JP3879841B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙、合成紙、またはプラスティックフィルムなどからなる支持体の片面上に、ロイコ染料、呈色剤および接着剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体を記録媒体として用いた記録装置はコンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であるため、ファクシミリ、自動券売機、科学計測器の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、CAD、CRT医療画像用などの各種プリンター、プロッターの出力媒体として広く使用されている。
【0003】
その中で、記録画像の均一性、高解像度が必要なCRT医療計測用のプリンターおよび、寸法安定性、細線記録の必要なCAD用のプロッターには複層構造を有する合成紙を用いた感熱記録体や、必要に応じて無機顔料を含有する2軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムを用いた感熱記録体が使用されている。
【0004】
かかる感熱記録体の利用分野の拡大に伴なって、ロイコ染料と呈色剤との発色反応による記録部の可塑剤、食用油、化粧品などの化学薬品に対する保存性に優れた感熱記録体、並びに、温度または湿度の影響による経時的に記録部の濃度変化の少ない感熱記録体が要望されている。
【0005】
従来、記録部の保存性を高めるために呈色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンや4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどのヒドロキシジフェニルスルホン系の呈色剤を少なくとも二種併用させた感熱記録体は、特開平02−020385号公報、特開平02−249690号公報、特開平05−286255号公報、特開平7−172068号公報、特開2000−263944号公報、特開2001−001647号公報に記載されているが、温度または湿度の影響により経時的に記録部の濃度変化をより少なくする点、および記録エネルギーに対する記録部の階調性の向上の点で、更に改善が要請されている。
【0006】
また、感熱記録体には、その用途により、記録部の色調が色味のない黒色(または薄墨色、灰色)であることが要求される場合がある。記録部の色調が色味のない黒色を得るために、黒色発色性のロイコ染料と赤色発色性のロイコ染料とを併用した感熱記録体が、特開平05−254254号公報、特開平08−324130号公報に記載されている。しかし、かかる感熱記録体は、記録感度、記録部の色調または階調性の点で、更に向上が要請されている。
【0007】
ここで、本明細書において、上記「階調性」とは、印加された記録エネルギーと記録部(記録像)の記録濃度(光学濃度)とが、実質上、正比例関係(直線関係)にあることを意味し、より詳しくは、印加された記録エネルギーに比例した記録濃度を有する記録像が形成され、記録部(記録像)の記録濃度と印加された記録エネルギーとがほぼ直線関係にあり、その結果、記録エネルギーを段階的に変化(増大または減少)させて複数の記録部(記録像)を形成した場合に、得られる複数の記録部(記録像)の記録濃度が、最低濃度から最高濃度の全範囲にわたって、明瞭な階調を有することを指す。階調性に優れていると、記録画質に優れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、記録部(記録像)の色調が色味の少ない黒色であり、記録部(記録像)階調性に優れ、温度または湿度の影響により経時的に記録部の濃度変化の少ない感熱記録体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
支持体上に、ロイコ染料、呈色剤、および接着剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、上記の課題を解決するための一つの手段として、呈色剤として二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を用い、ロイコ染料として黒色発色性のロイコ染料と、黒色発色性のロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料を0.5〜3.5重量%用い、
二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物として、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンとの混合物を用い、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン1重量部に対して、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種が0.2〜5.0重量部の量で存在し;
該黒色発色性のロイコ染料として、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種を用い;
該赤色発色性のロイコ染料として、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランを用いるものである。
【0011】
更に、他の手段として、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン1重量部に対して、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種0.5〜2.0重量部程度使用する。
【0013】
黒色発色性のロイコ染料として、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも1種と、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランとを用いる。
【0014】
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも1種に対して、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランを30〜300重量%の割合で使用する。
【0016】
赤色発色性のロイコ染料を、黒色発色性ロイコ染料に対して、0.8〜3.0重量%程度用いる。
【0017】
感熱記録層中に、さらに青色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して0.5〜5重量%程度含有させる。
【0018】
感熱記録層中の接着剤として水分散性樹脂を用いる。
【0019】
感熱記録層中に、更に増感剤および保存性改良剤から選ばれる少なくとも一種を含有させる。
【0020】
更に、感熱記録層上に保護層を設ける。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、感熱記録層中に、呈色剤として少なくとも二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を含有し、少なくとも黒色発色性のロイコ染料と、さらに黒色発色性ロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料を0.5〜3.5重量%含有することを特徴とする。
【0022】
〔呈色剤〕
本発明においては、呈色剤として少なくとも二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を併用することにより、記録部の階調性と記録部の経時的保存性に優れた効果が得られる。
【0023】
(ヒドロキシジフェニルスルホン系化合物)
ヒドロキシジフェニルスルホン系化合物の具体例としては、例えば4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、2,2’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテルなどが挙げられる。
【0024】
なかでも、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンとを併用するのが好ましい。
【0025】
特に、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン1重量部に対して、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種を0.2〜5.0重量部程度、とりわけ0.5〜2.0重量部程度用いることにより、記録部の光学濃度が0.4〜0.8の低濃度記録部においても色味の少ない黒色が得られる。
【0026】
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのうち、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが耐地肌カブリ性に優れ、より好ましい。
【0027】
ヒドロキシジフェニルスルホン系化合物の合計使用量としては、感熱記録層の全固形分に対して15〜60重量%程度、好ましくは20〜50重量%程度である。
【0028】
(他の呈色剤)
感熱記録層中には、呈色剤として上記ヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を含有させるものであるが、必要に応じて、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて各種公知の他の呈色剤を併用することもできる。
【0029】
他の呈色剤の具体例としては、例えば1,3,3−トリメチル−1−(p−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシインダン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンなどのフェノール性化合物、N−(p−トリルスルホニル)カルバモイル酸−p−クミルフェニルエステル、N−(o−トリル)−p−トリルスルホアミド、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンなどの分子内に−SO2NH−結合を有するもの、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩などが挙げられる。
【0030】
これら他の呈色剤の使用量は、適宜選択すればよいが、一般には全ヒドロキシジフェニルスルホン系化合物に対して、3〜15重量%程度、特に5〜10重量%程度とするのが好ましい。
【0031】
〔ロイコ染料〕
本発明の感熱記録体の感熱記録層は、黒色発色性のロイコ染料と特定量の赤色発色性のロイコ染料とを少なくとも含有するものである。本発明では、前記二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を使用することに加えて、このように黒色発色性のロイコ染料と特定量の赤色発色性のロイコ染料とを組み合せて使用することにより、記録部の色調、記録部の階調性、耐地肌カブリ性に、更に耐熱性、耐湿性にも優れる。
【0032】
(黒色発色性のロイコ染料)
感熱記録層中の黒色発色性のロイコ染料の具体例としては、この分野で使用されている公知の黒色発色性のロイコ染料が広く使用でき、例えば3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオランなどが挙げられる。
【0033】
なかでも、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種が記録部の階調性に優れ、しかも耐地肌カブリ性に優れ好ましい。
【0034】
特に、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種と、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランとの併用が好ましい。
【0035】
この場合、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種に対して、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランを30〜300重量%程度用いるのが好ましく、より好ましくは50〜150重量%程度である。
【0036】
(赤色発色性のロイコ染料)
感熱記録層中の赤色発色性のロイコ染料の具体例としては、この分野で使用されている公知の赤色発色性のロイコ染料が広い範囲から適宜選択され、例えば3,3’−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−フェノキシフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなどが挙げられる。なかでも、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランが好ましい。
【0037】
勿論、これらのロイコ染料に限定されるものではなく、また黒色発色性のロイコ染料および赤色発色性のロイコ染料をそれぞれ二種以上併用することもできる。
【0038】
本発明では、上記黒色発色性ロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料が0.5〜3.5重量%使用される。特に、記録部の光学濃度が0.2〜0.6の低濃度記録部の色調は、赤色発色性のロイコ染料が0.5重量%未満になると、緑味の黒色調になり、3.5重量%を越えると赤味の黒色調になる恐れがあるので、0.8〜3.0重量%程度、特に1.0〜2.0重量%程度であるのがより好ましい。
【0039】
(他のロイコ染料)
更に、感熱記録層中には本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、他のロイコ染料を含有させることもできる。かかる他のロイコ染料の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオランなどの青色発色性のロイコ染料、
【0040】
3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオランなどの緑色発色性のロイコ染料、
【0041】
および3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリドなどの近赤外領域に吸収波長を有するロイコ染料などが挙げられる。
【0042】
これら他のロイコ染料は、黒色発色性のロイコ染料に対して0.3〜15重量%程度、特に0.5〜10重量%併用するのが好ましい。
【0043】
特に、本発明においては、上記の青色発色性のロイコ染料を黒色発色性のロイコ染料に対して0.5〜5重量%程度、特に1.0〜3.0重量%程度併用するのが好ましい。
【0044】
本発明において、上記黒色発色性のロイコ染料と赤色発色性のロイコ染料との合計使用量は、感熱記録層に対して5〜35重量%程度、特に10〜25重量%程度であるのが好ましい。
【0045】
〔感熱記録層〕
感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、黒色発色性のロイコ染料、赤色発色性のロイコ染料、2種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を含む呈色剤、および必要により増感剤、保存性改良剤などを、共に或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により平均粒子径が2μm以下となるように微分散した後、接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。
【0046】
かかる接着剤としては、例えばデンプンとポリ酢酸ビニルとのグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、カゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体などの水溶性樹脂、およびスチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックスなどの水分散性樹脂が挙げられる。なかでも、水分散性樹脂が好ましい。
【0047】
接着剤の使用量としては特に限定されないが、感熱記録層に対して5〜40重量%程度、特に20〜35重量%程度が好ましい。
【0048】
また、感熱記録層には、記録感度を制御するための増感剤、および記録部の保存性をより高めるための保存性改良剤を含有させることができる。
【0049】
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(4−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジベンジルエステルなどが挙げられる。
【0050】
保存性改良剤としては、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパンなどのヒンダードフェノール化合物、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂などのエポキシ化合物などが挙げられる。
【0051】
増感剤および保存性改良剤の使用量は特に限定されないが、一般に全ロイコ染料1重量部に対してそれぞれ0.1〜4重量部程度、好ましくは0.5〜3重量部程度である。
【0052】
更に、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばカオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、尿素・ホルマリン樹脂フィラーなどの顔料類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩などの界面活性剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックスなどのワックス類、グリオキザール、尿素ホルマリン樹脂、ポリアミドエポキシ樹脂、ポリアミドアミン−エピクロルヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ酸、ホウ砂、炭酸アンモニウムジルコニウムなどの耐水化剤および紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料などが挙げられる。
【0053】
感熱記録層用塗液の塗布量は、乾燥重量で2〜12g/m程度、好ましくは3〜7g/m程度である。
【0054】
なお、感熱記録層用塗液はこの分野で使用されている公知の塗布方法、例えばエアナイフコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、バーコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティングなどにより、支持体上に塗布され、乾燥される。
【0055】
(支持体)
支持体としては、この分野で使用されている公知の支持体がいずれも使用でき、特に脱墨処理された古紙パルプを含有する紙、中性または酸性の上質紙、合成紙、コート紙、透明プラスチックフイルム、着色透明プラスチックフイルム、白色プラスチックフィルムなどを例示できる。支持体の厚さは広い範囲から適宜選択できるが、一般には40〜250μm程度であるのが好ましい。
【0056】
(保護層)
必要に応じて、感熱記録層上には、記録部の耐薬品性、耐水性を高めたり、或いは記録走行性を高めるために、保護層を設けることもできる。かかる保護層は、例えば成膜性を有する接着剤を含有する保護層用塗液を感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
【0057】
保護層用塗液中に含有される接着剤としては、例えば上記の感熱記録層用塗液中に含有されるものが使用される。かかる接着剤は、保護層の全固形分に対して、20〜100重量%程度、特に30〜95重量%程度の量で使用するのが好ましい。更に、保護層用塗液中には必要により感熱記録層用塗液中に含有し得る前記の各種助剤が使用される。
【0058】
保護層用塗液の塗布量は、乾燥重量で0.5〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度である。
【0059】
なお、保護層用塗液はこの分野で使用されている公知の塗布方法、例えばエアナイフコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、バーコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティングなどにより、感熱記録層上に塗布され、乾燥される。
【0060】
更に、記録感度と記録画質を高めるために支持体と感熱記録層の間に吸油性顔料または中空粒子を主成分とした下塗り層を設けたり、保護層上に電子線または紫外線硬化性化合物を主成分とする塗液を塗布後、電子線または紫外線を照射して硬化された光沢層を設けたり、各層を形成した後にスーパーカレンダーによる平滑化処理を施すことなども可能である。また、その他の感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0061】
【実施例】
以下に本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0062】
実施例1
・呈色剤分散液(A液)の調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン10部と、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液8部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してA液を得た。
【0063】
・呈色剤分散液(B液)の調製
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン10部と、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液8部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してB液を得た。
【0064】
・黒色発色性のロイコ染料分散液(C液)の調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール10%水溶液10部、および水10部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕してC液を得た。
【0065】
・黒色発色性のロイコ染料分散液(D液)の調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール10%水溶液10部、および水10部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕してD液を得た。
【0066】
・赤色発色性のロイコ染料分散液(E液)の調製
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール10%水溶液10部、および水10部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕してE液を得た。
【0067】
・青色発色性のロイコ染料分散液(F液)の調製
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド10部、スルホン変性ポリビニルアルコール10%水溶液10部、および水10部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕してF液を得た。
【0068】
・増感剤分散液(G液)の調製
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール10%水溶液10部、および水10部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してG液を得た。
【0069】
・感熱記録層用塗液の調製
A液30部、B液30部、C液30部、D液30部、E液0.6部、F液1.0部、G液18部、スチレン−ブタジエン系ラテックス〔ガラス転移温度−5℃、固形分濃度48%〕45部、ポリビニルアルコール〔商品名:PVA105、クラレ社製〕の13%水溶液95部、無定形シリカ〔商品名:ミズカシルP−527、水沢化学工業社製〕12部、および水60部からなる組成物を攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0070】
・保護層用塗液の調製
カオリン〔平均粒子径0.8μm〕の60%スラリー70部、ステアリン酸亜鉛の水分散体〔商品名:ハイドリンZ−7−30、固形分濃度31.5%〕15部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製〕の10%水溶液2.00部、グリオキザールの10%水溶液3部および水120部からなる組成物を攪拌して保護層用塗液を得た。
【0071】
・感熱記録体の作製
合成紙〔商品名:ユポFPG−80、ユポ・コーポレーション製〕の片面に、感熱記録層用塗液および保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が5g/m、3g/mとなるように塗布乾燥して感熱記録体を得た。保護層形成後に、スーパーキャレンダーによる平滑化処理をした。
【0072】
実施例2〜11および比較例1〜4
・呈色剤分散液(H液)の調製
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン10部と、スルホン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液8部からなる組成物をウルトラビスコミル(アイメックス社製)で平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してH液を得た。
【0073】
・増感剤分散液(I液)
市販のステアリン酸アミド分散液〔商品名:ハイミクロンG−270、固形分濃度21%、中京油脂社製〕をI液とした。
【0074】
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、A液30部、B液30部、C液30部、D液30部、E液0.6部、F液1.0部、G液18部の代わりに下記の表1に記載したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてそれぞれ感熱記録体を得た。
【0075】
【表1】
Figure 0003879841
【0076】
実施例12
実施例1のC液調製において、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0077】
実施例13(参考例)
実施例1のC液調製において、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0078】
実施例14(参考例)
実施例1のB液調製において、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン代わりに3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0079】
実施例15
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、F液1.0部を用いなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0080】
以上のようにして得られた感熱記録体について、下記の評価試験を行い、その結果を表2に記載した。
【0081】
〔記録濃度および階調性指標〕
得られた感熱記録体を、ビデオプリンター〔商品名:UP−880、ソニー社製〕を用いて、17ステップの階調記録を行い、各記録部の記録濃度をマクベス濃度計〔商品名:RD914型、マクベス社製〕を用いてビジュアルモードにて測定した。
なお、表2において、第6ステップでの記録部と未記録部との濃度差を階調性指標とする。本発明者の研究によれば、階調指標(第6ステップでの記録部と未記録部との濃度差)が0.3±0.1程度のものが、階調性に優れている。
【0082】
〔発色色調〕
上記の記録濃度の評価において、記録部の濃度が0.4〜0.8程度の発色色調を目視判定した。
【0083】
〔耐湿保存性〕
(1)上記の記録後の感熱記録体(即ち、「記録濃度および階調性指標」の試験において、17ステップの階調記録を行った記録体)上の記録部のうち、記録濃度が0.70〜0.90となるステップ(例えば、各実施例、比較例1および2においては、第9ステップ)の記録部の濃度をマクベス濃度計を用いてビジユアルモードで測定した。
(2)次いで、各感熱記録体を40℃,90%RHの条件下に24時間処理し、各感熱記録体の0.70〜0.90の濃度を有していた記録部(上記(1)で濃度を測定した記録部)の濃度を、再度、マクベス濃度計ビジュアルモードで測定した。
当該記録部の濃度の残存率を次式により求めた。
残存率(%)=(D/D)×100
上記式中、Dは処理後の記録濃度を示し、Dは処理前の記録濃度を示す。
【0084】
〔耐熱保存性〕
(a)上記の記録後の感熱記録体(即ち、「記録濃度および階調性指標」の試験において、17ステップの階調記録を行った記録体)上の記録部のうち、記録濃度が0.70〜0.90になるステップの記録部の濃度をマクベス濃度計を用いてビジユアルモードで測定した。
(b)次いで、各感熱記録体を50℃,30%RHの条件下に24時間処理し、各感熱記録体の0.70〜0.90の濃度を有していた記録部(上記(a)で濃度を測定した記録部)の濃度を、再度、マクベス濃度計ビジュアルモードで測定した。
当該記録部の濃度の残存率を次式により求めた。
残存率(%)=(D/D)×100
上記式中、Dは処理後の記録濃度を示し、Dは処理前の記録濃度を示す。
【0085】
〔耐地肌カブリ性〕
感熱記録体を50℃、30%RHの条件下に24時間放置した後、感熱記録層側の耐地肌カブリ性をマクベス濃度計ビジュアルモードで測定した。
【0086】
【表2】
Figure 0003879841
【0087】
また、実施例1および比較例3の感熱記録体について、印加された記録エネルギー(上記ビデオプリンターの17ステップの階調記録により印加されたエネルギー)と、形成された記録部の記録濃度との関係を示すグラフを図1に示す。
【0088】
図1から明らかなように、本発明とは異なり呈色剤を1種しか使用していない比較例3の感熱記録体は、第6ステップでの記録濃度は約0.19しかなく、階調性指標(第6ステップでの記録部と未記録部の濃度差)は0.12に過ぎない。また、第9ステップまでの記録部の低い濃度に比べて、第9ステップ以降において記録濃度が急激に高くなる。そのため、第1ステップから第17ステップまでの全範囲でみると、印加エネルギーと記録濃度との関係を示すグラフは直線状ではなく、曲線となっており、階調性に劣ることが判る。
【0089】
これに対して、本発明の実施例1の感熱記録体は、第6ステップでの記録濃度は約0.37であり、階調性指標(第6ステップでの記録部と未記録部の濃度差)は、0.29であり、濃度差0.3±0.1の範囲内に入っている。そして、第1ステップから第17ステップの全範囲において、印加されたエネルギーと記録濃度との関係を示すグラフは実質上直線となっており、優れた階調性を有することが判る。
【0090】
また、上記表2の第17ステップの記録濃度の項から、比較例の感熱記録体に比べて、本発明の実施例1〜15の感熱記録体は飽和濃度(最高記録濃度)も高いことが判る。
【0091】
【発明の効果】
表2に示されているように、本発明の感熱記録体は、記録エネルギーに対する記録部の色調が色味の少ない黒色で、かつ記録濃度(記録感度)、階調性および耐地肌カブリ性に優れ、しかも記録部の飽和濃度(最高記録濃度)が高く、経時的な濃度変化少ないという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1および比較例3に記載の感熱記録体に関して、印加された記録エネルギーと記録部の濃度との関係を示すグラフである。

Claims (10)

  1. (a)支持体および(b)該支持体上に形成され、ロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、感熱記録層が、該呈色剤として二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物を含み、該ロイコ染料として黒色発色性のロイコ染料および赤色発色性のロイコ染料を含み、赤色発色性のロイコ染料が黒色発色性のロイコ染料に対して0.5〜3.5重量%の量で存在し、
    二種以上のヒドロキシジフェニルスルホン系化合物が、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンとの混合物であって、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン1重量部に対して、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種が0.2〜5.0重量部の量で存在し
    該黒色発色性のロイコ染料が、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種であり;
    該赤色発色性のロイコ染料が3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランであることを特徴とする感熱記録体。
  2. 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン1重量部に対して、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種が0.5〜2.0重量部使用される請求項1記載の感熱記録体。
  3. 黒色発色性のロイコ染料が、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも1種と、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランとの混合物である請求項1に記載の感熱記録体。
  4. 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも1種に対して、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオランを30〜300重量%の割合で使用する請求項3に記載の感熱記録体。
  5. 赤色発色性のロイコ染料を、黒色発色性ロイコ染料に対して、0.8〜3.0重量%含有する請求項1に記載の感熱記録体。
  6. 感熱記録層が、さらに青色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して0.5〜5重量%含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  7. 感熱記録層中の接着剤として水分散性樹脂を含有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  8. 感熱記録層が、更に増感剤または保存性改良剤またはこれらの混合物を含有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  9. 更に、感熱記録層上に保護層を備えている請求項1乃至8のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  10. 赤色発色性のロイコ染料が黒色発色性のロイコ染料に対して0.5〜3.0重量%の量で存在することを特徴とする、請求項1に記載の感熱記録体。
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