JP3888551B2 - 車両用ドアヒンジ装着構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドアヒンジ装着構造に関し、より詳しくは、ドアヒンジがドアに結合する剛性を充分に確保できるようにする技術に関する。
車両のドアヒンジはドアの自重を支えるだけでなく、ドアを過度に開く場合にも堅固にドアを車体に対して支持することができなければならない。
従って、ドアヒンジとドアとの結合剛性は非常に重要で、このような強い結合剛性を提供するため、ドアヒンジをドアに装着するためのブラケットとボルト及びナットの構造は非常に重要である。
特許文献１にも補強部材を用いで剛性を高めるドアヒンジの取り付け方法が開示されている。
特開２００２−２２５５６３号公報
本発明の目的は、ドアヒンジをドアに堅固に締結することができ、容易な組立性を確保し、ドアを車体に対して安定して堅固な装着状態で維持できるようにした車両のドアヒンジ装着構造を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明は、対向する内側平板と外側平板とを有し、前記２つの平板の垂直な断面は閉断面を形成する構造であって、前記内側平板には閉断面内部方向に陥没し且つ中央に孔が形成された陥没部が備えられたブラケットと、一端に第１フランジと他端に第１フランジより小さな径をもつ第２フランジが形成され、内部にねじ山が加工された締結ナットと、締結ボルトと、で構成されている。
前記締結ナットは、第２フランジが前記ブラケットの外側平板における閉断面の内側面に溶接され、第１フランジが内側平板における陥没部を埋めるように溶接されることでブラケットと結合される。
ブラケットは、内側平板が支持パネルに面接触するように置かれ、ドアヒンジは、支持パネルに面接触するように置かれる。
前記締結ボルトがドアヒンジと支持パネルとブラケットの締結ナットを貫通することにより、支持パネルに固定される。
また、前記ブラケットの内側平板には支持パネルを溶接するために、前記内側平板を延長して突出した形状の溶接部が備えられたことを特徴とする。
前記内側平板の陥没部に形成した孔は、前記第２フランジの直径より大きく形成したことを特徴とする。
前記締結ナットの第１フランジと第２フランジには、それぞれ溶接のための溶接突起が複数個備えられたことを特徴とする。
前記締結ボルトは、前記締結ナットとの組立が容易になるように先端にネジ山を形成せずにネジ山形成部位より直径が小さなガイド部を備えたことを特徴とする。
前記支持パネルはドアインナパネルであることを特徴とする。
本発明により、容易な組立作業によりドアヒンジをドアに堅固に締結することができ、窮極的にドアが車体に装着した状態が安定して堅固に維持するようにする。
以下、本発明の実施例を添付図により詳述する。
図１は本発明による車両のドアヒンジ装着構造を示した断面図であり、図２は本発明による図１の締結部の詳細断面図である。
図１でドア１は車体にドアヒンジ３を通じて回動可能な状態で装着しており、ドアヒンジ３の一方はドアに固定し、他方は車体に固定した構造である。
ドアヒンジ３をドア１に固定する構造を図２により説明すると、ドアヒンジ３が支持パネルとして使われるドアインナパネル５に密着した状態で、締結ボルト７がドアヒンジ３と支持パネルとして使われるドアインナパネル５を貫通してブラケット９により固定する締結ナット１１により堅固に締結した状態である。
ブラケット９の構造は図３と図４に示すように、対向する内側平板１３と外側平板１５を有し、２つの平板に垂直な断面は、図２で表す閉断面１７を形成する構造であり、内側平板１３が支持パネルであるドアインナパネル５に面接触した状態で結合する。
ブラケット９の内側平板１３には支持パネルに溶接するために、内側平板１３を延長して突出した形状の溶接部１９を備え、内側平板１３の締結ボルト７が貫通する部分周辺にはブラケット９の内側に陥没した陥没部２１を備えている。
締結ナット１１はブラケット９の２つの平板を連結するように形成しており、内部にはネジ山を加工してある。
締結ナット１１は図６に示すように陥没部２１に溶接して、陥没した部分に埋めるように形成した、第１フランジ２３を備え、外側平板１５のブラケット内側面に溶接する第２フランジ２５を備えており、締結ナット１１の第１フランジ２３と第２フランジ２５にはそれぞれ溶接のための溶接突起２７が複数個ずつ備えられている。
ブラケット９に締結ナット１１を溶接により取り付けた状態を図５に示す。
内側平板１３の陥没部２１に形成した孔２９は、第２フランジ２５の直径より大きく形成するようにし、第２フランジ２５が内側平板１３を簡単に通過して外側平板１５の内側面に接することができるようにしている。
図５は締結ナット１１をブラケット９に溶接した状態を示しており、まず図５に示すような状態で締結ナット１１をブラケット９と一体化させた後、支持パネルであるドアインナパネル５にブラケット９の溶接部１９を利用して溶接するようになる。
本実施例では支持パネルをドアインナパネル５としたが、ドアヒンジ３を車体に結合する部位にも本発明のような構造の適用が可能であるため、このような場合には支持パネルを車体パネルとすることができる。
上記したようにドアインナパネル５にブラケット９が溶接した状態で、ドアヒンジ３をドアインナパネル５に密着させ、締結ボルト７を締結すればドアヒンジ３の組立作業が完了する。
締結ボルト７はドアヒンジ３と支持パネルとを貫通して、締結ナット１１により締結することで、ブラケット９の２つの平板を順に貫通する。
締結ボルト７は図２で図示するように、締結ナット１１との組立が容易となるように先端にネジ山を形成せずに、ネジ山形成部位より直径が小さなガイド部３１を備えている。
このような構造により、ドアヒンジ３の締結作業を容易にすることができ、締結ボルト７のネジ結合初期に締結ボルト７が締結ナット１１に進入する角度がずれてネジ山が摩耗するなどの問題点を防止することができる。
上記のように結合したドアヒンジ３は締結ボルト７と締結ナット１１とが互いにネジ結合した長さが、図２のＬで示すように充分に確保でき、ブラケット９が閉断面１７を形成することで強い剛性を提供することができ、ドア１の自重を堅固で安定するように支えることはもちろん、ドア１を過度に開放する時に発生する衝撃力に対しても安定に支持することができるようになる。
本発明による車両用ドアヒンジ装着構造を示した断面図である。 図１の締結部の詳細断面図である。 ブラケットの斜視図である。 図３のブラケットを反対方向から観測した図面である。 締結ナットの構造を示した斜視図である。 ブラケットと締結ナットとの結合状態を示した斜視図である。
符号の説明
１ ドア
３ ドアヒンジ
５ ドアインナパネル
７ 締結ボルト
９ ブラケット
１１ 締結ナット
１３ 内側平板
１５ 外側平板
１７ 閉断面
１９ 溶接部
２１ 陥没部
２３ 第１フランジ
２５ 第２フランジ
２７ 溶接突起
２９ 孔

Claims (6)

  1. 対向する内側平板と外側平板とで閉断面を形成するよう成形され、前記内側平板には中央に孔が形成された陥没部が備えられたブラケットと、
    一端に第１フランジと他端に前記第１フランジより小さな径をもつ第２フランジが形成され、内部にねじ山が加工された締結ナットと、
    締結ボルトと、
    で構成される車両用ドアヒンジ装着構造であって、
    前記ブラケットと前記締結ナットは、前記第２フランジがブラケットの外側平板における閉断面の内側面に溶接され、前記第１フランジが内側平板における陥没部を埋めるように溶接されることで一体に結合され、
    前記内側平板が支持パネルに面接触するように置かれ、
    前記ドアヒンジが、前記支持パネルに密接するように置かれ、
    前記締結ボルトが、前記ドアヒンジと前記支持パネルと前記ブラケットの締結ナットを貫通することにより、支持パネルに固定されることを特徴とする車両用ドアヒンジ装着構造。
  2. 前記ブラケットの内側平板には、前記内側平板を延長して突出した形状の溶接部が備えられたことを特徴とする請求項１に記載の車両用ドアヒンジ装着構造。
  3. 前記内側平板の陥没部に形成した孔は、前記第２フランジの直径より大きく形成したことを特徴とする請求項１に記載の車両用ドアヒンジ装着構造。
  4. 前記締結ナットの第１フランジと第２フランジには、それぞれ溶接突起が複数個備えられたことを特徴とする請求項１に記載の車両用ドアヒンジ装着構造。
  5. 前記締結ボルトは、先端にネジ山を形成せずにネジ山形成部位より直径が小さなガイド部を備えたことを特徴とする請求項１に記載の車両用ドアヒンジ装着構造。
  6. 前記支持パネルはドアインナパネルであることを特徴とする請求項１に記載の車両用ドアヒンジ装着構造。
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