JP3866545B2 - タイマー回路および該タイマー回路を内蔵した半導体記憶装置 - Google Patents

タイマー回路および該タイマー回路を内蔵した半導体記憶装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイマー回路および該タイマー回路を有するリフレッシュ制御回路、並びに該タイマー回路を内蔵した半導体記憶装置、更には、ワードパルス発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
DRAMは、データ記憶用のキャパシタとデータ転送用のトランジスタとからなるメモリセルを備えている。このメモリセルにデータを記憶する場合、データ記憶用のキャパシタに記憶データの論理値(「1」または「0」)に応じた電圧を印加し、この電圧に応じた電荷量を蓄える。このデータ記憶用のキャパシタには、さまざまな電流リーク経路が存在するため、時間の経過に伴ってデータ記憶用のキャパシタに蓄積された電荷量が徐々に減少し、メモリセルに記憶されたデータが劣化する。このため、DRAMでは、メモリセルのデータをリフレッシュするための動作が定期的に行われている。
【0003】
このリフレッシュの方式として、外部からリフレッシュに必要な信号を供給するキャス・ビフォー・ラス(CAS before RAS)や、外部からトリガーを与えるだけで内部でアドレスを発生してリフレッシュするオート・リフレッシュ、内部で自動的にリフレッシュするセルフ・リフレッシュなど、各種の方式がある。上述のセルフ・リフレッシュによる方法を採る半導体記憶装置は、一定周期のクロック信号を発生するタイマー回路を内蔵しており、このタイマー回路で発生されたクロック信号をカウントすることにより、外部からの制御なしにリフレッシュのタイミングを得ている。
【0004】
以下、従来技術にかかるタイマー回路の構成と、このタイマー回路が発生するクロック信号の周期の設定方法を説明する。
図18に、従来のタイマー回路の回路構成を示す。従来のタイマー回路は、カレントミラー回路、このカレントミラー回路の一次側の負荷として作用する抵抗RR、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータ、およびバッファ回路Bとからなる。
カレントミラー回路の一次側の負荷として作用する一次側負荷抵抗RRは、その一端が外部から供給される電源に接続される。この一次側負荷抵抗RRとしては、例えばポリシリコンなどの配線材料を用いることができる。
カレントミラー回路は、3つのnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3および2つのpチャンネルMOSトランジスタP1,P2から構成される。カレントミラー回路は、上述の一次側負荷抵抗RRに流れる一次側電流に応じて二次側電流を制御する。
リングオシレータの入力側は、カレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用する。リングオシレータは、リング状に接続された3つのインバータI1〜I3からなる。インバータI1〜I3の出力部には遅延用の容量C1〜C3がそれぞれ接続されている。バッファ回路Bの入力部は、インバータI3の出力部と接続され、インバータI3から出力された発振信号の入力を受け、クロック信号CLKを出力する。以下の説明では、このクロック信号CLKの周期を「タイマー周期」と称す。
【0005】
次に、上述のカレントミラー回路の構成を具体的に説明する。
上述のカレントミラー回路を構成するnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のソースは共に接地される。これらnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のゲートは、nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインと接続される。nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインは、前記一次側負荷抵抗RRの他端に接続される。nチャンネルMOSトランジスタN3のドレインは、インバータI1〜I3の各々のグランドノードに接続されている。ここで、nチャンネルMOSトランジスタN1とnチャンネルMOSトランジスタN2の相互コンダクタンスgm1、gm2は共に等しい。nチャンネルMOSトランジスタN3の相互コンダクタンスgm3は、インバータI1〜I3にグランド電位を与えるよう適切な値に設定される。この従来の回路構成では、nチャンネルMOSトランジスタN3の相互コンダクタンスgm3は、nチャンネルMOSトランジスタN1の整数倍とする。nチャンネルMOSトランジスタN1,N3は、一次側負荷抵抗RRを一次側の負荷として、インバータI1〜I3にグランド電位を供給するカレントミラー回路を形成している。
【0006】
一方、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースは共に電源に接続される。pチャンネルMOSトランジスタP1,P2のゲートは、pチャンネルMOSトランジスタP1のドレインに接続される。pチャンネルMOSトランジスタP2のドレインは、インバータI1〜I3の各々の電源ノードに接続される。pチャンネルMOSトランジスタP1のドレインは、上述のnチャンネルMOSトランジスタN2のドレインに接続されている。ここで、pチャンネルMOSトランジスタP2の相互コンダクタンスgm5は、インバータI1〜I3に電源電位を与えるよう適切な値に設定され、pチャンネルMOSトランジスタP1の相互コンダクタンスgm4は、pチャンネルMOSトランジスタP2の整数倍とする。pチャンネルMOSトランジスタP1,P2は、上述のnチャンネルMOSトランジスタN2を一次側の負荷として、インバータI1〜I3に電源電位を供給するカレントミラー回路を形成する。
【0007】
次に、この従来技術にかかるタイマー回路の動作を説明する。
抵抗RRを流れる電流は、外部から供給される電源電圧が一定であれば、この抵抗RRの抵抗値とnチャンネルMOSトランジスタN1の相互コンダクタンスgm1とにより一義的に決定される。この抵抗RRを流れる電流は、nチャンネルMOSトランジスタN1を流れる。このとき、nチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のゲートには、抵抗RRとnチャンネルMOSトランジスタN1のドレインとの接続点に現れる電圧が共通に印加される。したがって、これらnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3にそれぞれ流れる電流値の比は、これらの相互コンダクタンスgmに依存して決まる。この例では、nチャンネルMOSトランジスタN2には、nチャンネルMOSトランジスタN1とほぼ等しい電流が流れ、nチャンネルMOSトランジスタN3には、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流の整数倍の電流が流れる。
【0008】
一方、pチャンネルMOSトランジスタP1に流れる電流は、nチャンネルMOSトランジスタN2に流れる電流に等しく、従って抵抗RRに流れる電流に等しい。また、pチャンネルMOSトランジスタP2の相互コンダクタンスgm5は、pチャンネルMOSトランジスタP1の整数倍であるから、pチャンネルMOSトランジスタP2に流れる電流は、pチャンネルMOSトランジスタP1に流れる電流の整数倍、すなわち抵抗RRに流れる電流の整数倍となる。
以上説明したように、このタイマー回路では、抵抗RRの抵抗値により、インバータI1〜I3に供給される電源電流が制御される。
【0009】
次に、このタイマー回路をDRAMのリフレッシュ用のタイマーとして使用する場合を例にとり、回路設計段階におけるタイマー周期(クロック信号CLKの周期)の設定方法を説明する。
図19に、従来のタイマー回路のタイマー周期の温度依存特性を示す。横軸は温度T(℃)を表し、縦軸はタイマー周期の変化分ΔF(%)を表す。タイマー周期の変化分ΔFは、温度の上昇に伴って緩やかにかつ直線的に増加する傾向を示す。−30℃乃至90℃の温度範囲において、タイマー周期の変化分ΔFの増加は、概ね緩やかな特性を示す。このような特性は、抵抗RRの温度特性に起因している。一般に、外部からリフレッシュのサイクルを与える仕様を採用するDRAMの場合、リフレッシュのタイミングを与えるタイマー回路の特性として図19に示すようなフラットな特性が好ましい。これは、一般には、リフレッシュ動作のために外部から与えられる信号の周期が半導体記憶装置の温度特性に従わないからである。
【0010】
なお、電源電圧(VDD)が高い場合、メモリセルの記憶ノードの電圧自体が高くなるが、その分、リーク電流も増えるため、メモリセルのデータホールド特性はフラットな特性を示す傾向がある。このように、メモリセルのデータ保持特性が電源電圧に対してフラットな特性を有する場合には、タイマー回路の特性も図19に示すようにフラットな特性が望ましい。
【0011】
ここで、リフレッシュ用のタイマー回路を内蔵する半導体記憶装置を設計する場合、タイマー周期は、電源電圧の変動および温度の変動を考慮しながら、電圧および温度に関し最も厳しい条件下でリフレッシュ動作が保障されるように設定される。すなわち、図19に示す例では、温度が高く電圧が高いほどタイマー周期が長くなり、リフレッシュの動作条件が厳しくなる。従って、このような厳しい動作条件下でリフレッシュ動作を保障する必要がある。このため、温度が最も高く電源電圧が最も高い動作条件(ワースト条件)で、必要なリフレッシュの時間間隔が得られるように、タイマー周期を設定する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の従来技術に係るタイマー回路を内蔵する半導体記憶装置では、温度の上昇に伴ってタイマー周期が長くなる傾向を示す。よって、ワースト条件(高温)でのリフレッシュ動作を保障するようにタイマー周期を設定すると、ワースト条件以外の条件、例えばティピカル条件(常温)では、タイマー周期は、ワースト条件下と比較して短くなる。
また、一般にはメモリセルのデータ保持特性は温度が高いほど悪化する傾向を示するため、温度が高いほどリフレッシュ動作を行う時間間隔を短くする必要がある。逆に温度が低いほど、リフレッシュ動作を行う時間間隔が長くてもよい。このため、ワースト条件に合わせタイマー周期を設定すると、ワースト条件での高い温度より低い温度、例えば常温や低温では、タイマー周期がワースト条件下と比較して短くなるため、相対的にリフレッシュ動作が過剰な頻度で行われるようになり、過剰なリフレッシュ動作による無駄な消費電流が発生するという問題がある。
【0013】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、前述した問題の無い新規なタイマー回路を提供することにある。
この発明の第2の目的は、温度の上昇に伴ってタイマー周期が減少する傾向を示し、温度の低下に伴ってタイマー周期が増加する傾向を示すタイマー回路を提供することにある。
また、この発明の第3の目的は、ワースト条件下でリフレッシュ動作を保障しながら、ワースト条件以外での過剰なリフレッシュ動作を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供することにある。
また、この発明の第4の目的は、ワースト条件下でリフレッシュ動作を保障しながら、ワースト条件以外での過剰なリフレッシュ動作を抑制することが可能なリフレッシュ動作制御回路を提供することにある。
また、この発明の第5の目的は、ワースト条件下でリフレッシュ動作を保障しながら、ワースト条件以外での過剰なリフレッシュ動作を抑制することが可能なワードパルス発生回路を提供することにある。
また、この発明の第6の目的は、ワースト条件下でリフレッシュ動作を保障しながら、ワースト条件以外での過剰なリフレッシュ動作を抑制することが可能な半導体集積回路を提供することにある。
また、この発明の第7の目的は、温度の上昇に伴ってクロック信号周期が減少する傾向を示し、温度の低下に伴ってクロック信号周期が増加する傾向を示すよう、クロック信号発生回路を制御するクロック信号周期制御回路を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は以下の構成を有する。
すなわち、この発明にかかるタイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存した周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなるタイマー回路である。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、クロック周期を増加させる。前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を含んでもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す少なくとも1つのダイオードと、少なくとも1つの抵抗の直列接続から構成してもよい。
【0015】
前記温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性を有する回路から構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、可変の温度依存性を有する回路から構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す複数のダイオードと、少なくとも1つの抵抗との直列接続からなり、直列接続されて整流素子として働くダイオードの数を可変とするよう構成してもよい。
前記複数のダイオードのうち少なくとも一つは、スイッチング素子を含むバイパスが並列に接続されることで、電流経路上にあるダイオードの数を変更するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、電流値が温度に依存して変化する機能に加え、制御信号に基づき電流値を制御可能に構成することで温度に依存せず電流を可変する機能を有するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子と制御信号に基づきその抵抗値が変化する可変抵抗回路との直列接続を含むよう構成してもよい。
【0016】
前記可変抵抗回路は、前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す複数のダイオードと、少なくとも1つの抵抗との直列接続からなり、直列接続されて整流素子として働くダイオードの数を可変とするよう構成してもよい。
前記複数のダイオードのうち少なくとも一つは、スイッチング素子を含むバイパスが並列に接続されることで、電流経路上にあるダイオードの数を変更するよう構成してもよい。
前記タイマー回路は、前記クロック発生回路の出力側に接続され、クロック発生回路から出力された第一のクロック信号の周期を変更し、第一のクロック信号とは周期が異なる第二のクロック信号を出力するクロック信号周期変更回路と、前記クロック発生回路の出力側とクロック信号周期変更回路の出力側とに接続され、第一のクロック信号及び第二のクロック信号のいずれか1方を選択し、出力する選択回路とをさらに含むよう構成してもよい。
前記クロック信号周期変更回路は、第一のクロック信号の周期を分周して、第一のクロック信号とは周期が異なる第二のクロック信号を出力するバイナリカウンタからなるよう構成してもよい。
前記選択回路は、制御信号に基づき、第一のクロック信号及び第二のクロック信号のいずれか1方を選択し出力するマルチプレクサからなるよう構成してもよい。
【0017】
前記タイマー回路は、さらに電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路を含み、前記電源回路が、定電圧発生回路の出力側に接続されることで、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、電源電圧の変化に依存せずかつ温度依存性が付与された電源電流を発生するよう構成してもよい。
前記電源回路が、定電圧発生回路の出力側に直接接続されるよう構成してもよい。
定電圧発生回路に接続され、この定電圧発生回路から出力された定電圧のレベルを降下する回路素子を介して、前記電源回路が定電圧発生回路の出力側に接続されるよう構成してもよい。
前記定電圧のレベルを降下する回路素子は、電源電圧VDDと温度依存性を付与する回路との間に直列に接続され、かつそのゲートが、定電圧発生回路の出力に接続された電界効果型トランジスタからなるよう構成してもよい。
前記定電圧のレベルを降下する回路素子は、コレクタが電源電圧VDDに接続され、エミッタが温度依存性を付与する回路に接続され、ベースが定電圧発生回路の出力に接続されたバイポーラトランジスタからなるよう構成してもよい。
【0018】
前記タイマー回路は、さらにクロック発生回路の出力側に接続され、クロック信号の電圧レベルを調整するレベルシフタを含むよう構成してもよい。
前記電源回路は、電源電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第一の電源回路と、定電圧発生回路の出力に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第二の電源回路とからなるよう構成してもよい。
前記第一の電源回路は、第一のカレントミラー回路と、この第一のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する第一の温度依存性を付与する回路とからなり、この第一の温度依存性を付与する回路は、電源電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生し、前記第二の電源回路は、第二のカレントミラー回路と、この第二のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第二のカレントミラー回路に供給する第二の温度依存性を付与する回路とからなり、この第二の温度依存性を付与する回路は、定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
【0019】
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する複数の整流素子と抵抗との直列接続からなるよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度依存性を有する少なくとも一つの整流素子を含む第二のカレントミラー回路からなるよう構成してもよい。
前記第二のカレントミラー回路の一次側は、少なくとも一つの抵抗を有し、その二次側は、少なくとも一つのダイオードを有するよう構成してもよい。
前記第二のカレントミラー回路の一次側は、スイッチングトランジスタを介し電源電圧に接続され、スイッチングトランジスタの制御電極は、定電圧発生回路の出力側に接続されるよう構成してもよい。
前記定電圧発生回路は、バンドギャップ回路からなるよう構成してもよい。
前記電源回路は、前記カレントミラー回路の一次側に接続され、温度に依存しない補償電流をカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路を更に含むよう構成してもよい。
【0020】
更に、本発明は、リフレッシュ用のアドレスを生成するアドレスカウンタと、リフレッシュの時間間隔を計時するためのタイマー回路とを含むリフレッシュ制御回路において、
前記タイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存した周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなることを特徴とするリフレッシュ制御回路を提供する。
前記タイマー回路は、アドレスの変化を検出する信号の入力によりリセットされ、計時動作を再開するよう構成してもよい。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、クロック周期を増加させるよう構成してもよい。
【0021】
前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を少なくとも一つ含むよう構成してもよい。
【0022】
更に、本発明は、メモリセルアレイと、メモリセルアレイのメモリセルに記憶されたデータを定期的にリフレッシュするためリフレッシュ動作タイミングを与えるクロック信号を発生するタイマー回路とを少なくとも1つ含む半導体記憶装置において、
前記タイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存した周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなることを特徴とする半導体記憶装置を提供する。
前記タイマー回路は、アドレスの変化を検出する信号の入力によりリセットされ、計時動作を再開するよう構成してもよい。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、クロック周期を増加させるよう構成してもよい。
前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を少なくとも一つ含むよう構成してもよい。
【0023】
更に、本発明は、動作タイミングを与えるためのクロック信号を発生するタイマー回路を少なくとも1つ含む半導体装置において、
前記タイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存した周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなることを特徴とする半導体装置を提供する。
前記タイマー回路は、アドレスの変化を検出する信号の入力によりリセットされ、計時動作を再開するよう構成してもよい。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、クロック周期を増加させるよう構成してもよい。
【0024】
前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を少なくとも一つ含むよう構成してもよい。
【0025】
更に、本発明は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存した周期を有するパルス信号を発生するパルス発生回路とからなるパルス発生回路を提供する。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、パルス周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、パルス周期を増加させるよう構成してもよい。
前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を少なくとも一つ含むよう構成してもよい。
【0026】
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す少なくとも1つのダイオードと、少なくとも1つの抵抗の直列接続からなるよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性を有する回路からなるよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、可変の温度依存性を有する回路からなるよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す複数のダイオードと、少なくとも1つの抵抗との直列接続からなり、直列接続されて整流素子として働くダイオードの数を可変とするよう構成してもよい。
前記複数のダイオードのうち少なくとも一つは、スイッチング素子を含むバイパスが並列に接続されることで、電流経路上にあるダイオードの数を変更するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、電流値が温度に依存して変化する機能に加え、制御信号に基づき電流値を制御可能に構成することで温度に依存せず電流を可変する機能を有するよう構成してもよい。
【0027】
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子と制御信号に基づきその抵抗値が変化する可変抵抗回路との直列接続を含むよう構成してもよい。
前記可変抵抗回路は、前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を示す複数のダイオードと、少なくとも1つの抵抗との直列接続からなり、直列接続されて整流素子として働くダイオードの数を可変とするよう構成してもよい。
前記複数のダイオードのうち少なくとも一つは、スイッチング素子を含むバイパスが並列に接続されることで、電流経路上にあるダイオードの数を変更するよう構成してもよい。
【0028】
前記パルス発生回路は、前記パルス発生回路の出力側に接続され、パルス発生回路から出力された第一のパルス信号の周期を変更し、第一のパルス信号とは周期が異なる第二のパルス信号を出力するパルス信号周期変更回路と、前記パルス発生回路の出力側とパルス信号周期変更回路の出力側とに接続され、第一のパルス信号及び第二のパルス信号のいずれか1方を選択し、出力する選択回路とをさらに含むよう構成してもよい。
前記パルス信号周期変更回路は、第一のパルス信号の周期を分周して、第一のパルス信号とは周期が異なる第二のパルス信号を出力するバイナリカウンタからなるよう構成してもよい。
前記選択回路は、制御信号に基づき、第一のパルス信号及び第二のパルス信号のいずれか1方を選択し出力するマルチプレクサからなるよう構成してもよい。
【0029】
前記パルス発生回路は、さらに電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路を含み、前記電源回路が、定電圧発生回路の出力側に接続されることで、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、電源電圧の変化に依存せずかつ温度依存性が付与された電源電流を発生するよう構成してもよい。
前記電源回路が、定電圧発生回路の出力側に直接接続されるよう構成してもよい。
定電圧発生回路に接続され、この定電圧発生回路から出力された定電圧のレベルを降下する回路素子を介して、前記電源回路が定電圧発生回路の出力側に接続されるよう構成してもよい。
前記定電圧のレベルを降下する回路素子は、電源電圧VDDと温度依存性を付与する回路との間に直列に接続され、かつそのゲートが、定電圧発生回路の出力に接続された電界効果型トランジスタからなるよう構成してもよい。
【0030】
前記定電圧のレベルを降下する回路素子は、コレクタが電源電圧VDDに接続され、エミッタが温度依存性を付与する回路に接続され、ベースが定電圧発生回路の出力に接続されたバイポーラトランジスタからなるよう構成してもよい。
前記パルス発生回路は、さらにパルス発生回路の出力側に接続され、パルス信号の電圧レベルを調整するレベルシフタを含むよう構成してもよい。
前記電源回路は、電源電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第一の電源回路と、定電圧発生回路の出力に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第二の電源回路とからなるよう構成してもよい。
【0031】
前記第一の電源回路は、第一のカレントミラー回路と、この第一のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する第一の温度依存性を付与する回路とからなり、この第一の温度依存性を付与する回路は、電源電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生し、前記第二の電源回路は、第二のカレントミラー回路と、この第二のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第二のカレントミラー回路に供給する第二の温度依存性を付与する回路とからなり、この第二の温度依存性を付与する回路は、定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
【0032】
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する複数の整流素子と抵抗との直列接続からなるよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度依存性を有する少なくとも一つの整流素子を含む第二のカレントミラー回路からなるよう構成してもよい。
前記第二のカレントミラー回路の一次側は、少なくとも一つの抵抗を有し、その二次側は、少なくとも一つのダイオードを有するよう構成してもよい。
前記第二のカレントミラー回路の一次側は、スイッチングトランジスタを介し電源電圧に接続され、スイッチングトランジスタの制御電極は、定電圧発生回路の出力側に接続されるよう構成してもよい。
前記定電圧発生回路は、バンドギャップ回路からなるよう構成してもよい。
前記電源回路は、前記カレントミラー回路の一次側に接続され、温度に依存しない補償電流をカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路を更に含むよう構成してもよい。
【0033】
更に、本発明は、ワード線を駆動するためのワードパルスを発生するワードパルス発生回路において、
前記ワードパルス発生回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、前記電源電流に基づき、温度に依存したパルス幅を有するワードパルスを発生するインバーターチェーンとからなる遅延回路を含むことを特徴とするワードパルス発生回路を提供する。
前記電源回路は、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、パルス周期を減少させ、温度下降に伴い電源電流を減少させて、パルス周期を増加させるよう構成してもよい。
前記電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、カレントミラー回路は温度依存性を有する一次側電流に応じて、温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生するよう構成してもよい。
前記温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子を少なくとも一つ含むよう構成してもよい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
この実施の形態1に係るタイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0035】
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0036】
上記の実施の形態1に係るタイマー回路は、半導体集積回路等のあらゆるタイプの回路や半導体記憶装置等に適用し得る。従って、実施の形態1では、半導体記憶装置の1例として、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)と同じメモリセルを用いながら、SRAM(スタティク・ランダム・アクセス・メモリ)と同様の仕様で動作するいわゆる疑似SRAMにタイマー回路を適用する。内部回路からの定期的なリフレッシュタイミング信号の発生に基づき、メモリーセルのリフレッシュ動作は、定期的に行われる。よって、半導体記憶装置は、このセルフ・リフレッシュ動作のリフレッシュタイミングの時間間隔を計時するためのタイマー回路を備える。
また、この半導体記憶装置は、外部から与えられたアドレス信号の変化を検出してパルス信号を生成し、このパルス信号をトリガーとしてリフレッシュ動作およびリード・ライト動作を同一サイクル内で行うようにも構成されている。なお、この発明において、「リード・ライト動作」は、「リフレッシュ動作」に対立する概念であり、通常の「リード動作」または「ライト動作」の何れかを意味する。
【0037】
図1に、この実施の形態に係る半導体記憶装置の全体構成を示す。半導体記憶装置は、メモリセルアレイ6に加え、以下の回路素子を有する。
アドレス信号ADDは、外部から与えられるアドレス信号であって、メモリセルアレイの行を指定するための行アドレスと、列を指定するための列アドレスとを含んでいる。半導体記憶装置は、アドレス入力系1を有する。アドレス入力系1は、外部から入力されるアドレス信号ADDを受け、このアドレス信号ADDをラッチし、内部アドレス信号LADDを生成する。内部アドレス信号LADDは、以下、「ラッチアドレス信号」と称す。
【0038】
半導体記憶装置は、更にパルスジェネレータ3を有する。このパルスジェネレータ3は、チップセレクト信号/CS入力部に接続されチップセレクト信号/CSの入力を受ける第一の入力部と、アドレス入力系1の出力部に接続され、アドレス入力系1の出力部から出力されたラッチアドレスLADDの入力を受ける第二の入力部とを有する。チップセレクト信号/CSが活性状態にある場合に、パルスジェネレータ3は、ラッチアドレスLADDの変化を検出し、正のワンショットパルスからなるアドレス変化検出信号φATDをその出力部から出力する。このチップセレクト信号/CSは、半導体記憶装置の動作状態を制御するための最上位の制御信号である。チップセレクト信号/CSが、ハイレベル“H”のとき、半導体記憶装置はスタンバイ状態となり、ロウレベル“L”の場合にアクティブ状態となる。
【0039】
半導体記憶装置は、更にリフレッシュ制御回路4を有する。このリフレッシュ制御回路4は、ライトイネーブル信号入力部に接続され、外部から入力されるライトイネーブル信号/WEを受ける第一の入力部と、パルスジェネレータ3の出力部に接続され、パルスジェネレータ3の出力部から出力されたアドレス変化検出信号φATDの入力を受ける第二の入力部とを有する。
このリフレッシュ制御回路4は、リフレッシュ動作時にメモリセルアレイの行を指定するためのリフレッシュ用のアドレスRADD(以下、「リフレッシュアドレス」と称す)を生成するアドレスカウンタと、リフレッシュの時間間隔を計時するためのタイマー回路とを内蔵している。このリフレッシュ制御回路4は、上述のパルスジェネレータ3から出力されるアドレス変化検出信号φATDや、外部から与えられるライトイネーブル信号/WEに基づき、所定のタイミングでリフレッシュアドレスRADDを自動的に発生し、その第一の出力部から出力する。リフレッシュアドレスRADDは、汎用のDRAMにおけるセルフ・リフレッシュと同様のリフレッシュ動作を実現する。上述のタイマー回路は、このセルフ・リフレッシュ動作の時間間隔を計時するために使用される。
【0040】
具体的には、リフレッシュ制御回路4は、外部から最後のアクセス要求があってからの経過時間を計時し、それが所定のリフレッシュ時間を越えた場合に内部でセルフリフレッシュを起動させる。パルスジェネレータ3からアドレス変化検出信号φATDとして正のパルスが出力される度に、タイマー回路は、リセットされて計時を再開する。さらに、タイマー回路は、リフレッシュタイミングを制御するための第一及び第二のリフレッシュ制御信号REFA,REFBを生成し、それぞれ第二及び第三の出力部から出力する。ここで、第一のリフレッシュ制御信号REFAは、外部からのアクセス要求に付随してリフレッシュを行うか否かを制御するための信号であって、この信号がハイレベル“H”であればリフレッシュを行い、ロウレベル“L”であればリフレッシュを行わない。一方、第二のリフレッシュ制御信号REFBは、セルフリフレッシュ動作を制御するために使用される信号である。すなわち、リフレッシュ制御信号REFBとして負のワンショットパルスが発生された場合にセルフ・リフレッシュが起動する。
【0041】
半導体記憶装置は、更に、アドレスマルチプレクサ(MUX)5を有する。このアドレスマルチプレクサ(MUX)5は、4つの入力部と1つの出力部を有する。アドレスマルチプレクサ(MUX)5の第一の入力部は、リフレッシュ制御回路4の第一の出力部に接続され、リフレッシュ制御回路4から所定のタイミングで自動的に出力されたリフレッシュアドレスRADDの入力を受ける。アドレスマルチプレクサ(MUX)5の第二の入力部は、アドレス入力系1の出力部に接続され、アドレス入力系1の出力部から出力されたラッチアドレスLADDの入力を受ける。アドレスマルチプレクサ(MUX)5の第三の入力部は、リフレッシュ制御回路4の第三の出力部に接続され、リフレッシュ制御回路4から出力された第二のリフレッシュ制御信号REFBの入力を受ける。アドレスマルチプレクサ(MUX)5の第四の入力部は、パルスジェネレータ3の出力部に接続され、パルスジェネレータ3の出力部から出力されたアドレス変化検出信号φATDの入力を受ける。
【0042】
アドレスマルチプレクサ(MUX)5は、アドレス変化検出信号φATD及び第二のリフレッシュ制御信号REFBのレベルに従って、ラッチアドレスLADDまたはリフレッシュアドレスRADDを選択し、これをアドレスMADDとして出力部から出力する。
すなわち、アドレス変化検出信号φATDがロウレベル“L”で且つ第二のリフレッシュ制御信号REFBがハイレベル“H”であれば、アドレス変化検出信号φATDの立ち上がりから予め決められた時間が経過した後に、アドレスマルチプレクサ(MUX)5は、ラッチアドレスLADDに含まれる行アドレスを選択し、これをアドレスMADDとして出力する。また、アドレス変化検出信号φATDがハイレベル“H”である場合、またはリフレッシュ制御信号REFBがロウレベル“L”である場合には、アドレス変化検出信号φATDの立ち下がりから予め決められた時間が経過した後に、アドレスマルチプレクサ(MUX)5は、リフレッシュアドレスRADDを選択し、これをアドレスMADDとして出力する。
【0043】
次に、メモリセルアレイ6は、汎用のDRAMと同様に、1つのデータ記憶用のキャパシタと1つのデータ転送用のトランジスタとの組からなる1つのダイナミック型のメモリセルを行列状に配列して構成され、その行方向にワード線および列方向にビット線(またはビット線対)が配線されており、これらワード線とビット線との所定の交差部に上述のメモリセルが配置されている。
ロウデコーダ7は、アドレスマルチプレクサ(MUX)5の出力部と接続され、アドレスマルチプレクサ(MUX)5から出力されたアドレスMADDの入力を受ける。ロウイネーブル信号REがハイレベル“H”の場合に、ロウデコーダ7は、アドレスMADDをデコードし、このアドレスMADDで指定された行に属するワード線をハイレベル“H”に駆動する。
カラムデコーダ8は、カラムイネーブル信号CEがハイレベル“H”の場合、ラッチアドレスLADDに含まれる列アドレスをデコードし、この列アドレスで指定された列に属するビット線を選択するためのカラム選択信号を生成する。
【0044】
半導体記憶装置は、更に、センスアンプ・リセット回路9を有する。このセンスアンプ・リセット回路9は、図示を省略したセンスアンプ、カラムスイッチ、およびプリチャージ回路から構成される。このうち、カラムスイッチは、カラムデコーダ8の出力するカラム選択信号で指定されたセンスアンプとバスWRBとの間を接続する。センスアンプは、センスアンプイネーブル信号SEがハイレベル“H”にある場合、リード動作時にはビット線の電位をセンス・増幅してバスWRBに出力し、ライト動作時にはバスWRBに供給された書き込みデータをメモリセルに書き込む。プリチャージ回路は、プリチャージイネーブル信号PEがハイレベル“H”の場合に、ビット線の電位を所定電位、例えば、電源電圧Vddの1/2の電位、にプリチャージする。I/Oバッファ(入出力バッファ)10は、制御信号CWOのレベルに応じて外部との間でデータの入出力を行う。
【0045】
半導体記憶装置は、更に、R/W(Read/Write)制御回路11を有する。R/W制御回路11は、チップセレクト信号入力部、ライトイネーブル信号入力部、及び出力イネーブル信号入力部に接続される第一乃至第三の入力部を有し、外部から入力されるチップセレクト信号/CS、ライトイネーブル信号/WEおよび出力イネーブル信号OEを受ける。そして、R/W制御回路11は、外部入力されたチップセレクト信号/CS、ライトイネーブル信号/WEおよび出力イネーブル信号OEに基づいて、リード動作およびライト動作を制御するための制御信号CWOを生成し、その出力部から出力する。R/W(Read/Write)制御回路11の出力部は、I/Oバッファ10の制御部に接続され、制御信号CWOは、I/Oバッファ10の制御部に入力される。I/Oバッファ10は、この制御信号CWOのレベルに基づき外部との間でデータの入出力を行う。
【0046】
半導体記憶装置は、更に、ラッチ制御回路12を有する。このラッチ制御回路12は、パルスジェネレータ3の出力部に接続される入力部を有し、パルスジェネレータ3の出力部から出力されたアドレス変化検出信号φATDの入力を受ける。そして、このラッチ制御回路12は、入力されたアドレス変化検出信号φATDの立ち下がりエッジをトリガーとして、正のワンショットパルスからなるラッチ制御信号LCを発生し、その出力部から出力する。
ラッチ制御回路12の出力部は、アドレス入力系1の制御部に接続され、ラッチ制御回路12の出力部から出力されたラッチ制御信号LCが、アドレス入力系1の制御部に入力される。アドレス入力系1は、この入力されたラッチ制御信号LCに基づき、外部入力されたアドレス信号ADDをラッチし、内部アドレス信号LADDを生成する。
【0047】
半導体記憶装置は、更に、ロウ制御回路13を有する。このロウ制御回路13は、4つの入力部と、3つの出力部を有する。ロウ制御回路13の第一の入力部は、パルスジェネレータ3の出力部に接続され、パルスジェネレータ3の出力部から出力されたアドレス変化検出信号φATDの入力を受ける。ロウ制御回路13の第二の入力部は、ライトイネーブル信号入力部に接続され、外部入力されたライトイネーブル信号/WEを受ける。ロウ制御回路13の第三の入力部は、リフレッシュ制御回路の第二の出力部に接続され、リフレッシュ制御回路の第二の出力部から出力された第一のリフレッシュ制御信号REFAの入力を受ける。ロウ制御回路13の第四の入力部は、リフレッシュ制御回路の第三の出力部に接続され、リフレッシュ制御回路の第三の出力部から出力された第二のリフレッシュ制御信号REFBの入力を受ける。
このロウ制御回路13は、上述の第一及び第二のリフレッシュ制御信号REFA、REFB、アドレス変化検出信号φATD、およびライトイネーブル信号/WEに基づいて、ロウイネーブル信号RE、センスアンプイネーブル信号SE、プリチャージイネーブル信号PE、および制御信号CCを生成するものである。
【0048】
ロウ制御回路13の第一の出力部は、ロウデコーダ7に接続され、ロウイネーブル信号REを出力する。ロウ制御回路13の第一の出力部から出力されたロウイネーブル信号REは、ロウデコーダ7に入力され、ロウイネーブル信号REがハイレベル“H”の場合に、ロウデコーダ7は、アドレスMADDをデコードし、このアドレスMADDで指定された行に属するワード線をハイレベル“H”に駆動する。
ロウ制御回路13の第二の出力部は、センスアンプ・リセット回路9に接続され、センスアンプイネーブル信号SE及びプリチャージイネーブル信号PEを出力する。ロウ制御回路13の第二の出力部から出力されたセンスアンプイネーブル信号SEは、センスアンプ・リセット回路9を構成するセンスアンプに入力され、このセンスアンプは、センスアンプイネーブル信号SEがハイレベル“H”にある場合、リード動作時にはビット線の電位をセンス・増幅してバスWRBに出力し、ライト動作時にはバスWRBに供給された書き込みデータをメモリセルに書き込む。
ロウ制御回路13の第二の出力部から出力されたプリチャージイネーブル信号PEは、センスアンプ・リセット回路9を構成するプリチャージ回路に入力され、このプリチャージ回路は、プリチャージイネーブル信号PEがハイレベル“H”の場合に、ビット線の電位を所定電位、例えば、電源電圧Vddの1/2の電位、にプリチャージする。
更に、ロウ制御回路13の第三の出力部は、制御信号CCを出力する。
【0049】
半導体記憶装置は、更に、カラム制御回路14を有する。このカラム制御回路14は、ロウ制御回路13の第三の出力部に接続される入力部を有し、ロウ制御回路13の第三の出力部から出力された制御信号CCの入力を受ける。そして、カラム制御回路14は、入力された制御信号CCに基づいて、カラムイネーブル信号CEを生成し、その出力部から出力する。カラム制御回路14の出力部は、カラムデコーダ8に接続され、カラム制御回路14の出力部から出力したカラムイネーブル信号CEは、カラムデコーダ8に入力される。そして、このカラムデコーダ8は、カラムイネーブル信号CEがハイレベル“H”の場合、ラッチアドレスLADDに含まれる列アドレスをデコードし、この列アドレスで指定された列に属するビット線を選択するためのカラム選択信号を生成する。
【0050】
半導体記憶装置は、更に、ブースト電源15を有する。このブースト電源15は、ロウデコーダ7に接続され、メモリセルアレイ6内のワード線に印加される昇圧電位をロウデコーダ7に供給する。ロウイネーブル信号REがハイレベル“H”の場合に、ロウデコーダ7は、デコードしたアドレスMADDで指定された行に属するワード線を、ブースト電源15から供給された昇圧電位で与えられるハイレベル“H”に駆動する。
【0051】
半導体記憶装置は、更に、基板電圧発生回路16を有する。この基板電圧発生回路16は、メモリセルが形成されている半導体ウェル領域または半導体基板に接続され、基板電圧を発生し、半導体ウェル領域または半導体基板に印加する。半導体記憶装置は、更に、リファレンス電圧発生回路17を有する。このリファレンス電圧発生回路17は、メモリセルアレイ6やセンスアンプ・リセット回路9に接続され、リファレンス電圧を発生し、メモリセルアレイ6やセンスアンプ・リセット回路9にリファレンス電圧を供給する。
【0052】
次に、図2を参照して、この実施の形態1の特徴部をなすリフレッシュ制御回路4に内蔵されるタイマー回路を説明する。
図2に示すタイマー回路は、リフレッシュ動作のタイミングを与えるためのクロック信号を発生する。当該タイマー回路が発生するクロック信号の周期は、温度依存性を有する。温度依存性の周期を有するクロック信号を発生する当該タイマー回路は、図18に示す上述の従来技術にかかるタイマー回路とは、その回路構成が異なる。
すなわち、図2に示す新規な回路構成は、図18に示す従来の回路構成における抵抗RRに代えて、クロック信号の周期に温度依存性を付与する温度依存性付与手段を備え、当該タイマー回路が発生するクロック信号の周期に温度依存性を持たせる。タイマー回路が発生するクロック信号の周期は、タイマー回路の電流特性に依存するため、この温度依存性付与手段は、このタイマー回路の電流特性に温度依存性を付与する回路で構成し得る。
【0053】
更に、電流特性に温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続から構成し得る。そして、この温度依存電流特性を有する整流素子は、例えば、温度依存電流特性を有するダイオードDから構成し得る。
従って、本実施の形態においては、温度依存電流特性を有する整流素子を、温度依存電流特性を有するダイオードDで構成し、温度依存性付与手段を、温度依存電流特性を有するダイオードDと抵抗Rとの直列接続から構成する。
【0054】
本発明のタイマー回路は、カレントミラー回路、このカレントミラー回路の一次側電流に温度依存性を付与すると共に、カレントミラー回路の一次側の負荷として作用する温度依存性を付与する回路、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータ、およびバッファ回路Bとからなる。
カレントミラー回路の一次側電流に温度依存性を付与すると共に、カレントミラー回路の一次側の負荷として作用する温度依存性を付与する回路は、温度に依存した電流特性を有する整流素子としてのダイオードDと抵抗Rとの直列接続からなる。
カレントミラー回路は、3つのnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3および2つのpチャンネルMOSトランジスタP1,P2から構成される。カレントミラー回路は、上述の温度依存性を付与する回路を構成するダイオードDと抵抗Rとの直列接続に流れる温度依存性一次側電流に応じて二次側電流を制御する。すなわち、カレントミラー回路の二次側電流も、間接的に温度依存性が付与される。
リングオシレータの入力側は、カレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用する。リングオシレータは、リング状に接続された3つのインバータI1〜I3からなる。インバータI1〜I3の出力部には遅延用の容量C1〜C3がそれぞれ接続されている。バッファ回路Bの入力部は、インバータI3の出力部と接続され、インバータI3から出力された発振信号の入力を受け、クロック信号CLKを出力する。以下の説明では、このクロック信号CLKの周期を「タイマー周期」と称す。
【0055】
ダイオードDのアノードは、外部から供給される電源VDDに接続される。一方、ダイオードDのカソードは、抵抗Rを介してnチャンネルMOSトランジスタN1のドレインと接続される。ダイオードDの順方向の障壁電位Vfは、温度が1℃上昇すると2mVだけ減少し、その分だけダイオードDの順方向電流が増加する特性、すなわち正の温度特性を有する。抵抗Rは、ダイオードDの順方向電流の値を適切に抑制するための負荷として機能するものであり、図18に示す従来技術のタイマー回路が備える抵抗RRに相当する。
【0056】
前述したように、ダイオードDは、温度に依存した電流特性を有する整流素子として作用する。そして、温度依存性を付与する回路は、このダイオードDと抵抗Rとで構成し、カレントミラー回路は、nチャンネルMOSトランジスタN1〜N3とpチャンネルMOSトランジスタP1,P2とで構成する。従って、温度依存性を付与する回路およびカレントミラー回路は、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する電源回路を構成する。
さらに、インバータI1〜I3と、容量C1〜C3と、バッファ回路Bは、前記電源回路から間接的に温度依存性が付与された電源電流の供給を受けて、クロック信号CLKを発生するクロック発生回路を構成する。
【0057】
上述した回路構成は、1例にすぎず、従って、これに限定されるものではなく、回路が以下の構成を有することが望ましい。
すなわち、本発明に係るタイマー回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0058】
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0059】
カレントミラー回路、リングオシレータおよびバッファ回路Bの回路構成は、図18に示す上述の従来技術にかかるタイマー回路の回路構成と同一であるが、本発明の主題の1つが、温度依存性の周期を有するクロック信号を発生するタイマー回路にあるため、以下、改めて説明する。
上述のカレントミラー回路を構成するnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のソースは共に接地される。これらnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のゲートは、nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインと接続される。nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインは、前記抵抗Rを介して、ダイオードDのカソードに接続される。nチャンネルMOSトランジスタN3のドレインは、インバータI1〜I3の各々のグランドノードに接続されている。ここで、nチャンネルMOSトランジスタN1とnチャンネルMOSトランジスタN2の相互コンダクタンスgm1、gm2は共に等しい。nチャンネルMOSトランジスタN3の相互コンダクタンスgm3は、インバータI1〜I3にグランド電位を与えるよう適切な値に設定される。この新規の回路構成では、nチャンネルMOSトランジスタN3の相互コンダクタンスgm3は、nチャンネルMOSトランジスタN1の整数倍とする。nチャンネルMOSトランジスタN1,N3は、インバータI1〜I3にグランド電位を供給するカレントミラー回路を形成している。
【0060】
一方、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースは共に電源に接続される。pチャンネルMOSトランジスタP1,P2のゲートは、pチャンネルMOSトランジスタP1のドレインに接続される。pチャンネルMOSトランジスタP2のドレインは、インバータI1〜I3の各々の電源ノードに接続される。pチャンネルMOSトランジスタP1のドレインは、上述のnチャンネルMOSトランジスタN2のドレインに接続されている。ここで、pチャンネルMOSトランジスタP2の相互コンダクタンスgm5は、インバータI1〜I3に電源電位を与えるよう適切な値に設定され、pチャンネルMOSトランジスタP1の相互コンダクタンスgm4は、pチャンネルMOSトランジスタP2の整数倍とする。pチャンネルMOSトランジスタP1,P2は、上述のnチャンネルMOSトランジスタN2を一次側の負荷として、インバータI1〜I3に電源電位を供給するカレントミラー回路を形成する。
【0061】
次に、この実施の形態1の動作について、図2に示すタイマー回路の動作を詳細に説明した後、このタイマー回路を内蔵する図1に示す半導体記憶装置の動作を概略的に説明する。
(1)タイマー回路の動作
図2において、外部から電源VDDが供給されると、ダイオードD、抵抗R、およびnチャンネルMOSトランジスタN1からなる直列回路に一次側電流が流れる。このとき、電源電圧VDDが一定であれば、この直列回路を流れる電流は、以下説明するように、ダイオードDの順方向電流の特性曲線と、抵抗RおよびnチャンネルMOSトランジスタN1からなる負荷回路の負荷線とから一義的に決定される。
【0062】
図3に、ダイオードDの特性曲線CD1〜CD3と、上述の負荷回路の負荷線CLを示す。同図において、横軸は電源電圧VDDを表し、縦軸はダイオードD、抵抗R、nチャンネルMOSトランジスタN1を流れる電流を表す。また、特性曲線CD1,CD2,CD3は、それぞれ高温時、常温時、低温時のものであり、「r」は、抵抗RとnチャンネルMOSトランジスタN1との合成抵抗を表す。ダイオードD、抵抗R、nチャンネルMOSトランジスタN1を流れる一次側電流は、ダイオードDの特性曲線CD1〜CD3と、負荷線CLとの交点から求められる。図3に示す例では、低温時には電流i1、常温時には電流i2、高温時には電流i3が求まり、温度が高くなるほど、ダイオードDを流れる電流、すなわち上述の一次側直列回路を流れる電流が増加する。
以上により、温度に応じて上述の一次側直列回路を流れる電流が一義的に定まる。
【0063】
次に、nチャンネルMOSトランジスタN1〜N3のゲートには、抵抗RとnチャンネルMOSトランジスタN1との接続点に現れる電圧が共通に印加されるので、これらnチャンネルMOSトランジスタN1〜N3にそれぞれ流れる電流の比は、これらトランジスタの相互コンダクタンスgmにより決まる。この例では、nチャンネルMOSトランジスタN2の相互コンダクタンスgm2は上述のnチャンネルMOSトランジスタN1の相互コンダクタンスgm1と等しいので、nチャンネルMOSトランジスタN2には、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流とほぼ等しい電流が流れる。また、nチャンネルMOSトランジスタN3の相互コンダクタンスgm3はnチャンネルMOSトランジスタN1の相互コンダクタンスgm1の整数倍であるから、nチャンネルMOSトランジスタN3には、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流の整数倍の電流が流れる。
【0064】
一方、pチャンネルMOSトランジスタP1とnチャンネルMOSトランジスタN2とは直列に接続されているため、pチャンネルMOSトランジスタP1に流れる電流は、nチャンネルMOSトランジスタN2に流れる電流に等しく、従って、pチャンネルMOSトランジスタP1に流れる電流は、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流に等しい。また、pチャンネルMOSトランジスタP2の相互コンダクタンスgm2は、pチャンネルMOSトランジスタP1の整数倍であるから、pチャンネルMOSトランジスタP2には、pチャンネルMOSトランジスタP1に流れる電流の整数倍、すなわちnチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流の整数倍の電流が流れる。これらpチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3を流れる電流は、インバータI1〜I3の動作電流となる。
【0065】
次に、インバータI1〜I3からなるリングオシレータは、上述のpチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3を介して電源電流が供給されて動作し、後段側のインバータI3から発振信号(符号なし)を出力する。この発振動作の過程において、各インバータは、出力部に接続された容量C1〜C3を駆動して後段側のインバータに信号を出力する。バッファ回路Bは、インバータI3から出力された発振信号を受けてクロック信号CLKを出力する。以下の説明において、このクロック信号CLKの周期を「タイマー周期」と称す。
【0066】
インバータI1〜I3からなるリングオシレータの発振周期(すなわちタイマー周期)は、各インバータが後段側のインバータに信号を出力する際の容量C1〜C3の充放電時間で定まる。この充放電時間は各インバータの駆動電流に依存し、この駆動電流が大きい程、容量の充放電時間が短くなり、リングオシレータの発振周期が短くなる。このタイマー回路では、リングオシレータを構成するインバータI1〜I3は、pチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3を介して動作電流が供給されるので、これらのトランジスタを流れる電流を制御することにより、容量C1〜C3の充放電時間が制御され、タイマー周期が制御される。
【0067】
ここで、上述したように、pチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3を流れる電流は、nチャンネルMOSトランジスタN1を流れる電流の整数倍であり、このnチャンネルMOSトランジスタN1を流れる電流は、上述のダイオードDの温度特性の影響を受け、タイマー周期にダイオードDの温度特性が反映される。具体的には、温度が高くなるほど、ダイオードDを流れる電流(即ちnチャンネルMOSトランジスタN1を流れる電流)が増えるので、pチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3を介してインバータI1〜I3に供給される電流が増加する。この結果、リングオシレータの発振周期が短くなり、タイマー周期が短くなる。逆に、温度が低くなるほど、ダイオードDを流れる電流が減少し、タイマー周期が減少する。
【0068】
次に、上述のタイマー回路におけるタイマー周期の設定方法を説明する。
図4に、この実施の形態にかかるタイマー回路が発生するクロック信号CLKのタイマー周期の温度特性を示す。上述したように、このタイマー回路が発生するタイマー周期は、温度の上昇に伴って減少する傾向を示すので、高温側でリフレッシュの時間間隔が短くなる。また、メモリセルによるデータ保持特性は、温度が高いほど厳しくなる。そこで、このタイマー回路が発生するクロック信号CLKのタイマー周期を設定する場合、温度に関するワースト条件下、すなわち高温で、必要なリフレッシュ時間間隔が得られるように、例えばインバータI1〜I3の回路定数や容量C1〜C3の値などによりインバータI1〜I3からなるリングオシレータの発振周期を調整し、タイマー周期を設定する。これにより、仕様上の全動作温度範囲においてリフレッシュ動作が保障される。このように、クロック信号CLKのタイミングの温度依存性は、当該半導体記憶装置が有するメモリセルのデータ保持特性と相関を有するものとなっている。
【0069】
なお、メモリセルのデータ保持特性は電源電圧にも依存する傾向を有し、この実施の形態1にかかるタイマー回路も電源電圧に依存する傾向を有する。そこで、メモリセルのデータ保持特性の電源電圧依存性に応じてタイマー周期を調整するための機能をタイマー回路に持たせることも可能である。これについては、実施の形態6で述べる。
【0070】
以上説明したように、セルフリ・フレッシュ時には、タイマー回路から出力されるクロック信号CLKのタイマー周期に基づきリフレッシュの時間間隔が規定され、内部で自動的にリフレッシュが行われる。このタイマー回路によれば、ダイオードDの温度特性を反映させてインバータI1〜I3に供給される電源電流を制御するので、温度に応じてタイマー周期を制御することが可能となる。したがって、高温のワースト条件下でタイマー周期を減少させ、常温および低温時にタイマー周期を増加させることができ、メモリセルのホールド特性の温度依存性に応じてタイマー周期を適切に設定することが可能となる。
【0071】
(2)半導体記憶装置の全体動作について
次に、上述のタイマー回路を内蔵した半導体記憶装置の動作を説明する。
外部からのアクセスがない場合(アドレスの変化がない場合)、この半導体記憶装置は、定期的にセルフ・リフレッシュ動作を行いながら、メモリセル内のデータを保持する。このセルフ・リフレッシュ動作は、リフレッシュ制御回路4の制御の下に、上述のタイマー回路から出力されるクロック信号CLKの周期すなわちタイマー周期に応じた時間間隔で行われる。このとき、温度が変化すると、上述したように、ダイオードDの温度特性に従ってタイマー周期が変化し、リフレッシュ動作の時間間隔が温度に依存して調整される。これにより、温度に応じた最適な時間間隔でセルフ・リフレッシュが行われる。
【0072】
また、外部からアクセスがあった場合、例えば、アドレスの変化があった場合には、この半導体記憶装置は、上述のセルフ・リフレッシュ動作とは別に、リード・ライト動作と同一サイクル内でリフレッシュを行う。この動作モードでのリフレッシュは、アドレスの変化を検出して行われるものであって、上述のタイマー周期で規定されるセルフ・リフレッシュとは別に行われる。したがって、本発明にかかる上述のタイマー回路の動作とは直接的には関連しない。
【0073】
以下、参考までに、外部からアクセスがあった場合の動作を説明する。
まず、或る時刻でアドレス信号ADDが変化すると、このアドレスADDがアドレス入力系1に取り込まれ、ラッチアドレスLADDとして出力される。パルスジェネレータ3を構成するアドレス変化検出回路(図示なし)は、アドレスLADDの変化を検出してアドレス変化検出信号φATDを出力する。アドレスマルチプレクサ5は、アドレス変化検出信号φATDを受けると、まずリフレッシュアドレスRADDをアドレスMADD0として選択する。そして、アドレス変化検出信号φATDの立ち上がりエッジを起点とする所定のタイミングで、アドレスMADD(リフレッシュアドレスRADD)で指定されるワード線が駆動され、一連のリフレッシュ動作が行われる。
【0074】
この後、アドレスマルチプレクサ5は、アドレスMADD0としてラッチアドレスLADD0を選択する。そして、アドレス変化検出信号φATDの立ち下がりエッジを起点とする所定のタイミングでラッチ制御信号LCが活性化される。ラッチ103は、ラッチ制御信号LCに基づき、この時点でのアドレスADDの値をラッチする。この後、ラッチ制御信号LCの立ち上がりエッジを起点とする所定のタイミングで、アドレスMADD(ラッチアドレスLADD)で指定されるワード線が駆動され、一連のリード・ライト動作が行われる。このように、この半導体記憶装置では、アドレスが変化した場合、セルフ・リフレッシュとは別に、リード・ライト動作と同一サイクル内で、アドレスの変化を受けてフレッシュ動作が行われる。
【0075】
<実施の形態2>
以下、この発明の実施の形態2を説明する。
上述の実施の形態1では、ダイオードDの温度特性により、図4に示すタイマー周期の温度特性線の傾き、すなわち温度への依存性が一義的に決まる。したがって、高温側でリフレッシュ動作が保障されるようにインバータI1〜I3の回路定数や容量C1〜C3の値を決定しても、常温や低温側でのリフレッシュの時間間隔が適切に設定されるとは限らない。そこで、全温度範囲にわたってリフレッシュの時間間隔を適切に設定するためには、タイマー周期の特性線の傾きを変化させる機能を更に有することが望ましい。
【0076】
この実施の形態2にかかるタイマー回路は、かかる知見に基づくものであって、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0077】
更に、この温度依存性を付与する回路は、可変の温度依存性すなわち可変の温度特性を有する回路で構成し得る。温度依存性を付与する回路は、温度依存性すなわち温度特性を制御可能な回路構成とすることで、この温度依存性を付与する回路にタイマー周期の温度特性線の傾きを変化させる機能を付加する。従って、この温度依存性を付与する回路は、温度特性変更回路で構成し得る。よって、高温側のリフレッシュ動作を優先的に保障するようにタイマー周期を設定した場合であっても、常温や低温側でも適切なリフレッシュの時間間隔を得ることが可能となる。
この温度特性変更回路の回路構成は、回路が温度特性を変更する機能を有する限り限定する必要はない。回路構成の1例として、カレントミラー回路の一次側に直列接続される複数個のダイオードDのうち、実際に整流素子として働かせるダイオードDの数を可変とし得る。ダイオードDの数を可変とするための回路構成は、その機能を有する限り限定する必要はないが、1例として、スイッチング素子を各ダイオードDに並列に接続し、カレントミラー回路の一次側電流の経路を可変にすることで、電流経路上にあるダイオードDの数を変更するよう構成し得る。
一方、クロック発生回路は、第一の実施形態と同様の回路構成とし得る。すなわち、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0078】
この実施の形態2にかかるタイマー回路の回路構成の一例を以下示す。上述の図2に示す実施の形態1にかかる構成において、ダイオードDに代え、図5(a)に示す温度特性変更回路を備える。この温度特性変更回路は、ヒューズ回路Hと、ゲート回路Gと、nチャンネルMOSトランジスタN4〜N6と、ダイオードD1〜D3とから構成される。ここで、ヒューズ回路Hは、電源VDDと接地との間に直列接続された抵抗R1およびヒューズF1と、同じく電源VDDと接地との間に直列接続された抵抗R2およびヒューズF2とから構成される。
【0079】
また、ゲート回路Gは、負論理および正論理の入力部を有する論理積ゲートG1,G3と、負論理の入力部のみを有する論理積ゲートG2と、論理和ゲートG4,G5とから構成される。論理積ゲートG1の負論理入力部は、抵抗R2とヒューズF2との接続ノードND2に接続され、その正論理入力部は、抵抗R1とヒューズF1との接続ノードにND1接続される。論理積ゲートG2の各負論理入力部は接続ノードND1,ND2にそれぞれ接続される。論理積ゲートG3の正論理入力部は接続ノードND2に接続され、その負論理入力部は接続ノードND1に接続される。論理和ゲートG4の入力部には、上述の論理積ゲートG1〜G3の各出力部が接続され、論理和ゲートG5の入力部には、上述の論理積ゲートG2,G3の各出力部が接続される。論理和ゲートG4,G5および論理積ゲートG3の各出力信号は、このゲート回路Gの出力信号とされる。
【0080】
さらに、ダイオードD1〜D3は、電源VDDと図2に示す抵抗Rとの間に直列接続されている。すなわち、ダイオードD1のアノードは電源VDDに接続され、ダイオードD2のアノードはダイオードD1のカソードに接続され、ダイオードD3のアノードはダイオードD2のカソードに接続され、このダイオードD3のカソードは抵抗Rの一端側に接続されている。nチャンネルMOSトランジスタN4〜N6は、その電流経路がダイオードD1〜D3に対してそれぞれ並列接続されている。これらnチャンネルMOSトランジスタN4〜N6のゲートには、上述のゲート回路Gを構成する論理和ゲートG4、論理和ゲートG5、論理積ゲートG3の出力部がそれぞれ接続されている。これらnチャンネルMOSトランジスタN4〜N6は、ダイオードD1〜D3のバイパス経路を構成する。
【0081】
次に、温度特性変更回路の動作を説明する。
この温度特性変更回路によれば、ヒューズF1,F2を選択的に切断することにより、ダイオードD1〜D3の各バイパス状態が制御され、見かけ上、ダイオードの接続個数が変更される。具体的には、ヒューズF1,F2の何れも切断しない場合、接続ノードND1,ND2には、ヒューズF1,F2を介して接地電位が現れる。この場合、論理積ゲートG1〜G3のうち、論理積ゲートG2のみがハイレベル“H”の信号を出力する。この結果、論理和ゲートG4,G5の出力信号を受けるnチャンネルMOSトランジスタN4,N5が導通状態となる。したがって、ダイオードD1,D2がバイパスされ、見かけ上のダイオードの接続個数は1個となる。すなわち、ダイオードD3のみが整流素子として作用する。
【0082】
また、ヒューズF1のみを切断した場合、接続ノードND1には、抵抗R1,R2を介して電源VDDの電位が現れ、接続ノードND2には、ヒューズF2を介して接地電位が現れる。この場合、論理積ゲートG1〜G3のうち、論理積ゲートG1の出力信号のみがハイレベル“H”となり、論理和ゲートG4の出力信号がゲートに与えられるnチャンネルMOSトランジスタN4のみが導通する。この結果、ダイオードD1がバイパスされ、見かけ上のダイオードの接続個数は2個となる。すなわち、ダイオードD2,D3が整流素子として作用する。
【0083】
また、ヒューズF2のみを切断した場合、接続ノードND2には、抵抗R2を介して電源VDDの電位が現れ、接続ノードND1には、ヒューズF1を介して接地電位が現れる。この場合、論理積ゲートG1〜G3のうち、論理積ゲートG3の出力信号のみがハイレベル“H”となり、論理和ゲートG4,G5の各出力信号がゲートに与えられるnチャンネルMOSトランジスタN4,N5と、論理積ゲートG3の出力信号がゲートに与えられるnチャンネルMOSトランジスタN6が導通する。この結果、ダイオードD1〜D3がバイパスされ、見かけ上のダイオードの接続個数は0個となる。ダイオードD1〜D3のいずれもが整流素子として作用しない。
【0084】
さらに、ヒューズF1,F2を共に切断した場合、接続ノードND1,ND2には、抵抗R1,R2を介して電源VDDの電位が現れる。この場合、論理積ゲートG1〜G3の出力信号が何れもロウレベル“L”となる。この結果、nチャンネルMOSトランジスタN4〜N6の何れも導通せず、見かけ上のダイオードの接続個数は3個となる。すなわち、全てのダイオードD1〜D3が整流素子として作用する。
このように、ヒューズF1,F2を選択的に切断することにより、ダイオードの接続数が0個から3個の間で任意の個数に変更することが可能となる。
【0085】
図5(a)に示す温度特性変更回路によれば、ヒューズを切断しない初期の状態で、ダイオードの接続個数を1個とし、ヒューズを選択的に切断することにより、0個、2個、3個の何れかを選択することができ、1個を基準としてダイオードの接続個数を増減させることができる。従って、リフレッシュの時間間隔が短い場合と長い場合の両方に対処することが可能となる。
【0086】
なお、この例では、3個のダイオードD1〜D3を設け、これらを選択的にバイパスしたが、ダイオードの配置数は任意であり、例えば5個のダイオードを直列接続して設けておき、これらを選択的にバイパスするものとしてもよい。また、ヒューズを切断しない状態において、見かけ上のダイオードの接続個数も任意に設定してよい。
【0087】
上述の図5(a)に示す例では、ダイオードの見かけ上の接続個数を増減することが可能であるが、ダイオードの接続数を増加するのみの変更が要求される場合、図5(b)に例示するように構成し得る。ダイオードD1〜D3のバイパスを構成する3つのヒューズF10〜F30を、各ダイオードD1〜D3に並列接続し得る。この場合、初期状態で見かけ上のダイオードの接続数を1個にする場合、例えばヒューズF20、F30のみを設け、ヒューズF10を初めから設けなければよい。
【0088】
この例では、切断されたヒューズと並列に接続されたダイオードの個数が、見かけ上のダイオードの接続個数となる。例えば、ヒューズF10のみを切断すれば、接続個数は1個(ダイオードD1)となり、ヒューズF10,F20を切断すれば、接続個数が2個(ダイオードD1,D2)となる。この例では3個のダイオードを設けたが、もちろんこれに限定されることなく、必要とする個数のダイオードとヒューズを設ければよい。
【0089】
次に、見かけ上のダイオードの接続個数とタイマー周期の温度特性の傾きとの関係を説明する。上述したように、温度が1℃だけ変化すると、ダイオードの障壁電位Vfが2mVだけ変化するので、例えば2個のダイオードを直列接続すれば、見かけ上、1℃の温度変化に対して障壁電位Vfが4mVだけ変化することとなる。すなわち、ダイオードの接続個数を変更することにより、1℃あたりの障壁電位Vfの変化分を選択することができる。障壁電位Vfが変化すれば、ダイオードを流れる電流が変化し、またダイオードの接続数が増えるほど、1℃あたりの順方向電流の変化分が増加する傾向を示す。従って、ヒューズF1,F2を選択的に切断してダイオードの接続数を選択することにより、前述の図4に示すタイマー周期の特性線の傾きを変更することが可能となる。
【0090】
以上説明したように、この実施の形態2によれば、カレントミラー回路の一次側に接続される見かけ上のダイオードの個数を変更するようにしたので、タイマー周期の温度特性の傾きを変更することができる。したがって、高温側でリフレッシュ動作を保障しながら、常温や低温でのリフレッシュの時間間隔を適切に設定することが可能となる。
【0091】
<実施の形態3>
以下、この発明の実施の形態3を説明する。
この実施の形態3に係るタイマー回路は、前述の実施の形態1にかかるタイマー回路を基本構成とし、スタンバイ状態とアクティブ状態とで、タイマー周期を切り換えるようにしたものである。
【0092】
ここで、この実施の形態3を説明する前に、スタンバイ状態とアクティブ状態とで、タイマー周期を切り換えることの意義を説明する。
実施の形態1で説明した半導体記憶装置のように、アクティブ状態において、リフレッシュ動作とリード・ライト動作が同一サイクル内で行われる場合、リフレッシュ動作がその後のリード・ライト動作に干渉することにより、動作マージンの低下を招く場合がある。
【0093】
例えば、図6において、リフレッシュ動作の後、ビット線上のデータ信号BL、BLbのイコライズが不十分な場合、ビット線上に既存のデータが残留し、ビット線上にオフセット電位差が生じる。この場合、次に読み出しの対象とされるメモリセルが、リフレッシュされてから時間が経過した場合、すなわち、ホールドリミットに近くなった場合、このメモリセル内のデータに相当する電圧レベルが劣化している。このようなメモリセルからデータを読み出すと、残留データが読み出しデータに干渉し、ビット線上のデータ信号の振幅ΔVが小さくなる。この結果、動作マージンが低下する。
【0094】
この動作マージンの低下を回避するためには、メモリセル内のデータに相当する電圧レベルの劣化を抑えればよく、リフレッシュの時間間隔を短くすればよい。これに対し、スタンバイ状態では、このような干渉は発生し得ないので、リフレッシュの時間間隔を短くする必要はない。
従って、この実施の形態3にかかるタイマー回路は、かかる知見に基づき、スタンバイ状態とアクティブ状態とで、リフレッシュの時間間隔を与えるタイマー周期を切り換えるように構成されたものである。すなわち、アクティブ状態において、スタンバイ状態よりタイマー周期を短くすることで、リフレッシュの時間間隔を短くする。
【0095】
この実施の形態3にかかるタイマー回路は、かかる知見に基づくものであって、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0096】
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有すると共に、温度に依存せず電流を可変する機能を有する回路で構成し得る。温度依存性を付与する回路は、電流値が温度に依存して変化することに加え、制御信号に基づき電流値を制御可能に構成することで、温度のみならず、その他の要因例えば、デバイスのアクティブ状態およびスタンバイ状態の間で、電流値を変えることにより、タイマー周期を変えて、リフレッシュの時間間隔を変える。具体的には、アクティブ状態において、スタンバイ状態よりタイマー周期を短くすることで、リフレッシュの時間間隔を短くする。
【0097】
温度依存性を付与する回路は、上記機能を有すれば、その回路構成を限定する必要はないが、回路構成の1例として、温度に依存した電流特性を有する整流素子と制御信号に基づきその抵抗値が変化する可変抵抗回路との直列接続で構成し得る。この可変抵抗回路も、制御信号に基づきその抵抗値が変化する機能を有すれば、その回路構成を限定する必要はないが、回路構成の1例として、複数の抵抗素子の直列接続と、少なくともその1つの抵抗素子に対するバイパス経路を、制御信号に基づき選択的に形成するバイパス経路付与回路素子とから構成し得る。このバイパス経路付与回路素子は、制御信号に基づき選択的に抵抗素子に対するバイパス経路を形成する機能を有すれば、その素子のタイプを限定する必要はないが、1例として、バイパス経路付与回路素子は、抵抗素子に並列に接続されたスイッチングトランジスタで構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
【0098】
一方、クロック発生回路は、第一の実施形態と同様の回路構成とし得る。すなわち、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0099】
この実施の形態3にかかるタイマー回路の1例を図7を参照して説明する。前述の図2に示す実施の形態1にかかる構成において、抵抗Rに代えて、図7に示す抵抗R10,R20、およびpチャンネルMOSトランジスタP10を備える。すなわち、ダイオードDのカソード側と、図2に示すnチャンネルMOSトランジスタN1のドレインとの間には、抵抗R10および抵抗R20が直列接続され、抵抗R10にはpチャンネルMOSトランジスタP10の電流経路が並列接続されている。このpチャンネルMOSトランジスタP10のゲートには、外部から与えられるチップセレクト信号/CSから派生した信号が与えられる。抵抗R20の値は、図2に示す抵抗Rと同等に設定される。
【0100】
この実施の形態によれば、チップセレクト信号/CSがロウレベル“L”の場合、すなわちアクティブ状態の場合、pチャンネルMOSトランジスタP10が導通し、抵抗R10がバイパスされる。したがって、ダイオードDとnチャンネルMOSトランジスタN1との間に、前述の図2に示す抵抗Rと同じ値の抵抗R20のみが介在するものとなり、図2に示すタイマー回路と等価的になり、そのタイマー周期も同様の値をとる。
【0101】
これに対し、チップセレクト信号/CSがハイレベル“H”の場合、pチャンネルMOSトランジスタP10が非導通状態となり、ダイオードDとnチャンネルMOSトランジスタN1との間には、抵抗R20に加えて、抵抗R10が介在することとなる。この結果、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流が抑制されて、インバータI1〜I3に供給される電源電流が抑制され、タイマー周期が増加する。
以上により、スタンバイ状態とアクティブ状態とで、タイマー周期が適用的に切り換えられる。
【0102】
この実施の形態3によれば、アクティブ状態では、例えばデータの干渉が顕在化しない程度にリフレッシュの時間間隔を短く制御することができ、また、スタンバイ状態では、リフレッシュの期間間隔を増加して、リフレッシュ動作に伴う消費電流の発生を有効に抑制することができる。
【0103】
<実施の形態4>
以下、この発明の実施の形態4を説明する。
この実施の形態4に係るタイマー回路は、半導体記憶装置に搭載されるものであって、上述の実施の形態3にかかるタイマー回路と同様の目的をもって構成され、スタンバイ状態とアクティブ状態とで、タイマー周期を切り換える機能を有する。
【0104】
すなわち、本発明に係るタイマー回路は、第一のクロック信号を出力するタイマー回路と、このタイマー回路と接続され、この第一のクロック信号の周期を変更し、第一のクロック信号とは周期が異なる第二のクロック信号を出力するクロック信号周期変更回路と、該タイマー回路とクロック信号周期変更回路とに接続され、第一のクロック信号及び第二のクロック信号のいずれか1方を選択し、出力する選択回路とから構成し得る。
前記第一のクロック信号を出力するタイマー回路は、上述の実施の形態1乃至3に係る新規なタイマー回路のいずれか1つで構成しても良く、また、既知のタイマー回路、例えば、図18に示す従来技術にかかるタイマー回路で構成することも可能である。
上記クロック信号周期変更回路は、第一のクロック信号の周期を変更する機能を有する回路であればよく、その回路の種類或いは回路構成を限定する必要はないが、その1例として、クロック信号周期変更回路は、第一のクロック信号の周期を分周するバイナリカウンタで構成し得る。バイナリカウンタは、第一のクロック信号の周期を分周し、第一のクロック信号とは周期が異なる第二のクロック信号を出力する。
【0105】
上記選択回路は、制御信号に基づき、第一のクロック信号及び第二のクロック信号のいずれか1方を選択し、出力する機能を有する回路であればよく、その回路の種類或いは回路構成を限定する必要はないが、その1例として、選択回路は、マルチプレクサで構成し得る。マルチプレクサは、制御信号に基づき、上記タイマー回路からの第一のクロック信号及び上記クロック信号周期変更回路からの第二のクロック信号のいずれか1方を選択し出力する。
例えば、上記選択回路は、装置がスタンバイ状態にあるときは第二のクロック信号を選択して出力し、装置がアクティブ状態にあるときは第一のクロック信号を選択して出力するよう構成し得る。この結果、アクティブ状態では、例えばデータの干渉が顕在化しない程度にリフレッシュの時間間隔を短く制御することができ、また、スタンバイ状態では、リフレッシュの期間間隔を増加して、リフレッシュ動作に伴う消費電流の発生を有効に抑制することができる。
【0106】
図8に、この実施の形態4にかかるタイマー回路TIMERの回路構成の1例を示す。このタイマー回路TIMERは、上述の実施の形態1ないし3にかかるタイマー回路の後段にバイナリカウンタBICとマルチプレクサMAXとを備えて構成される。すなわち、同図において、タイマー回路TIMは、前述の実施の形態1ないし3にかかるタイマー回路と同様に構成されたものであって、クロック信号CLK1を出力する。このタイマー回路TIMとして、図18に示す従来技術にかかるタイマー回路を用いてもよい。バイナリカウンタBICは、タイマー回路TIMからクロック信号CLK1の入力を受け、このクロック信号の周期すなわちタイマー周期を自然数倍に分周するものである。
【0107】
マルチプレクサMAXは、チップセレクト信号/CSに基づきタイマー回路TIMまたはバイナリカウンタBICから出力された何れか1方のクロック信号を選択し、これをクロック信号CLKとして出力するものである。このマルチプレクサMAXは、チップセレクト信号/CSから派生した制御信号を反転させるためのインバータMIと、この制御信号に応じて相補的にオン状態に制御されるスイッチMS1、MS2から構成されている。スイッチMS1の入力部はバイナリカウンタBICの出力部に接続され、スイッチMS2の入力部はタイマー回路TIMの出力部に接続されている。これらスイッチMS1,MS2の出力部は、共通に接続され、タイマー回路TIMERの出力部とされる。
【0108】
この実施の形態4にかかるタイマー回路によれば、タイマー回路TIMは、上述の実施の形態1ないし3と同様に動作して、クロック信号CLKを出力する。バイナリカウンタBICは、このクロック信号CLKを分周して、周期が自然数倍のクロック信号を出力する。ここで、このタイマー回路が搭載された半導体記憶装置が、外部から供給されるチップセレクト信号/CSによりアクティブ状態に制御されると、マルチプレクサMAXのスイッチMS2がオン状態となり、タイマー回路TIMから出力されるクロック信号CLK1がクロック信号CLKとして出力される。
【0109】
また、チップセレクト信号/CSにより半導体記憶装置がスタンバイ状態に制御されると、マルチプレクサMAXのスイッチMS1がオン状態となり、バイナリカウンタBICから出力されるクロック信号がクロック信号CLKとして出力される。これにより、アクティブ状態の場合には、タイマー周期すなわちクロック信号CLKの周期は、タイマー回路TIMが生成するクロック信号CLK1の周期となり、また、スタンバイ状態の場合には、タイマー周期は、アクティブ状態の自然数倍だけ長くなる。
【0110】
したがって、この実施の形態4に係るタイマー回路によれば、上述の実施の形態3と同様に、アクティブ状態では、例えばデータの干渉が顕在化しない程度にリフレッシュの時間間隔を短く制御することができ、また、スタンバイ状態では、リフレッシュの期間間隔を増加して、リフレッシュ動作に伴う消費電流の発生を有効に抑制することができる。
【0111】
<実施の形態5>
以下、この発明の実施の形態5を説明する。
この実施の形態5は、本発明に係るタイマー回路の基本概念を、パルス幅を変更する機能を有するパルス発生回路に適用したものである。パルス発生回路は、1例として、半導体記憶装置のワードパルス発生回路に適用し得る。この場合、ワードパルス発生回路は、図1に示すロウ制御回路13を構成する。従って、ワードパルス発生回路は、パルスジェネレータ3から出力されるアドレス変化検出信号φATDを受けて、ワード線を駆動するためのワードパルスを発生する。このワードパルスはロウイネーブル信号REに反映される。なお、セルフ・リフレッシュの時間間隔を計時するタイマー回路については、上述の実施の形態1乃至4の何れかのものを備えるものとする。すなわち、温度が上昇するとリフレッシュの時間間隔が短くなるようにリフレッシュ制御が行われる。
【0112】
一般に、ワードパルス幅を広くすると、メモリセルの書き込みレベルが改善され、データのホールド特性が改善される。上述の実施の形態1ないし3によれば、リフレッシュの時間間隔が温度に応じて適切に制御される。すなわち、温度が高い場合やアクティブ状態では、リフレッシュの時間間隔が短くなり、逆に温度が低い場合やスタンバイ状態では、リフレッシュの時間間隔が増加する。ここで、リフレッシュの時間間隔とワードパルス幅との関係に着目すれば、リフレッシュの時間間隔が短い場合、ワードパルス幅は短くても足り、リフレッシュの時間間隔が長い場合、ワードパルス幅が長い方が好ましい。
この実施の形態5にかかる半導体記憶装置は、かかる知見に基づくものであって、温度や動作状態すなわちアクティブ状態またはスタンバイ状態に応じてワードパルス幅を切り換え可能なように構成されたものである。
【0113】
すなわち、本発明に係るパルス幅を変更する機能を有するパルス発生回路は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するパルス信号を発生するパルス信号発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、パルス周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、パルス周期を増加させる。
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0114】
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
一方、パルス信号発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0115】
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路に代えて、可変の温度依存性すなわち可変の温度特性を有する回路で構成し得る。温度依存性を付与する回路は、温度依存性すなわち温度特性を制御可能な回路構成とすることで、この温度依存性を付与する回路にパルス信号周期の温度特性線の傾きを変化させる機能を付加する。従って、この温度依存性を付与する回路は、温度特性変更回路で構成し得る。よって、高温側のリフレッシュ動作を優先的に保障するようにパルス信号周期を設定した場合であっても、常温や低温側でも適切なリフレッシュの時間間隔を得ることが可能となる。
この温度特性変更回路の回路構成は、回路が温度特性を変更する機能を有する限り限定する必要はない。回路構成の1例として、カレントミラー回路の一次側に直列接続される複数個のダイオードDのうち、実際に整流素子として働かせるダイオードDの数を可変とし得る。ダイオードDの数を可変とするための回路構成は、その機能を有する限り限定する必要はないが、1例として、スイッチング素子を各ダイオードDに並列に接続し、カレントミラー回路の一次側電流の経路を可変にすることで、電流経路上にあるダイオードDの数を変更するよう構成し得る。
【0116】
更に、この温度依存性を付与する回路は、上記回路構成に代え、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有すると共に、温度に依存せず電流を可変する機能を有する回路で構成し得る。温度依存性を付与する回路は、電流値が温度に依存して変化することに加え、制御信号に基づき電流値を制御可能に構成することで、温度のみならず、その他の要因、例えば、デバイスのアクティブ状態およびスタンバイ状態の間で、電流値を変えることにより、タイマー周期を変えて、リフレッシュの時間間隔を変える。具体的には、アクティブ状態において、スタンバイ状態よりタイマー周期を短くすることで、リフレッシュの時間間隔を短くする。
【0117】
温度依存性を付与する回路は、上記機能を有すれば、その回路構成を限定する必要はないが、回路構成の1例として、温度に依存した電流特性を有する整流素子と制御信号に基づきその抵抗値が変化する可変抵抗回路との直列接続で構成し得る。この可変抵抗回路も、制御信号に基づきその抵抗値が変化する機能を有すれば、その回路構成を限定する必要はないが、回路構成の1例として、複数の抵抗素子の直列接続と、少なくともその1つの抵抗素子に対するバイパス経路を、制御信号に基づき選択的に形成するバイパス経路付与回路素子とから構成し得る。このバイパス経路付与回路素子は、制御信号に基づき選択的に抵抗素子に対するバイパス経路を形成する機能を有すれば、その素子のタイプを限定する必要はないが、1例として、バイパス経路付与回路素子は、抵抗素子に並列に接続されたスイッチングトランジスタで構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
【0118】
更に、上記構成に代え、本発明に係るパルス幅を変更する機能を有するパルス発生回路は、第一のパルス信号を出力するパルス発生回路と、このパルス発生回路と接続され、この第一のパルス信号の周期を変更し、第一のパルス信号とは周期が異なる第二のパルス信号を出力するパルス信号周期変更回路と、該パルス発生回路とパルス信号周期変更回路とに接続され、第一のパルス信号及び第二のパルス信号のいずれか1方を選択し、出力する選択回路とから構成し得る。
前記第一のパルス信号を出力するパルス発生回路は、上述の実施の形態1乃至3に係る新規なタイマー回路のいずれか1つと同一の回路構成でも良く、また、既知のタイマー回路、例えば、図17に示す従来技術にかかるタイマー回路と同一の回路構成することも可能である。
【0119】
上記パルス信号周期変更回路は、第一のパルス信号の周期を変更する機能を有する回路であればよく、その回路の種類或いは回路構成を限定する必要はないが、その1例として、パルス信号周期変更回路は、第一のパルス信号の周期を分周するバイナリカウンタで構成し得る。バイナリカウンタは、第一のパルス信号の周期を分周し、第一のパルス信号とは周期が異なる第二のパルス信号を出力する。
上記選択回路は、制御信号に基づき、第一のパルス信号及び第二のパルス信号のいずれか1方を選択し、出力する機能を有する回路であればよく、その回路の種類或いは回路構成を限定する必要はないが、その1例として、選択回路は、マルチプレクサで構成し得る。マルチプレクサは、制御信号に基づき、上記パルス発生回路からの第一のパルス信号及び上記パルス信号周期変更回路からの第二のパルス信号のいずれか1方を選択し出力する。
【0120】
例えば、上記選択回路は、装置がスタンバイ状態にあるときは第二のパルス信号を選択して出力し、装置がアクティブ状態にあるときは第一のパルス信号を選択して出力するよう構成し得る。この結果、アクティブ状態では、例えばデータの干渉が顕在化しない程度にリフレッシュの時間間隔を短く制御することができ、また、スタンバイ状態では、リフレッシュの期間間隔を増加して、リフレッシュ動作に伴う消費電流の発生を有効に抑制することができる。
【0121】
図9に、この実施の形態5にかかるパルス幅を変更する機能を有するパルス発生回路の一例として、半導体記憶装置が備えるワードパルス発生回路の構成を示す。このワードパルス発生回路は、ワードパルスのトリガーとなるトリガー信号WLTを遅延させるための遅延回路DLYと、このトリガー信号WLTと遅延回路DLYの出力信号とを入力する否定的論理積ゲートNAと、この否定的論理積ゲートNAからの出力信号が入力されるインバータINVとから構成される。このインバータINVの出力信号はワードパルスPとされる。信号WLTとしては、例えば上述のパルスジェネレータ3から出力されるアドレス変化検出信号φATDが使用される。
【0122】
遅延回路DLYは、前述の実施の形態3にかかるタイマー回路の構成において、図2に示すインバータI1〜I3および容量C1〜C3を、インバータI10〜I30および容量C10〜C30からなるインバータチェーンに置き換えて構成され、初段のインバータI10には、信号WLTが入力され、後段のインバータI30の出力信号は、上述の否定的論理積ゲートNAに入力される。その他の構成は、実施の形態3にかかるタイマー回路の構成と同様である。
【0123】
以下、この実施の形態5にかかるワードパルス発生回路の動作を説明する。
初期状態において、ワードパルスのトリガーとなる信号WLTはロウレベル“L”にあるものとする。この状態状態では、上述したように、pチャンネルMOSトランジスタP2およびnチャンネルMOSトランジスタN3により動作電流がインバータI10〜I30に供給され、インバータI30からハイレベル“H”の信号が否定的論理積ゲートNAに出力される。すなわち、初期状態では、否定的論理積ゲートNAの一方の入力部には、ロウレベル“L”の信号WLTが与えられ、他方の入力部には、遅延回路DLYからハイレベル“H”の信号が与えられており、インバータINVから出力されるワードパルスPはロウレベル“L”となっている。
【0124】
この初期状態から信号WLTがハイレベル“H”に変化すると、これに応答して否定的論理積ゲートNAがロウレベル“L”を出力し、インバータINVから出力されるワードパルスPはハイレベル“H”に変化する。このとき遅延回路DLYの出力信号はハイレベル“H”を保っている。一方、信号WLTは、インバータI10〜I30を経て、これらのインバータチェーンが有する所定の遅延時間が経過した時点で、インバータI30からロウレベル“L”が出力される。否定的論理積ゲートNAは、インバータI30からロウレベル“L”を受けてハイレベル“H”を出力する。この結果、インバータINVから出力されるワードパルスPはロウレベル“L”に戻る。すなわち、信号WLTの立ち上がりエッジをトリガーとしてワードパルスが発生される。
【0125】
このとき、インバータI10〜I30に供給される動作電流は、上述のタイマー回路と同様に、ダイオードD、抵抗R10,R20、nチャンネルMOSトランジスタN1を流れる電流により制御される。したがって、温度が高くなると、インバータI10〜I30に供給される動作電流が増え、これらインバータにおける伝搬時間が短くなる。この結果、ワードパルスのパルス幅が短くなる。逆に温度が低くなると、インバータI10〜I30に供給される動作電流が減り、これらインバータにおける伝搬時間が長くなる。この結果、ワードパルスPのパルス幅が広くなる。
【0126】
また、チップセレクト信号/CSがロウレベル“L”の場合、即ちアクティブ状態の場合、pチャンネルMOSトランジスタP10が導通し、抵抗R10がバイパスされるので、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流が増加する。この結果、インバータI10〜I30に供給される動作電流が増加し、インバータI10〜I30での伝搬時間が短くなる。したがって、この場合、ワードパルスPのパルス幅が短くなり、ワードパルス幅が短くなる。
【0127】
逆にチップセレクト信号/CSがハイレベル“H”の場合、即ちスタンバイ状態の場合、pチャンネルMOSトランジスタP10が非導通状態となり、抵抗R10が顕在化するので、nチャンネルMOSトランジスタN1に流れる電流が減少する。したがって、この場合、ワードパルスPのパルス幅が広くなる。
以上、この実施の形態5によれば、ワードパルスのパルス幅が、温度や動作状態、すなわち、スタンバイ状態またはアクティブ状態に応じて適切に制御される。
【0128】
<実施の形態6>
以下、この発明にかかる実施の形態6を説明する。
上述の実施の形態1ないし5では、タイマー周期またはパルス幅すなわちパルス周期に温度依存性を意図的に持たせたが、この実施の形態6にかかるタイマー回路は、電源電圧の変化に対する依存性を考慮に入れて構成されたものである。従来技術の欄で述べたように、電源電圧に対するメモリセルのデータ保持特性は一般にフラットな特性を示す。したがって、タイマー周期についても電源電圧に対してフラットな特性が好ましい。この実施の形態6では、タイマー周期が電源電圧に対してフラットな特性を示すタイマー回路の構成例と、タイマー周期が電源電圧に対して依存性を有する構成例について説明する。
【0129】
さらに、実施の形態6に係るタイマー回路の第1の回路構成例につき説明する。この第1の回路構成例は、電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路と、この定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。そして、電源電圧の変化に依存せず常に一定の電圧をタイマー回路の温度依存性を付与する回路に印加することで、タイマー回路のタイマー周期を電源電圧の変化に依存させないよう構成する。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
【0130】
図10に、この実施の形態6にかかるタイマー回路の第1の回路構成例を示す。第1の回路構成例は、電源電圧の変化に依存せず常に一定の電圧をタイマー回路の温度依存性を付与する回路に印加することで、タイマー回路のタイマー周期を電源電圧の変化に依存させないよう構成する。
すなわち、実施の形態6にかかるタイマー回路の第1の回路構成例は、実施の形態1にかかるタイマー回路の回路構成と同一の回路構成を含む。そして、定電圧発生回路VGENの出力部を、タイマー回路の温度依存性を付与する回路の入力部に接続する。温度依存性を付与する回路は、ダイオードDと抵抗Rとの直列接続からなり、定電圧発生回路VGENの出力部は、ダイオードDのアノードに接続される。定電圧発生回路VGENは、電源電圧VDDが給電されて略一定の電圧VRを発生するものである。この電圧VRは、電源電圧VDDが変動しても、略一定に保たれる。よって、定電圧発生回路VGENの出力部から出力された略一定の電圧VRが、ダイオードDのアノードに印加され、略一定に保たれた一次側電流が、ダイオードDと抵抗Rとの直列接続からなる温度依存性を付与する回路に流れる。カレントミラー回路の構成および動作は、前記実施の形態1で説明した通りである。
【0131】
更に、本実施の形態6にかかるタイマー回路の第1の回路構成例は、カレントミラー回路の出力側にクロック発生回路CGENを有する。このクロック発生回路CGENの回路構成は、前記実施の形態1にかかるタイマー回路のクロック発生回路と同一回路構成である。すなわち、クロック発生回路CGENは、図2に示すインバータI1〜I3、容量C1〜C3、およびバッファ回路Bから構成される。
前記同図において、上述の図2に示す実施の形態1にかかるタイマー回路の構成要素と共通する要素には、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0132】
この実施の形態6にかかるタイマー回路によれば、ダイオードDのアノードに印加される電圧VRは、電源電圧VDDの変動に依存せず一定に保たれるので、カレントミラー回路のトランジスタN1に流れる一次側電流は、電源電圧VDDの変動に対する依存性がなく、一定に保たれる。この結果、電源電圧VDDがソースに与えられているpチャンネルMOSトランジスタP2を流れる一次側電流も、電源電圧VDDの変動に対する依存性がなくなる。従って、pチャンネルMOSトランジスタP2を介して給電されるクロック発生回路CGENから出力されるクロック信号CLKの周期すなわちタイマー周期は、電源電圧VDDの変動に対する依存性がなくなり、略一定を保つ。
このように、実施の形態6にかかる第1の回路構成例によれば、電源電圧VDDの変動に対する依存性をなくし、温度依存性のみをクロック信号CLKの周期すなわちタイマー周期に持たせることが可能となる。
【0133】
さらに、実施の形態6に係るタイマー回路の第2の回路構成例につき説明する。この第2の回路構成例は、電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路と、この定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
【0134】
そして、この電源回路は、定電圧発生回路に接続され、この定電圧発生回路から出力された定電圧のレベルを降下する回路素子と、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続されると共に、定電圧のレベルを降下する回路素子に接続され、レベルが降下した定電圧の供給を受け、この定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
【0135】
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
定電圧のレベルを降下する回路素子は、例えば、電源電圧VDDと温度依存性を付与する回路との間に直列に接続され、かつそのゲートが、定電圧発生回路の出力に接続された電界効果型トランジスタで構成し得る。また、電界効果型トランジスタに代え、定電圧のレベルを降下する回路素子は、コレクタが電源電圧VDDに接続され、エミッタが温度依存性を付与する回路に接続され、ベースが定電圧発生回路の出力に接続されたバイポーラトランジスタで構成し得る。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。レベルシフタは、既知の回路構成で実現し得る。
【0136】
実施の形態6に係る第2の回路構成例につき以下説明する。図10に示す例では、温度依存性を付与する回路を、ダイオードDと抵抗の直列接続で構成し、定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRを、ダイオードDのアノードに印加した。これに対し、実施の形態6に係る第2の回路構成例では、温度依存性を付与する回路と電源電圧との間にスイッチ素子を設け、このスイッチ素子の制御端子を定電圧発生回路VGENの出力部に接続する。そして、定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRをスイッチ素子の制御端子に印加し、電圧VRより低い一定の電圧が、温度依存性を付与する回路に印加される。すなわち、温度依存性を付与する回路をダイオードDと抵抗Rとの直列接続で構成する場合、定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRより低い一定の電圧がダイオードDのアノードに印加される。
スイッチ素子は、例えば、nチャンネルMOSトランジスタやnpn型バイポーラトランジスタで構成し得る。図11(a)は、スイッチ素子をnチャンネルMOSトランジスタN10で構成した1例を示す。図11(b)は、スイッチ素子をnpn型バイポーラトランジスタTRで構成した別の例を示す。
【0137】
図11(a)に示すように、電源電圧VDDとダイオードDのアノードとの間に直列にnチャンネルMOSトランジスタN10を設け、そのゲートに定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRを印加してもよい。すなわち、図11(a)に示す例では、ダイオードDのアノードには、nチャンネルMOSトランジスタN10のドレインが接続され、そのソースには電源電圧VDDが与えられ、そのゲートには上述の定電圧発生回路VRが発生する電圧VRが与えられる。これにより、ダイオードDのアノードには、電圧VRよりもnチャンネルMOSトランジスタN10のゲート閾値電圧Vt分だけ低い一定の電圧が印加される。
【0138】
また、図11(b)に示すように、電源電圧VDDとダイオードDのアノードとの間に直列にnpn型バイポーラトランジスタTRを設け、そのベースに定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRを印加してもよい。すなわち、図11(b)に示す例では、ダイオードDのアノードには、npn型バイポーラトランジスタTRのコレクタが接続され、そのエミッタには電源電圧VDDが与えられ、そのベースには上述の定電圧発生回路VRが発生する電圧VRが与えられる。これにより、ダイオードDのアノードには、電圧VRよりもnpn型バイポーラトランジスタTRのベース・エミッタ間電圧Vbe分だけ低い一定の電圧が印加される。
図11(a)および図11(b)に示す構成を採用すれば、定電圧発生回路VGENの電流能力を抑えることができ、この定電圧発生回路を簡略に構成することができる。
【0139】
さらに、実施の形態6に係るタイマー回路の第3の回路構成例につき説明する。この第3の回路構成例は、電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路と、この定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路と、このクロック発生回路の出力側に接続され、クロック信号CLKの電圧レベルを調整するレベルシフタとから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
【0140】
そして、この電源回路は、定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧の供給を受けるカレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続されると共に、定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧の供給を受け、この定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流をカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路とからなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。レベルシフタは、既知の回路構成で実現し得る。
【0141】
次に、この実施の形態6にかかるタイマー回路の第3の回路構成の1例を図12に示す。この第3の構成例は、上述の図10に示す第1の構成例とは、以下の点で異なる。図10に示す第1の構成例においては、電源電圧VDDをpチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースに印加したが、図12に示す第3の回路構成例は、定電圧発生回路VGENの出力部をダイオードDのアノードとカレントミラー回路のpチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースに接続し、定電圧発生回路VGENから出力された一定の電圧VRを、ダイオードDのアノードだけでなく、さらにpチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースに印加する。
更に、クロック発生回路CGENの出力側にレベルシフタLSFTを設けて構成する。このレベルシフタLSFTには、電源電圧VDDが供給され、クロック発生回路CGENから出力されるクロック信号の振幅を、いわゆるMOSレベル(0〜VDD)に変換するものである。
【0142】
この第3の構成例によれば、上述の第1の構成例において、クロック発生回路CGENは、電圧VRの振幅を有するクロック信号を出力し、レベルシフタLSFTは、このクロック発生回路CGENの出力信号の振幅をMOSレベルに変換する。ここで、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2のソースには一定の電圧VRが与えられるので、上述の第1の構成例に比較して、クロック発生回路CGENが発生するクロック信号の電源電圧依存性を一層排除することができる。
【0143】
さらに、実施の形態6に係るタイマー回路の第4の回路構成例につき説明する。この第4の回路構成例は、電源電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第一の電源回路と、定電圧発生回路の出力に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する第二の電源回路と、第一の電源回路と第二の電源回路との出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させ、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。
【0144】
そして、この第一及び第二の電源回路は、その回路構成を、異なるものとしてもよく、或いは同じものとしてもよい。第一の電源回路は、第一のカレントミラー回路と、この第一のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する第一の温度依存性を付与する回路とからなり、この第一の温度依存性を付与する回路は、電源電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。第二の電源回路は、第二のカレントミラー回路と、この第二のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する一次側電流を第二のカレントミラー回路に供給する第二の温度依存性を付与する回路とからなり、この第二の温度依存性を付与する回路は、定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0145】
更に、この第一及び第二の温度依存性を付与する回路は、その回路構成を、異なるものとしてもよく、或いは同じものとしてもよい。回路構成を同一とする場合、第一及び第二の温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得る。例えば、温度に依存した電流特性を有する整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。
更に、この温度に依存した電流特性を有する整流素子は、温度に依存した電流特性を示す1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0146】
すなわち、図13に、この実施の形態6にかかるタイマー回路の第4の回路構成の1例を示す。この第4の構成例は、前述の図2に示す実施の形態1に係るタイマー回路と、上述の図10に示す実施の形態6に係る第1の構成例とを組み合わせて構成されたものである。すなわち、図13において、ダイオードDA、抵抗RA、nチャンネルMOSトランジスタNA1〜NA3、pチャンネルMOSトランジスタPA1,PA2は、図2に示す構成におけるダイオードD、抵抗R、nチャンネルMOSトランジスタN1〜N3、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2に相当する。また、図13において、ダイオードDB、抵抗RB、nチャンネルMOSトランジスタNB1〜NB3、pチャンネルMOSトランジスタPB1,PB2は、図10に示す構成におけるダイオードD、抵抗R、nチャンネルMOSトランジスタN1〜N3、pチャンネルMOSトランジスタP1、P2に相当する。クロック発生回路CGENは、図10に示すものと同一である、図2に示すインバータI1〜I3、容量C1〜C3、バッファ回路Bから構成される。
【0147】
この第3の構成によれば、pチャンネルMOSトランジスタPA2に流れる電流は、電源電圧VDDに対する依存性と温度依存性を有する。また、pチャンネルMOSトランジスタPA1に流れる電流は、電源電圧VDDに対する依存性を持たず、温度依存性のみを有する。したがって、電源電圧VDDに対する感度、すなわち依存性の特性を調整することができる。
【0148】
<実施の形態7>
以下、この発明にかかる実施の形態7を説明する。
上述の実施の形態1ないし6では、クロック信号のクロック周期、すなわちタイマー周期に温度依存性を意図的に持たせたが、この温度依存性は、温度が上昇した場合その周期が減少し、温度が低下した場合その周期が増加するものであった。そして、クロック発生回路に電流を供給する電源回路が、温度上昇に伴いその電源電流を増加させることで、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、一方、温度下降に伴いその電源電流を減少させることで、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させるよう、タイマー回路のタイマー周期が温度依存性を有していた。
【0149】
本実施の形態7に係るタイマー回路は、温度変化に対するタイマー周期の変化率を意図的に大きくとるようモディファイされたものである。すなわち、上述の実施の形態1ないし6のタイマー回路と比較して、本実施の形態7に係るタイマー回路は、温度が下降した場合その周期の増加分をさらに大きくし、温度が上昇した場合その周期の減少分をさらに大きくするものである。そして、クロック発生回路に電流を供給する電源回路が、温度下降に伴いその電源電流を大きく減少させることで、クロック周期すなわちタイマー周期を大きく減少させ、一方、温度上昇に伴いその電源電流を大きく増加させることで、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させるよう、タイマー回路のタイマー周期が大きな温度依存性を有する。
【0150】
このように、温度変化に対するタイマー周期の変化率を大きくした場合、温度低下に伴い電源回路からの電源電流が大きく減少する。このため、場合によって、電源電流が大きく減少してゼロになる可能性が在る。電源電流がゼロになった場合、タイマー回路は作動しなくなる。
従って、電源電流がゼロになる可能性がある条件でタイマー回路を設計する場合、温度低下に伴い電源回路からの電源電流がゼロになるのを回避するため、電源回路からクロック発生回路への最低限の電源電流を補償するための電流補償回路を、電源回路に付加的に設けることができる。但し、この補償電流は、温度依存性を有しないことが条件となる。そうすることで、温度低下に伴い、温度依存性を有する主電源電流がゼロになっても、温度依存性を有しない補償電流が常にクロック発生回路へ供給されるため、タイマー回路は、この補償電流に基づくクロック周期すなわちタイマー周期を有するクロック信号を常に出力し、タイマー回路が温度の低下により停止することを避けることが可能となる。よって、補償電流は、温度が低下した場合において必要となる最低限補償されるべく電流値以上であることが必要で、低温において許容される最大限のタイマー周期かそれ以下のタイマー周期を提供するものであることが必要である。
【0151】
尚、クロック発生回路への温度依存性を有する電源電流がゼロにならない条件でタイマー回路を設計する場合、電流補償回路は必ずしも必要ではない。したがって、電流補償回路を設けなくともよい。
このような、本実施の形態7に係るタイマー回路は、前記実施の形態1乃至6に記載のように、様々な回路や装置に適用し得る。例えば、半導体記憶装置に適用する場合、メモリーセルのホールド特性は、高温条件下に比較して常温或いは低温で良くなる傾向を示す。従って、タイマー回路の逆温度特性周波数を、常温或いは低温条件下に比較して高温条件下で非常に大きく、例えば1桁程度大きく設定することが必要となる場合がある。このような場合、タイマー回路のタイマー周期に前述の逆温度特性を付与することが望ましい。
従って、本実施の形態7では、前述の逆温度特性および電流補償回路を有するタイマー回路を提供する。
【0152】
本実施の形態7に係るタイマー回路の第1の回路構成例につき説明する。この第1の回路構成例は、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、電源回路回路からの電源電流に基づき、温度依存性を有する周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度上昇に伴いその電源電流を増加させて、クロック周期すなわちタイマー周期を減少させ、或いは温度下降に伴い電源電流を減少させて、クロック周期すなわちタイマー周期を増加させる。そして、温度変化に伴う電源電流の変化率を大きく設定する。
【0153】
そして、この電源回路は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度依存性を有する電流をカレントミラー回路の一次側に供給する温度依存性を付与する回路と、カレントミラー回路の一次側に接続され、温度に依存しない補償電流をカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路とからなり、温度依存性を有する電源電流および温度依存性を有しない補償電流に基づき、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
更に、この温度依存性を付与する回路は、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成し得るが、必ずしも温度依存性は一定である必要は無く、温度依存性は可変であってよい。温度依存性を付与する回路を、一定の温度依存性すなわち一定の温度特性を有する回路で構成する場合、例えば、温度に依存した電流特性を有する1または複数の整流素子と抵抗Rとの直列接続で構成し得る。但し、温度変化に伴う電源電流の変化率を大きく設定するため、複数の整流素子を直列接続に接続することが好ましい。一方、温度依存性を可変にする場合、例えば前記実施の形態2または3で開示した回路構成を適用できる。
【0154】
前記整流素子は、温度上昇に伴い整流素子を流れる電流が増加する整流素子であり、正の温度特性を有するダイオードで構成し得る。正の温度特性を有するダイオードは、その順方向の障壁電位Vfが温度上昇により減少することにより、順方向電流が増加する。よって、整流素子は、正の温度特性を有する1または複数の直列接続したダイオードDで構成し得る。すなわち、前述した実施の形態1乃至6で使用したダイオードと同一の正の温度特性を有するダイオードで構成し得る。
この逆温度依存性を付与する回路が、大きな温度依存性を付与する回路である場合、温度が低くなると、温度依存性を付与する回路からカレントミラー回路の一次側に供給される温度依存性を有する電流がゼロになる場合がある。この場合でも、補償電流供給回路が、温度に依存しない補償電流を常にカレントミラー回路の一次側に供給するので、タイマー回路が停止することはない。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0155】
この実施の形態7に係るタイマー回路の第1の回路構成を実現するため各種の回路例が挙げられるが、その一例を図14に示す。第1の回路構成例は、温度依存性を付与する回路の構成と補償電流供給回路を設けた点で、実施の形態1に係るタイマー回路の回路構成とは異なるが、その他の回路構成は、同じである。温度依存性を付与する回路は、正の温度特性を有する複数のダイオードDと抵抗Rとの直列接続からなり、一方、補償電流供給回路は、電源電圧VDDとカレントミラー回路の一次側との間に直列接続された抵抗R1からなる。図14では、直列接続された3つのダイオードDが示されているが、そのダイオードDの段数は、調整可能であり、3つに限るものではない。
【0156】
ダイオードDの段数を増やすことで、温度特性が強くなり、温度変化に対する電流変化率が大きくなる。すなわち、ダイオードDの段数を増加した場合、温度下降に伴う電源電流の減少率は大きくなり、クロック周期すなわちタイマー周期の増加率も大きくなる。そして、温度上昇に伴う電源電流の増加率も大きくなり、クロック周期すなわちタイマー周期の減少率も大きくなる。よって、ダイオードDの段数を増加した場合であって、大きく温度降下した場合、温度依存性を付与する回路からカレントミラー回路の一次側に供給される電流がゼロになる場合がある。しかしながら、電源電圧VDDとカレントミラー回路の一次側との間に直列接続された抵抗R1からなる補償電流供給回路が、温度に依存しない補償電流をカレントミラー回路の一次側に常に供給するため、タイマー回路は停止しない。
【0157】
一方、ダイオードDの段数を減らすことで、温度依存性が弱くなり、温度変化に対する電流変化率が小さくなる。すなわち、ダイオードDの段数を減少した場合、温度下降に伴う電源電流の減少率は小さくなり、クロック周期すなわちタイマー周期の増加率も小さくなる。そして、温度上昇に伴う電源電流の増加率も小さくなり、クロック周期すなわちタイマー周期の減少率も小さくなる。
複数のダイオードDと抵抗Rとの直列接続からなる温度依存性を付与する回路からカレントミラー回路の一次側に供給される温度依存性を有する電流値I1が、補償電流供給回路から供給される温度依存性を有しない補償電流値I2に対し大きくなるよう、ダイオードDの段数を調整し得る。例えば電流値I1を電流値I2の約10倍にした場合、1桁程度の大きな逆温度特性が得られる。すなわち、高温時に比較して、常温或いは低温時では、クロックの周期すなわちタイマーの周期が1桁程度の大きくなる。
更に、本実施の形態7にかかるタイマー回路の第1の回路構成例は、カレントミラー回路の出力側にクロック発生回路CGENを有する。このクロック発生回路CGENの回路構成は、前記実施の形態1にかかるタイマー回路のクロック発生回路と同一回路構成である。すなわち、クロック発生回路CGENは、図2に示すインバータI1〜I3、容量C1〜C3、およびバッファ回路Bから構成される。
前記同図において、上述の図2に示す実施の形態1にかかるタイマー回路の構成要素と共通する要素には、同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0158】
本実施の形態7に係る逆温度特性を有するタイマー回路の第2の回路構成例につき説明する。この第2の回路構成例は、電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路と、この定電圧発生回路に接続され、定電圧発生回路から出力された定電圧に基づき、温度依存性が付与された電源電流を発生する電源回路と、この電源回路の出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するクロック発生回路とから構成される。ここにおいて、電源回路は、温度依存性を有し、温度下降に伴いその電源電流を大きく減少させて、クロック周期すなわちタイマー周期を大きく増加させ、一方、温度上昇に伴い電源電流を大きく増加させ、クロック周期すなわちタイマー周期を大きく減少させる。
【0159】
そして、この電源回路は、定電圧発生回路に接続され、この定電圧発生回路から出力された定電圧のレベルを降下する回路素子と、第一のカレントミラー回路と、第一のカレントミラー回路の一次側に接続されると共に、定電圧のレベルを降下する回路素子に接続され、レベルが降下した定電圧の供給を受け、この定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路と、この温度依存性を付与する回路に対し並列に、第一のカレントミラー回路の一次側に接続され、温度に依存しない補償電流を第一のカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路からなり、温度依存性を有する一次側電流に応じて、間接的に温度依存性が付与された電源電流を二次側に発生する。
【0160】
更に、この温度依存性を付与する回路は、第二のカレントミラー回路で構成し得る。
更に、この第二のカレントミラー回路の一次側を、第一の電界効果型トランジスタと抵抗素子との直列接続から構成し、その二次側を、第二の電界効果型トランジスタと正の温度特性を有する整流素子との直列接続から構成し得る。第一の電界効果型トランジスタのゲートと、第二の電界効果型トランジスタのゲートは、第二のカレントミラー回路の入力に共通接続される。温度特性を有する整流素子とは、温度上昇に伴い障壁電位が下がり、整流素子を流れる電流が増加する整流素子である。温度特性を有する整流素子は、正の温度特性を有するダイオードの複数段で構成し得る。正の温度特性を有するダイオードは、その順方向の障壁電位Vfが温度上昇により減少することにより、順方向電流が増加する。
【0161】
定電圧のレベルを降下する回路素子は、例えば、前記電源電圧VDDと前記温度依存性を付与する回路との間に直列に接続され、かつそのゲートが、定電圧発生回路の出力に接続された電界効果型トランジスタで構成し得る。また、電界効果型トランジスタに代え、定電圧のレベルを降下する回路素子は、コレクタが電源電圧VDDに接続され、エミッタが温度依存性を付与する回路に接続され、ベースが定電圧発生回路の出力に接続されたバイポーラトランジスタで構成し得る。
【0162】
この温度依存性を付与する回路は、クロック発生回路に対し大きな温度依存性を付与する回路であるため、温度が低くなると、温度依存性を付与する回路からカレントミラー回路の一次側に供給される温度依存性を有する電流がゼロになる場合がある。この場合、補償電流供給回路が、温度に依存しない補償電流を常にカレントミラー回路の一次側に供給するので、タイマー回路が停止することはない。
一方、クロック発生回路は、電源回路の出力側すなわちカレントミラー回路の二次側に接続され、カレントミラー回路の二次側の負荷として作用するリングオシレータと、このリングオシレータの出力側に接続され、温度に依存した周期を有するクロック信号CLKを発生するバッファ回路Bとから構成し得る。
【0163】
この実施の形態7に係るタイマー回路の第2の回路構成は、様々な回路構成例で実現し得るが、その一例を図15に示す。電源電圧に基づき定電圧を発生する定電圧発生回路の一例としてバンドギャップ回路BGCを使用し得る。バンドギャップ回路BGCの出力は、pチャンネルMOSトランジスタP1のゲートに接続される。このpチャンネルMOSトランジスタP1は、電源電圧VDDと温度依存性を付与する回路の入力側との間に直列に接続される。温度依存性を付与する回路は、第二のカレントミラー回路100で構成し得る。第二のカレントミラー回路100の一次側は、nチャンネルMOSトランジスタM1と第一の抵抗素子R1との直列接続で構成される。第二のカレントミラー回路100の二次側は、nチャンネルMOSトランジスタM2とダイオードDとの直列接続で構成される。尚、図15に示した例では、温度依存性を有する整流素子として、ダイオードDを一段設けたが、ダイオードDを複数段設けてもよい。この場合、電源電流の温度依存性が非常に大きくなり、温度変化に対し非常に大きな電源電流変化率を得ることができる。
【0164】
第二のカレントミラー回路100の二次側は、第一のカレントミラー回路50の一次側に接続する。補償電流供給回路は、グランドと前記第一のカレントミラー回路50の一次側との間に直列に接続された、第二の抵抗素子R2から構成し得る。したがって、温度依存性を付与する回路を構成する第二のカレントミラー回路100と、補償電流供給回路を構成する第二の抵抗素子R2は、共に並列に第一のカレントミラー回路50の一次側に接続される。
【0165】
第一のカレントミラー回路50は、3つのpチャンネルMOSトランジスタP2、P3、P4および2つのnチャンネルMOSトランジスタN1、N2から構成し得る。pチャンネルMOSトランジスタP2〜P4のソースは共に電源電圧VDDに接続される。これらpチャンネルMOSトランジスタP2〜P4のゲートは、pチャンネルMOSトランジスタP2のドレインと接続される。pチャンネルMOSトランジスタP1のドレインは、前記第二のカレントミラー回路100の2次側および電流補償回路を構成する第二の抵抗素子R2に接続される。pチャンネルMOSトランジスタP4のドレインは、クロック発生回路CGENに接続される。ここで、pチャンネルMOSトランジスタP2とpチャンネルMOSトランジスタP3の相互コンダクタンスgm2、gm3は共に等しい。pチャンネルMOSトランジスタP4の相互コンダクタンスgm4は、pチャンネルMOSトランジスタP2の整数倍とする。pチャンネルMOSトランジスタP2、P4は、クロック発生回路CGENのインバータの電源ノードに接続される。
【0166】
一方、nチャンネルMOSトランジスタN1、N2のソースは共にグランドに接続される。nチャンネルMOSトランジスタN1、N2のゲートは、nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインに接続される。nチャンネルMOSトランジスタN2のドレインは、クロック発生回路CGENのインバータの各々のグランドノードに接続される。nチャンネルMOSトランジスタN1のドレインは、上述のpチャンネルMOSトランジスタP3のドレインに接続されている。ここで、nチャンネルMOSトランジスタN2の相互コンダクタンスgm6は、インバータに電源電位を与えるよう適切な値に設定され、nチャンネルMOSトランジスタN1の相互コンダクタンスgm5は、nチャンネルMOSトランジスタN2の整数倍とする。nチャンネルMOSトランジスタN1,N2は、インバータにグランド電位を供給する。
【0167】
前記バンドギャップ回路BGCの回路構成の一例を図16に示す。バンドギャップ回路BGCは、抵抗素子R、2つのnチャンネルMOSトランジスタN11、N12、および2つのpチャンネルMOSトランジスタP11、P12から構成し得る。pチャンネルMOSトランジスタP11、P12のソースは、電源電圧VDDに接続される。pチャンネルMOSトランジスタP11、P12のゲートは、pチャンネルMOSトランジスタP12のドレインに接続され、このドレインはバンドギャップ回路BGCの出力に接続される。一方、nチャンネルMOSトランジスタN11のソースは、グランドに直接接続され、nチャンネルMOSトランジスタN12のソースは、抵抗素子Rを介してグランドに接続される。nチャンネルMOSトランジスタN11、N12のゲートは、nチャンネルMOSトランジスタN11のドレインに接続され、このドレインは、pチャンネルMOSトランジスタP11のドレインに接続される。
【0168】
すなわち、nチャンネルMOSトランジスタN11およびpチャンネルMOSトランジスタP12はダイオード接続され、かつnチャンネルMOSトランジスタN12をグランドとの間に抵抗素子Rを接続することで、電源電圧及び温度に依存しない定電圧を出力する。
図16に示した回路は、定電圧回路の一例であり、他の回路構成でも適用し得る。すなわち、電源電圧及び温度に依存しない定電圧を出力する回路か、或いは僅かに温度依存しても、補償できる程度であれば問題無い。
【0169】
図14及び図15に示した本実施の形態7に係る前述の第一及び第二の回路構成例により得られる温度特性曲線をそれぞれ図17(a)及び図17(b)に示す。
図17(a)及び図17(b)に示す本実施の形態7に係るタイマー回路の前述の第一及び第二の回路構成例の温度変化に対する電源電流の変化率は、非常に大きく、温度特性曲線は大きく勾配を有する。具体的には、高温時に比較して低温時あるいは常温時では、クロック発生回路が出力するクロックの周期すなわちタイマー周期が約一桁異なる。そして、ある温度T1以下の温度では、クロック発生回路が出力するクロックの周期すなわちタイマー周期が温度に依存せず一定となる。これは、温度T1以下で、温度依存性を付与する回路から出力される温度依存性を有する電流がゼロとなり、補償電流供給回路から供給された温度に依存しない補償電流のみが、クロック発生回路に供給され、補償電流に基づくタイマー周期が得られることを示す。
【0170】
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述の実施の形態1ないし7では、ダイオードの温度特性をタイマー周期に反映させるように構成したが、これに限定されることなく、温度の上昇に伴って電流が増加する特性を有するものであれば、どのような素子を用いてもよい。
【0171】
また、上述の実施の形態1ないし7では、nチャンネルMOSトランジスタN1,N3からなるカレントミラー回路と、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2からなるカレントミラー回路を設けたが、これに限定されることなく、何れかのみを設けてもよい。
さらに、上述の実施の形態1ないし4では、pチャンネルMOSトランジスタP1,P2からなるカレントミラー回路の一次側の負荷としてnチャンネルMOSトランジスタN2を設けたが、これに限定されることなく、ダイオードDおよび抵抗Rに相当する要素をグランドとpチャンネルMOSトランジスタP1との間に設けてもよい。
【0172】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を得ることができる。
すなわち、この発明にかかるタイマー回路によれば、温度に依存した電流特性を有する整流素子を有し、前記整流素子を流れる電流に応じた電源電流を発生する電源回路と、前記電源回路から電源の供給を受けてクロック信号を発生するクロック発生回路と、を備えたので、温度の上昇に伴ってタイマー周期を減少させ、温度の低下に伴ってタイマー周期を増加させることが可能となる。
また、この発明にかかる半導体記憶装置によれば、ワースト条件下でリフレッシュ動作を保障しながら、ティピカル条件下での過剰なリフレッシュ動作を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかるタイマー回路を備えた半導体記憶装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1にかかるタイマー回路の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1にかかるタイマー回路の動作原理を説明するための特性図である。
【図4】この発明の実施の形態1にかかるタイマー周期の温度依存性を示す特性図である。
【図5】この発明の実施の形態2にかかるダイオードのバイパス回路の構成例を示す回路図である。
【図6】この発明の実施の形態3にかかるタイマー回路の意義を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】この発明の実施の形態3にかかるタイマー回路の特徴部を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態4にかかるタイマー回路の構成を示す回路図である。
【図9】この発明の実施の形態5にかかる半導体記憶装置が備えるワードパルス発生回路の構成を示す回路図である。
【図10】この発明の実施の形態6にかかるタイマー回路の第1の構成例を示す回路図である。
【図11】この発明の実施の形態6にかかるタイマー回路の第2及び第3の構成例を示す回路図である。
【図12】この発明の実施の形態6にかかるタイマー回路の第3の構成例を示す回路図である。
【図13】この発明の実施の形態6にかかるタイマー回路の第4の構成例を示す回路図である。
【図14】この発明の実施の形態7にかかるタイマー回路の第1の構成例を示す回路図である。
【図15】この発明の実施の形態7にかかるタイマー回路の第2の構成例を示す回路図である。
【図16】図15のタイマー回路に使用し得るバンドギャップ回路の回路構成例を示す回路図である。
【図17】図14及び図15に示すタイマー回路のタイマー周期の温度依存性を示す特性図である。
【図18】従来技術にかかるタイマー回路の構成例を示す図である。
【図19】従来技術にかかるタイマー周期の温度依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 アドレス入力系
3 パルスジェネレータ
4 リフレッシュ制御回路
5 アドレスマルチプレクサ
6 メモリセルアレイ
7 ロウデコーダ
8 カラムデコーダ
9 センスアンプ・リセット回路
10 I/Oバッファ
11 R/W制御回路
12 ラッチ制御回路
13 ロウ制御回路
14 カラム制御回路
15 ブースト電源
16 基板電圧発生回路
17 リファレンス電圧発生回路
D,D1〜D3 ダイオード
R,R1,R2,R10,R20 抵抗
N1〜N6,N10 nチャンネルMOSトランジスタ
P1,P2,P10 pチャンネルMOSトランジスタ
TR npn型バイポーラトランジスタ
I1〜I3,I10〜I30 インバータ
C1〜C3,C10〜C30 容量
B バッファ
F1,F2,F10〜F30 ヒューズ
G ゲート回路
G1〜G3 論理積ゲート
G4,G5 論理和ゲート
H ヒューズ回路
DLY 遅延回路
NA 否定的論理積ゲート
INV インバータ
TIM タイマー回路
BIC バイナリカウンタ
MAX マルチプレクサ
VGEN 定電圧発生回路
CGEN クロック発生回路
LSFT レベルシフタ

Claims (2)

  1. 電源電圧とグランド電圧との間に接続される第1のカレントミラー回路と、
    正の温度特性を有する複数のダイオードと抵抗との直列接続からなり、前記電源電圧と前記第一のカレントミラー回路の一次側との間に接続されると共に、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路と、
    前記電源電圧と前記カレントミラー回路の一次側との間に直列に接続されると共に、前記温度依存性を付与する回路に対し並列に接続される抵抗からなり、温度に依存しない補償電流を前記第1のカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路と、
    前記第1のカレントミラー回路の二次側に接続され、該第1のカレントミラー回路の二次側に流れる二次電流に基づき、温度依存性を有する周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなるタイマー回路。
  2. 電源電圧及びグランド電圧との間に接続される第1のカレントミラー回路と、
    前記電源電圧のレベルを降下させる回路素子と、
    前記回路素子と前記グランド電圧との間に接続される抵抗を有する第1の電流パスと、前記グランド電圧と前記第一のカレントミラー回路の一次側との間に接続されるダイオードを有する第2の電流パスとを有する第2のカレントミラー回路からなり、前記回路素子からレベルが降下した定電圧の供給を受け、この定電圧に基づき、温度依存性を有する一次側電流を第一のカレントミラー回路に供給する温度依存性を付与する回路と、
    前記グランド電圧と前記カレントミラー回路の一次側との間に直列接続されると共に、前記温度依存性を付与する回路に対し並列に接続される抵抗からなり、温度に依存しない補償電流を前記第1のカレントミラー回路の一次側に供給する補償電流供給回路と、
    前記第1のカレントミラー回路の二次側に接続され、該第1のカレントミラー回路の二次側に流れる二次電流に基づき、温度依存性を有する周期を有するクロック信号を発生するクロック発生回路とからなるタイマー回路。
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