JP3888602B2 - シートリフタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートクッションの高さを調節するシートリフタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車、鉄道車両、航空機、船舶、劇場、一般住宅或いはオフィスなどに設置される座席のシートクッションの高さを調節するシートリフタは従来より公知である。かかるシートリフタは、ハンドルを回動操作して、着座者の所望する高さにシートクッションを昇降させるものであるが、従来のこの種のシートリフタは、その構造が大型化し、これに伴ってその重量とコストが上昇する欠点を免れなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の欠点を除去したシートリフタを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、リフタ支持体に対して回転可能に支持されたハンドル軸と、該ハンドル軸に対して相対回転可能に該ハンドル軸に支持されたハンドルと、該ハンドルの回転時に、その回転軸線のまわりを公転し、かつ自らの揺動軸線を中心として揺動可能な第1及び第2のポールと、前記ハンドル軸と同心状に該ハンドル軸に固定されたラチェットホィールと、前記ハンドル軸と同心状に配置された回転体と、ハンドル軸の回転が前記回転体に伝わることを許容するが、該回転体にハンドル軸以外から回転力が加えられたとき、当該回転体が回転することを禁止するブレーキ手段と、前記回転体の回転をシートクッションの昇降動作に変換する伝動手段とを具備し、前記第1及び第2のポールの各爪部は、前記ラチェットホィールの歯に対し、該ラチェットホィールの周方向における互いに異なった位置でそれぞれ係合可能であり、前記第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第1のポールが第1の方向に公転したとき、該第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に噛み合って該ラチェットホィールを第1の方向に回転させ、かつ第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第1のポールが第1の方向と逆の第2の方向に公転したとき、該第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に対し滑って該ラチェットホィールを回転させることがないように、該第1のポールの揺動軸線とラチェットホィールの歯に係合する第1のポールの爪部の相対位置を設定し、前記第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第2のポールが前記第2の方向に公転したとき、該第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に噛み合って該ラチェットホィールを第2の方向に回転させ、かつ第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第2のポールが前記第1の方向に公転したとき、該第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に対し滑って該ラチェットホィールを回転させることがないように、該第2のポールの揺動軸線とラチェットホィールの歯に係合する第2のポールの爪部の相対位置を設定し、中立位置にあった前記ハンドルを前記第1の方向に回転させたとき、それまでラチェットホィールの歯に係合していた第1及び第2のポールの爪部のうちの第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯から離間してその係合を解除するように当該第2のポールを揺動させ、かつ中立位置にあった前記ハンドルを前記第2の方向に回転させたとき、それまでラチェットホィールの歯に係合していた第1及び第2のポールの爪部のうちの第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯から離間してその係合を解除するように当該第1のポールを揺動させるカムを設け、前記ハンドルの回転軸線から前記第1及び第2のポールの揺動軸線までの距離をL1とし、前記ハンドルの回転軸線から前記カムに当接する第1及び第2のポールのカム当接部までの距離をL2としたとき、L1<L2となるように、当該距離L1,L2を設定したことを特徴とするシートリフタを提案する(請求項1)。
【0005】
その際、前記ハンドルの回転軸線を中心とする円弧状の長孔が形成されたガイド部材と、前記長孔に摺動可能に嵌合していると共に、前記第1及び第2のポールを揺動可能に支持するポール支持部材とを有し、前記長孔の各端部が前記ポール支持部材のストッパとしての用をなすように構成されていると有利である(請求項2)。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0007】
図1は、自動車の車室内に配置された座席の概略を示す側面図である。ここに示した座席は、着座者の尻部を支えるシートクッション1と、着座者の背部を支えるシートバック2とを有しており、シートクッション1は、その骨格をなすシートクッションフレームを有していて、シートリフタのハンドル3を回動操作することにより、後述するようにその高さを調節される。
【0008】
シートクッション1は、シートトラック4を介して車体のフロアパネル5に支持されており、このシートトラック4は、フロアパネル5に固定されたロアレール4Aと、該ロアレール4Aに沿ってその長手方向に摺動自在に組付けられたアッパレール4Bとを有し、そのアッパレール4Bにシートクッション1が後述する如く支持されている。アッパレール4Bをロアレール4Aに対して摺動させることにより、シートクッション1をその前後方向(図1の左右方向)に調節動させることができる。シートクッション1をシートトラック4を介することなく、直に、フロアパネル5に固定支持してもよい。
【0009】
図2乃至図4は、図1に示したハンドル3の回動によって回転駆動されるピニオン6と、そのピニオン6の回転をシートクッション1の昇降動作に変換する伝動手段の一例と、リフタ支持体8とを示す側面図であり、これらの図には、ハンドル3と、その回転をピニオン6に伝える後述する伝動機構の図示は省略してある。また、図2乃至図4に示した伝動手段の大半と、リフタ支持体8と、ピニオン6と、ハンドル3の回転をピニオン6に伝える伝動機構は、これらの図に示していないカバーによって覆われ、ハンドル3が図1に示すようにカバーの外部に露出している。
【0010】
図2乃至図4に示したリフタ支持体8は、金属板又は硬質樹脂プレートなどの剛体より成り、かかるリフタ支持体8がシートクッションフレームの一部を構成している。ピニオン6は、後述する要素を介してリフタ支持体8に回転可能に支持されている。
【0011】
リフタ支持体8には、ピニオン6に噛み合うセクターギア状のラック11が支持軸10を介して回動可能に支持されている。また、図1に示したシートトラック4のアッパレール4Bには、第1及び第2の支持リンク12,13の基端側がピン14,15を介してそれぞれ回動可能に支持され、これらの支持リンク12,13の自由端側はピン16,17を介してリフタ支持体8に回動可能に連結されている。さらに、上述のラック11と第2の支持リンク13には、ピン18,19を介して連結リンク20の各端部がそれぞれ回動可能に連結されている。
【0012】
図2はシートクッション1が上下方向の中間位置を占めたときの状態を示し、図3はシートクッション1が最上位の位置を、また図4は当該シートクッション1が最下位の位置を占めたときの様子をそれぞれ示している。
【0013】
図1に示したハンドル3は、その基部3Aと、該基部3Aからその半径方向に延びた把手部3Bとを有するレバー状に形成され、着座者がその把手部3Bを掴んでハンドル3を回動操作することができる。今、シートクッション1が図2に示した中間位置にあるとし、この状態でハンドル3を第1の方向(図1の例では矢印Aで示す時計方向)に回動操作すると、その回転が後述するようにピニオン6に伝えられ、そのピニオン6も第1の方向A(図2の時計方向)に回転する。このため、ラック11は、支持軸10を中心として図2における反時計方向に回転し、連結リンク20を図2の左方向に移動させる。これにより、第1及び第2の支持リンク12,13が、その各基端側を中心として反時計方向に回動し、図3に示すように、これらの支持リンク12,13に連結されたリフタ支持体8、すなわちシートクッション1の全体が上昇する。
【0014】
一方、シートクッション1が図2に示した中間位置にある状態で、図1に示したハンドル3を、第1の方向と逆の第2の方向(図1の例では矢印Bで示した反時計方向)に回動操作すると、図2に示したピニオン6も第2の方向B、すなわち反時計方向に回転する。これによってラック11は支持軸10を中心として、図2における時計方向に回動し、連結リンク20は図2における右方に移動する。これによって、第1及び第2の支持リンク12,13は、その基端側を中心として時計方向に回動し、これによって図4に示すようにシートクッション1が下降する。
【0015】
図2乃至図4は、シートクッション1の幅方向(図1乃至図4の紙面に垂直な方向)における一方の側部の構成を示しているが、他方の側部にも、リフタ支持体、上記ラック11と同様に回動する回動体、第1及び第2の支持リンク、その第2の支持リンクと上記回動体に各端部がそれぞれ枢着された連結リンクが設けられている。ラック11は支持軸10の一端に固定され、その支持軸10はリフタ支持体8と他方の側部のリフタ支持体とに回転自在に支持されてシートクッション1の幅方向に長く延び、当該支持軸10の他端に上述の回動体が固定されている。従って、ピニオン6が前述の如く回転することにより、シートクッション1の他方の側部の回動体と、連結リンクと、第1及び第2のリンクは、図2乃至図4に示したラック11と、連結リンク20と、第1及び第2のリンク12,13と同じ動作を行い、これによってシートクッション1は安定状態で上昇又は下降することができる。
【0016】
上述のように、第1及び第2の支持リンク、ラック、回動体、支持軸及び連結リンクは、ピニオン6の回転をシートクッション1の昇降動作に変換する伝動手段の一例を構成している。
【0017】
図示した形態以外の伝動手段を適宜採用することもできる。また図2乃至図4に示したシートリフタにおいては、ピニオン6の回転によってシートクッション1が昇降するように構成したが、ピニオン以外の回転体を用い、その回転体の回転をシートクッション1の昇降動作に変換するように構成することもできる。このように、本例のシートリフタは、リフタ支持体8と、ハンドル3と、回転体の一例であるピニオン6と、その回転体の回転をシートクッション1の昇降動作に変換する伝動手段とを具備している。
【0018】
図5はハンドル3と、その回転をピニオン6に伝達する伝動機構の一例を示す断面図であり、図6はその分解断面図である。また、図7は伝動機構を図5の右方より見た図であって、その一部の要素を省略し、かつハンドル3を鎖線で表わした図であり、図8は伝動機構の一部の要素のそれぞれを示す図である。
【0019】
図5及び図6から判るように、シートリフタはハンドル軸21を有し、このハンドル軸21は、リフタ支持体8に固定された支持部片8Aと、後に詳しく説明するブレーキ装置9とを介してリフタ支持体8に対して回転可能に支持されている。ハンドル3には、ハンドルジョイントブラケット22と、ハンドルブラケット23とが、複数のねじ24によって固定されている。ハンドルジョイントブラケット22とハンドルブラケット23は板材より成り、ハンドルブラケット23の中心孔25は、ハンドル軸21に回転自在に嵌合している。このように、ハンドル3は、ハンドルジョイントブラケット22とハンドルブラケット23を介して、ハンドル軸21に対して相対回転可能に、該ハンドル軸21に支持されている。ハンドルジョイントブラケット22とハンドルブラケット23を省き、ハンドル3をハンドル軸21に直に回転自在に支持してもよい。ハンドル3とハンドル軸21は、その共通の回転軸線Xを中心として回転する。
【0020】
またハンドル軸21には、そのハンドル軸21と同心状に配置されたラチェットホィール26が固定され、図2乃至図4に示した回転体の一例であるピニオン6は、図5に示すようにハンドル軸21と同心状に配置されている。また、前述のブレーキ装置9は、ハンドル軸21の回転がピニオン6より成る回転体に伝わることを許容するが、その回転体にハンドル軸以外から回転力が加えられたとき、該回転体が回転することを禁止する働きをなすものであって、その具体的構成は後に詳しく説明する。
【0021】
シートリフタは、さらに薄板より成るガイド部材27を有し、このガイド部材27は、図7及び図8に示すように一対のアーム27Aを有していて、その各アーム27Aが図示していないねじによってリフタ支持体8に不動に固定され、ガイド部材27の中心孔28にハンドル軸21が入り込んでいる。かかるガイド部材27には、図7及び図8に示すように、ハンドル3の回転軸線Xを中心とする円弧状の長孔29が形成され、その長孔29に、第1及び第2のポール30A,30Bをそれぞれ支持した第1及び第2のポール支持部材31A,31Bが当該長孔29に沿って摺動可能に嵌合している。本例のポール支持部材31A,31Bはピンにより構成され、その各先端部が、図5及び図6に示すようにハンドルブラケット23に形成された各孔32A,32B(図8)に嵌合し、ここに固定されている。また第1及び第2のポール30A,30Bは、そのそれぞれに形成された孔33A,33B(図8)が、第1及び第2のポール支持部材31A,31Bに回転自在に嵌合している。このようにして各ポール30A,30Bは、各ポール支持部材31A,31Bに、揺動可能に支持され、このときの揺動中心となる揺動軸線Y1,Y2は、各ポール支持部材31A,31Bの中心軸線となる。
【0022】
上述のように第1及び第2のポール支持部材31A,31Bは、ハンドルブラケット23を介してハンドル3に固定されているが、そのポール支持部材31A,31Bを直にハンドル3に固定してもよく、また第1及び第2のポール30A,30Bをポール支持部材31A,31Bを介することなく、直にハンドル3に揺動可能に支持してもよい。いずれの場合も、図7に示すように、第1及び第2のポール30A,30Bは、その各揺動軸線Y1,Y2がハンドル3の回転軸線Xからその半径方向に距離L1をあけて位置し、従って、第1及び第2のポール30A,30Bは、ハンドル3が回動したとき、その回転の中心である回転軸線Xのまわりを公転する。しかも、第1及び第2のポール30A,30Bは、それぞれ自らの揺動軸線Y1,Y2を中心として揺動可能に他の要素を介し(又は直接)ハンドル3に支持されている。
【0023】
図7に示すように、第1及び第2のポール30A,30Bの各爪部34A,34Bは、ラチェットホィール26の周面の歯35に対し、そのラチェットホィール26の周方向における互いに異なった位置でそれぞれ係合することができる。
【0024】
また、図7及び図8に示すように、前述のガイド部材27の外周部にはカム36が形成され、このカム36は、ガイド部材外周部の一部を、これに隣接するガイド部材外周部よりも半径方向に膨出させることにより形成されている。一方、第1及び第2のポール30A,30Bは、カム36を含めたガイド部材27の外周部に摺接する突部37A,37Bを有している。さらに、第1及び第2のポール30A,30Bは、板ばねより成るポール押し込み用のばね38の付勢作用によって、各ポール30A,30Bの爪部34A,34Bがラチェットホィール26の歯35に確実に係合することができる。その際、第1及び第2のポール30A,30Bは、ばね38の保持部38A,38Bにそれぞれ嵌合して保持されている。
【0025】
図7は、ハンドル3が中立位置にあるときの様子を示しており、このとき第1及び第2のポール30A,30Bの爪部34A,34Bは、上記ばね38の付勢作用によって共にラチェットホィール26の歯35に係合している。しかも各ポール30A,30Bの突部37A,37Bは、カム36を挟んだ状態で、そのカム36に隣接したガイド部材外周部の部分に圧接している。
【0026】
ここで、前述のように、図1に示したシートクッション1を上昇させるべく、ハンドル3を第1の方向A、すなわち図7における時計方向に回動させると、第1及び第2のポール支持部材30A,30Bは、ハンドル3の回転軸線Xのまわりに第1の方向Aに公転する。このため、第1のポール30Aの突部37Aはカム36から離れる向きに移動し、該第1のポール30Aの爪部34Aはラチェットホィール26の歯35に係合したままである。これに対し、第2のポール30Bの突部37Bはカム36に乗り上がるので、その第2のポール30Bはその揺動軸線Y2を中心として図7における時計方向に揺動し、そのポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35から離間し、両者の係合が解除される。
【0027】
第1のポール30Aの爪部34Aはラチェットホィール26の歯35に係合したままであり、かかる第1のポール30Aが第1の方向Aに公転するので、その爪部34Aはラチェットホィール26の歯35に強く噛み合いながら、ラチェットホィール26を第1の方向A、すなわち図7の時計方向に回転させる。このようにラチェットホィール26が回転すると、このラチェットホィール26に固定されたハンドル軸21も同じ第1の方向Aに回転し、この回転は後述する態様でブレーキ装置9を介してピニオン6に伝えられ、その回転によって、図2及び図3を参照して先に説明したようにシートクッション1が上昇する。
【0028】
ハンドル3を360°よりも小なる所定角度、例えば20°乃至30°程第1の方向Aに回動させると、第1のポール支持部材31Aが長孔29の一方の端部29Aに当り、これによってハンドル3のそれ以上の回動が阻止される。このように長孔29の端部29Aはポール支持部材31Aのストッパとしての用をなす。
【0029】
次いで、着座者がハンドル3から手を離すと、後述するリターンスプリングの作用で、ハンドル3は、第1及び第2のポール30A,30B及び第1及び第2のポール支持部材31A,31Bと共に、図7に示した中立位置に戻り、このとき、第2のポール30Bの爪部34Bも歯35に係合する。この戻り動作時も、第1のポール30Aの爪部34Aは、ラチェットホィール26の歯35に係合したままであるが、きのときは後述するようにその爪部34Aが、ラチェットホィール26の歯35に対して滑り、ラチェットホィール26が第2の方向B、すなわち図7の反時計方向に回転することはない。
【0030】
上述したハンドル3の回動操作を行う毎に、シートクッション1は、所定量ずつ上昇して行き、かかる回動操作を繰返すことによって、最終的に図3に示した最上位の位置までシートクッション1を持ち上げることができる。
【0031】
ハンドル3が図7に示した中立位置にある状態から、そのハンドル3を第2の方向B、すなわち図7の反時計方向に回動させると、今度は、第1のポール30Aの突部37Aがカム36に乗り上がるので、その爪部34Aがラチェットホィール26の歯35から離間し、第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に噛み合って、ラチェットホィール26を第2の方向B(図7の反時計方向)に回転させる。そして、その回転がハンドル軸21及びブレーキ装置9を介してピニオン6に伝えられ、これによってシートクッション1は所定量だけ下降する。この場合も、ハンドル3を360°よりも小なる所定角度回動させると、第2のポール支持部材31Bが長孔29の他方の端部29Bに当接し、ハンドル3のそれ以上の回動が禁止される。この状態でハンドル3から手を離せば、この場合もリターンスプリングの作用で、ハンドル3は図7に示した中立位置に戻る。再びハンドル3を第2の方向Bに回動させることにより、シートクッション1は所定量下降し、かかる動作を繰返すことによって、シートクッション1を図4に示した最下位の位置まで下降させることができる。
【0032】
上述のように、ハンドル3を360°よりも小なる所定の角度だけ第1又は第2の方向に回動させることにより、シートクッション1を上昇又は下降させることができ、その回動操作を繰返すことによって、シートクッション1を最上位又は最下位の位置にもたらすことができる。ハンドル3を一度に大きな角度、例えば360°或いはそれ以上の角度を回わすことなく、シートクッション1を最上位又は最下位の位置に昇降させることができるのである。これにより、着座者は楽にその操作を行うことができる。このようにして、着座者は、シートクッション1を自らが望む高さ位置に調節し、楽な姿勢で座席に着座することができる。
【0033】
上述したところから了解されるように、カム36は、中立位置にあったハンドル3を第1の方向Aに回転させたとき、それまでラチェットホィール26の歯35に係合していた第1及び第2のポール30A,30Bの爪部34A,34Bのうちの第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35から離間してその係合を解除するように当該第2のポール30Bを揺動させ、かつ中立位置にあったハンドル3を第2の方向Bに回転させたとき、それまでラチェットホィール26の歯35に係合していた第1及び第2のポール30A,30Bの爪部34A,34Bのうちの第1のポール30Aの爪部34Aがラチェットホィール26の歯35から離間してその係合を解除するように当該第1のポール30Aを揺動させる用をなす。
【0034】
図9は、第1のポール30Aとラチェットホィール26の歯35の係合状態を示す説明図である。第1のポール30Aが、ラチェットホィール26の歯35に係合した状態で、図7に示した位置から第1の方向Aに公転する場合を考えると、このとき、第1のポール30Aの爪部34Aは、ラチェットホィール26の歯35に対して、垂直方向の力Fを加える。このため、爪部34Aは歯35に強く噛み合って、ラチェットホィール26を第1の方向Aに回転させる。逆に第1のポール30Bが第2の方向Bに公転するときは、そのポール30Aの爪部34Aは、矢印Cで示すようにラチェットホィール26の歯35に対し滑るので、ラチェットホィール26は第2の方向Bにも、また第1の方向Aにも回転せず、爪部34Aはラチェットホィール26の歯35を乗り越えながら図7に示した位置に戻ることができる。このような作用が得られるように、第1のポール30Aの揺動軸線Y1とラチェットホィール26の歯35に係合する第1のポール30Aの爪部34Aの相対位置が設定されているのである。
【0035】
同様に、第2のポール30Bが図7に示した位置から第2の方向Bに公転すると、その爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に対して垂直方向の力を加え、そのラチェットホィール26を第2の方向に回転させ、逆にその第2のポール30Bが第1の方向Aに公転すると、その爪部34Bがラチェットホィール26の歯35を滑り、ラチェットホィール26は回転せずに停止する。
【0036】
上述のように、第1のポール30Aの爪部34Aがラチェットホィール26の歯35に係合した状態で、該第1のポール30Aが第1の方向Aに公転したとき、その第1のポール30Aの爪部34Aがラチェットホィール26の歯35に噛み合って該ラチェットホィール26を第1の方向Aに回転させ、かつ第1のポール30Aの爪部34Aがラチェットホィール26の歯35に係合した状態で、該第1のポール30Aが第1の方向Aと逆の第2の方向Bに公転したとき、該第1のポール30Aの爪部34Aがラチェットホィール26の歯35に対し滑って該ラチェットホィール26を回転させることがないように、該第1のポール30Aの揺動軸線Y1とラチェットホィール26の歯35に係合する第1のポール30Aの爪部34Aの相対位置が設定されている。同じく、第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に係合した状態で、該第2のポール30Bが第2の方向Bに公転したとき、該第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に噛み合って該ラチェットホィール26を第2の方向Bに回転させ、かつ第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に係合した状態で、該第2のポール30Bが第1の方向Aに公転したときは、該第2のポール30Bの爪部34Bがラチェットホィール26の歯35に対し滑って該ラチェットホィール26を回転させることがないように、第2のポール30Bの揺動軸線Y2とラチェットホィール26の歯35に係合する第2のポール30Bの爪部34Bの相対位置が設定されている。
【0037】
かかる構成により、ハンドル3を第1の方向Aに回動操作することにより、ラチェットホィール26を第1の方向Aに回転させ、逆にハンドル3を第2の方向Bに回転させることにより、ラチェットホィール26を第2の方向Bに回転させることができる。
【0038】
図10は前述のリターンスプリングの一例を示す斜視図であり、ここに示したリターンスプリング39はねじりコイルばねより成る(図10以外の図には、リターンスプリング39は図示されていない)。ハンドル3が図7に示した中立位置にあるとき、リターンスプリング39の各端部39A,39Bはハンドルブラケット23の立上り部23A(図5及び図6には示さず)の各側縁に形成された切欠40A,40Bにそれぞれ圧接していると共に、その各端部39A,39Bの先端の折り曲げ部がガイド部材27の一方のアーム部27Aの各側縁41A,41Bに圧接している。
【0039】
ハンドル3を第1の方向Aに回動させると、ハンドルブラケット23はハンドル3と共に第1の方向Aに回転するが、ガイド部材27は停止したままであるため、リターンスプリング39の一方の端部39Aは、ハンドルブラケット23の一方の切欠40Aに係合したまま第1の方向Aに移動する。これに対し、リターンスプリング39の他方の端部39Bはガイド部材27の側縁41Bに圧接したまま停止し、ハンドルブラケット23の切欠40Bはリターンスプリング39の他方の端部39Bから離れる。これによりリターンスプリング39には弾性エネルギーが蓄積される。
【0040】
次いでハンドル3から手を離すと、リターンスプリング39の弾性によって、ハンドルブラケット23はリターンスプリング39の第1の端部39Aから力を受け、そのハンドルブラケット23はハンドル3と共に第2の方向Bに回転し、該ハンドル3が図7に示した中立位置に至ったとき、リターンスプリング39の一方の端部39Aは再びガイド部材27の一方の側縁41Aに当る。このようにしてハンドル3は自動的に中立位置に戻り、ここで停止する。
【0041】
中立位置にあったハンドル3を第2の方向Bに回動させたときは、上述したところと逆に、リターンスプリング39の他方の端部39Bが、第2の方向Bに回転するハンドルブラケット23の切欠40Bに係合したまま、第2の方向Bに移動し、一方の端部39Aはガイド部材27の一方の側縁41Aに圧接したまま停止する。このため、この状態でハンドル3から手を離せば、ハンドルブラケット23はリターンスプリング39の他方の端部39Bによって加圧され、ハンドル3と共に自動的に中立位置に復帰する。
【0042】
図11は、図5及び図6に示したブレーキ装置9の横断面図である。ここに示したブレーキ装置9は、例えば特開昭62−258231号公報に記載されているようにそれ自体公知のものである。従って、その構成の概略のみを以下に説明する。
【0043】
図5、図6及び図11から判るように、このブレーキ装置9は、リフタ支持体8に固定されたケース42を有し、このケース42は、一端側が解放されたカップ状に形成されている。また、このケース42は、同心状の内側壁42Aと外側壁42Bとを有し、その内側壁42Aと外側壁42Bは、開放端と逆側の環状の端壁42Cを介して一体化され、内側壁42Aの内側は中空となっている。
【0044】
ケース42内には、ほぼ扇形の横断面形状を有するコア43が回転可能に収容され、そのコア43の中心部に前述のハンドル軸21が貫通し、該ハンドル軸21とコア43は互いに固定され、これらは一体となって前述の回転軸線Xを中心として回転することができる。
【0045】
またコア43には回転軸線Xを中心とした環状溝44が形成され、ここにケース42の内側壁42Aが嵌合すると共に、その内側壁42Aの内側に小径コイルばね45Aが配置されている。しかも、コア43の外周面と、ケース42の外側壁42B内周面との間に大径コイルばね45Bが配置されている。
【0046】
さらに、ケース42にはストッパプレート46が回転可能に収容され、そのストッパプレート46にも回転軸線Xを中心とした環状溝47が形成され、この環状溝47にケース42の内側壁42Aと小径コイルばね45Aが配置されている。ストッパプレート46の貫通孔48(図5)にハンドル軸21が相対回転自在に嵌合し、しかもこのストッパプレート46に前述のピニオン6が固定されている。
【0047】
大径コイルばね45Bの一方の端部49Aはコア43の一方の周方向端壁面50Aに係合可能であり、該ばね45Bの他方の端部49Bはストッパプレート46に形成された孔51Aに係止されている。また小径コイルばね45Aの一方の端部52Aはコア43の他方の周方向端壁面50Bに係合可能であり、該ばね45Aの他方の端部52Bはストッパプレート46に形成された孔51Bに係止されている。
【0048】
上述したところから判るように、ハンドル軸21は、コア43、ストッパプレート46及びケース42を介して、リフタ支持体8に対して回転可能に支持され、またピニオン6もストッパプレート46とケース42を介してリフタ支持体8に回転可能に支持され、ハンドル軸21と同心状に位置する。
【0049】
ここで、前述のようにハンドル3を第1の方向Aに回動操作することによってラチェットホィール26とハンドル軸21を第1の方向Aに回転させると、ケース42内のコア43も同じ第1の方向Aに回転する。これにより、コア43の他方の周方向端壁面50Bが小径コイルばね45Aの一方の端部52Aを加圧し、これによって小径コイルばね45Aはその径を縮め、小径コイルばね45Aとケース42の内側壁42Aとの圧接力が減少する。これによってコア43は、ストッパプレート46と共に、第1の方向Aに回転することができ、これに伴ってピニオン6が第1の方向Aに回転する。
【0050】
ハンドル3を第2の方向Bに回動操作することにより、コア43がこれと同じ第2の方向に回転したときも、コア43の一方の周方向端壁面50Aが大径コイルばね45Bの一方の端部49Aに係合してこれを加圧する。これにより、大径コイルばね45Bの径が縮小し、そのコイルばね45Bとケース42の外側壁42Bとの圧接力が弱まるので、コア43はストッパプレート46及びピニオン6と共に、第2の方向Bに回転する。
【0051】
これに対し、例えばシートクッション1が最上位の位置にあるとき、そのシートクッション1に着座者が着座するなどして、当該シートクッション1に大きな荷重が加わると、図3に示したラック11には、当該ラック11が同図における時計方向に回転する向きの回転力が連結リンク20を介して作用する。このため、ピニオン6とストッパプレート46には、これが図3における反時計方向(第2の方向B)に回転する向きの回転力がラック11を介して加えられる。ところが、このときそのストッパプレート46の孔51Aに大径コイルばね45Bの一方の端部49Bが係合しているので、大径コイルばね45Bの径が拡大し、そのコイルばね45Bとケース42の外側壁45Bとの間に大きな摩擦力が作用する。このため、ピニオン6は、極くわずかに第2の方向Bに回転することはあるとしても、これが大きく回転することはない。これにより、シートクッション1に大きな荷重が加えられても、これが下降することはない。
【0052】
また、ピニオン6とストッパプレート46に対して、これらが図11における時計方向(第1の方向A)に回転する向きの回転力が加えられた場合にも、小径コイルばね45Aの他方の端部52Bがストッパプレート46の孔51Bに係止されているので、その小径コイルばね45Aが径を拡大し、当該コイルばね45Aとケース42の内側壁42Aとの間に大きな摩擦力が作用する。このため、ピニオン6とストッパプレート46は、極くわずかに第1の方向Aに回転することはあるとしても、これらが大きく回転することは阻止される。
【0053】
上述のように、ブレーキ装置9は、ハンドル軸21の回転がピニオン6より成る回転体に伝わることを許容するが、その回転体に、ハンドル軸21以外から、すなわちシートクッション1の側から回転力が加えられたとき、該回転体が回転することを禁止するブレーキ手段の一例を構成している。かかるブレーキ手段を設けることにより、シートクッション1の高さを調整した後、そのシートクッション1に外力が加えられても、当該シートクッションが下降したり、或いは上昇することを阻止できる。
【0054】
図示したブレーキ装置9以外の各種形態のブレーキ手段を採用することもできる。
【0055】
ところで、上述のシートリフタの伝動機構の上下方向の全高が大きくなると、これを支持するリフタ支持体8の上下方向の幅も大きくなり、シートリフタ全体が大型化し、その重量とコストが増大する。そこで、ラチェットホィール26の径や、回転軸線Xからカム36までの距離を小さく設定し、しかも第1及び第2のポール30A,30Bを小型化するなどして、伝動機構全体の高さを小さくすることが考えられる。ところが、これらの要素の寸法を上述のように小さく設定すると、その各要素の機能が害され、或いはその機能が低下することになるので、単に当該寸法を小さく設定して、伝動機構の全高を小さくすることは不適当である。例えば、回転軸線Xからカム36までの距離を小さくしすぎると、ポール30A,30Bを確実に揺動させることができなくなるおそれがある。このように伝動機構の各要素の寸法を小さくするには自ずと限度がある。
【0056】
そこで、本例のシートリフタにおいては、図7に示すように、ハンドル3の回転軸線Xから第1及び第2のポール30A,30Bの揺動中心Y1,Y2までの距離をL1とし、ハンドル3の回転軸線Xからカム36に当接する第1及び第2のポール30A,30Bのカム当接部(図の例では、各ポール30A,30Bの突部37A,37Bがカム36に接触する接触部)までの距離をL2としたとき、L1<L2となるように、その各距離L1,L2が設定されている。
【0057】
前述のように、距離L2を小さくしすぎると、カム36の本来の機能が害されるので、これをあまり小さくすることはできない。これに対し、回転軸線Xから各ポール30A,30Bの揺動中心Y1,Y2までの距離L1は、これを距離L2より小さく設定しても、各ポール30A,30Bを揺動可能に支持する機能が低下することはない。本例のシートリフタにおいては、かかる観点より、L1<L2を満たすように各距離L1,L2を設定し、これによって各ポール30A,30Bの高さを小さくすることを可能とし、これにより伝動機構全体の高さを小さく留め、これに伴ってリフタ支持体8の高さ方向の幅を小さくすることを可能としたのである。このようにして、各要素の機能の低下を阻止しつつ、シートリフタの重量とコストを低減することができる。
【0058】
また、本例のシートリフタは、ハンドル3の回転軸線Xを中心とする円弧状の長孔29が形成されたガイド部材27と、その長孔29に摺動可能に嵌合していると共に、第1及び第2のポール30A,30Bを揺動可能に支持するポール支持部材31A,31Bとを有していて、長孔29の各端部29A,29Bがポール支持部材31A,31Bのストッパとしての用をなすように構成されている。かかるガイド部材27の長孔29により、第1及び第2のポール30A,30Bを正しく案内しながら、回転軸線Xのまわりに公転させることができ、しかもその長孔29の各端部29A,29Bが各ポール30A,30Bを停止させるストッパとしての機能を有しているので、第1及び第2のポール30A,30Bを案内する案内部材と、これを停止させるためのストッパを別々に設ける必要がなく、シートリフタの部品点数を減少させることができる。
【0059】
また、図示した例では、第1及び第2のポール支持部材31A,31Bを設け、そのそれぞれに第1及び第2のポール30A,30Bを揺動可能に支持したが、1つのポール支持部材を設け、その1つのポール支持部材に、第1及び第2のポール30A,30Bを共に揺動自在に支持するようにしてもよい。
【0060】
さらに、本例のシートリフタには、第1及び第2のポール30A,30Bの爪部34A,34Bがラチェットホィール26の歯35に確実に係合するように、その各ポール30A,30Bをラチェットホィール26の歯35に向けて付勢する付勢手段の一例であるばね38が設けられており、これにより、第1及び第2のポール30A,30Bの公転によって、ラチェットホィール26を正しく回転させることができる。しかも、図示した例のばね38は、第1及び第2のポール30A,30Bを共に保持する保持部38A,38Bを備えた1つの板ばねより成るため、当該ばね38の構造を簡素化することができる。
【0061】
本発明は、自動車の車室内に設けられる座席のシートクッションを昇降させるシートリフタに限らず、他の各種座席のシートクッション用のシートリフタにも広く適用できるものである。
【0062】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、ハンドルを回動操作することにより、シートクッションの上下位置を調節できると共に、ハンドルの回転軸線から第1及び第2のポールの揺動軸線までの距離を、その回転軸線からカムに当接する第1及び第2のポールのカム当接部までの距離よりも小さく設定することにより、シートリフタの各要素の機能を害することなく、シートリフタを小型化でき、その重量とコストを低減することができる。
【0063】
請求項2に係る発明によれば、公転する第1及び第2のポールを案内するガイド部材と、その各ポールを停止させるストッパを別々に設ける必要がなく、シートリフタの部品点数を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】座席の側面図である。
【図2】シートクッションが中間の高さ位置にあるときの伝動手段の状態を示す図である。
【図3】シートクッションが最上位の位置にあるときの伝動手段の状態を示す図である。
【図4】シートクッションが最下位の位置にあるときの伝動手段の状態を示す図である。
【図5】ハンドルとその回転をピニオンに伝える伝動機構の断面図である。
【図6】図5に示した要素を分離して示す分解断面図である。
【図7】ハンドルと第1及び第2のポールの位置関係を説明する図である。
【図8】伝動機構の一部の要素をそれぞれ示す図である。
【図9】ポールの爪部とラチェットホィールの歯の係合状態を説明する図である。
【図10】リターンスプリングを示す斜視図である。
【図11】ブレーキ装置の横断面図である。
【符号の説明】
3 ハンドル
8 リフタ支持体
21 ハンドル軸
26 ラチェットホィール
29 長孔
29A 端部
29B 端部
30A 第1のポール
30B 第2のポール
31A ポール支持部材
31B ポール支持部材
34A 爪部
34B 爪部
35 歯
36 カム
A 第1の方向
B 第2の方向
X 回転軸線
Y1 揺動軸部
Y2 揺動軸部

Claims (2)

  1. リフタ支持体に対して回転可能に支持されたハンドル軸と、該ハンドル軸に対して相対回転可能に該ハンドル軸に支持されたハンドルと、該ハンドルの回転時に、その回転軸線のまわりを公転し、かつ自らの揺動軸線を中心として揺動可能な第1及び第2のポールと、前記ハンドル軸と同心状に該ハンドル軸に固定されたラチェットホィールと、前記ハンドル軸と同心状に配置された回転体と、ハンドル軸の回転が前記回転体に伝わることを許容するが、該回転体にハンドル軸以外から回転力が加えられたとき、当該回転体が回転することを禁止するブレーキ手段と、前記回転体の回転をシートクッションの昇降動作に変換する伝動手段とを具備し、前記第1及び第2のポールの各爪部は、前記ラチェットホィールの歯に対し、該ラチェットホィールの周方向における互いに異なった位置でそれぞれ係合可能であり、前記第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第1のポールが第1の方向に公転したとき、該第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に噛み合って該ラチェットホィールを第1の方向に回転させ、かつ第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第1のポールが第1の方向と逆の第2の方向に公転したとき、該第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯に対し滑って該ラチェットホィールを回転させることがないように、該第1のポールの揺動軸線とラチェットホィールの歯に係合する第1のポールの爪部の相対位置を設定し、前記第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第2のポールが前記第2の方向に公転したとき、該第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に噛み合って該ラチェットホィールを第2の方向に回転させ、かつ第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に係合した状態で、該第2のポールが前記第1の方向に公転したとき、該第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯に対し滑って該ラチェットホィールを回転させることがないように、該第2のポールの揺動軸線とラチェットホィールの歯に係合する第2のポールの爪部の相対位置を設定し、中立位置にあった前記ハンドルを前記第1の方向に回転させたとき、それまでラチェットホィールの歯に係合していた第1及び第2のポールの爪部のうちの第2のポールの爪部がラチェットホィールの歯から離間してその係合を解除するように当該第2のポールを揺動させ、かつ中立位置にあった前記ハンドルを前記第2の方向に回転させたとき、それまでラチェットホィールの歯に係合していた第1及び第2のポールの爪部のうちの第1のポールの爪部がラチェットホィールの歯から離間してその係合を解除するように当該第1のポールを揺動させるカムを設け、前記ハンドルの回転軸線から前記第1及び第2のポールの揺動軸線までの距離をL1とし、前記ハンドルの回転軸線から前記カムに当接する第1及び第2のポールのカム当接部までの距離をL2としたとき、L1<L2となるように、当該距離L1,L2を設定したことを特徴とするシートリフタ。
  2. 前記ハンドルの回転軸線を中心とする円弧状の長孔が形成されたガイド部材と、前記長孔に摺動可能に嵌合していると共に、前記第1及び第2のポールを揺動可能に支持するポール支持部材とを有し、前記長孔の各端部が前記ポール支持部材のストッパとしての用をなす請求項1に記載のシートリフタ。
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