JPH10300761A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JPH10300761A
JPH10300761A JP9126512A JP12651297A JPH10300761A JP H10300761 A JPH10300761 A JP H10300761A JP 9126512 A JP9126512 A JP 9126512A JP 12651297 A JP12651297 A JP 12651297A JP H10300761 A JPH10300761 A JP H10300761A
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light
cantilever
optical
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JP9126512A
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Takeshi Murayama
健 村山
Takashi Shirai
隆 白井
Akimasa Onozato
陽正 小野里
Takashi Morimoto
高史 森本
Hiroshi Kuroda
浩史 黒田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q20/00Monitoring the movement or position of the probe
    • G01Q20/02Monitoring the movement or position of the probe by optical means

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  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学顕微鏡との複合に適した光てこ式検出光
学装置を備える走査型プローブ顕微鏡で、極めて小型と
し、光学装置の部品点数を少なくして簡素な構造を有
し、高倍率の光学顕微鏡との複合化を容易にする。 【解決手段】 探針12を有するカンチレバー11と、探針
・試料間に相対変位を与える微動機構32,34 と、変位検
出光学装置を備え、探針と試料の間に作用する物理量に
より生じるカンチレバーのたわみ変形量を光学装置で検
出して試料の表面性状を計測する。上記光学装置は、光
を出射する光源15と、光を受ける光検出器16と、反射ミ
ラー13からなり、光源からの光を反射ミラーによってカ
ンチレバーの背面に導き、カンチレバーからの反射光を
反射ミラーによって光検出器へ導くように構成され、さ
らに光源から反射部への光の光軸と、反射ミラーから光
検出器への光の光軸が数度〜20度の範囲内の角度で交
差するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型プローブ顕微
鏡に関し、特に、光てこ式検出光学装置でカンチレバー
のたわみ変形量を検出するように構成された走査型プロ
ーブ顕微鏡において光学顕微鏡の複合化に適した光学装
置の光路部分の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡は、原子オーダの
測定分解能を有するものであり、表面の形状計測を始
め、各種分野に適用されつつある。検出に利用する物理
量に依存して、走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子
間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)などに
分かれ、応用範囲も広がりつつある。特に原子間力顕微
鏡は、試料表面の形状を高分解能で検出するに適してお
り、半導体、ディスクなどの分野で実績をあげている。
以下では、原子間力顕微鏡(AFM)を例について説明
する。
【0003】図4に従来の一般的な原子間力顕微鏡の例
を示す。チューブ型XYZ微動機構71は軸方向を立て
て設けられており、その上部に被測定試料72が配置さ
れている。XYZ微動機構71には円筒形状の圧電素子
が用いられ、一般的に、この圧電素子の円筒外周面には
Z軸用電極73、X軸用電極74、Y軸用電極75が設
けられ、内周面には共通電極(図示せず)が設けられて
いる。電極74,75はそれぞれ2枚がXYZ微動機構
71の反対側外面に配置されている。共通電極に対して
各電極に必要な電圧を印加すると、XYZ微動機構71
において、印加された電極に応じて直交する3軸である
X軸、Y軸、Z軸の各方向に変形を生じさせることがで
きる。XYZ微動機構71において当該変形が生じる
と、その上端部に配置された試料72の位置を変化させ
ることができる。
【0004】上記試料72の上方位置にはカンチレバー
76が配置され、その先端に設けられた探針77は、試
料72の表面に臨んでいる。試料72の表面を測定する
際、探針77は、試料との間で原子間力が生じる程度の
距離で試料72に対して接近させて配置されている。カ
ンチレバー76は、その基端が、図示しない支持部に固
定されている。カンチレバー76は、所定の柔軟性を有
し、探針・試料間の距離の変化に伴う原子間力の変化に
応じてたわみ変形を生じるという特性を有している。か
かるカンチレバー76に対して、カンチレバーのたわみ
変形を利用した例えば光てこ式の変位量検出光学装置が
設けられる。この光学装置は、レーザ光78を発する光
源(レーザ発振器)79と、レーザ光78を受ける光検
出器80からなる。光源79から出射されたレーザ光7
8は、カンチレバー76の背面の反射面で反射され、光
検出器80に入射される。光検出器80は位置センサと
して機能するもので、カンチレバー76のたわみ変形量
に応じてレーザ光78の入射位置が変化することから、
その検出信号に基づいて、カンチレバー76のたわみ変
形量、すなわち探針77と試料72の表面との間の距離
の変化を検出できる。なお、カンチレバーのたわみ変形
量の検出方式には、その他に光干渉方式などが用いられ
る。
【0005】図示しないカンチレバー接近機構により探
針77と試料72の相対距離を約1nmにまで近づける
と、両者の間に原子間力が作用し、カンチレバー76に
たわみ変形が生じるようになる。そのたわみ角を光てこ
の原理で検出する。光検出器80から出力される検出信
号は、増幅器81を経由して加算器82に入力される。
加算器82では、当該検出信号と基準値Vref が比較さ
れ、偏差信号Vdが出力される。この偏差信号Vdは、
制御部83に入力される。制御部83では一般的に比例
−積分補償(PI制御)が行われ、その出力信号は増幅
器84に入力される。増幅器84の出力信号はXYZ微
動機構71のZ微動部(内蔵される)に入力され、探針
77と試料72の間の相対距離を変化させる。
【0006】上記構成によって探針77と試料72の距
離を一定に保つ制御が実現される。XY走査回路85の
出力信号は、増幅器86を介してXYZ微動機構71の
XY微動部(内蔵される)に入力される。XY走査回路
85の出力信号によって、探針77は試料72の表面を
XY方向に平面走査する。上記Z微動部の移動量に相当
するデータVzと、XY走査回路85の出力信号に係る
データとをメモリ87に格納し、さらにこれらのデータ
を利用して必要な処理を行い、画像装置に画像表示を行
えば、試料72の表面の形状を観察することができる。
以上のような原理に基づき測定動作を行う原子間力顕微
鏡では、原子オーダの分解能があり、測定視野を数nm
から数100μmまで切り替えて観察することを容易に
実現できる。
【0007】上記の走査型プローブ顕微鏡は一般的に分
解能は高いが測定範囲が狭いという本質的な問題があ
る。これを解決するため、走査型プローブ顕微鏡は、光
学顕微鏡等の大視野顕微鏡と複合して用いられることが
多い。図4に示された例では、探針77の部分を斜め上
方から観察できるように光学顕微鏡88が配置されてい
る。図示された部分は光学顕微鏡の対物レンズの部分で
ある。光学顕微鏡88は、図示されるように、斜めから
観察できるようにセットされることが多い。
【0008】一方、前述のごとく、走査型プローブ顕微
鏡では、カンチレバー76の真上に配置された光てこ式
検出光学装置で当該カンチレバー76のたわみ変形量を
検出しているので、当該光学装置のレーザ光の光路軸が
光学顕微鏡の観察領域と干渉しやすい。実際上、かかる
干渉が原因となって、光学顕微鏡88をカンチレバー7
6の直上の位置に配置することが難しい。上記のように
斜め上方に配置する場合は、干渉を避けることができる
が、試料72を正確に観察することが困難になり、加え
て、ワークディスタンスが小さい高倍率の光学顕微鏡を
複合化することが困難であるという問題が提起される。
【0009】上記のような問題を解決するため、例えば
特開平7−181030号公報に示されるように、光学
装置におけるレーザ光の光路を変更し、カンチレバー7
6の背面に対して側方上部から斜めに照射する方式が提
案されている。その構成の一例を図5に示す。この構成
では、試料91に臨む探針92を備えたカンチレバー9
3の上方に光学顕微鏡94を配置し、光源95と光検出
器96を上側の側方に配置している。光源95から出射
されたレーザ光97は、カンチレバー93の斜め上方か
らその背面に照射され、その後反射して斜め上方の光検
出器96に入射される。このような斜め照射の構成を採
用することにより、光学顕微鏡94をカンチレバー93
の直上に配置できるため、光学顕微鏡94によって試料
91の表面とカンチレバー93を同時に観察でき、使い
勝手の良い装置とすることができる。
【0010】また特開平8−278317号公報には、
光学顕微鏡との複合化を容易にするため、要部機構を薄
型にし、光学顕微鏡のワーキングディスタンス内に、要
部機構と光てこ式検出光学装置の一部光路とを配置する
方式が示される。その例を図6に示す。図6において、
支持部材100にXY軸用のロッド状に積層されてなる
圧電素子101,102を弾性ヒンジ103を介して固
定し、X軸用圧電素子101の先部に、Y軸用圧電素子
102を弾性ヒンジ104を介して結合する。圧電素子
101,102の先部の結合部の箇所に、Z軸微動部1
05を介して、探針106を備えたカンチレバー107
が取り付けられる。支持部材100の上には、光てこ式
検出光学装置の光源(レーザ発振器)108と光検出器
109が配置される。光源108から光検出器109に
至るまでのレーザ光110の光路は、図示されるごと
く、偏向ビームスプリッタ111、λ/4板112、第
1の反射鏡113、第2の反射鏡114によって形成さ
れている。このように構成された走査型プローブ顕微鏡
に対して光学顕微鏡の対物レンズ115が、真上位置と
真下位置と斜め上方位置に配置されている。このよう
に、上記構成によれば、測定部付近の要部機構を薄く作
ることができるため、図示のような配置を採用すること
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−18103
0号公報に示された上記構成によれば、光源95と光検
出器96が必然的に離れた位置関係になり、大型化す
る。機構が大型になれば、機構の剛性が低下し、また走
査型プローブ顕微鏡の分解能を高めることが困難になる
という問題が提起される。
【0012】特開平8−278317号公報に示された
上記構成によれば、光てこ式検出光学装置が全体に複雑
になり、さらに2つの反射鏡113,114が必須にな
ると共に、偏向ビームスプリッタ111やλ/4板11
2等の光学部品も必要になり、光学装置の部品点数が多
くなるという問題がある。また光てこ式検出光学装置の
場合、レーザ光110をカンチレバー107の背面に導
き、その反射光を光検出器109に正確に入射する必要
があり、光学部品が多いほど調整が難しくなる。また光
学系配置のために全体寸法が大きくなる。
【0013】本発明の目的は、光学顕微鏡との複合に適
した光てこ式検出光学装置を備える走査型プローブ顕微
鏡であって、極めて小型で、その上に光学装置の部品点
数が少ない簡素な構造を有し、高倍率の光学顕微鏡と容
易に複合できる走査型プローブ顕微鏡を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
走査型プローブ顕微鏡は、上記目的を達成するため、次
のように構成される。
【0015】第1の走査型プローブ顕微鏡(請求項1に
対応): 探針を有するカンチレバーと、探針と試料の
間に相対変位を与える微動機構と、変位検出光学装置を
備え、探針と試料の間に作用する物理量により生じるカ
ンチレバーのたわみ変形量を光学装置で検出して試料の
表面性状を計測するように構成される。光学装置は、光
を出射する光源と、光を受ける光検出器と、光を反射す
る反射部からなり、光源から出射された光を反射部によ
ってカンチレバーの背面に導き、カンチレバーで反射さ
れた光を反射部によって前記光検出器へ導くように構成
され、さらに光源から反射部への光の光軸と、反射部か
ら光検出器への光の光軸が、数度から20度の範囲内の
角度で交差するようにした。
【0016】上記の構成では、光学装置の光源と光検出
器の間に1つの反射部を用いてレーザー光の光路変換を
行うだけで、光源と光検出器を隣り合わせて(隣接し
て)配置できる、それによって極めて簡素でかつ薄型の
光てこ式検出光学装置が実現される。
【0017】第2の走査型プローブ顕微鏡(請求項2に
対応): 第1の走査型プローブ顕微鏡において、カン
チレバーの設置角度を試料の表面に対して15度、反射
部から光検出器への光の角度を試料の表面に対して10
度にすることが好ましい。この構成によれば、光源と光
検出器を隣接して配置できるので、装置をコンパクトに
構成することができる。
【0018】第3の走査型プローブ顕微鏡(請求項3に
対応): 第1の走査型プローブ顕微鏡において、好ま
しくは、微動機構の側面に沿う平面内に、光源から反射
部への光の光軸と、反射部から光検出器への光の光軸が
設定される。さらに薄型の構成になり、高倍率の光学顕
微鏡と容易に複合することができる。
【0019】第4の走査型プローブ顕微鏡(請求項4に
対応): 第3の走査型プローブ顕微鏡において、さら
に好ましくは、微動機構の側面に沿う上記平面は、カン
チレバーを含む垂直平面である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付した図1〜図3に基づいて説明する。図1は、本
発明に係る走査型プローブ顕微鏡における光てこ式検出
光学装置の要部構成の模式図、図2は具体的数値を明示
した図1と同様な図、図3は具体的構成の一例を示す。
【0021】図1において、11はカンチレバー、12
はカンチレバーの先部に設けられた探針である。探針1
2の下方には、測定対象である試料(図示せず)が配置
される。カンチレバー11の上方には、反射ミラー13
が配置され、さらにその上方には光学顕微鏡14が配置
される。図示された部分は光学顕微鏡の対物レンズであ
る。反射ミラー13は、光てこ式検出光学装置における
レーザ光の光路を構成するためのものである。15はレ
ーザ光を出射する光源(レーザ発振器)、16はレーザ
光を受ける光検出器である。この例では、光源15と光
検出器16と反射ミラー13、および基端を固定された
片持ち梁構造のカンチレバー11によって、光てこの原
理に基づきカンチレバー11のたわみ変形量(すなわち
探針12の変位量)を検出するための光てこ式検出光学
装置が構成される。光源15から出射されたレーザ光
は、反射ミラー13によってカンチレバー11の背面に
導かれ、その後カンチレバー11の背面で反射され、こ
の反射されたレーザ光は反射ミラー13で反射されて光
検出器16に導かれ、光検出器16に入射される。図1
において線17はレーザ光の光路を示している。
【0022】レーザ光の光路17は、4つの部分17
a,17b,17c,17dに分けることができる。光
源15から出たレーザ光は、光路17a,17b,17
c,17dの順序で光検出器16に導かれる。ここで図
1に示されるように、水平線18に対して光路17aの
作る角度をθ0 、光路17dの作る角度をθ1 、カンチ
レバー11の取付け角をθ2 とし、また垂直線19に対
して反射ミラー13の取付け角θ3 とする。このとき光
路17dの角度θ1 は次の式で表される。単位は「度
(゜)」である。
【0023】
【数1】 θ1 =−2×θ2 −θ0 +4×(90−θ3 )−180
【0024】上記の構成によれば、図1で明らかなよう
に、光源15と光検出器16とカンチレバー11は同一
面(紙面に相当)に含まれており、全体として薄型に形
成することができる。光源15からカンチレバー11へ
の光路、カンチレバー11から光検出器16への光路
は、1つの反射ミラー13だけで形成することができ、
簡素な構造で実現することができる。またカンチレバー
11の上方の空間をあけることができ、この空間を光学
顕微鏡14の設置スペースとして利用することができ
る。光学顕微鏡14を、探針12と試料の真上に配置で
きるので、光学顕微鏡14による観察が容易であり、さ
らに高倍率の光学顕微鏡と容易に複合化させることがで
きる。
【0025】図2は光てこ式検出光学装置における光路
の一例を示す。前述のθ0 ,θ2 ,θ3 をそれぞれ10
゜,15゜,35゜とするとき、光検出器16への光路
17dの角度θ1 は10゜となる。この構成を有する走
査型プローブ顕微鏡は、光源15と光検出器16が隣り
合わせの位置関係になり、極めてコンパクトな光てこ式
検出光学系を実現することができる。以上のように、1
個の反射ミラーを適切に配置することで、極めて薄型の
光てこ式検出光学系が実現でき、光学顕微鏡との複合も
極めて容易である。
【0026】次に図3に従って、本発明に係る走査型プ
ローブ顕微鏡の要部構成の具体例を説明する。図におい
て、探針を先部に備えたカンチレバー31は、その基端
がZ軸微動機構32の端部32aに固定されている。測
定時、探針は試料(図示せず)に所定の距離で接近さ
れ、探針と試料の間に原子間力が生じると、カンチレバ
ー31ではたわみ変形が生じる。Z軸微動機構32は、
Z軸方向にカンチレバー31を微小の距離で変位させる
もので、試料表面の測定の際、Z軸微動機構32によっ
て探針と試料の間の距離を所定の距離に保つという働き
を有する。Z軸微動機構32は、通常圧電素子を利用し
て構成される。
【0027】33はXY移動部である。XY移動部33
は、ロッド状のX軸圧電素子34xとY軸圧電素子34
yが直交してなるXYアクチュエータ(XY微動機構)
34に固定されるブロック状の部材である。図3に明示
されるように、XY移動部33は、直交するX軸圧電素
子34xとY軸圧電素子34yの先端交差部に結合され
ている。X軸圧電素子34xとY軸圧電素子34yの各
基端は、ほぼLの字型をした支持枠体35に固定され
る。XYアクチュエータ34は、いわゆる従来のトライ
ポッド微動機構に近い構造を有し、後述するごとくXY
方向の並進移動機構として機能する。また支持枠体35
は、走査型プローブ顕微鏡において、動かない部分とし
て固定されている。この支持枠体35において、XYア
クチュエータ34が動作することによって、XY移動部
33は並進移動の動作を行う。すなわち、XY移動部3
3は、X軸圧電素子34xがX軸方向に伸縮動作するこ
とによりX軸方向に並進移動され、Y軸圧電素子34y
がY軸方向に伸縮動作することによりY軸方向に並進移
動される。X軸圧電素子34xとY軸圧電素子34yの
伸縮動作は、各々に設けられた電極に対して電源から必
要な電圧を印加することによって生じる。なお、当該電
極や電源の図示は省略されている。
【0028】なお上記支持枠体35は、X軸平行部35
aとY軸平行部35bを備えている。X軸平行部35a
とX軸圧電素子34xは平行な位置関係にあり、Y軸平
行部35bはY軸圧電素子34yと平行な位置関係にあ
る。
【0029】前述したZ軸微動機構32は、XY移動部
33の先部に取り付けられている。このとき、本実施形
態では一例としてカンチレバー31の長手方向がX軸方
向に向くように取り付けられる。従って、XY移動部3
3のX軸方向またはY軸方向の並進移動に伴って、Z軸
微動機構32の端部32aに固定されたカンチレバー3
1(および探針)も、X軸、Y軸の各方向に並進移動す
る。
【0030】上記のXYアクチュエータ34には、XY
移動部33がXY方向に並進運動する機構であれば、ど
のようなものでも用いることができる。XYアクチュエ
ータとしては上記のごとく圧電素子を用いるのが一般的
であり、微動機構の方式としては従来のトライポッド型
や平行板バネ型等が一般的である。
【0031】上記支持枠体35に対して、光源(レーザ
発振器)36と光検出器37が取り付けられる。光源3
6と光検出器37は上下に積み重ねられ、比較的に接近
した距離で隣り合せて配置される。XY移動部33に
は、上記カンチレバー31の上方位置に反射ミラー38
が配置される。光源36から出射されたレーザ光は、光
路39a,39dを経て光検出器36に導かれる。途中
の光路(前述した図1における17b,17cに相当す
る)は、反射ミラー38に隠れて図示されていない。X
Yアクチュエータ34とZ軸微動機構32の側面に沿う
好ましくは垂直な平面内に光路39a,39dが設定さ
れる。
【0032】上記構成によれば、XYアクチュエータ3
4を駆動することによりカンチレバー31をXYの各方
向に走査し、Z軸微動機構32によってZ軸方向の動作
を行うことにより、走査型プローブ顕微鏡を構成でき
る。さらに、光路39a,39dを圧電素子34x等の
側面に沿って配置したので、光学装置のサイズをより薄
型にできる。従ってワークディスタンスの短い高倍率の
光学顕微鏡との複合化を容易に行うこともできる。
【0033】なお上記実施形態において、XY微動とZ
微動の各機構を分離して構成する方式について説明した
が、例えばトライポッド機構のようにXYZ機構が一体
形成されているタイプのものも使用することができる。
当然ながら、試料側にXYZ微動機構を設けた構成でも
よく、光学顕微鏡との複合化が実現できる。さらに、光
源36と光検出器37の位置関係も上下の隣り合わせに
限定されるものではなく、例えば他の1つの反射ミラー
を光路内に含ませ、バランスの良い配置構成にすること
は極めて容易である。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、光学顕微鏡との複合に適した光てこ式検出光学装
置を備える走査型プローブ顕微鏡において、当該光学装
置の光路を微動機構の側部の平面的なスペースを利用し
て極めて小型に作ることができ、しかも光学装置の部品
点数の少ない簡素な構造を実現でき、ワーキングディス
タンスの小さい高倍率の光学顕微鏡と複合させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部構成を示す模式図である。
【図2】本発明の要部構成の具体的一例を示す模式図で
ある。
【図3】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の具体的な
要部構成を示す外観斜視図である。
【図4】従来の走査型プローブ顕微鏡の一例を示す構成
図である。
【図5】従来の走査型プローブ顕微鏡の他の例の要部を
示す構成図である。
【図6】従来の走査型プローブ顕微鏡の他の例を示す構
成図である。
【符号の説明】
11,31 カンチレバー 12 探針 13 反射ミラー 14 光学顕微鏡 15,36 光源 16,37 光検出器 17 光路 32 Z軸微動機構 33 XY移動部 34 XYアクチュエータ(XY微動
機構) 35 支持枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 高史 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 黒田 浩史 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針を有するカンチレバーと、前記探針
    と試料の間に相対変位を与える微動機構と、変位検出光
    学装置を備え、前記探針と前記試料の間に作用する物理
    量により生じるカンチレバーのたわみ変形量を前記光学
    装置で検出して前記試料の表面性状を計測する走査型プ
    ローブ顕微鏡において、 前記光学装置は、光を出射する光源と、前記光を受ける
    光検出器と、前記光を反射する反射部からなり、前記光
    源から出射された前記光を前記反射部によって前記カン
    チレバーの背面に導き、前記カンチレバーで反射された
    前記光を前記反射部によって前記光検出器へ導くように
    構成され、 前記光源から前記反射部への前記光の光軸と、前記反射
    部から前記光検出器への前記光の光軸が、数度から20
    度の範囲内の角度で交差するようにしたことを特徴とす
    る走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記カンチレバーの設置角度を前記試料
    の表面に対して15度、前記反射部から前記光検出器へ
    の前記光の角度を前記試料の表面に対して10度にした
    ことを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】 前記微動機構の側面に沿う平面内に、前
    記光源から前記反射部への前記光の光軸と、前記反射部
    から前記光検出器への前記光の光軸が設定されることを
    特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記微動機構の側面に沿う前記平面は、
    前記カンチレバーを含む垂直平面であることを特徴とす
    る請求項3記載の走査型プローブ顕微鏡。
JP9126512A 1997-04-30 1997-04-30 走査型プローブ顕微鏡 Pending JPH10300761A (ja)

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