JP3884288B2 - 微小変位装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の製造、光ファイバーの接続、高倍率顕微鏡等の微小範囲の位置決めを必要とする分野において用いられる微小変位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、位置決め装置は、ネジ機構が用いられるが、近時、超精密加工、半導体の製造、バイオテクノロジー、光ファイバーの接続等の分野では、μmオーダ、サブμmオーダ、更にはnmオーダの微小範囲の位置決めが求められており、該微小範囲の変位装置としては、ピエゾ素子等の圧電アクチュエータが用いられている。
【0003】
上記圧電アクチュエータの変位量は、一定の微小量からなるため、該圧電アクチュエータの変位量では、所望の変位量を得ることができず、このため、例えば特公平7−1457号公報及び特公平7−1458号公報に示されるように、圧電アクチュエータの変位を、複数のてこからなる変位拡大機構を介して移動部に伝達し、所定変位量を得る微小変位装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記微小変位装置は、固定側剛体部及び移動側剛体部を、それぞれ薄肉からなる弾性ヒンジに連結された2個の梁又は全長に亘り可撓性を有する薄肉平板(以下これらを撓み梁という)にて連結し、これら両剛体部及び両撓み梁で囲まれた空間に、上記圧電アクチュエータ(微小変位アクチュエータ)及び変位拡大機構(変位変更手段)を配置している。このため、限られた空間にてこからなる変位拡大機構を配置する関係上、てこの長さが規制され、1個当りのてこ倍率を充分にとれず、所望の拡大比(変倍比)を得るためには、てこを何段にも重ねる必要があり、変位拡大機構のヒンジ数が多くなることによる摩擦損の増大により、圧電アクチュエータのエネルギが移動部の移動に有効に用いられない。
【0005】
また、拡大機構を構成するてこが、上記剛体部及び撓み梁の中に囲われているので、スクリューによる手動粗動機構を組込むためには、剛体部又は撓み梁に貫通孔を形成する等の複雑な構造を必要とすると共に、強度及び動きのバランス上も不利な構成になってしまう。
【0006】
更に、薄肉平板構造故に外力によるダメージを受け易い撓み梁が、最外側に位置して固定側剛体部と移動側剛体部とを連結する構造となっているので、該撓み梁が外力を受けて変形等のダメージを受け易い構造になっている。
【0007】
そこで、本発明は、変位変更手段及び微小変位アクチュエータを剛体部及び撓み梁の空間の外側に配置し、もって上述した課題を解決した微小変位装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、2個の剛体部(15と17)(17と24)(102と103)(103と105)と、これら剛体部を相対移動可能に連結する少なくとも2個の撓み梁(19a,19b)(25a,25b)(107a,107b)(119a,119b)と、前記2個の剛体部に相対変位を生じる微小変位アクチュエータ(20)(26)(109)(120)と、を備えてなる微小変位装置(1)(101)において、
前記2個の剛体部にそれぞれ連結されると共に前記微小変位アクチュエータに当接し、前記2個の剛体部の内の一方に連結する連結部(22)(30)(111)(122)を支点とし、他方に連結する連結部(23)(29)(112)(123)を作用点とし、前記微小変位アクチュエータの当接部(5b)(6b)(113a)(125a)を力点として、前記一方の剛体部との間で前記微小変位アクチュエータが前記力点に生じる変位を、変倍して前記作用点から前記他方の剛体部へ伝達する変位変更手段(16)(18)(110)(121)を備え、
該変位変更手段及び前記微小変位アクチュエータとが、前記2個の剛体部と2個の撓み梁とで囲まれた空間部(C)の外側に配置され
前記微小変位アクチュエータ(20)(26)(109)(120)は、前記一方の剛体部に形成された凹部(15a)(17a)(102d)(103d)に配置されると共に、その変位方向の端面が前記凹部の開口に開放されて位置し、
前記変位変更手段(16)(18)(110)(121)に調整スクリュー(5)(6)(113)(125)が貫通して螺合されて、該調整スクリューの先端が前記微小変位アクチュエータの開放側端面に当接し、かつ前記変位変更手段が、前記2個の撓み梁の一方(19a)(25a)(107b)(119a)の外側を覆うように配置されてなる、
ことを特徴とする微小変位装置にある。
【0009】
なお、上記撓み梁は、略々全長に亘り薄肉平板からなるものに限らず、剛体部との連結部のみが薄肉部からなる、いわゆる弾性ヒンジで連結した梁を含む概念である。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記撓み梁は、長手方向略々全長に亘る薄肉平板からなる、請求項1記載の微小変位装置にある。
【0012】
請求項に係る本発明は、前記2個の剛体部の間に、前記変位変更手段の力点が前記微小変位アクチュエータに常に当接するように付勢する付勢手段(21)(27)(115)(127)を介在してなる、
請求項1又は2記載の微小変位装置にある。
【0013】
請求項に係る本発明は、前記支点及び作用点となる連結部は、平行な薄肉平板からなる撓み梁(22,23)(30,39)(111,112)(122,123)である、
請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置にある。
【0014】
請求項に係る本発明は、前記変位変更手段は、前記力点に作用する変位を前記作用点に拡大して伝達する変位拡大手段(16,18,110,121)である、
請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置にある。
【0015】
請求項に係る本発明は(例えば図3参照)、前記2個の剛体部(15,17)(17,24)を連結する前記2個の撓み梁(19a,19b)(25a,25b)は、互いに平行に配置され、前記一方の剛体部(15又は17)に対して前記他方の剛体部(17又は24)を平行に変位自在に支持してなる、
請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置にある。
【0016】
請求項に係る本発明は(例えば図10(a)(b)参照)、前記2個の剛体部(102,103)(103,105)を連結する前記2個の撓み梁(107a,107b)(119a,119b)は、所定の一軸(X又はY)に向くように傾斜(θx,θy)して配置され、前記一方の剛体部(102又は103)に対して前記他方の剛体部(103又は105)を前記一軸を中心に揺動自在に支持してなる、
請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置にある。
【0017】
請求項に係る本発明は(例えば図12,図13参照)、前記2個の剛体部(15,17)との間の相対変位を、機械式変位変更機構(80,82)を介して変倍して伝達される被検出部(80c,82c)と、
該被検出部に近接して配置され該被検出部の変位を検出する変位センサ(81)と、を備え、
該変位センサにて検出された検出値に基づき前記微小変位アクチュエータ(20)をフィードバック制御してなる、
請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置にある。
【0018】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、実施の形態との対応を容易にして理解の迅速化を図る便宜的なものであり、これにより請求項の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0019】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、変位変更手段及び微小変位アクチュエータが、2個の剛体部及び2個の撓み梁によって囲われる空間部の外側に配置されるので、上記変位変更手段及び微小変位アクチュエータの長さ等が上記空間の面積にて規制されることがなく、所望の変倍比を単純なこて機構で得ることができ、ヒンジ数を少なくして、該ヒンジの摩擦損によるエネルギロスを減少して、微小変位アクチュエータの力を有効に他方の剛体部に作用することができる。
【0020】
また、変位変更手段及び微小変位アクチュエータが上記空間部の外側に配置するので、微小変位アクチュエータ等の組付けが容易になると共に、該アクチュエータと変位変更手段の連動も容易となり、簡単かつ容易に製造することが可能となる。
更に、変位変更手段に調整スクリューを螺合し、その先端を微小変位アクチュエータの開放側端面に当接するので、調整スクリューを容易に取付けることができ、簡単な構造でもって、該調整スクリューの手動による粗動調整と、微小変位アクチュエータによる微動調整とが相俟って、効率的に微小範囲の位置決め調整を行なうことができる。
また、変位変更手段が、2個の撓み梁の一方の外側を覆っているので、薄肉平板からなり又は薄肉部を連結部に備え、かつ他方の剛体部の軽い滑らかで変位が求められている撓み梁を外力から保護して、信頼性の高い微小変位装置を得ることができる。
【0021】
請求項2に係る本発明によると、撓み梁が、略々全長に亘る薄肉平板からなるので、該撓み梁全体を薄くして更なるコンパクト化を図ることができる。
【0024】
請求項に係る本発明によると、付勢手段の付勢により、変位変更手段の力点が常に微小変位アクチュエータに当接しているので、微小変位アクチュエータのストローク又は調整スクリューの調整位置等に拘ず、常にアクチュエータ及び/又は調整スクリューによる位置決めを正確かつ確実に行うことができる。
【0025】
請求項に係る本発明によると、変位変更手段の連結部を撓み梁にて形成するので、2つの剛体を撓み梁で連結することに相俟って、全体を放電加工機等により1つのブロックから形成することが可能となり、組立て誤差等の少ない高い精度の微小変位装置を得ることができる。
【0026】
請求項に係る本発明によると、変位変更手段が変位拡大手段であるので、微小変位アクチュエータを例えば積層ピエゾ素子等の圧電アクチュエータで構成し、該アクチュエータのストロークを拡大して実用範囲の微小変位にすることができる。
【0027】
請求項に係る本発明によると、一方の剛体部に対して他方の剛体部を平行に移動して、XY方向又は単軸方向の微小変位装置を提供することができる。
【0028】
請求項に係る本発明によると、一方の剛体部に対して他方の剛体部を一軸を中心に揺動自在に支持するので、θx方向又はθy方向の揺動、更には1点Oを中心として球面状の揺動微小変位装置を得ることができる。
【0029】
請求項に係る本発明によると、静電容量式又は磁気式変位センサ等の外部に設置する変位センサを用いて、機械式変位変更機構により剛体部の相対移動を適正に変倍して被検出部に伝達するので、上記変位センサの分解能に対応するように被検出部を移動することができ、適正な変位センサの検出値に基づく精度の高いフィードバック制御を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は、本発明に係るXYZ方向の微小変位装置(位置決め装置)の組立てられた状態での外観を示す図で、該微小変位装置1は、平面視略々正方形からなり、基台に固定又は載置される基盤2と、微細動を要求される移動部材に連結される移動ステージ3とを有しており、該移動ステージ3は、X,Y,Zの3方向に微小変位(位置決め)し得る。なお、移動ステージ3は、平面視(図1(a)参照)略々矩形状(角部分が切欠かれている)からなり、上面3a、各辺において直交する方向に垂下する各側面3b,3c,3d,3eを有しており、側面3bにX方向移動確認装置10(図2(b)参照)、側面3cにY方向移動確認装置11及びZ方向移動確認装置12が設けられている。該移動ステージ3を粗動して、大体の位置決めをするX方向調整スクリュー5、Y方向調整スクリュー6、Z方向調整スクリュー7がそれぞれ設けられている。なお、これら調整スクリューは、図示のように単純な調整ネジでもよく、また周知のマイクロメータでもよい。また、13は、コントローラ等に接続する端子である。
【0031】
図3は、XY方向の変位部分を示す図で、図1及び2において、Z方向変位部分及び移動ステージ3を取り外した図であり、また端子等の説明に不要な部分は省略してある。該XY変位部分Iは、1個の金属ブロックをワイヤカット放電加工機により加工して構成された固定部15、X方向変位拡大部(変位変更手段)16、X方向移動部17、Y方向変位拡大部(変位変更手段)18、Y方向移動部24を有しており、これら各部は剛体部からなる。
【0032】
固定部15は、前記基盤2にネジ14(図7(b)参照)にて固定されており、一側面(図中右側面)に開口する圧電アクチュエータ収納部15a及びX方向移動部17側に開口する凹部15bを有している。該固定部15とX方向移動部17とは、左右側面部に離れて配置された平行な2個の撓み梁19a,19bにて互に連結されており、これら撓み梁19a,19bは、薄肉平板からなりかつ固定部及びX方向移動部に一体に形成されて連結されている。従って、X方向移動部17は、固定部15に対して、上記平行な撓み梁19a,19bが撓み変形することによりX方向に平行に移動し得る。上記撓み梁19a,19bは、略々全長に亘って薄肉平板からなり、全体に撓んで移動部を移動支持するが、固定部及び移動部との連結部分のみを薄肉部とし、その他は剛体からなる、いわゆる弾性ヒンジからなる梁(例えば特公平7−1458号公報参照)でもよく、本発明においては、該弾性ヒンジによる梁も、撓み梁と称する。なお、本発明の他の実施の形態においても同様である。
【0033】
前記収納部15aには、所定数のピエゾ素子を積層して微小変位アクチュエータを構成する圧電アクチュエータ20がその一端を該収納部の底面に固定して配置されており、また前記凹部15bには、固定部15とX方向移動部17との亘って板ばね21がその両端が固定されてかつ所定量偏倚されて配置されている。また、前記一体ブロックからなる固定部15及びX方向移動部17の一側方(図面右側)の外側には、X方向変位拡大部16が配置されている。該X方向変位拡大部16は、固定部15との間で一体に形成されている薄肉平板の撓み梁からなる連結部22と、X方向移動部17との間で一体に形成されている同じく薄肉平板の撓み梁からなる連結部23とによりそれぞれ固定部及びX方向移動部17に連結されており、かつその一端部にネジ孔が貫通されて前記X方向調整スクリュー5が螺合している。該スクリュー5の操作ノブ5aは外方に突出して位置しており、かつその先端5bは前記圧電アクチュエータ20の他端に当接している。
【0034】
従って、前記圧電アクチュエータ20及びX方向変位拡大部16は、2個の剛体部からなる固定部15及びX方向移動部17と、これらを連結する撓み梁19a,19bとにより囲まれた空間部Cの外側に配置されている。また、前記X方向変位拡大部16は、前記一方の撓み梁19aの外側を覆うように略々平行に配置されており、また前記薄肉の両連結部22,23は、上記変位拡大部の長手方向と直交する方向に延びて、それぞれ回動支点を構成しており、従って固定部側連結部22が支点、X方向移動部側連結部23が作用点、そして圧電アクチュエータ20に当接する調整スクリュー5部分が力点となって、上記変位拡大部16は、拡大てこ機構を構成している。なお、前記板ばね21は、固定部15に対してX方向移動部17を矢印X1方向に付勢しており、従って作用点連結部23を介してX方向変位拡大部16を、支点連結部22を中心に時計方向に回転付勢し、力点であるスクリュー5の先端5bが、常に圧電アクチュエータ20に当接するように付勢している。
【0035】
一方、前記X方向移動部17は、前記固定部の収納部15aに対して直交する方向に延びて一側面(図中上側面)にて開口する圧電アクチュエータ収納部17aと、Y方向移動部24用の凹部17bを有しており、かつ該X方向移動部17とY方向移動部24とは、該Y方向移動部を挟むように配置された平行な2個の撓み梁25a,25bにて互に連結されている。これら撓み梁25a,25bは、先に説明した撓み梁19aと同様に、薄肉平板からなりかつX方向及びY方向移動部に一体に形成されて連結されており、かつ前記撓み梁19a,19bとは直交する方向に延びている。従って、Y方向移動部24は、X方向移動部17に対して、上記平行な撓み梁25a,25bが撓み変形することによりY方向に平行に移動し得る。なお、上記X方向移動部17は、上述したように、X方向に対して固定部15に対して移動部を構成するが、Y方向に対しては、Y方向移動部24に対する固定部となる。
【0036】
前記収納部17aには、先のX方向と同様な所定数のピエゾ素子を積層した圧電(微小変位)アクチュエータ26がその一端を該収納部の底面に固定されて配置されており、また上記凹部17bにはY方向移動部19が配置されている。更に、X方向移動部17とY方向移動部24との間には板ばね27がその両端が固定されてかつ所定量偏倚されて配置されており、かつ該板ばね27は先の板ばね21とその付勢方向が直交する向きに配置されている。また、一体ブロックからなる前記X方向移動部17及びY方向移動部24の一側方(図面上側)には前記Y方向変位拡大部18が配置されている。
【0037】
従って、前記圧電アクチュエータ26及びY方向変位拡大部18は、2個の剛体部からなるX方向移動部17及びY方向移動部部24と、これらを連結する撓み梁25a,25bとにより囲まれた空間部Cの外側に配置されている。また、該Y方向変位拡大部18は、前記一方の撓み梁25aの外側を覆うように略々平行に配置されており、X方向移動部17との間で一体に形成されている薄肉の連結部29と、Y方向移動部24との間で一体に形成されている薄肉の連結部30とによりそれぞれX方向移動部17及びY方向移動部24に連結されている。更に、該変位拡大部18の一端部にネジ孔が貫通されて前記Y方向調整スクリュー6が螺合しており、該スクリューの操作部6aが外方に突出して位置しており、かつその先端部6bは前記圧電アクチュエータ26の他端に当接している。前記薄肉の両連結部29,30は上記変位拡大部18の長手方向と直交する方向に延びて回動支点を構成しており、従ってX方向移動部側連結部30が支点、Y方向移動部側連結部29が作用点、そして圧電アクチュエータ26に当接する調整スクリュー6部分が力点となって、上記変位拡大部18は拡大てこ機構を構成している。
【0038】
なお、上記板ばね2は、X方向移動部17に対してY方向移動部24を矢印Y1方向に付勢しており、従って作用点連結部29を介して変位拡大部18を、支点連結部30を中心に時計方向に回動付勢して、調整スクリュー6の先端6bが圧電アクチュエータ26の他端に常に当接するように付勢している。また、前述したように、XY方向とも、一方の撓み梁19a,25aは、その外側を変位拡大部16,18に覆われて保護されているが、他方の撓み梁19b,25bは、固定部15、X方向移動部17内部に設けられて、外からのダメージを受けることはない。
【0039】
ついで、上述したXY方向部分Iの作用について説明する。X方向の粗動変位調整(位置決め)は、X方向調整スクリュー5をノブ5aにて回転することにより行われ、この際、圧電アクチュエータ20は電圧が供給されていない状態では一定長さに維持されているので、上記スクリューの進退に基づき、X方向変位拡大部16が支点連結部22を中心に回動して、平行撓み梁19a,19bにて支持されているX方向移動部17を、作用点連結部23を介して固定部15に対してX方向に移動する。
【0040】
同様に、Y方向の粗動位置調整(位置決め)はY方向調整スクリュー6をノブ6aにて回動することにより行われ、先端6bが圧電アクチュエータ26に当接して固定状態にあるので、Y方向変位拡大部18が支点連結部30を中心に回動して、平行撓み梁25a,25bにて支持されているY方向移動部24を、作用点29を介してX方向移動部17に対してY方向に移動する。これにより、固定部15と一体の基盤2に対して、後述するZ方向変位部を介して前記Y方向移動部24とXY方向に一体の移動ステージ3が、上記調整スクリュー5,6によりX方向及びY方向に粗動位置調整される。
【0041】
該粗動位置調整された状態で、コントローラにより圧電アクチュエータ20,26に所定電圧を供給する。該圧電アクチュエータは、その供給電圧と変位との間に所定関係を備えており、上記所定電圧の印加により所定の微小変位を生ずる。この状態では、調整スクリュー5,6は所定螺合状態に保持されており、かつ上述したように、板ばね(付勢手段)21,27によりスクリューの先端5b,6bと圧電アクチュエータ20,26の先端とは常に当接した状態にあり、上述した圧電アクチュエータ20,26の微小変位は、それぞれX方向変位拡大部16及びY方向変位拡大部18の力点であるスクリュー部分に作用し、これら変位拡大部16,18は、支点連結部22,30を支点として、作用点連結部23,29に変位を拡大して作用する。一例として、圧電アクチュエータ20,26の最大変位が約17[μm]であり、上記変位拡大部16,19によるてこ比により、5〜11倍に拡大されて、作用点での変位は、85〜187[μm]となる。
【0042】
そして、上述した調整スクリュー5,6による粗動と同様に、上記圧電アクチュエータ16に基づく変位拡大部16の作用点連結部23の変位は、平行な2個の撓み梁19a,19bにより固定部15に対して平行支持されているX方向移動部17をX方向に移動し、また上記圧電アクチュエータ26に基づく変位拡大部18の作用点連結部29の変位は、平行な2個の撓み梁25a,25bによりX方向移動部に対して平行支持されているY方向移動部24をY方向に移動し、これにより該Y方向移動部にZ方向変位部を介して連動されている移動ステージ3が、X方向及びY方向に所定量微小変位する。
【0043】
ついで、図4ないし図6に沿って、Z方向変位部分について説明する。該Z方向変位部分IIは、図4に示すように、前記XY変位部分Iの上部において長手方向をY軸方向に向けて配置されており、図5(a)に示す拡大変位・移動部Aと、図5(b)に示す駆動部Bの2部分からなる。上記拡大変位・移動部Aは、1個の金属ブロックを放電加工により加工された一体物からなる固定部35、Z方向移動部36及びZ方向変位拡大部(変更手段)37を有しており、上記各部は剛体部からなる。そして、上記固定部35は、前述したY方向移動部24にネジ39(図2(b)参照、ネジ孔を図3に39a,39aに示す)により固定されており、またZ方向移動部36は、ネジ40(図2(b)参照、図5(a)に1点鎖線でまた図4及び図6(a)にネジ孔40a,40aを示す)により移動ステージ3に固定されている。
【0044】
そして、上記固定部35及びZ方向移動部36は、一体に形成されかつ上下方向に隔てられて配置された薄肉平板からなる平行の2個の撓み梁41a,41bにより互に連結されている。従って、Z方向移動部36は、固定部35に対して上下方向即ちZ方向に、上記互に平行な2個の撓み梁41a,41bが撓み変形することにより移動(変位)し得る。また、固定部35と移動部36との間には、両端が固定されてかつ所定量偏倚されて板ばね44が配置されている。なお、上記固定部35は、Y方向移動部24に一体に固定されており、該Y方向移動部24は、Y方向に対してはX方向移動部17を固定部として移動部となるが、Z方向に対しては、Z方向移動部36に対する固定部となる。
【0045】
また、前記Z方向変位拡大部37は、上記固定部35、移動部36及び2個の平行撓み梁41a,41bに囲まれて配置されており、かつその両端部がそれぞれ一体に形成されている薄肉からなる連結部42,43にて連結されている。一方の連結部42は上下方向に延びており、従って該連結部42は、上下方向(Z方向)には一体に移動し、左右方向(Y方向)に対して相対移動を許容する。他方の連結部43は、短いが水平方向(Y方向)に延びる部分43aと、上下方向(Z方向)に延びる部分43bとからなり、従って該連結部43は、上下方向(Z方向)及び左右方向(Y方向)の移動を許容し、回動支点となる。
【0046】
一方、駆動部Bは、前記固定部35とネジ45,45(図5(a)にネジ孔45a,45aを示す)により一体に結合されている結合固定部46と、前記変位拡大部37にネジ47,47(図5(a)にネジ孔47a,47aを示す)により一体に結合されている結合変位拡大部49と、を有し、これら各部は剛体部からなる。上記結合固定部46の一端にて上方に延びている突出部46aには、前述と同様な複数個のピエゾ素子を積層して構成される圧電アクチュエータ50の一端が固定されている。また、上記結合拡大変位部49の他端にて上方に延びている突出部49aには前記Z方向調整スクリュー7がその操作ノブ7aを前記Y方向調整スクリュー6と同じ側にて外方に突出して螺合されている。該スクリューの先端7bは、前記圧電アクチュエータ50の他端に当接し、かつ前述と同様に、板ばね44により該当接が常に保持されている。
【0047】
そして、図6に示すように、上記拡大変位移動部Aと駆動部Bとは、互に並設して一体に結合されている。従って、上記変位拡大部37は、2方向連結部43が回動支点となり、他方の連結部42が作用点となり、これら両連結部43,42は同一平面に位置するが、上記回動支点43と該回動軸方向(X方向)に対して異なる平面に位置して、上記結合変位拡大部49(突出部49a)におけるスクリュー7部分が力点となる。即ち、該Z方向拡大変位部37(49)は、その回動支点43と力点7b(49a)とが、回動支点の軸方向に所定量ずれた平面に配置されており、これにより同一平面に位置するものに比して、支点と力点とを近づけて配置することが可能となり、コンパクトな構成にて所定量拡大したてこ比を得ることができる。また、図4に示すように、該一体に組立てられたZ方向変位部分IIは、XY方向変位部分Iの略々中央部分上部にその長手方向をY方向として配置され、かつ移動ステージ3がその上方に被せられている。
【0048】
ついで、上記Z方向変位部分IIの作用について説明する。Z方向の位置調整(位置決め)は、XY方向と同様に、大体の調整(粗動調整)に関してはZ方向調整スクリュー7を人手にて調整することにより行われ、微小範囲の調整(微動調整)に関しては圧電アクチュエータ50に所定電圧を印加することにより行われる。
【0049】
調整スクリュー7又は圧電アクチュエータ50によるZ方向変位拡大部37,49の力点49aの移動は、該力点と異なる平面における支点連結部43を中心に上記変位拡大部37を回動して、作用点連結部42に移動量を拡大して作用する。そして、該作用点42の移動は、2個の平行撓み梁41a,41bにより固定部35に対して支持されているZ方向移動部36をZ方向に移動する。なお、板ばね44は、固定部35に対してZ方向移動部36を矢印Z1方向に付勢し、更に連結点42を介して変位拡大部37,49を支点連結部43を中心に反時計方向(図5(a))に付勢し、これによりスクリュー7の先端7bが圧電アクチュエータ50の他端に常に接触するように付勢している。
【0050】
従って、前述したように、基盤2に固定されている固定部15に対して、X方向調整スクリュー5及び/又は圧電アクチュエータ20によりX方向移動部17がX方向に移動し、更に該X方向移動部17に対して、Y方向調整スクリュー6及び/又は圧電アクチュエータ26によりY方向移動部24がY方向に移動し、そして該Y方向移動部19に対して、上述したように、Z方向調整スクリュー7及び/又は圧電アクチュエータ50によりZ方向移動部36がZ方向に移動する。これにより、該Z方向移動部36に固定されている移動ステージ3が、X,Y,Z方向に移動する。なお、上述した調整スクリュー5,6,7のノブ5a,6a,7aによる移動ステージ3の移動は、ノブの手動操作と相俟って目視で確認することは可能であるが、圧電アクチュエータ20,26,50による微小範囲での移動ステージ3の移動は、目視で確認することは困難である。
【0051】
ついで、目視による移動確認装置について、図7及び図2に沿って説明する。基盤2に固定されている固定部15の上面には、図7(a),(b),(c)に示すように、2側面に平行にL型ブラケット60,61がそれぞれネジ62,63により固定されている。X方向に平行する一方の側面(移動ステージ3の側面3b側)に平行面を有するブラケット60には、所定角度θ傾けて固定側部材となる枠65が固定されており、Y方向に平行する一方の側面(移動ステージ3の側面3c側)に平行面61aを有するブラケット61には、同様に、所定角度θ傾けて固定側部材となる2個の枠66,67が固定されている。一方、上記各固定枠65,66,67に対応する移動ステージ3の側面3b,3cには、図2に示すように、それぞれ各固定枠に対向して移動側部材となる切欠き窓69,70,71が形成されている。
【0052】
そして、前記各固定枠65,66,67及び窓69,70,71には、それぞれ等間隔、例えば0.1[mm]にエッチング等にて形成された格子10a,10b,11a,11b,12a,12bが配設されている。従って、互に対向する各格子10aと10b,11aと11b,12aと12bは、所定角度θ傾斜して対向配置されるため、上記格子と直交する方向に正弦波状のモアレ縞を現出する。該モアレ縞の波長Lは、上記格子のピッチをPとし、上記所定角度をθとすると、L=P/θとなり、角度θの値を小さく取ることによって、モアレ縞の移動量は、格子の移動量よりも拡大された大きな移動量となって目視される。例えば、上記角度θを5度とすると、モアレ縞の移動量は、格子の移動量の略々11倍となって目視される。
【0053】
上記枠65と窓69に配置された格子10a,10bは、垂直方向に設けられていると共に、X方向に移動する側の側面3bに配置されており、従って移動ステージ3のX方向の動きにより、上記モアレ縞が拡大して移動して、X方向の移動確認装置10を構成し、また上記枠66と窓70に配置された格子11a,11bも、垂直方向に設けられていると共に、Y方向に移動する側の側面3cに配置されており、従って移動ステージ3のY方向の動きにより、上記モアレ縞が拡大して移動して、Y方向の移動確認装置11を構成する。更に、上記枠67と窓71に配置された格子12a,12bは、水平方向に設けられており、かつ移動ステージのZ方向移動に関してはどの側面でも同じであるが、配置効率及びスペース効率からみて、Y方向確認装置と同じ側面3cに配置され、従って移動ステージ3のZ方向の動きにより上記モアレ縞が拡大して移動して、Z方向の移動確認装置12を構成する。
【0054】
上記構成により、圧電アクチュエータ20,26,50に基づき移動ステージ3が微小範囲にてX,Y,Z方向に移動すると、前記各方向の移動確認装置10,11,12のモアレ縞が目視にて充分に確認できるように拡大して移動し、これにより、移動ステージ3が、X方向、Y方向、Z方向に実際に移動していることを目視により確認できる。もし、圧電アクチュエータへの電圧印加によっても、該圧電アクチュエータに対応する移動確認装置のモアレ縞の移動が目視できない場合、該移動方向の圧電アクチュエータ又はその配線等に異常があることが直ちに確認できる。
【0055】
ついで、図8ないし図11に沿って、所定中心点を中心に回動(揺動)する微小変位装置、いわゆるゴニオステージ(メータ)と呼ばれるX軸、Y軸廻りのθx,θy方向に変位する微小変位装置について説明する。
【0056】
本微小変位装置101(ゴニオステージ、ゴニオメータ)は、平面視略々正方形からなり、基台に固定又は載置される基盤(固定部)102と、該基盤(固定部)に対してθx方向に回動変位可能なθx方向移動部103と、該θx方向移動部に対してθy方向に回動変位可能なθy方向移動部105と、を有しており、これら固定部、両移動部はZ(上下)方向に3段に重ねられた重層構造からなり、かつ一体ブロックから放電加工機により一体に連結して形成されている剛体部からなる。また、最上部に位置するθy方向移動部105は、θx方向に変位するθx方向移動部,103の動きに加えてθy方向に移動するため、点Oを中心にθx,θy方向に移動する移動ステージ106に固定される。
【0057】
図9ないし図11は、図8に示す上記移動ステージ106を取り除いた状態を示す図であり、上記θx方向移動部103及びθy方向移動部105は、平面視略々+形状からなる。前記固定部102の上面には、その中央部においてX方向に延びる低突部102aと、Y方向に延びる高突部102bとが形成されており、これら両突部は、上記θx方向及びθy方向移動部103,105と平面視略々重なるように形成されている。また、高突部102bの中央部分には、上記低突部102aの幅より広い切欠き部102cが形成されている。
【0058】
一方、前記θx方向移動部103は、比較的上下方向に厚くかつX方向に延びる下ブロック103aと、該下ブロックの上部にてY方向に延びて一体に形成されてかつ比較的上下方向に薄い上ブロック103bとを有しており、下ブロック103aが上記低突部102aの上方において上記高突部102bの中央切欠き部102cを貫通して配置されている。また、前記θy方向移動部105は、X方向に延びるX方向ブロック105aと、Y方向に延びるY方向ブロック105bとを有し、これらX方向及びY方向ブロックが同一平面にて+形状に形成されている。
【0059】
図10(b)は、図11においてY−Y平面(Y軸に垂直な平面と平行な平面)が見えるように矢印A方向から見た(正面)図であり、該図10(b)に詳示するように、前記上ブロック103bの下面と前記高突部101bの上面との間に亘って、所定間隔離れた2ヵ所において薄肉平板からなる撓み梁107a,107bが連結されており、これら撓み梁は、X軸の中心Oに向かうように所定角度θx傾斜して配置されている。従って、θx移動部103は、固定部102に対して、図11のY−Y平面においてX軸(O点)を中心に揺動(θx方向)自在になっている。
【0060】
そして、前記高突条102bの一方側(図10(a)の右側)に形成された凹部102dには、前述と同様な積層ピエゾ素子からなる圧電アクチュエータ109が設置されており、該アクチュエータ109は、長手方向一端が上記凹部の底面に当接すると共に他端が開放されている。該アクチュエータ109の開放側の外側に対向してθx方向変位拡大部(変位変更手段)110が配置されており、該変位拡大部の下端部及び上端部には、略々水平方向に平行に配置された薄肉平板からなる撓み梁111,112がそれぞれ固定部102及びθx方向移動部の上ブロック103bの一端に連結して設けられている。また、該変位拡大部110の上記圧電アクチュエータ109に対向する部分にはマイクロメータ等からなる調整スクリュー113が貫通して螺合されており、該スクリューは、先端113aが前記アクチュエータ109の開放側端に当接していると共に他端が本微小変位装置101の外方に突出して手動操作ノブ113bとなっている。
【0061】
従って、上記圧電アクチュエータ109及びθx方向変位拡大部110は、2個の剛体部からなる固定部102及びθx方向移動部103と、これらを連結している2個の撓み梁107a,107bとにより囲まれる空間Cの外側に配置されている。また、上記θx方向変位拡大部110は、圧電アクチュエータ109及び一方の撓み梁107bの外側を覆うように、高突条部102b及び上ブロック103bの一端面に沿って上下方向に配置されており、前記下撓み梁111にて構成される連結部が回動支点となり、前記上撓み梁112にて構成される連結部が作用点となり、調整スクリュー113が力点となって、拡大てこ機構を構成している。
【0062】
一方、上記ブロック103bの他端は下方に垂下した鍔部103dとなっており、該鍔部で囲われた上ブロック103bと固定部高突条102bとの間には、高突条に植設されたリテーナ115に支持されてコイルスプリング116が縮設されている。該コイルスプリングは、上ブロック103bを図10(b)において時計方向に付勢し、これにより上連結部112を介して、θx変位拡大部110が下連結部111を中心に反時計方向に付勢されて、力点であるスクリュー113の先端113aを圧電アクチュエータ109に常に当接している。
【0063】
また、図10の(a)は、図11においてX−X平面(X軸に垂直な平面と平行する平面)が見えるように矢印B方向から見た(側面)図であり、該図10(a)に示すように、θx移動部103の下ブロック103aの上面と、θy移動部105のX方向ブロック105aとの下面の間に亘って、所定間隔離れた2ヵ所において、薄肉平板からなる撓み梁119a,119bが連結されており、これら撓み梁は、Y軸の中心Oに向うように所定角度θy傾斜して配置されている。従って、θy移動部105は、θx移動部103に対して、図11のX−X平面において、X軸(O点)を中心に揺動(θy)自在になっている。
【0064】
そして、前記下ブロック103aの一方側(図10(a)の左側)に形成された凹部103dには、前述と同様な積層ピエゾ素子からなる圧電アクチュエータ120が設置されており、該アクチュエータ120は、長手方向一端が上記凹部の底面に当接すると共に他端が開放されている。該アクチュエータ120の開放側の外側に対向してθy方向変位拡大部(変位変更手段)121が配置されており、該変位拡大部の下端部及び上端部には、略々水平方向に平行に配置された薄肉平板からなる撓み梁122,123がそれぞれ下ブロック103a及びX方向ブロック105aの一端に連結して設けられている。また、該変位拡大部121の上記圧電アクチュエータ120に対向する部分にはマイクロメータ等からなる調整スクリュー125が貫通して螺合されており、該スクリューは、125aが前記アクチュエータ120の開放側端に当接していると共に他端が本微小変位装置101の外方に突出して手動操作ノブ125bとなっている。
【0065】
従って、上記圧電アクチュエータ120及びθy方向変位拡大部121は、2個の剛体部からなるθx方向移動部103及びθy方向移動部105と、これらを連結している2個の撓み梁119a,119bとにより囲まれる空間Cの外側に配置されている。また、上記θy方向変位拡大部121は、圧電アクチュエータ120及び一方の撓み梁119aの外側を覆うように、下ブロック103a及びX方向ブロック105aの一端面に沿って上下方向に配置されており、前記下撓み梁122にて構成される連結部が回動支点となり、前記上撓み梁123にて構成される連結部が作用点となり、調整スクリュー125が力点となって、拡大てこ機構を構成している。
【0066】
一方、上記X方向ブロック105aの他端は下方に垂下した鍔部105dとなっており、該鍔部で囲われた下ブロック103aとX方向ブロック105aとの間には、下ブロックに植設されたリテーナ126に支持されてコイルスプリング127が縮設されている。該コイルスプリングは、X方向ブロック105aを図10(a)において反時計方向に付勢し、これにより上連結部123を介して、θy変位拡大部121が下連結部122を中心に時計方向に付勢されて、力点であるスクリュー125の先端125aを圧電アクチュエータ120に常に当接している。
【0067】
ついで、本微小変位装置101(ゴニオステージ)の作用について説明するに、まず図10(b)に沿って、θx方向の変位について説明する。操作ノブ113bの手動操作による粗動調整及び/又は圧電アクチュエータ109の微動調整により、θx方向変位拡大部110は、下部連結部111を支点とし、力点となるスクリュー113部分の変位を拡大して上部連結部112に伝達し、該作用点となる連結部112の拡大された変位は、所定角度θxにて傾斜配置されている2個の撓み梁107a,107bにて固定部102に支持されている上ブロック103bに伝達され、これにより該上ブロックを有するθx方向移動部103は、固定部102に対して、X軸(中心O)を中心にθx方向に揺動される。該上ブロック103bと一体のθx方向移動部103を構成する下ブロック103aも、一体にθx方向に揺動する。
【0068】
一方、図10(a)に示すように、操作ノブ125bの手動操作による粗動調整及び/又は圧電アクチュエータ120の微動調整により、θy方向変位拡大部121は、下部連結部122を支点とし、力点となるスクリュー125部分の変位を拡大して上部連結部123に伝達し、該作用点となる連結部123の拡大された変位は、所定角度θyにて傾斜配置されている2個の撓み梁119a,119bにて上記下ブロック103aに支持されているX方向ブロック105aに伝達され、これにより該X方向ブロック105aを含むθy方向移動部105は、θy方向移動部103に対して、Y軸(中心O)を中心にθy方向に揺動される。
【0069】
該θy方向移動部105は、上述したX方向移動部103のθx方向の揺動に重畳して揺動され、従ってθx方向及びθy方向の任意の位置に変位・位置決めされる。なお、上記傾斜した撓み梁107a,107b及び119a,119bは、固定部(基盤)102からZ方向に同じ長さに位置するX軸,Y軸に向うように傾斜角θx,θyが設定されることが望ましく、これにより、本微小変位装置101の移動ステージ(106)となるθy方向移動部105bは、中心点Oを中心とした球面状の任意の位置に変位・位置決めされる。
【0070】
図12は他の実施の形態による微小変位装置を示す模式図であり、図中、15は固定部、16は変位拡大部、17は移動部、20は圧電アクチュエータ、5は調整スクリューであって、前記移動部17は、固定部15に対して2個の平行撓み梁19a,19bにて連結されている。
【0071】
そして、前記移動部17には、一方の撓み梁19bの外側にて該梁に平行に固定部15に向けて延びている延出部材17hが一体に設けられている。一方、固定部15には、薄肉平板の連結部80aを介してアーム80が連結されており、かつ該アーム80は前記延出部材17hにも薄肉の連結部80bを介して連結している。従って、上記アーム80は、固定部15との連結部80aを支点として、移動部延出部材17hとの連結部80bを力点として、かつ上記支点連結部80aと力点連結部80bとは近接して配置されているので、力点連結部80bの移動量を大きく拡大して先端部80cを移動する拡大てこ機構(機械式変位変更機構)を構成している。
【0072】
また、上記アームの先端部からなる被検出部80cに近接して、静電容量式変位センサ、ホール素子等の磁気式変位センサ等の変位センサ81が設けられている。
【0073】
以上構成に基づき、圧電アクチュエータ20への電圧印加による移動は、変位拡大部16を介して拡大されて、平行撓み梁19a,19bにて支持されている移動部17に伝達されて、基盤に対して移動ステージを移動する。そして、該移動部17の移動は、力点連結部80bを介してアーム80に伝達され、該アーム80は、支点連結部80aを中心に回動して、その被検出部80cに拡大した動きとして伝達する。該アーム被検出部80cの拡大した動きは、変位センサ81により検出され、移動ステージとなる移動部17の変位量が、上記拡大てこ機構による拡大率を考慮して上記変位センサ81の検出値に基づき算出される。
【0074】
また、図13は、更に変更した実施の形態を示す図であって、拡大てこ機構のみが上記図12に示すものと相違するので、同一部分は、同一符号を付して説明を省略する。アーム82は、その一端部にて固定部15に薄肉平板(撓み梁)からなる連結部82aを介して連結しており、またその先端部付近にて移動部17に薄肉平板からなる連結部82bを介して連結している。従って、該アーム82は、てこ比の小さいてこ機構を構成し、該アームの中間部に位置する被検出部82cに近接して設けられた位置センサ81により、移動部17の変位量を縮小して検出し、上記てこ比に基づき移動部17の変位が算出される。
【0075】
従来、圧電アクチュエータに印加される電圧とその変位量との間にはヒステリシスが存在し、印加電圧の制御のみでは、微小変位装置の正確な変位を制御することは困難であり、例えば、特公平4−15435号公報に示すように、撓み梁にひずみゲージを貼付して、該ひずみゲージから電気量に基づき移動部の変位を検出し、これに基づき圧電アクチュエータの印加電圧をフィードバック制御して、正確な位置決めが行われる。
【0076】
しかし、ひずみゲージ又はその他の変位センサであって、その分解能を充分に発揮し得る測定範囲の制限がある。そこで、上述した図12及び図13に示すように、てこ機構等の機械式変位変更機構80,82を用いて、アーム80,82の被検出部80c,82cの変位量が各変位センサ81の分解能の適正範囲となる位置に設定して、アーム80,82の変位を変位センサ81にて正確に検出し、機械式変位変更機構による比により移動部の移動量を算出することにより、移動部の変位を正確に検出して精度の高いフィードバック制御が可能となる。
【0077】
なお、上記変位センサ81による移動ステージの変位検出は、X方向に限らず、Y方向,Z方向,θx方向,θy方向等の他の方向にも同様に適用可能である。また、上記アームの変位変更機構は、上述した単純てこ機構に限らず、トッグル等のリンク機構、歯車機構等の他の機械式変位変更機構でもよい。
【0078】
また、上述した実施の形態は、X,Y,Z方向及びθx,θy方向の微小変位装置に適用したが、これに限らず、単軸方向のみの変位装置、又はXY方向の変位装置、θx又はθy方向のみの変位装置にも同様に適用できる。また、前記撓み梁及び圧電アクチュエータの外側に配置される各変位拡大機構は、てこ比を拡大として用いているが、これは、圧電アクチュエータのストロークの増大及び更に微小な変位(サブμmオーダ、nmオーダ)の位置決めの要求等により、てこ比を縮小するように用いてもよく、要は機械式変位変更機構であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るXYZ方向微小変位装置を示す図で、(a)は背面図、(b)は平面図。
【図2】同じく微小変位装置を示す図で、(a)正面図、(b)は側面図。
【図3】XY方向変位部分を示す平面図。
【図4】移動ステージを取外した状態の微小変位装置の正面図。
【図5】Z方向変位部分を示す正面図で、(a)は拡大変位・移動部、(b)は駆動部を示す。
【図6】組立てられたZ変位部分を示し、(a)は平面図、(b)は平面図、(c)は背面図。
【図7】移動ステージ及びZ方向変位部分を取外した状態の微小変位装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は正面図。
【図8】本発明に係るθx,θy方向微小変位装置(ゴニオステージ)を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図9】同じく微小変位装置を示す図で、移動ステージを取外した平面図。
【図10】(a)は、図9の側面図で、図11のA方向から見たX−X平面に平行な面での図、(b)は、図9の正面図で、図11のB方向から見たY−Y平面に平行な面での図。
【図11】本微小変位装置の概略斜視図。
【図12】本発明の他の実施例を示す平面図。
【図13】図12の変更例を示す平面図。
【符号の説明】
1,101 微小変位装置
2,102 基盤(固定部、剛体部)
3,106 移動ステージ
5,6,7,113,125 調整スクリュー
15 剛体部(固定部)
16,18,110,121 変位変更手段(変位拡大部)
17 剛体部(X方向移動部)
19a,19b,25a,25b (平行)撓み梁
22,23,29,30 連結部
24 剛体部(Y方向移動部)
20,26,109,120 微小変位アクチュエータ(圧電アクチュエータ)
21,27,115,127 付勢手段
80,82 機械式変更機構
113 剛体部(θx方向移動部)
115 剛体部(θy方向移動部)
107a,107b,119a,119b (傾斜)撓み梁
111,112,122,123 連結部
C 空間部

Claims (8)

  1. 2個の剛体部と、これら剛体部を相対移動可能に連結する少なくとも2個の撓み梁と、前記2個の剛体部に相対変位を生じる微小変位アクチュエータと、を備えてなる微小変位装置において、
    前記2個の剛体部にそれぞれ連結されると共に前記微小変位アクチュエータに当接し、前記2個の剛体部の内の一方に連結する連結部を支点とし、他方に連結する連結部を作用点とし、前記微小変位アクチュエータの当接部を力点として、前記一方の剛体部との間で前記微小変位アクチュエータが前記力点に生じる変位を、変倍して前記作用点から前記他方の剛体部へ伝達する変位変更手段を備え、
    該変位変更手段及び前記微小変位アクチュエータとが、前記2個の剛体部と2個の撓み梁とで囲まれた空間部の外側に配置され
    前記微小変位アクチュエータは、前記一方の剛体部に形成された凹部に配置されると共に、その変位方向の端面が前記凹部の開口に開放されて位置し、
    前記変位変更手段に調整スクリューが貫通して螺合されて、該調整スクリューの先端が前記微小変位アクチュエータの開放側端面に当接し、かつ前記変位変更手段が、前記2個の撓み梁の一方の外側を覆うように配置されてなる、
    ことを特徴とする微小変位装置。
  2. 前記撓み梁は、長手方向略々全長に亘る薄肉平板からなる、
    請求項1記載の微小変位装置。
  3. 前記2個の剛体部の間に、前記変位変更手段の力点が前記微小変位アクチュエータに常に当接するように付勢する付勢手段を介在してなる、
    請求項1又は2記載の微小変位装置。
  4. 前記支点及び作用点となる連結部は、平行な薄肉平板からなる撓み梁である、
    請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置。
  5. 前記変位変更手段は、前記力点に作用する変位を前記作用点に拡大して伝達する変位拡大手段である、
    請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置。
  6. 前記2個の剛体部を連結する前記2個の撓み梁は、互いに平行に配置され、前記一方の剛体部に対して前記他方の剛体部を平行に変位自在に支持してなる、
    請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置。
  7. 前記2個の剛体部を連結する前記2個の撓み梁は、所定の一軸に向くように傾斜して配置され、前記一方の剛体部に対して前記他方の剛体部を前記一軸を中心に揺動自在に支持してなる、
    請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置。
  8. 前記2個の剛体部との間の相対変位を、機械式変位変更機構を介して変倍して伝達される被検出部と、
    該被検出部に近接して配置され該被検出部の変位を検出する変位センサと、を備え、
    該変位センサにて検出された検出値に基づき前記微小変位アクチュエータをフィードバック制御してなる、
    請求項1ないしのいずれか記載の微小変位装置。
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