JP3883273B2 - エポキシ樹脂組成物含浸シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気・電子部品の絶縁・固定に好適なエポキシ樹脂組成物含浸シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気・電子部品の絶縁・固定等の用途に用いられるエポキシ樹脂組成物含浸シートとしては、液状エポキシ樹脂組成物を繊維質基材に含浸させたシート、固体状エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解して繊維質基材に含浸させたシート、固体状エポキシ樹脂組成物を加熱溶融し、繊維質基材に含浸させたシート等が知られている。しかしながら、液状エポキシ樹脂組成物を含浸させたシートや固体状エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解して含浸させたシートは、エポキシ樹脂と硬化剤とが完全に相溶しているためにシートの貯蔵安定性に問題があった。また、安全衛生上の観点から溶剤を使用することには問題がある。
一方、固体状エポキシ樹脂組成物を加熱溶融し、繊維質基材に含浸させたシートは、液状エポキシ樹脂組成物を含浸させたシートや、固体状エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解して含浸させたシートに比べると、貯蔵安定性は向上しているものの十分とはいえず、しかも繊維質基材への含浸には高圧を必要とする等の製造上の問題があった。繊維質基材への含浸性を改善したものとして、結晶性エポキシ樹脂と硬化剤との乾式混合物を繊維質基材上に散布し、加熱溶融して、含浸させたシートも知られている(特開昭62−240375号)。しかしながら、このシートもその貯蔵安定性の点では未だ十分なものとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決し、貯蔵安定性が良好でかつ使用特性にすぐれたエポキシ樹脂組成物含浸シートを提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、2種類のエポキシ樹脂組成物A及びBを繊維質基材にそれぞれ層状に含浸させたシートであって、該組成物Aは結晶性エポキシ樹脂Aとその硬化剤Aを含有し、該組成物Bは非結晶性エポキシ樹脂Bとその硬化剤Bを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物含浸シートが提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のエポキシ樹脂組成物含浸シート(以下、単にシートとも言う)の繊維質基材としては、有機繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等の繊維からなる不織布や織布、編布等が用いられる。この場合の有機繊維を構成する樹脂(有機高分子)は、従来公知の各種の熱可塑性樹脂であることができ、この有機繊維からなる繊維質基材は、エポキシ樹脂組成物含浸シートを熱硬化させる際に、硬化物中に、基材として残っていてもよいし、溶融してもよい。基材として硬化物中に残る有機繊維としては、特に、価格、品質安定性、加工性等の点から、ポリアミドやポリエステルからなる繊維の使用が好ましい。耐熱性の点からは、全芳香族ポリアミドの使用が好ましい。
本発明においては、繊維質基材としては、不織布が好ましく用いられるが、エポキシ樹脂組成物の含浸性の点から、その厚さは0.05〜1.5mm、好ましくは0.1〜1.0mm、その重量は20〜200g/m2、好ましくは30〜120g/m2である。このような構成の不織布は、固体状エポキシ樹脂組成物を溶融状態又は溶融状態に近い状態で含浸させる際の作業性にすぐれるとともに、その含浸された組成物の含浸保持性においても、すぐれたものである。
【0006】
本発明においては、2種類のエポキシ樹脂組成物A及びBを用いる。そのうちの1つの組成物Aは、結晶性エポキシ樹脂Aを含有し、他方の組成物Bは、非結晶性エポキシ樹脂Bを含有する。組成物Aは、これを示差走査熱量計(DSC)により分析(昇温速度:10℃/分)すると、そのチャートには、結晶性エポキシ樹脂の融解に基づく吸熱ピークが認められる。
本発明で用いる組成物Aについて詳述すると、組成物Aは、少なくとも1種の高融点結晶性エポキシ樹脂Aを含む。このような高融点結晶性エポキシ樹脂Aの1つの例としては、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有する融点115℃以上の2価フェノールジグリシジルエーテル系結晶性エポキシ樹脂を含有するものである。このような高融点結晶性エポキシ樹脂Aには、次の一般式(1)で表わされるものが包含される。
【化1】
前記式中、R1は立体障害基を示し、R2は低級アルキル基又はハロゲン原子を示し、Gはグリシジル基を示し、mは0〜3の数を示し、nは0又は1の数を示す。立体障害基には、iso−プロピル基、iso−ブチル基、iso−アミル基、iso−ヘキシル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、tert−ヘキシル基等の炭素数3〜6のiso−アルキル基や、炭素数4〜6のtert−アルキル基等が包含される。低級アルキル基としては、炭素数1〜6を有するアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル等が挙げられるが、この低級アルキル基は、前記立体障害基であってもよい。ハロゲン原子としては、塩素、臭素等が挙げられる。
【0007】
前記一般式(1)で表わされる高融点結晶性エポキシ樹脂Aについては、例えば、特開平6−145293号公報及び特開平6−298902号公報等に詳述されている。
また、前記高融点結晶性エポキシ樹脂Aの他の例としては、次の一般式(2)で表わされるものが包含される。
【化2】
前記式中、R1、R2、G及びmは前記と同じ意味を有する。
さらに、前記高融点結晶性エポキシ樹脂Aの他の例としては、次の一般式(3)で表されるものが包含される。
【化3】
前記式中、G及びmは前記と同じ意味を有し、R3は低級アルキル基又はハロゲン原子を示す。
高融点結晶性エポキシ樹脂Aのさらに他の例としては、2,7−ジヒドロキシフェナントレン−ジグリシジルエーテルや、1,5−ジヒドロキシナフタレン−ジグリシジルエーテルや、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチルスチルベン等のスチルベン系エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明で用いる高融点結晶性エポキシ樹脂Aにおいて、その融点は115℃以上、好ましくは140〜180℃である。
【0008】
本発明で用いる組成物Aは、好ましくは高融点結晶性硬化剤Aを含有する。高融点結晶性硬化剤Aとしては、ビスフェノールA(融点157℃)、ビスフェノールF、ビスフェノールS(融点245℃)、テトラブロモビスフェノールA(融点180℃)等のビスフェノール化合物;5(2,5−ジオキソテトラヒドロフロリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(「エピクロンB−4400」、大日本インキ社製、融点165℃)、ナジック酸無水物、トリメリット酸無水物(融点165℃)、トリメリット酸無水物の誘導体、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の酸無水物;ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン等のジアミノ化合物の他、有機酸ヒドラジド、ジシアンジアミド等が挙げられる。
【0009】
高融点結晶性硬化剤Aのうち、ビスフェノール化合物は本発明に好ましく適用できる硬化剤である。ビスフェノール化合物は、高融点でしかも低溶融粘度性にすぐれたものであることから、前記高融点結晶性エポキシ樹脂Aと組合わせて用いることにより、粘着性のない低溶融粘度性にすぐれた固体状エポキシ樹脂組成物を与える。高融点結晶性硬化剤Aのうち、トリメリット酸無水物や、トリメリット酸無水物誘導体は、本発明に好ましく適用できる硬化剤である。この場合、トリメリット酸無水物誘導体とは、トリメリット酸無水物に結合する遊離カルボキシル基が他の反応性化合物と反応した化合物を意味する。このような反応性化合物には、脂肪酸エステルを与える一価アルコール、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール等)、トリオール(グリセリン等)等のアルコールや、芳香族エステルを与えるフェノール、アルキルフェノール、多価フェノール等が挙げられる。このようなトリメリット酸無水物やトリメリット酸無水物誘導体は、意外なことには、前記一般式(1)及び(2)の硬化反応性の低い高融点結晶性エポキシ樹脂Aに対して高速度で反応し、そのゲル化時間は非常に短かくなることが見出された。このトリメリット酸無水物及び/又はその誘導体の含有率は、全硬化剤中、少なくとも5重量%、好ましくは10〜100重量%である。
本発明では、トリメリット酸無水物及び/又はその誘導体は、好ましくは、ビスフェノール化合物と混合して用いることができる。この場合のトリメリット酸無水物及び/又はその誘導体の割合は、両者の合計重量に対して、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である。
【0010】
本発明で用いる高融点結晶性硬化剤Aにおいて、その融点は115℃以上、好ましくは140〜180℃である。このような高融点結晶性硬化剤Aは、溶融時流動性の高い固体状エポキシ樹脂組成物を与える。
【0011】
本発明においては、好ましくは前記高融点結晶性エポキシ樹脂A及び高融点結晶性硬化剤Aの使用に関連し、それらの結晶性物質のうちの最も低い融点を有するものの融点よりも少なくとも30℃低い、好ましくは35〜100℃程度低い、より好ましくは40〜80℃程度低い融点又は軟化開始点を有する低温溶融性のエポキシ樹脂及び/又は硬化剤を用いる。これらのエポキシ樹脂や硬化剤は結晶性であってもよいし、非結晶性であってもよい。
【0012】
本発明で用いる高融点結晶性エポキシ樹脂Aのうち、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有するものは、硬化反応性の低いものであるが、このような低硬化反応性の高融点結晶性エポキシ樹脂Aは、硬化反応の速い低温溶融性エポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂A’とも言う)との混合物の形で用いるのが好ましい。このような速硬化性エポキシ樹脂A’としては、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有しない常温で固体状を示す通常のエポキシ樹脂が用いられる。
このような速硬化性エポキシ樹脂A’には汎用の結晶性エポキシ樹脂や非結晶性エポキシ樹脂が包含される。結晶性エポキシ樹脂としては、融点が115℃より低いもの、例えば、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル(融点105℃)、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル(「ESLV−80XY」、新日鉄化学社製、融点78℃)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルジグリシジルエーテル(「ESLV−80DE」、新日鉄化学社製、融点79℃)、式
【化4】
(式中、Gはグリシジル基を示す)
で表わされるエポキシ樹脂(「ESLV−90CR」、新日鉄化学社製、融点89℃)、イソシアン酸トリグリシジルエーテル(融点100℃)等が挙げられる。速硬化性の非結晶性エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、1,1,2,2−テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンの他、フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型、ビスフェノールAノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン・フェノール型エポキシ樹脂(「DCE400」、山陽国策パルプ社製、軟化点65℃)の他、3官能性芳香族エポキシ樹脂〔「エピコートYL933」(軟化点60℃、油化シェルエポキシ社製)、「VG3101」(三井石油化学社製、軟化点61℃)等〕、4官能性芳香族エポキシ樹脂(「エピコート1031S」、油化シェルエポキシ社製、軟化点92℃等)、4官能以上の多官能性芳香族エポキシ樹脂(「エピコート1032」、油化シェルエポキシ社製、軟化点92℃等)等が挙げられる。本発明では、3官能以上、特に4官能以上の多官能性エポキシ樹脂を用いるのが好ましい。
【0013】
低硬化反応性の高融点結晶性エポキシ樹脂Aに速硬化性エポキシ樹脂A’を混合すると、その混合エポキシ樹脂の硬化反応性は向上し、そのゲル化時間は短かくなる。速硬化性エポキシ樹脂A’のうちでも、特に、分子中にグリシジルエーテル基を3個以上、特に4個以上含有する芳香族エポキシ樹脂の使用は好ましく、これを低硬化反応性の高融点結晶性エポキシ樹脂Aに混合することにより、高い硬化反応性を示す混合エポキシ樹脂を得ることができる。全エポキシ樹脂中の高融点結晶性エポキシ樹脂Aの含有率は、少なくとも55重量%以上であり、これより少なくなると、高融点結晶性エポキシ樹脂Aの持つ低溶融粘度性の発現が損われるようになる上、溶融状態での混合後の混合物の冷却固化速度が遅くなり、粉砕可能な固化物になるまでに長時間を要するようになる。低溶融粘度性の発現、硬化反応性の改良及び冷却固化性の点から見ると、全エポキシ樹脂中の高融点結晶性エポキシ樹脂Aの含有率は、55〜95重量%、好ましくは65〜95重量%、より好ましくは70〜95重量%である。高融点結晶性エポキシ樹脂Aの混合率は、混合エポキシ樹脂が常温において粘着性(タック性)のない固体状を示すように調節される。そのための最小含有率は、高融点結晶性エポキシ樹脂Aに混合するエポキシ樹脂の種類によって決まるが、通常は55重量%以上である。
【0014】
本発明で用いる低温溶融性硬化剤A’は、非結晶性硬化剤であることができる。このような非結晶性硬化剤としては、従来公知の常温で固体状を示すもの、例えば、フェノールノボラック型樹脂(「タマノール#754」、荒川化学社製、軟化点100℃)、オルトクレゾールノボラック型樹脂(「OCN90」、日本化薬社製、軟化点120℃)、ビスフェノールAノボラック型樹脂(「エピキュアYLH−129」、油化シェルエポキシ社製、軟化点115℃)、アミノポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂等が挙げられる。
全硬化剤中の高融点結晶性硬化剤Aの含有率は、少なくとも5重量%、好ましくは50〜100重量%にするのがよい。
【0015】
本発明の組成物Aは、必要に応じ、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、従来公知のもの、例えば、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩、イミダゾール化合物等が挙げられる。
本発明の組成物Aは、慣用の補助成分を含有することができる。このような補助成分には、例えば、有機系又は無機系の充填剤、難燃剤、シランカップリング剤、着色剤、離型剤等が包含される。
【0016】
本発明により結晶性エポキシ樹脂Aを含むエポキシ樹脂組成物Aは、ドライブレンド法、圧着法、溶融ブレンド法等の従来公知の各種の方法により製造することができるが、好ましくは溶融ブレンド法が採用される。組成物Aを溶融ブレンド法により製造するには、先ず、(i)高融点結晶性エポキシ樹脂、(ii)低温溶融性エポキシ樹脂及び/又は硬化剤を必須成分として含み、必要に応じ、高融点結晶性硬化剤や、硬化促進剤、充填剤等の補助成分を含む混合物をドライブレンド法により形成する。この場合、硬化剤と硬化促進剤とはあらかじめ混合しておくこともでき、また、エポキシ樹脂として2種以上用いる場合、それらのエポキシ樹脂はあらかじめ混合しておくこともできる。さらに、硬化剤として2種以上用いる場合、それらの硬化剤はあらかじめ混合しておくこともできる。この場合の混合法としては、溶融ブレンド法を採用することができる。
次に、前記混合物は、これを溶融ブレンドする。この場合の溶融ブレンドは、混合物中に含まれる高融点結晶性エポキシ樹脂の少なくとも一部及び/又は必要に応じて用いられる高融点結晶性硬化剤の少なくとも一部が未溶融で固体状で残存するように行う。この場合の加熱温度は、高融点結晶性物質のうちの最も低い融点を有するものの融点よりも30℃以上低い温度、好ましくは35〜100℃程度低い温度、より好ましくは40〜80℃程度低い温度で、かつ低温溶融性物質が実質的に完全に溶融する温度である。
次に、前記のようにして得られた部分溶融混合物は、これを冷却して固形化し、この固形化物を粉砕する。
このようにして得られる粉体は、これを示差走査熱量計(DSC)により熱分析(昇温速度:10℃/分)すると、そのチャートには、高融点結晶性エポキシ樹脂Aの融解に基づく吸熱ピーク及び/又は高融点結晶性硬化剤を含む場合には、その融解に基づく吸熱ピークが認められる。即ち、前記のようにして得られるエポキシ樹脂組成物Aは、高融点結晶性物質を含むものであり、その溶融粘度が低く、溶融時流動性が高いという大きな特徴を有する。
【0017】
前記のようにして溶融ブレンド法により得られるエポキシ樹脂組成物Aは、各配合成分が強固に結合されていることから、撹拌力や振動力等の外力を加えても各成分が容易に剥離することがない。また、この組成物は、未溶融の高融点結晶性エポキシ樹脂Aを含むことから、貯蔵安定性にもすぐれている。従って、それを加熱硬化させて得られる硬化物は特性の均一性にすぐれ、所望の性能発現性にすぐれたものである。
前記組成物Aは、溶融時の粘度が非常に低いために、微細空隙間への含浸性(浸透性)にすぐれている。また、この固体状組成物は、その表面が非粘着性である(表面タック性がない)ことから、例えば、粒子同志が粘着することがなく、取扱い性及び作業性において非常にすぐれたものである。
【0018】
次に、本発明で用いる非結晶性エポキシ樹脂Bを含むエポキシ樹脂組成物Bについて詳述する。
この組成物Bとしては、従来公知の各種のエポキシ樹脂組成物を用いることができる。この組成物Bにおけるエポキシ樹脂Bは、好ましくはビスフェノール型の非結晶性エポキシ樹脂が用いられる。また、その軟化点は特に制約されず、通常、65℃以上、好ましくは80℃以上であればよい。また、この組成物Bで用いる硬化剤Bは、結晶性のものであってもよいし、非結晶性のものであってもよい。また、その融点又は軟化点は特に制約されず、通常、65℃以上、好ましくは80℃以上であればよい。
本発明で用いる組成物Bは、必要に応じ、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、従来公知のもの、例えば、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩、イミダゾール化合物等が挙げられる。
本発明で用いる組成物Bは、慣用の補助成分を含有することができる。このような補助成分には、例えば、有機系又は無機系の充填剤、難燃剤、シランカップリング剤、着色剤、離型剤等が包含される。
本発明で用いる組成物Bは、従来一般に採用されている溶融ブレンド法やドライブレンド法、圧着法等により製造されるが、一般的には溶融ブレンド法により製造される。
【0019】
本発明で用いる2種の組成物A及びBにおいて、一方で用いる硬化促進剤は、他方で用いる硬化剤との関連で選択するのが好ましい。即ち、硬化剤の硬化作用を促進させるものの使用が好ましい。例えば、エポキシ樹脂組成物Aの硬化剤として、フェノール化合物を用いた場合には、エポキシ樹脂組成物Bの硬化促進剤Bとして、トリフェニルホスフィン(TPP)を用いることが好ましく、エポキシ樹脂組成物Aの硬化剤Aとして、芳香族ジアミノ化合物を用いた場合には、エポキシ樹脂組成物Bの硬化促進剤Bとして、パラトルエンスルホン酸、アジピン酸、サリチル酸等の低分子量の酸、フェノール、グレゾール、ビスフェノールA等の低分子量のフェノール化合物の中から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、エポキシ樹脂組成物Aの硬化剤Aとして、酸無水物を用いた場合には、エポキシ樹脂組成物Bの硬化促進剤Bとして、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド(DICY)、第三級アミンの中から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
このようにして一方のエポキシ樹脂組成物の硬化剤と他方のエポキシ樹脂組成物の硬化促進剤との組合せを選ぶことにより、本発明のシートの硬化速度が促進される。
【0020】
本発明のシートを製造するには、例えば、繊維質基材の表面に、先ず、エポキシ樹脂組成物Aを均一層状に散布し、次に、エポキシ樹脂組成物Bをその上に均一層状に散布し、次いで加熱してその組成物A、Bを溶融状態又は溶融状態に近い状態にさせる。これにより、組成物A、Bは、繊維質基材中に浸透含浸保持される。次に、組成物A、Bを含浸保持した繊維質基材は、これを冷却し、その液状組成物を固化させる。このようにして、繊維質基材中には、組成物Aからなる含浸層と、組成物Bからなる含浸層が形成される。繊維質基材への全組成物の含浸量は、繊維質基材として40〜80g/m2の重さの不織布を用いる場合、20〜600g/m2程度である。組成物AとBの使用割合は、組成物Bに対する組成物Aの重量比A:Bで、80:20〜20:80、好ましくは60:40〜40:60である。
前記したシートの製造方法において、各組成物の加熱温度は、少なくとも1つのエポキシ樹脂及び/又は硬化剤が未溶融状態で存在する温度であることが好ましい。このような加熱温度の採用により、繊維質基材中の固化物は、貯蔵安定性の著しく高められたものとなる。
【0021】
本発明のシートを使用するには、これを巻線コイル等の被処理物の表面に対し、シートをそれに含浸されている組成物Aが接触するように重ね、この状態でシートを加熱する。この加熱により、シートに含浸されていた組成物が溶融し、シートから溶出して被処理物表面に移行するが、本発明のシートの場合、先ず組成物Aの溶融物が被処理物表面に移行し、次いで組成物Bの溶融物が移行する。この場合、組成物Aは溶融時流動性のすぐれたものであることから、その被処理物中に円滑に含浸される。組成物Bは、組成物Aに比べて含浸性の低いものであるが、このものは、その組成物Aの被膜上に表面カバー性が大きく、機械的強度の大きい被膜を形成する。
【0022】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂組成物含浸シートは、エポキシ樹脂組成物Aとエポキシ樹脂組成物Bとを併用したことから、ボイドや加熱ムラがほとんどなく、速硬化性、貯蔵安定性、含浸性に優れ、タックがなく、硬化物の接着性、電気絶縁特性に優れたものであり、電気・電子部品の絶縁固定用シートやプリプレグシート等として好適のものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物含浸シートは、エポキシ樹脂組成物Aのみを含浸させたシートとエポキシ樹脂組成物Bのみを含浸させたシートの双方の特性を持ったものであり、しかも、一方のエポキシ樹脂組成物の硬化剤と他方のエポキシ樹脂組成物の硬化促進剤との組合せを、前記した特定の組合せとすることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物含浸シートのゲル化時間は、エポキシ樹脂組成物Aのみを含浸させたシートのゲル化時間及びエポキシ樹脂組成物Bのみを含浸させたシートのゲル化時間よりも短くすることができる。
【0023】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、以下において示す部は重量部である。
【0024】
参考例1
エポトートYDC−1312(2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテル、東都化成社製、エポキシ当量175、融点145℃)と、表1に示すエポキシ樹脂を溶融ブレンドし、混合物を冷却(14℃)固化した。
このようにして得た固化物の性状及び冷却固化時間を表1に示す。この場合の冷却固化時間とは、配合物を溶融状態で混合し、冷却(14℃)した混合物が微粉砕できる硬さまでに固化する時間を言う。
表1に示した符号は次の内容を示す。
エポトートYD−7011 :
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:475、軟化点:65℃、東都化成社製
エポトートYDCN−701:
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:215、軟化点:65℃、東都化成社製
EOCN−103:
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(非結晶性)、エポキシ当量:220、軟化点:82℃、日本化薬社製
エピコートYL−6350:
テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル(結晶性)、エポキシ当量:335、融点115℃、油化シェルエポキシ社製
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示した結果からわかるように、硬化反応性の低い高融点結晶性エポキシ樹脂Aに、他の速硬化性エポキシ樹脂A’を溶融混合し、冷却固化するときには、その冷却固化時間は速く、しかも得られる固化物は結晶性のもので、かつその融点も十分に高く、表面が非粘着性の取扱い性のすぐれた結晶性の混合エポキシ樹脂である。したがって、このような結晶性混合エポキシ樹脂は、低粘度性の良好な粉体組成物を与える。
【0027】
比較参考例1
70重量部のエピコートYX−4000(テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル、融点105℃)と30重量部のエピコートYD−7011を溶融ブレンドし、混合物を室温に放置して冷却固化したところ、その冷却固化には48時間以上という長時間を要する上、得られる固化物の表面は粘着性を示すものであった。したがって、この固化物は、粉体組成物形成用の原料エポキシ樹脂としては不適のものである。
【0028】
なお、前記において示した粉体表面が非粘着性であるか否かの判定は、次の方法で行った。
温度25℃、湿度70%RHの雰囲気下で、60メッシュのふるいをパスする粉体50gを内径5cmの円筒型容器に入れ、2g/cm2の荷重をかけて3時間放置した。次に、円筒型容器から粉体を取り出し、その粉体を飯田製作所製ロータップ型振とう機φ200A(ふるいの回転数290回/分、衝動数165回/分)に装着されている60メッシュのふるいにのせ、30分間振とうした。
その振とうにより粉体の95重量%以上が60メッシュのふるいをパスした場合はその粉体が非粘着性であると判定し、そうでない場合はその粉体が非粘着性でない(粘着性である)と判定した。
【0029】
組成物A調製例1
表2に示す成分組成の粉体組成物を溶融ブレンド法(温度:80℃)により作り、そのゲルタイムを評価した。その結果を表2に示す。
ゲルタイムは、150℃におけるゲルタイムをJIS C 2104に従って測定した。
なお、表1に示した符号は次の内容を意味する。
【0030】
【表2】
【0031】
表2に示した結果からわかるように、エポキシ樹脂として、速硬化性エポキシ樹脂を含まない硬化反応性の悪い高融点結晶性エポキシ樹脂Aのみを用いるとともに、硬化剤として、TMAを含まないものを用いる場合(組成物No.9)では、組成物の硬化反応性が非常に悪いことがわかる。
一方、硬化剤として、TMAを含むものを用いる場合(組成物No.3〜No.5)には、組成物の硬化反応性が非常に良く、加熱により迅速に硬化することがわかる。しかも、この場合には、硬化反応性の悪い高融点結晶性エポキシ樹脂Aのみを用いる場合(組成物No.3)であっても、その組成物の硬化速度は速いことがわかる。
【0032】
組成物A調製例2
高融点結晶性エポキシ樹脂(YDC−1312)85部、低温溶融性エポキシ樹脂(ECON−103)15部、高融点結晶性硬化剤(BPA)22部、低温溶融性硬化剤(YLH−129)42部、イミダゾール/エポキシアダクト(P−200)1.0部及びアクリル酸エステルオリゴマー(XK−21)0.5部を溶融ブレンド法(温度:80℃)により均一に混合した後、得られた部分溶融混合物を室温に冷却固化し、得られた固化物を粉砕した。
前記粉砕物は、結晶性物質を含むことから、その溶融粘度は低く、溶融時流動性にすぐれたものである。
【0033】
組成物A調製例3
組成物A調製例2において、高融点エポキシ樹脂として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンジグリシジルエーテル(EBPS−200)(融点:165℃)を用いた以外は同様にして実験を行った。
【0034】
組成物B調製例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1004、エポキシ当量:900、軟化点89℃、油化シェルエポキシ社製)100部、重質炭酸カルシウム(KC−30A)10部、軽質炭酸カルシウム(TP−111)10部、アクリル酸エステルオリゴマー(XK−21)0.5部、トリフェニルホスフィン(TPP)10部及び2MZ−A0.5部を溶融ブレンド法により80℃で加熱混合した後、室温に冷却固化し、粉砕した。
【0035】
実施例1
ポリエステル不織布(「JH−1007」、日本バイリーン社製目付け:68.6g/m2、厚さ:0.13mm)の表面に、表3に示した溶融ブレンド組成物Aを80g/m2の割合で層状に均一に散布した後、その上に溶融ブレンド組成物Bを80g/m2の割合で層状に均一に散布した。次に、130℃に設定したオーブン中で、各組成物の少なくとも一部が未溶融の状態で不織布に含浸させ、直ちに14℃に冷却して固化させてシートIを得た。
【0036】
【表3】
【0037】
比較例1
実施例1において、エポキシ樹脂組成物として表3の組成物Aのみを160g/m2の割合で用いた以外は同様にして実験を行って、シートIIを得た。
【0038】
比較例2
実施例1において、エポキシ樹脂組成物として表3の組成物Bのみを160g/m2の割合で用いた以外は同様にして実験を行って、シートIIIを得た。
【0039】
比較例3
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エピコート828」、エポキシ当量190、油化シェルエポキシ社製)100部、ジシアンジアミド(「Dicy#15」、油化シェルエポキシ社製)8部、2−メチルイミダゾール(2MZ−P、四国化成社製)0.5部をメチルセロソルブ108.5部(沸点124.5℃)に溶解した。この液をポリエステル不織布(「JH−1007」、目付け68.6g/m2、厚さ0.13mm、日本バイリーン社製)に320g/m2の割合で均一に塗布し、含浸させ、130℃に設定したオーブン中で溶剤を揮発させ、シートIVを得た。
【0040】
比較例4
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エピコート1004」、エポキシ当量900、油化シェルエポキシ社製)50部、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エピコート828」、エポキシ当量190、油化シェルエポキシ社製)50部、ジシアンジアミド(「Dicy#15」、油化シェルエポキシ社製)4.8部、2−メチルイミダゾール(2MZ−P、四国化成社製)0.5部をメチルセロソルブ106.5部(沸点124.5℃)に溶解した。この液をポリエステル不織布(「JH−1007」、目付け68.6g/m2、厚さ0.13mm、日本バイリーン社製)に320g/m2の割合で均一に塗布し、含浸させ、130℃に設定したオーブン中で溶剤を揮発させ、シートVを得た。
【0041】
実施例1〜比較例4のシートの貯蔵安定性、含浸性、タック性及び接着性を以下の方法で評価した。その結果を表4に示す。
(貯蔵安定性)
作成直後のシートの150℃でのゲル化時間をAとし、このシートを40℃で21日間保管した後の150℃のゲル化時間をBとしてシートの保存安定性を以下の基準で評価した。
B/A=0.75以上:○
B/A=0.65〜0.75未満:△
B/A=0.65未満:×
(含浸性)
50×50mmに切断したポリエステル不織布(「JH−1007」、目付け68.6g/m2、厚さ0.13mm、日本バイリーン社製)を10枚重ねたものの上に直径25mmにカットしたシートをのせ、その上に50×50mmに切断したポリエステル不織布(「JH−1007」、目付け68.6g/m2、厚さ0.13mm、日本バイリーン社製)を10枚重ねたものをのせる。次に、これを150℃のオーブン中の予熱した60×60×3mmの鉄板の上にのせ、全体が均一に荷重されるように1kgの重りをのせて30分間加熱し、シート中の組成物を融解させ、不織布に含浸させ、冷却した。組成物が含浸した不織布の枚数を調べて含浸性を以下の基準で評価した。
6枚以上:○
4〜5枚:△
0〜3枚:×
【0042】
(タック性)
シートを20×20mmにカットしたもの2枚を重ねて20×80×1mmの平滑な2枚のガラス板の間に挟み、1kgの重りをのせ、25℃で10分間放置した後の2枚のシートの密着性を以下の基準で評価した。
ほとんど密着しておらず、容易に剥がせる:○
密着しているが、比較的容易に剥がせる :△
強固に密着していて剥がれにくい :×
(接着性)
シートをJIS K6850に準じ、鉄板を用いてせん断接着力を測定し、以下の基準で接着性を評価した。
2.5kg/mm2以上 :○
1.5kg/mm2以上で2.5kg/mm2未満:△
1.5kg/mm2未満 :×
【0043】
【表4】
Claims (5)
- 2種類のエポキシ樹脂組成物A及びBを繊維質基材にそれぞれ層状に含浸させたシートであって、該組成物Aは結晶性エポキシ樹脂Aとその硬化剤Aを含有し、該組成物Bは非結晶性エポキシ樹脂Bとその硬化剤Bを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物含浸シート。
- 該結晶性エポキシ樹脂Aが、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテルである請求項1のシート。
- 該硬化剤Aが、ビスフェノール化合物、トリメリット酸無水物及びトリメリット酸無水物誘導体の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2のシート。
- 該エポキシ樹脂組成物Aが、グリシジルエーテル基の結合隣接位に立体障害基を有しないエポキシ樹脂及び/又はグリシジルエーテル基を3個以上有するエポキシ樹脂を含む請求項1〜3のいずれかのシート。
- 該グリシジルエーテル基を3個以上有するエポキシ樹脂が、ノボラック型エポキシ樹脂である請求項4のシート。
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