している。
【0061】
この発明の実施の形態では、画素間隔hpとスリット間隔hspが一定であることを前提とした場合、表示ユニット2の視域の中心に対峙する領域から離れるに従って基準視差画像数Nvsの視差画像で構成される標準的要素画像Pxに加えて基準視差画像数Nvsに1を加えた視差画像数(Nvs+1)の視差画像で構成される加算要素画像Px’が離散的に設けられる。前述したF2〜F4の領域に軌跡を描く追加された光線群に担わせる視差情報を左右対称に追加した視差画像数を以下の説明において、総視差画像数(Nall)と称する。
【0062】
図9を参照してこの総視差画像数(Nall:実数)の算出方法を説明する。中心線Opで区分された表示ユニット2の一方の領域2−1に着目すると、その領域の幅は、1/2画面幅(H/2)に相当する。ここで、最外端の要素画像Paに着目すると、その要素画像Paは、この要素画像Paに対応する最外端の光学的開口部4aを通過して視域幅hvaに向けられる。本説明では光学的開口部4の数がNs=H/hsp、且つ、整数になるように設定しているので、最外端の光学的開口部4aは、表示ユニット2の外端を基準とすると、この外端から1/2開口部(スリット)間隔hspだけ離れて位置されている。即ち、最外端の光学的開口部4aを通る中心線Opaは、表示ユニット2の外端から1/2開口部(スリット)間隔hspだけ離間されている。この1/2開口部(スリット)間隔hspは、表1から明らかなようにhp・Nsv/2で表される。また、この最外端の光学的開口部4aの中心線Opaは、表示ユニット2の中心線Opcから距離(H/2−hp・Nvs/2)だけ離れていることとなる。視距離Lの視域基準面12における視域の幅hvaは、表1と式▲4▼から定義したようにhvaで表され、表示ユニット2の中心線Opcから視域幅hvaの(略)他方端までの距離は、hva/2であるから、視域幅hvaの他方端から最外端の光学的開口部4aの中心線Opaまでの距離は、(H/2−hp・Nvs/2+hva/2)で表される。中心線Opaを含み要素画像Paを底辺とし、高さgを有する三角形と、中心線Opaを含み距離(H/2−hp・Nvs/2+hva/2)を底辺とし、高さLを有する三角形は相似形であるから、視域hvaの他方端と開口部4aを結ぶ直線と表示ユニット2の表示素子との交点と、開口部4aの中心線Opaまでの距離Waは、(H/2−hp・Nvs/2+hva/2)・g/Lで表される。
【0063】
次に、この距離Wa(略)に配置される視差画像の数を検討する。図10は、基本視差数が偶数である場合における視差画像の数を求める為の説明図である。図10において、その左側は、表示ユニット4の左端の領域に対応し、その右側は、表示ユニット4の右端の領域に対応している。光学的開口部(スリット)の位置Xsは、左端及び右端に配置される光学的開口部(スリット)4a、4bの中心、すなわち、図9のOPa、OPbと同一である。矢印101、102は、各々、光学的開口部(スリット)4a、4bと視域幅hvaの他方端を結ぶ線を示している。この図10に示されるように、基本視差数が偶数である場合は、光学的開口部4の位置Xsは、画素の境界領域に一致する。このことが考慮されて光学的開口部4aの外側に隣接する画素中心から、矢印101の入射位置までの幅(Wa−0.5hp)が求められる。次に、この幅(Wa−0.5hp)を画素幅hpで割り、切り捨てによって整数化した値に1が加えられ、且つ、表示ユニット2の他方の領域2−2を考慮して2倍することで、視域幅hva内に入射する最大の射出角を考慮した視差画像の数(=Nall)が求められる。光学的開口部4a、4bと視域幅hvaの他方端を結ぶ線を示す矢印101、102と表示ユニットの交点は、これより外の画素(表示ユニット2より外側の場合は、画素ピッチのhpで外挿した画素相当位置)に配置される視差画像視差画像から射出し、光学的開口部4a、4bを経由した光線がhvaに入射しないことを意味する。よって、総視差画像数を算出するにあたり、幅(Wa−0.5hp)を画素幅hpで割った値を切り捨てによって整数化することで、hvaに入射する範囲で総視差画像数を算出することができる。 すなわち、
Nall(偶数の場合)={(Wa−0.5hp)/hp+1}×2 …▲5▼
図11は、基本視差数が奇数である場合における視差画像の数を求める為の説明図である。図11において、図10と同様にその左側は、表示ユニット4の左端の領域に対応し、その右側は、表示ユニット4の右端の領域に対応している。光学的開口部(スリット)の位置Xsは、左端及び右端に配置される光学的開口部4a、4bの中心、すなわち、図9のOPa、OPbと同一である。矢印111、112は、各々、光学的開口部(スリット)4a、4bと視域幅hvaの他方端を結ぶ線を示している。図11に示されるように基本視差数が奇数である場合は、光学的開口部(スリット)4の位置Xsは、画素中心Xpに一致する。すなわち、光学的開口部4aに一致する画素中心から、矢印111の入射位置までの幅Waが画素幅hpで割られ、視差画像の数を求めるために1を加えた値(Wa/hp+1)を切り捨てによって整数化した値に、表示ユニット2の他方の領域2−2を考慮してこの値(Wa/hp+1)が2倍される。ここで、領域2−1及び領域2−2で表示ユニット2への垂線に平行な光線が同一であることから、この視差方向、すなわち1を除くことで、Nallが求められる。
【0064】
Nall(奇数の場合)=(Wa/hp+1)×2−1 …▲6▼
(Wa/hp+1)を切り捨てによって整数化する理由は、偶数で説明したのと同様である。
【0065】
▲5▼及び▲6▼式は(略)同一で、以下のような一般式▲7▼で示される。
【0066】
Nall=2Wa/hp+1
=2(H/2−hp・Nvs/2+hva/2)×g/L)/hp+1
=(H−hp・Nvs+hva)×g/L/hp+1
=(H−hp・Nvs+(2Ltanθ0(Nvs+1)/Nvs))×g/L/hp+1 …▲7▼
この式▲7▼の総視差画像数(Nall:実数)は、図8に示されるような表示ユニット2の一方端及び他方端で夫々視域射出角θlを有するFR2〜FR4の領域に射出する光線群を追加するに十分な視差画像の数を示し、視域射出角θlが射出角θの最大値に相当することから、表示ユニット2上の全ての画素に要素画像を配分するために、総視差画像数分の視差画像があれば良いことを意味している。
【0067】
尚、繰り返しになるが、図9において、要素画像Pa、Pb、またはそれに隣接する複数の要素画像においては、この要素画像Pa、Pbを構成する視差画像の全てに対応して画素が用意されなくとも良い。具体的には、表示ユニットの面積に対して、視距離における視域基準面での視域が狭い、または視域の中心と画面中心が一致していない、など表示ユニット2の表示面に対して視距離Lにおける視域基準面12内の視域が大きく内側に限定される関係にある場合には、この視域内に視差画像を担持する光線が入射するように要素画像を配置した場合に、対応する開口部4と要素画像の位置が大きく離間する可能性がある。このような場合、表示ユニットの外側の領域に位置する開口部に対応する要素画像は、表示ユニットの外に配置される場合が発生し、画素が用意されない。
【0068】
次に、図12から図15を参照して各画素に配置される視差画像の番号(平行投影で撮影するカメラの撮影角度毎に付与した番号に相当している。)を求める手順について説明する。以下の説明で、視差画像の番号及び光学的開口部4の番号は、表示ユニット2の一方端から逆の端までその順序で付されるものとする。同様に、配置される視差画像番号は、画素に対応して番号が付され、視差画像が配置される画素に対応する光学的開口部4に対する相対位置から求められる。
【0069】
基本視差画像数(Nvs)が偶数の場合、図12に示すように光学的開口部4は、画素境界位置に対峙され、その中心線Opは、隣接する画素の境界を通ることとなる。画素中心位置(Xp)及び光学的開口部4の中心位置(Xs)が定まると、その画素及び光学的開口部4に対応する視差画像番号(N(Xp、Xs):整数)は、総視差画像数(Nall)及び画素幅hpから下記のように表される。
【0070】
N(Xp、Xs)=(Nall/2−1)−{(Xs−1/2hp)−Xp}/hp …▲8▼
ここで、{Xs−Xp}は、ある画素の中心から対応する光学的開口部4部4の中心線までの距離であり、この開口部の中心が画素間の境界を通過することを前提とすることから、光学的開口部4の中心位置(Xs)から半画素幅(1/2hp)だけマイナス(Xs−1/2hp)して光学的開口部4の中心位置に隣接する画素の中心から目的の画素の中心までの距離が求められる。また、(Nall/2−1)は、最大の視差画像番号Nallを2で割り1をマイナスすることによって求められる、光学的開口部4に隣接する画素に表示する視差画像番号である。この視差番号から、前記{(Xs−1/2hp)−Xp}から求めた距離に画素ピッチhpで配置される視差画像の数をマイナスすることで、Xsから離間したXpに位置する画素に配置される視差画像番号が定まる。
【0071】
一方、視差画像数(Nvs)が奇数の場合は、図13に示すように光学的開口部4位置は、画素中央に対峙し、その中心線Opは、画素の中心を通ることとなる。この場合には、画素中心位置(Xp)及び光学的開口部4の中心位置(Xs)に依存する視差番号(N:整数)は、偶数の場合と同様に総視差画像数(Nall)及び画素幅hpから下記のように表される。
【0072】
Figure 0003892808
この▲9▼式においては、総視差画像数(Nall)は奇数であるから、光学的開口部4に対峙する画素に配置される視差画像番号には、(Nall/2)に、1/2(=0.5)の値が付加される。言い換えれば、(Nall/2−0.5)によって、最大視差番号が整数化される。また、(Xs−Xp)により光学的開口部4の中心位置に対峙する画素の中心から目的の画素の中心までの距離が求められ、この距離を画素幅で割ることによってこの距離中に配置される視差画像番号が求められる。光学的開口部4に対峙する画素の視差番号から、前記(Xs−Xp)から求めた距離に画素ピッチhpで配置される視差画像の数をマイナスすることで、Xsから離間したXpに位置する画素に配置される視差画像番号が定まる。
【0073】
式▲8▼及び▲9▼はいずれも下記式(10)に等しい。
【0074】
Figure 0003892808
繰り返しになるが、図8及び図9で説明したように総視差画像数(Nall)は、角度±θl内で平行投影で撮影するカメラの撮影方向の総数に相当し、各視差番号N(Xp、Xs)は、各撮影方向の番号に相当している。
【0075】
▲3▼式を最小にするように各画素に視差画像、ひいては要素画像を配置する方法については、上述した通りである。次に、視域幅hvaを基準に視差画像を配置する場合について説明する。このアルゴリズムは式▲3▼とは異なり、かつ、式▲4▼で定義した視域の幅hvaや総視差数▲7▼の前提と同様に、画素間隔hpとスリット間隔hspが一定である場合に成り立つ。中心位置をXpとする画素に、中心位置をXsとする開口部を経由する光線の軌跡を前提とした視差画像を配置するかどうかを、画素位置Xpと光学的開口部位置Xsを結んだ視差画像からの光線の軌跡が、▲4▼式で定めた視域幅hva内に入射するか否かに基づいて判定する。図14は、本アルゴリズムによる視差画像配置の考え方を示している。図14において、光学的開口部4の中心と視差画像とを配置しようとする画素中心との間隔(Xp−Xs)、及びこの視差画像からの光線の軌跡から、視距離Lの面内における上記光線の入射位置(|Xp−Xs|・L/g)が求められ、下記式(11)からこの入射位置が視域幅hvaの視域基準面12内に含まれるかどうかが判定される。
【0076】
Figure 0003892808
ここで、|Xp−Xs|・L/gは、視距離Lにおける光学的開口部4の中心軸Opxから光線の入射位置までの距離、hva/2は、▲4▼式で定まる基準視域面12における視域の幅の1/2に相当し、hva/2−(H/2−Xs)は、光学的開口部4の中心軸Opxから基準視域面12端までの距離である。よって式(11)は、画素(Xs)から射出し光学的開口部(Xp)を経由した光線の軌跡から、視域hva内に入射する光線か否かを判定する基準である。
【0077】
図14では、視域hvaの片方の端のみを光線の軌跡を決定する判定基準として用いて説明したが、実際にも、この片側の判定基準のみで表示ユニット全域に要素画像を配置することが可能である。具体的には、画面最左側の画素と最左側の開口部から順に(11)の判定を開始し、式(11)の条件が充足された場合に、光学的開口部(Xp)を経由する光線の軌跡に対応する視差画像がその画素に配置することとし、式(11)が充されない場合は、光学的開口部4の番号を一つ増加する、すなわち、光学的開口部を一つ右側にずらすことで、視距離における光線の入射位置が視域幅hva内になるように要素画像を配置することができる。即ち、ある画素からの光線がある光学的開口部4を介して視域幅hva内に向けられない場合には、これに隣接する光学的開口部4に変更され、この変更された光学的開口部4で式(11)を用いて検証される。
【0078】
更に、図15を参照して画素に表示する視差画像を得るために、カメラ位置(Xc)を移動させる手順に関して説明する。式▲7▼で求めた総視差画像数Nallから最大の視域射出角θlのカメラ位置が下記式(12)によって求められる(Xc_start)。この位置から、画素ピッチに比例する撮影間隔でカメラが間歇的に移動され、カメラ位置(Xc)を変えつつ平行投影で撮像することにより必要な視差画像が取得される。
【0079】
Figure 0003892808
以上、表示ユニットに要素画像を配置するための2つのアルゴリズムについて説明した。まず、前述した式▲3▼のアルゴリズムで要素画像を配置する手順について図16を参照して説明する。
【0080】
始めに、表1に示された種々のパラメータの値が定められ、ステップS1に示すように視距離Lと視域基準面12における視域の中心V0を定め、ステップS2として式▲4▼から視域(hva)、さらに式▲7▼から総視差画像数(Nall)が求められる。次にステップS3に示すように、表示ユニット2の一方端の画素と光学的開口部4の位置(Xp、Xs)が式▲1▼及び▲2▼から求められ、画素に配置する要素画像を決定する一連のステップが開始される。
【0081】
ステップS4においては、画素から射出され光学的開口部4を通過した光線の視距離Lにおける入射位置と視域の中心V0の間隔を、画面一方端の光学的開口部から順に式▲3▼を用いて算出する。入射位置が視域の中心V0に最も近くない場合(NO)、その光学的開口部4は、その番号の画素に対応しないものとしてステップS5に示すように開口部番号が増加されてその光学的開口部4に隣接する他の光学的開口部4が指定される。この新たに指定された光学的開口部4に関して同様に光線の距離Lにおける入射位置が視域の中心となるべき位置に最も近いかどうかが検証され、最も近い位置関係が求まるまでこの操作は繰り返される。
【0082】
すなわち、画素から射出され全光学的開口部を経由した全光線群の視距離Lにおける入射位置と視域の中心V0の間隔のうち、最も小さい値になる関係を見出すまでステップS5を繰り返し、画素に対応する光学的開口部を決定する。その上で、ステップS6に示すように配置する視差画像の番号を式(10)を用いて決定、画素に割り当てられる。ステップS6で用いる視差画像は、式(12)、(13)で定められる撮影位置にカメラを配置、平行投影で撮像することにより取得される。
【0083】
次に、ステップS7に示すように画素番号が1つだけ増加された画素番号に更新される。ステップS8に示すようにこの更新された画素番号vpが画素数内であれば(0≦vp≦3・the size H−1)、再び更新された画素番号で定められる画素に関してステップS4、5、6、8が実行される。ステップS8において、画素番号vpが(画素数−1)を超える場合には、ステップS9に示すように要素画像の画素への配置が完了したとしてそのステップが終了される。
【0084】
次に、図17を参照して、視距離における視域を基準に要素画像を配置する手順について説明する。
【0085】
始めに、表1に示された種々のパラメータの値が定められ、ステップS11で視距離を、ステップS12として式▲4▼から視域(hva)、さらに式▲7▼から総視差画像数(Nall)が求められる。次にステップS13に示すように、表示ユニット2の一方端の画素と光学的開口部4の位置(Xp、Xs)が式▲1▼及び▲2▼から求められ、画素に配置する要素画像を決定する一連のステップが開始される。
【0086】
ステップS14においては、指定された画素番号の画素から射出された光線が指定された開口部番号の光学的開口部4を通過して、視距離Lにおける視域幅hva内に向かうか否かを式(11)を用いて判定される。指定された光学的開口部4を通過した光線が視域幅hva内に向かう場合には、指定された番号の画素と指定された番号の光学的開口部4との対応関係が成立し、ステップS16に示すように配置する視差画像の番号を式(10)を用いて決定、画素に割り当てられる。また、その番号の画素からの光線が視域幅hva外に向かう場合には(NO)、ステップS14で検討した光学的開口部4は、指定された画素番号の画素に対応しないものとしてステップS15に示すように開口部番号が増加されてその光学的開口部4に隣接する他の光学的開口部4が指定される。この新たに指定された開口部番号に係る光学的開口部4に関して同様に光線の軌跡が視域幅hvaに入るかが検証される。この新たに指定された開口部番号の光学的開口部を経由する光線が視域幅hvaに入射する場合には、指定された画素番号の画素と対応関係が成立し、ステップS16に示すように配置する視差画像の番号を式(10)を用いて決定、画素に割り当てられる。ステップS16で用いる視差画像は、式(12)、(13)で定められる撮影位置にカメラを配置、平行投影で撮像することにより取得される。
【0087】
次に、ステップS17に示すように画素番号が更新されて1つだけ増加された画素番号に更新される。ステップS18に示すようにこの更新された画素番号vpが画素数内であれば(0≦vp≦3・the size H−1)、再び更新された画素番号で定められる画素に関してステップS14、15、16、17が実行される。ステップS18において、画素番号vpが(画素数−1)を超える場合には、ステップS19に示すように要素画像の画素への配置が完了したとしてそのステップが終了される。
【0088】
既に説明した図7(a)〜(c)を再び参照して、上記の2方法で要素画像を配置した場合の簡単な説明を下記に例示する。図7(a)〜(c)では、基準視差画像数Nvsは、説明を簡略化する為にNvs=5としている。また、視域距離Lにおける視域の中心に対峙する要素画像は、Vs=8に相当する光学的開口部4に対応している。視距離Lにおける視差画像を担持する光線の入射位置と視域の中心Voとの距離を基準に、又は、視域幅hvaを基準に、対応する光学的開口部4を変更し、光線の軌跡を反映して表示する視差画像を変更した画素番号について、経由する光学的開口部の変更を矢印SH1〜SHで、表示する視差画像の変更を画素の塗りつぶし方法の変更で示されている。この結果、図7では、複数の射出位置から、視域中心との距離が最も近い(式▲3▼)または視域幅hva内(式(11))に入射する関係の光線の軌跡が選択され、視域の中心に対峙する要素画像から離れるに従い、対応する光学的開口部4の中心に対して要素画像の中心が外側にシフトされている。
【0089】
図7(a)〜(c)では、視距離Lについての結果を示したが、Lの大小に対応して要素画像の配置は適宜変更される。具体的には、射出角θ0、または表示ユニット2と開口制御部3のギャップgを一定に保ったままLが小さくなると、式▲4▼で定められた視距離Lにおける視域幅hvaが狭くなる。このために、視域の中心に対峙する要素画像から離れるに従って増大する、光学的開口部4の中心に対する要素画像の中心のシフト量がより大きくなるように要素画像が配置される.同時に、この要素画像のために必要な総視差画像数は増加する。一方、Lが大きくなると前述のシフト量は小さくなる。以上の関係から、表示ユニットの面積に比較して視域が不足している場合は、視距離Lを増加し、視域を拡大することが効果的である。
【0090】
尚、これまでにも述べたように、式▲4▼以降は、画素ピッチhp、光学的開口部ピッチhspが一定、かつ、視距離Lにおける視域の中心V0を通り表示ユニット2と直交する直交線が表示ユニット2の表示領域の中心に一致する前提において成り立つ。しかしながら、式▲3▼による判定に関してはこれらの前提を必要としない。すなわち、開口部4は、開口制御部3の中央から端に向かって一定の周期で段階的にピッチを変える場合、すなわちNvsの値が複数ある場合や、Nvsが自然数でない場合にも応用が可能である。これらの場合は図17ではなく図16に示すフローチャートに沿って視差画像を決めるための光線の軌跡を選択することが適している。図16のフローチャートでは、配置する視差画像の番号を定めるために、視域幅hvaを式▲4▼より算出してはいるが、本提案の主眼は視域を最大化するための光線の軌跡を選択する方法(式▲3▼、(11))にあり、光線の軌跡さえ決定されれば、視差画像の番号を光線の傾き毎に設定することは難しくない。また、説明では、式▲3▼の関係を最小化する関係を求めるにあたり、ステップS4において、全光学的開口部について光線の軌跡からし距離Lにおける光線の入射位置を算出するように記載しているが、画素ピッチhp、光学的開口部ピッチhspが一定の場合は、特定画素について、画面の一方端の光学的開口部から検討を開始し、▲3▼式の値が減少から増加に転じた時点で▲3▼式を最小にする光学的開口部を決定し、ステップS6に移行しても問題ない。
【0091】
また、上述した実施例では、平面的な説明で立体像を表示できる概念を説明する為に水平方向のみの視差画像について説明しているが、上述したと同様に垂直方向に関しても視差画像を分配することができることは明らかである。
【0092】
下記に実施例を記載する。
【0093】
(実施例1)
本実施例では、立体視に有効な水平視差のみを付与する。液晶表示素子はQUXGA−LCD(画素数3200×2400、画面サイズ422.4 mm×316.8 mm)を用いた。最小の駆動単位はR、G、Bの各サブピクセルであり、通常は横に並んだR、G、Bの3つのサブピクセルによって一つの画素(トリプレット)が形成されるが、本実施例の表示ユニットにおいては水平画素数を増やすために、R、G、Bのサブピクセルを1画素として扱った。サブピクセルの横幅は44μm、縦の長さは132μmである。この表示ユニットの背面にはバックライトが配置され、観察者側には幅44μmのスリット状の光透過領域がスリット同士が0.704mm間隔で並んだ、水平方向にのみIP法により視差情報を付与するためのスリットアレイを組み合わせた。スリットアレイはガラス板にクロム膜と酸化クロム膜を成膜、パターニングして作成したもので、光透過領域には膜が無いためにガラスの透過性がそのまま維持され、遮蔽領域にはクロム膜と酸化クロム膜が成膜されていることにより、ガラス面からは酸化クロム膜の黒色、裏面からはクロムの反射性が観察される。このスリット板をクロム面が液晶素子側に対向するように液晶表示素子を組み合わせたIP法3次元画像表示装置において、図16に示すアルゴリズムに従って、視差画像の画素への配分を定め、要素画像を表示した。本実施例における視域は、視距離Lにおける視域基準面での中心位置V0を通りパネルと直交する直交線がパネルの中心と一致するように定めた。
【0094】
ここで、各パラメータは、表2の値とした。
【0095】
【表2】
Figure 0003892808
【0096】
式▲3▼の判定方法により各画素に表示する視差画像を配分したところ、総視差数は34視差となり、表示ユニット内で視域の中心に対峙する中央近傍に配置された要素画像を構成する視差画像番号N(Xp、Xs)が8〜23であったのに対し、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=0〜15が、右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=18〜33が振り分けられ、かつ、その要素画像の位置は対応するスリットに対して外側にシフトしていた。すなわち、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素群の場合は、スリット4の中央に位置する垂線Opより左の画素数が16であるのに対し右の画素数が0と、要素画像の中心が垂線Opより表示ユニット2の外側にシフトするように構成されていた。一方、画面右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素群については、スリット4の中央に位置する垂線Opを挟んで先に説明した左端の場合と逆の画素数で配分された。
【0097】
このアルゴリズムで作成した要素画像群を表示ユニットに表示したところ、視距離での正画像観察範囲(hva)は約35cmとなった。この視域をはずれると画面全体で偽画像に切り替わる様子が認められ、それより外の領域では偽画像が視認された。
【0098】
(実施例2)
実施例1と同様の構成において、図17のアルゴリズムに従い式(11)の判定方法により要素画像を配置したところ、実施例1と全く同じ要素画像群が得られた。
【0099】
(実施例3)
実施例1と同様の構成とアルゴリズムにおいて、視距離を1.5mに変更した。総視差数は28視差と実施例1に比較して減少し、表示ユニット内で視域の中心に対峙する中央近傍の要素画像に配置された要素画像を構成する視差画像番号N(Xp、Xs)が6〜21だったのに対し、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=0〜15が、右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=12〜27が振り分けられた。また、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素群の場合は、スリット4の中央に位置する垂線Opより左の画素数が14あるのに対し右の画素数が2とより左側に位置し、画面右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素の配分はこの逆でより右側に位置していた。すなわち、両者とも要素画像を構成する画素群の中心は、対応するスリットの中心を通る垂線Opより表示ユニット2の外側にシフトしていた。
【0100】
このアルゴリズムで作成した要素画像群を表示ユニットに表示し、視距離での正画像観察範囲(hva)は約55cmとなった。この視域をはずれると画面全体で偽画像に切り替わる様子が認められ、それより外の領域では偽画像が視認された。
【0101】
(実施例4)
実施例1と同様の構成とアルゴリズムにおいて、視域θ0を15度に変更した。総視差数は28視差となり、表示ユニット内で視域の中心に対峙する中央近傍に配置された要素画像を構成する視差画像番号N(Xp、Xs)が6〜21だったのに対し、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=0〜15が、右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像ではN(Xp、Xs)=12〜27が振り分けられた。また、画面左端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素群の場合は、スリット4の中央に位置する垂線Opより左の画素数が14であるのに対し右の画素数が2とより左側に位置し、画面右端から数えて2番目に位置するスリット4に対応する要素画像を構成する画素の配分はこの逆でより右側に位置していた。すなわち、両者とも要素画像を構成する画素群の中心は、対応するスリットの中心を通る垂線Opより表示ユニット2の外側にシフトしていた。
【0102】
このアルゴリズムで作成した要素画像群を表示ユニットに表示し、視距離での正画像観察範囲(hva)は約55cmとなった。この視域をはずれると画面全体で偽画像に切り替わる様子が認められ、それより外の領域では偽画像が視認された。
【0103】
(比較例1)
実施例1と同様の構成において、本提案のアルゴリズムを採用せずに、表示ユニット2全域において、基本視差数を16、スリットに対して配置される視差画像番号をN(Xp、Xs)=0〜15と同一とした。また、表示ユニット2全域において、スリット4に対応する要素画像を構成する画素群の中心と対応するスリット4の中心に位置する垂線Opとが一致させた。
【0104】
この構成の要素画像群を表示ユニットに表示したところ、視距離1mで観察した場合に画面全体で正画像を観察できる範囲は無く、1.5m離れた位置で約13cmと画面の幅より狭い範囲で、画面全体について正画像を観察することができた。その外側の両側約28cmの領域は正画像と偽画像が混在して観察された。
【0105】
(比較例2)
実施例1と同様の構成において、視距離を0.5mと短く設定し、図16のアルゴリズムに従い、式▲3▼の判定方法により要素画像群を作成、表示ユニット2に表示したところ、視距離での正画像観察範囲(hva)は約18cmと画面幅より狭くなり、かつ、奥行き方向の視域が制限されて、3次元像を観察できる範囲が制限された印象を与える3次元画像表示装置となった。
【0106】
【発明の効果】
以上のように、この発明の3次元画像表示装置によれば、デジタル表示素子にIP法を適用する際に視域の概念を導入し、要素画像の配置を最適化することで、3次元画像をより広い視域で視認することができる。即ち、予め定めた視距離とその中心とする位置を基準に定められた視域には、正画像を表示する為の視差画像を坦持する光線のみが導かれることから、正画像を視認される領域が拡大され、視距離において正画像と偽画像が混入する観察角度を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る3次元画像を表示するIP方式表示装置の構造を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示される表示装置の視域を本提案の手法により最大化する為の説明用概念図である。
【図3】図1に示される表示装置の開口制御部及び表示ユニットのディメンションを説明する為の略図である。
【図4】図1に示される表示装置の、ある条件下における視域の幅の説明図である。
【図5】図1に示される表示装置の、ある画素から発生し光学的開口部を経由した光線が、視距離において入射する位置を示す説明図である。
【図6】(a)〜(c)は、各要素画像を構成する画素群の中心と光学的開口部4の中心が一致するように表示ユニットに要素画像を配置した比較例に係る表示装置の模式図である。
【図7】(a)〜(c)は、この発明の一実施例に係る表示ユニットに要素画像を配分する方法を説明する為の模式図である。
【図8】図1に示される表示装置の、ある条件下における視域の中心から離間した領域に表示される要素画像が前提から発生する光線群の角度を示す説明図である。
【図9】図1に示される表示装置の、ある条件下における視域の最端に入射する光線の角度を示す略図である。
【図10】図1に示される表示装置において、基本視差数が偶数である際の視差画像の総数を求める為の説明図である。
【図11】図1に示される表示装置において、基本視差数が奇数である際の視差画像の総数を求める為の説明図である。
【図12】図1に示される表示装置において、基本視差数が偶数である際の光学的開口部と画素との位置関係から配置する視差画像の番号を求める為の説明図である。
【図13】図1に示される表示装置において、基本視差数が奇数である際の光学的開口部と画素との配置関係から配置する視差画像の番号を求める為の説明図である。
【図14】図1に示される表示装置において、画素から発生し光学的開口部を経由した光線の、ある条件下における視域の範囲への入射の可否を判定するための基準を示す説明図である。
【図15】図1に示される表示装置における表示ユニットに表示する要素画像を取得するための撮影方向を示す説明図である。
【図16】この発明の実施例に係る表示装置の表示ユニットに表示する要素画像群を決定する方法に係る、視差画像を配置する手順を説明する第一のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図17】この発明の他の実施例に係る表示装置の表示ユニットに表示する要素画像群を決定する方法に係る、視差画像を配置する手順を説明する第二のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…光源、2…画像表示ユニット、3…開口制御部、4…光学的開口部(光透過領域)、P1〜Pn…要素画像、R…視差画像情報を担持する光線群、Op…光学的開口部の中心を通り表示ユニットに直交する直交線、Pc…視距離における視域の中心に対峙する要素画像、Opc…視距離における視域の中心を通り、表示ユニットに直交する直交線、θ0…要素画像群を構成する画素から射出し光学的開口部を経由した光線の基準の射出角、θl…要素画像群を構成する最も外側の画素から射出し光学的開口部を経由した光線の最大射出角、θs…要素画像群を構成する最も外側の画素から射出し光学的開口部を経由した光線の最小射出角、Pa…最左端の光学的開口部に対応する要素画像、Pb…最右端の光学的開口部に対応する要素画像、Opa…最左端の光学的開口部の中心を通り表示ユニットに直交する直交線、Opb…最右端の光学的開口部の中心を通り表示ユニットに直交する直交線、101、102、111、112…視域端と逆側の端の光学的開口部を結んだ直線

Claims (7)

  1. 画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
    当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部と、
    を具備する3次元画像表示装置において、
    前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示され、前記要素画像を構成する各画素の中心と当該要素画像に対応する前記開口部の中心を結んだ光線の軌跡群が所定距離離間した視距離において略同一の領域に入射されることを特徴とする3次元画像表示装置。
  2. 前記表示ユニットの中心領域には、第1要素画像が表示配列され、前記第2要素画像は、前記表示ユニット上で対称に表示配列されることを特徴とする請求項1に記載の3次元画像表示装置。
  3. 前記開口部ピッチは、前記画素ピッチの整数倍に定められていることを特徴とする請求項1に記載の3次元画像表示装置。
  4. 画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
    当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部を具備する3次元画像表示装置における視差画像配分方法において、
    前記表示ユニットから所定距離離間した視距離に視域の中心を定め、
    前記画素から前記複数の開口部を介する光線の軌跡の内、前記視距離において前記視域の中心の最も近くを通る光線の軌跡を選択して最適軌跡とし、前記最適軌跡に対応する開口部を選択し、
    前記画素に前記最適軌跡に対応する視差画像を決定して前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示させることを特徴とする3次元画像表示装置の視差画像配分方法。
  5. 画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
    当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部を具備する3次元画像表示装置における視差画像配分方法において、
    前記表示ユニットから所定距離離間した視距離において、
    前記画素の位置及び前記画素に対応する前記開口部の位置から、前記開口部を介する前記画素からの光線の軌跡が予め定めた視域に含まれる第1状態及び光線の軌跡が視域外に向く第2状態を判定し、
    前記第1状態のとき、視差画像データから前記画素に配分される視差画像を決定し、
    前記第2状態のとき、前記開口部を変えて前記判定に戻し、
    前記要素画像がn個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を含み、前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像が前記表示ユニットに表示させることを特徴とする3次元画像表示装置の視差画像配分方法。
  6. 前記視差画像の総数は、前記視距離、前記開口部のピッチ、前記画素のピッチ、表示ユニットの総画素数、前記視域の幅に基づいて定められることを特徴とする請求項に記載の視差画像配分方法。
  7. 画素がマトリックス状に一定の画素ピッチで配置され、表示ユニットであって、各要素画像が複数画素に表示される表示ユニットと、
    当該表示ユニットに対向して配置され、光学的開口部が一定の開口部ピッチで配置され、前記表示ユニットからの光線を制御する光線制御部であって、各光学的開口部が当該光学的開口に対応する要素画像を前記表示ユニットから所定距離離間した領域に向けて投影する光線制御部と、
    を具備する3次元画像表示装置において、
    n個の視点から獲得されたn個(nは自然数)の視差画像から構成される第1要素画像及び(n+1)個の視点から獲得された(n+1)個の視差画像から構成される第2要素画像を前記要素画像に含ませて前記第1要素画像の表示配列中に前記第2要素画像が離散的に配置されるように前記第1及び第2の要素画像を前記表示ユニットに表示させ、前記要素画像を構成する各画素の中心と当該要素画像に対応する前記開口部の中心を結んだ光線の軌跡群が所定距離離間した視距離において略同一の領域に入射させることを特徴とする3次元画像表示方法。
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