JP3890934B2 - ウォブル信号検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクのディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックからウォブル信号を良好に検出できるように構成したウォブル信号検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、光ディスクは、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号を円盤状のディスク基板上で螺旋状又は同心円状に形成したトラックに高密度に記録したり、記録済みのトラックから情報信号を再生し、しかも所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
【0003】
一方、情報信号をより一層高密度に記録及び/又は再生できる光ディスク及び光ディスク装置が要求され、この要求を満たすために各種の改善が行われており、この一例として、光ディスク上でトラックのトラック幅及びトラックピッチなどを狭めて情報信号への高密度化を図る方法が採用されている。これに伴って、狭いトラック幅及び狭いトラックピッチでもアドレス情報の読み取りや光ディスクへの回転制御を正確に得るために、ディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックを最内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成した光ディスクが開発されている。
【0004】
図1はディスク基板上に形成したグルーブとランドとを組みにしたトラックをウォブル(蛇行)させた光ディスクを説明するための斜視図である。
【0005】
図1に示した如く、光ディスク1は情報信号を高密度に記録及び/又は再生できるように構成されており、厚さが例えば略0.6mm程度の透明なディスク基板2を円盤状に形成し、このディスク基板2の一方の面側に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)されて情報信号を記録するためのグルーブ3と、隣り合うグルーブ3,3間に位置するランド4とを対にしたトラックが、ディスク基板2上で最内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成されている。この際、グルーブ3の片側又は両側をウォブルさせることで、光ディスク1をCLV(Constant Linear Velocity)で回転させる時にスピンドルモータの回転制御を行うことができ、ウォブルの振幅はトラッキングに影響を及ぼさないようにトラッキグ制御帯域に比べて十分高く設定されている。
【0006】
尚、グルーブ3及びランド4の形状は、一般的にグルーブ3が凹状に形成されランド4は凸状に形成されているものの、ビームスポットBを照射する面が反転すれば両者の凹凸関係が逆転するために、グルーブ3及びランド4の凹凸形状は、いずれか一方を凹状に形成し、他方を凸状に形成すれば良いものである。
【0007】
また、グルーブ3及びランド4上には、相変化材料を用いた相変化記録層5と、Al(アルミニュウム),Au(金)などを用いた金属反射層6と、保護層7とが順次成膜され、更に、保護層7側に厚さが略0.6mm程度の補強基板8を接着材を用いて貼り合わせて、合計厚さ1.2mmの光ディスク1が形成されている。
【0008】
そして、光ディスク1への記録時には、記録用のビームスポットBを透明なディスク基板2側から照射して、この記録用のビームスポットBで情報信号をグルーブ3上に成膜した相変化記録層5に記録しているが、ランド4上に成膜した相変化記録層5に記録する場合もある。
【0009】
一方、光ディスク1への再生時には、再生用のビームスポットBを透明なディスク基板2側から照射して、この再生用のビームスポットBを相変化記録層5に記録した記録済みの情報信号に対して金属反射層6で反射させて、この戻りの反射光を再生している。
【0010】
尚、光ディスクへの更なる記録密度の向上のためにデータ読取り側に位置するディスク基板の厚みを薄くする必要が生じた場合には、図示を省略するものの、厚さが0.5mm〜1.1mm程度の厚いディスク基板にグルーブとランドとを対にしたトラックを螺旋状又は同心円状に形成し、これらのグルーブ及びランド上に金属反射層,相変化記録層を順に成膜した後、相変化記録層側に厚さが0.1mm〜0.2mm程度の薄い透明フィルムを透明接着材で接着し、この薄い透明フィルム側からビームスポットを照射するように光ディスクを形成する方法もある。
【0011】
ここで、上記した光ディスク1を記録及び/又は再生する際に、光ディスク1のディスク基板2上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたグルーブ3とランド4とを組みにしたトラックからウォブル信号を検出するための従来のウォブル信号検出装置について図2〜図4を用いて説明する。
【0012】
図2は従来のウォブル信号検出装置を示したブロック図、
図3は図1に示した従来のウォブル信号検出装置内の光ピックアップを拡大して示した図、
図4は図3に示した光ピックアップ内のホト・ディテクタを拡大して示した図である。
【0013】
図2に示した如く、従来のウォブル信号検出装置10Aでは、スピンドルモータ11の軸に固着したターンテーブル12上に前記した光ディスク1が回転自在に装着されている。また、光ディスク1と対向して光ピックアップ13が光ディスク1の径方向に移動自在に設けられている。
【0014】
上記した光ピックアップ13は、図3に拡大して示した如く、光ピックアップ筐体13aの内部に設置した半導体レーザ13bからのレーザー光をコリメータレンズ13cで平行光にしてビームスプリッタ13dを介して対物レンズ13eに入射させ、この対物レンズ13eにより絞り込んだビームスポットBを光ディスク1に形成したグルーブ3(図1)及びランド4(図1)上に照射すると共に、光ディスク1上に照射したビームスポットBが光ディスク1の金属反射層6(図1)で反射された戻りの反射光を対物レンズ13e及びビームスプリッタ13d並びに集光レンズ13fを介して4分割型のホト・ディテクタ13gで検出している。この際、光ピックアップ13内の対物レンズ13eからビームスポットBを光ディスク1上のグルーブ3及びランド4に照射する時に、図示しないトラッキング手段によりビームスポットBをグルーブ3に対してトラッキングをかけ、且つ、図示しないフォーカス手段によりビームスポットBを光ディスク1上のグルーブ3に合焦させている。
【0015】
ここで、図4に拡大して示した如く、光ピックアップ13内に設けた4分割型のホト・ディテクタ13gは略矩形状に形成されており、光ディスク1の半径方向に沿った直線とグルーブ方向(トラック方向)に沿った直線とで全受光領域が4等分に分割されているものの、このホト・ディテクタ13g上に結像した光ディスク1からの戻りの反射光を光電変換する際に、光ディスク1の外周側の2つの光センサA及び光センサBの組みと、内周側の2つの光センサC及び光センサDの組みとで2つの組みに分けられて、光ディスク1のトラック方向に沿って外周側と内周側とに2分した状態になっている。
【0016】
図1に戻り、光ディスク1のディスク基板2上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたグルーブ3とランド4とを組みにしたトラックからウォブル信号を検出するにあたって、光ディスク1上のトラックに光ピックアップ13から出射させたビームスポットBを照射して、このトラックから反射された反射光を光ピックアップ13内のホト・ディテクタ13gにより光電変換する際に、光ピックアップ13内のホト・ディテクタ13g(図3,図4)は、内周側光センサ信号として内周側の光センサA及び光センサBで受光した光量に比例した電流値の(A+B)電流信号13g1を出力して、この(A+B)電流信号13g1を第1の電流電圧変換回路14に送っていると共に、外周側光センサ信号として外周側の光センサC及び光センサDで受光した光量に比例した電流値の(C+D)電流信号13g2を出力して、この(C+D)電流信号13g2を第2の電流電圧変換回路15に送っている。
【0017】
次に、第1,第2の電流電圧変換回路14,15では、光ピックアップ13からそれぞれ出力された(A+B)電流信号13g1,(C+D)電流信号13g2の各電流値を各電圧値に変換して、変換した(A+B)電圧信号14a,(C+D)電圧信号15aをプッシュプル信号生成回路16に送っている。
【0018】
次に、プッシュプル信号生成回路16では、第1,第2の電流電圧変換回路14,15からそれぞれ出力された(A+B)電圧信号14aと、(C+D)電圧信号15aとの差分を取って{(A+B)−(C+D)}電圧信号をプッシュプル信号16aとして得て、このプッシュプル信号16aをAGC(Auto Gain Control)ループ回路20内の可変ゲインアンプ21に送っている。
【0019】
上記したAGCループ回路20は、光ディスク1への記録時と、再生時とで光ピックアップ13から出射されるビームスポットBのレーザーパワーが異なるために、記録時のウォブル振幅と、再生時のウォブル振幅とが異なるので、この回路によって振幅変動を抑えるために設けられている。このAGCループ回路20は、プッシュプル信号生成回路16より後段に接続されており、内部には可変ゲインアンプ21と、AD変換器22と、パンドパスフルタ23と、振幅検出部24と、振幅誤差演算部25と、ループフィルタ26と、DA変換器27とが上記順に設けられている。
【0020】
まず、AGCループ回路20内の可変ゲインアンプ21では、プッシュプル信号生成回路16から出力されたプッシュプル信号16aを増幅して可変振幅プッシュプル信号21aを得て、この可変振幅プッシュプル信号21aをAD変換器22に送っている。
【0021】
次に、AD変換器22では、可変ゲインアンプ21から出力された可変振幅プッシュプル信号21aに対してアナログ/デジタル変換してプッシュプルデジタルデータ22aを得て、このプッシュプルデジタルデータ22aをパンドパスフルタ23に送っている。
【0022】
次に、パンドパスフルタ23では、AD変換器22から出力されたプッシュプルデジタルデータ22a中に含まれるウォブル信号を、トラックのウォブルと対応したウォブル信号の周波数が中心周波数であるデジタルバンドパスフィルタで抜き出し、ここで得られた正弦波状(又は、余弦波状)のウォブル信号23aを振幅検出部24と、後述する不図示のPLL(Phase Locked Loop)回路とに送っている。
【0023】
次に、振幅検出部24では、パンドパスフルタ23から出力されたウォブル信号23aの振幅値に比例した振幅信号24aを得て、この振幅信号24aを振幅誤差演算部25に送っている。
【0024】
次に、振幅誤差演算部25では、振幅検出部24から出力された振幅信号24aの振幅値と、目標の振幅値が予め設定されてここに入力した目標振幅データSDとの差分を演算して振幅誤差信号25aを得て、この振幅誤差信号25aをループフィルタ26に送っている。
【0025】
次に、ループフィルタ26では、振幅誤差演算部25から出力された振幅誤差信号25aに基づいてAGCループの応答性を決めるためのAGCアンプ操作量データ26aを得て、このAGCアンプ操作量データ26aをDA変換器27に送っている。
【0026】
次に、DA変換器27では、ループフィルタ26から出力されたAGCアンプ操作量データ26aに対してデジタル/アナログ変換してAGCアンプ操作量27aを得て、このAGCアンプ操作量27aを先に説明した可変ゲインアンプ21にフィードバックしている。
【0027】
従って、可変ゲインアンプ21は、DA変換器27から出力されたAGCアンプ操作量27aに比例した増幅度(又は減衰度)で、プッシュプル信号生成回路16から出力されたプッシュプル信号16aを増幅して、可変振幅プッシュプル信号21aを先に説明したAD変換器22に送っているので、この可変振幅プッシュプル信号21a中からパンドパスフィルタ23によってウォブル信号23aを抜き出す際に、AGCループは可変振幅プッシュプル信号21a中に含まれるウォブル信号23aの振幅値が目標振幅データSDに略等しくなるように制御することで、ウォブル信号23aの振幅値が略一定に制御されている。
【0028】
そして、パンドパスフルタ23から出力された略一定振幅のウォブル信号23aを不図示のPLL回路に送り、このPLL回路によってスピンドルモータ11の回転をCLV制御するためのスピンドルモータ回転制御信号を得ている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のウォブル信号検出装置10Aを用いて光ディスク1上にウォブルさせて形成したトラック(グルーブ3及びランド4)からウォブル信号を検出する際に、AGCループ回路20内の振幅検出部24は、パンドパスフルタ23から出力された略一定振幅のウォブル信号23aを図5に示したような包絡線検波器によりデジタル処理して振幅信号24aを得ていた。
【0030】
図5は図2に示した振幅検出部内に設けた包絡線検波器を示した図、
図6(a),(b)は従来例において図5に示した包絡線検波器の入出力信号の波形を説明するための波形図であり、(c)は本発明においてリップルがない場合の振幅信号を説明するための波形図である。
【0031】
ここで、図5に示した如く、振幅検出部24内に設けた包絡線検波器は、ダイオードDと、抵抗Rと、コンデンサCとを用いて図示のように接続されており、この包絡線検波器に、パンドパスフルタ23から図6(a)に示したような正弦波状(又は、余弦波状)のウォブル信号23aが入力された時に、応答性を高めるためにはCRの時定数を小さくしなければならいが、時定数を小さくすると、包絡線検波器から出力される振幅信号24aは図6(b)に示すように残留リップルが大きくなり振幅信号24aに対するノイズ成分となるため、このような構成の振幅検出部24においては、振幅変動に対する振幅信号24aの応答性を高くすることができなかった。このため隣接トラック干渉や記録再生の切り替えによるウォブル信号振幅変動を抑えるのに十分な応答性が得られなかった。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載の発明は、ディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックを螺旋状又は同心円状に形成した光ディスクを用い、この光ディスク上の前記トラックに光ピックアップから出射させたビームスポットを照射して、前記トラックから反射された反射光を前記光ピックアップ内のホト・ディテクタにより光電変換して、前記トラックのウォブルと対応したウォブル信号を検出するように構成したウォブル信号検出装置において、
前記ホト・ディテクタを前記トラックに沿って外周側と内周側とに2分し、外周側の光センサ出力と内周側の光センサ出力との差分を演算してプッシュプル信号を出力するプッシュプル信号生成回路と、
前記プッシュプル信号生成回路から出力された前記プッシュプル信号を増幅して可変振幅プッシュプル信号を出力する可変ゲインアンプと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応して正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号を抜き出して出力する第1のバンドパスフィルタと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応した信号を抜き出すと共に、前記第1のウォブル信号に対して90°位相をずらして余弦波状(又は、正弦波状)の第2のウォブル信号を出力する第2のバンドパスフィルタと、
前記第1,第2のバンドパスフィルタからそれぞれ出力されて、一方がsin信号であれば他方はcos信号である前記第1,第2のウォブル信号の二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である前記第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを出力する振幅データ出力手段と、
前記振幅データ出力手段から出力された前記振幅データと、予め設定した目標振幅データとの差分を演算して振幅誤差データを得て、この振幅誤差データを前記可変ゲインアンプにフィードバックすることで、前記振幅データが前記目標振幅データと略等しくなるように制御するフィードバック手段と、
を備えたことを特徴とするウォブル信号検出装置である。
【0033】
また、請求項2記載の発明は、ディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックを螺旋状又は同心円状に形成した光ディスクを用い、この光ディスク上の前記トラックに光ピックアップから出射させたビームスポットを照射して、前記トラックから反射された反射光を前記光ピックアップ内のホト・ディテクタにより光電変換して、前記トラックのウォブルと対応したウォブル信号を検出するように構成したウォブル信号検出装置において、
前記ホト・ディテクタを前記トラックに沿って外周側と内周側とに2分し、外周側の光センサ出力と内周側の光センサ出力との差分を演算してプッシュプル信号を出力するプッシュプル信号生成回路と、
前記プッシュプル信号生成回路から出力された前記プッシュプル信号を増幅して可変振幅プッシュプル信号を出力する可変ゲインアンプと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応して正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号を抜き出して出力する第1のバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタから出力された前記第1のウォブル信号を基にして、この第1のウォブル信号に対して90°位相をずらして余弦波状(又は、正弦波状)の第2のウォブル信号を出力する位相器と、
前記バンドパスフィルタ及び前記位相器からそれぞれ出力されて、一方がsin信号であれば他方はcos信号である前記第1,第2のウォブル信号の二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である前記第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを出力する振幅データ出力手段と、
前記振幅データ出力手段から出力された前記振幅データと、予め設定した目標振幅データとの差分を演算して振幅誤差データを得て、この振幅誤差データを前記可変ゲインアンプにフィードバックすることで、前記振幅データが前記目標振幅データと略等しくなるように制御するフィードバック手段と、
を備えたことを特徴とするウォブル信号検出装置である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るウォブル信号検出装置の一実施例を図7乃至図10を参照して<第1実施例>,<第2実施例>の順に詳細に説明する。
【0037】
尚、本発明に係る第1,第2実施例のウォブル信号検出装置において、説明の便宜上、先に説明した従来例のウォブル信号検出装置で示した構成部材と同一構成部材に対しては同一の符号を付して適宜説明し、且つ、従来例と異なる構成部材に新たな符号を付して説明する。
【0038】
<第1実施例>
図7は本発明に係る第1実施例のウォブル信号検出装置を示した構成図、
図8は図7に示した平方根テーブル参照器内に設けた平方根関数データテーブルを説明するための図、
図9は図7に示したループフィルタ演算器の内部構成を示した図である。
【0039】
図7に示した本発明に係る第1実施例のウォブル信号検出装置10Bは、先に図1を用いて説明した記録及び/再生可能な光ディスク1を適用可能に構成されており、且つ、上記した光ディスク1のディスク基板2上に所定の周波数で正弦波状(又は余弦波状)にウォブル(蛇行)させたグルーブ3とランド4とを組みにしたトラックからウォブル信号を良好に検出できるように構成されている。
【0040】
図7に示した如く、本発明に係る第1実施例のウォブル信号検出装置10Bでは、スピンドルモータ11の軸に固着したターンテーブル12上に光ディスク1を装着し、且つ、この光ディスク1に対向して光ピックアップ13を光ディスク1の径方向に移動自在に設け、光ピックアップ13により情報信号を光ディスク1上のトラックに記録したり、光ディスク1上に記録した記録済みのトラックから情報信号を再生している。
【0041】
ここで、光ディスク1のディスク基板2上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたグルーブ3とランド4とを組みにしたトラックからウォブル信号を検出するにあたって、従来例で説明したと同様に、光ディスク1上のトラックに光ピックアップ13から出射させたビームスポットBを照射して、このトラックから反射された反射光を光ピックアップ13内のホト・ディテクタ13gにより光電変換する際に、光ピックアップ13内のホト・ディテクタ13g(図3,図4)は、内周側光センサ信号として内周側の光センサA及び光センサBで受光した光量に比例した電流値の(A+B)電流信号13g1を出力して、この(A+B)電流信号13g1を第1の電流電圧変換回路14に送っていると共に、外周側光センサ信号として外周側の光センサC及び光センサDで受光した光量に比例した電流値の(C+D)電流信号13g2を出力して、この(C+D)電流信号13g2を第2の電流電圧変換回路15に送っている。
【0042】
次に、第1,第2の電流電圧変換回路14,15では、光ピックアップ13からそれぞれ出力された(A+B)電流信号13g1,(C+D)電流信号13g2の各電流値を各電圧値に変換して、変換した(A+B)電圧信号14a,(C+D)電圧信号15aをプッシュプル信号生成回路16に送っている。
【0043】
次に、プッシュプル信号生成回路16では、第1,第2の電流電圧変換回路14,15からそれぞれ出力された(A+B)電圧信号14aと、(C+D)電圧信号15aとの差分を取って{(A+B)−(C+D)}電圧信号をプッシュプル信号16aとして得て、このプッシュプル信号16aをAGCループ回路30A内の可変ゲインアンプ31に送っている。
【0044】
従って、プッシュプル信号生成回路16内でプッシュプル信号16aを生成するまでの構成部材は、従来例と同じであるものの、第1実施例ではプッシュプル信号生成回路16の後段に接続したAGCループ回路30Aの構成部材が図2で説明した従来例のAGCループ回路20と異なっている。そして、第1実施例におけるAGCループ回路30Aは、この第1実施例の要部となるものであるので、以下順を追って説明する。
【0045】
上記したAGCループ回路30Aは、光ディスク1への記録時と、再生時とで光ピックアップ13から出射されるビームスポットBのレーザーパワーが異なるために、記録時のウォブル振幅と、再生時のウォブル振幅とが異なるので、この回路によって振幅変動を抑えるために設けられている。このAGCループ回路30Aは、従来例と同様にプッシュプル信号生成回路16より後段に接続されているものの、内部の構成は従来例と異なっており、可変ゲインアンプ31と、AD変換器32と、第1,第2のパンドパスフルタ33,34と、第1,第2の絶対値演算器35,36と、第1,第2の二乗演算器37,38と、加算器39と、平方根テーブル参照器40と、振幅誤差演算器41と、ループフィルタ演算器42と、DA変換器43とが上記順に設けられている。
【0046】
まず、AGCループ回路30A内の可変ゲインアンプ31では、プッシュプル信号生成回路16から出力されたプッシュプル信号16aを増幅して可変振幅プッシュプル信号31aを得て、この可変振幅プッシュプル信号31aをAD変換器32に送っている。
【0047】
次に、AD変換器32では、可変ゲインアンプ31から出力された可変振幅プッシュプル信号31aに対してアナログ/デジタル変換してプッシュプルデジタルデータ32aを得て、このプッシュプルデジタルデータ32aを2分岐して第1のパンドパスフルタ33と、第2のパンドパスフルタ34とに送っている。
【0048】
次に、第1のパンドパスフルタ33では、AD変換器32から出力されたプッシュプルデジタルデータ32a中に含まれるウォブル信号を、トラックのウォブルと対応したウォブル信号の周波数が中心周波数であるデジタルバンドパスフィルタで抜き出し、ここで得られた正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号33aを第1の絶対値演算器35と、後述する不図示のPLL(Phase
Locked Loop)回路とに送っている。
【0049】
一方、第2のパンドパスフルタ34では、AD変換器32から出力されたプッシュプルデジタルデータ32a中に含まれるウォブル信号を、トラックのウォブルと対応したウォブル信号の周波数が中心周波数であるデジタルバンドパスフィルタで抜き出すと共にこれと同時に位相を調整して、上記した正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号33aに対して位相が90°異なる余弦波状(又は、正弦波状)の第2のウォブル信号34aを第2の絶対値演算器36と、後述する不図示のPLL回路とに送っている。この際、第2のウォブル信号34aは、第1のウォブル信号33aに対して位相が90°ずれているものの、両ウォブル信号33a,34aの振幅値は同一である。
【0050】
ここで、第2のパンドパスフルタ34により第2のウォブル信号34aを得る際に、第1のウォブル信号33aに対して90°位相ずれを生じさせるデジタルバンドパスフィルタとしては、ヒルベルトフィルタ又は移相フィルタと呼ばれるものを適用している。
【0051】
従って、第1のウォブル信号33aが正弦波状であればsin信号となる一方、第2のウォブル信号34aは余弦波状のcos信号となる。また、上記とは逆に、第1のウォブル信号33aが余弦波状であればcos信号となる一方、第2のウォブル信号34aは正弦波状のsin信号となる。
【0052】
次に、第1の絶対値演算器35では、第1のパンドパスフルタ33から出力された第1のウォブル信号33aに対して絶対値演算を行い、sin(又は、cos)の絶対値信号35aを第1の二乗演算器37に送っている。
【0053】
一方、第2の絶対値演算器36では、第2のパンドパスフルタ34から出力された第2のウォブル信号34aに対して絶対値演算を行い、cos(又は、sin)の絶対値信号36aを第2の二乗演算器38に送っている。
【0054】
次に、第1の二乗演算器37では、第1の絶対値演算器35から出力されたsin(又は、cos)の絶対値信号35aに対して二乗演算を行い、sin(又は、cos)の二乗信号37aを加算器39に送っている。
【0055】
一方、第2の二乗演算器38では、第2の絶対値演算器36から出力されたcos(又は、sin)の絶対値信号36aに対して二乗演算を行い、cos(又は、sin)の二乗信号38aを加算器39に送っている。
【0056】
次に、加算器39では、第1の二乗演算器37から出力されたsin(又は、cos)の二乗信号37aと、第2の二乗演算器38から出力されたcos(又は、sin)の二乗信号38aとを加算して、ここで得られた加算信号39aを平方根テーブル参照器40に送っている。
【0057】
次に、平方根テーブル参照器40では、加算器39から出力された加算信号39aを入力として、図8に示すような0から1までを出力とする平方根関数データテーブルから第1,第2のウォブル信号33a,34aに対応する振幅信号データ40aを得て、この振幅信号データ40aを振幅誤差演算器41に送っている。
【0058】
従って、一方がsin信号であれば他方はcos信号である第1,第2のウォブル信号33a,34aの二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である第1,第2のウォブル信号に対応する振幅信号データ(振幅データ)40aを平方根テーブル参照器40から出力することになる。
【0059】
次に、振幅誤差演算器41では、平方根テーブル参照器40から出力された振幅信号データ40aと、目標の振幅値が予め設定されてここに入力した目標振幅データSDとの差分を演算して振幅誤差データ41aを得て、この振幅誤差データ41aをループフィルタ演算器42に送っている。
【0060】
次に、ループフィルタ演算器42は、図9に拡大して示した如く、係数乗算器42Aと、加算器42Bと、遅延器42Cと、係数乗算器42Dと、加算器42Eとが図示の如く結線されている。
【0061】
このループフィルタ演算器42では、振幅誤差演算器41から出力された振幅誤差データ41aが2分岐されて係数乗算器42Aと、加算器42Bとに供給されている。また、加算器42Bの出力データは遅延器42Cと、係数乗算器42Dとに供給されている。また、遅延器42Cは、加算器42Bの出力データを1サンプル遅延して加算器42Bにフィードバックしている。そして、加算器42Bは、ここに入力された振幅誤差データ41aと、遅延器42Cにより1サンプル遅延した加算器42Bの出力データとの加算(積算)を行う。
【0062】
従って、ループフィルタ演算器42は、振幅誤差データ41aに対して係数乗算器42Aの係数KPを乗算した比例操作量と、振幅誤差データ41aを積算した積算値に対して係数乗算器42Dの係数KIを乗算した積分操作量とを、加算器42Eで加算することによりAGCアンプ操作量データ42aを算出し、このAGCアンプ操作量データ42aをDA変換器43に送っている。
【0063】
再び図7に戻り、DA変換器43では、ループフィルタ演算器42から出力されたAGCアンプ操作量データ42aに対してデジタル/アナログ変換してAGCアンプ操作量43aを得て、このAGCアンプ操作量43aを先に説明した可変ゲインアンプ31にフィードバックしている。
【0064】
従って、可変ゲインアンプ31は、DA変換器43から出力されたAGCアンプ操作量43aに比例した増幅度(又は減衰度)で、プッシュプル信号生成回路16から出力されたプッシュプル信号16aを増幅して、可変振幅プッシュプル信号31aを先に説明したAD変換器32に送っている。
【0065】
そして、第1,第2のパンドパスフルタ33,34からそれぞれ出力された第1,第2のウォブル信号33a,34aを不図示のPLL回路に送り、このPLL回路によってスピンドルモータ11の回転をCLV制御するためのスピンドルモータ回転制御信号を得ている。
【0066】
上記した第1実施例の構成により、AGCループ回路30Aは、第1のウォブル信号33aを二乗したsin(又は、cos)の二乗信号37aと、第2のウォブル信号34aを二乗したcos(又は、sinc)の二乗信号38aとを加算した加算信号39aから平方根関数データテーブルに基づいて振幅信号データ40aを得て、この振幅信号データ40aが予め設定された目標振幅データSDに略等しくなるように可変ゲインアンプ31を制御することで、第1,第2のウォブル信号33a,34aの振幅値を略一定に制御している。
【0067】
従って、従来例で説明したようなダイオード、抵抗、コンデンサからなる包絡線検波器を用いることなく、第1,第2のウォブル信号33a,34aによるsin成分とcos成分とから振幅量を演算しているため、図6(c)に示したように、平方根テーブル参照器40から出力された振幅信号データ40aは、時定数による遅れや残留リップルがなく、正確な振幅量の検出が可能である。これによりウォブル振幅変動に対する振幅量検出の応答性を高くすることができるため、隣接トラック干渉や記録再生の切り替えによるウォブル信号振幅変動を抑えるのに十分な応答性が得られる。
【0068】
この際、平方根テーブル参照器40は、予め設定された目標振幅近傍において分解能が高く、それ以外では粗くなるようにしておけば参照テーブルのメモリ容量を小さくすることができる。
【0069】
尚、この第1実施例では、第1,第2のウォブル信号33a,34aの各々の絶対値を演算してから二乗演算を行ったが、第1,第2の二乗演算器37,38が符号付乗算器であれば、第1,第2の絶対値演算器35,36を省略できる。
【0070】
<第2実施例>
図10は本発明に係る第2実施例のウォブル信号検出装置を示した構成図である。
図10に示した本発明に係る第2実施例のウォブル信号検出装置10Cでは、この装置の内部に設けたAGCループ回路30Bが先に図7を用いて説明した第1実施例のウォブル信号検出装置10B内のAGCループ回路30Aと一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、第1実施例と異なる構成部材に新たな符号を付して、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。
【0071】
即ち、先に図7を用いて説明した第1実施例では、AGCループ回路30A内のAD変換器32から出力されたプッシュプルデジタルデータ32a中から第1,第2のバンドパスフィルタ33,34により第1のウォブル信号33aと、この第1のウォブル信号33aに対して位相が90°異なる第2のウォブル信号34aとを抜き出している。
【0072】
これに対して、本発明に係る第2実施例のウォブル信号検出装置10Cでは、図10に示したように、AGCループ回路30B内のAD変換器32から出力されたプッシュプルデジタルデータ32a中から一つのバンドパスフィルタ33により第1のウォブル信号33aを抜き出して、ここで抜き出した第1のウォブル信号33aを位相器44と、第1の絶対値演算器35と、不図示のPLL回路とに送っている。
【0073】
一方、上記した位相器44は、バンドパスフィルタ33から出力された第1のウォブル信号33aを基にして、この第1のウォブル信号33aに対して位相を90°違えた第2のウォブル信号44aを生成し、この第2のウォブル信号44aを第2の絶対値演算器36と、不図示のPLL回路とに送っている。
【0074】
従って、上記したように、第2実施例は、第2のウォブル信号44aを生成するための構成部材が第1実施例とは異なるだけで実質的には第1実施例と同じように動作しているものであり、その他の構成部材は第1実施例と全く同じであるので図10に各構成部材の符番のみを図示して説明を省略する。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1及び請求項2記載のウォブル信号検出装置によれば、従来例で説明したようなダイオード、抵抗、コンデンサからなる包絡線検波器を用いた平均振幅検出方式ではなく、第1,第2のウォブル信号によるsin成分とcoc成分の二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを振幅データ出力手段から出力し、更に、振幅データ出力手段から出力された振幅データと、予め設定した目標振幅データとの差分を演算して振幅誤差データを得て、この振幅誤差データをフィードバック手段により可変ゲインアンプにフィードバックすることで、フィードバック手段は振幅データが目標振幅データと略等しくなるように制御しているので、第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを時定数による遅れや残留リップルなく正確に瞬時に得ることができるために、フィードバックループの応答性を高めることができ、これにより、隣接トラック干渉や記録再生の切り替えによるウォブル信号振幅変動の収束を速めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク基板上に形成したグルーブとランドとを組みにしたトラックをウォブル(蛇行)させた光ディスクを説明するための斜視図である。
【図2】従来のウォブル信号検出装置を示したブロック図である。
【図3】図1に示した従来のウォブル信号検出装置内の光ピックアップを拡大して示した図である。
【図4】図3に示した光ピックアップ内のホト・ディテクタを拡大して示した図である。
【図5】図2に示した振幅検出部内に設けた包絡線検波器を示した図である。
【図6】(a),(b)は従来例において図5に示した包絡線検波器の入出力信号の波形を説明するための波形図であり、(c)は本発明においてリップルがない場合の振幅信号を説明するための波形図である。
【図7】本発明に係る第1実施例のウォブル信号検出装置を示した構成図である。
【図8】図7に示した平方根テーブル参照器内に設けた平方根関数データテーブルを説明するための図である。
【図9】図7に示したループフィルタ演算器の内部構成を示した図である。
【図10】本発明に係る第2実施例のウォブル信号検出装置を示した構成図である。
【符号の説明】
1…光ディスク、2…ディスク基板、3…グルーブ、4…ランド、
5…相変化記録層、6…金属反射層、7…保護層、8…補強基板、
10B…第1実施例のウォブル信号検出装置、
10C…第2実施例のウォブル信号検出装置、
11…スピンドルモータ、12…ターンテーブル、
13…光ピックアップ、13b…半導体レーザ、13d…ビームスプリッタ、
13e…対物レンズ、13g…ホト・ディテクタ、
13g1…(A+B)電流信号、13g2…(C+D)電流信号、
14…第1の電流電圧変換回路、14a…(A+B)電圧信号、
15…第2の電流電圧変換回路、15a…(C+D)電圧信号、
16…プッシュプル信号生成回路、16a…プッシュプル信号、
30A…第1実施例のAGCループ回路、
30B…第2実施例のAGCループ回路、
31…可変ゲインアンプ、31a…可変振幅プッシュプル信号、
32…AD変換器、32a…プッシュプルデジタルデータ、
33…第1パンドパスフルタ、33a…第1のウォブル信号、
34…第2のパンドパスフルタ、34a…第2のウォブル信号、
35…第1の絶対値演算器、35a…sin(又は、cos)の絶対値信号、
36…第2の絶対値演算器、36a…cos(又は、sin)の絶対値信号、
37…第1の二乗演算器、37a…sin(又は、cos)の二乗信号、
38…第2の二乗演算器、38a…cos(又は、sin)の二乗信号、
39…加算器、39a…加算信号、
40…平方根テーブル参照器、40a…振幅信号データ、
41…振幅誤差演算器、41a…振幅誤差データ、
42…ループフィルタ演算器、42a…AGCアンプ操作量データ、
43…DA変換器、43a…AGCアンプ操作量、
44…位相器、44a…第2のウォブル信号、
B…ビームスポット、SD…目標振幅データ。
Claims (2)
- ディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックを螺旋状又は同心円状に形成した光ディスクを用い、この光ディスク上の前記トラックに光ピックアップから出射させたビームスポットを照射して、前記トラックから反射された反射光を前記光ピックアップ内のホト・ディテクタにより光電変換して、前記トラックのウォブルと対応したウォブル信号を検出するように構成したウォブル信号検出装置において、
前記ホト・ディテクタを前記トラックに沿って外周側と内周側とに2分し、外周側の光センサ出力と内周側の光センサ出力との差分を演算してプッシュプル信号を出力するプッシュプル信号生成回路と、
前記プッシュプル信号生成回路から出力された前記プッシュプル信号を増幅して可変振幅プッシュプル信号を出力する可変ゲインアンプと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応して正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号を抜き出して出力する第1のバンドパスフィルタと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応した信号を抜き出すと共に、前記第1のウォブル信号に対して90°位相をずらして余弦波状(又は、正弦波状)の第2のウォブル信号を出力する第2のバンドパスフィルタと、
前記第1,第2のバンドパスフィルタからそれぞれ出力されて、一方がsin信号であれば他方はcos信号である前記第1,第2のウォブル信号の二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である前記第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを出力する振幅データ出力手段と、
前記振幅データ出力手段から出力された前記振幅データと、予め設定した目標振幅データとの差分を演算して振幅誤差データを得て、この振幅誤差データを前記可変ゲインアンプにフィードバックすることで、前記振幅データが前記目標振幅データと略等しくなるように制御するフィードバック手段と、
を備えたことを特徴とするウォブル信号検出装置。 - ディスク基板上に所定の周波数で正弦波状(又は、余弦波状)にウォブル(蛇行)させたトラックを螺旋状又は同心円状に形成した光ディスクを用い、この光ディスク上の前記トラックに光ピックアップから出射させたビームスポットを照射して、前記トラックから反射された反射光を前記光ピックアップ内のホト・ディテクタにより光電変換して、前記トラックのウォブルと対応したウォブル信号を検出するように構成したウォブル信号検出装置において、
前記ホト・ディテクタを前記トラックに沿って外周側と内周側とに2分し、外周側の光センサ出力と内周側の光センサ出力との差分を演算してプッシュプル信号を出力するプッシュプル信号生成回路と、
前記プッシュプル信号生成回路から出力された前記プッシュプル信号を増幅して可変振幅プッシュプル信号を出力する可変ゲインアンプと、
前記可変ゲインアンプから出力された前記可変振幅プッシュプル信号中から前記トラックのウォブルに対応して正弦波状(又は、余弦波状)の第1のウォブル信号を抜き出して出力する第1のバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタから出力された前記第1のウォブル信号を基にして、この第1のウォブル信号に対して90°位相をずらして余弦波状(又は、正弦波状)の第2のウォブル信号を出力する位相器と、
前記バンドパスフィルタ及び前記位相器からそれぞれ出力されて、一方がsin信号であれば他方はcos信号である前記第1,第2のウォブル信号の二乗和の平方根を平方根関数データテーブルから求めて、この二乗和の平方根と等価である前記第1,第2のウォブル信号に対応する振幅データを出力する振幅データ出力手段と、
前記振幅データ出力手段から出力された前記振幅データと、予め設定した目標振幅デー タとの差分を演算して振幅誤差データを得て、この振幅誤差データを前記可変ゲインアンプにフィードバックすることで、前記振幅データが前記目標振幅データと略等しくなるように制御するフィードバック手段と、
を備えたことを特徴とするウォブル信号検出装置。
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