JP3882361B2 - テープカセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ印字装置に使用される被印字媒体としてのテープを詰め替えることができるテープカセットに関し、特にテープカセット内に収納される被印字媒体としてのテープの使用を所定条件下で防止できるテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、文字付テープを作成するため、テープカセットを使用したテープ印字装置が種々提案されている。かかるテープカセットは、一般に、インクリボンを巻回したリボンリール、被印字テープを巻回したテープリール、及び、粘着テープを巻回した粘着テープリールをカセットケース内に備えており、文字付テープの作成時には、各インクリボン及び被印字テープを搬送しつつ、テープ印字装置に付設されたサーマルヘッドによりインクリボンを介して被印字テープ上に文字等の印字を行った後、被印字テープの文字印字面に粘着テープを貼着して文字付テープが作成される。
かかる従来のテープカセットでは、被印字テープ、インクリボン及び粘着テープを使い切った場合に、新たな被印字テープ、インクリボン及び粘着テープをテープカセット内に詰め替えることについては何ら考慮していなかったため、それらを使い切った場合には、例えばテープ送りローラ、テープスプール等のリサイクルできる部品等がまだあるにもかかわらず、テープカセットの利用価値はなくなり、捨てるのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ゴミ問題の関係上、リサイクルの要望が高まり、テープカセットについても、被印字テープ、インクリボン等を新たに詰め替えて、リサイクルするのが望ましい。しかし、リサイクルするといっても、粘着テープからはみ出た粘着材がテープ送りローラに固着したり、テープスプールを装着するカセットボス等が磨耗するので永久的に使用できる訳ではない。また、テープカセットの場合、インクリボンの色彩、テープ幅等が多種に亘るため、テープカセット内に一旦装着したインクリボン、テープを最後まで使い切ることなく、異なった色または種類等のインクリボン及びテープを詰め直して再使用することがある。
【0004】
それにより、使用済みテープカセットを回収して再使用する場合、または、異なった色または種類等のインクリボン及びテープをテープカセット内に詰め直して再使用する場合は、テープカセットにその再使用回数を表示するのが望ましい。しかし、テープカセットに再使用回数を表示しても、利用者が気が付かなかったりまたは気が付いても敢えて無視して再使用した場合、テープ送りローラ等の不具合により、正常な品質の文字付テープを作成できないおそれがある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、正常な品質の文字付テープを作成できないおそれがある場合には、被印字媒体としてのテープの使用を防止できるテープカセットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、テープ印字装置に使用される被印字媒体としてのテープをテープ支持部に支持して収納するテープカセットであって、前記テープが詰め替え可能なテープカセットにおいて、前記テープカセットから引き出されるテープの走行距離またはテープカセットの使用回数を検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたテープの走行距離またはテープカセットの使用回数が所定値に達した場合、テープカセットからテープを引き出すのを防止する防止手段とを備えたことを特徴とする。
このように検出手段が、テープカセットから引き出されるテープの走行距離をまたはテープカセットの使用回数を検出して、テープの走行距離またはテープカセットの使用回数が所定値に達した場合、防止手段はテープカセットからテープを引き出すのを防止する。従って、テープカセット内に一旦装着したテープを最後まで使い切ることなく、異なった色または種類等のテープを詰め直して再使用する場合であっても、テープの走行距離またはテープカセットの使用回数が所定値を越えて、正常な品質の文字付テープを作成できないおそれがある場合、この発明のテープカセットは、被印字媒体としてのテープを使用できなくするので、正常な品質の文字付テープを常に作成できる。
【0007】
また、請求項1に係るテープカセットは、前記防止手段は、前記テープの走行経路を開放する位置から塞ぐ位置へ回転するシャッタ部材と、このシャッタ部材を回転させる回転機構とを備えており、前記検出手段はテープの走行距離が所定値に達したことを検出した場合、前記回転機構は前記シャッタ部材をテープの走行経路を塞ぐ位置に回転させることを特徴とする。
このような特徴を有するテープカセットによれば、検出手段はテープの走行距離を検出し、テープの走行距離が所定値に達した際に、回転機構はシャッタ部材をテープの走行経路を塞ぐ位置に回転させて、テープカセットからテープを引き出すのを防止する。従って、正常な品質の文字付テープを作成できないおそれがある場合、この発明のテープカセットは、被印字媒体としてのテープの使用を極めて簡易な構成により防止できるので、正常な品質の文字付テープを常に作成できる。
【0008】
また、請求項2に係るテープカセットは、請求項1に係る発明において、前記検出手段は、テープ送りローラに取り付けられたテープ送りローラ用ギヤの回転数に基づいて、被印字媒体としてのテープの走行距離を検出することを特徴とする。それにより、テープ送りローラが所定量のテープを送る際に、テープ送りローラ用ギヤは所定数だけ回転するので、テープ送りローラの回転数とテープ送りローラ用ギヤの回転数とが正確に対応し、被印字媒体としてのテープの走行距離を正確に検出することができる。
【0009】
また、請求項3に係るテープカセットは、請求項1に係る発明において、前記検出手段は、前記テープの終端部がテープカセットから引き出された場合は、テープカセットの使用回数を更新するように構成することを特徴とする。このようにテープの終端部がテープカセットから引き出された場合、被印字媒体としてのテープを使い切ったことになるので、テープカセットの使用回数を順次更新すれば、テープカセットの使用回数を確実に検出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施の形態に係るテープカセットが適用されるテープ印字装置について最初に図1に基づき説明する。図1はテープカセット収納部の収納カバーを開けて示すテープ印字装置の平面図である。
【0011】
図1において、テープ印字装置1には、文字等のキャラクタを複数行に渡って入力し文書データ(コードデータ)からなるテキストを作成するための文字入力キー2、テキストの印字を指令する印字キー3、液晶ディスプレイ7上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキーC、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキーR等が設けられたキーボード6、キーボード6から入力された文字等を表示する液晶ディスプレイ7及び後述するテープカセットT(図2乃至図4参照)を収納するカセット収納部8が配設されている。かかるカセット収納部8は、テープ印字装置1の後方に回動可能に枢支された収納カバーKにより開閉され、開状態でテープカセットTの交換等が行われる。
【0012】
そのカセット収納部8には、図1に示されるように、テープ送りモータ(図示せず)から適宜の駆動機構を介して回転駆動されるリボン巻取軸9が立設されている。かかるリボン巻取軸9は、従来のテープカセット(すなわち、インクリボンを内蔵し、インクリボンを介してフィルムテープ上に文字等の印字を行なうタイプのテープカセット)を装着した場合に、そのインクリボンを巻取るためのものであるが、本実施の形態に係るテープカセットTではインクリボンを使用することなく文字等の印字が可能な印字テープT1を使用することから、リボン巻取軸9は印字テープT1の送り動作には関与しない。
【0013】
前記カセット収納部8の図1の左斜め前方(キーボード6側)には、テープ送りローラ軸10が立設されており、このテープ送りローラ軸10は、テープ送りモータから適宜の伝達機構を介して回転駆動され、後述するテープ送りローラ26(図2参照)を回動する。更に、カセット収納部8の前方には、印字テープT1上に文字等の印字を行なうサーマルヘッド11が固設されている。また、カセット収納部8の後方には、4個のフォトセンサSを有するテープ幅検出器SKが設けられており、かかるテープ幅検出部SKは後述のテープカセットTに設けられているテープ判別部材13のテープ特定部14と協働してテープカセットT内に収納されている印字テープT1のテープ幅を検出する。
【0014】
ここに、各フォトセンサSは発光素子と受光素子とを対として有する公知のフォトカプラからなり、各フォトセンサSに対して後述の遮蔽板15が入り込んだかどうかを検出して、そのオン・オフ信号の組み合せにより印字テープT1のテープ幅を検出するものである。尚、前記テープ幅検出器SKは、フォトセンサS以外にマイクロスイッチ等の機械的センサや磁気センサ等を用いても良い。
【0015】
次に、図2乃至図4に基づいて、前記のように構成されるテープ印字装置1のカセット収納部8に収納されるテープカセットTの構成について説明する。図2はテープカセットTを分解して示すテープカセットTの分解斜視図であり、テープカセットTは、基本的に、テープカセット本体T2と、このテープカセット本体T2に対して着脱可能とされたテープカセット蓋T3とから構成される。尚、図3はテープカセット蓋T3を外した状態のテープカセット本体T2を拡大して示す平面図であり、また、図4はその実施形態に係るテープユニット収納部8等の一部を拡大して示す分解斜視図である。
【0016】
テープカセット本体T2は、図2に示されるように、上側が開放された矩形状のケースからなり、かかるテープカセット本体T2の後壁T2Aの両側位置には一対の係止孔16が穿設されている。これらの各係止孔16には、後述するテープカセット蓋T3の各係止突起T3Aが係止される。
【0017】
また、テープカセット本体T2における前壁T2Bの右側位置には、一対の突起部17が形成されており、これら各突起部17はその間にて係止溝18を形成する。この係止溝18には、後述するテープカセット蓋T3に設けられた弾性係止部材20が係止される。更に、前壁T2Bの左側に連続してテープ案内片21が一体に設けられており、テープ案内片21の後方にはサーマルヘッド案内部材22が設けられている。
【0018】
サーマルヘッド案内部材22は平面視「コ」字状に形成されており、「コ」字状の凹部23には後述するようにサーマルヘッド11が配設される。また、凹部23の後壁には係止長孔24が形成され、かかる係止長孔24には後述するテープカセット蓋T3に形成された係止片25が係止される。更に、サーマルヘッド案内部材22とテープカセット本体T2の左側壁との間には、テープ印字装置1におけるカセット収納部8の底壁から立設され、テープ送りモータにより回転駆動されるテープ送りローラ軸10に係合可能なテープ送りローラ26が配置されている。
【0019】
また、テープカセット本体T2において、図3及び図4に示されるように、その左後方位置にはテープユニットUを収納するためのテープユニット収納部27が設けられており、テープユニットUは、かかるテープユニット収納部27の中央に設けられたテープスプール28に回転可能に収納される。このように収納されたテープユニットUの印字テープT1を前記サーマルヘッド11まで案内すべく、テープカセット本体T2の底壁からは4個のテープガイドR1、R2、R3、R4(テープガイドR3、R4については図3参照)が設けられている。これにより、テープユニットUのテープスプール28から引き出された印字テープT1は、各テープガイドR1、R2、R3、R4を介してサーマルヘッド11までスムーズに送られる。ここに、印字テープT1は、ベーステープの一面に感熱発色層を形成し、他面には粘着剤層を介して剥離紙を貼付してなる構成を有する。
【0020】
更に、テープスプール28には、テープ判別部材13の一端が回動可能に取り付けられているとともに、かかるテープ判別部材13の他端にはテープスプール28に巻回されている印字テープT1のテープ幅を特定するテープ幅特定部14が形成されている。このテープ幅特定部14の下面からは前記テープ幅検出器SKにおける各フォトセンサSを選択的に遮蔽する遮蔽板15が垂設されている。
【0021】
尚、テープガイドR2の近傍位置において、テープ印字装置1におけるカセット収納部8の底壁から立設されたリボン駆動軸9は、前記したように、従来のテープカセットに収納されているサーマルリボンの巻取り軸として使用されるものであるが、本実施の形態に係るテープカセットTにおいては印字テープT1の送り動作には関与せず、リボン駆動軸9の回動に伴って駆動機構から発生する駆動音を低減させるべく音消しスプールPが嵌合されている。
【0022】
また、テープカセット本体T2において、テープ送りローラ26の近傍にはテープ排出部29が設けられており、このテープ排出部29は、テープカセット本体T2の左側壁前端部とテープカセット本体T2の左側壁から延設された案内片30との間に形成される間隙より構成される。これにより、テープスプール28から引き出された印字テープT1は、各テープガイドR1乃至R4によりサーマルヘッド11まで案内され、サーマルヘッド11を介して印字テープT1の感熱発色層上に文字等が発色印字された後、テープ排出部29からテープカセットTの外方に排出されるものである。
【0023】
次に、前記テープカセット本体T2に着脱可能なテープカセット蓋T3について説明する。テープカセット蓋T3は、テープカセット本体T2の開放面を上側から被覆するものであり、その後端部には前記テープカセット本体T2に穿設された各係止孔16内に挿嵌される一対の係止突起T3Aが形成されている。また、テープカセット蓋T3の前部における右側位置には凹所32が形成されている。
かかる凹所32には、弾性係止部材20が設けられており、この弾性係止部材20はテープカセット蓋T3の底面から下方に延設された屈曲部33と、この屈曲部33から水平方向に連設された摘み部34とからなり、弾性係止部材20が前記各突起部17間で形成された係止溝18に弾性的に係止される。更に、テープカセット蓋T3の前部における左側位置にはテープカセット蓋T3の底面から係止片25が垂設され、この係止片25は前記サーマルヘッド案内部材22の後壁に形成された係止長孔24内に弾性的に係止される。
【0024】
尚、テープカセット蓋T3の前端左位置に垂設されたテープ案内片35は、テープカセット蓋T3をテープカセット本体T2に取り付けた際に、前記テープカセット本体T2のテープ案内片21と協働して印字テープT1の送り案内を行なうものであり、また、テープカセット蓋T3の左隅に垂設された案内片36は、同様にテープカセット蓋T3をテープカセット本体T2に取り付けた際に、前記カセット本体T2に形成された案内片30と協働してテープ排出部29を構成するものである。
【0025】
更に、図2に示すように、テープカセット蓋T3の後端左方位置には、その底面から下方に向かって、3つのリブ37が延設されている。このリブ37は、テープカセット蓋T3をテープカセット本体T2に取り付けた時に、前記テープ幅特定部14の上面に当接して、テープ幅特定部14の上方への移動を規制する。このことにより、テープ幅特定部14がテープ幅検出器SKから浮き上がって誤検出されることが防止される。
【0026】
次に、テープカセットTから引き出される印字テープT1の走行距離を検出し、検出された印字テープT1の走行距離が所定値に達した場合、テープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止する方法について説明する。
テープ送りローラ軸10のテープカセット本体T2の底面側には、図4に示されるように、ギヤ部10Aが回動可能に取り付けられており、このギヤ部10Aは、テープカセット本体T2の底面上に回動可能に取り付けられたアイドルギヤIGを介して、テープユニット収納部27の底板周囲のギヤ部27Aと歯合している。
【0027】
そのため印字テープT1をテープ送りするようにテープ送りローラ軸10が回転すると、ギヤ部10A、アイドルギヤIG及びギヤ部27Aを介して、テープユニット収納部27が矢印Y1方向に回転する。この場合、テープユニット収納部27の底板の一部には、上側に向かって立設するシャッタ部材27bが設けられているので、テープユニット収納部27が矢印Y1方向に回転すると、シャッタ部材27bはテープスプール28に巻回された印字テープT1から引き出された先端部の走行経路Q1(図3参照)を開放する位置から塞ぐ位置へ回転する。
そして、ギヤ部10A、アイドルギヤIG及びギヤ部27A間のギヤ比は、印字テープT1をテープ送りする走行量に対応してシャッタ部材27bを所定量だけ回転させるようになっており、印字テープT1が例えば40m分走行すると、シャッタ部材27bは印字テープT1の走行経路Q1を塞ぐ位置へ回転して、印字テープT1をテープカセットTから引き出すのを防止する。
【0028】
それにより、アイドルギヤIG及びギヤ部27Aは、ギヤ部10A(テープ送りローラ用ギヤ)の回転数に基づいて、印字テープT1の走行距離を検出する検出手段を構成する。また、テープユニット収納部27は、シャッタ部材27bを印字テープT1の走行経路Q1を開放する位置から塞ぐ位置へ回転させる回転機構を構成する。このように印字テープT1の走行距離が所定値(例えば40m分)に達したことを検出した場合、アイドルギヤIG及びギヤ部27Aはシャッタ部材27bを印字テープT1の走行経路Q1を塞ぐ位置に回転させるので、例えば粘着剤がテープガイドR1、R2、R3、R4及びテープ送りローラ26等に付着して正常な品質の文字付印字テープT1を作成できないおそれがあるとして、シャッタ部材27bはテープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止する。
【0029】
次に、使用済みテープカセットTを回収して、未使用の印字テープT1をテープカセットT内に詰め直してテープカセットTをリサイクルしたり、異なった色または種類等の印字テープT1をテープカセットT内に詰め直して再使用する場合について説明する。
最初にテープカセットTからテープカセット蓋T3を取り外す。そのためには、作業者は、テープカセット蓋T3の係止片25を係止長孔24から外すように押さえ、更に、弾性係止部材20における摘み部34を指にて摘み、上方に引き上げる。かかる引き上げ動作により、屈曲部33と係止溝18との嵌合、及び、係止片25と係止長孔24との嵌合が解除され、テープカセット蓋T3はテープカセット本体T2に対して各係止孔16の回りに回動可能な状態になる。この後、摘み部34を更に上方に引き上げると、テープカセット蓋T3は各係止孔16の回りに上方側に向かって回動され、適当な位置で各係止突起T3Aを各係止孔16から離脱させればテープカセット蓋T3はテープカセット本体T2から取り外される。
【0030】
そして、テープ判別部材13の位置をずらして、テープユニット収納部27内のテープスプール28から使用済みの印字テープT1を取り外し、未使用の印字テープT1または希望の色または種類等の印字テープT1をテープスプール28に装着して、テープ判別部材13を正規の位置にセットする。その際、印字テープT1の走行距離を検出する関係上、テープユニット収納部27の位置がずれないように作業する。
【0031】
その後、かかるテープカセット蓋T3をテープカセット本体T2に取り付けてテープカセットTを組み立てるには、先ず、テープカセット蓋T3の各係止突起T3Aをテープカセット本体T2の各係止孔16内に挿嵌する。この後、テープカセット蓋T3を各係止孔16の回りに下方へ回動し、弾性係止部材20の屈曲部33を係止溝18に弾性的に嵌合するとともに、係止片25を係止長孔24内に弾性的に係止する。これにより、テープカセット蓋T3はテープカセット本体T2に対してクリック感を伴って嵌合され、テープカセットTが組み立てられる。
【0032】
続いて、テープカセットTをテープ印字装置1のカセット収納部8に収納した状態について図3を参照して説明する。
図3において、テープカセットTをテープ印字装置1のカセット収納部8に収納した場合、カセット収納部8に固設されたサーマルヘッド11がサーマルヘッド案内部材22の凹部23内に配置される。ここに、サーマルヘッド11はテープカセットTの内方に配設されることとなり、サーマルヘッド11に設けられた複数個の各発熱素子は、印字テープT1がテープスプール28の周囲に感熱発色層を内側に向けて巻回されていることから、印字テープT1の感熱発色層に対向接触される。
【0033】
また、カセット収納部8において、サーマルヘッド11、及び、テープ送りローラ26に対向してローラホルダ(図示せず)が回動可能に配設されている。かかるローラホルダには、プラテンローラ38がサーマルヘッド11に対向して回転可能に支持され、また、テープ送り補助ローラ39がテープ送りローラ26に対向して回転可能に支持されている。そして、テープ印字装置1の作動時において、プラテンローラ38はサーマルヘッド11に当接されるとともに、テープ送り補助ローラ39はテープ送りローラ26と当接される。
【0034】
これにより、テープカセット本体T2のテープユニット収納部27に収納されたテープユニットUから引き出された印字テープT1は、テープ送りローラ26とテープ送り補助ローラ39との協働により、各テープガイドR1乃至R4を介してスムーズに案内されるとともに、サーマルヘッド案内部材22の凹部23においてサーマルヘッド11とプラテンローラ38との協働により、印字テープT1の感熱発色層上に文字等の印字が行なわれるものである。この後、文字等の印字された印字テープT1は、テープ送りローラ26とテープ送り補助ローラ39との協働により、テープ排出部29からテープ印字装置1の外部に排出される。
【0035】
以上この実施の形態によれば、テープ印字装置1に使用される被印字媒体としての印字テープT1をテープユニット収納部27内に支持して収納するテープカセットTにおいて、テープカセットTから引き出される印字テープT1の走行距離を検出するアイドルギヤIG等と、検出された印字テープT1の走行距離が所定値に達した場合、テープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止するシャッタ部材27bとを設けたので、印字テープT1の走行距離が所定値を越えて、正常な品質の文字付印字テープT1を作成できないおそれがある場合、シャッタ部材27bが印字テープT1の先端部の走行経路Q1を開放する位置から塞ぐ位置に回転して、テープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止し、印字テープT1を使用できなくする。それにより、このテープカセットTを用いれば、正常な品質の文字付印字テープT1を常に作成できる。そして、印字テープT1の走行距離が所定値(例えば40m)を越えない範囲で、テープカセットT内に印字テープT1を詰め替えてテープカセットTのリサイクルをしたり、異なった色または種類等の印字テープT1をテープカセットT内に詰め直して再使用することになる。
【0036】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、図4のテープユニット収納部27はギヤ部10Aの回転に従って、徐々に回転する構成であったが、必ずしもその構成に限定される訳ではなく、他の実施の形態としては、シャッタ部材が、図5に示されるように、印字テープT1から引き出された先端部の走行経路Q1を開放する位置から塞ぐ位置に瞬時に回転する構成からなっていても良い。図5は、テープカセットTを省略して示す他の実施の形態の図4相当図である。
【0037】
具体的には、図5に示されるテープユニットUを収納するテープユニット収納部40の周囲外側にガイド部材GHを配置し、このガイド部材GHの外側にシャッタ部材SHを配置する。そして、シャッタ部材SHをガイド部材GHに沿って回転させるべく、ねじりバネ等からなる付勢部材42をシャッタ部材SHに取り付ける一方、そのシャッタ部材SHを引っ張る付勢部材42の付勢力に抗して停止させるストッパ部41をテープカセットTの底面部に配置して、シャッタ部材SHを掛止する(実線の状態)。
その状態で、テープユニット収納部40の底板周囲に形成されたギヤ部40aが図4のアイドルギヤIGと歯合しているので、テープユニット収納部40が、図4のギヤ部10A、アイドルギヤIG及びギヤ部40aによって矢印Y2方向に回転され、印字テープT1の走行距離が所定値(例えば40m分)に達した場合に、テープユニット収納部40上の突起40bがストッパ部41を矢印Y3方向に回転させる。すると、ストッパ部41によるシャッタ部材SHの掛止を即座に解除し、付勢部材42はシャッタ部材SHを付勢して瞬時にガイド部材GHに沿って回転する結果(一点鎖線の状態)、シャッタ部材SHが印字テープT1の先端部の走行経路Q1を開放する位置から塞ぐ位置に瞬時に回転することになる。
【0038】
このように印字テープT1の走行距離が所定値(例えば40m分)に達した場合に、正常な品質の文字付印字テープT1を作成できないおそれがあるとして、シャッタ部材SHはテープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止するので、印字テープT1の走行距離が所定値(例えば40m)を越えない範囲で、テープカセットT内の印字テープT1を使用することになり、正常な品質の文字付印字テープT1を常に作成できる。
【0039】
尚、テープカセットT内に収納される印字テープT1は必ずしも一面に感熱発色層を形成し、他面には粘着剤層を介して剥離紙を貼付してなる構成を有する必要はなく、それ以外のものを用いても良い。例えば、テープカセットT内にインクリボン、両面粘着テープ及びラミネート用カバーテープを装着したタイプのテープカセットを用い、インクリボン、両面粘着テープ及びラミネート用カバーテープを使い切った場合に、新たなインクリボン、両面粘着テープ及びラミネート用カバーテープを、テープカセットT内に詰めて、テープカセットTをリサイクルするようにしてもよい。
【0040】
もっとも、テープカセットT内には、必ずしもカバーテープを有する必要がなく、他の実施の形態としては、例えば粘着層付きの被印字テープの表面にインクリボンのインクを転写するノンラミネートタイプのテープカセットを使用しても良い。
【0041】
更には、他の実施の形態として、テープカセットTの使用回数を検出する検出手段を設けてもよい。具体的には、印字テープT1の終端部がテープカセットTから引き出された場合は、その使用回数を更新するような構成にする。すなわち、テープカセットT内に印字テープT1が8メートル分収納されている場合、印字テープT1の終端部がテープカセットTから引き出されると、印字テープT1が8メートル分の距離だけ走行したことになるので、印字テープT1の終端部がテープカセットTから引き出された回数が所定値(例えば5回分)を越えた(走行距離に換算すれば40メートル分)場合、正常な品質の文字付テープが作成できないおそれがあるとして、シャッタ部材はテープカセットTから印字テープT1を引き出すのを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 テープ詰め替え用治具収納部の収納カバーを開けて示すテープ印字装置の平面図である。
【図2】 その実施形態に係るテープ印字装置に使用されるテープカセットの拡大斜視図であって、テープカセット蓋を外した状態のテープカセット本体の内部を示す。
【図3】 テープカセット蓋を外した状態のテープカセット本体を拡大して示す平面図である。
【図4】 その実施形態に係るテープユニット収納部等の一部を拡大して示す分解斜視図である。
【図5】 他の実施の形態の図4の相当図である。
【符号の説明】
1 テープ印字装置
8 カセット収納部
10A ギヤ部
IG アイドルギヤ
11 サーマルヘッド
26 テープ送りローラ
27a、40a ギヤ部
27B、SH シャッタ部材
27 テープユニット収納部
28 テープスプール
T テープカセット
T1 印字用テープ
T2 テープカセット本体
T3 テープカセット蓋
Q1 走行経路
Claims (3)
- テープ印字装置に使用される被印字媒体としてのテープをテープ支持部に支持して収納するテープカセットであって、前記テープの詰め替え可能なテープカセットにおいて、
前記テープカセットから引き出されるテープの走行距離またはテープカセットの使用回数を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたテープの走行距離またはテープカセットの使用回数が所定値に達した場合、テープカセットからテープを引き出すのを防止する防止手段とを備え、
前記防止手段は、前記テープの走行経路を開放する位置から塞ぐ位置へ回転するシャッタ部材と、このシャッタ部材を回転させる回転機構とを備えており、前記検出手段はテープの走行距離が所定値に達したことを検出した場合、前記回転機構は前記シャッタ部材をテープの走行経路を塞ぐ位置に回転させることを特徴とするテープカセット。 - 前記検出手段は、テープ送りローラに取り付けられたテープ送りローラ用ギヤの回転数に基づいて、被印字媒体としてのテープの走行距離を検出することを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
- 前記検出手段は、前記テープの終端部がテープカセットから引き出された場合は、その使用回数を更新するように構成することを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
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