JP3866359B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、作動媒体としてハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒を、冷凍機油としてこの冷媒と相溶性のある油を用いる空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図28は、従来の空気調和装置の冷媒回路図で、図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は暖房時絞り装置(以下第2の絞り装置という)、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは冷房時絞り装置(以下第1の絞り装置という)、9は、熱源機Aの熱源機側熱交換器3側の一端と室内機B、C、Dの第1の絞り装置8b、8c、8d側の一端とを接続する液側接続冷媒配管、10は、熱源機Aの上記切換弁2側の一端と室内機B、C、Dの室内機側熱交換器7b、7c、7d側の一端とを接続するガス側接続冷媒配管、11,12は、合成ゼオライトなどを主成分とする乾燥剤を円筒容器や配管内に内蔵させた、冷媒回路中に混入した水分を吸湿するドライヤ、13,14b、14c、14dは、細かい網目状のフィルタを円筒容器や配管内に内蔵してスラッジを捕捉するスラッジフィルタである。
【0003】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。図中実線矢印が冷房時の流れを、破線矢印が暖房時の流れを示す。まず、冷房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2を経て熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。さらに、冷房時全開の第2の絞り装置6、液側接続冷媒配管9をへて、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dの出口の過熱度が一定範囲になるように制御される第1の絞り装置8b、8c、8dによって、低圧の気液ニ相状態まで絞られる。低圧の気液ニ相冷媒は室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入して、室内の空気と熱交換してガス化し、ガス側接続冷媒配管10、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0004】
暖房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2、ガス側接続冷媒配管10を経て、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入し、室内の空気と熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。室内側熱交換器7b、7c、7dを出た液冷媒はほとんど全開状態の第1の絞り装置7b、7c、7dで少し減圧され、液側接続冷媒配管9をへて第2の絞り装置6に達し、ここで低圧の気液ニ相状態まで絞られる。低圧の気液ニ相冷媒は熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換してガス化し、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0005】
以上のような冷媒回路において、作動媒体としてハイドロクロロフルオロカーボン系の冷媒の代りに最近ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒が用いられてきた。ところが、ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒は塩素成分がないため、冷凍機油として用いられる従来の鉱油とは相溶性がなく、アキュムレ−タ4内部で液冷媒と分離して、上部に浮かんでしまい、油戻し穴5から冷凍機油が圧縮機1へ戻らなくなる。したがって、アキュムレ−タに大量の液冷媒を溜め、かつ圧縮機1をモ−タで駆動する空気調和装置においては、ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒と相溶性があり、絶縁性に優れたポリエステル油またはポリエ−テル油が一般的に用いられる。
【0006】
ところが、これらポリエステル油やポリエ−テル油は水分を吸湿して、圧縮機1の摺動部のような高温状態の許におかれると加水分解したり、酸素や冷媒回路構成品を加工する際に混入する加工油や洗浄剤の残成分により劣化するおそれがある。特に、ポリエ−テル油に使用される添加剤のうち摩耗防止剤は一般に活性度の高いエステル系のものでポリエ−テル油が加水分解しなくてもこの添加剤が加水分解し高温状態の圧縮機1の摺動部において熱劣化する。
【0007】
その際に発生するこれら劣化生成物は冷凍機油中に固体として存在するものと、溶けこんで存在するものとがある。この固体成分と溶解成分のいずれも高温高圧のガス冷媒が圧縮機1から吐出されると、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出される。上記冷凍機油の劣化生成物は冷媒とともに凝縮器(冷房時は熱源機側熱交換器3、暖房時は室内機側熱交換器7b、7c、7d)へ流入し、冷媒はここで液化する。冷媒が液化して冷媒の濃度が高まると、冷媒とともに流れていた冷凍機油中に溶けこんでいた冷凍機油の劣化生成物は溶けこめなくなり、固体として析出するものと直接配管の管壁に析出するものが出現する。
【0008】
これら新たに析出された劣化生成物は元から固体として存在していた劣化生成物とともに第1の絞り装置8b、8c、8d、第2の絞り装置6へ流入する。冷媒回路構成品を加工する際に混入する加工油や洗浄剤の残成分の中のハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒と相溶性の無いものが配管の管壁に皮膜を形成し、この非相溶成分がバインダ−となって、上記冷凍機油の劣化生成物が配管の管壁に付着する。特に、急に、流路断面積が変化する毛細管などの絞り装置では、流れに淀みができ、この冷凍機油の劣化生成物の付着が著しい。このようにして、冷凍機油中に固体として存在する冷凍機油劣化物はスラッジとして第1の絞り装置8b、8c、8d及び第2の絞り装置6に付着する。また、アキュムレ−タ4内部に液冷媒が溜まっている場合、油戻し穴5にも絞り装置と同様に冷凍機油の固体もしくは溶解成分である劣化生成物が析出・付着する。
【0009】
以上のようなスラッジ付着の対策として、合成ゼオライトなどを主成分とする乾燥剤を円筒容器や配管内に内蔵させたドライヤ11,12が切換弁2とアキュムレ−タ4との間の冷媒配管、及び第1の絞り装置8b、8c、8dと第2の絞り装置6との間の液側接続冷媒配管9に設けられ、そして、細かい網目状のフィルタを円筒容器や配管内に内蔵したスラッジフィルタが、熱源機側熱交換器3と第2の絞り装置6との間の冷媒配管、及び室内側熱交換器7b、7c、7dと第1の絞り装置8b、8c、8dとの間の冷媒配管に設けられる。
【0010】
切換弁2とアキュムレ−タ4との間に設けられたドライヤ11には、冷房時は室内機側熱交換器7b、7c、7dから、暖房時は熱源機側熱交換器3から切換弁2を経てガス冷媒が流入し、ガス冷媒中に含まれる水分が吸収される。第1の絞り装置8b、8c、8dと第2の絞り装置6との間の液側接続冷媒配管9に設けられたドライヤ12には、冷房時は熱源機側熱交換器3から、ほとんど全開の第2の絞り装置6をへて、暖房時は室内機側熱交換器7b、7c、7dから、ほとんど全開の第1の絞り装置8b、8c、8dをへて、ともに少し減圧された液単相流の冷媒が流入する。従ってドライヤ12内の圧力損失は小さくて流れが静かになり充分に水分が吸収される。
【0011】
熱源機側熱交換器3と第2の絞り装置6との間の冷媒配管に設けられたスラッジフィルタ13において、冷房時に熱源機側熱交換器3へ冷媒とともに流入した冷凍機油の劣化生成物と、この熱源機側熱交換器3での冷媒の液化及び流速の低下により析出・付着した冷凍機油中に溶けこんでいた劣化生成物とがスラッジとして捕捉される。また、室内側熱交換器7b、7c、7dと第1の絞り装置8b、8c、8dとの間の冷媒配管に設けられたスラッジフィルタ14b、14c、14dにおいて、暖房時に室内側熱交換器7b、7c、7dへ冷媒とともに流入した冷凍機油の劣化生成物と、これら室内側熱交換器7b、7c、7dでの冷媒の液化及び流速の低下により析出・付着した冷凍機油中に溶けこんでいた劣化生成物とがスラッジとして捕捉される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなドライヤを用いた従来の空気調和装置においては、ドライヤ11を冷媒ガスが通過することで吸入圧力損失が発生し、蒸発能力が低下し、逆に蒸発能力の低下を抑えようとするとドライヤ11を大形化する必要がある。また、冷媒配管の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施されていないと酸化スケ−ルが発生し、それが運転時にドライヤ11,12に流入し、流路が閉塞したり、ドライヤ11が粉砕したりする危険性があった。さらに、圧縮機起動、冷暖房切換、デフロスト開始・終了などの過渡的な運転時に生ずる急激な液バックや、冷媒液の激しい流れによりドライヤ11,12が粉砕する危険性もあった。
【0013】
また、上記のようなスラッジフィルタを設置した従来の空気調和装置においては、熱源機側熱交換器3と第2の絞り装置6との間及び室内側熱交換器7b、7c、7dと第1の絞り装置8b、8c、8dとの間の全ての位置にスラッジフィルタを設置する必要があり、空気調和装置全体が大形化するという問題点があった。また、冷房時に熱源機側熱交換器3と第2の絞り装置6との間のスラッジフィルタ13で捕捉されたスラッジは、流れが暖房に切換わると剥離して、熱源機側熱交換器3及び切換弁2を経由してアキュムレ−タ4に流入し、油戻し穴5が閉塞される。同様に暖房時に室内側熱交換器7b、7c、7dと第1の絞り装置8b、8c、8dとの間のスラッジフィルタ14b、14c、14dで捕捉したスラッジは、流れが冷房に切換わると剥離して、室内側熱交換器7b、7c、7d及び切換弁2を経由してアキュムレ−タ4に流入し、油戻し穴5が閉塞される。さらに、冷媒配管の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施されていないと酸化スケ−ルが発生し、それが運転時にスラッジフィルタ13,14b、14c、14dに流入し、流路が閉塞したり、スラッジフィルタを傷めたりする危険性もあった。
【0014】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒を作動流体とし、この冷媒と相溶性のある油を冷凍機油として用いても、冷凍機油の劣化生成物が生じにくく、例え劣化生成物が生じたとしても、これによる不具合のない信頼性の高い空気調和装置を得ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0021】
請求項1に係るこの発明の空気調和装置は、圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器より構成された主冷媒回路を備え、ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒を作動媒体として用い、この冷媒と相溶性のある油を冷凍機油として用いる空気調和装置において、上記圧縮機吐出部に油分離器を設け、分離した冷凍機油を圧縮機吸入部に戻す返油バイパス回路と、上記返油バイパス回路途中に冷凍機油劣化物を補足するスラッジフィルタを設けたものである。
【0023】
請求項2に係るこの発明の空気調和装置は、請求項1に記載の発明において、返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に冷凍機油を冷却するバイパス熱交換器を設けたものである。
【0024】
請求項3に係るこの発明の空気調和装置は、請求項1に記載の発明において、返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に液冷媒を注入する液冷媒注入回路を設けたものである。
【0025】
請求項4に係るこの発明の空気調和装置は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、返油バイパス途中のスラッジフィルタを、水分を吸収しかつスラッジフィルタ機能を有するドライヤとしたものである。
【0027】
請求項5に係るこの発明の空気調和装置は、請求項2に記載の発明において、バイパス熱交換器の全部または一部として熱源機側熱交換器の最下部を通す構成としたものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図1によって説明する。図1はこの実施の形態1にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0033】
15は第2の絞り装置6と液側接続冷媒配管9との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられたバイパス絞り装置(以下第3の絞り装置という)、18aはバイパス回路15の第3の絞り装置17より下流の部分と、第2の絞り装置6と熱源機側熱交換器3との間の部分とが熱交換する第1のバイパス熱交換器、18bはバイパス回路15の第3の絞り装置17より下流の部分と、第2の絞り装置6と液側接続冷媒配管9との間の部分とが熱交換する第2のバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流でかつ第1、第2のバイパス熱交換器18a、18bの上流の部分に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた吸入圧力検出手段である。
【0034】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。まず、冷房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2を経て熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。さらに、冷房時全開の第2の絞り装置6、液側接続冷媒配管9をへて、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dの出口の過熱度が一定範囲になるように制御される第1の絞り装置8b、8c、8dによって、低圧の気液ニ相状態まで絞られる。低圧の気液ニ相冷媒は室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入して、室内の空気と熱交換してガス化し、ガス側接続冷媒配管10、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0035】
また、熱源機側熱交換器3から全開状態の第2の絞り装置6を通過した液冷媒一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15ではドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となる。この低温低圧の気液ニ相冷媒は、バイパス熱交換器18a、18bで、熱源機側熱交換器3を出た高温高圧の液冷媒と、また第2の絞り装置6を出た高温高圧の液冷媒と熱交換し、ガス化して、切換弁2と圧縮機1との間で、室内機B、C、Dを経た冷媒と合流し、圧縮機1へ戻る。一方、熱源機側熱交換器3を出た液冷媒は第1のバイパス熱交換器18aで冷却され、バイパス回路15に流入する液冷媒は熱源機側熱交換器3を出た液冷媒より温度が低下する。また、その冷媒は更に第2の絞り装置6を経て、第2のバイパス熱交換器18bで冷却され、液側接続冷媒配管9に流入する液冷媒は充分に過冷却が取られる。よって、液側接続冷媒配管9の長さが長く、ここを流れる間に冷媒の圧力降下が大きくても、また室内機B、C,、Dが熱源機Aより上に設置され液側接続冷媒配管内の液冷媒の重力の影響が大きくても、第1の絞り装置8a、8b、8cに流入する冷媒は液状態を確保することができ、安定した運転が可能である。
【0036】
暖房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2、ガス側接続冷媒配管10を経て、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入し、室内の空気と熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。室内側熱交換器7b、7c、7dを出た液冷媒は暖房時殆ど全開の第1の絞り装置7b、7c、7dで少し減圧して、液側接続冷媒配管9をへて第2の絞り装置6に達し、ここで低圧の気液ニ相状態まで絞られる。低圧の気液ニ相冷媒は熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換してガス化し、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0037】
また、室内機側熱交換器7b、7c、7dから全開状態の第1の絞り装置8a、8b、8c、液側接続冷媒配管9を通過した液冷媒の一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15ではドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となる。この低温低圧の気液ニ相冷媒は、バイパス熱交換器18bで液側接続冷媒配管9を出た高温高圧の液冷媒と、バイパス熱交換器18aで第2の絞り装置6で絞られた低圧の気液ニ相冷媒と熱交換し、ガス化して、切換弁2と圧縮機1との間で、熱源機側熱交換器3を経た冷媒と合流し、圧縮機1へ戻る。一方、液側接続冷媒配管9を出た液冷媒は第2のバイパス熱交換器18bで冷却され、バイパス回路15に流入する液冷媒は液側接続冷媒配管9を出た液冷媒より温度が低下し、第2の絞り装置6に流入する冷媒は液状態を確保することができ、安定した運転が可能である。
【0038】
次に、ドライヤ16の作用について説明する。圧縮機1を吐出した冷媒・冷凍機油中に含まれる水分は、飽和上限以下であればバイパス回路15の起点に達するまで変化しない。この点から冷房時には室内側熱交換器7b、7c、7dを、暖房時には熱源機側熱交換器3を経由して、切換弁2をへてバイパス回路15との合流点にいたる主冷媒回路では、それ以後も冷媒・冷凍機油中に含まれる水分は変化しない。一方、バイパス回路15では、冷媒・冷凍機油がドライヤ16に流入するとそこで吸湿され、ドライヤ16の下流では冷媒・冷凍機油中の水分量は低下する。切換弁2と圧縮機1との間のバイパス回路15を流れる冷媒・冷凍機油と主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油とが合流する点で、それまで主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分とバイパス回路15を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分とが混合し、主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分量よりも合流後の水分量はその濃度では低下する。即ち、バイパス回路15にあるドライヤ16により水分は吸収され冷媒回路中の含有水分量は低下する。
【0039】
この実施の形態では、主冷媒回路中にドライヤを設ける場合と比べて水分吸着速度は遅くなるが、ポリエステル油の加水分解劣化の速度も遅いので、バイパス回路15の配管途中にあるドライヤ16の水分吸着能力により加水分解は充分抑制され、圧縮機1でのスラッジ成分生成を抑制することができる。また、ドライヤ16をバイパス回路15の配管途中に設けることでドライヤ16を流れる冷媒流れの衝撃を低下させることができ、ドライヤ16が粉砕しにくくなる。さらに、第1、第2のバイパス熱交換器18a、18bによりドライヤ16に流入する冷媒を冷却するため、圧縮機1の起動時やデフロストなどの過渡的な運転時にあっても、ドライヤ16に流入する冷媒を液状態としやすく、ドライヤ16がさらに粉砕しにくくなる。また、冷媒は温度が低いと冷媒への水分飽和溶解度が低く、ドライヤとの共存下では、相対的に冷媒中よりもドライヤに水分は移動しやすく、ドライヤの水分吸着能力は高くなる。よって、ドライヤ16に流入する冷媒の温度が低くなると、それだけドライヤ16の水分吸着量が増え、冷凍機油の加水分解を抑えることができる。
【0040】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図2によって説明する。図2はこの実施の形態2にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0041】
15は第2の絞り装置6と液側接続冷媒配管9との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられた第3の絞り装置、18はバイパス回路15のドライヤ16より上流の部分と切換弁2とアキュムレ−タ4との間の部分とが熱交換するバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた吸入圧力検出手段である。
【0042】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様なので説明を省略し、バイパス回路15における冷媒の流れを説明する。
【0043】
冷房時に熱源機側熱交換器3から全開状態の第2の絞り装置6を通過し、暖房時に室内機側熱交換器7b、7c、7dから全開状態の第1の絞り装置8a、8b、8c、液側接続冷媒配管9を通過した液冷媒一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15に流入した液冷媒は、バイパス熱交換器18で切換弁2を経た低温低圧の冷媒と熱交換して温度が低下し、ドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となる。この低温低圧の気液ニ相冷媒は切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流し、アキュムレータ4で気液分離して圧縮機1へ戻る。
【0044】
次に、ドライヤ16の作用について説明する。圧縮機1を吐出した冷媒・冷凍機油中に含まれる水分は、飽和上限以下であればバイパス回路15の起点に達するまで変化しない。この点から冷房時には室内側熱交換器7b、7c、7dを、暖房時には熱源機側熱交換器3を経由して、切換弁2をへてバイパス回路15との合流点にいたる主冷媒回路では、それ以後も冷媒・冷凍機油中に含まれる水分は変化しない。一方、バイパス回路15では、冷媒・冷凍機油がドライヤ16に流入するとそこで吸湿され、ドライヤ16の下流では冷媒・冷凍機油中の水分量は低下する。切換弁2と圧縮機1との間のバイパス回路15を流れる冷媒・冷凍機油と主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油とが合流する点で、それまで主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分とバイパス回路15を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分とが混合し、主冷媒回路を流れる冷媒・冷凍機油中に含まれていた水分量よりも合流後の水分量はその濃度では低下する。即ち、バイパス回路15にあるドライヤ16により水分は吸収され冷媒回路中の含有水分量は低下する。
【0045】
この実施の形態でも、主冷媒回路中にドライヤを設ける場合と比べて水分吸着速度は遅くなるが、ポリエステル油の加水分解劣化の速度も遅いので、バイパス回路15の配管途中にあるドライヤ16の水分吸着能力により加水分解は充分抑制され、圧縮機1でのスラッジ成分生成を抑制することができる。また、ドライヤ16をバイパス回路15の配管途中に設けることでドライヤ16を流れる冷媒流れの衝撃を低下させることができ、ドライヤ16が粉砕しにくくなる。さらに、バイパス熱交換器18によりドライヤ16に流入する冷媒を冷却するため、圧縮機1の起動時やデフロストなどの過渡的な運転時にあっても、ドライヤ16に流入する冷媒を液状態としやすく、ドライヤ16がさらに粉砕しにくくなる。また、冷媒は温度が低いと冷媒への水分飽和溶解度が低く、ドライヤとの共存下では、相対的に冷媒中よりもドライヤに水分は移動しやすく、ドライヤの水分吸着能力は高くなる。よって、ドライヤ16に流入する冷媒の温度が低くなると、それだけドライヤ16の水分吸着量が増え、冷凍機油の加水分解を抑えることができる。
【0046】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図3によって説明する。図3はこの実施の形態3にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0047】
15は第2の絞り装置6と液側接続冷媒配管9との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられた第3の絞り装置、18は、バイパス回路15のドライヤ16より上流の部分と熱源機側熱交換器3の最も下の部分に流入する空気の一部とが熱交換するバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた吸入圧力検出手段である。
【0048】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様なので説明を省略し、バイパス回路15における冷媒の流れを説明する。
【0049】
冷房時に熱源機側熱交換器3から全開状態の第2の絞り装置6を通過し、暖房時に室内機側熱交換器7b、7c、7dから全開状態の第1の絞り装置8a、8b、8c、液側接続冷媒配管9を通過した液冷媒一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15に流入した液冷媒は、バイパス熱交換器18で熱源機側熱交換器3の最下部に流入する空気の一部と熱交換して温度が低下し、ドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となる。この低温低圧の気液ニ相冷媒は切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流し、アキュムレータ4で気液分離して圧縮機1へ戻る。
なお、暖房時において蒸発器となる、バイパス熱交換器18が設けられる熱源機側熱交換器3の最下部においては、上部からのドレンの流れで風が通りにくく霜が発生し成長しやすいが、バイパス熱交換器18により暖められ、着霜しにくくなる。
【0050】
この実施の形態3においても、バイパス回路15中に水分を吸収するドライヤ16が設けられ、それに流入する冷媒がバイパス熱交換器18により冷されるので、実施の形態1,2と同様に冷媒回路中の含有水分量は低下し、冷凍機油の加水分解を抑えることができるとともに、冷媒流によるドライヤ16の粉砕が防止できる。
【0051】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図4によって説明する。図4はこの実施の形態4にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0052】
15は圧縮機1の吐出部と切換弁2との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられた第3の絞り装置、18は、バイパス回路15のドライヤ16より上流の部分とバイパス回路15の第3の絞り装置17より下流の部分とが熱交換するバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた第2の圧力検出手段である。
【0053】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様なので説明を省略し、バイパス回路15における冷媒の流れを説明する。
【0054】
冷房時、暖房時何れの場合においても、圧縮機1を吐出された高温・高圧のガス冷媒の一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15に流入した高温・高圧のガス冷媒は、バイパス熱交換器18で下流の低圧側の冷媒と熱交換して温度が低下して液化し、ドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となり、バイパス熱交換器18で高圧側の冷媒と熱交換してガス化する。この低温低圧のガス冷媒は切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流し、アキュムレータ4で気液分離して圧縮機1へ戻る。
【0055】
この実施の形態4においても、バイパス回路15中に水分を吸収するドライヤ16が設けられ、それに流入する冷媒がバイパス熱交換器18により冷されるので、実施の形態1,2及び3と同様に冷媒回路中の含有水分量は低下し、冷凍機油の加水分解を抑えることができるとともに、冷媒流によるドライヤ16の粉砕が防止できる。
また、この実施の形態4では、圧縮機1からバイパス回路15をへて圧縮機1に戻るサイクルが非常に短いため、応答性がよく、ドライヤに液が供給されない過渡的な状態となる時間が非常に短く、ドライヤ16が粉砕しにくい。さらに、このサイクルには液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10が含まれないので、これら配管9,10の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルがバイパス回路15中のドライヤ16に流入することがなく、それにより流路を閉塞したり、ドライヤを粉砕したりする危険性もなくなる。
【0056】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図5によって説明する。図5はこの実施の形態5にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0057】
15は圧縮機1と切換弁2との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられた第3の絞り装置、18は、バイパス回路15のドライヤ16より上流の部分と熱源機側熱交換器3の最も下の部分に流入する空気の一部とが熱交換するバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた第2の圧力検出手段である。
【0058】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様なので説明を省略し、バイパス回路15における冷媒の流れを説明する。
【0059】
冷房時、暖房時何れの場合においても、圧縮機1を吐出された高温・高圧のガス冷媒の一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15に流入した高温・高圧のガス冷媒は、バイパス熱交換器18で熱源機側熱交換器3の最下部に流入する空気の一部と熱交換して温度が低下して液化し、ドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧されて切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流し、アキュムレータ4で気液分離して圧縮機1へ戻る。
なお、この実施の形態5でも実施の形態3と同様、暖房時において蒸発器となる、バイパス熱交換器18が設けられる熱源機側熱交換器3の最下部においては、上部からのドレンの流れで風が通りにくく霜が発生し成長しやすいが、バイパス熱交換器18により暖められ、着霜しにくくなる。
【0060】
この実施の形態5においても、バイパス回路15中に水分を吸収するドライヤ16が設けられ、それに流入する冷媒がバイパス熱交換器18により冷されるので、実施の形態1〜4と同様に冷媒回路中の含有水分量は低下し、冷凍機油の加水分解を抑えることができるとともに、冷媒流によるドライヤ16の粉砕が防止できる。
また、実施の形態4と同様、圧縮機1からバイパス回路15をへて圧縮機1に戻るサイクルが非常に短いため、応答性がよく、ドライヤに液が供給されない過渡的な状態となる時間が非常に短く、ドライヤ16が粉砕しにくい。さらに、このサイクルには液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10が含まれないので、これら配管9,10の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルがバイパス回路15中のドライヤ16に流入することがなく、それにより流路を閉塞したり、ドライヤを粉砕したりする危険性もなくなる。
【0061】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図6によって説明する。図6はこの実施の形態6にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0062】
15は圧縮機1と切換弁2との間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続するバイパス回路、16はバイパス回路15の配管途中に設けられたドライヤ、17はバイパス回路15の配管途中のドライヤ16の下流に設けられた第3の絞り装置、18aは、バイパス回路15のドライヤ16より上流の部分と熱源機側熱交換器3の最も下の部分に流入する空気の一部とが熱交換する第1のバイパス熱交換器、18bは、バイパス回路15の第1のバイパス熱交換器18aとドライヤ16との間の部分と、第3の絞り装置17より下流の部分とが熱交換する第2のバイパス熱交換器、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられた第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流に設けられた第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた第2の圧力検出手段である。
【0063】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様なので説明を省略し、バイパス回路15における冷媒の流れを説明する。
【0064】
冷房時、暖房時何れの場合においても、圧縮機1を吐出された高温・高圧のガス冷媒の一部がバイパス回路15に流入する。バイパス回路15に流入した高温・高圧のガス冷媒は、第1のバイパス熱交換器18aで熱源機側熱交換器3の最下部に流入する空気の一部と熱交換して温度が低下して液化し、第2のバイパス熱交換器18bで下流の低圧側の冷媒と熱交換して冷媒の温度がさらに低下する。その後、ドライヤ16を経て、第3の絞り装置17で低圧まで減圧され低温低圧の気液ニ相冷媒となり、バイパス熱交換器18で高圧側の冷媒と熱交換してガス化し、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流し、アキュムレータ4で気液分離して圧縮機1へ戻る。
なお、この実施の形態6でも実施の形態3と同様、暖房時において蒸発器となる、第1のバイパス熱交換器18aが設けられる熱源機側熱交換器3の最下部においては、上部からのドレンの流れで風が通りにくく霜が発生し成長しやすいが、バイパス熱交換器18により暖められ、着霜しにくくなる。
【0065】
この実施の形態6においても、バイパス回路15中に水分を吸収するドライヤ16が設けられ、それに流入する冷媒がバイパス熱交換器18a,18bにより冷されるので、実施の形態1〜5と同様に冷媒回路中の含有水分量は低下し、冷凍機油の加水分解を抑えることができるとともに、冷媒流によるドライヤ16の粉砕が防止できる。
また、実施の形態4,5と同様、圧縮機1からバイパス回路15をへて圧縮機1に戻るサイクルが非常に短いため、応答性がよく、ドライヤに液が供給されない過渡的な状態となる時間が非常に短く、ドライヤ16が粉砕しにくい。さらに、このサイクルには液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10が含まれないので、これら配管9,10の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルがバイパス回路15中のドライヤ16に流入することがなく、それにより流路を閉塞したり、ドライヤを粉砕したりする危険性もなくなる。
【0066】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図1、図7及び図8によって説明する。図1はこの実施の形態7にかかる空気調和装置の冷媒回路図、図7はこの実施の形態7にかかる空気調和装置の組成演算に関するブロック線図、図8はその組成演算手段の動作を示すフロ−チャ−トである。なお、図2〜図6はバイパス回路15の位置・構成・冷媒の流れが異なるが、図1と同様この実施の形態7が適用される。また、この実施の形態における作動媒体としてハイドロフルオロカ−ボン系の混合冷媒を用いるものである。
【0067】
図において、19はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より上流の部分に設けられ、第3の絞り装置17の入口の高温高圧の液冷媒の温度を検出する第1の温度検出手段、20はバイパス回路15の配管途中の絞り装置17より下流でかつ第1、第2のバイパス熱交換器18a、18bの上流の部分に設けられ、第3の絞り装置17の出口の低温低圧の気液二相冷媒の温度を検出する第2の温度検出手段、21は切換弁2と圧縮機1との間の部分に設けられた第2の圧力検出手段、22は、第1の温度検出手段19、第2の温度検出手段20、及び第2の圧力検出手段21の検出値に基づいて、混合冷媒の組成を演算する組成演算手段である。
【0068】
次にその組成演算動作を図8によって説明する。まず、ステップ100で、混合冷媒の各成分について、その組成Xiが仮定される。ステップ101では、第1の温度検出手段19、第2の温度検出手段20、吸入圧力検出手段21から各々の検出値T1、T2、P2が検出される。ステップ102では、ステップ100で仮定した循環組成Xiと上記第1の温度検出手段19の検出値T1から、高圧の液エンタルピH1が演算される。ステップ103では、循環組成Xiと上記第2の温度検出手段20の検出値T2及び吸入圧力検出手段21の検出値P2から、低圧の二相エンタルピH2が演算される。ステップ104では、上記H1とH2の比較が行われ、等しくなるまで循環組成の仮定が繰り返される。この結果、上記H1とH2が等しくなった時点でのXiの値が循環組成として算出される。ここで、添字iは、i種の成分が混合された冷媒であることを示している。
【0069】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8を図9によって説明する。図9はこの実施の形態8にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。23は圧縮機1の吐出部と切換弁2との間に設けられ、圧縮機1から冷媒と共に吐出された冷凍機油をガス冷媒から分離する油分離器、24は油分離器23の底部と切換弁2、圧縮機1の吸入部間を接続する、分離された冷凍機油を圧縮機1の吸入部に戻す返油バイパス回路、25は返油バイパス回路24の配管途中に設けられた第4の絞り装置である。
【0070】
次に、冷媒の流れを図によって説明する。まず、冷房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2を経て熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。さらに、液側接続冷媒配管9をへて、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dの出口の過熱度が一定範囲になるように制御される第1の絞り装置8b、8c、8dによって、低圧の気液ニ相状態まで絞られる。低圧の気液ニ相冷媒は室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入して、室内の空気と熱交換してガス化し、ガス側接続冷媒配管10、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0071】
暖房時においては、圧縮機1で高温高圧まで圧縮されたガス冷媒は切換弁2、ガス側接続冷媒配管10を経て、室内機B、C、Dに達し、室内機側熱交換器7b、7c、7dに流入し、室内の空気と熱交換して凝縮し、高温高圧の液冷媒となる。室内側熱交換器7b、7c、7dを出た液冷媒は第1の絞り装置8b、8c、8dで低圧の気液ニ相状態まで絞られ、この低圧の気液ニ相冷媒は液側接続冷媒配管9をへて熱源機側熱交換器3に流入し、空気などと熱交換してガス化し、切換弁2、アキュムレ−タ4を経て圧縮機1へ戻る。アキュムレ−タ4内部の冷凍機油は液冷媒とともに油戻し穴5より圧縮機1へ戻る。
【0072】
冷房時、暖房時何れの場合においても、圧縮機1に吸入された低温低圧のガス冷媒は圧縮されて高温高圧のガス冷媒となり圧縮機1より吐出される。この時、圧縮機1内部にある冷凍機油も一部吐出され、ガス冷媒とともに油分離器23に流入し、ここでガス冷媒と分離される。油分離器23により分離されたガス冷媒は切換弁2へ流れ、冷凍機油は返油バイパス回路24に流入する。返油バイパス回路24に流入した冷凍機油は第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。このように圧縮機1の吐出部で冷凍機油を分離するので、主冷媒回路中の冷凍機油の循環流量比率は非常に低く、室内機B、C、D内にある第1の絞り装置8b、8c、8dを流れる冷凍機油の流量は著しく低下する。
【0073】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油中に固体として存在するか、溶け込んで存在する。これらは、冷媒が圧縮機1から吐出されると冷凍機油と共に吐出ガスに混ざって吐出されるが油分離器23により分離されて主冷媒回路中には流入されないので、室内機B、C、D内にある第1の絞り装置8b、8c、8dを流れる冷凍機油の流量は著しく低下し、冷凍機油と共に循環する冷凍機油劣化物の積算流量も低下する。これにより、冷凍機油劣化物がスラッジとなって第1の絞り装置8b、8c、8dに付着する量が減少し、それによる第1の絞り装置8b、8c、8dの流量不足が回避でき、空調能力の不足はなくなり、信頼性が著しく向上する。
【0074】
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態9を図10によって説明する。図10はこの実施の形態9にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置で、以上は図9に示した実施の形態8と同様のものである。26は返油バイパス回路24の配管途中の第4の絞り装置25の上流部に設けられたスラッジフィルタである。
【0075】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24における冷凍機油の流れを説明する。油分離器23で分離された冷凍機油は返油バイパス回路24に流入し、スラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
【0076】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され、返油バイパス回路24においてスラッジフィルタ26で捕捉される。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率は低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0077】
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10を図11によって説明する。図11はこの実施の形態10にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタで、以上は図10に示した実施の形態9と同様のものである。27は、返油バイパス回路24のスラッジフィルタ26より上流の部分と熱源機側熱交換器3の最も下の部分に流入する空気の一部とが熱交換するバイパス熱交換器である。
【0078】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24における冷凍機油の流れを説明する。油分離器23で分離された冷凍機油は返油バイパス回路24に流入し、バイパス熱交換器27で熱源機側熱交換器3の最下部に流入する空気の一部と熱交換して温度が低下して、スラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
なお、この実施の形態10でも実施の形態3,5及び6と同様、暖房時において蒸発器となる、バイパス熱交換器18が設けられる熱源機側熱交換器3の最下部においては、上部からのドレンの流れで風が通りにくく霜が発生し成長しやすいが、バイパス熱交換器18により暖められ、着霜しにくくなる。
【0079】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され、返油バイパス回路24においてスラッジフィルタ26で捕捉される。しかも、バイパス熱交換器27を通過することで、冷凍機油の温度が低下し、冷凍機油中の冷媒の濃度が高まる。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出され、スラッジフィルタ26では元々冷凍機油に溶け込んでいたものをも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス
側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0080】
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11を図12によって説明する。図12はこの実施の形態11にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタで、以上は図10に示した実施の形態9と同様のものである。27は、返油バイパス回路24のスラッジフィルタ26より上流の部分と切換弁2とアキュムレ−タ4との間の部分とが熱交換するバイパス熱交換器である。
【0081】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24における冷凍機油の流れを説明する。油分離器23で分離された冷凍機油は返油バイパス回路24に流入し、バイパス熱交換器27で切換弁2を経て圧縮機1へ戻る低温低圧の冷媒と熱交換して温度が低下して、スラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
【0082】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され、返油バイパス回路24においてスラッジフィルタ26で捕捉される。しかも、バイパス熱交換器27を通過することで、冷凍機油の温度が低下し、冷凍機油中の冷媒の濃度が高まる。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出され、スラッジフィルタ26では元々冷凍機油に溶け込んでいたものをも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0083】
実施の形態12.
以下、この発明の実施の形態12を図13によって説明する。図13はこの実施の形態12にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタで、以上は図10に示した実施の形態9と同様のものである。28は油分離器23と切換弁2の間から分岐し、返油バイパス回路24のスラッジフィルタ26の上流部分に合流する液冷媒注入回路、29は、液冷媒注入回路28の配管と熱源機側熱交換器3の最も下の部分に流入する空気の一部とが熱交換する液注入回路熱交換器である。
【0084】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24及び液冷媒注入回路28の冷媒及び冷凍機油の流れを説明する。油分離器23により冷凍機油が分離された高温高圧のガス冷媒の一部は液冷媒注入回路28へ流入し、液注入回路熱交換器29で熱源機側熱交換器3の最下部に流入する空気の一部と熱交換して温度が低下して液化し、油分離器23で分離され返油バイパス回路24に流入した冷凍機油と合流する。この合流した液冷媒及び冷凍機油はスラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
なお、この実施の形態12でも実施の形態3,5、6及び10と同様、暖房時において蒸発器となる、液注入回路熱交換器29が設けられる熱源機側熱交換器3の最下部においては、上部からのドレンの流れで風が通りにくく霜が発生し成長しやすいが、液注入回路熱交換器29により暖められ、着霜しにくくなる。
【0085】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され返油バイパス回路24に流入し、液冷媒注入回路28の液注入回路熱交換器29から流出する液冷媒と合流することにより、冷凍機油中の冷媒濃度を高くしてスラッジフィルタ26に流入し捕捉される。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物は析出するため、スラッジフィルタ26では固体として存在するスラッジとともに元々冷凍機油に溶け込んでいたものも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0086】
実施の形態13.
以下、この発明の実施の形態13を図14によって説明する。図14はこの実施の形態13にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタ、28は液冷媒注入回路で、以上は図13に示した実施の形態12と同様のものである、29は、液冷媒注入回路28の配管と切換弁2とアキュムレ−タ4との間の部分とが熱交換する液注入回路熱交換器である。
【0087】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24及び液冷媒注入回路28の冷媒及び冷凍機油の流れを説明する。油分離器23により冷凍機油が分離された高温高圧のガス冷媒の一部は液冷媒注入回路28へ流入し、液注入回路熱交換器29で切換弁2を経て圧縮機1へ戻る低温低圧の冷媒と熱交換して温度が低下して液化し、油分離器23で分離され返油バイパス回路24に流入した冷凍機油と合流する。この合流した液冷媒及び冷凍機油はスラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
【0088】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され返油バイパス回路24に流入し、液冷媒注入回路28の液注入回路熱交換器29から流出する液冷媒と合流することにより、冷凍機油中の冷媒濃度を高くしてスラッジフィルタ26に流入し捕捉される。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出するため、スラッジフィルタ26では固体として存在するスラッジとともに元々冷凍機油に溶け込んでいたものも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0089】
実施の形態14.
以下、この発明の実施の形態14を図15によって説明する。図15はこの実施の形態14にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、6は第2の絞り装置、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で以上は図1に示した実施の形態1と同様のもので、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタで、これらは図13に示した実施の形態12と同様のものである、28は第2の絞り装置6と液側接続冷媒配管9との間から分岐し、返油バイパス回路24のスラッジフィルタ26の上流部分に合流する液冷媒注入回路である。
【0090】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第2の絞り装置6、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは実施の形態1と全く同様であり、油分離器23の動作は実施の形態8と同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24及び液冷媒注入回路28の冷媒及び冷凍機油の流れを説明する。油分離器23で分離された冷凍機油は返油バイパス回路24に流入する。また、冷房時には熱源機側熱交換器3にて空気と熱交換して凝縮・液化し全開状態の第2の絞り装置6を通過した液冷媒が、暖房時には室内機側熱交換器7b、7c、7dにて空気と熱交換して凝縮・液化し全開状態の第1の絞り装置8a、8b、8c、液側接続冷媒配管9を経た液冷媒が、一部液冷媒注入回路28に流入し、返油バイパス回路24に流入した冷凍機油と合流する。この合流した液冷媒及び冷凍機油はスラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
【0091】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され返油バイパス回路24に流入し、液冷媒注入回路28に流入した液冷媒と合流することにより、冷凍機油中の冷媒濃度を高くしてスラッジフィルタ26に流入し捕捉される。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出するため、スラッジフィルタ26では固体として存在するスラッジとともに元々冷凍機油に溶け込んでいたものも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0092】
実施の形態15.
以下、この発明の実施の形態15を図16によって説明する。図15はこの実施の形態15にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5はアキュムレ−タ4の油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管、23は油分離器、24は返油バイパス回路、25は第4の絞り装置、26はスラッジフィルタで、以上は図13に示した実施の形態12と同様のものである。28は油分離器23と切換弁2の間から分岐し、他端が切換弁2と圧縮機1との間の冷媒配管に接続する液冷媒注入回路、30は液冷媒注入回路28途中にある第5の絞り装置、29は、液冷媒注入回路28の第5の絞り装置30の上流部と下流部との間で熱交換する液注入回路熱交換器である。また、返油バイパス回路24のスラッジフィルタ26の上流部分と、液冷媒注入回路28の第5の絞り装置30の上流部分とは配管で接続されている。
【0093】
次に、冷媒及び冷凍機油の流れを図によって説明する。圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れ、及び油分離器23の動作は実施の形態8と全く同様なので説明を省略し、返油バイパス回路24及び液冷媒注入回路28の冷媒及び冷凍機油の流れを説明する。油分離器23により冷凍機油が分離された高温高圧のガス冷媒の一部は液冷媒注入回路28へ流入し、液注入回路熱交換器29で液冷媒注入回路28低圧側の冷媒と熱交換して温度が低下して液化し、その一部が第5の絞り装置30へ流入して低圧まで減圧され、液注入回路熱交換器29で高圧側の冷媒により加熱されガス化して、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。また、液注入回路熱交換器29高圧側で液化した冷媒の残部は、油分離器23で分離され返油バイパス回路24に流入した冷凍機油と合流する。この合流した液冷媒及び冷凍機油はスラッジフィルタ26を経て、第4の絞り装置25で低圧まで減圧されて、切換弁2とアキュムレータ4との間で切換弁2を経た主冷媒回路の冷媒と合流する。
【0094】
また、圧縮機1の摺動部で生成される冷凍機油劣化物は、冷凍機油とともに吐出ガスに混ざって冷媒回路中に吐出され、油分離器23で冷凍機油とともに分離され返油バイパス回路24に流入し、液冷媒注入回路28の液注入回路熱交換器29の高圧側から流出する一部の液冷媒と合流することにより、冷凍機油中の冷媒濃度を高くしてスラッジフィルタ26に流入し捕捉される。これにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出するため、スラッジフィルタ26では固体として存在するスラッジとともに元々冷凍機油に溶け込んでいたものも捕捉することができる。したがって、アキュムレータ4に流入し、圧縮機1に戻る冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下し、油戻し穴5に付着するスラッジの量は低下する。それにより、圧縮機1内部の冷凍機油が枯渇することがなくなり、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇も回避でき、信頼性が著しく向上する。また、圧縮機1から吐出された冷媒などが返油バイパス回路24を経て圧縮機1へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管9、ガス側接続冷媒配管10を経由しない。したがって、液側接続冷媒配管9やガス側接続冷媒配管10の施工時に十分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタ26に流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない。
【0095】
実施の形態16.
図17は実施の形態1〜6において使用されるドライヤ16の一実施の形態16を示す縦断面図で、同図(a)は冷媒の流れ方向が左から右になるよう、同図(b)は冷媒の流れ方向が下から上にになるよう、同図(c)は冷媒の流れ方向が上から下にになるようドライヤを配設した場合をそれぞれ示している。図において、50は円筒状の容器、51は容器50の一端に設けられた流入配管、52は容器50の他端に設けられた流出配管、53は合成ゼオライトを主成分とし、活性アルミナなどを配合し、接着剤などのバインダで固めたドライヤコア、54は冷凍機油である。
【0096】
流入配管51から流入した冷媒はドライヤコア53によって冷媒中に含まれている水分が吸収されるが、冷媒の流路としては非常に細かなドライヤコアの目を通るため、それよりも大きいものはここで捕捉される。また、ドライヤによっては、ドライヤコア53の上流側又は下流側にフィルタを備えた構成のものがあるが、そのフィルタ部でも異物は捕捉される。したがって、実施の形態9〜15におけるスラッジフィルタ26としてこの構成のドライヤを用いることができる。このようにスラッジフィルタ26としてドライヤを使用することで、返油バイパス回路24を流れる冷凍機油より直接水分を吸収することができ、スラッジフィルタ機能と水分捕捉機能をも合わせ持つことができる。これにより、冷凍機油の加水分解を抑制しつつ、冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率も低減でき、結果として主冷媒回路中の含有水分量も冷凍機油劣化物含有率も低減し、第1の絞り装置8b、8c、8d、油戻し穴5等に付着するスラッジの量は低下する。
【0097】
また、実施の形態1〜6においてドライヤ16として、実施の形態9〜15においてスラッジフィルタ26として、図17に示す構成のものを使用する場合、同図(a)や(b)のように設置すると、過渡状態においてドライヤ容器50内に液冷媒又は冷凍機油が充分たまらないと、容器50からは液冷媒又は冷凍機油が流出することができない。これに対し、同図(c)に示すように冷媒の流れ方向が上から下にになるよう配設されると、容器50に流入した液冷媒又は冷凍機油は速やかに流出するため、すばやく安定した運転になることができ、また、冷凍機油が圧縮機より枯渇することがない。
【0097】
実施の形態17.
図18は以上の各実施の形態において使用される実施の形態17にかかるアキュムレータ4の一例を示す縦断面図で、図において、60はアキュムレ−タ容器、61は容器60の底より容器内の上部まで挿入された流入配管、62は容器60の底より容器内の上部まで挿入され、その下部に冷凍機油を戻すための油戻し穴5を備えた流出配管、63は容器60内の下部に溜まっている液冷媒と冷凍機油との混合液、64は容器60内部の下部空間と流出配管62の上部管端部とを接続する返油配管、65は返油配管64の、容器60内部の下部空間側の一端に設けられたオリフィスである。
【0098】
次に、アキュムレ−タ4の返油動作について説明する。アキュムレ−タ内の混合液63の液面と流出配管62の管端部との高さの差をh、流出配管内部の冷媒の流速をu、流出配管より流出する冷媒の密度をρg、混合液63の密度をρlとすると、オリフィス65の入口圧力から出口圧力を引いた、オリフィス65の前後に発生する差圧ΔPは
ΔP=k1・ρg・u2/2−k2・ρl・h
で表わされる(ここにk1、k2は正の定数)。ただし、返油配管64は充分太くなされているので、ここでの圧力損失は無視される。ΔPが正であれば返油可能、負であらば返油不能であることを意味する。また、ΔPが正で大きい程返油流量は多くなる。
【0099】
この式から明らかなように、冷媒流速uが大きいと右辺第2項に比して第1項が大きく、たとえ液面が低くても返油可能である。一方、冷媒流速uが小さいと多少液面が高くても第2項の負量が大きく、混合液が流出配管64に流出する流量は少ない。冷媒流量が多い場合には圧縮機から吐出される冷凍機油の比率が大きいが、冷媒流量が少ない場合には圧縮機から吐出される冷凍機油の比率は小さい。したがって、冷凍機油劣化成分が油戻し穴5に付着した場合に返油不足となるのは、冷媒流量が多い場合である。油戻し穴5を大きくすると、冷媒流量が多い場合には充分に油が戻るが、冷媒流量が少なくかつアキュムレ−タ4の液面が高い場合には液バックが多くなり圧縮機の潤滑性が低下する。
【0100】
ところが、図18に示すように、油戻し穴5とともに返油配管64を設けると、スラッジの付着により返油流量が問題となる、冷媒流量の多い場合には返油配管64より返油可能で、スラッジ付着による返油不足分を補うことができる。また、冷媒流量が少なくかつアキュムレ−タ4の液面が高い場合にも返油配管64よりの液バックは小さいため、液バック過多による圧縮機の潤滑性低下にはつながらない。このように、アキュムレ−タ4内に返油配管64を設けることにより、スラッジが油戻し穴5に付着しても返油不足に陥ることもなく、液バック過多になることもない信頼性の高い空気調和装置を得ることができる。
【0101】
なお、図19に示すように返油配管64のオリフィス65を返油配管64の流出配管62側の一端に設けた場合、図20のように返油配管64を毛細管66で構成し、返油配管64の機能とオリフィス65の機能を併せ持たせた場合、図21に示すように、流出配管62を容器60の上方から挿入し、返油配管64を容器60の外側に設け、油戻し穴5の代わりに油戻し配管及びオリフィス67を設けた場合、図22に示すように流出配管62がU字形状となっている場合にも、実施の形態17と同様の効果を有するものである。
【0102】
実施の形態18.
以下、この発明の実施の形態18を図23、図24及び図25によって説明する。図23はこの実施の形態18にかかる空気調和装置の冷媒回路及び制御回路を示す構成図、図24はこの実施の形態22にかかる絞り装置制御装置を示すブロック線図、図25はこれの絞り装置制御動作を説明するフローチャートである。図において、Aは熱源機、B、C、Dは室内機、1は圧縮機、2は切換弁、3は熱源機側熱交換器、4はアキュムレ−タ、5は油戻し穴、7b、7c、7dは室内機側熱交換器、8b、8c、8dは第1の絞り装置、9は液側接続冷媒配管、10はガス側接続冷媒配管で、以上は図28に示す従来例と同様のものである。
【0103】
31は圧縮機1の吐出部と切換弁2との間に設けられた吐出圧力検出手段、32は熱源機側熱交換器3と液側接続冷媒配管9との間に設けられた第3の温度検出手段、33b、33c、33dは室内機B、C、D内の第1の絞り装置8b、8c、8dと室内側熱交換器7b、7c、7dとの間に設けられた第4の温度検出手段、34b、34c、34dは室内機B、C、D内の室内側熱交換器7b、7c、7dのガス側接続冷媒配管10側一端に設けられた第5の温度検出手段、35は絞り装置制御装置、36は第3の温度検出手段32の検出値、第1の圧力検出手段31の検出値、そして混合冷媒の組成演算手段22の演算結果から第3の温度検出手段32の設置部分の過冷却度を演算するSC演算手段、37は第4の温度検出手段33b、33c、33dの検出値、第5の温度検出手段34b、34c、34dの検出値から室内側熱交換器出口部の過熱度を演算するSH演算手段、38はSC演算手段36、SH演算手段37の演算結果から第1の絞り装置8b、8c、8dの開度を制御する第1の絞り装置制御手段、39b、39c、39dは各室内機B、C、Dに設けられた送風機、40b、40c、40dは各室内機B、C、Dに設けられたドレンポンプ、41b、41c、41dは除霜制御装置である。
【0104】
圧縮機1、切換弁2、熱源機側熱交換器3、第1の絞り装置8b、8c、8d、及び室内機側熱交換器7b、7c、7dからなる主冷媒回路の冷房時、暖房時の冷媒の流れは従来例と全く同様なので説明を省略し、絞り装置制御装置による第1の絞り装置8b、8c、8dの制御動作を図25のフロ−チャ−トによって説明する。ステップ105で、第4の温度検出手段33b、33c、33dの検出値及び第5の温度検出手段34b、34c、34dの検出値からSH演算手段37によって演算された演算結果SHと、予め設定されたSHの上限値SHHとが比較され、SH≦SHHであればステップ106に進み、SH>SHHであればステップ108に進む。ステップ106では、SH演算手段36の演算結果SHと、予め設定されたSHの下限値SHLとが比較され、SH≧SHLであればステップ107に進んで第1の絞り装置8b、8c、8dの開度が減少され、SH<SHLであればそのまま何もしない。ステップ108では第1の絞り装置8b、c、dの開度Sjと、予め設定された上限開度MAXとが比較され、
Sj≦MAXであればステップ109へ進んで第1の絞り装置8b、8c、8dの開度が増加され、Sj>MAXであればステップ110へ進む。
【0105】
ステップ110で、第3の温度検出手段32の検出値、第1の圧力検出手段31の検出値、及び混合冷媒の組成演算手段22の演算結果からSC演算手段36によって演算された演算結果と、予め設定されたSCの下限値SCLとが比較され、SC>SCLであればステップ111に進んで上限開度MAXが大きく設定し直され、SC≦SCLであれば何もしない。このように、第1の絞り装置8b、8c、8dが、スラッジ付着により流量不足に陥った場合において、第3の温度検出手段32のある部分で十分に過冷却が確保されていて制御が発散しない場合には、最大開度を大きく設定するため、流量不足は解消される。
【0106】
実施の形態19.
以下、この発明の実施の形態19を図23、図26及び図27によって説明する。図26はこの実施の形態19にかかる除霜制御装置を示すブロック線図、図27はこれの除霜制御動作を説明するフローチャートである。図26において、34b、34c、34dは室内機B、C、D内の室内側熱交換器7b、7c、7dのガス側接続冷媒配管10側一端に設けられた第5の温度検出手段、39b、39c、39dは各室内機B、C、Dに設けられた送風機、40b、40c、40dは各室内機B、C、Dに設けられたドレンポンプ、41b、41c、41dは除霜制御装置、42はシステムモ−ドが冷房か否かを判定するシステムモ−ド判定手段、43b、43c、43dは各室内機B、C、Dのモ−ドが冷房か否かを判定する室内機モ−ド判定手段、44b、44c、44dは各室内機B、C、Dの計時手段、45は冷房していない室内機の熱交換器の霜を解かすための運転を制御する室内機除霜運転制御手段である。
【0107】
一部の室内機例えばBが冷房運転しかつ室温及び外気温度も低く、残りの室内機C、Dが停止している場合に、停止中の室内機C、Dの第1の絞り装置8dが付着したスラッジによって完全な閉止状態とならずに、微小流量の冷媒が流れる場合がある。この場合、この微小流量の冷媒をガス化する熱がなくかつ室温・外気温度が低いため、停止中の室内機C、Dの室内側熱交換器7dは着霜する。このような状態に陥ると、室内機C、Dの第5の温度検出手段34c、34dの温度は低温となる。このような室内機C、Dの第5の温度検出手段34c、34dの検出値T5が予め設定された第1の所定温度TLより低い状態が第1の所定時間τ1B続くと、これが第5の温度検出手段34c、34d、システムモ−ド判定手段42、室内機モ−ド判定手段43c、43d及び計時手段44c、44dによって検出され、室内機除霜運転制御手段45によって、送風機39c、39dが運転され室内側熱交換器C、Dの霜を解かし、同時にドレンポンプ40c、40dも運転されこの時生ずるドレン水を排水するよう制御される。
【0108】
また、送風機39c、39dの運転開始後第2の所定時間τ2B経過後に、室内機C、Dの第5の温度検出手段34c、34dの検出値T5がTLより高めに予め設定された第2の所定温度THより高くなっていると送風機39c、39dを停止させ、送風機39c、39d停止後もしばらくの間はドレン水発生が続くため、送風機39c、39d停止後第3の所定時間τ3B経過後にドレンポンプ40c、40dを停止させるよう制御される。以上により、停止中の室内機の第1の絞り装置が付着したスラッジによって完全な閉止状態とすることができない場合にも停止中の室内機の室内側熱交換器の霜が成長し続けることはなく、不具合は発生しない。
【0109】
次に、室内機除霜運転制御手段45の制御動作を図27のフロ−チャ−トによって説明する。システムモ−ド判定手段42の判定の結果、システムモ−ドが冷房で、室内機モ−ド判定手段43b、43c、43dの判定の結果、室内機モ−ドが冷房でなく、計時手段44b、44c、44dによる第1の計時τ1が第1の所定時間τ1B経過し、かつ、第5の温度検出手段34b、34c、34dの検出値T5が第1の所定温度TL以下であると、ステップ112からステップ113、114、115を経てステップ116に進み、計時手段44b、44c、44dによる第2の計時τ2が0にクリアされステップ117に進み、送風機39b、39c、39d及びドレンポンプ40b、40c、40dの運転が開始される。
【0110】
その後ステップ118に進み第2の計時τ2が第2の所定時間τ2B経過したかが、ステップ119に進み第5の温度検出手段34b、34c、34dの検出値T5が第2の所定温度THより高くなったかが判定され、これら条件が満足される迄この判定が続けられ、満足された時点でステップ120に進み、送風機39b、39c、39dの運転が停止され、ステップ121で計時手段44b、44c、44dによる第3の計時τ3が0にクリアされステップ122に進み、第3の計時τ3が第3の所定時間τ3B経過した後ステップ123に進み、ドレンポンプ40b、40c、40dの運転が停止される。
【0111】
【発明の効果】
【0117】
本願の発明によれば、圧縮機吐出部に油分離器を設け、分離した冷凍機油を圧縮機吸入部に戻す返油バイパス回路を設けたので、主冷媒回路の絞り装置を流れる冷凍機油の流量は著しく低下し、冷凍機油と共に循環する冷凍機油劣化物の積算流量も低下する。これにより、冷凍機油劣化物がスラッジとなって主冷媒回路の絞り装置に付着する量も減少する。以上により、主冷媒回路の絞り装置の流量不足が回避でき、空調能力の不足はなくなる。また、異常な高圧上昇・低圧低下・それによる吐出ガス温度上昇を回避でき、信頼性が著しく向上するという効果がある。
【0118】
本願の発明によれば、前記の発明において、返油バイパス回路途中にスラッジフィルタを設けたので、前記の発明の効果の外に、さらに、圧縮機内部で生成された冷凍機油劣化物は返油バイパスにおいてスラッジフィルタで捕捉され、冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率は低下し、主冷媒回路の絞り装置、油戻し穴に付着するスラッジの量は低下し、また、圧縮機から吐出された冷媒などが返油バイパスを経て圧縮機へ戻るサイクルは途中で液側接続冷媒配管、ガス側接続冷媒配管を経由しないので、液側接続冷媒配管やガス側接続冷媒配管の施工時に充分な無酸化ロウ付けを実施しないような場合などに発生する酸化スケ−ルが運転中にスラッジフィルタに流入することがなく、流路を閉塞したり、スラッジフィルタを変形・破壊したりする危険性がない等の効果がある。
【0119】
本願の他の発明によれば、前記の発明において、返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に冷凍機油を冷却するバイパス熱交換器を設けたので、前記の発明の効果の外に、スラッジフィルタに流入する冷凍機油の温度が低下して冷凍機油中の冷媒の濃度が高まることにより、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出されて元々冷凍機油に溶け込んでいたものもスラッジフィルタにより捕捉され、主冷媒回路の冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下するという効果がある。
【0120】
本願の他の発明によれば、前記の発明において、返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に液冷媒を注入する液冷媒注入回路を設けたので、前記の発明の効果の外に、返油バイパス回路中の冷凍機油が液注入回路から流出する液冷媒と合流することにより、スラッジフィルタに流入する冷凍機油中の冷媒濃度が高まり、冷凍機油中に溶け込んでいた冷凍機油劣化物が析出されて元々冷凍機油に溶け込んでいたものもスラッジフィルタにより捕捉され、主冷媒回路の冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下するという効果がある。
【0121】
本願の他の発明によれば、前記の発明において、返油バイパス途中のスラッジフィルタを、水分を吸収しかつスラッジフィルタ機能を有するドライヤとしたので、前記の発明の効果の外に、返油バイパスを流れる冷凍機油より直接水分を吸収することにより、冷凍機油の加水分解が抑制され、主冷媒回路の冷凍機油中の冷凍機油劣化物含有率はさらに低下するという効果がある。
【0123】
本願の他の発明によれば、前記の発明において、バイパス熱交換器の全部または一部として熱源機側熱交換器の最下部を通す構成としたので、前記の発明の効果の外に、上部でのドレンの流れで風が通りにくく、着霜しやすい熱交換器の最も下の部分が暖められ着霜しにくくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図2】 実施の形態2にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図3】 実施の形態3にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図4】 実施の形態4にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図5】 実施の形態5にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図6】 実施の形態6にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図7】 実施の形態7にかかる空気調和装置の組成演算に関するブロック線図。
【図8】 実施の形態7にかかる空気調和装置の組成演算手段の動作を示すフロ−チャ−ト。
【図9】 実施の形態8にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図10】 実施の形態9にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図11】 実施の形態10にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図12】 実施の形態11にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図13】 実施の形態12にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図14】 実施の形態13にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図15】 実施の形態14にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図16】 実施の形態15にかかる空気調和装置の冷媒回路図。
【図17】 実施の形態1〜6において使用されるドライヤの一実施の形態16を示す縦断面図。
【図18】 各実施の形態において使用される実施の形態17にかかるアキ態17を示す縦断面図。
【図19】 アキュムレータの一実施の形態18を示す縦断面図。
【図20】 アキュムレータの一実施の形態19を示す縦断面図。
【図21】 アキュムレータの一実施の形態20を示す縦断面図。
【図22】 アキュムレータの一実施の形態21を示す縦断面図。
【図23】 実施の形態22及び23にかかる空気調和装置の冷媒回路及び制御回路を示す構成図。
【図24】 実施の形態22にかかる絞り装置制御装置を示すブロック線図。
【図25】 実施の形態22にかかる絞り装置制御動作を説明するフローチャート。
【図26】 実施の形態23にかかる除霜制御装置を示すブロック線図。
【図27】 実施の形態23にかかる除霜制御動作を説明するフローチャート。
【図28】 従来の空気調和装置の冷媒回路図。
【符号の説明】
A 熱源機、B、C、D 室内機、1 圧縮機、2 切換弁、3 熱源機側熱交換器、4 アキュムレ−タ、5 アキュムレ−タ4の油戻し穴、6 第2の絞り装置(暖房時絞り装置)、7b、7c、7d 室内機側熱交換器、8b、8c、8d 第1の絞り装置(冷房時絞り装置)、9 液側接続冷媒配管、10 ガス側接続冷媒配管、15 バイパス回路、16 ドライヤ、17 第3の絞り装置(バイパス絞り装置)、18、27 バイパス熱交換器、18a 第1のバイパス熱交換器、18b 第2のバイパス熱交換器、19 第1の温度検出手段、20 第2の温度検出手段、21 吸入圧力検出手段、22 組成演算手段、23 油分離器、24 返油バイパス回路、25 第4の絞り装置、26 スラッジフィルタ、28 液冷媒注入回路、29 液注入回路熱交換器、30 第5の絞り装置、31 吐出圧力検出手段、32 第3の温度検出手段、33b、33c、33d 第4の温度検出手段、34b、34c、34d 第5の温度検出手段、35 絞り装置制御装置、36 SC演算手段、37 SH演算手段、38絞り装置制御手段、39b、39c、39d 除霜用送風機、40b、40c、40d ドレンポンプ、41b、41c、41d 除霜制御装置、62 アキュムレ−タ流出配管、64 返油配管。
Claims (5)
- 圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器より構成された主冷媒回路を備え、ハイドロフルオロカ−ボン系の冷媒を作動媒体として用い、この冷媒と相溶性のある油を冷凍機油として用いる空気調和装置において、
上記圧縮機吐出部に油分離器を設け、分離した冷凍機油を圧縮機吸入部に戻す返油バイパス回路と、上記返油バイパス回路途中に上記冷凍機油が劣化して生成される冷凍機油劣化物を補足するスラッジフィルタを設けたことを特徴とする空気調和装置。 - 返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に冷凍機油を冷却するバイパス熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 返油バイパス回路途中のスラッジフィルタ上流に液冷媒を注入する液冷媒注入回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 返油バイパス回路途中のスラッジフィルタを、水分を吸収しかつスラッジフィルタ機能を有するドライヤとしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気調和装置。
- バイパス熱交換器の全部または一部として熱源機側熱交換器の最下部を通す構成としたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
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