JP3966753B2 - 立体像再生装置 - Google Patents

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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、特に、インテグラルフォトグラフィー(IP)法あるいは光線再生法を用いつつ視野角の広い範囲に亘り立体的な画像を表示可能な立体像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミューズメント、インターネットショッピング、携帯端末、医療、バーチャルリアリティ、広告看板などで使われる立体表示を可能にする立体像表示方法の1つとして、右目用と左目用の平面画像をそれぞれディスプレイに表示し、偏向光等を用いて右目用の平面画像は右目に、左目用の平面画像は左目で見えるように工夫した「ステレオスコープ方法」がある。
【0003】
このステレオスコープ方式は、例えば偏向めがねのような光学手段を介して観察する必要がある。また、一見、立体的に見えるが、立体像を再現しる訳ではないので、見る角度を変えても映像は変わらず、見る位置を変えても立体像の裏側まで見えてくるというものではないので、リアリティにかけるという問題がある。
【0004】
また、焦点位置がディスプレイ面にあり、この焦点位置と注視物体のある輻輳位置とには、空間的な「ずれ」が生ずるため、いわゆる焦点調節と輻輳距離の不一致が生じ、観察者にとって再現される空間に違和感があり、観察者に疲労を与えやすいという問題もある。
【0005】
これらの問題を解決する立体表示方法として、非常に多くの視差画像を用いる「インテグラルフォトグラフィ(IP)法」或いは「光線再生法」と呼ばれる方法がある。これは、表示すべき立体像の視差画像を何らかの方法で記録し、これを再生するものである。この方法を開示した文献としては、例えば、特開平10−239785号公報や、特開2001−56450号公報を挙げることができる。
【0006】
ここで、インテグラルフォトグラフィ法及び光線再生法は、立体表示方法としてその用語の意味が正確には確立されていないが、ほぼ同一の原理に基づくものと考えることができる。以下の説明においては、光線再生法を含む概念として「インテグラルフォトグラフィ法」と称し、このインテグラルフォトグラフィ法について説明する。
【0007】
図16は、インテグラルフォトグラフィ法を用いた立体像表示装置の構成を例示する概念図である。
【0008】
同図に表したように、液晶ディスプレイ等の画像表示装置501と、2次元配列されたピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板502と、からなる簡単な光学系を用いて、自然な3次元像を再生することができる。
【0009】
表示装置501の上には、見る角度により微妙に見え方の違う視差画像群に相当する多数のパターンが、ピンホール或いはマイクロレンズの一つ一つに対応して表示される。観察者505の側からこれらピンホール或いはマイクロレンズを通して対応するパターンを観察すると、表示装置501の背面に3次元虚像503(背面側から見ると存在しない像)を観察することができる。
【0010】
また、視差画像群に相当する多数のパターンから発せられた光が、それぞれ対応するピンホール或いはマイクロレンズを介して表示装置の前方に発せられ、これらの光が焦点されることによって、ピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板502の前面に3次元実像504が形成される。
【0011】
すなわち、観察者505からピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板502を介して表示装置501上のパターンに向かう視差画像光線群によって3次元虚像503を観測でき、表示装置501上のパターンからピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板502を通して観察者505に向かう視差画像光線群を焦点することによって3次元実像504が形成される。
【0012】
観察者に対して3次元虚像或いは3次元実像を観察できるようにする方法としては、このような方法の他にもいつくかの方法がある。しかし、インテグラルフォトグラフィ法は、このように簡単な構成で自然な立体像を形成することができる点で優れた方法である。また、インテグラルフォトグラフィ法は、実際に立体像を再生しているので、偏向めがねなどの光学手段も必要とされず、観察者の見る角度によって立体像の見える角度が変わるので、よりリアルな立体像を再生できる点で優れた方法であるといえる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者の独自の検討の結果、インテグラルフォトグラフィ法は、画面サイズが大きくなるに従い、その周辺部が正常に見えなくなるという問題を有することが判明した。
【0014】
図17は、インテグラルフォトグラフィ法において、視域角と観察距離との関係を説明するための概念図である。
【0015】
インテグラルフォトグラフィ法においては、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどの画像表示装置401から複数の視差画像光線群を発し、これらがピンホール板402の各ピンホールを介して観察者により観察されることにより立体像が観察される。
【0016】
従って、リアルな立体像を得るためには、これら視差画像の全てが観察者に到達することが望ましい。しかし、図17から分かるように、観察者の位置によっては、各ピンホールから放出される視差画像の一部が到達しない場合がある。例えば、図17に表した簡略化した具体例の場合、観察者が3つのピンホール402A〜402Cのそれぞれから放出された光の全てを観察できる位置は、同図において符号Bにより表したハッチ部分のみである。
【0017】
従って、画面全体が正常に見えるための観察距離には最短値が存在し、この最短値よりも画面に近づいた場合には視差画像の一部を観察できないこととなる。この最短距離Lは、画面の横のサイズをWとすると、次式により表すことができる。
L = W/(2tanθ)
例えば、画面の横のサイズを42cmとし、視域角2θを30度とすると、観察距離は78cm以上でなければならないことがわかる。
【0018】
通常、多くの用途において、適正な観察距離は、画面の横のサイズとほぼ同じである。従って、画面の横サイズが42cmであれば、適正な観察距離も42cm程度となる。しかし、図17から分かるように、42cmまで近づくと、画面の中央付近しか正常な立体像が観察されない。視域角2θを54度以上にできれば観察距離は画面の横サイズと同等となるが、実際に視域角2θを54度以上にすることは困難である。
【0019】
このように、インテグラルフォトグラフィ法では、画面サイズが大きくなると周辺部において立体像が正常に認識されなくなり、観察距離を大きくせざるを得ないという問題がある。
【0020】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、広い画面を適切な観察距離から観測できる立体像再生装置を堤供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、
表示装置と、
前記表示装置の前面に設けられ、複数のピンホールまたはレンズが形成されてなるアレイ板と、
を備え、
前記表示装置に複数のパターン画像を前記複数のピンホールまたはレンズの一つ一つに対応して表示させ、前記表示装置から前記複数のピンホールまたはレンズのそれぞれを介して放出される光線群により立体的な画像を表示するインテグラルフォトグラフィ法または光線再生法に基づく立体像再生装置であって、
前記立体像再生装置が少なくとも第1の領域と第2の領域とこれらの間に設けられた第3の領域とに分割され、
前記第1乃至第3の領域のそれぞれは、複数の前記ピンホールまたはレンズを有し、
前記第1乃至第3の領域のそれぞれの範囲内においては、前記複数のピンホールまたはレンズを介して放出されるそれぞれの前記光線群の中心軸の方向は略同一であり、
前記第1の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向と、前記第2の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向と、のいずれもが、立体像の表示面に対して垂直な方向から前記表示面の中央に向けて傾斜してなり、
前記第3の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向は、前記表示面に対して略垂直であることを特徴とする立体像再生装置が提供される。
【0024】
また、前記第1の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係は、前記第2の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係と、異なるものとすることができる。
【0025】
また、前記表示装置は、前記第1の領域と前記第2の領域との間に、ブランク領域を有し、
前記第1の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係は、前記第2の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係と、異なるものとすることができる。
【0026】
または、前記アレイ板は、前記第1の領域と第2の領域との間に、前記ピンホールまたはレンズの配列ピッチが周囲と異なる部分を有するものとすることができる。
【0027】
また、前記光線群の視域角が27度以上であるものとすれば、適正な観察距離でリアルな立体像を観察することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる立体像再生装置の構成を説明する概念図である。
【0030】
同図に表したように、この立体像再生装置は、液晶ディスプレイ等の表示装置101と、この前面に配置され、2次元配列されたピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板102と、からなる簡単な光学系によって自然な3次元像を再生される。
【0031】
表示装置101の上には、見る角度により微妙に見え方の違う視差画像群に相当する多数のパターンが、アレイ板102に設けられたピンホール或いはマイクロレンズの一つ一つに対応して表示される。この視差画像群は、例えば表示される像が立方体であれば、それぞれ見る角度に応じた立方体のパターンが複数表示されたものである。観察者の側から、ピンホール或いはマイクロレンズを通して対応するパターン(見る角度によって異なるパターン)を観察すると、表示装置101の背面に3次元虚像(背面側から見ると存在しない像)を観察することができる。
【0032】
また、視差画像群に相当する多数のパターンから発せられた光が対応するピンホール或いはマイクロレンズを通して発せられ、この光が焦点されることによって、ピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板102の前面に3次元実像が形成される。
【0033】
すなわち、観察者からピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板102を介して表示装置101上のパターンに向かう視差画像光線群によって3次元虚像を観測でき、表示装置101上のパターンからピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板102を通して観察者に向かう視差画像光線群を焦点することによって3次元実像が形成される。
【0034】
ここで、本発明においては、立体像再生装置を複数の領域に分割し、これら領域毎に、アレイ板102のそれぞれのピンホールまたはレンズから放出される光線群の出射角度に変化をつける。例えば、図1に例示した構成の場合、再生装置は、3つの領域DP1〜DP3に分割されている。そして、表示装置101の中央の分割領域DP2からの光線群は、その中心軸が画面に対してほぼ垂直になるように放出させ、外側寄りの分割領域DP1,DP3から放出される光線群は、画面の中央寄りに向けて放出させる。つまり、表示装置の外周部からの光線群の中心軸Cが表示装置の垂線Nに対して内側(中央寄り) になるように傾斜させる。
【0035】
またここで、分割領域DP1〜DP3のそれぞれの中においては、光線群の中心軸Cの方向は一定とする。これは、中心軸Cが一定の領域内では、表示装置101に表示すべきパターンを、表示すべき像のポリゴンデータなどから高速に演算処理して得ることができるためである。
【0036】
このようにすると、画面全体が正常に見えるための観察距離を短くすることができる。すなわち、画面の外周部からの光線群の中心軸Cの傾斜角度をδとした場合、画面の中心軸Nの上において、全ての光線群を受け取ることができる最短の観察距離Lは、画面の横のサイズをWとすると、次式により表すことができる。
L = W/{2tan(θ+δ)}
例えば、傾斜角度δを光線群の視域角2θの半分すなわちθとした場合、最短の観察距離Lは、次式により表すことができる。
L = W/(2tan2θ)
例えば、画面の横のサイズを42cmとし、視域角2θを30度とすると観察距離Lは、36cmとなる。この値は、図17に関して前述した従来例の半分以下であり、適正な観察距離である画面の横のサイズ(42cm)よりも小さい。
【0037】
そして、画面の中心垂直軸Nの上にいる場合、この観察距離Lよりも離れた範囲においては、画面全体に渡って正常な立体像が観察される。
【0038】
また、視域角2θが27度以上であれば、最短距離Lを、画面の横のサイズと同一の適正観察距離よりも小さくでき(上記具体例の場合、L<42cm)、画面に接近した状態でも、画面全体に渡り正常な立体像が観察できる。
【0039】
本発明において、このように表示装置101の外側寄りの部分からの光線群を、画面の中央寄りに傾斜させる手段としては、表示画面上の多視点画像と、ピンホール或いはマイクロレンズとの相対的位置関係を変化させる方法を用いることができる。以下、この具体例について説明する。
【0040】
図2は、表示画面201とアレイ板202の一部を表す模式図である。
【0041】
本具体例の場合、アレイ板202においては、複数のピンホールまたはレンズP1〜P5が一定のピッチPP、すなわち均等な間隔で配列している。そして、これらピンホールまたはレンズP1〜P5のそれぞれに対応して、表示装置201のピクセルPXが割り当てられ、分割領域PG1〜PG5が形成されている。
【0042】
そして、分割領域PG3と分割領域PG4との間にブランク領域BPを挿入することにより、分割領域PG4とPG5について、ピンホールP4、P5との相対的な位置関係をずらしている。その結果として、これら分割領域PG4、PG5から放出される光線群の中心軸Cは、画面の垂線に対して中央寄りに傾斜されている。つまり、画面の外側寄りの分割領域PG4、PG5からの光線群を画面の中央に向けて傾斜させて放出させることができる。
【0043】
例えば、アレイ板202に複数のピンホールP1〜P5を均一間隔の正方格子状に配置し、それらピンホール間隔PPを2.0mmピッチ、ピンホール(光透過部)の直径を100μmとすることができる。これに対して、液晶ディスプレイなどの表示装置201の上には、視差画像パターンを表示するため、ピンホールのピッチPPと同様の幅を有する分割領域PG1〜PG5が割り当てられている。
【0044】
そして、液晶ディスプレイ201の周辺領域において、ブランク領域BPを設けることにより、画像を構成するピクセルの分割領域PG4(PG5)とピンホールP4(P5)との位置関係を変化させて、その中心軸Cを表示装置の中央に向けて傾斜させることができる。
【0045】
すなわち、分割領域PG3とPG4との間に「つなぎ目部分」を設けることにより、画面の外周において、分割領域とピンホールとの位置関係をずらしている。このようなブランク領域BPは、通常の観測で観察者に見えないように、ピンホール間の適切な位置に設けることができる。
【0046】
このようにすることで、適正な観察距離(すなわち、画面からの距離が、画面の横のサイズと同程度の場合)でも、画面全体に渡って正常な立体像が観察された。また、観察者が受け取ることができる光線数が実効的に増えるため、より立体感が増した。
【0047】
ここで、本発明におけるブランク領域BPは、例えば、図3に概念的に例示した如く、画面の左右両側に一カ所ずつ設けることができる。この場合、ブランク領域BPにより分割された左右の領域の中では、光線群は、同一の方向に放出される。
【0048】
一方、画面サイズが大きく、あるいは横長の画面の場合など、図4に例示した如く、画面の左右両側に2箇所ずつあるいはそれ以上のブランク領域BPを設けて、画面の左右端部からの光線軸を画面の中心に向けて大きく傾斜させることもできる。
【0049】
また一方、本発明においては、図5に例示した如く、画面の左右のみならず、上下の適切な箇所にブランク領域BPを設けても良い。特に、画面の上下サイズが大きな場合などは、このようにすれば、画面の上下部分からの光線群を画面の中央付近の観察者に向けて傾斜させることができる。
【0050】
また、図6に例示した如く、画面の上下部分にそれぞれ2箇所あるいはそれ以上のブランク領域BPを設けても良い。特に、画面サイズが大きく、あるいは縦方向に長い画面の場合など、図6に例示した如く、画面の上下両側にそれぞれ複数のブランク領域BPを設けることにより、画面の上下部分からの光線軸を画面の中心に向けて大きく傾斜させることもできる。
【0051】
またさらに、図7に例示した如く、画面の左右及び上部のみにブランク領域BPを設ける場合もある。これは、特に、観察者が画面の中央の下寄りから観察する時に有利であり、例えば、映画のスクリーンのような場合を挙げることができる。
【0052】
また、図8に例示した如く、画面が縦長でしかも大きいような場合には、観察者が画面の下寄りから観察するため、画面の上方のみにブランク領域BPを設けると良い。
【0053】
次に、本発明において、光線群を傾斜させるもうひとつの方法について説明する。
【0054】
図9は、表示画面301とアレイ板302の一部を表す模式図である。
【0055】
本具体例においては、表示装置301のピクセルPXが均等なピッチでピンホールに割り当てられ、分割領域PG1〜PG5が形成されている。これに対して、アレイ板302においては、ピンホールまたはレンズP1〜P3、P4〜P5は一定のピッチPP1、すなわち均等な間隔で配列しているが、P3とP4との間は、これよりも小さいピッチPP2を有する。
【0056】
このように、ピンホールのピッチを局所的に変化させることによっても、分割領域PG4とPG5について、ピンホールP4、P5との相対的な位置関係をずらすことができる。その結果として、これら分割領域PG4、PG5から放出される光線群の中心軸Cは、画面の垂線に対して中央寄りに傾斜されている。つまり、画面の外側寄りの分割領域PG4、PG5からの光線群を画面の中央に向け、多視点画像のピッチは一定にしておきピンホール302のピッチを分割領域ごとに変えた例である。このような方法でも適正な観察距離で画面全体に渡って正常な立体像が観察された。
【0057】
その結果として、適正な観察距離で画面全体に渡って正常な立体像が観察される。
【0058】
本具体例の場合も、このように異なるピッチPP2を設ける位置は、例えば、図10に概念的に例示した如く、アレイ板302の左右両側に一カ所ずつとすることができる。また、画面サイズが大きく、あるいは横長の画面の場合など、図11に例示した如く、画面の左右両側に2箇所ずつあるいはそれ以上の部分のピンホールの間隔をピッチPP2としても、画面の左右端部からの光線軸を画面の中心に向けて大きく傾斜させることもできる。
【0059】
また一方、本発明においては、図12に例示した如く、画面の左右のみならず、上下の適切な箇所においても、ピンホールの間隔をピッチPP2としても良い。特に、画面の上下サイズが大きな場合などは、このようにすれば、画面の上下部分からの光線群を画面の中央付近の観察者に向けて傾斜させることができる。
【0060】
また、図13に例示した如く、画面の上下部分にそれぞれ2箇所あるいはそれ以上の部分において、ピンホールの間隔をピッチPP2としても良い。特に、画面サイズが大きく、あるいは縦方向に長い画面の場合など、図13に例示した如く、画面の上下両側のそれぞれ複数の部分においてピッチPP2の部分を設けることにより、画面の上下部分からの光線軸を画面の中心に向けて大きく傾斜させることもできる。
【0061】
また、図14及び図15についても、図7及び図8に関して前述したように、観察者が画面の下寄りから観察するような場合に有利な構成である。
【0062】
以上、具体例を例示しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、上述した各具体例に限定されるものではない。
【0063】
例えば、表示装置のピクセル数やピッチ、アレイ板のピンホールあるいはレンズの配列パターンやピッチなどについては、仕様に応じて適宜選択することができる。
【0064】
また、表示装置に設けるブランク領域BPのサイズや配置位置、あるいはアレイ板に設けるピッチPP2のようなピッチを変化させた領域のピッチ量、配置関係、数などについても、当業者が適宜選択したものは、本発明の範囲に包含される。
【0065】
また表示装置としても、液晶ディスプレイの代わりにCRT、プラズマディスプレイ、ELディスプレイをはじめとする各種の表示装置を用いたものも、同様に本発明の範囲に包含される。
【0066】
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができ、これらの実施例も本発明の範囲に包含される。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、視差画像情報の載った光線群により空間中に3次元像を形成する立体像表示方法において、広い画面を適切な観察距離から観測できるようになり、自然な立体視が可能な立体像再生装置を提供できる。
【0068】
その結果として、自然な立体視が可能な装置を低コストで実現でき、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる立体像再生装置の構成を説明する概念図である。
【図2】表示画面201とアレイ板202の一部を表す模式図である。
【図3】ブランク領域を画面の左右両側に一カ所ずつ設けた具体例を表す模式図である。
【図4】画面の左右両側に2箇所ずつあるいはそれ以上のブランク領域BPを設けた具体例を表す模式図である。
【図5】画面の左右のみならず、上下の適切な箇所にブランク領域BPを設けた具体例を表す模式図である。
【図6】画面の上下部分にそれぞれ2箇所あるいはそれ以上のブランク領域BPを設けた具体例を表す模式図である。
【図7】画面の左右及び上部のみにブランク領域BPを設けた具体例を表す模式図である。
【図8】画面の上方のみにブランク領域BPを設けた具体例を表す模式図である。
【図9】表示画面301とアレイ板302の一部を表す模式図である。
【図10】アレイ板302の左右両側に一カ所ずつピッチPP2の部分を設けた具体例を表す模式図である。
【図11】画面の左右両側に2箇所ずつあるいはそれ以上の部分のピンホールの間隔をピッチPP2とした具体例を表す模式図である。
【図12】画面の左右のみならず、上下の適切な箇所においても、ピンホールの間隔をピッチPP2とした具体例を表す模式図である。
【図13】画面の上下部分にそれぞれ2箇所あるいはそれ以上の部分において、ピンホールの間隔をピッチPP2とした具体例を表す模式図である。
【図14】画面の左右及び上部のみに可変ピッチPP2を設けた具体例を表す模式図である。
【図15】画面の上方のみに可変ピッチPP2を設けた具体例を表す模式図である。
【図16】インテグラルフォトグラフィ法を用いた立体像表示装置の構成を例示する概念図である。
【図17】インテグラルフォトグラフィ法において、視域角と観察距離との関係を説明するための概念図である。
【符号の説明】
δ 傾斜角度
101、201、301、401、501 表示装置
102、202、302、402、502 アレイ板
402A〜402C ピンホール
503 3次元虚像
504 3次元実像
505 観察者
BP ブランク領域
C 中心軸
N 垂線
PP1、PP2 ピッチ
P1〜P5 ピンホール
PG1〜PG5 分割領域(ピクセル群)
PX ピクセル

Claims (5)

  1. 表示装置と、
    前記表示装置の前面に設けられ、複数のピンホールまたはレンズが形成されてなるアレイ板と、
    を備え、
    前記表示装置に複数のパターン画像を前記複数のピンホールまたはレンズの一つ一つに対応して表示させ、前記表示装置から前記複数のピンホールまたはレンズのそれぞれを介して放出される光線群により立体的な画像を表示するインテグラルフォトグラフィ法または光線再生法に基づく立体像再生装置であって、
    前記立体像再生装置が少なくとも第1の領域と第2の領域とこれらの間に設けられた第3の領域とに分割され、
    前記第1乃至第3の領域のそれぞれは、複数の前記ピンホールまたはレンズを有し、
    前記第1乃至第3の領域のそれぞれの範囲内においては、前記複数のピンホールまたはレンズを介して放出されるそれぞれの前記光線群の中心軸の方向は略同一であり、
    前記第1の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向と、前記第2の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向と、のいずれもが、立体像の表示面に対して垂直な方向から前記表示面の中央に向けて傾斜してなり、
    前記第3の領域において放出される前記光線群の中心軸の方向は、前記表示面に対して略垂直であることを特徴とする立体像再生装置。
  2. 前記第1の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係は、前記第3の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係と、異なることを特徴とする請求項1記載の立体像再生装置。
  3. 前記表示装置は、前記第1の領域と前記第3の領域との間に、ブランク領域を有し、
    前記第1の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係は、前記第3の領域における前記表示装置のピクセル群とそれに対応する前記ピンホールまたはレンズとの位置関係と、異なることを特徴とする請求項1記載の立体像再生装置。
  4. 前記アレイ板は、前記第1の領域と第3の領域との間に、前記ピンホールまたはレンズの配列ピッチが周囲と異なる部分を有することを特徴とする請求項1または2に記載の立体像再生装置。
  5. 前記光線群の視域角が27度以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の立体像再生装置。
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