JP3875098B2 - 単核性洗剤粒子群の製法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は粉末ビルダーを配合し、界面活性剤組成物を担持してなる溶解性並びに流動特性に優れた単核性洗剤粒子群の製法に関する。
背景技術
粉末ビルダーを含有する粉末状洗剤粒子の一般的な製法として、配合したい成分を水中に分散或は溶解させ噴霧乾燥する製法、液状バインダー、或いは圧密により粉末ビルダーを凝集(造粒)する製法、ドライブレンド法、洗剤成分ペースト物の押出し/解砕法、上記の組み合わせ等が挙げられるが、これらの製法では洗剤粒子の高速溶解性と流動特性の両者を満足させることは困難であった。
発明の開示
従って本発明の課題は、粉末ビルダーを配合した洗剤粒子群の製法において、溶解性並びに流動特性に優れた単核性洗剤粒子群の製法を提供することにある。
これらの本発明の目的及び他の目的は、以下の記載から明らかにされるであろう。
即ち、本発明は、
〔1〕工程(A−I):平均粒径が150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担持用ベース顆粒群〔(a)成分〕及び界面活性剤組成物〔(c)成分〕を混合する工程、
工程(A−II):工程(A−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の一次粒子の平均粒径が3〜30μmの粉末ビルダー〔(b)成分〕を混合する工程、並びに
工程(A−III):工程(A−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b)成分のものより小さい微粉体〔(d)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(A−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法、
〔2〕工程(B−I):(a)成分、一次粒子の平均粒径が5〜50μmの粉末ビルダー〔(b’)成分〕及び(c)成分を混合する工程、並びに
工程(B−II):工程(B−I)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b’)成分のものより小さい微粉体〔(d’)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(B−I)における(a)成分、(b’)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(b’)成分が5〜50重量部及び(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法、
〔3〕工程(C−I):(a)成分、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の(b’)成分及び(c)成分を混合する工程、
工程(C−II):工程(C−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の(b)成分を混合する工程、並びに
工程(C−III):工程(C−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の(d)成分を混合する工程を含んでなり、工程(C−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法、
に関する。
発明を実施するための最良の形態
本発明の単核性洗剤粒子群の製法は、以下に示す3つの態様に大別される:
〔態様1〕工程(A−I):平均粒径が150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担特用ベース顆粒群〔(a)成分〕及び界面活性剤組成物〔(c)成分〕を混合する工程、
工程(A−II):工程(A−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の一次粒子の平均粒径が3〜30μmの粉末ビルダー〔(b)成分〕を混合する工程、並びに
工程(A−III):工程(A−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b)成分のものより小さい微粉体〔(d)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(A−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法、
〔態様2〕工程(B−I):(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を混合する工程、並びに
工程(B−II):工程(B−I)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の(d’)成分を混合する工程を含んでなり、工程(B−I)における(a)成分、(b’)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(b’)成分が5〜50重量部及び(c)成分が20〜100重量部であり、(d’)成分の一次粒子の平均粒径が(b’)成分の一次粒子の平均粒径より小さい粒子である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法。
〔態様3〕工程(C−I):(a)成分、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の(b’)成分及び(c)成分を混合する工程、
工程(C−II):工程(C−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の(b)成分を混合する工程、並びに
工程(C−III):工程(C−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の(d)成分を混合する工程を含んでなり、工程(C−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法。
態様1について
〈(a)成分〉
(a)成分とは、平均粒径150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担持用ベース顆粒群である。
(a)成分の平均粒径は、溶解性並びに流動特性に優れた洗剤粒子群が得られる点で150〜500μm、好ましくは180〜350μmである。嵩密度はコンパクト化の点から400g/L以上、好ましくは500g/L以上である。溶解性の点から1500g/L以下が好ましく、1200g/L以下が更に好ましい。
(a)成分は、液体成分を担持する能力(担持能)が高い方が好ましい。担持能は20mL/100g以上が好ましく、更に好ましくは40mL/100g以上である。担持能がこの範囲であれば(a)成分同士の凝集が抑制され、洗剤粒子群中の粒子の単核性を維持するのに好適である。
また、(a)成分が工程(A−I)、(A−II)での混合中に崩壊するのを抑制する観点から、(a)成分はより硬いものが好ましい。具体的には、粒子強度で表して、(a)成分は100kg/cm以上が好ましく、200kg/cm以上が更に好ましい。
(a)成分の平均粒径は、JIS Z 8801に規定の標準篩を用いて試料を5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から測定する。(a)成分の嵩密度は、JIS K 3362により規定された方法で測定する。
(a)成分の担持能の測定は以下の通りである。
内部に攪拌翼を備えた内径5cm×高さ15cmの円筒型混合槽に試料100gを入れる。該攪拌翼を350rpmで攪拌させながら、25℃の亜麻仁油を10mL/minの速度で槽内に投入する。攪拌に要する動力が最も高くなった時の亜麻仁油の投入量を担持能とする。
粒子強度の測定法は、以下の通りである。
内径3cm×高さ8cmの円柱状の容器に、試料20gを入れ、30回タッピング(筒井理化学器機(株)、TVP1型タッピング式密充填嵩密度測定器、タッピング条件;周期36回/分、60mmの高さから自由落下)を行う。タッピング操作終了直後の試料高さを測定し、初期試料高さとする。その後、加圧試験機にて容器内に保持した試料の上端面全体を10mm/minの速度で加圧し、荷重−変位曲線の測定を行う。該曲線における変位率が5%以下での直線部における傾きに初期試料高さをかけ、得られる値を加圧面積で除した値を粒子強度とする。
(a)成分は、例えば、洗剤ビルダー等を含有するスラリーを乾燥して得ることができる。その中でも、スラリーを噴霧乾燥して得られる粒子が所望の物性値を得られる点から好ましい。
このような(a)成分は、例えば、水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類をスラリー中の固形分基準でそれぞれ20〜90重量%、2〜30重量%及び5〜78重量%含んでなるスラリーを噴霧乾燥して得ることができる。上記組成範囲にて乾燥方法並びに乾燥条件の調整により平均粒径、嵩密度、担持能並びに粒子強度の制御が可能となる。スラリー中の水不溶性無機物、水溶性ポリマー、及び水溶性塩類の含有量は、スラリー中の固形分基準でそれぞれ、30〜75重量%、3〜20重量%、10〜67重量%の範囲がより好ましく、40〜70重量%、5〜20重量%、20〜55重量%の範囲が特に好ましい。
ここで水不溶性無機物とは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g未満のものである。水溶性ポリマーとは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g以上且つ分子量1千以上の有機性重合体である。水溶性塩類とは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g以上且つ分子量1千未満のものである。
(a)成分中に水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類以外に最終の洗剤組成物に好適な界面活性剤、蛍光染料等の補助成分を含んでも構わない。補助成分の配合量は10重量%以下が好ましい。
ここで、水不溶性無機物としては、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、水和ケイ酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、並びに糖類等が挙げられる。水溶性塩類としては、炭酸基、炭酸水素基、硫酸基、亜硫酸基、硫酸水素基、塩酸基、又はリン酸基等をそれぞれ有するアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩に代表される水溶性の無機塩類や、クエン酸やフマル酸塩などの低分子量の水溶性有機塩類等が挙げられる。
尚、(a)成分は、単核性洗剤粒子群の溶解性の観点から、以下の構造(1)及び/又は(2)の構造を有することが好ましい。
構造(1):単核性洗剤粒子を水に溶解した場合、単核性洗剤粒子の粒子径の好ましくは1/10以上、より好ましくは1/5以上、さらに好ましくは1/4以上、特に好ましくは1/3以上の径の気泡を放出可能な気孔を有する構造。
構造(2):水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類を含有し、その内部よりも表面近傍に水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類(以下、水溶性ポリマー等という)が多く存在する偏在性を有する構造。
(a)成分が構造(1)の構造を有することにより、洗剤粒子が水に溶解する過程において、先ず粒子内部に少量の水が侵入すると粒子内部から所定の大きさの気泡が放出され、次いで該粒子内部に大量の水が侵入することによって粒子自体が崩壊(自己崩壊)し、表面近傍からの溶解のみならず、粒子内部からの溶解及び崩壊が起こることにより、洗剤粒子が高速溶解性を有する。
この気泡放出の現象は、デジタルマイクロスコープや光学顕微鏡等で確認でき、気泡径(円相当径)を測定することができる。また、(a)成分の気孔径は、その粒子径の好ましくは1/10〜4/5、より好ましくは1/5〜4/5の径の気孔が存在することが好ましい。この気孔径の測定は次のように測定することができる。(a)成分を壊さないようにメス等で最大粒子径を含む面で切断し、切断面を走査型電子顕微鏡で観察し、切断粒子の切断面の円相当径(γμm)及び粒子内部で気孔の存在が確認された場合には気孔の円相当径(δμm)を測定する。尚、複数個の気孔が確認される場合には、その中で最も大きい気孔についての円相当径をδμmとする。そして粒子径に対しての気孔径の比(δ/γ)を求める。
(a)成分が構造(2)の構造を有することにより、水中で表面近傍の水溶性成分がより速く溶解して、洗剤粒子の粒子表面からの崩壊が促進される溶解挙動を示すことにより、高速溶解性を発現できる。
尚、高速溶解性を発現させる最も好ましい態様としては、(a)成分が(1)と(2)の構造を併せ持つことである。
水溶性ポリマー等の偏在性は、次の方法で確認することができる。
まず、測定対象の(a)成分と、その(a)成分をメノウ乳鉢等で十分に粉砕して均一な状態とした(a)成分粉砕物とを用意する。そして、(a)成分及び(a)成分粉砕物の表面から約10μmまでの情報が得られる条件で、両者をそれぞれフーリエ変換赤外分光法(FT−IR)と光音響分光法(PAS)とを併用する方法(以下、「FT−IR/PAS」という)により測定する。前者の水溶性ポリマー等の量が、後者のその量より多い場合、測定対象の(a)成分はその内部よりも表面近傍に水溶性ポリマー等が多く存在する構造を有するものである。(a)成分及び(a)成分粉砕物の表面から約10μmまでの情報が得られる測定条件としては、例えば、分解能8cm−1、スキャン速度0.63cm/s、積算128回、という条件が上げられる。使用する装置は、例えば、赤外分光光度計としてBio−Rad Laboratories社製FTS−60A/896型赤外分光光度計が、PASセルとしてMTEC社製300型光音響検出器が挙げられる。尚、FT−IR/PASはAPPLIED SPECTROSCOPY vol.47 1311−1316(1993)に記載されている。
〈(b)成分〉
(b)成分は凝集していてもよいが、一次粒子の平均粒径が3〜30μmの粉末ビルダーであることが必要であり、常温で粉末の洗浄力強化剤あるいは吸油剤を意味する。具体的には、クエン酸塩等の金属イオン封鎖能を示す基剤、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ能を示す基剤、結晶性ケイ酸塩等の金属イオン封鎖能・アルカリ能いずれも有する基剤、及び粉末の界面活性剤等が挙げられる。かかる平均粒径の(b)成分を用いることにより、溶解性及び流動特性に優れた単核性洗剤粒子群を製造することができる。尚、単核性洗剤粒子群の定義は後述する。
一般的に金属イオン封鎖能及び/又はアルカリ能を示す基剤の多くは分子中、結晶中又はクラスター中に、結晶水等の束縛された状態の水を保持する水和性の化合物である。例えばアルカリ金属のクエン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩又は結晶性ケイ酸塩が挙げられる。
好ましい(b)成分としては、少なくともSiO及びMO(Mはアルカリ金属を表す。)を含有してなる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩であって、該結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、そのSiO/MOがモル比で1.5〜2.6であり、その0.1重量%水分散液(20℃)のpHの最大値が11.0を超え、そしてそのイオン交換容量が100mgCaCO/g以上のものである。
ここで、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩としては、特開平5−279013号公報第3欄第17行〜第6欄第24行(特に、500〜1000℃で焼成して結晶化させたものが好ましい。)、特開平7−89712号公報第2欄第45行〜第9欄第34行、特開昭60−227895号公報第2頁右下欄第18行〜第4頁右上欄第3行(特に第2表のケイ酸塩が好ましい。)に記載の結晶性ケイ酸塩を好適に用いることができる。
イオン交換容量測定法
まず、0.1gのサンプルを秤量し、500ppm(CaCO換算)CaCl水溶液100mLに分散させる。25℃、10分間攪拌後、すばやく濾過(0.2μmのフィルター)し、濾液のうち、10mLを採取し、イオン交換水50mLを加える。これに20重量%KOH水溶液1mLを加え、NN指示薬〔2−ヒドロキシ−1−(2’−ヒドロキシ−4’−スルホ−1’−ナフチルアゾ)−3−ナフトエ酸のメタノール溶液〕を数滴加えた後、0.01M−EDTAで滴定する。滴定後、ブランクとの差より陽イオン交換能を求める。
ベース顆粒同士の凝集を抑制する点から、(b)成分の一次粒子の平均粒径は5μm以上が好ましく、8μm以上がより好ましい。ベース顆粒への付着性の点から25μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。従って、凝集抑制とベース顆粒への付着性の点から、5〜25μmが好ましく、8〜20μmがより好ましい。(b)成分の平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀場製作所(株)製)又は顕微鏡観察により測定することができる。また、(b)成分が結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の場合は、粉砕性、保存安定性、溶解性の点からも平均粒径は上記範囲が好ましい。
工程(A−II)における(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部であり、粉末ビルダーの効果を発揮させる点から10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。単核性洗剤粒子群の流動特性の劣化を抑制する点から40重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましい。
〈(c)成分〉
(c)成分は界面活性剤組成物である。(a)成分と混合する(c)成分は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤からなる群より選ばれる一種以上の組成物が挙げられ、混合時に液状であることが好ましい。より好ましくは、非イオン界面活性剤(イ)、該非イオン界面活性剤100重量部に対して0〜300重量部の、硫酸基又はスルホン酸基を有する陰イオン界面活性剤(ロ)及び該非イオン界面活性剤100重量部に対して1〜100重量部の、該非イオン界面活性剤の固定化剤(ハ)を含有してなる組成物である。該組成物において、(ロ)は20〜200重量部がより好ましく、30〜180重量部が特に好ましい。また、該組成物において、(ハ)は5〜50重量部がより好ましく、5〜30重量部が特に好ましい。この(c)成分を使用すると、洗剤粒子群の溶解性及び流動特性の向上、混合時の(a)成分の崩壊の抑制、保存時(常温)での(c)成分のシミ出しを抑制することができるため、特に好ましい。硫酸基又はスルホン酸基を有する陰イオン界面活性剤の配合は、洗剤粒子群の流動特性の向上、保存時(常温)での(c)成分のシミ出し抑制に更に有利となる。
本明細書において非イオン界面活性剤の固定化剤とは、常温で液状の非イオン界面活性剤の流動性を抑え、且つ界面活性剤組成物が流動性を失った状態での硬度を著しく高めることができる基剤を意味する。この固定化剤としては、例えば、脂肪酸塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プルロニック型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
また、(c)成分には、水が含有されていても良い。中でも(ハ)成分として脂肪酸塩を用いる場合、水の含有は、非イオン界面活性剤との相溶性が高まるので好適であり、また、(c)成分の流動点以上の温度での減粘効果もあり、製造上のハンドリング性並びに、(a)成分同士の凝集抑制の点からも好適である。水の含有量は、好ましくは(c)成分の5〜20重量部、より好ましくは8〜15重量部である。
工程(A−I)における(c)成分の配合量は、洗浄力を発揮させる点から(a)成分100重量部に対して20〜100重量部であり、好ましくは25〜80重量部、更に好ましくは30〜70重量部である。この範囲において、溶解性並びに流動特性に優れた単核性洗剤粒子群が得られる。
〈(d)成分〉
(d)成分である微粉体とは、工程(A−II)で得られる混合物の表面を被覆し、それにより粒子群の流動特性をさらに向上させるために配合される粉体である。そのため、(d)成分はその一次粒子の平均粒径(但し、(d)成分は凝集していてもよい)が(b)成分の一次粒子の平均粒径より小さいものである。(d)成分は二種以上の成分を用いてもよく、その混合物の一次粒子の平均粒径が(b)成分の一次粒子の平均粒径より小さければよい。(d)成分としては高いイオン交換能や高いアルカリ能を有するものが洗浄面から好ましい。具体的には、アルミノケイ酸塩が望ましい。アルミノケイ酸塩以外では、(b)成分をさらに粉砕したもの、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、ケイ酸塩化合物のような無機微粉体も好ましい。また、金属石鹸も同様に用いることができる。
具体的には、一次粒子の平均粒径が0.1〜10μmのものが好ましく、0.1〜8μmのものがより好ましく、0.1〜5μmのものがさらに好ましい。(d)成分の平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀場製作所(株)製)、または顕微鏡観察により測定される。
(d)成分の使用量としては、表面被覆の効率性の点から工程(A−II)で得られる混合物100重量部に対して5重量部以上であり、10重量部以上が好ましい。また、流動特性の点から100重量部以下であり、75重量部以下が好ましく、50重量部がより好ましい。従って、表面被覆の効率性と流動特性の点から、10〜75重量部が好ましく、10〜50重量部がより好ましい。
〈単核性洗剤粒子群の製法〉
1.工程(A−I)
本工程は、(a)成分及び(c)成分を所定の配合比にて混合する工程である。本工程により、(c)成分が(a)成分に担持される。好ましい混合条件としては、(a)成分の崩壊抑制並びに(c)成分の担持促進の点から、混合時の混合物の温度が(c)成分の流動点以上とすること、及び各成分が混合可能な範囲において、攪拌力をできるだけ小さくして混合することである。
回分式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる混合機を用いれば、特に限定されないが、例えば、(1)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサー:例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)、レディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)等;(2)円筒型又は半円筒型の固定された容器内でスパイラルを形成したリボン状の羽根が回転することにより混合を行う形式のミキサー:例えばリボンミキサー(日和機械工業(株)製)、バッチニーダー(佐竹化学機械工業(株)製)等;(3)コニカル状の容器に沿ってスクリューが容器の壁と平行の軸を中心として自転しながら公転することにより混合を行う形式のミキサー、例えばナウターミキサー(ホソカワミクロン(株)製)等がある。
また、連続式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる連続式混合機を用いれば、特に限定されないが、例えば上記の混合機のうちで連続型の装置を用いて(a)成分と(b)成分を混合させてもよい。
好適な混合時間(回分式の場合)及び平均滞留時間(連続式の場合)は、例えば1〜20分間が好ましく、特に2〜10分間が好ましい。
2.工程(A−II)
本工程は、工程(A−I)で得られる混合物と(b)成分とを混合する工程である。本工程により、(b)成分の多くが該混合物の表面を被覆する。工程(A−II)は(b)成分の添加開始から工程(A−III)にて(d)成分の添加開始までの工程をいう。(b)成分の添加タイミングは、工程(A−I)での(c)成分の添加終了直後でも、(c)成分の添加後充分混合された後に添加しても良く、所望により適宜選定すればよい。また、(b)成分を2段階以上に分割して添加することも可能である。また、本工程では、(b)成分の添加と同時に工程(A−III)で添加する(d)成分の一部を添加することもできる。但し、(d)成分の配合量は(b)成分の該混合物への被覆を妨げない範囲で行うことが好ましい。工程(A−II)において(d)成分の一部を添加することで、最終製品の流動特性を劣化させることなく(a)成分同士の凝集をさらに抑制することができる。
ここで、攪拌翼並びに解砕翼を具備している混合機を用いる場合は、(a)成分の崩壊抑制並びに(b)成分の分散促進の点から、該解砕翼の運転条件(回転数等)を適宜設定すれば良い。
混合装置としては、工程(A−I)で例示した混合機を使用すればよいが、混合機の運転条件を適宜設定し、工程(A−I)と工程(A−II)を同一の装置を用いて行えば、設備の簡略化の点から好ましい。
混合時間は、0.3〜5分程度が好ましい。
3.工程(A−III)
本工程は、工程(A−II)で得られる混合物と(d)成分を混合する工程である。本工程において、(d)成分が該混合物の表面を被覆し、流動特性に優れた単核性洗剤粒子群を得ることができる。
好ましい混合条件並びに混合装置は(d)成分の分散性を高める観点から攪拌翼と解砕翼を両方具備した混合機である。又、酵素や香料等の添加物も同時に添加することができ、設備の簡略化の点から、ドラムミキサーのような容器回転型の混合機を用いて(d)成分を添加することも好ましい。
混合時間は、攪拌機を具備した混合機を用いる場合は0.5〜3分程度が好ましい。容器回転型の混合機を用いる場合は0.5〜10分程度が好ましい。
態様2について
〈(a)成分〉
本態様で用いられる(a)成分は、前記態様1と同様のものであればよい。
〈(b’)成分〉
(b’)成分は一次粒子の平均粒径が5〜50μmの粉末ビルダーであり、常温で粉末の洗浄力強化剤あるいは吸油剤を意味する。具体的には、一次粒子の平均粒径が5〜50μmである以外は、前記(b)成分と同種類のものが挙げられる。かかる平均粒径の(b’)成分を用いることにより、溶解性及び流動性に優れた単核性洗剤粒子群を製造することができる。尚、単核性洗剤粒子群の定義は後述する。
一般的に金属イオン封鎖能及び/又はアルカリ能を示す基剤の多くは分子中、結晶中又はクラスター中に、結晶水等の束縛された状態の水を保持する水和性の化合物である。例えばアルカリ金属のクエン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩又は結晶性ケイ酸塩が挙げられる。
好ましい(b’)成分としては、少なくともSiO及びMO(Mはアルカリ金属を表す。)を含有してなる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩であって、該結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、そのSiO/MOがモル比で1.5〜2.6であり、その0.1重量%水分散液(20℃)のpHの最大値が11.0を超え、そしてそのイオン交換容量が100mgCaCO/g以上のものである。なお、イオン交換容量の測定法は、前記態様1と同様のものである。
(b’)成分の一次粒子の平均粒径は5〜50μm(但し、(b’)成分は凝集していてもよい)であり、ベース顆粒同士の凝集を抑制する点から8μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましい。ベース顆粒への付着性の点から40μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。従って、凝集抑制とベース顆粒付着性の点から8〜40μmが好ましく、15〜30μmがより好ましい。(b’)成分の平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀場製作所(株)製)又は顕微鏡観察により測定することができる。また、(b’)成分が結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の場合は、粉砕性、保存安定性、溶解性の点からも平均粒径は上記範囲が好ましい。
工程(B−I)における(b’)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部であり、粉末ビルダーの効果を発揮させる点から10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。ベース顆粒同士の凝集を抑制する点から40重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましい。
〈(c)成分〉
本態様に用いられる(c)成分は、前記態様1と同様のものであればよい。
(c)成分の配合量は、洗浄力を発揮させる点から、(a)成分100重量部に対して20〜100重量部であり、好ましくは25〜80重量部、更に好ましくは30〜70重量部である。この範囲において、溶解性並びに流動特性に優れた単核性洗剤粒子群が得られる。
〈(d’)成分〉
(d’)成分である微粉体は、工程(B−I)で得られる混合物の表面を被覆し、それにより粒子群の流動性をさらに向上させるために配合される粉体である。そのため、(d’)成分は、その一次粒子の平均粒径(但し、(d’)成分は凝集していてもよい)が(b’)成分の一次粒子の平均粒径より小さいものである。(d’)成分は二種以上の成分を用いてもよく、その場合、混合物の一次粒子の平均粒径が(b’)成分の一次粒子の平均粒径より小さければよい。微粉体としては高いイオン交換能や高いアルカリ能を有するものが洗浄面から好ましく、具体的には、前記態様1と同様のものであればよい。
(d’)成分の使用量としては、表面被覆の効率性の点から工程(B−I)で得られる混合物100重量部に対して5重量部以上であり、10重量部以上が好ましい。また、流動特性の点から100重量部以下であり、75重量部以下が好ましく、50重量部がより好ましい。従って、表面被覆の効率性と流動特性の点から10〜75重量部が好ましく、10〜50重量部がより好ましい。
単核性洗剤粒子群の製法
1.工程(B−I)
本工程は、(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を所定の配合比にて混合する工程である。本工程により、(c)成分が(a)成分及び(b’)成分に担持され、(b’)成分の多くは(a)成分の表面に付着する。各成分の添加方法は上記の作用が達せられれば任意であるが、好ましい添加方法としては、例えば、(a)成分と(b’)成分を予め混合した後、(c)成分を噴霧により添加する方法である。好ましい混合条件としては、(a)成分の崩壊抑制並びに(c)成分の担持促進の点から、混合時の混合物の温度が(c)成分の流動点以上とすること、及び各成分が混合可能な範囲において、攪拌力をできるだけ小さくして混合することである。
回分式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる混合機を用いれば、特に限定されず、前記態様1と同様のものが用いられる。
また、連続式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる連続式混合機を用いれば、特に限定されないが、例えば上記の混合機のうちで連続型の装置を用いて(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を混合させてもよい。
好適な混合時間(回分式の場合)及び平均滞留時間(連続式の場合)は、例えば1〜20分間が好ましく、特に2〜10分間が好ましい。
2.工程(B−II)
本工程は、工程(B−I)で得られる混合物と(d’)成分を所定の配合比にて混合する工程である。本工程において、微粉体が該混合物の表面を被覆し、流動性に優れた単核性洗剤粒子群を得ることができる。
好ましい混合条件としては、(d’)成分の分散性を高める観点から、攪拌機と解砕翼を両方具備した混合機を用いることであり、攪拌翼と解砕翼の運転条件(回転数等)は(a)成分をなるべく崩壊しない様に適宜設定すればよい。
好ましい混合装置としては、工程(B−I)に用いられる混合機のうち、攪拌翼と解砕翼を両方具備したものが挙げられる。このような混合機を用いた場合には工程(B−I)と工程(B−II)を同一の装置を用いて行うことができるので、設備の簡略化の点から好ましく、そのような装置としてレディゲミキサー、プロシェアミキサー等が挙げられる。
混合時間は0.5〜3分程度が好ましい。
態様3について
本態様は、態様1及び態様2における単核性洗剤粒子群の溶解性と流動特性を損なうことなく、粉末ビルダーを高配合できる技術である。また、態様1及び態様2と粉末ビルダーの配合量が同量である場合は、溶解性と流動特性がより向上する技術である。
〈(a)成分〉
本態様で用いられる(a)成分は、前記態様1と同様のものであればよい。
〈(b)成分、(b’)成分〉
本態様で用いられる(b)成分及び(b’)成分は、それぞれ前記態様1及び態様2と同様のものであればよい。
工程(C−I)における(b’)成分の配合量及び工程(C−II)における(b)成分の配合量は、いずれも(a)成分100重量部に対して5〜50重量部であり、粉末ビルダーの効果を発揮させる点から10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。また、ベース顆粒同士の凝集の抑制及び単核性洗剤粒子群の流動特性の劣化を抑制する点から40重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましい。
(b’)成分と(b)成分の配合量の合計は、(a)成分100重量部に対して10〜60重量部が好ましく、15重量部以上40重量部以下がより好ましい。また、(b)成分の配合量に対する(b’)成分の配合量は、(c)成分中の水分含有量が5%未満である場合は、(b)成分100重量部に対して、(b’)成分50〜500重量部が好ましく、70〜300重量部がより好ましい。(c)成分中の水分含有量が5重量%以上である場合は、(b)成分100重量部に対して、(b’)成分25〜250重量部が好ましく、35〜200重量部がより好ましい。
〈(c)成分〉
本態様で用いられる(c)成分は、前記態様1と同様のものであればよい。
工程(C−I)における(c)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対して20〜100重量部であり、好ましくは25〜80重量部、更に好ましくは30〜70重量部である。この範囲において、溶解性並びに流動特性に優れた単核性洗剤粒子群が得られる。
特に、(c)成分中に5重量%以上の水を含有し、且つ(b’)成分として水和性ビルダーを用いる場合は、工程(C−I)における(b’)成分の配合量、及び(c)成分の水分量に関して、以下の理由から十分に留意する必要がある。
即ち、界面活性剤組成物は、その水分量により粘度が変化し、水分量が著しく減少すると顕著に増粘現象を示す場合がある。従って、工程(C−I)にて水分を含有した(c)成分と水和性の(b’)成分を混合すると、(b’)成分の水和反応により(c)成分の水分が奪われ、(c)成分が局所的或いは全体的に増粘する。そして、増粘した(c)成分がバインダーとなって(a)成分及び/又は(b’)成分の凝集を促進し、その結果、洗剤粒子群の溶解性が劣化する場合がある。
一方、工程(C−II)にて(b)成分として水和性ビルダーを添加する場合は、工程(C−I)にて既に(a)成分に(c)成分の多くが担持されている為、(c)成分の増粘による(a)成分及び/又は(b)成分の凝集促進効果は非常に少ない。
従って、粉末ビルダーとして水和性ビルダーと非水和性ビルダーを併用する場合は、工程(C−I)にて(b’)成分として非水和性ビルダーを、工程(C−II)にて(b)成分として水和性ビルダーを選択的に使用することが粒子成長の抑制の点からも有効である。
〈(d)成分〉
(d)成分である微粉体とは、工程(C−II)で得られる混合物の表面を被覆し、それにより粒子群の流動特性をさらに向上させるために配合される粉体であり、(b)成分の一次粒子の平均粒径より小さいものである。(d)成分は、前記態様1と同様のものであればよい。
工程(C−III)における(d)成分の配合量は、表面被覆の効率性の点から工程(C−II)で得られる混合物100重量部に対して5重量部以上であり、10重量部以上が好ましい。また、流動特性の点から100重量部以下であり、75重量部以下が好ましく、50重量部がより好ましい。従って、表面被覆の効率性と流動特性の点から10〜75重量部が好ましく、10〜50重量部がより好ましい。
単核性洗剤粒子群の製法
1.工程(C−I)
本工程は、(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を所定の配合比にて混合する工程である。本工程により、(c)成分が(a)成分及び(b’)成分に担持され、(b’)成分の多くは(a)成分の表面に付着する。各成分の添加方法は上記の作用が達せられれば任意であるが、好ましい添加方法としては、例えば、(a)成分と(b’)成分を予め混合した後、(c)成分を噴霧により添加する方法である。好ましい混合条件としては、(a)成分の崩壊抑制並びに(c)成分の担持促進の点から、混合時の混合物の温度が(c)成分の流動点以上とすること、及び各成分が混合可能な範囲において、攪拌力をできるだけ小さくして混合することである。
回分式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる混合機を用いれば、特に限定されず、前記態様1と同様のものが用いられる。
また、連続式で混合を行う場合、上記の条件を満足できる連続式混合機を用いれば、特に限定されないが、例えば上記の混合機のうちで連続型の装置を用いて(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を混合させてもよい。
好適な混合時間(回分式の場合)及び平均滞留時間(連続式の場合)は、例えば1〜20分間が好ましく、特に2〜10分間が好ましい。
2.工程(C−II)
本工程は、工程(C−I)で得られる混合物と(b)成分とを混合する工程である。本工程により、(b)成分の多くが該混合物の表面を被覆する。工程(C−II)は(b)成分の添加開始から工程(C−III)にて(d)成分の添加開始までの工程をいう。(b)成分の添加タイミングは、工程(C−I)での(c)成分の添加終了直後でも、(c)成分の添加後充分混合された後に添加しても良く、所望により適宜選定すればよい。また、(b)成分を2段階以上に分割して添加することも可能である。また、本工程では、(b)成分の添加と同時に工程(C−III)で添加する(d)成分の一部を添加することもできる。但し、(d)成分の配合量は(b)成分の該混合物への被覆を妨げない範囲で行うことが好ましい。工程(C−II)において(d)成分の一部を添加することで、最終製品の流動特性を劣化させることなく(a)成分同士の凝集をさらに抑制することができる。
ここで、攪拌翼並びに解砕翼を具備している混合機を用いる場合は、(a)成分の崩壊抑制並びに(b)成分の分散促進の点から、該解砕翼の運転条件(回転数等)を適宜設定すれば良い。
混合装置としては、工程(A−I)で例示した混合機を使用すればよいが、混合機の運転条件を適宜設定し、工程(C−I)と工程(C−II)を同一の装置を用いて行えば、設備の簡略化の点から好ましい。
混合時間は、0.3〜5分程度が好ましい。
3.工程(C−III)
本工程は、工程(C−II)で得られる混合物と(d)成分を混合する工程である。本工程において、(d)成分が該混合物の表面を被覆し、流動特性に優れた単核性洗剤粒子群を得ることができる。
好ましい混合条件並びに混合装置は(d)成分の分散性を高める観点から攪拌翼と解砕翼を両方具備した混合機である。又、酵素や香料等の添加物も同時に添加することができ、設備の簡略化の点からドラムミキサーのような容器回転型の混合機を用いて(d)成分を添加することも好ましい。
混合時間は、攪拌機を具備した混合機を用いる場合は0.5〜3分程度が好ましい。容器回転型の混合機を用いる場合は0.5〜10分程度が好ましい。
〈単核性洗剤粒子群〉
以上の態様1、態様2又は態様3の製法で製造される単核性洗剤粒子群とは、(a)成分を核として製造された洗剤粒子群であって、実質的に1個の洗剤粒子の中に1個のベース顆粒を核として有する洗剤粒子群をいう。
洗剤粒子群の単核性を表す指標として、次式で定義される粒子成長度を用いることができる。ここで言う単核性洗剤粒子群は、以下に示す粒子成長度が、1.5以下、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下である。
粒子成長度=(最終の洗剤粒子群の平均粒径)/((a)成分の平均粒径)
最終の洗剤粒子群とは、工程(A−III)、工程(B−II)又は工程(C−III)を経て得られる洗剤粒子群をいう。
単核性洗剤粒子群は粒子間の凝集が抑制されているため、所望の粒径範囲外の粒子(凝集粒子)の生成が抑えられており(即ち、これは界面活性剤の配合量の変動に対して得られる洗剤粒子群の平均粒径及び粒度分布の変動が少ないことを示す。)、溶解性に優れた洗剤粒子群が高収率で得られる。
〈単核性洗剤粒子群の好ましい物性と物性の測定方法〉
単核性洗剤粒子群の嵩密度は500g/L以上であり、好ましくは500〜1000g/L、より好ましくは600〜1000g/L、特に好ましくは650〜850g/Lである。単核性洗剤粒子群の平均粒径は、好ましくは150〜500μm、より好ましくは180〜350μmである。嵩密度及び平均粒径の測定方法は(a)成分のそれと同様である。
本発明の製法により得られる単核性洗剤粒子群は、その流動特性に優れたものである。流動特性に優れるとは、具体的には以下のように規定される。
単核性洗剤粒子群の粉粒体落下速度分散(V)は、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.6以下である。
粉粒体落下速度分散Vは以下のようにして測定することができる。
第1図に示すような「粉粒体の流動特性測定装置」を用いて測定を行う。粉粒体の流動特性測定装置1は、保持部材2によって保持される粉粒体3の流動特性を測定するもので、その保持部材2の支持機構4、傾斜装置5、傾斜測定装置6、重量測定装置7、及び演算装置8を備えている。その支持機構4は、ベース11上に設けられる支柱12により水平軸中心に回転可能に支持される回転部材13を有し、その回転部材13の先端に保持部材2が取り付けられている。その保持部材2は、第2図(1)、(2)に示すように、側面が扇型であることを特徴とする上部に開口を有する容器であり、その開口が粉粒体3の流出部2aとされている。また、演算装置8に出力装置9が接続されている。
その傾斜装置5は、そのベース11上に設けられるモータ16の回転を巻きかけ電動機構17、減速機構18を介して上記回転部材13に伝達し、その回転部材13を回転させることで、上記支持機構4により支持された保持部材2を設定した速度で漸次傾斜させることができる。その傾斜により、保持部材2に保持された粉粒体3を流出部2aから落下させることができる。そのモータ16は図外速度調整装置に接続され、その回転速度を変化させることで保持部材2の傾斜速度を調節できる。
具体的な操作として、流出部2aを重量測定装置7の受け皿部分20に対して20cmの高さとなるように保持部材2を備え付け、保持部材2の角度θを0°に設定する。次に、測定試料を流出部2aの上方10cmの高さから漏斗を用いて流出部2aに充分量注入し、その後流出部2aからはみ出している試料を擦り切って除去する。保持部材2を1秒間に6.0°の角速度で回転させ、保持部材2の角度θが0°から180°となるまで回転させる(第2図(1)、(2))。その間、重量測定装置にて80分の1秒ごとに試料の落下重量の測定を行い、その時のθと落下重量を逐次記録する。
そして、保持部材2の傾斜角度θにおける落下率の微分値を角度θにおける落下速度(%/deg.)と定義し、これをv(θ)とする。但し、ノイズの低減を行うために、以下のデータ処理を行って保持部材の傾きθに対する落下率、落下速度を定義する。
角度θにおける落下率は、角度(θ−2.925)°から角度θまでの計40点分の落下重量の測定値の平均値を角度θにおける落下重量とし、測定試料の全重量に対する、角度θにおける落下重量の比を角度θにおける落下率(%)と定義する。
角度θにおける落下速度は、角度(θ−0.675)°から(θ+0.675)°までの計19点に関して横軸に角度、縦軸に先述の落下率(%)をプロットし、最小自乗法を用いて得られる直線の傾きの値(%/deg.)と定義する。また、最小2乗近似直線の傾きの値は、JIS Z 8901に準じて求めることができる。
ここで保持部材2の傾斜角度θ(°)に対して試料粉体の落下速度v(θ)(%/deg.)を測定し、試料粉体の落下率Y(θ)が1%から99%の間となるθに対してv(θ)の値の分散を以下の式により計算し、粉粒体落下速度分散Vとして求める。
即ち、
V=(nΣ(v(θ))−(Σv(θ)))/n
(nはY(θ)が1%から99%の間となるデータの総数)である。
単核性洗剤粒子群の流動時間として7秒以下が好ましく、6.5秒以下がより好ましい。流動時間は、JIS K 3362により規定された嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末が流出するのに要する時間とする。
洗剤粒子群の耐ケーキング性は、好ましくは篩通過率が90%以上、より好ましくは95%以上である。ケーキング性の試験法は次の通りである。
濾紙(ADVANTEC社製 No.2)で長さ10.2cm×幅6.2cm×高さ4cmの天部のない箱を作り、四隅をステープラーでとめる。試料50gを入れた該箱の上にアクリル樹脂板(15g)と鉛板(250g)をのせる。これを温度35℃、湿度40%雰囲気下2週間放置した後のケーキング状態について下記の通過率を求めることによって行う。
〈通過率〉 試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定の目開き4760μm)上に静かにあけ、通過した粉末重量を計り、試験後の試料に対する通過率(%)を求める。
洗剤粒子群のシミ出し性は、下記の試験法による評価が、好ましくは2ランク以上、より好ましくは1ランクであれば搬送系での機器への非イオン界面活性剤含有粉末の付着防止、容器にシミ出し防止の工夫が不要となり好ましい。
シミ出し性の試験法:耐ケーキング試験を行った濾紙の容器の底部(粉体と非接触面)でのシミ出し状態を目視評価する。評価は、底部の濡れ面積で判定し、下記の1〜5ランクとする。
ランク1:濡れていない。ランク2:1/4程度の面が濡れている。ランク3:1/2程度の面が濡れている。ランク4:3/4程度の面が濡れている。ランク5:全面が濡れている。
洗剤粒子群の溶解率は、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。溶解率の測定方法は次の通りである。
5℃に冷却した71.2mgCaCO/Lに相当する1Lの硬水(Ca/Mgのモル比7/3)を1Lビーカー(内径105mm、高さ150mmの円筒型、例えば岩城硝子社製1Lガラスビーカー)の中に満たし、5℃の水温をウォーターバスにて一定に保った状態で、攪拌子(長さ35mm、直径8mm、例えば型式:ADVANTEC社製、テフロン丸型細型)にて水深に対する渦巻きの深さが略1/3となる回転数(800rpm)で攪拌する。1.0000±0.0010gとなるように縮分・秤量した単核性洗剤粒子群を攪拌下に水中に投入・分散させ攪拌を続ける。投入から60秒後にビーカー中の単核性洗剤粒子群分散液を重量既知のJIS Z 8801(ASTM No.200に相当)規定の目開き74μmの標準篩(直径100mm)で濾過し、篩上に残留した含水状態の単核性洗剤粒子群を篩と共に重量既知の開放容器に回収する。尚、濾過開始から篩を回収するまでの操作時間を10±2秒とする。回収した単核性洗剤粒子群の溶残物を105℃に加熱した電気乾燥機にて1時間乾燥し、その後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持して冷却する。冷却後、乾燥した洗剤の溶残物と篩と回収容器の合計の重量を測定し、次式によって単核性洗剤粒子群の溶解率(%)を算出する。尚、重量の測定は精密天秤を用いて行うこととする。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100
〔S:単核性洗剤粒子群の投入重量(g);T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供したときに、篩上の残存する洗剤粒子群の溶残物の乾燥重量(乾燥条件:105℃の温度下に1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する。)(g)〕。
実施例
次の様にしてベース顆粒群を調製した。
水480kgを攪拌翼を有した1mの混合槽に加え、水温が50℃に達した後に、硫酸ナトリウム120kg、炭酸ナトリウム150kgを添加した。15分間攪拌した後に、40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液120kgを添加した。更に15分間攪拌した後に、ゼオライト252kgを添加し、30分間攪拌して均質なスラリーを得た。このスラリーの最終温度は53℃であった。このスラリーを噴霧乾燥に付して、得られた噴霧乾燥粒子をベース顆粒群とした。このベース顆粒群は、平均粒径260μm、嵩密度590g/L、担持能52mL/100g、粒子強度280kg/cm、組成(重量比):ゼオライト/ポリアクリル酸Na/炭酸Na/硫酸Na/水=42/8/25/20/5であった。
実施例I−1
以下の製法に従い洗剤粒子群を得た。
〈工程(A−I)〉
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に表1記載の80℃のベース顆粒群100重量部(20kg)を投入し、主軸(回転数:60rpm)の回転を開始した。なお、チョッパーは回転させず、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、80℃の界面活性剤組成物44重量部(8.8kg)を2分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。
〈工程(A−II)〉
続いて、このレディゲミキサー内に粉末ビルダー20重量部(4kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を0.5分間行った。
〈工程(A−III)〉
続いて、このレディゲミキサー内に微粉体15重量部(3kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を1分間行った後、33kgの洗剤粒子群を排出した。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。
Figure 0003875098
表中の各成分についての詳細は次のとおりである。
*1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル(花王(株)製、商品名:エマルゲン108KM、エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14、融点:18℃);*2):ポリエチレングリコール(花王(株)製、商品名:K−PEG6000、重量平均分子量:8500、融点:60℃);*3):パルミチン酸ナトリウム;*4):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;*5):クラリアント社製のNa−SKS−6(δ−NaSi)、平均粒径9μm;*6):Na−SKS−6、平均粒径42μm、(b’)成分;*7):Na−SKS−6、平均粒径23μm;*8):ゼオライト4A型、平均粒径3.5μm;*9):特開平9−132794号公報に記載の調製例2、平均粒径8μm(一次粒子径0.1μm)。
実施例I−2
表1記載の組成にて実施例I−1と同様の方法で洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。実施例I−2の洗剤粒子群は実施例I−1の洗剤粒子群よりも流動特性、耐ケーキング性、シミ出し性に優れていた。
実施例I−3
表1記載の組成にて実施例I−1と同様の方法で洗剤粒子群を得た。但し、工程(A−II)において結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の全てと、結晶性アルミノケイ酸塩の一部(15重量部のうち10重量部)を添加した。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。実施例I−3の洗剤粒子群は実施例I−2の洗剤粒子群よりも溶解性に優れていた。
実施例I−4
表1記載の組成にて実施例I−1と同様の方法で洗剤粒子群を得た。但し、工程(A−II)において結晶性アルミノケイ酸塩を配合し、工程(A−III)においては直径400mmの円筒状のドラムミキサーを使用し、無定型アルミノケイ酸塩を添加し、2分間混合を行った。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。実施例I−4の洗剤粒子群は実施例I−2、I−3の洗剤粒子群よりも流動特性に優れていた。
実施例I−5
以下の製法に従い洗剤粒子群を得た。
〈工程(A−I)〉
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に表1記載の80℃のベース顆粒群100重量部(20kg)を投入し、主軸(回転数:60rpm)の回転を開始した。なお、チョッパーは回転させず、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、80℃の界面活性剤組成物44重量部(8.8kg)を2分間で投入し、その後1分間攪拌を行った。
〈工程(A−II)〉
続いて、このレディゲミキサー内に粉末ビルダー20重量部(4kg)を投入し、その後4分間攪拌を行った。
〈工程(A−III)〉
続いて、このレディゲミキサー内に微粉体15重量部(3kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を1分間行った後、35kgの洗剤粒子群を排出した。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。実施例I−5の洗剤粒子群は実施例II−2の洗剤粒子群よりも溶解性に優れていた。
比較例I−1
粉末ビルダーの平均粒径を除いては実施例I−1と同様の方法にて洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。比較例I−1の洗剤粒子群はその流動特性が劣っていた。
比較例I−2
粉末ビルダーの添加方法(工程(A−II)を省略し、工程(A−III)に粉末ビルダーを添加した。)を除いては実施例I−1と同様の方法にて洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表1に示す。得られた洗剤粒子は、その流動特性が劣っていた。
実施例II−1
以下の製法に従い洗剤粒子群を得た。
〈工程(B−I)〉
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に表2記載の80℃のベース顆粒群100重量部(20kg)及び室温の粉末ビルダー20重量部(4kg)を投入し、主軸(回転数:60rpm)の回転を開始した。なお、チョッパーは回転させず、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、80℃の界面活性剤組成物44重量部(8.8kg)を2分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。
〈工程(B−II)〉
続いて、このレディゲミキサー内に微粉体15重量部(3kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を1分間行った後、35kgの洗剤粒子群を排出した。得られた洗剤粒子群の物性を表2に示す。
Figure 0003875098
表中の各成分についての詳細は次のとおりである。
*1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔花王(株)製、商品名:エマルゲン108KM、エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14、融点:18℃〕;*2):ポリエチレングリコール〔花王(株)製、商品名:K−PEG6000(重量平均分子量:8500、融点:60℃)〕;*3):パルミチン酸Na;*4):ドデシルベンゼンスルホン酸Na;*6):クラリアント社製のNa−SKS−6(δ−NaSi、平均粒径23μm);*7):Na−SKS−6(平均粒径4.3μm);*8):Na−SKS−6(平均粒径65μm);*9):ゼオライト4A型(平均粒径3.5μm);*10):Na−SKS−6(平均粒径9μm)。
実施例II−2
表2記載の組成にて実施例II−1と同様の方法で洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表2に示す。実施例II−2の洗剤粒子群は実施例II−1の洗剤粒子群よりも流動特性、耐ケーキング性、シミ出し性に優れていた。
実施例II−3
表2記載の組成にて実施例II−1と同様の方法で洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表2に示す。実施例II−3の洗剤粒子群は実施例II−1の洗剤粒子群よりも洗浄性に優れていた。
比較例II−1、II−2
粉末ビルダーの平均粒径を除いては実施例II−1と同様の方法にて洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表2に示す。比較例II−1の洗剤粒子群は粒子成長度が大きいことから、得られた洗剤粒子群は単核性洗剤粒子群ではなかった。また、その溶解性も劣っていた。比較例II−2の洗剤粒子群は単核性洗剤粒子群ではあったが、その流動特性が劣っていた。
比較例II−3
粉末ビルダーである結晶性アルカリ金属ケイ酸塩*6)を、工程(B−I)ではなく、工程(B−II)で添加したことを除いては実施例II−1と同様の方法にて洗剤粒子群を得た。得られた洗剤粒子群の物性を表2に示す。得られた洗剤粒子は単核性洗剤粒子群であったが、その流動特性が劣っていた。
実施例III−1
以下の製法に従い洗剤粒子群を得た。
〈工程(C−I)〉
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に表3記載の80℃のベース顆粒群100重量部(20kg)及び室温の粉末ビルダー*7)10重量部(2kg)を投入し、主軸(回転数:60rpm)の回転を開始した。なお、チョッパーは回転させず、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、80℃の界面活性剤組成物44重量部(8.8kg)を2分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。
〈工程(C−II)〉
続いて、このレディゲミキサー内に粉末ビルダー*5)10重量部(2kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を0.5分間行った。
〈工程(C−III)〉
続いて、このレディゲミキサー内に微粉体15重量部(3kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を1分間行った後、33kgの洗剤粒子群を排出した。得られた洗剤粒子群の物性を表3に示す。実施例III−1の洗剤粒子群は実施例I−2の洗剤粒子群よりも、溶解性ならびに流動特性に優れていた。
実施例III−2
以下の製法に従い洗剤粒子群を得た。
〈工程(C−I)〉
レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に表3記載の80℃のベース顆粒群100重量部(20kg)及び室温の粉末ビルダー*7)15重量部(3kg)を投入し、主軸(回転数:60rpm)の回転を開始した。なお、チョッパーは回転させず、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、80℃の界面活性剤組成物44重量部(8.8kg)を2分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。
〈工程(C−II)〉
続いて、このレディゲミキサー内に粉末ビルダー*5)12重量部(2.4kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を0.5分間行った。
〈工程(C−III)〉
続いて、このレディゲミキサー内に微粉体11重量部(2.2kg)を投入し、主軸(回転数:120rpm)及びチョッパー(回転数:3600rpm)の回転を1分間行った後、33kgの洗剤粒子群を排出した。得られた洗剤粒子群の物性を表3に示す。実施例III−2の洗剤粒子群は実施例I−2の洗剤粒子群よりも、洗浄特性に優れていた。また、粉末ビルダーを高配合しているにもかかわらず、流動特性ならびに溶解性の優れた洗剤粒子群が得られた。
Figure 0003875098
産業上の利用可能性
本発明の製法により、界面活性剤の配合量が多く、流動特性並びに溶解性に優れ、且つ、該非イオン界面活性剤のシミ出し抑制並びに耐ケーキング性に優れる単核性洗剤粒子群を得ることができる。
以上に述べた本発明は、明らかに同一性の範囲のものが多数存在する。そのような多様性は発明の意図及び範囲から離脱したものとはみなされず、当業者に自明であるそのような全ての変更は、以下の請求の範囲の技術範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、流動特性測定装置の正面図である。なお、1は流動特性測定装置、2は保持部材、2aは流出部、3は粉粒体、4は支持機構、5は傾斜装置、6は傾斜測定装置、7は重量測定装置、8は演算装置、9は出力装置、11はベース、12は支柱、13は回転部材、16はモータ、17は巻きかけ電動機構、18は減速機構、及び20は重量測定装置7の受け皿部分を示す。
第2図の(1)は流動特性測定装置の部分側面図であり、第2図の(2)は保持部材の斜視図である。

Claims (7)

  1. 工程(A−I):平均粒径が150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担持用ベース顆粒群〔(a)成分〕及び界面活性剤組成物〔(c)成分〕を混合する工程、
    工程(A−II):工程(A−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の一次粒子の平均粒径が3〜30μmの粉末ビルダー〔(b)成分〕を混合する工程、並びに
    工程(A−III):工程(A−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b)成分のものより小さい微粉体〔(d)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(A−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法。
  2. 工程(B−I):平均粒径が150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担持用ベース顆粒群〔(a)成分〕、一次粒子の平均粒径が5〜50μmの粉末ビルダー〔(b’)成分〕及び界面活性剤組成物〔(c)成分〕を混合する工程、並びに
    工程(B−II):工程(B−I)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b’)成分のものより小さい微粉体〔(d’)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(B−I)における(a)成分、(b’)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(b’)成分が5〜50重量部及び(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法。
  3. 工程(C−I):平均粒径が150〜500μm、嵩密度が400g/L以上の界面活性剤担持用ベース顆粒群〔(a)成分〕、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の一次粒子の平均粒径が5〜50μmの〔(b’)成分〕及び界面活性剤組成物〔(c)成分〕を混合する工程、
    工程(C−II):工程(C−I)で得られる混合物に、(a)成分100重量部に対して5〜50重量部の一次粒子の平均粒径が3〜30μmの粉末ビルダー〔(b)成分〕を混合する工程、並びに
    工程(C−III):工程(C−II)で得られる混合物に、該混合物100重量部に対して5〜100重量部の一次粒子の平均粒径が(b)成分のものより小さい微粉体〔(d)成分〕を混合する工程を含んでなり、工程(C−I)における(a)成分及び(c)成分の配合比が、(a)成分100重量部に対して(c)成分が20〜100重量部である、粒子成長度が1.5以下、嵩密度が500g/L以上の単核性洗剤粒子群の製法。
  4. (b)成分及び/又は(b’)成分が少なくともSiO及びMO(Mはアルカリ金属を表す。)を含有してなる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩であって、該結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、そのSiO/MOがモル比で1.5〜2.6であり、その0.1重量%分散液(20℃)のpHの最大値が11.0を超え、そしてそのイオン交換容量が100mgCaCO/g以上である請求項1〜3いずれか記載の製法。
  5. (c)成分が、非イオン界面活性剤(イ)、該非イオン界面活性剤100重量部に対して0〜300重量部の、硫酸基又はスルホン酸基を有する陰イオン界面活性剤(ロ)及び該非イオン界面活性剤100重量部に対して1〜100重量部の、該非イオン界面活性剤の固定化剤(ハ)を含有してなる組成物である請求項1〜4いずれか記載の製法。
  6. (a)成分が(1)及び/又は(2)の構造を有する請求項1〜5いずれか記載の製法:
    (1)単核性洗剤粒子を水に溶解した場合、単核性洗剤粒子の粒子径の1/10以上の径の気泡を放出可能な気孔を有する構造、
    (2)水不溶性無機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類を含有し、その内部よりも表面近傍に水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類が多く存在する偏在性を有する構造。
  7. 単核性洗剤粒子群の粉粒体落下速度分散が2.0以下である請求項1〜6いずれか記載の製法。
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