JP2003201735A - ユニット式建物 - Google Patents

ユニット式建物

Info

Publication number
JP2003201735A
JP2003201735A JP2002000738A JP2002000738A JP2003201735A JP 2003201735 A JP2003201735 A JP 2003201735A JP 2002000738 A JP2002000738 A JP 2002000738A JP 2002000738 A JP2002000738 A JP 2002000738A JP 2003201735 A JP2003201735 A JP 2003201735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
unit
reinforcing
building unit
overhanging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002000738A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3887233B2 (ja
Inventor
Yutaka Komatsu
裕 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2002000738A priority Critical patent/JP3887233B2/ja
Publication of JP2003201735A publication Critical patent/JP2003201735A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3887233B2 publication Critical patent/JP3887233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物ユニットの製造効率を維持しつつオーバ
ーハング部を形成可能なユニット式建物を提供するこ
と。 【解決手段】 ユニット式建物は、四隅の柱41の上下
端を天井梁42および床梁43で連結して箱状に形成さ
れたフレーム40,47を有する建物ユニットを複数有
し、下側建物ユニット32と、この下側建物ユニット3
2の上に積層されて少なくとも一部の側面が下側ユニッ
ト32の側面より屋外側に張り出した張出部を有する張
出建物ユニット30とを含んで構成されるオーバーハン
グ部を有し、張出建物ユニット30および下側建物ユニ
ット32の張出部の張り出し方向に沿った側面に補強部
材70を備え、この補強部材70は、張出部を先端で支
持する補強梁71と、この補強梁に一端側で連結されて
略鉛直方向に延びかつ下側建物ユニット32に支持され
る補強柱72とを含んで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、四隅の柱
の上下端を天井梁および床梁で連結して箱状に形成され
たフレームを有する建物ユニットを複数有し、下側建物
ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層されて少
なくとも一部の側面が下側ユニットの側面より屋外側に
張り出した張出部を有する張出建物ユニットとを含んで
構成されるオーバーハング部を有するユニット式建物に
関する。
【0002】
【背景技術】従来より、工場で製造した箱状の建物ユニ
ットを、建築現場で複数連結させて建築されるユニット
式建物が利用されている。このユニット式建物を形成す
る建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁お
よび床梁で連結した箱状のフレームを有するものが一般
的である。フレームには、天井梁に支持される天井面
材、床梁に支持される床面材および部屋を仕切る間仕切
壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等で形成された
外壁等の外装材が工場で組付けられる。このようなユニ
ット式建物によれば、工場において箱状のフレームに内
装材や外装材の取り付け作業まで行って建物ユニットを
製造した後、その建物ユニットを現場に運搬して連結作
業を行うだけで建物が完成するから、建築現場での作業
が大幅に削減され、工事を短期間で完了できるというメ
リットが得られる。
【0003】以上のようなユニット式建物において、下
側建物ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層さ
れて少なくとも一部の側面が下側ユニットの側面より屋
外側に張り出した張出部を有する張出建物ユニットとで
オーバーハング部を形成する場合がある。この場合、下
側建物ユニットと同一平面形状である上側建物ユニット
と、この上側建物ユニットの側面に取り付けられる拡張
建物ユニットとで張出建物ユニットを構成し、建築現場
において、下側建物ユニット上に上側建物ユニットを積
層した後、上側建物ユニットの側面に拡張建物ユニット
を連結することによりオーバーハング部を形成していた
(特許第2720956号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、張出部
に相当する拡張建物ユニットは、上側建物ユニットの側
面に片持ち支持されるため、拡張建物ユニットやこの拡
張建物ユニットを支持する上側建物ユニットのフレーム
の構造耐力を高める必要があった。したがって、拡張建
物ユニットやこの拡張建物ユニットを支持する上側建物
ユニットの製造に通常の建物ユニットと異なる部材を用
いることとなり、工場での建物ユニットの製造効率が低
下するおそれがあった。
【0005】本発明の目的は、建物ユニットの製造効率
を維持しつつオーバーハング部を形成可能なユニット式
建物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のユニット式建物は、次の構成を採用する。
本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載の
ユニット式建物10は、四隅の柱41の上下端を天井梁
42および床梁43で連結して箱状に形成されたフレー
ム40,47を有する建物ユニットを複数有し、下側建
物ユニット32と、この下側建物ユニットの上に積層さ
れて少なくとも一部の側面が前記下側ユニットの側面よ
り屋外側に張り出した張出部31を有する張出建物ユニ
ット30とを含んで構成されるオーバーハング部16を
有するユニット式建物であって、前記張出建物ユニット
および/または下側建物ユニットの前記張出部の張り出
し方向に沿った側面に補強部材70を備え、この補強部
材は、前記張出部を先端で支持する補強梁71と、この
補強梁に一端側で連結されて略鉛直方向に延びかつ前記
建物ユニットに支持される補強柱72とを含んで構成さ
れていることを特徴とする。
【0007】この発明によれば、張出部を先端で支持す
る補強梁を設けたので、張出部の鉛直荷重によって補強
梁の先端(張出部の鉛直荷重の作用点)から基端に向か
うに従って大きくなる曲げモーメントが生じる。ここ
で、補強梁に一端で連結されて略鉛直方向に延びる補強
柱を設け、補強柱を所定の力で建物ユニットに支持した
ので、この補強柱に加わる力の作用点から補強柱の一
端、つまり補強梁との連結部分に向かうに従って大きく
なる抵抗曲げモーメントが生じるから、張出部の鉛直荷
重による曲げモーメントに抵抗できる。したがって、補
強部材を設けるだけで下側建物ユニットおよび張出建物
ユニットに何ら手を加えることなく張出部を支持するこ
とができるから、建物ユニットの製造効率を維持しつつ
オーバーハング部を形成できる。
【0008】また、補強部材を張出建物ユニットおよび
/または下側建物ユニットの張出部の張り出し方向に沿
った側面に設けたので、補強梁の長さを自在に調整でき
るから、例えば、補強梁の補強柱との連結部分を支点と
して、この支点から補強梁の基端までのいずれかで補強
梁に下向きの力を加えることによって、てこの原理によ
り、容易に張出部を支持できる。また、張出建物ユニッ
トまたは下側建物ユニットに建物ユニットを水平方向に
連結しても、各建物ユニット同士の間の隙間に補強部材
を隠蔽できるから、外観を良好にできる。
【0009】請求項2に記載のユニット式建物は、請求
項1に記載のユニット式建物において、前記補強柱は、
その他端で前記建物ユニットに支持されていることを特
徴とする。この発明によれば、補強柱をその他端で建物
ユニットに支持したので、張出部の鉛直荷重に対して最
も小さな支持力で支持できるから、ユニット式建物をさ
らに簡易な構造にできる。
【0010】請求項3に記載のユニット式建物は、請求
項1または2に記載のユニット式建物において、前記補
強柱は、前記建物ユニットの柱に沿って設けられている
ことを特徴とする。この発明によれば、補強柱を建物ユ
ニットの柱に沿って設けたので、建物ユニットの柱で補
強柱の変形を抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対す
る補強部材の支持力を向上できる。
【0011】請求項4に記載のユニット式建物は、請求
項1から3のいずれかに記載のユニット式建物におい
て、前記補強柱は、2本であることを特徴とする。この
発明によれば、補強柱を2本としたので、張出部の鉛直
荷重による曲げモーメント対して2本の補強柱で抵抗で
きるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力
をさらに向上できる。
【0012】請求項5に記載のユニット式建物は、請求
項4に記載のユニット式建物において、前記各補強柱の
他端側同士を連結する連結梁73を備えていることを特
徴とする。この発明によれば、各補強柱の他端側同士を
連結する連結梁を設けたので、補強部材を補強梁、補強
柱および連結梁で枠状に形成できるから、補強部材全体
の剛性を高めることができる。
【0013】請求項6に記載のユニット式建物は、請求
項5に記載のユニット式建物において、前記連結梁は、
前記建物ユニットの天井梁または床梁に沿って設けられ
ていることを特徴とする。この発明によれば、連結梁を
建物ユニットの天井梁または床梁に沿って設けたので、
建物ユニットの天井梁または床梁で連結梁の変形を抑制
できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持
力をさらに向上できる。
【0014】請求項7に記載のユニット式建物は、請求
項1から6のいずれかに記載のユニット式建物におい
て、前記補強梁は、前記張出建物ユニットおよび前記下
側建物ユニットの間に介装される接合プレート74A、
74Bを備えていることを特徴とする。この発明によれ
ば、補強梁に接合プレートを設けたので、補強梁を例え
ばボルト等で建物ユニットの側面に固定する場合に比
べ、補強梁を強固に建物ユニットに連結できるから、張
出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力をさらに向上
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係るユニ
ット式建物10の全体斜視図が示されている。このユニ
ット式建物10は、基礎11と、この基礎11の上に形
成される建物本体12と、この建物本体12の上に形成
される屋根13とを備えている。
【0016】このうち、建物本体12は、1階建物部分
14と、この1階建物部分14の上に積層された2階建
物部分15とを備えている。1階建物部分14は、建物
本体12の外周縁に沿ってL字形状に配置された4個の
建物ユニット20と、この建物ユニット20で形成され
たL字形状の入隅部分に配置された下側建物ユニット3
2とを含んで構成されている。2階建物部分15は、1
階建物部分14の建物ユニット20の上に配置された4
個の建物ユニット20と、破線でも示すように、下側建
物ユニット32の上に配置された2個の張出建物ユニッ
ト30とを含んで構成されている。張出建物ユニット3
0は、その一部の側面が下側建物ユニット32の側面よ
り屋外側に張り出した張出部31を有している。下側建
物ユニット32と張出建物ユニット30とでオーバーハ
ング部16が形成されている。
【0017】図2には、オーバーハング部16の分解斜
視図が示されている。互いに隣接する下側建物ユニット
32同士および張出建物ユニット30同士の間の隙間に
は、つまり、下側建物ユニット32および張出建物ユニ
ット30の張出部31の張り出し方向に沿った側面に
は、補強部材70が設けられている。下側建物ユニット
32は、箱状のフレーム40を有し、このフレーム40
は、四隅の柱41とこれら柱41の上下端を連結する天
井梁42および床梁43とを備えている。このうち、柱
41と天井梁42とは、柱41の柱頭側に配置される柱
頭接合部材45を介して連結され、柱41と床梁43と
は、柱41の柱脚側に配置される柱脚接合部材46を介
して連結されている。また、対向する長辺側の天井梁4
2の間には、天井面材を支持するための天井小梁が架け
渡され(図示省略)、また、対向する長辺側の床梁43
の間には、床を形成するパーチクルボード等の床面材を
支持するための複数の根太が架け渡されている(図示省
略)。なお、1階建物部分14および2階建物部分15
を構成する建物ユニット20は、下側建物ユニット32
と同じフレーム40を備えている。
【0018】張出建物ユニット30は、下側建物ユニッ
ト32のフレーム40と、このフレーム40に接合され
た箱状の張出フレーム47とを含んで構成されている。
張出フレーム47は、フレーム40の長辺側の天井梁4
2が延長されて形成された2本の支持天井梁42Aと、
フレーム40の長辺側の床梁43が延長されて形成され
た2本の支持床梁43Aと、2本の支持天井梁42Aの
先端を連結する張出天井梁42Bと、2本の支持床梁4
3Aの先端を連結する張出床梁43Bと、支持天井梁4
2Aおよび支持床梁43Aの先端を連結する張出柱41
Aとを備えている。また、張出柱41Aと支持天井梁4
2Aおよび張出天井梁42Bとは、柱頭接合部材45を
介して連結され、張出柱41Aと支持床梁43Aおよび
張出床梁43Bとは、柱脚接合部材46を介して連結さ
れている。
【0019】図3には、建物ユニット20同士の連結部
分の分解斜視図が示されている。建物ユニット20同士
の連結には、平板状のシアプレート60が用いられる。
シアプレート60が、1階建物部分14の建物ユニット
20の隣接する複数の柱頭接合部材45と、これらの柱
頭接合部材45の上に積層される2階建物部分15の建
物ユニット20の柱脚接合部材46との間に介在される
ことにより、上下方向および水平方向に隣接する建物ユ
ニット20同士が連結される。
【0020】具体的には、柱頭接合部材45の上面に
は、位置決めピン45Aと、挿通孔45Bとが設けら
れ、柱脚接合部材46の下面には、図示しない位置決め
孔と、挿通孔46Bとが設けられ、シアプレート60に
は、位置決め孔60Aと挿通孔60Bとが設けられてい
る。
【0021】1階建物部分14の建物ユニット20の柱
頭接合部材45の位置決めピン45Aが、シアプレート
60の位置決め孔60Aに挿通されて、2階建物部分1
5の建物ユニット20の柱脚接合部材46の位置決め孔
に嵌合されることにより、建物ユニット20同士の位置
が決定される。続いて、1階建物部分14の建物ユニッ
ト20の柱頭接合部材45の挿通孔45B、シアプレー
ト60の挿通孔60Bおよび2階建物部分15の建物ユ
ニット20の柱脚接合部材46の挿通孔46Bにボルト
81Aが挿通され、このボルト81Aにナット81Bが
螺合されて緊締されることにより、建物ユニット20同
士が連結される。
【0022】図4には、補強部材70の全体斜視図が示
されている。補強部材70は、補強梁71と、この補強
梁71に一端側としての上端で連結されて略鉛直方向に
延びる2本の補強柱72と、この補強柱72の他端側と
しての下端同士を連結する連結梁73とを含んで構成さ
れている。補強梁71は、断面縦長の長方形でかつ継目
なく一体成形された直線状の筒状部材であって、その高
さ方向中間にシアプレート60と同一形状の3つの接合
プレート74を備えている。接合プレート74は、補強
梁71の長さ方向両端に設けられた接合プレート74
A、74Cと、補強梁71の長さ方向中間でかつ接合プ
レート74C近傍に設けられた接合プレート74Bとを
含んで構成されている。補強柱72は、補強梁71と同
じ幅を有する直線状の筒状部材であって、その上端で補
強梁71の接合プレート74A、74Bが設けられた部
分に連結されている。連結梁73は、補強梁71と同じ
幅を有する直線状の筒状部材であって、その両端面つま
り補強柱72の下端に相当する部分に、4つの挿通孔7
5Aを有する接合プレート75を備えている。
【0023】図5には、補強部材70と下側建物ユニッ
ト32および張出建物ユニット30との連結部分の分解
斜視図が示されている。補強梁71の接合プレート74
A、74Bは、シアプレート60と同様に、下側建物ユ
ニット32の隣接する複数の柱頭接合部材45と、これ
らの柱頭接合部材45の上に積層される張出建物ユニッ
ト30のフレーム40の柱脚接合部材46との間に介装
される。補強梁71の接合プレート74Cは、張出建物
ユニット30の張出フレーム47の柱脚接合部材46の
下に配置され、補強梁71は、接合プレート74Cを介
して張出部31をその先端で支持する。
【0024】補強梁71の梁幅は、互いに隣接する張出
建物ユニット30の間に形成される隙間および互いに隣
接する下側建物ユニット32の間に形成される隙間より
僅かに狭くなっている。また、補強梁71の梁成は、張
出建物ユニット30の床梁43の上端から下側建物ユニ
ット32の天井梁42の下端に亘っている。したがっ
て、補強梁71の側面は、2つの張出建物ユニット30
の天井梁42の側面および2つの下側建物ユニット32
の床梁43の側面にほぼ当接している。
【0025】各補強柱72は、互いに隣接する2つの張
出建物ユニット30の柱41に沿って配置され、これら
柱41の側面にほぼ当接している。連結梁73は、互い
に隣接する2つの下側建物ユニット32の床梁43に沿
って配置され、これら床梁43の側面にほぼ当接してい
る。連結梁73の接合プレート75は、互いに隣接する
2つの下側建物ユニット32の柱脚接合部材46に跨っ
て配置され、挿通孔75Aおよび下側建物ユニット32
の柱脚接合部材46に設けられた挿通孔にボルト81A
が挿通され、このボルト81Aにナットが螺合されて緊
締されることにより、接合プレート75を介して補強柱
72がその下端で下側建物ユニット32に支持される。
【0026】次に、ユニット式建物10の組み立て手順
を図6を参照しながら説明する。まず、建物ユニット2
0、下側建物ユニット32、張出建物ユニット30およ
び補強部材70を工場で製作した後、建築現場に運搬す
る。建築現場では、基礎11を施工した後、この基礎1
1の上に建物ユニット20および下側建物ユニット32
を配置して1階建物部分14を形成する。
【0027】次に、互いに隣接する2つの下側建物ユニ
ット32の間の隙間には、補強部材70を配置し、下側
建物ユニット32の柱頭接合部材45の位置決めピン4
5Aを利用して補強部材70の位置を決定する。補強部
材70の位置決め完了後、連結梁73の接合プレート7
5を下側建物ユニット32柱脚接合部材46に固定す
る。なお、1階建物部分14の補強部材70が設けられ
ていない柱頭接合部材45の上には、シアプレート60
を配置して、各建物ユニット20および下側建物ユニッ
ト32の位置を決定する。
【0028】続いて、1階建物部分14の建物ユニット
20の上に建物ユニット20を載置し、下側建物ユニッ
ト32の上に張出建物ユニット30を載置した後連結し
て、2階建物部分15を形成する。張出建物ユニット3
0については、フレーム40の柱脚接合部材46を接合
プレート74A、74B上に連結し、張出フレーム47
の柱脚接合部材46を接合プレート74C上に連結し
て、張出建物ユニット30および補強部材70を一体化
させる。最後に、2階建物部分15の上に屋根13を形
成する。
【0029】したがって、本実施形態によれば以下の効
果がある。 (1)張出部31を先端の接合プレート74Cで支持する
補強梁71を設けたので、張出部31の鉛直荷重によっ
て補強梁71の先端(接合プレート74C)から基端
(接合プレート74A)に向かうに従って大きくなる曲
げモーメントが生じる。ここで、補強梁71の接合プレ
ート74B、74Cが設けられた部分に上端で連結され
て略鉛直方向に延びる補強柱72を連結し、補強柱72
を連結梁73の接合プレート75を介して下側建物ユニ
ット32に支持したので、この補強柱72に加わる力の
作用点から補強柱72の上端、つまり補強梁71との連
結部分に向かうに従って大きくなる抵抗曲げモーメント
が生じるから、張出部31の鉛直荷重による曲げモーメ
ントに抵抗できる。したがって、補強部材70を設ける
だけで、下側建物ユニット32および張出建物ユニット
30に何ら手を加えることなく張出部31を形成できる
から、建物ユニット20の製造効率を維持しつつオーバ
ーハング部16を形成できる。
【0030】(2)補強部材70を張出建物ユニット30
および下側建物ユニット32の張出部31の張り出し方
向に沿った側面に設けたので、補強梁71の長さを自在
に調整できるから、補強梁71の接合プレート74Bを
支点として、補強梁71の接合プレート74Aで補強梁
71を支持したので、てこの原理により、容易に張出部
31を支持できる。また、張出建物ユニット30または
下側建物ユニット32を水平方向に連結しても、各建物
ユニット30,32同士の間の隙間に補強部材を隠蔽で
きるから、外観を良好にできる。
【0031】(3)補強柱72をその下端で下側建物ユニ
ット32に支持したので、張出部31の鉛直荷重に対し
て最も小さな支持力で支持できるから、ユニット式建物
10をさらに簡易な構造にできる。
【0032】(4)補強柱72を下側建物ユニット32の
柱41に沿って設けたので、下側建物ユニット32の柱
41で補強柱72の変形を抑制できるから、張出部31
の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力を向上でき
る。
【0033】(5)補強柱72を2本としたので、張出部
31の鉛直荷重による曲げモーメント対して2本の補強
柱72で抵抗できるから、張出部31の鉛直荷重に対す
る補強部材70の支持力をさらに向上できる。
【0034】(6)各補強柱72の下端同士を連結する連
結梁73を設けたので、補強部材70を補強梁71、補
強柱72および連結梁73で枠状に形成できるから、補
強部材70全体の剛性を高めることができる。
【0035】(7)連結梁73を下側建物ユニット32の
床梁43に沿って設けたので、下側建物ユニット32の
床梁43で連結梁73の変形を抑制できるから、張出部
31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持力をさらに
向上できる。
【0036】(8)補強梁71に接合プレート74A、7
4Bを設けたので、補強梁71を建物ユニットの側面に
固定する場合に比べ、補強梁71を強固に下側建物ユニ
ット32および張出建物ユニット30に連結できるか
ら、張出部31の鉛直荷重に対する補強部材70の支持
力をさらに向上できる。
【0037】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、本
実施形態では、2本の補強柱72の下端同士を連結する
連結梁73を設けたが、図7(A)に示すように、連結梁
73を設けなくてもよい。また、本実施形態では、2本
の補強柱72をその上端で補強梁71の接合プレート7
4A、74Bが設けられた部分に連結したが、これに限
らず、図7(B)に示すように、補強柱72を1本とし、
補強梁71の接合プレート74Aが設けられた部分や接
合プレート74Bが設けられた部分に上端または下端で
連結してもよく、また、接合プレート74Cが設けられ
た部分に下端で連結してもよい。
【0038】また、図8(C)に示すように、2本の補強
柱72をその下端で補強梁71の接合プレート74A、
74B、74Cが設けられた部分のいずれか2箇所に連
結してもよいし、さらに、図8(D)に示すように、連結
梁73を設けなくてもよい。
【0039】また、図9(E)に示すように、補強梁71
に接合プレート74B、74Cのみを設けて、この補強
梁71の接合プレート74Bが設けられた部分に1本の
補強柱72をその上端または下端で連結してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明のユニット式建物によれば、次の
ような効果が得られる。請求項1に記載のユニット式建
物によれば、補強部材を設けるだけで下側建物ユニット
および張出建物ユニットに何ら手を加えることなく張出
部を支持することができるから、建物ユニットの製造効
率を維持しつつオーバーハング部を形成できる。また、
てこの原理により容易に張出部を支持できる。また、外
観を良好にできる。
【0041】請求項2に記載のユニット式建物によれ
ば、張出部の鉛直荷重に対して最も小さな支持力で支持
できるから、ユニット式建物をさらに簡易な構造にでき
る。
【0042】請求項3に記載のユニット式建物によれ
ば、建物ユニットの柱で補強柱の変形を抑制できるか
ら、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持力を向上
できる。
【0043】請求項4に記載のユニット式建物によれ
ば、張出部の鉛直荷重による曲げモーメント対して2本
の補強柱で抵抗できるから、張出部の鉛直荷重に対する
補強部材の支持力をさらに向上できる。
【0044】請求項5に記載のユニット式建物によれ
ば、補強部材を補強梁、補強柱および連結梁で枠状に形
成できるから、補強部材全体の剛性を高めることができ
る。
【0045】請求項6に記載のユニット式建物によれ
ば、建物ユニットの天井梁または床梁で連結梁の変形を
抑制できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の
支持力をさらに向上できる。
【0046】請求項7に記載のユニット式建物によれ
ば、補強梁を例えばボルト等で建物ユニットの側面に固
定する場合に比べ、補強梁を強固に建物ユニットに連結
できるから、張出部の鉛直荷重に対する補強部材の支持
力をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態に係るオーバーハング部の分解斜
視図である。
【図3】前記実施形態に係る建物ユニット同士の連結部
分の分解斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る補強部材の全体斜視図であ
る。
【図5】前記実施形態に係る補強部材と下側建物ユニッ
トおよび張出建物ユニットとの連結部分の分解斜視図で
ある。
【図6】前記実施形態に係るユニット式建物の組み立て
手順を説明するための図である。
【図7】本発明の変形例に係る補強部材の側面図であ
る。
【図8】本発明の別の変形例に係る補強部材の側面図で
ある。
【図9】本発明のさらに別の変形例に係る補強部材の側
面図である。
【符号の説明】
10 ユニット式建物 16 オーバーハング部 30 張出建物ユニット 31 張出部 32 下側建物ユニット 40,47 フレーム 41 柱 42 天井梁 43 床梁 70 補強部材 71 補強梁 72 補強柱 73 連結梁 74A、74B 接合プレート

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で
    連結して箱状に形成されたフレームを有する建物ユニッ
    トを複数有し、下側建物ユニットと、この下側建物ユニ
    ットの上に積層されて少なくとも一部の側面が前記下側
    ユニットの側面より屋外側に張り出した張出部を有する
    張出建物ユニットとを含んで構成されるオーバーハング
    部を有するユニット式建物であって、 前記張出建物ユニットおよび/または下側建物ユニット
    の前記張出部の張り出し方向に沿った側面に補強部材を
    備え、 この補強部材は、前記張出部を先端で支持する補強梁
    と、この補強梁に一端側で連結されて略鉛直方向に延び
    かつ前記建物ユニットに支持される補強柱とを含んで構
    成されていることを特徴とするユニット式建物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、 前記補強柱は、その他端で前記建物ユニットに支持され
    ていることを特徴とするユニット式建物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のユニット式建
    物において、 前記補強柱は、前記建物ユニットの柱に沿って設けられ
    ていることを特徴とするユニット式建物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のユニ
    ット式建物において、 前記補強柱は、2本であることを特徴とするユニット式
    建物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のユニット式建物におい
    て、 前記各補強柱の他端側同士を連結する連結梁を備えてい
    ることを特徴とするユニット式建物。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のユニット式建物におい
    て、 前記連結梁は、前記建物ユニットの天井梁または床梁に
    沿って設けられていることを特徴とするユニット式建
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のユニ
    ット式建物において、 前記補強梁は、前記張出建物ユニットおよび前記下側建
    物ユニットの間に介装される接合プレートを備えている
    ことを特徴とするユニット式建物。
JP2002000738A 2002-01-07 2002-01-07 ユニット式建物 Expired - Fee Related JP3887233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002000738A JP3887233B2 (ja) 2002-01-07 2002-01-07 ユニット式建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002000738A JP3887233B2 (ja) 2002-01-07 2002-01-07 ユニット式建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003201735A true JP2003201735A (ja) 2003-07-18
JP3887233B2 JP3887233B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=27641037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002000738A Expired - Fee Related JP3887233B2 (ja) 2002-01-07 2002-01-07 ユニット式建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3887233B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007285061A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp ユニット建物
JP2018119288A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 トヨタホーム株式会社 建物構造及び建物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007285061A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp ユニット建物
JP2018119288A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 トヨタホーム株式会社 建物構造及び建物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3887233B2 (ja) 2007-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006152557A (ja) スチールハウスの構造形式および構築方法
JP2002097722A (ja) ユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材
JP5123602B2 (ja) ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法
JP2002081140A (ja) ユニット式建物
JP2003201735A (ja) ユニット式建物
JP4717245B2 (ja) ユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材
JP5000881B2 (ja) ユニット式建物およびそのユニット式建物の施工方法
JP3893061B2 (ja) ユニット式建物
JP2001164658A (ja) 梁の接合構造及びユニット建物
JP4227874B2 (ja) 建物ユニットの柱と梁の接合構造
JP2000257161A (ja) ユニット式建物
JP4801856B2 (ja) ユニット式建物
JP4749611B2 (ja) ユニット式建物およびその建築方法
JP3797725B2 (ja) 吹き抜けの補強構造
JP5342886B2 (ja) ユニット式建物
JP2001107502A (ja) ユニット式建物の小屋裏構造
JP3771782B2 (ja) ユニット式建物
JP2023086531A (ja) スキップフロア構造及び建物
JP2002188210A (ja) ユニット式建物
JP2003105863A (ja) 建物ユニット及びユニット建物
JP2003253764A (ja) 建物ユニット
JP2001090182A (ja) 柱梁の接合部構造
JPH09279690A (ja) 木造住宅ユニット
JPH1061022A (ja) ユニット建物とその構築方法
JP2003082768A (ja) ユニット建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3887233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees