JP3867204B2 - Seat belt anchor - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルトアンカに関する。
【０００２】
【従来の技術】
図３は、車両に設置されるシートを中心とした車両内部の概略概観図である。同図（ａ）に示すように、車両内部には乗員が着座するためのシート５０が設置されると共に、当該乗員を車両事故等から保護するためのシートベルト５１が設置されている。
【０００３】
同図（ａ）に示すシートベルト５１は、３点式シートベルトであり、シートベルトアンカ５２ａと図示しないシートベルトリトラクター（ベルト巻き取り装置）とにより車両に設置される。乗員がシート５０に着座した後、シートベルト５１に設置されたタン５３をバックル５４に差し込んで固定することにより、乗員はシート５０に固定される。
【０００４】
近年、同図（ａ）に示すように、シートベルトのアンカ５２ａをセンターピラー５５に固定するタイプに対して、同図（ｂ）に示すように、シートベルトのアンカ５２ｂをルーフサイドレール５６に固定するタイプの車両が増えてきている。シートベルトアンカ５２ｂをルーフサイドレール５６に固定する場合には、ルーフサイドレール５６において、センターピラー５５よりも後方に位置する場所にアンカ５２ｂを固定する。
【０００５】
このようにシートベルトアンカの設置場所を変更するようになった理由としては、乗員のほぼ側面に位置するセンターピラー５５にシートベルトアンカ５２ａを固定したタイプでは、シート５０を車両後方へ移動させたときに、シートベルト５１とシート５０に着座した乗員との間に隙間が生じて、乗員を十分に固定できない場合がある一方、ルーフサイドレール５６における乗員の後方に位置する場所にシートベルトアンカ５２ｂを固定したタイプでは、シート５０の移動に影響されずに乗員を十分に固定することができるためである。
【０００６】
また、乗員を車両事故等から保護する装置として、シートベルトのほかにエアバックが挙げられる。特に、車両の側部に設置されるカーテンエアバックは、車両側部に対する衝撃から乗員を保護するための乗員保護装置である。
【０００７】
図４は、カーテンエアバックの概略構造図であり、カーテンエアバックが展開した状態を示してある。車両の側部から衝撃を受けた場合には、インフレータ６０から噴出するガスが、ルーフサイドレール５６に沿って格納されているカーテンエアバック（図には展開されたカーテンエアバック５７を示してある）を構成するガス導入路５９の内部に流れ込む。
【０００８】
略直線状に形成されたガス導入路５９に流れ込んだガスが複数の膨張部５８を膨張させる結果、シートに着座する乗員６３の側部全体にわたってカーテンエアバック５７が展開し、車両側部に対する衝撃から乗員６３を保護する。
【０００９】
カーテンエアバック５７の上端縁部には、所定の間隔で取付部６１が突出形成されており、カーテンエアバック５７は取付部６１において、エアバック展開時の高圧ガス導入による反動に耐えられるように、ボルト等の固定部材６２によりルーフサイドレール５６に固定される。
【００１０】
乗員を保護する装置の代表的なものとして、上述するようにシートベルトとカーテンエアバックが挙げられるが、ルーフサイドレールにシートベルトアンカとカーテンエアバックと共に設置する場合には、以下の問題がある。
【００１１】
すなわち、ルーフサイドレール５６にシートベルトアンカ５２ｂを設置すると共に、ルーフサイドレール５６に沿った車両前後にわたってカーテンエアバック５７（取付部６１）を固定することになるため、カーテンエアバック５７、特にそのガス導入路５９とシートベルトアンカ５２ｂとが干渉してしまうという問題である。
【００１２】
図５は、ルーフサイドレールにおけるシートベルトアンカとカーテンエアバックとの共存を想定した場合のルーフサイドレール部分の概略断面構造図である。なお、同図では、エアバックの膨張部（図４、膨張部５８参照）を省略し、エアバック展開前後におけるガス導入路５９の変化とシートベルトアンカ５２ｂとの干渉について示してある。
【００１３】
ルーフサイドレール５６を構成するルーフサイドレールインナ６６に、カーテンエアバック５７の取付部６１が固定部材６２により固定されることにより、カーテンエアバック５７はルーフサイドレール５６に設置される。エアバック収納時におけるガス導入路５９ａはルーフサイドレール５６に沿って収縮した状態で収納されている。
【００１４】
エアバック展開時には、ガス導入路５９ａにインフレータ６０からのガスが流入するが、エアバックの展開を速くするため、ガス圧によりガス導入路５９ａは大きく膨張してガス導入路５９ｂの状態となるようになっている。
【００１５】
このとき、ルーフサイドレール５６に固定されたシートベルトアンカ５２ｂにより、ガス導入路５９ａが十分に膨張してガス導入路５９ｂの状態となることが妨げられる結果、ガス導入路５９ｂにおけるガス流通、更に膨張部５８へのガス流入が十分な速度で行われなくなり、エアバックを円滑に展開することができなくなってしまう。
【００１６】
これに対して、例えば、ガス導入路をシートベルトアンカの部分で湾曲させて、ガス導入路とシートベルトアンカとの干渉を回避する構造が提案されているが（例えば、下記特許文献１参照）、ガス導入路が湾曲しているため高圧のガス導入に対しては流通抵抗が発生し、エアバック展開速度の低下につながるおそれがある。
【００１７】
また、シートベルトアンカ５２ｂをサイドウインドウガラス６４から離してより車両の内側に位置するように設置することにより、膨張するガス導入路との干渉に対応することも考えられるが、シートベルト５１が車両の内側に大きく張り出すことになるため、車内の居住性及び視界を悪化させる原因となる。
【００１８】
【特許文献１】
特開２００２−２６４７６２号公報
【００１９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、エアバック展開時の展開速度に影響を与えることなく、カーテンエアバックとシートベルトアンカとを共にルーフサイドレールへ設置することができるようにしたシートベルト構造を提供することを目的とする。
【００２０】
【課題解決するための手段】
上記課題を解決する第１の発明は、ルーフサイドレールに沿って設置されたカーテンエアバックを有する車両において、前記カーテンエアバックよりも車両内側で前記ルーフサイドレールに設置されシートベルトの一点を支持し、カーテンエアバックの車両下方への展開を妨害しないように車両内側に向かって突出する突出部を有することを特徴とするシートベルトアンカである。
【００２１】
カーテンエアバックはルーフサイドレールに沿って収納されているが、緊急時に車両の内部における側面を覆うように展開する。ここで、カーテンエアバックと共にルーフサイドレールに固定されているシートベルトアンカを、予めエアバックの展開を妨害しないように車両内側に向かって突出する突出部を設けておくことで、エアバックの展開をスムーズに行う。
【００２２】
上記課題を解決する第２の発明は、第１の発明に係るシートベルトアンカにおいて、一端が前記ルーフサイドレールに設置されると共に他端が前記シートベルトを支持し、前記一端と前記他端との間に前記突出部を有することを特徴とするシートベルトアンカである。
【００２３】
一般的なカーテンエアバックは、カーテンエアバックを車両側面に均一に展開させるために、ガス導入路を構成部材として有する。このガス導入路は、エアバック展開速度を早くするために、緊急時にはガス圧により膨張して径が大きくなるようになっている。
【００２４】
ここで、シートベルトアンカを、ガス導入路の膨張を妨害しないように突出部を形成することにより、エアバックの展開速度を維持しつつシートベルトアンカをルーフサイドレールに設置する。
【００２５】
上記課題を解決する第３の発明は、第２の発明に係るシートベルトアンカにおいて、前記他端が車両のサイドウインドウガラスに接近するように成形されていることを特徴とするシートベルトアンカである。
【００２６】
シートベルトアンカにおけるシートベルトが接続される他端をサイドウインドウガラスに接近させることで、車内の居住性や視界を良好なものとする。
【００２７】
また、他の発明は、シートベルトアンカの構造をルーフサイドレールに沿って設置されるカーテンエアバックの車両下方への展開を妨害しない構造としたものである。
【００２８】
また、他の発明は、シートベルトアンカの構造をルーフサイドレールに沿って略直線状に形成されたガス導入路の膨張を妨害しない構造としたものである。ガス導入路の膨張をスムーズに行うことにより、緊急時に車両の内部における側面を覆うように展開するカーテンエアバックの作動をスムーズかつ展開速度を低下させずに行う。
【００２９】
また、他の発明は、本発明に係るシートベルトアンカを用いたシートベルトである。緊急時に車両側面に展開するカーテンエアバックの作動をスムーズかつ展開速度を低下させずに行うと共に、更に車内の居住性や視界を良好なものとする。
【００３０】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の実施形態に係るシートベルト構造の概略断面構造図であり、ルーフサイドレールに固定した状態を示してある。また、図２は、図１に示すシートベルト構造の概略斜視図であり、ルーフサイドレールに固定する様子を示してある。
【００３１】
これらの図に示すように、シートベルトアンカ１は、ルーフサイドレール６を構成するルーフサイドレールインナ７に固定される部分である固定部分２と、シートベルト５を接続する部分であるベルト接続部分３とを両端に有すると共に、固定部分２とベルト接続部分３とに挟まれ、エアバック展開時の膨張したガス導入路１１を回避するように車両内側に向かって突出したガス導入路回避部分４（突出部）を有する。
【００３２】
シートベルトアンカ１の固定部分２は、固定部材８によりルーフサイドレールインナ７に固定される。この際、カーテンエアバックの取付部９に設けた仮留め爪１２をルーフサイドレールインナ７の仮留め穴１３に差し込むことにより、予め取付部９をルーフサイドレールインナ７に仮留めした後、当該取付部９とシートベルトアンカ１の固定部分２とを共に固定部材８により共締めする。
【００３３】
ルーフサイドレール６を構成するルーフサイドレールインナ７に、カーテンエアバック取付部９が固定部材８により固定されることにより、カーテンエアバックはルーフサイドレール６に設置される。エアバック収納時におけるガス導入路１０はルーフサイドレール６に沿って収縮した状態で収納されている。
【００３４】
エアバック展開時には、ガス導入路１０にインフレータからのガスが流入するが、エアバックの展開を速くするため、ガス圧によりガス導入路１０は大きく膨張してガス導入路１１の状態となるようになっている。このとき、本実施形態では、シートベルトアンカ１のガス導入路回避部分４が車両内側に向かって突出しているので、ガス導入路１０が十分に膨張してガス導入路１１の状態になることができる。
【００３５】
すなわち、ガス導入路１１におけるガス流通、更に膨張部へのガス流入が、ルーフサイドレール６に固定されたシートベルトアンカ１により阻害されることがない。この結果、膨張部へのガス流入を十分な速度で行い、エアバックを円滑に展開することができるようになる。
【００３６】
また、シートベルトアンカ１のベルト接続部分３の位置は、従来の当該部分の位置と実質的に同じであり、サイドウインドウガラス１４に接近した場所である。このため、シートベルト５が車両の内側に張り出すことなく車内の居住性及び視界を悪化させることがない。
【００３７】
なお、本実施形態に係るシートベルトアンカ１はガス導入路回避部分４において突出した構造を有する。したがって、従来から用いられてきた略直線形状のシートベルトアンカと同等の強度を維持するためには、ガス導入路回避部分４の形状を膨張時のガス導入路１１の周囲に近接して沿うような形状とすることが好ましい。また、シートベルトアンカ１を形成する金属板の厚さを従来のものより厚くすることでも対応することができる。
【００３８】
【発明の効果】
第１の発明によれば、ルーフサイドレールに沿って設置されたカーテンエアバックを有する車両において、前記カーテンエアバックよりも車両内側で前記ルーフサイドレールに設置されシートベルトの一点を支持し、カーテンエアバックの車両下方への展開を妨害しないように車両内側に向かって突出する突出部を設けたので、緊急時に車両の内部における側面を覆うように展開するカーテンエアバックの作動をスムーズに行うことができる。
【００３９】
また、第２の発明によれば、第１の発明に係るシートベルトアンカにおいて、一端が前記ルーフサイドレールに設置されると共に他端が前記シートベルトを支持し、前記一端と前記他端との間に前記突出部を有するシートベルトアンカとしたので、膨張するカーテンエアバック、特にガス導入路を突出部で回避することができ、エアバックをスムーズに展開することができる。
【００４０】
また、第３の発明によれば、第２の発明に係るシートベルトアンカにおいて、前記他端が車両のサイドウインドウガラスに接近するように成形したので、車内の居住性や視界を良好なものとすることができる。
【００４１】
また、他の発明によれば、シートベルトアンカの構造をルーフサイドレールに沿って設置されるカーテンエアバックの車両下方への展開を妨害しない構造としたので、緊急時に車両の内部における側面を覆うように展開するカーテンエアバックの作動をスムーズに行うことができる。
【００４２】
また、他の発明によれば、シートベルトアンカの構造をルーフサイドレールに沿って略直線状に形成されたガス導入路の膨張を妨害しない構造としたので、緊急時に車両の内部における側面を覆うように展開するカーテンエアバックの作動をスムーズかつ展開速度を低下させずに行うことができる。
【００４３】
また、他の発明によれば、本発明に係るシートベルトアンカを用いたシートベルトとしたので、緊急時に車両側面に展開するカーテンエアバックの作動をスムーズかつ展開速度を低下させずに行うことができ、更に車内の居住性や視界を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係るシートベルト構造の概略断面構造図である。
【図２】本発明の実施形態に係るシートベルト構造の概略斜視図である。
【図３】車両内部の概略概観図である。
【図４】カーテンエアバックの概略構造図である。
【図５】ルーフサイドレールにシートベルトアンカとカーテンエアバックとを共に設置した場合の概略断面構造図である。
【符号の説明】
１ シートベルトアンカ
２ 固定部分
３ ベルト接続部分
４ ガス導入路回避部分
５ シートベルト
６ ルーフサイドレール
７ ルーフサイドレールインナ
８ 固定部材
９ 取付部
１０ ガス導入路（エアバック収納時）
１１ ガス導入路（エアバック展開時）
１２ 仮留め爪
１３ 仮留め穴
１４ サイドウインドウガラス
１５ ルーフヘッドライニング
５０ シート
５１ シートベルト
52a,52b シートベルトアンカ
５３ タン
５４ バックル
５５ センターピラー
５６ ルーフサイドレール
５７ カーテンエアバック
５８ 膨張部
５９ ガス導入路
５９ａ ガス導入路（エアバック収納時）
５９ｂ ガス導入路（エアバック展開時）
６０ インフレータ
６１ 取付部
６２ 固定部材
６３ 乗員
６４ サイドウインドウガラス
６５ ルーフヘッドライニング
６６ ルーフサイドレールインナ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a seat belt anchor.
[0002]
[Prior art]
FIG. 3 is a schematic overview of the interior of the vehicle centering on a seat installed in the vehicle. As shown in FIG. 2A, a seat 50 for seating an occupant is installed inside the vehicle, and a seat belt 51 for protecting the occupant from a vehicle accident or the like.
[0003]
A seat belt 51 shown in FIG. 1A is a three-point seat belt, and is installed in a vehicle by a seat belt anchor 52a and a seat belt retractor (belt winding device) (not shown). After the occupant is seated on the seat 50, the occupant is fixed to the seat 50 by inserting and fixing the tongue 53 installed on the seat belt 51 into the buckle 54.
[0004]
In recent years, the seat belt anchor 52a is fixed to the center pillar 55 as shown in FIG. 5A, whereas the seat belt anchor 52b is attached to the roof side rail 56 as shown in FIG. The number of fixed types of vehicles is increasing. When the seat belt anchor 52 b is fixed to the roof side rail 56, the anchor 52 b is fixed to a position on the roof side rail 56 that is located behind the center pillar 55.
[0005]
The reason why the seat belt anchor is installed in this way is that the seat 50 is moved rearward in the type in which the seat belt anchor 52a is fixed to the center pillar 55 located substantially on the side surface of the occupant. In some cases, there is a gap between the seat belt 51 and the occupant seated on the seat 50, and the occupant may not be sufficiently fixed. On the roof side rail 56, the seat belt anchor 52b is positioned at a position behind the occupant. This is because the occupant can be sufficiently fixed without being affected by the movement of the seat 50 in the type in which is fixed.
[0006]
In addition to a seat belt, an air bag can be cited as a device for protecting an occupant from a vehicle accident or the like. In particular, the curtain airbag installed on the side of the vehicle is an occupant protection device for protecting the occupant from impacts on the side of the vehicle.
[0007]
FIG. 4 is a schematic structural diagram of the curtain airbag, showing a state in which the curtain airbag is deployed. When an impact is received from the side of the vehicle, the gas ejected from the inflator 60 is stored in the curtain airbag 56 along the roof side rail 56 (the deployed curtain airbag 57 is shown in the figure). ) To the inside of the gas introduction path 59 that constitutes.
[0008]
As a result of the gas flowing into the gas introduction path 59 formed in a substantially linear shape inflating the plurality of inflating portions 58, the curtain airbag 57 is deployed over the entire side portion of the occupant 63 seated on the seat, and the impact on the vehicle side portion is achieved. The occupant 63 is protected from.
[0009]
At the upper edge of the curtain airbag 57, mounting portions 61 are formed at predetermined intervals so that the curtain airbag 57 can withstand the reaction caused by the introduction of high-pressure gas when the airbag is deployed. The roof side rail 56 is fixed by a fixing member 62 such as a bolt.
[0010]
As a typical device for protecting an occupant, a seat belt and a curtain airbag can be mentioned as described above. However, when installed together with a seat belt anchor and a curtain airbag on a roof side rail, there are the following problems. .
[0011]
That is, the seat belt anchor 52b is installed on the roof side rail 56, and the curtain airbag 57 (mounting portion 61) is fixed to the front and rear of the vehicle along the roof side rail 56. This is a problem that the gas introduction path 59 and the seat belt anchor 52b interfere with each other.
[0012]
FIG. 5 is a schematic cross-sectional structure diagram of the roof side rail portion when coexistence of the seat belt anchor and the curtain airbag in the roof side rail is assumed. In the figure, the inflating portion of the airbag (see inflating portion 58 in FIG. 4) is omitted, and the change in the gas introduction path 59 before and after the airbag deployment and the interference with the seat belt anchor 52b are shown.
[0013]
The curtain airbag 57 is installed on the roof side rail 56 by fixing the mounting portion 61 of the curtain airbag 57 to the roof side rail inner 66 constituting the roof side rail 56 by the fixing member 62. When the airbag is stored, the gas introduction path 59 a is stored in a contracted state along the roof side rail 56.
[0014]
When the airbag is deployed, the gas from the inflator 60 flows into the gas introduction path 59a. However, in order to accelerate the deployment of the airbag, the gas introduction path 59a is greatly expanded by the gas pressure so as to be in the state of the gas introduction path 59b. It has become.
[0015]
At this time, the seat belt anchor 52b fixed to the roof side rail 56 prevents the gas introduction path 59a from sufficiently expanding into the gas introduction path 59b. As a result, the gas flow in the gas introduction path 59b is further reduced. Gas inflow into the inflatable portion 58 is not performed at a sufficient speed, and the airbag cannot be smoothly deployed.
[0016]
On the other hand, for example, a structure has been proposed in which the gas introduction path is curved at the seat belt anchor portion to avoid interference between the gas introduction path and the seat belt anchor (for example, see Patent Document 1 below). Since the gas introduction path is curved, a flow resistance is generated for high-pressure gas introduction, which may lead to a decrease in the airbag deployment speed.
[0017]
It is also conceivable to install the seat belt anchor 52b away from the side window glass 64 so as to be positioned on the inner side of the vehicle to cope with interference with the expanding gas introduction path. It will overhang the inside of the vehicle, causing a deterioration in the comfort and visibility in the vehicle.
[0018]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-264762
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described situation, so that both the curtain airbag and the seat belt anchor can be installed on the roof side rail without affecting the deployment speed during airbag deployment. An object of the present invention is to provide a seat belt structure.
[0020]
[Means for solving the problems]
In a vehicle having a curtain airbag installed along a roof side rail, the first invention for solving the above-mentioned problem is installed on the roof side rail on the inside of the curtain airbag and supports one point of a seat belt. The seat belt anchor has a protruding portion that protrudes toward the inside of the vehicle so as not to obstruct the deployment of the curtain airbag to the lower side of the vehicle.
[0021]
The curtain airbag is housed along the roof side rail, but is deployed so as to cover the side surface inside the vehicle in an emergency. Here, the seat belt anchor fixed to the roof side rail together with the curtain airbag is provided with a projecting portion that projects inward toward the inside of the vehicle so as not to disturb the airbag deployment. To do smoothly.
[0022]
In a seat belt anchor according to the first aspect of the present invention for solving the above problems, one end is installed on the roof side rail and the other end supports the seat belt, and the one end and the other end A seat belt anchor having the protruding portion therebetween.
[0023]
A general curtain airbag has a gas introduction path as a constituent member in order to uniformly deploy the curtain airbag on the side surface of the vehicle. In order to increase the air bag deployment speed, the gas introduction path is expanded by the gas pressure in an emergency to increase its diameter.
[0024]
Here, the seat belt anchor is installed on the roof side rail while maintaining the airbag deployment speed by forming the protrusion so as not to disturb the expansion of the gas introduction path.
[0025]
A third invention for solving the above-mentioned problems is a seat belt anchor according to the second invention, wherein the other end is shaped so as to approach a side window glass of a vehicle. .
[0026]
By making the other end of the seat belt anchor to which the seat belt is connected approach the side window glass, the comfort and visibility in the vehicle are improved.
[0027]
In another aspect of the invention, the structure of the seat belt anchor is such that the curtain airbag installed along the roof side rail does not interfere with the downward deployment of the vehicle.
[0028]
In another aspect of the invention, the structure of the seat belt anchor is a structure that does not hinder the expansion of the gas introduction passage formed substantially linearly along the roof side rail. By smoothly expanding the gas introduction path, the operation of the curtain airbag that expands so as to cover the side surface inside the vehicle in an emergency is performed smoothly and without reducing the deployment speed.
[0029]
Another invention is a seat belt using the seat belt anchor according to the present invention. The operation of the curtain airbag that is deployed on the side of the vehicle in an emergency is performed smoothly and without lowering the deployment speed, and further, the comfort in the vehicle and the visibility are improved.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic cross-sectional structure diagram of a seat belt structure according to an embodiment of the present invention, showing a state of being fixed to a roof side rail. FIG. 2 is a schematic perspective view of the seat belt structure shown in FIG. 1 and shows a state of being fixed to the roof side rail.
[0031]
As shown in these drawings, the seat belt anchor 1 includes a fixed portion 2 that is a portion that is fixed to a roof side rail inner 7 that constitutes the roof side rail 6, and a belt connecting portion that is a portion that connects the seat belt 5. 3 at both ends, and is sandwiched between the fixed portion 2 and the belt connecting portion 3 and protrudes toward the inside of the vehicle so as to avoid the expanded gas introduction passage 11 when the airbag is deployed. (Projecting part).
[0032]
The fixed portion 2 of the seat belt anchor 1 is fixed to the roof side rail inner 7 by a fixing member 8. At this time, after temporarily attaching the attachment portion 9 to the roof side rail inner 7 by inserting the temporary attachment claws 12 provided in the attachment portion 9 of the curtain airbag into the temporary attachment holes 13 of the roof side rail inner 7, Both the attachment portion 9 and the fixing portion 2 of the seat belt anchor 1 are fastened together by the fixing member 8.
[0033]
The curtain airbag is installed on the roof side rail 6 by fixing the curtain airbag mounting portion 9 to the roof side rail inner 7 constituting the roof side rail 6 by the fixing member 8. When the airbag is stored, the gas introduction path 10 is stored in a contracted state along the roof side rail 6.
[0034]
When the airbag is deployed, the gas from the inflator flows into the gas introduction path 10, but in order to accelerate the deployment of the airbag, the gas introduction path 10 is greatly expanded by the gas pressure so as to be in the state of the gas introduction path 11. It has become. At this time, in this embodiment, the gas introduction path avoiding portion 4 of the seat belt anchor 1 protrudes toward the inside of the vehicle, so that the gas introduction path 10 is sufficiently expanded to be in the state of the gas introduction path 11. it can.
[0035]
That is, the gas flow in the gas introduction path 11 and the gas inflow to the inflating portion are not hindered by the seat belt anchor 1 fixed to the roof side rail 6. As a result, the gas can flow into the inflatable portion at a sufficient speed, and the airbag can be smoothly deployed.
[0036]
Further, the position of the belt connecting portion 3 of the seat belt anchor 1 is substantially the same as the position of the conventional portion, and is a place close to the side window glass 14. For this reason, the seat belt 5 does not overhang the inside of the vehicle, and the comfort and visibility within the vehicle are not deteriorated.
[0037]
The seat belt anchor 1 according to the present embodiment has a structure protruding at the gas introduction path avoiding portion 4. Therefore, in order to maintain the same strength as that of a substantially straight seat belt anchor that has been conventionally used, the shape of the gas introduction path avoiding portion 4 is made to be close to the periphery of the gas introduction path 11 during expansion. It is preferable to use a simple shape. Moreover, it can respond also by making the thickness of the metal plate which forms the seatbelt anchor 1 thicker than the conventional one.
[0038]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, in a vehicle having a curtain airbag installed along the roof side rail, the curtain belt is installed on the roof side rail on the vehicle inner side than the curtain airbag and supports one point of the seat belt. Since the projecting part that protrudes toward the inside of the vehicle is provided so as not to disturb the deployment of the airbag below the vehicle, the curtain airbag that deploys to cover the side surface inside the vehicle in an emergency can be smoothly operated. Can do.
[0039]
According to the second invention, in the seat belt anchor according to the first invention, one end is installed on the roof side rail, the other end supports the seat belt, and the one end and the other end Since the seat belt anchor having the protruding portion in between is used, the inflating curtain airbag, in particular, the gas introduction path can be avoided by the protruding portion, and the airbag can be smoothly deployed.
[0040]
Further, according to the third invention, in the seat belt anchor according to the second invention, since the other end is formed so as to approach the side window glass of the vehicle, the comfort and visibility in the vehicle are good. can do.
[0041]
According to another invention, the structure of the seat belt anchor is made so as not to obstruct the deployment of the curtain airbag installed along the roof side rail to the lower side of the vehicle, so that the side surface inside the vehicle is covered in an emergency. Thus, the curtain airbag that is deployed can be operated smoothly.
[0042]
According to another invention, the structure of the seat belt anchor is a structure that does not hinder the expansion of the gas introduction path formed substantially linearly along the roof side rail, so that the side surface inside the vehicle is covered in an emergency. Thus, the operation of the curtain airbag that is deployed can be performed smoothly and without reducing the deployment speed.
[0043]
According to another invention, since the seat belt using the seat belt anchor according to the present invention is used, the operation of the curtain airbag that is deployed on the side surface of the vehicle in an emergency can be performed smoothly and without reducing the deployment speed. In addition, the comfort and visibility in the vehicle can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view of a seat belt structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic perspective view of a seat belt structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a schematic overview of the interior of the vehicle.
FIG. 4 is a schematic structural diagram of a curtain airbag.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional structure diagram when a seat belt anchor and a curtain airbag are installed together on a roof side rail.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Seat belt anchor 2 Fixed part 3 Belt connection part 4 Gas introduction path avoidance part 5 Seat belt 6 Roof side rail 7 Roof side rail inner 8 Fixing member 9 Attachment part 10 Gas introduction path (at the time of air bag accommodation)
11 Gas introduction path (when air bag is deployed)
12 Temporary Fastening Claw 13 Temporary Fastening Hole 14 Side Window Glass 15 Roof Head Lining 50 Seat 51 Seat Belt
52a, 52b Seat belt anchor 53 Tan 54 Buckle 55 Center pillar 56 Roof side rail 57 Curtain airbag 58 Inflating part 59 Gas introduction path 59a Gas introduction path (when storing the airbag)
59b Gas introduction path (when air bag is deployed)
60 inflator 61 mounting portion 62 fixing member 63 occupant 64 side window glass 65 roof head lining 66 roof side rail inner

Claims (3)

ルーフサイドレールに沿って設置されたカーテンエアバックを有する車両において、前記カーテンエアバックよりも車両内側で前記ルーフサイドレールに設置されシートベルトの一点を支持し、カーテンエアバックの車両下方への展開を妨害しないように車両内側に向かって突出する突出部を有することを特徴とするシートベルトアンカ。In a vehicle having a curtain airbag installed along the roof side rail, the curtain airbag is installed on the roof side rail on the inner side of the curtain airbag to support one point of the seat belt, and the curtain airbag is deployed below the vehicle. A seat belt anchor having a protruding portion protruding toward the inside of the vehicle so as not to interfere with the vehicle. 請求項１に記載するシートベルトアンカにおいて、
一端が前記ルーフサイドレールに設置されると共に他端が前記シートベルトを支持し、前記一端と前記他端との間に前記突出部を有することを特徴とするシートベルトアンカ。In the seat belt anchor according to claim 1,
A seat belt anchor, wherein one end is installed on the roof side rail, the other end supports the seat belt, and the protrusion is provided between the one end and the other end. 請求項２に記載するシートベルトアンカにおいて、
前記他端が車両のサイドウインドウガラスに接近するように成形されていることを特徴とするシートベルトアンカ。In the seat belt anchor according to claim 2,
A seat belt anchor characterized in that the other end is shaped so as to approach a side window glass of a vehicle.

Images