JP3892723B2 - Abs制動制御方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行時の路面状態を推定する方法とその装置と、上記推定された路面状態に基づいてABSブレーキを制御するABS制動制御方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の走行安定性を高めるため、タイヤと路面との間の摩擦係数(路面摩擦係数)あるいは路面状態を精度良く推定し、車両制御へフィードバックすることが求められている。特に、制駆動や操舵といった危険回避の操作を起こす前に、予め路面摩擦係数を推定することができれば、例えば、ABSブレーキのより高度な制御等が可能になり、安全性を一段と高められると考えられる。また、運転者にその危険度を伝えるだけでも、運転者が早めの減速動作を行えるようになり、事故の減少が期待できる。
本出願人は、例えば、特願2000−190231、特願2001−36048などにおいて、走行中の路面状態を精度よく推定するとともに、上記推定された路面状態に基づいて車両の走行状態をフィードバック制御することのできる路面状態の推定方法とその装置、及び、車両制御方法とその装置を提案している。これらの手法は、タイヤが定常走行時においても踏面内ですべりを生じているという事実に基づいており、タイヤ、ホイール部、サスペンション部に伝播された振動、または、伝播されたタイヤ内の気体の微小変動を検出して、これを周波数分析し、得られた振動スペクトルまたは圧力変動スペクトルの少なくとも1つの周波数帯域の振動レベルまたは圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を推定するとともに、上記推定された路面摩擦係数に基づいて車両の走行状態を制御するもので、これにより、従来の技術では困難であった荒れた路面上においても、あるいは、スリップ角がゼロである状態においても、路面状態を精度よく推定することができ、車両の安全性を一層高めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記システムでは、一定速の直進走行中、あるいは、緩やかな加減速、操舵時には、路面摩擦係数を精度よく推定できるが、タイヤの路面に対するすべりが大きくなった場合、例えば、加速の際やブレーキを踏んだときなどのように、タイヤの輪速と車体速との比であるスリップ率が高くなったような場合には、上記推定された路面摩擦係数の値が実際よりも低くなる傾向にあるため、すべりが大きい状態では路面状態や危険度を誤判定する恐れがあった。
【0004】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、推定された路面摩擦係数を正確に判定することにより、タイヤのすべりが大きい状態における路面摩擦係数の推定値の精度低下に基づくシステムの誤動作を防止するとともに、車両の安全性を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、タイヤのすべりが大きい状態に入る前、すなわち、急激な減速などの制動に入る前に路面摩擦係数を検知して、制動初期から適正な車両制御を行うことにより、スリップ率上昇を抑制することができることを見出し本発明に到ったものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、タイヤと路面間の路面摩擦係数を推定し、この推定された路面摩擦係数の大きさに応じて、ABSブレーキを制御するABS制動制御方法において、走行中の車両のタイヤ振動、または、ホイール、サスペンション、もしくは、タイヤ気室内の気体に伝達された上記タイヤの振動に起因するホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトル、または、圧力変動スペクトルの、500〜10000Hzの周波数範囲にあるタイヤの滑りにより発生する振動の振動レベル、もしくは、タイヤ気室内の気体の圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を連続的に推定するとともに、ブレーキスイッチのオン・オフを検出し、ブレーキが踏まれたと判断された場合には、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を変更するようにしたことを特徴とするものである。例えば、路面摩擦係数推定値が低い場合にはスリップ率が高くなりやすく制動力が低下するので、この場合には、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を下げて、早めにABSを作動させてスリップ率が上がらないように制御することにより、車両の安全性を向上させる。
【0014】
請求項に記載の発明は、タイヤと路面間の路面摩擦係数を推定し、この推定された路面摩擦係数の大きさに応じて、ABSブレーキを制御するABS制動制御方法において、走行中の車両のタイヤ振動、または、ホイール、サスペンション、もしくは、タイヤ気室内の気体に伝達された上記タイヤの振動に起因するホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトル、または、圧力変動スペクトルの、500〜10000Hzの周波数範囲にあるタイヤの滑りにより発生する振動の振動レベル、もしくは、タイヤ気室内の気体の圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を連続的に推定するとともに、ブレーキスイッチのオン・オフを検出し、ブレーキが踏まれたと判断された場合には、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じてABSブレーキ油圧の増減度合いを調整するようにしたことを特徴とするもので、これにより、ABS制動を安定して行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のABS制動制御方法において、上記ABSブレーキ油圧を制動初期のABSブレーキ油圧としたものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のABS制動制御方法において、上記振動レベルまたは圧力変動レベルを検出する周波数範囲を、800〜10000 Hz としたものである。
【0015】
請求項に記載のABS制動制御方法は、上記1〜請求項4のいずれかに記載のABS制動制御方法において、上記振動レベルまたは圧力変動レベルのデータから、下記の演算式を用いて路面摩擦係数を連続的に推定するようにしたものである。
路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
【0016】
また、請求項に記載のABS制動制御装置は、タイヤ振動、ホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出する手段と、上記検出された振動情報信号または圧力変動信号を周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベル、または、圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出し、下記の演算式を用いて路面摩擦係数の推定値を連続的に演算する手段と、ブレーキスイッチのオン・オフを検出する手段と、運転者がブレーキを踏む直前の路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を変更する手段とを備えたものである。
路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
【0017】
請求項に記載のABS制動制御装置は、タイヤ振動、ホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出する手段と、上記検出された振動情報信号または圧力変動信号を周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベル、または、圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出し、下記の演算式を用いて路面摩擦係数の推定値を連続的に演算する手段と、ブレーキスイッチのオン・オフを検出する手段と、運転者がブレーキを踏む直前の路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABSブレーキ油圧の増減度合いを調整する手段とを備えたものである。
路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係わる路面状態推定装置10の構成を示す図で、同図において、11はタイヤの振動を検出する振動センサ、12は周波数帯域設定手段13と振動レベル検出手段14とを備え、上記振動センサ11で検出されたホイール振動の振動情報信号を周波数分析して、上記振動の周波数スペクトル(以下、振動スペクトルという)の、路面状態やタイヤの走行状態によってその振動レベルが特徴的に変化する周波数範囲、すなわち、少なくとも10〜10000Hzの範囲に含まれる周波数帯域の振動レベルを検出する周波数分析手段、15は上記振動レベルのデータから、後述する演算式を用いて路面摩擦係数の推定値(以下、μ推定値という)を演算する路面摩擦係数推定手段、16はブレーキスイッチのオン・オフ状態を検出するブレーキスイッチON/OFF検出手段、17は上記ブレーキスイッチON/OFF検出手段16からの制御信号に基づいて、上記演算されたμ推定値を順次更新して、車両の走行状態を制御する車両制御手段50に出力するμ推定値出力手段である。
本例では、図2(a),(b)に示すように、上記振動センサ11をホイール1のホイールリム2の、タイヤ側の凹部に取付けて、タイヤから伝播されるホイールの振動を検出するようにした。
【0019】
次に、上記構成の路面状態推定装置10の動作について、説明する。
まず、振動センサ11によりホイール1に伝播されたタイヤからの振動を検出し、この検出された振動情報信号を周波数分析手段12により周波数分析して所定の周波数帯域の振動レベルを検出する。詳細には、周波数分析手段12の検出する上記振動レベルは、中心周波数が、路面状態やタイヤの走行状態によってその振動レベルが特徴的に変化する周波数範囲、すなわち、少なくとも10〜10000Hzの範囲にある、所定の帯域幅を有する周波数帯域の振動レベルであり、例えば、800〜3500Hzのような、比較的広い帯域幅を有する1つの周波数帯域の振動レベルでもよいし、800〜1000Hz,1600〜2000Hz,3000〜3500Hzでの振動レベルなどのように、比較的狭い帯域幅を有する複数の周波数帯域での振動レベル(複数個)でもよい。周波数分析手段12では、上記1つあるいは複数の周波数帯域fi(i=1〜n)を周波数帯域設定手段13で設定し、振動レベル検出手段14により、その振動レベルxi(i=1〜n)を検出する。
なお、上記周波数帯域設定手段13及び振動レベル検出手段14を備えた周波数分析手段12による上記振動レベルxiの検出は、通常、高速フーリエ変換(FFT)を用いた周波数分析装置であるFFTアナライザーにより実現できる。
【0020】
路面摩擦係数推定手段15では、上記検出された上記振動レベルxiから、以下に示す演算方法により、μ推定値を演算する。
振動センサ11を取付けた試験車両を、路面摩擦係数μの異なる路面において一定速度で走行させて、ホイール1の振動スペクトルを求め、この振動スペクトルから、少なくとも1つの周波数帯域fi(i=1〜n)における振動レベルxi(i=1〜n)を検出して、下記の式(1)を用いてμ推定値を算出する。
μ推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]‥‥(1)
ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
そして、上記式(1)で算出したμ推定値と、予め求めた路面摩擦係数μとの相関係数を求め、この相関係数が最も高くなるように、上記μ推定値を演算するための複数の周波数帯域fi(i=1〜n)を設定する。
上記路面摩擦係数推定手段15では、周波数分析手段12の振動レベル検出手段14で検出された、上記の方法で設定された各周波数帯域fi(i=1〜n)における振動レベルxi(i=1〜n)から、上記の式(1)を用いてμ推定値を算出する。
【0021】
上記路面摩擦係数推定手段15で演算されたμ推定値はμ推定値出力手段17に送られる。μ推定値出力手段17では、ブレーキスイッチON/OFF検出手段16からの更新中断信号が入力されない場合には、上記路面摩擦係数推定手段15から送られてきたμ推定値により、μ推定値を順次更新して車両制御手段50に出力する。また、上記更新中断信号が入力された場合には、μ推定値を更新せず、ブレーキスイッチが踏まれる前のμ推定値を車両制御手段50に出力する。
上記μ推定値の更新方法について、図3のフローチャートを参照して更に詳細に説明する。
まず、ステップS10では、μ推定値μnを演算し、ステップS11で、μ推定値を更新して上記μnを新たなμ推定値とする。ステップS12では、ブレーキスイッチON/OFF検出手段16により、ブレーキスイッチの状態を検出し、ブレーキスイッチがOFF状態の場合には、ステップS13に進み、μ推定値出力手段17において、上記μnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。そして、ステップS14で次のμ推定値μn+1を演算した後、このμn+1をμnとして上記ステップS11に戻り、μ推定値を更新して上記μn(ステップS14で演算したμn+1)を新たなμ推定値として、ステップS12へ進み、再び、ブレーキスイッチのON/OFFを検出する。
一方、ブレーキスイッチがON状態の場合には、ステップS15に進み、ブレーキスイッチON/OFF検出手段16からμ推定値出力手段17に更新停止信号を出力してμ推定値の更新を中断し、以後は、上記更新を中断する前のμ推定値であるμnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。
なお、その後にブレーキスイッチのOFFを検出した場合には、所定時間経過後に上記ステップS11に戻り、μ推定値の更新を再開する。
このように、ブレーキが踏まれて急激な減速が起こった場合には、タイヤのすべりが生じ易くなるので、ブレーキが踏まれた後の制御は、新たに推定されたμ推定値μn+1ではなく、ブレーキが踏まれる直前に推定したμ推定値であるμnを用いて行うようにしたので、システムの誤動作を防止することができる。
【0022】
このように、本実施の形態1によれば、振動センサ11により、ホイール1の振動を検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベルを検出して路面摩擦係数を推定するとともに、ブレーキスイッチON/OFF検出手段16により、ブレーキスイッチのオン・オフを検出し、ブレーキが踏まれたと判断された場合には、路面摩擦係数の推定値の更新を中断するようにしたので、タイヤのすべりによるシステムの誤動作を防止することができる。
【0023】
なお、上記実施の形態1では、振動センサ11をホイールリム2のタイヤ側に取付けて、ホイール1に伝播されるタイヤの振動を検出するようにしたが、図4(a)に示すように、振動センサ11をタイヤトレッド3の内面側3aに取付けてタイヤの振動を直接検出してもよい。また、図4(b)に示すように、サスペンション部4に取付けてサスペンション部4に伝播されるタイヤの振動を検出して、路面状態を推定するようにしてもよい。なお、サスペンション部4には、振動緩衝のため、ゴムブッシュ5等の弾性部材が複数取付けられているので、上記伝播されたタイヤの振動を効率よく検出するためには、振動センサ11をサスペンションアーム4a,4b上ではなく、ホイール1が取付けられているハブ部6に取付けることが好ましい。
あるいは、上記振動センサ11に代えて、タイヤ内に圧力センサを設置し、この圧力センサの出力の時間軸上における微小振動成分(AC成分)を抽出して、タイヤに充填されている気体の圧力変動を検出し、これを周波数分析して得られる圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出して、この圧力変動レベルから上記演算式(1)を用いてμ推定値を演算するようにしてもよい。
【0024】
また、上記実施の形態1では、ブレーキスイッチのオン・オフ状態を検出して、μ推定値出力手段17におけるμ推定値の更新を制御するようにしたが、図5に示すように、上記ブレーキスイッチON/OFF検出手段16に代えて、駆動輪と従動輪の回転数をそれぞれ検出する輪速検出手段18a,18bと、検出された駆動輪と従動輪の回転数からスリップ率Sを算出し、これを所定の閾値Kと比較してスリップ率Sの大きさを判定するスリップ率判定手段19を設けた路面状態推定装置10Sを構成して、スリップ率Sの大きさに基づいてμ推定値の更新を制御するようにしてもよい。
上記スリップ率Sによるμ推定値の更新方法について、図6のフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、ステップS20では、μ推定値μnを演算し、ステップS21で、μ推定値を更新して上記μnを新たなμ推定値とする。ステップS22では、駆動輪の回転数F1と従動輪の回転数F2をそれぞれ検出し、ステップS23では、以下の式(2)によりスリップ率Sを算出する。
S=|(a・F1−b・F2)/(a・F2)|‥‥(2)
但し、F1,F2はそれぞれ2輪の平均値で、a,bは、回転数を速度に変換するための係数である。
そして、ステップS24において、上記スリップ率Sが予め設定された閾値K(ここでは、K=0.2とした)を超えたかどうかを判定する。
S≦Kの場合には、ステップS25に進み、μ推定値出力手段17において、上記μnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。そして、ステップS26で次のμ推定値μn+1を演算した後、このμn+1をμnとして上記ステップS21に戻り、μ推定値を更新して上記μn(ステップS26で演算したμn+1)を新たなμ推定値として、ステップS22へ進む。
一方、S>Kの場合には、ステップS27に進み、スリップ率判定手段19からμ推定値出力手段17に更新停止信号を出力してμ推定値の更新を中断し、以後は、上記更新を中断する前のμ推定値であるμnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。
なお、その後にスリップ率Sが閾値K以下になった場合には、所定時間経過後に上記ステップS21に戻り、μ推定値の更新を再開する。
このように急激な加減速等により、タイヤのスリップ率Sが予め設定された閾値Kを超えた後の制御は、新たに推定されたμ推定値μn+1ではなく、S>Kとなる直前に推定したμ推定値であるμnにより行うことにより、システムの誤動作を防止することができる。
【0025】
なお、4輪駆動車の場合には、上記のように駆動輪と従動輪の回転数からスリップ率Sを算出する方法が使えないので、エンジン回転数Rを検出して、エンジン回転数が所定の閾値Rzよりも高くなったときに、トルクが非常に高くなって、タイヤがすべりやすい状態になると判定して、μ推定値の更新を中断する。
上記エンジン回転数によるμ推定値の更新方法について、図7のフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、ステップS30では、μ推定値μnを演算し、ステップS31で、μ推定値を更新して上記μnを新たなμ推定値とする。ステップS32では、エンジン回転数Rを検出し、この検出されたエンジン回転数Rが所定の閾値Rz(例えば、Rz=4500rpm)を超えたかどうかを判定する。
R≦Rzの場合には、ステップS33に進み、μ推定値出力手段17において、上記μnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。そして、ステップS34で次のμ推定値μn+1を演算した後、このμn+1をμnとして上記ステップS31に戻り、μ推定値を更新して上記μn(ステップS34で演算したμn+1)を新たなμ推定値として、ステップS32へ進み、再び、エンジン回転数Rを検出する。
一方、R>Rzの場合には、ステップS35に進み、μ推定値の更新を中断し、以後は、上記更新を中断する前のμ推定値であるμnをμ推定値として車両制御手段50に出力する。
なお、その後にエンジン回転数が低下してR≦Rzとなった場合には、所定時間経過後に上記ステップS31に戻り、μ推定値の更新を再開する。
これにより、4輪駆動車の場合でも、エンジン回転数Rを検出して、タイヤのすべり状態を判定し、μ推定値の更新を制御すれば、システムの誤動作を防止することができる。
【0026】
<実施例1>
図8は、DRYアスファルト、WETアスファルト(水深約1mm)、ハイプレプール(コンクリート;水深約10mm)、圧雪路、氷盤路で、上記試験車両を一定速度で走行させ、上記最適な周波数帯域の振動レベルを用いて、各路面でのμ推定値を算出した結果を示す図である。ハイプレプールでは、車両の速度が上がるにつれ、タイヤの浮き上がり現象が生じ接地面積が低下し、このためμも低下するが、このμ推定値は、このようなμ低下を反映しており、通常の制動距離から求めた路面摩擦係数とほぼ合致していることが確認された。
次に、上記試験車両をDRYアスファルトにおいて、上記試験車両を緩やかに加速したところ、図9の一点鎖線に示すように、μ推定値は上記図8に示した一定速度で走行させた場合のμ推定値とほぼ一致しており、μ推定値の誤判断が起こらないことが確認された。
しかしながら、DRYアスファルトにおいて、上記試験車両をフル加速した場合には、図9の破線で示すように、途中でμ推定値が低下してしまう領域が存在する。これらの領域は、エンジン回転数が高くなり、ギアチェンジを行う直前である。すなわち、エンジントルクが高くなり、タイヤのスリップ率が高くなっている領域であり、実際に、タイヤのスリップ率が20%を超えていた。
そこで、上記図6,図7に示したスリップ率Sによる制御フロー、及び、エンジン回転数による制御フローのロジックを組み込んだシステムを試験車両に搭載し、DRYアスファルトにおいて、上記試験車両をフル加速してμ推定値を求めたところ、図10に示すように、タイヤのスリップ率が高くなっている間は、μの更新が中断され、その直前のμ値が保持されることが確認された。
なお、上記試験車両としては、1800ccのFF駆動社を使用し、スリップ率Sの閾値をK=0.2に、エンジン回転数Rの閾値Rzを4500rpmに設定した。
【0027】
実施の形態2.
図11は、本発明による路面状態推定装置10の各手段11〜17を備え、演算されたμ推定値を用いてABSブレーキを制御するABS制動制御装置20の一構成例を示す図で、ここでは、振動センサ11が取付けられたホイール側(転動側)Aと、非転動側である車体側Bとを無線により接続し、振動センサ11で検出したホイール1の振動情報信号を無線により車体側Bに送り、車体側Bにてこれを受信して周波数分析してμ推定値を求め、ABSブレーキを制御するようにしている。
ホイール側Aには、上記振動センサ11とその駆動・検出用の回路21とバッテリー22と、上記振動センサ11で検出されたホイール1の振動情報信号をデジタル変換して圧縮するA/D変換器23a,情報圧縮回路23b及び上記圧縮信号を車体側Bに無線により送信する送信器23cから成る送信回路23と、送信用のアンテナ23pとを設ける。
また、車体側Bには、上記圧縮信号を受信する受信器24及びアンテナ24pと、受信された圧縮信号を復元した後周波数分析して得られる振動スペクトルの、所定周波数帯域の振動レベルを検出するFFTアナライザー25と、上記振動レベルを用いてμ推定値を演算する演算回路26と、ブレーキスイッチのオン・オフ状態を検出するブレーキスイッチON/OFF検出器27と、このブレーキスイッチON/OFF検出器27の出力に基づいて上記μ推定値を順次更新して出力するμ更新回路28と、ABSブレーキを制御するABSブレーキ制御器29とを設ける。
なお、上記FFTアナライザー25は、上記実施の形態1の、周波数帯域設定手段13及び振動レベル検出手段14を備えた周波数分析手段12に相当する機能を有するものであり、演算回路26は路面摩擦係数推定手段15に、μ更新回路28はμ推定値出力手段17に、ブレーキスイッチON/OFF検出器27はブレーキスイッチON/OFF検出手段16にそれぞれ相当する。
これにより、信号接続線を設けることなく、転動側であるホイール側Aで検出された振動情報信号を車体側Bにて処理して、路面摩擦係数を推定してABSブレーキを制御することができる。
【0028】
次に、上記構成のABS制動制御装置20の動作について、説明する。
まず、振動センサ11により検出され、振動センサ回路21から出力されたホイール1の振動情報信号をA/D変換器23aによりデジタル変換した後、情報圧縮回路23bにより圧縮し、送信器23cから、アンテナ23pを介して、上記圧縮信号を車体側Bに無線により送信する。
この送信された圧縮信号は、アンテナ24pを介して受信器24で受信されて、FFTアナライザー25に送られる。FFTアナライザー25では、上記圧縮された受信信号を復元した後、周波数分析して得られる振動スペクトルの、複数の周波数帯域fi(i=1〜n)における振動レベルxi(i=1〜n)を検出する。そして、演算回路26にて、上記実施の形態1と同様にして、上記振動レベルxi(i=1〜n)からμ推定値を演算してμ更新回路28に送り、μ更新回路28において、上記μ推定値を順次更新して、ABSブレーキ制御器29に出力する。ABSブレーキ制御器29では、上記更新されたμ推定値を用いてABSブレーキを制御する。
なお、本例においても、上記実施の形態1と同様にして、ブレーキスイッチON/OFF検出器27により、上記μ更新回路28におけるμ推定値の更新を制御し、ABSブレーキの制御を行うためのμ推定値を変更可能としている。
したがって、ブレーキが踏まれていない状態では、ABSブレーキ制御器29には、上記演算されたμ推定値が順次入力し、ブレーキが踏まれた場合には、ブレーキが踏まれる直前に推定したμ推定値が入力される。
【0029】
一般に低μ路ではブレーキをかけると、路面からの摩擦力が低いために、後述するように、急下に車輪速が低下し、スリップ率が上がる。スリップ率が上がり過ぎると、制動力の低下と操舵力の大幅な低下を引き起こし、危険である。
そこで、本実施の形態2では、ABSブレーキ制御器29において、推定μが低ければ、ABSブレーキモードに入る閾値を下げ、早めにABSを作動させて、スリップ率が上がらないような制御を行う。このとき、ブレーキが踏まれた場合には、ブレーキが踏まれる直前に推定したμ推定値を用いることにより、システムの誤動作を防ぐようにしている。
また、低μ路では、早めにABSモードに入っても油圧のかけ方が急激であると、やはりスリップ率が高くなりすぎて危険であるので、低μ路では、早めにABSモードに入るとともに、ABSブレーキ制御器29において、ゆっくりとしたブレーキ油圧を増加させるようにしている。逆に、減圧する場合には、低μ路では摩擦力が低いので、スリップ率がなかなか下がらない(タイヤの加速が遅い)ので、速く下げた方がよい。
【0030】
図12は、タイヤにかかる力を示す模式図で、路面からの摩擦力は、同図に示すように、ブレーキ力に対して反対の向きに作用する。このため、路面のμが低いとブレーキ力が相対的に強くなり、タイヤの回転速度が急激に低下し、スリップ率が急激に上昇する。極端な場合には、タイヤがロックに至り危険である。タイヤがロックすると、図13のスリップ率と摩擦力の関係を示すS−μカーブに示すように、μが低くなり、また、操舵力も低下して曲がれなくなる。
このように、一旦タイヤの回転速度が落ちてしまうと、低μ路面では摩擦力も低いので、ブレーキ油圧をABS制御で緩めてもスリップ率が適当なところに戻るのに時間がかかる。すなわち、制動距離が長くなって危険である。
【0031】
図14,図15は、試験車両を、WET路面とICE路面においてそれぞれ走行させ、車体速度と車輪速度とを計測したグラフで、これらの速度差を車体速度で割ったものがスリップ率になる。
ICE路面では、WET路面に比べて制動初期でタイヤ回転速度が低下しやすく、スリップ率が高くなっていることが分かる。したがって、低いμの路面では、上記のように、ABSへ移行する際の油圧の閾値を下げて、ブレーキ油圧が上がりすぎないように制御することが好ましい。
また、ABS制動中の増圧、減圧についても、路面μに応じて適正に制御することが好ましい。
通常のABS制御においても、ギアセンサの情報を元に、ABSブレーキ油圧の増減調整しているが、本発明のように、予め路面μを推定し、μ推定値に基づいて上記油圧の増減を調整することにより、制御ミスを低減できる。
【0032】
<実施例2>
図16は、本発明によるABS制動制御装置20を搭載した試験車両をICE路面において走行させ、ABS制動試験を行い、車体速度と車輪速度とを計測した結果を示す図で、上記図15と比較してわかるように、本発明によるABS制動制御装置20を用いてABSブレーキの制動を行った場合には、車輪速は車体速に対して低下しておらず、スリップ率が適正に制御されていることが確認された。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、タイヤ振動、ホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベル、または、圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を連続的に推定するとともに、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を変更するようにしたので、早めにABSを作動させ、スリップ率の上昇を抑制することができる。
また、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABSブレーキ油圧の増減度合いを調整するようにしたので、スリップ率の上昇を確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる路面状態推定装置の構成を示す図である。
【図2】 振動センサの装着箇所を示す図である。
【図3】 ブレーキスイッチの検出による、μ推定値の更新制御のためのフローチャートである。
【図4】 振動センサの他の装着箇所を示す図である。
【図5】 本発明によるスリップ率判定手段を備えた路面状態推定装置の構成を示す図である。
【図6】 スリップ率による、μ推定値の更新制御のためのフローチャートである。
【図7】 エンジン回転数による、μ推定値の更新制御のためのフローチャートである。
【図8】 試験車両を様々な路面、一定速度で走行させたときのμ推定値の演算結果を示す図である。
【図9】 ドライアスファルト路面で試験車両を加速した場合のμ推定値の演算結果を示す図である。
【図10】 スリップ率及びエンジン回転数による、μ推定値の更新制御を行った場合のμ推定値の演算結果を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態2に係わるABS制動制御装置の一構成例を示す図である。
【図12】 タイヤにかかる力を示す模式図である。
【図13】 スリップ率と摩擦力の関係を示すS−μカーブである。
【図14】 試験車両を、WET路面において走行させ、車体速度と車輪速度とを計測した結果を示すグラフである。
【図15】 試験車両を、ICE路面において走行させ、車体速度と車輪速度とを計測した結果を示すグラフである。
【図16】 本発明によるABS制動制御装置を搭載した試験車両試験車両を、ICE路面において走行させ、車体速度と車輪速度とを計測した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ホイール、2 ホイールリム、3 タイヤトレッド、3a トレッドの内面側、4 サスペンション部、4a,4b サスペンションアーム、5 ゴムブッシュ、6 ハブ部、
10,10S 路面状態推定装置、11 振動センサ、12 周波数分析手段、13 周波数帯域設定手段、14 振動レベル検出手段、15 路面摩擦係数推定手段、16 ブレーキスイッチON/OFF検出手段、17 μ推定値出力手段、18a 輪速検出手段(駆動輪)、18b 輪速検出手段(従動輪)、
19 スリップ率判定手段、
20 ABS制動制御装置、21 振動センサ回路、22 バッテリー、
23 送信回路、23a A/D変換器、23b 情報圧縮回路、23c 送信器、23p 送信器のアンテナ、24 受信器、24p 受信器のアンテナ、
25 FFTアナライザー、26 演算回路、27 ブレーキスイッチON/OFF検出器、28 μ更新回路、29 ABSブレーキ制御器、50 車両制御手段。

Claims (7)

  1. タイヤと路面間の路面摩擦係数を推定し、この推定された路面摩擦係数の大きさに応じて、ABSブレーキを制御するABS制動制御方法において、走行中の車両のタイヤ振動、または、ホイール、サスペンション、もしくは、タイヤ気室内の気体に伝達された上記タイヤの振動に起因するホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトル、または、圧力変動スペクトルの、500〜10000Hzの周波数範囲にあるタイヤの滑りにより発生する振動の振動レベル、もしくは、タイヤ気室内の気体の圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を連続的に推定するとともに、ブレーキスイッチのオン・オフを検出し、ブレーキが踏まれたと判断された場合には、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を変更することを特徴とするABS制動制御方法。
  2. タイヤと路面間の路面摩擦係数を推定し、この推定された路面摩擦係数の大きさに応じて、ABSブレーキを制御するABS制動制御方法において、走行中の車両のタイヤ振動、または、ホイール、サスペンション、もしくは、タイヤ気室内の気体に伝達された上記タイヤの振動に起因するホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出し、これを周波数分析して得られる振動スペクトル、または、圧力変動スペクトルの、500〜10000Hzの周波数範囲にあるタイヤの滑りにより発生する振動の振動レベル、もしくは、タイヤ気室内の気体の圧力変動レベルを検出して路面摩擦係数を連続的に推定するとともに、ブレーキスイッチのオン・オフを検出し、ブレーキが踏まれたと判断された場合には、運転者がブレーキを踏む直前に推定した路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABSブレーキ油圧の増減度合いを調整することを特徴とするABS制動制御方法。
  3. 上記ABSブレーキ油圧を制動初期のABSブレーキ油圧としたことを特徴とする請求項2に記載のABS制動制御方法。
  4. 上記振動レベルまたは圧力変動レベルを検出する周波数範囲を、800〜10000 Hz としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のABS制動制御方法。
  5. 上記振動レベルまたは圧力変動レベルのデータから、下記の演算式を用いて路面摩擦係数を連続的に推定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のABS制動制御方法。
    路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
    ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
    i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
  6. タイヤ振動、ホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出する手段と、上記検出された振動情報信号または圧力変動信号を周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベル、または、圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出し、下記の演算式を用いて路面摩擦係数の推定値を連続的に演算する手段と、ブレーキスイッチのオン・オフを検出する手段と、運転者がブレーキを踏む直前の路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABS制御へ移行するブレーキ油圧の閾値を変更する手段とを備えたことを特徴とするABS制動制御装置。
    路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
    ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
    i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
  7. タイヤ振動、ホイール振動、サスペンション振動、タイヤ内圧力変動の少なくともいずれか1つを検出する手段と、上記検出された振動情報信号または圧力変動信号を周波数分析して得られる振動スペクトルの振動レベル、または、圧力変動スペクトルの圧力変動レベルを検出し、下記の演算式を用いて路面摩擦係数の推定値を連続的に演算する手段と、ブレーキスイッチのオン・オフを検出する手段と、運転者がブレーキを踏む直前の路面摩擦係数推定値の大きさに応じて、ABSブレーキ油圧の増減度合いを調整する手段とを備えたことを特徴とするABS制動制御装置。
    路面摩擦係数推定値=1/[1+exp{−(a0+a11+a22+‥‥+ann)}]
    ここで、a0;定数、a1,a2,‥‥,an;係数
    i;周波数帯域(fi)における振動レベルまたは圧力変動レベル
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