JP3879131B2 - マトリクスリレー - Google Patents

マトリクスリレー Download PDF

Info

Publication number
JP3879131B2
JP3879131B2 JP00525596A JP525596A JP3879131B2 JP 3879131 B2 JP3879131 B2 JP 3879131B2 JP 00525596 A JP00525596 A JP 00525596A JP 525596 A JP525596 A JP 525596A JP 3879131 B2 JP3879131 B2 JP 3879131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
exciting coil
terminal
relay
exciting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00525596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09198985A (ja
Inventor
勉 下村
文宏 笠野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP00525596A priority Critical patent/JP3879131B2/ja
Publication of JPH09198985A publication Critical patent/JPH09198985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3879131B2 publication Critical patent/JP3879131B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electromagnets (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に複数の磁気保持型ラッチングリレーを配置したマトリクスリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電話交換機に用いるマトリクスリレーは磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス状に配置するものであって、複数の鉄芯を所定間隔で一体突出形成してあるヨークを長手方向が列方向となるようにして複数行方向に並行配設するとともに同時成形により一体化した合成樹脂製ベースを備え、該ベースの上面にマトリクス状に配置された各鉄芯を各磁気保持型ラッチングリレーの電磁石部の鉄芯としたマトリクスリレーが既に提案されている。
【0003】
このマトリクスリレーは、図14に示す複数の鉄芯2を所定間隔に一体に立設した磁性金属材料からなるヨーク3を長手方向が列方向となるようにして行方向に所定間隔開けて複数並行配置し、これらヨーク3を同時成形により合成樹脂成形品のベース1に埋設したもので、図11に示すようにベース1の上面に各ヨーク3の鉄芯2をマトリクス状(実施例では行方向に8本、列方向に8本の鉄芯2が立設される)に配列してある。これら各鉄芯2に対応して図17、図18に示すように励磁コイルブロック4、可動アマチュアブロック11、固定接点ブロック9及び磁気保持用の永久磁石12が配設されて夫々において磁気保持型ラッチングリレー(以下リレーと称する)が構成される。
【0004】
ここでヨーク3は図14に示すように基部3aの上部に所定の間隔で打抜き加工等によりマトリクスリレーの列方向の各リレーの鉄芯2と凸部6とを交互に一体に形成してある。
ベース1は図11、図15、図17、図18に示すように各凸部6を同時成形により埋め込んで台部7を各凸部6毎に形成するとともに、この凸部6に対応する鉄芯2の位置とは反対側に凸部6の背部との間に若干の間隙を開けて連設して行方向の略両端に亘る巾のリブ8を立設し、更に最も外側の行の鉄芯2群に対応して余分にリブ8’を立設してある。また行方向における一端部(図11に於いて左端の列)に位置する台部7は他の台部7より行方向の巾を広くしてある。各台部7上には固定接点ブロック9を取り付ける際の位置決め用の突起体5を一体に突設してある。また鉄芯2とリブ8との間のベース1上には各鉄芯2に対応させて所定間隔で9本の支柱26を一体立設している。これら支柱26は後述する可動アマチュアブロック11を支持するためのもので、列方向の鉄芯2を結ぶ線の両側に位置しており、各鉄芯2に対して2本ずつ対応するようになっている。そして行方向の両端(図11において左右端の列)に位置する支柱26は両端に位置する鉄芯2に対応するものであるが、その他の支柱26は両側の鉄芯2で共有される。
【0005】
各リレーは鉄芯2及びヨーク3と、図18、図19に示す固定接点ブロック9と、図12、図13に示す励磁コイルブロック4と、図21に示す永久磁石10と、図22、図23に示す可動アマチュアブロック11と、図24に示す磁気シャント12とを用いて構成されるわけであるが、励磁コイルブロック4は絶縁樹脂材からなるコイルボビン13とこのコイルボビン13に巻装した励磁コイル14とで構成され、行方向に配列された各鉄芯2に対応する各励磁コイルブロック4は一体連結されて一つの部品集合体となっている。
【0006】
各励磁コイルブロック4はコイルボビン13の下側鍔部13aに励磁コイル14の始端、終端に電気的に接続されるコイル端子15a,15bの一部を同時成形により埋設しており、両コイル端子15a.15bは一端に励磁コイル14の両端を半田付け等により接続固定するための巻線接続部16a,16bを形成し、この巻線接続部16a,16bを下側鍔部13aの一側より突出させている。またコイル端子15aの他端は八の字状に分かれ、夫々の分岐片17、17を下側鍔部13aの他側の両隅より突出させている。またコイル端子15bの他端は巻線接続部16bが突出する下側鍔部13aの一側面に直交する側面より突出させ、この突出部の先端を下方に向けて直角に折り曲げられている。
【0007】
そしてこの励磁コイルブロック4を行方向の鉄芯2の数に対応させて横一列に配置するとともに隣接する励磁コイルブロック4同士において、隣合う分岐片17の先端同士を溶接固定することにより一つの部品集合体を構成し、また分岐片17同士の溶接固定により、各励磁コイルブロック4のコイル端子15aは電気的には共通接続されることになり、電気的に接続するための配線や、プリント基板を必要としない。
【0008】
而して一つの部品集合体となった各励磁コイルブロック4はコイルボビン13の透孔をベース1上に突出している行方向の各鉄芯2に被挿することによりベース1に配設されることになる。ここで各コイル端子15bの他端の下向き折り曲げ先端部をベース1に図16に示すように各鉄芯2に対応して穿設してある端子孔18を介してベース1の下面側に突出させ、コイル端子102とする。また行方向の一方の端部に位置する励磁コイルブロック4のコイル端子15aの分岐片17の先端はブロックの両端において夫々下方に折り曲げ延長して、その延長先端を上記端子孔18と同様にベース1に穿設された端子孔19を通じて下面側へ突出させ、共通コイル端子101a,101bとする。
【0009】
永久磁石10は上下端が異なる磁極に着磁されたもので行方向に配列されるリレー群に対して1枚ずつ配設される。その配設構造は次のようになっている。つまり図18に示すように永久磁石10を配設しようとするリレーに対応した台部7に近接せるリブ8の台部7とは反対側の面に沿ってベース1と一体に形成した突出部70の立面に沿うように磁気シャント12をベース1上に配置して固定し、この磁気シャント12とリブ8との間の突出部70上に永久磁石10を配設固定するのである。尚余分に設けたリブ8’に対しても上記と同様に突出部70を設けて、上記と同様に磁気シャント12とリブ8’で挟むようにして突出部70上に永久磁石10を配設固定する。
【0010】
尚磁気シャント12は磁性金属板からなり、行方向のリレー群に対して永久磁石10と同様に1枚ずつ配設される。
固定接点ブロック9は図17、図19に示すように行方向が長手方向の並行する端子板30、30間に行方向に配列されるリレーに対応した所定間隔で配設されるもので、端子板30,30間に同時成形により形成され正面から見た形状が略山状の絶縁性合成樹脂製の基台33と、この基台33の中央突出片の両側部の上面に夫々端子板30,30の上端より一体延設されて配置される平片31、31と、各平片31,31の中央上面に設けられた固定接点32,32とで構成され、基台33の下部には図20に示すように台部7の上面に突設した突起体5を嵌め込む溝34を形成している。
【0011】
而して端子板30,30間に配設された固定接点ブロック9を配設するに当たっては、行方向に配設された各固定接点ブロック9の基台33下部の溝34に対応する台部7の突起体5を図18に示すように嵌めて対応する台部7上に各基台33を載置する。この際突起体5の先端が溝34の奥端面に当たるまで突起体5を溝34に押し込むことにより固定接点32、32の高さ位置が対応する鉄芯2の磁極面の高さ位置に対して精度良く決めされる。また各端子板30,30は基台33の両側位置に於いて下方にU字状に屈曲しており、基台33を台部7上に配設する際に両端子板30,30の屈曲部30a,30aが両側の台部7の列方向の両面を挟むことになる。
【0012】
このようにして行方向の各リレーに対応する固定接点ブロック9群を一つの部品集合体として扱うことができるため組み立て性が向上する。
尚端子板30,30の一端部はその上端より相対する方向に水平片30b、30bを延長しており、この水平片30b、30bを行端の巾広の台部7上に載置する。また端子板30,30の他端部は下方向に延長されて固定接点端子35a,35bを形成しており、これら固定接点端子35a,35bはベース1に形成した端子孔36、36を介してベース1下面に突出する。
【0013】
可動アマチュアブロック11は、図23に示すように中央に磁性材からなる可動アマチュア20と、この可動アマチュア20の両側に並行配置される可動接点ばね21,21と、可動アマチュア20及び可動接点ばね21、21の中央より基端側に偏位した部位を同時成形により埋め込んで支持固定する絶縁性の合成樹脂成形品からなる支持体22とで構成され、支持体22より突出した各可動接点ばね21の基端部位21aを可動接点ばね21の外側方に並行配置される共通端子板23に結合して電気的に接続するとともに、機械的に共通端子板23,23に固定される。ここで可動接点ばね21の基端部位21aは先端を外側方にL字状に折り曲げてこのL状片21bの可動接点ばね21の長手方向と直交する片を可動接点ばね21の平板面に対して下方に直角に折り曲げ、更にL状片21bの可動接点ばね21の長手方向と並行する片の先端を更に外側方に延長し、その先端に更に共通端子板23の平板面に結合するための結合面を持つ結合片21cを一体形成している。そしてこの結合片21cの両側に共通端子板23より突出させたダボ24を貫挿してかしめ固定することにより可動アマチュアブロック11は並行する共通端子板23、23間に機械的に固定保持され、また各可動接点ばね21が電気的に接続される。そして可動接点ばね21,21の結合部位が可動アマチュア20の揺動動作時の支点となるのである。
【0014】
ここで共通端子板23,23は、同一の列方向に配置されるリレー群に共通に使用されるもので、列方向が長手となり可動アマチュアブロック11を列方向のリレーに対応するように所定間隔で上記のように固定保持する。
而して可動アマチャブロック11を鉄芯2上方に配置するに当たっては、可動アマチュアブロック11の結合部位付近において形成した共通端子板23の下向きU字状屈曲部23aを列方向の各鉄芯2に対応した両側の支柱26の上面に形成せる溝27に上方から嵌めて、列方向に於いて支柱26…間に共通接点板23を架設する。この架設により各可動アマチュアブロック11は共通端子板23、23を通じて支柱26に支持される形となって対応する鉄芯2上方に配置され、可動アマチュア20の自由端は鉄芯2の磁極面に対向し、基端の下面は永久磁石10の突出磁極10aに載置されることになる。
【0015】
そして可動接点ばね21、21の自由端に設けた可動接点39、39は固定接点ブロック9の両側の固定接点32、32に対向し、固定接点32、32との間で接触開離することができるようになる。また共通端子23、23の一端より下方向に延長して形成された可動接点端子41a、41bはベース1に穿設してある端子孔42を介してベース2の下面側に突出する。
【0016】
以上のようにして個々のリレーは固定接点ブロック9、可動アマチュアブロック11、永久磁石10、磁気シャント12、鉄芯2により構成され、全体としてはベース1上に8×8個のリレーがマトリクス状に配設される。
このようにしてマトリクス状にリレーを配設したベース1の開口部に図26に示すカバー40を被着することにより本発明のマトリクスリレーが完成する。
【0017】
次にリレー単体の動作に付いて図27に基づいて説明すると、まず可動接点ばね21、21のばね力で可動アマチュアブロック11の可動アマチュア20が鉄芯2の磁極面から離れている状態において、励磁コイル14と鉄芯2とで構成される電磁石部の励磁方向が永久磁石10の励磁方向と同方向となるように励磁電流を流すと、可動アマチュア20の自由端は鉄芯2の磁極面に吸引される。この際可動接点ばね21、21は共通端子板23との結合部位を支点として撓み、自由端の可動接点39を固定接点32に弾接する。そして永久磁石10、ヨーク3、鉄芯2、可動アマチュア20、永久磁石10の閉磁路が形成され、励磁コイル10に流す励磁電流を遮断しても可動アマチュア20と鉄芯2との吸着状態は永久磁石10の磁力で保持されることになる。つまり磁気保持型のラッチングリレーとして動作する。次に永久磁石10による吸引力を打ち消す方向の励磁電流を電磁石部の励磁コイル14に流すと、永久磁石14の吸引力が可動アマチュア20に働かず、可動アマチュア20は可動接点ばね21のばね力により図27に示す状態に戻ることになる。
【0018】
このようにして励磁コイル14に流す励磁電流の方向を切り換えることにより、可動接点ばね21、21の自由端と固定接点32、32との間を接触、開離させることができる。
さて各リレーにおいては、図27に示すように自己のために設けた永久磁石10の磁束Aの他に、自己の永久磁石10の位置とは反対側に隣接するリレーの永久磁石10の磁束Bも、該永久磁石10、共通のヨーク3、鉄芯2、可動アマチュア20、該永久磁石10の経路で流れ、その磁気干渉は避けられない。ところが自己の永久磁石10の反対側にリレーが設けられない端の行においては、隣接するリレーの永久磁石10の磁気干渉が無くなるため、他の行のリレーとは異なる吸引力特性となる。そこでこの端の行のリレーについても他の行のリレーと同様に自己の永久磁石10以外の永久磁石の磁気干渉を同等に受けるために、上述のようにリブ8’を利用して余分に永久磁石10に配設してある。従って隣接するリレーが存在しない端の行のリレーにおいても他の行のリレーと同様な磁気干渉を受けて吸引力特性が他の行のリレーと同等なものとなる。
【0019】
図28は、プリント基板103上に、本発明のマトリクスリレーを4個(A乃至D)を搭載し、16×16のマトリクススイッチを構成した使用例を示す。尚図28ではマトリクスリレーA乃至Dは外形線と端子のみを示している。
プリント基板103の裏面では、各マトリクスリレーA乃至Dのコイル端子102にダイオードアレイ104が接続され、ダイオードアレイ104は縦方向のプリント配線111により共通に接続されている。隣接するマトリクスリレー間は、コイル共通端子101a,101b、固定接点端子35a,35b、可動接点端子41a、41b同士が接続されている。また、マトリクスリレーA(左上)、C(左下)の左側の固定接点端子35a、マトリクスリレーB(右上),D(右下)の右側のコイル共通端子101b、マトリクスリレーC,Dの下側の可動接点端子41aは夫々行配線端子105、コイルアース端子106、列配線端子107につながっている。ダイオードアレイをつなぐ、プリント配線111はマトリクスリレーB,Aの上側とダイオード端子18につながっている。
【0020】
図29は上記ダイオードアレイ104の内部回路を示し、この内部回路では二つのダイオード110a、110bが直列接続され、中央と両端から端子109a,109b,109cが出ている。
図30は図28に示したマトリクススイッチの回路を示しており、この回路では、4個のマトリクスリレーA乃至Dを図28に示すように配線することにより、16×16接点のマトリクススイッチが構成される。尚図28では内部のスイッチを省略してある。この図示回路は、コイルアース端子106とダイオード端子108を適当に接地又は電源に接続することにより、任意の行配線端子105を任意の列配線端子107と接続することができる。
【0021】
以下本マトリクススイッチの動作原理を説明する。
まず初期状態では、全ての接点は開いており、全ての行配線端子と列配線端子は絶縁されている。次にダイオード端子1082 にプラスの電圧を加え、コイルアース端子1061 を接地する。すると、電流がダイオード端子1082 、ダイオード110a1 、コイル31 、コイルアース端子1061 を通って流れ、可動接点291 ,292 が閉じ、列配線端子1071 ,1072 が行配線端子1052 ,1051 とつながる。次にダイオード端子1081 を電源から切離し、コイルアース端子1061 の接地を切り離す。するとコイル端子31 の電流は切れるが、マトリクスリレーは自己保持性を有するから、可動接点291 ,292 、固定接点301 ,302 の接続は保持される。次に、ダイオード端子1081 にマイナスの電圧を加え、コイルアース端子1061 を接地する。すると、電流がコイルアース端子1061 、コイル31 、ダイオード110b1 、ダイオード端子1081 を通って流れる。ダイオード端子1082 にプラスの電圧を加えた場合と逆方向にコイル31 に電流が流れ、可動接点291 ,292 が開き、列配線端子1071 、1072 が行配線端子1052 、1051 から切り離される。次に、ダイオード端子1081 を電源から切離し、コイルアース端子1061 の接地を切り離す。すると、コイル31 の電流は切れるが、マトリクスリレーは自己保持性を有するから、可動接点291 ,292 、固定接点301 ,302 は開いたままとなる。
【0022】
以上のようにして、コイルアース端子106を接地し、ダイオード端子108にプラス又はマイナスの電圧を加えることにより、行配線端子105と列配線端子107の接続、切離しを行うことができる。上の例では、可動接点291 、292 の接続を示したが、他の接点を開閉する場合も同様である。その接点を含む列のコイルアース端子106と行のダイオード端子108を接地し、電圧印加を行えばよい。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記の従来例では各励磁コイルブロック4のコイルを巻装したコイルボビン13一つ一つを溶接し8連を1つの部品集合体として構成していたため、溶接の手間などが必要であり励磁コイルブロックの連結作業の組立工数が多いという問題があった。また強度的にも弱かった。
【0024】
更に付設するダイオードアレイはプリント基板に実装し、プリント基板を配線接続する構成であった。
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは複数の励磁コイルブロックを一つの部品集合体とする際の連結するための溶接の手間が不要で組立工数が少なく、しかも強度的にも強い励磁コイルを備えたマトリクスリレーを提供するにある。
【0025】
請求項2の発明の目的とするところは、請求項1の発明の目的に加えて、励磁コイルの積層プリント基板のコイルパータン間の接続が溶接を用いることなく容易に接続できるマトリクスリレーを提供するにある。
請求項3の発明の目的とするところは請求項1の発明の目的に加えて、ダイオードアレーを実装するためのプリント基板が不要で且つダイオードアレーのための配線接続が不要なマトリクスリレーを提供するにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明では、磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス状に配置するものであって、複数の鉄芯を合成樹脂製ベースの上面に所定間隔で行及び列方向に配置突設して各鉄芯を各磁気保持型ラッチングリレーの電磁石部の鉄芯とし、同一行もしくは同一列方向の各電磁石部の励磁コイルを同一の積層プリント基板に各電磁石部に対応するように所定の間隔を開けて形成したコイルパターンにより構成し、前記積層プリント基板は、3層構造となった励磁コイル形成層を設け、この励磁コイル層の最下層及び中間層の上面に平面状のコイルパターンを夫々形成し、前記中間層を積層方向に貫通した端子により前記最下層及び前記中間層に形成している前記両コイルパターンの一端を接続することで直列接続された前記両コイルパターンにより励磁コイルを構成し、前記中間層の上面に中間層の前記コイルパターンの他端に接続した端子を導出し、前記励磁コイルの一端を前記積層プリント基板内部の共通回路パターンに半田接続し、前記励磁コイルの他端を前記励磁コイルの近傍に貫通したコイル端子に接続し、前記励磁コイル部位の中心には前記電磁石部の鉄芯を貫通させる貫通孔を設けているので、励磁コイルブロックの励磁コイルを溶接で連結して一つの部品集合体としたものに比べて強度が向上し、またコイルや配線部分が露出しないため絶縁も確実となり、更に各励磁コイルのコイル端子間の溶接連結が不要であるため製作が容易となる。
【0027】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記励磁コイルの励磁方向を決めるダイオードアレイを前記積層プリント基板の上面に実装したものであるから、ダイオードアレイを各励磁コイル毎に配線するためのプリント基板を必要とせず、また各プリント基板を接続するための煩雑な配線が必要なくなる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
従来では個々の励磁コイルブロック4を8個連結して一つの部品集合体を構成していたが、本実施形態のマトリクスリレーでは図4に示すように励磁コイル14を8個設けた部品集合体を励磁コイルブロック4とした構成が上記の従来のマトリクスリレーと異なる他は、同じ構成であるため、同じ構成の部材には同じ番号、記号を付し、説明は省略する。
【0029】
本実施形態の励磁コイルブロック4は、図1、図2に示すように多層の積層プリント基板50に各励磁コイル14のコイルパターンを形成して8連を一体化したものであり、積層プリント基板50の個々の励磁コイル14部位の中心には鉄芯2を貫挿するための貫通孔52を貫通形成している。
積層プリント基板50は図3(c)に示すように3層構造となった励磁コイル形成層を設けており、各励磁コイル14に対応して第1層501 ,第2層502 の上面に図3(b),(a)に示すように平面状のコイルパターン51a,51bを形成し、第2層502 を積層方向に貫通した端子54によりコイルパターン51a、51bの一端を接続してコイルパターン51a,51bを直列に接続するとともに、第3層503 の表面にコイルパターン51bの他端に接続した端子55を導出している。この直列接続されたコイルパターン51a、51bにより励磁コイル14が形成される。そしてその一端は積層プリント基板50の内部で積層プリント基板50の両端方向に形成された共通回路パターン53に半田接続され、他端は各励磁コイル14部位の近傍位置において積層プリント基板50を貫設したコイル端子102に半田付け接続され、上記共通回路パータン53の両端は、積層プリント基板50を貫通した共通コイル端子101a、101bに半田付けされる。
【0030】
而して上述のように形成した積層プリント基板50により8連の励磁コイル14が一体に設けられて励磁コイルブロック4が構成される。
この励磁コイルブロック4を、従来の励磁コイルブロック4を8個連結した部品集合体に代えて使用することにより、従来と同様なマトリクスリレーを構成することができ、特に本発明マトリクスリレーの励磁コイルブロック4は個々のコイルボビンの端子を溶接して連結する作業が不要となり、しかも積層プリント基板50内に励磁コイル14を設けることにより強度的にも強く、更に配線部分が露出しないため絶縁が確実に行なえ、またコイルの占積率も高くなるという利点がある。
【0031】
(実施形態2)
本実施形態はダイオードアレイをプリント基板に個々に実装するのではなく、図5乃至図8に示すように積層プリント基板50の最上層の上面に各励磁コイル14に対応してダイオードアレイ104を接続するための回路パータンを形成し、積層プリント基板50の最上層の上面にダイオードアレイ104を実装したものである。回路パターンは、ダイオードアレイ104を構成する2つのダイオードの直列回路の両端を接続する共通ライン2001 、2002 と、図6(a)に示す各励磁コイル14の一端aにダイオードの直列回路の中点を接続するためのパターン201…からなり、共通ライン2001 ,2002 を積層プリント基板50の上面両側に長手方向に形成し、パターン201を各励磁コイル14に対応するように形成している。共通ライン2001 ,2002 には夫々積層プリント基板50の両端下面に夫々突設したコイルアース端子106に接続される。
【0032】
励磁コイルブロック4の構造は実施形態1と同様な構成であるが、各励磁コイル14の他端bは列方向に共通接続されるようになり、そのために図7に示すように共通端子体202を各列毎に設けることになる。つまり共通端子体202は両端を下方向に向けてコイル共通端子101a,101bを形成するとともに、所定間隔で共通接続端子203…を一体突設し、この共通接続端子203を各励磁コイル14の他端bが臨む端子孔204…に下方から挿入して各励磁コイル14の他端bと挿入された共通接続端子203とを半田付けにより電気的に結合するようになっている。
【0033】
図9は図28の場合と同様に4のマトリクスリレーA乃至Dを用いた場合におけるダイオードアレイ104と、各端子との関係を示すものであり、図28の場合と同じ役割を持つ端子には同じ番号を付しここでの説明は省略する。
尚上記マトリクスリレーでは、列方向の両端のリレーの電磁石部の吸引力が内側のリレーの電磁石部の吸引力よりも弱くなるのを防ぐために、端の行のリレーに対しては余分に永久磁石10を並設している。一方行方向の両端に位置するリレーの電磁石部の吸引力も内側に位置するリレーの電磁石部の吸引力よりも弱くなるため、磁気シャント12の両端に図10(a)に示すように切欠12aを形成して、磁気シャント12の両端に流れる磁束を増加させ、両端位置にあるリレーの電磁石部の吸引力を増大させ、行方向、列方向ともに略同じ吸引力特性を得るようにしても良い。この場合切欠12aにより高さ方向に位置決めされている安定した吸引特性が得られる。
【0034】
また磁気シャント12に流れる磁束を変えてリレーの吸引力を調整するために図10(b)に示すように突起12bを設けて調整するようにしても良く、また磁気シャント12の厚さtと切欠12aの高さhを変えるようにしても良い。また磁気シャント12の材料を変えることにより調整するようにしても良い。この場合磁性ステンレス材料等を用いると、メッキの必要が無くなるという利点もある。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明は、磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス状に配置するものであって、複数の鉄芯を合成樹脂製ベースの上面に所定間隔で行及び列方向に配置突設して各鉄芯を各磁気保持型ラッチングリレーの電磁石部の鉄芯とし、同一行もしくは同一列方向の各電磁石部の励磁コイルを同一の積層プリント基板に各電磁石部に対応するように所定の間隔を開けて形成したコイルパターンにより構成し、前記積層プリント基板は、3層構造となった励磁コイル形成層を設け、この励磁コイル層の最下層及び中間層の上面に平面状のコイルパターンを夫々形成し、前記中間層を積層方向に貫通した端子により前記最下層及び前記中間層に形成している前記両コイルパターンの一端を接続することで直列接続された前記両コイルパターンにより励磁コイルを構成し、前記中間層の上面に中間層の前記コイルパターンの他端に接続した端子を導出し、前記励磁コイルの一端を前記積層プリント基板内部の共通回路パターンに半田接続し、前記励磁コイルの他端を前記励磁コイルの近傍に貫通したコイル端子に接続し、前記励磁コイル部位の中心には前記電磁石部の鉄芯を貫通させる貫通孔を設けているので、励磁コイルブロックの励磁コイルを溶接で連結して一つの部品集合体としたものに比べて強度が向上し、またコイルや配線部分が露出しないため絶縁も確実となり、更に各励磁コイルのコイル端子間の溶接連結が不要であるため製作が容易となるという効果がある。
【0036】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記励磁コイルの励磁方向を決めるダイオードアレイを前記積層プリント基板の上面に実装したものであるから、ダイオードアレイを各励磁コイル毎に配線するためのプリント基板を必要とせず、また各プリント基板を接続するための煩雑な配線が必要なくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態1の励磁コイルブロックの構成説明図である。
(b)は同上の励磁コイルブロックの斜視図である。
【図2】(a)は同上の励磁コイルブロックの上面図である。
(b)は同上の励磁コイルブロックの下面図である。
【図3】同上の励磁コイルブロックの製造方法の説明図である。
【図4】同上の一部省略且つ縮小せる全体分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2の励磁コイルブロックの斜視図である。
【図6】(a)は同上のダイオードアレイの実装前の同上の励磁コイルブロックの上面図である。
(b)は同上のダイオードアレイの実装後の同上の励磁コイルブロックの上面図である。
【図7】同上の要部の斜視図である。
【図8】同上の一部省略且つ縮小せる全体分解斜視図である。
【図9】同上を用いたマトリクススイッチの構成図である。
【図10】(a)は各実施形態に用いる磁気シャントの別の例を示す斜視図である。
(b)は各実施形態に用いる磁気シャントの他の例を示す斜視図である。
【図11】本発明の基本となる従来のマトリクスリレーのベース部位の斜視図である。
【図12】同上の励磁コイルブロックの部品集合体の斜視図である。
【図13】(a)は同上の励磁コイルブロックの部品集合体の一部省略せる下面図である。
(b)は同上の励磁コイルブロックの部品集合体の一部省略せる正面図である。
【図14】同上のヨークの斜視図である。
【図15】同上の一部省略したベース部位の上面図である。
【図16】同上の一部省略したベース部位の下面図である。
【図17】同上の水平断面図である。
【図18】同上の図17のX−X断面図である。
【図19】同上の固定接点ブロックの部品集合体の斜視図である。
【図20】同上の固定接点ブロックの一部省略せる断面図である。
【図21】同上の永久磁石の斜視図である。
【図22】同上の可動アマチュアブロックの部品集合体の斜視図である。
【図23】(a)は同上の可動アマチュアブロック部位の一部省略せる上面図である。
(b)は同上の可動アマチュアブロック部位の一部省略せる列方向の断面図である。
(c)は同上の励磁コイルブロックの部品集合体の一部省略せる行方向の断面図である。
【図24】同上の磁気シャントの斜視図である。
【図25】同上の一部省略せる裏面側からみた斜視図である。
【図26】(a)は同上のカバーの下面図である。
(b)は同上のカバーの列方向の断面図である。
(c)は同上のカバーの上面図である。
(d)は同上のカバーの行方向の断面図である。
【図27】同上の動作説明図である。
【図28】本発明マトリクスリレーを用いたマトリクススイッチの構成図である。
【図29】同上に用いるダイオードアレイの構成図である。
【図30】同上の回路図である。
【符号の説明】
4 励磁コイルブロック
14 励磁コイル
50 積層プリント基板
101a、101b 共通コイル端子
102 コイル端子
52 貫通孔

Claims (2)

  1. 磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス状に配置するものであって、複数の鉄芯を合成樹脂製ベースの上面に所定間隔で行及び列方向に配置突設して各鉄芯を各磁気保持型ラッチングリレーの電磁石部の鉄芯とし、同一行もしくは同一列方向の各電磁石部の励磁コイルを同一の積層プリント基板に各電磁石部に対応するように所定の間隔を開けて形成したコイルパターンにより構成し、
    前記積層プリント基板は、3層構造となった励磁コイル形成層を設け、この励磁コイル層の最下層及び中間層の上面に平面状のコイルパターンを夫々形成し、前記中間層を積層方向に貫通した端子により前記最下層及び前記中間層に形成している前記両コイルパターンの一端を接続することで直列接続された前記両コイルパターンにより励磁コイルを構成し、前記中間層の上面に中間層の前記コイルパターンの他端に接続した端子を導出し、前記励磁コイルの一端を前記積層プリント基板内部の共通回路パターンに半田接続し、前記励磁コイルの他端を前記励磁コイルの近傍に貫通したコイル端子に接続し、前記励磁コイル部位の中心には前記電磁石部の鉄芯を貫通させる貫通孔を設けていることを特徴とするマトリクスリレー。
  2. 前記励磁コイルの励磁方向を決めるダイオードアレイを前記積層プリント基板の上面に実装したことを特徴とする請求項1記載のマトリクスリレー
JP00525596A 1996-01-16 1996-01-16 マトリクスリレー Expired - Fee Related JP3879131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00525596A JP3879131B2 (ja) 1996-01-16 1996-01-16 マトリクスリレー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00525596A JP3879131B2 (ja) 1996-01-16 1996-01-16 マトリクスリレー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09198985A JPH09198985A (ja) 1997-07-31
JP3879131B2 true JP3879131B2 (ja) 2007-02-07

Family

ID=11606124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00525596A Expired - Fee Related JP3879131B2 (ja) 1996-01-16 1996-01-16 マトリクスリレー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3879131B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09198985A (ja) 1997-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100494849B1 (ko) 전자계전장치
US20020036557A1 (en) Electromagnetic relay
US20050231312A1 (en) Electromagnetic relay having at least one relay actuator and a receptacle for relay actuators
US5015978A (en) Electromagnetic relay
JPH08329810A (ja) 有極電磁継電器
JP3575707B2 (ja) マトリクスリレー
US5291166A (en) Electromagnetic relay with resistor and method for manufacturing the same
US6002312A (en) Electromagnetic relay
US5304970A (en) Seesaw balance type microminiature electromagnetic relay and method of producing the same
EP0204346B1 (en) Low profile electromagnetic relay suitable for being mounted to a printed circuit board
JP3879131B2 (ja) マトリクスリレー
JPH06162898A (ja) 有極リレー
US4475093A (en) Polarized electromagnetic relay
JP2625975B2 (ja) 電磁継電器
JP2533199B2 (ja) 電磁継電器の製造方法
JP2731322B2 (ja) 電磁弁
JPH10208606A (ja) マトリクスリレー
JP3329345B2 (ja) 微小型マトリクススイッチ
JPH10208605A (ja) マトリクスリレー
JP3689125B2 (ja) マトリクスリレー
JP2533200B2 (ja) 電磁継電器
JPH10144198A (ja) マトリクスリレー
JPH0116274Y2 (ja)
JPH0193022A (ja) 電磁継電器
JPS6355741B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061030

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees