JP3864034B2 - 波形整形デジタルフィルタ回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波形整形デジタルフィルタ回路に関し、より特定的には、デジタル通信無線システムにおける送信信号の波形整形をデジタルフィルタで行なう構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル無線通信システムにおいて、送信信号の波形整形をデジタルフィルタで行なう方式(以下、デジタル波形整形フィルタ方式と呼ぶ)がある。デジタル波形整形フィルタ方式を用いた送信部の一例(以下、従来フィルタ使用例と称す)を、図24を用いて説明する。
【0003】
図24に示されるシステム構成は、ベースバンド信号発生器101、アップサンプラ102,104、波形整形フィルタ103、ローパスフィルタ(LPF)105、中間周波数発生器106、直交変換器107、デジタル/アナログ変換器(D/A)108およびバンドパスフィルタ(BPF)109を備える。ベースバンド信号発生器101から直交変換器107までの処理はデジタルで、バンドパスフィルタ109およびこれ以降についてはアナログで信号処理されている。
【0004】
アップサンプラ102,104、波形整形フィルタ103、ローパスフィルタ105は、Iチャネル(I−ch)およびQチャネル(Q−ch)のそれぞれに対応して配置される。
【0005】
ベースバンド信号発生器101は、入力したデータをもとにIチャネル(I−ch),Qチャネル(Q−ch)のそれぞれのベースバンド信号を生成する。実際には、入力したデータ系列をもとに、QPSKベースバンド信号(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying)を1〜40の多重数分だけ並列に発生させる。多重数は、図示しない上位層が決定する。これらの信号をそれぞれ異なる拡散符号を用いて拡散を行ない、すべて加算して出力する。ここで、拡散符号のチップレートは、Fcpである。図24に示される例では、Fcp=3MHzである。出力されるIチャネルおよびQチャネルのベースバンド信号は、0、±1、±2、…、±40の値をとるチップレートFcpのスペクトル拡散信号となる。
【0006】
アップサンプラ102は、チップレートFcpの信号を入力し、Nfos倍のアップサンプリングを行ない、サンプリングレートFsaの信号に変換して出力する。これらの値に関して、式(1)が成立する。
【0007】
Fsa=Fcp×Nfos …(1)
上記例では、Nfos=4、Fsa=12MHzである。以降、Nfosを波形整形フィルタのオーバーサンプリング数と呼ぶ。
【0008】
アップサンプラ102への入力信号と出力信号との関係を、図25を用いて説明する。図において、記号321はチップデータを、記号322は“0”値をそれぞれ表わしている。図25に示されるように、アップサンプラにより、チップ周期Tcp(=1/Fcp)ごとに変化する入力信号INxを、サンプリング周期Tsa(=1/Fsa)ごとに変化する出力信号OUTxに変換する。出力信号OUTxにおいて、チップ周期Tcp(=1/Fcp)ごとに発生するチップデータ321のそれぞれの間には、“0”値が挿入されている。
【0009】
波形整形フィルタ103は、入力したベースバンド信号の帯域制限を行なう。従来の波形整形フィルタ103は、図26に示されるように、シフトレジスタ部410、乗算部420、および加算器430を含む。シフトレジスタ部410は、複数個(11個)のレジスタDを含む。乗算部420は、各レジスタに対応する乗算器を含む。
【0010】
波形整形フィルタ103においては、入力信号をシフトレジスタ部410によってシフトさせ、乗算部420によってタップ係数W1〜W11を乗算し、乗算部420の出力値のすべてを加算器430において加算して出力する。
【0011】
波形整形フィルタ103の出力信号のスペクトルを、図27に示す。図において、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。図27に示されるように、帯域制限された出力信号611がベースバンド周辺に存在することがわかる。そして、サンプリングレートFsa=12MHzの周辺には、折返しスペクトル612が発生する。
【0012】
波形整形フィルタ103のインパルス応答を、図28に示す。図において、横軸は時間を、縦軸は出力値をそれぞれ表わしている。図28に示されるように、波形整形フィルタ103のインパルス応答時においては、タップ係数W1〜W11の値がサンプリング周期Tsaごとに順番に出力される。フィルタのタップ数をNtapとすると、この例ではNtap=11である。インパルス応答の継続時間は、式(2)で表わされる。
【0013】
継続時間=Tsa×Ntap …(2)
ここで、波形整形フィルタのインパルス応答のチップ長Ncdを、式(3)で定義する。
【0014】
Tcp×Ncd=Tsa×Ntap …(3)
上記の例ではNcd=2.75となる。また、式(4)が成立する。
【0015】
Ntap=Nfos×Ncd …(4)
図24に示されるアップサンプラ104の動作は、アップサンプラ102の動作と基本的に同じである。アップサンプラ104は、サンプリングレートFsaの信号を入力し、Nifos倍のアンサンプリングを行ない、サンプリングレートFifosの信号に変換し出力する。このような値に関して、式(5)が成立する。
【0016】
Fifos=Fsa×Nifos …(5)
上記の例では、Nifos=5、Fifos=60MHzである。
【0017】
アップサンプラ104の出力信号のスペクトルを、図29に示す。図において、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。図29に示されるように、ベースバンド付近の所望のスペクトル711の他にサンプリングレートFsa=12MHzごとに折返しスペクトル712が発生する。
【0018】
図24に示されるローパスフィルタ105は、これらの折返しスペクトルを減衰させ、所望のベースバンドスペクトルを取出す。ローパスフィルタ105は、図29における破線713で示す周波数特性を有する。本フィルタは、デジタルフィルタであるため動作周波数Fifos=60MHzの周辺にも通過帯域が存在する。
【0019】
ローパスフィルタ105の出力信号のスペクトルを、図30に示す。図において、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。出力信号のスペクトル812は、ローパスフィルタ105によって減衰された折返しスペクトルとなる。減衰度は、ローパスフィルタ105の性能に依存する。
【0020】
図24に示される中間周波数発生器106は、周波数Fifの中間周波数を生成する。この例では、Fif=15MHzである。
【0021】
直交変換器107は、入力したIチャネルおよびQチャネルのベースバンド信号によって、中間周波数の直交変調を行なう。ここまでの処理をデジタルで行なう。
【0022】
直交変換器107の出力信号のスペクトルを、図31に示す。図において、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。直交変換器107では中間周波数の乗算を行なっているため、周波数±Fif+m×Fifos+n×Fsa(ただし、m、nは整数)の周辺にスペクトルが発生する。このうち、中間周波数Fif=15MHz周辺に発生するスペクトル911が所望のスペクトルである。残りのスペクトル912は折返しスペクトルであり不要である。所望のスペクトルはバンドパスフィルタ109によって抽出される。
【0023】
図24に示されるバンドパスフィルタ109は、直交変換器107の出力を受けるデジタル/アナログ変換器108の出力を受けて、目的とする所望のスペクトルを抽出する。バンドパスフィルタ109は、図31の斜線913に示される周波数特性を有する。
【0024】
このようにして生成されたデジタルの送信信号をデジタル/アナログ変換器108によってアナログ信号に変換し、さらにバンドパスフィルタ109によって不要な周波数をカットする。
【0025】
以上に述べたデジタル波形整形フィルタ方式は、帯域制限処理をデジタルで行なっているため、アナログフィルタでは実現が不可能な、任意なインパルス応答のフィルタを構成することができる。また、上述した従来の構成では、直交変換までの処理をデジタルで行なっているが、これによりIチャネルとQチャネルとの直交性が良く、高精度な変調を行なうことが可能になる。直交変調までをデジタルで行なうには、フィルタリング処理もデジタルで行なう必要がある。さらに、これらのデジタル方式は、異なった無線通信方式に対応する変復調器のハードウェア構成に関するデータを同一無線機関内に複数もってこれらを切換えることにより、複数の無線通信方式を用いて通信を行なうことが可能なソフトウェアレディオとの親和性も高い。これらのことから、今後デジタル波形整形フィルタ方式の採用が大きく進むと考えられる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の波形整形デジタルフィルタには、以下のような問題がある。図32は、図26におけるシフトレジスタ部410の出力と乗算部420の出力との内容を詳細に示したものである。図32を参照して、入力されたデータはアップサンプリングされているため、実際に意味のある値は、ある瞬間には全レジスタNtap個のうち平均でNcd個に存在し、その他のNtap−Ncd=Ncd×(Nfos−1)個のレジスタの値は“0”である。
【0027】
“0”の入ったレジスタに対応する乗算器の出力も“0”であるため、これらNcd×(Nfos−1)個の乗算器は機能していない。
【0028】
さらに、これらに対応する加算器の入力も“0”であり、機能していない。実際に機能しているレジスタ、乗算器、加算器の入力が、全てのレジスタ、乗算器および加算器の入力に占める割合はNcd/Ntap=1/Nfosとなる。
【0029】
つまり、波形整形フィルタのオーバーサンプリング数Nfosが大きくなるに従い、実際に機能している部分の割合が減少し、無駄な(動作をしない)回路が増加することになる。
【0030】
その一方で、波形整形フィルタのオーバーサンプリング数Nfosを大きくすると、次に示すような利点が発生する。
【0031】
一例として、まず上記した従来フィルタ使用例において、Nfos=4をNfos=10とした場合を考える。要求仕様であるため、Fcp=3MHz、回路素子性能上の制約によりFifos=60MHzについては先ほどと同じとする。したがって、Nfos×Nifos=Fifos/Fcp=20も一定である。Nifos=5をNifos=2とする。また、スペクトル間隔により、Fif=15MHzのところをFif=21MHzとする。
【0032】
このときの、波形整形フィルタ103、アップサンプラ104、ローパスフィルタ105および直交変換器107の出力信号のスペクトルのそれぞれを、図33、図34、図35、図36に示す。いずれの図においても、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。図33、図34、図35および図36を、図27、図29、図30および図31に示されるスペクトルと比較すると、折り返しスペクトルの発生間隔が広がっていることがわかる。したがって、オーバーサンプリング数Nfosを大きくすることにより、ローパスフィルタおよびバンドパスフィルタに要求される性能も、それぞれ破線723、破線923のように緩和されることがわかる。
【0033】
さらなる例として、Nfos=20、Nifos=1とした場合を考える。このときの波形整形フィルタ103、アップサンプラ104、ローパスフィルタ105、および直交変換器107の出力信号のスペクトルのそれぞれを、図37、図38、図39、図40に示す。いずれの図においても、横軸は周波数を、縦軸は電力密度をそれぞれ表わしている。図37、図38、図39のスペクトルは全て同じである。この例のように、直交変換器107のサンプリングレートFifos=60MHzと、波形整形フィルタ103のサンプリングレートFsa=60MHzとを同じにすると、アップサンプラ104とローパスフィルタ105とは必要がなくなる。さらにバンドパスフィルタに要求される性能も、破線933のようにさらに緩和される。さらに、折返し周波数の発生間隔が広くなるため、中間周波数発生器106で発生させる中間周波数Fif=15MHzをFif=20MHz、Fif=10MHzと変化させることで、異なる周波数チャネル934へのアクセスも可能になる。
【0034】
この方式では、周波数チャネルの切換はデジタル部で行なっているため、周波数を数億分の1といった高い性能で切換えることが可能となり、さらに切換える時間が数クロックと格段に短くなるため、周波数ホッピングなどの複雑な周波数切換が必要となる変調方式に対しても対応が可能となる。
【0035】
このようなさまざまな利点が発生するため、上述した問題点にかかわらずオーバーサンプリング数Nfosの大きな波形整形フィルタへの要求が高まっている。
【0036】
したがって、フィルタの性能を一定以上に保つために波形整形フィルタのインパルス応答のチップ長Ncdや処理すべき信号の量子化ビット数をある値以上に保ちつつ、オーバーサンプリング数Nfosを大きくする必要がある。
【0037】
しかし、このようなフィルタを作成するためには、先ほど述べたように、ある瞬間に機能する乗算器の数Ncdはあまり変わらないにもかかわらず、機能しない乗算器の数Ncd×(Nfos−1)が大きく増加する。また、レジスタや加算器の入力にも同じことがいえる。すなわち無駄な回路規模を増加させなければならない。
【0038】
このような問題に対応するために、特開平11−251963号公報(直接スペクトラム拡散用デジタルフィルタ)に示されるようなROM(リード・オンリー・メモリ)を用いた回路規模の削減方法があるが、上記した従来フィルタ使用例で示した40×40QAM(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)といった多数の信号点をとるような変調信号のフィルタリングを行なうためには、必要となるROM容量が莫大となり実現が困難である。
【0039】
そこで、本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、より少ない回路規模でオーバーサンプリング数Nfosの大きな波形整形デジタルフィルタ回路を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】
この発明のある局面による波形整形デジタルフィルタ回路は、信号の波形を整形する波形整形デジタルフィルタ回路であって、入力データをシフトするレジスタと、レジスタからの出力データに基づき、レジスタからの出力データとオーバーサンプリング数と同じ数の種類のタップ係数との積を出力する可変タップ係数乗算器と、可変タップ係数乗算器により乗算された結果をすべて加算する加算器とを備える。
【0041】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、入力されるデータとタップ係数との積を計算するタップ係数乗算器と、タップ係数乗算器の出力データを順次出力する乗算結果順次出力器とを含む。
【0042】
より好ましくは、乗算結果順次出力器は、タップ係数乗算器の出力データを順番に選択して出力するセレクタを含む。もしくは、乗算結果順次出力器は、タップ係数乗算器からの出力データをロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む。
【0043】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、タップ係数を順次出力するタップ係数順次出力器と、タップ係数順次出力器の出力と入力したデータとの積を計算する乗算器とを含む。
【0044】
より好ましくは、タップ係数順次出力器は、タップ係数を順番に選択して出力するセレクタを含む。もしくは、タップ係数順次出力器は、タップ係数をロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む。
【0045】
したがって、上記構成によれば、より少ない回路規模でオーバーサンプリング数Nfosの大きな波形整形デジタルフィルタ回路を実現することが可能となる。従来のフィルタと比較した場合の回路規模の削減効果は、フィルタのオーバーサンプリング数Nfosが大きくなるに従い大きくなる。
【0046】
また、従来において波形整形フィルタの前段に挿入されるアップサンプラ102が不要となり、回路規模が削減できる。
【0047】
さらに、データシフト用レジスタの数と加算器の入力の数とが、オーバーサンプリング数Nfosに対しおよそNfos分の1になり、回路規模が削減できる。
【0048】
この発明のさらなる局面による波形整形デジタルフィルタ回路は、信号の波形を整形する波形整形デジタルフィルタ回路であって、入力データをシフトするレジスタと、入力データに“−1”を乗算する符号反転器と、符号反転器の出力をシフトする反転データ用レジスタと、レジスタからの出力データおよび反転データ用レジスタからの出力データのうち、タップ係数の符号に対応する出力データとタップ係数の絶対値とを乗算することにより、レジスタからの出力データとオーバーサンプリング数と同じ数の種類のタップ係数との積を順次出力する複数個の可変タップ係数乗算器と、複数個の可変タップ係数乗算器から同時に受けた積を加算する加算器とを備える。
【0049】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、レジスタからの出力データおよび反転データ用レジスタからの出力データのうち、タップ係数の符号に対応する出力データとタップ係数の絶対値とを乗算する複数個のタップ係数乗算器と、複数個のタップ係数乗算器からの出力データを順番に出力する乗算結果順次出力器とを含む。
【0050】
より好ましくは、乗算結果順次出力器は、複数個のタップ係数乗算器からの出力データを順番に選択して出力するセレクタを含む。もしくは、乗算結果順次出力器は、複数個のタップ係数乗算器からの出力データをロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む。
【0051】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、順番にタップ係数の絶対値を出力するタップ係数順次出力器と、タップ係数の符号が正のときにレジスタからの出力データを、タップ係数の符号が負であるときに反転データ用レジスタの出力データを選択して出力する符号選択器と、タップ係数順次出力器からの出力と符号選択器からの出力との積を出力する乗算器とを含む。
【0052】
より好ましくは、タップ係数順次出力器は、タップ係数の絶対値を順番に選択して出力するセレクタを含む。もしくは、タップ係数順次出力器は、タップ係数の絶対値をロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む。
【0053】
上記構成に従い入力データを反転した反転入力データを用いることにより、データシフト用レジスタの数をオーバーサンプリング数Nfosに対し、およそNfos分の2、加算器の入力の数がおよそNfos分の1になり、回路規模が削減できる。
【0054】
さらに、乗算器の数も、オーバーサンプリング数Nfosに対しおよそNfos分の1になり、回路規模が削減できる。
【0055】
また、従来において波形整形フィルタの前段に挿入されるアップサンプラ102が不要となり、回路規模が削減できる。
【0056】
この発明のさらなる局面による波形整形デジタルフィルタ回路は、信号の波形を整形する波形整形デジタルフィルタ回路であって、入力データをシフトするレジスタと、レジスタからの出力データに基づき、レジスタからの出力データとあらかじめ用意された任意の個数のタップ係数との積を出力する可変タップ係数乗算器と、可変タップ係数乗算器により乗算された結果をすべて加算する加算器とを備える。
【0057】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、任意の個数のタップ係数の中から1個を選択して出力するタップ係数選択器と、タップ係数選択器からの出力と入力されるデータとの積を計算する乗算器とを含む。
【0058】
より好ましくは、タップ係数選択器は、任意の個数のタップ係数の中から1個を選択して出力するセレクタを含む。特に、セレクタは、2T(ただし、Tは、任意の個数)個のタップ係数の中から1個を選択する。
【0059】
上記構成によると、従来において波形整形フィルタの前段に挿入されるアップサンプラ102が不要となり、回路規模が削減できる。
【0060】
また、オーバーサンプリング数Nfosが整数でない場合であっても、特別な信号処理回路を付加することなく、小規模の回路構成でフィルタを実現することができる。
【0061】
この発明のさらなる局面による波形整形デジタルフィルタ回路は、信号の波形を整形する波形整形デジタルフィルタ回路であって、入力データをシフトするレジスタと、レジスタからの出力データに基づき、レジスタからの出力データと、あらかじめ用意された任意の個数のタップ係数のうち連続する2個のタップ係数を補間した値との積を出力する可変タップ係数乗算器と、可変タップ係数乗算器により乗算された結果をすべて加算する加算器とを備える。
【0062】
好ましくは、可変タップ係数乗算器は、任意の個数のタップ係数のうち連続する2個のタップ係数を補間した値を出力するタップ係数出力器と、タップ係数出力器からの出力と入力したデータとの積を計算する乗算器とを含む。
【0063】
より好ましくは、タップ係数出力器は、任意の個数のタップ係数のうち連続する2個のタップ係数を選択して出力するセレクタと、セレクタから出力される連続する2個のタップ係数を補間する補間器とを含む。
【0064】
特に、補間器は、連続する2個のタップ係数を、W(j),W(j+1)、補間後の値をVcoe、外部から入力される補間係数をkとすると、Vcoe=W(j)×(1−k)+W(j+1)×kにより求められる値Vcoeを出力する。セレクタは、予め用意された2T+1(ただし、前記Tは、前記任意の個数)個のタップ係数の中から連続する2個のタップ係数を選択する。
【0065】
より好ましくは、可変タップ係数出力器は、任意の個数のタップ係数のうちの前記連続する2個のタップ係数のうちの1つと、連続する2個のタップ係数の差分値とを選択して出力するセレクタと、セレクタから出力されるタップ係数と差分値とを用いて補間値を算出する補間器とを含む。
【0066】
特に、補間器は、連続する2個のタップ係数を、W(j),W(j+1)、差分値をWd(j)=W(j+1)−W(j)とし、補間後の値をVcoe、外部から入力される補間係数をkとすると、Vcoe=W(j)+W(j)d×kにより求められる値Vcoeを出力する。セレクタは、予め用意された2T(ただし、Tは、任意の個数)個のタップ係数と2T個の差分値との組から1組を選択する。
【0067】
上記構成によると、従来において波形整形フィルタの前段に挿入されるアップサンプラ102が不要となり、回路規模が削減できる。
【0068】
また、オーバーサンプリング数Nfosが整数でない場合であっても、特別な信号処理回路を付加することなく、小規模の回路構成でフィルタを実現することができる。特に、タップ係数の補間を行なうため、同じ性能を実現するための回路構成がより小さくなる。
【0069】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。なお図中同一または相当部分には同一記号を付しその説明は省略する。
【0070】
本発明の実施の形態による波形整形フィルタについて、図1を用いて説明する。図1は、無線通信システムの送信部に、以下に説明する本発明の実施の形態による波形整形フィルタを採用した状態を示している。
【0071】
図1に示されるシステム構成は、ベースバンド信号発生器101、波形整形フィルタ203、中間周波数発生器106、直交変換器107、デジタル/アナログ変換器(D/A)108およびバンドパスフィルタ(BPF)109を備える。波形整形フィルタ203は、Iチャネル,Qチャネルのそれぞれに対応して設けられる。
【0072】
ベースバンド信号発生器101から直交変換器107まではデジタル信号処理が施され、D/A変換器108を介して、直交変換器107の出力がバンドパスフィルタ109に供給される。バンドパスフィルタ109およびそれ以降の処理は、アナログ信号処理を行なう。
【0073】
従来の構成と比べて、アップサンプラ102が不要になることがわかる。また、本発明によると、オーバーサンプリング数Nfosの大きな波形整形フィルタを容易に実現できるため、フィルタのサンプリングレートFsaと直交変換器107のサンプリングレートFifosとを容易に同じにできる。したがって、アップサンプラ104とローパスフィルタ105とが不要になる。
【0074】
したがって、上記した従来フィルタ使用例に代わり、簡略化された図1に示されるシステム構成をとることが可能になる。以下、第1の実施の形態〜第10の実施の形態において、具体的な回路構成について説明する。
【0075】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態による波形整形フィルタ203Aを、図2に示す。図2に示されるように、第1の実施の形態による波形整形フィルタ203Aは、シフトレジスタ部1110、可変タップ係数乗算部1120A、および加算器1130を含む。図においては、シフトレジスタ部1110は、3つのレジスタDで、可変タップ係数乗算部1120Aは、可変タップ係数乗算器1121A、1122A、1123Aでそれぞれ構成されている。
【0076】
シフトレジスタ部1110は、チップタイミングCTをイネーブル信号として入力データDataであるチップデータをラッチしシフトする。このようにしてシフトされたチップデータは、可変タップ係数乗算器に入力される。
【0077】
可変タップ係数乗算部1120Aは、シフトレジスタ部1110の出力とタップ係数とを乗算して出力する。可変タップ係数乗算器1121A〜1123Aの出力のすべては、加算器1130によって加算されて出力される。
【0078】
第1の実施の形態による波形整形フィルタ203Aは、タップ数Ntapが11、オーバーサンプリング数Nfosが4の従来の波形整形フィルタと同じ機能を実現する。データシフト用のレジスタおよび加算器の入力数は、従来の波形整形フィルタでは11個であったのに対し、図2に示される波形整形フィルタ203Aでは3個となり、大きく削減されていることがわかる。
【0079】
すなわち、本発明の構成によりこれらの数は、一般的に約Nfos分の1に削減され、オーバーサンプリング数Nfosが大きいほど削減率が大きくなる。なお、加算器の入力数がNfos分の1に減るということは、加算器の回路規模もおよそNfos分の1に減るということを意味する。
【0080】
波形整形フィルタ203Aは、図3に示される無線通信システム9000に搭載される。図3に示される無線通信システム9000は、図1に示されるシステム構成に加えて、クロック発生器9001、チップタイミング発生器9002およびカウンタ9003を備える。図における波形整形フィルタ1000は、第1の実施の形態〜第7の実施の形態による波形整形フィルタに相当する。
【0081】
クロック発生器9001は、一定周期で発振するクロックCLKを発生する。チップタイミング発生器9002は、クロックCLKに基づき、一定間隔で活性化するチップタイミングCTを発生する。カウンタ9003は、クロック入力端子にクロックCLKを受け、同期リセット入力端子にチップタイミングCTを受けるカウンタである。カウンタ9003は、クロックCLKをカウントしてカウンタ値Cを出力し、チップタイミングCTに応じてカウンタ値Cをリセットする。
【0082】
クロックCLKは、フィルタのサンプリングレートFsaと同じ周波数を有し、チップタイミングCTは、チップ周期Tcpと同じ周期を有する。
【0083】
第1の実施の形態による波形整形フィルタの動作について説明する。波形整形フィルタ203を図3に示す無線通信システム9000に採用した場合、図4に示される動作が実現される。なお、図4において、INは、可変タップ係数乗算器1121Aの入力を、OUTは、可変タップ係数乗算器1121Aの出力をそれぞれに表わしている。
【0084】
図4を参照して、可変タップ係数乗算器1121Aの入力信号INは、チップタイミングCTに同期して、チップ周期Tcpごとに入力される。可変タップ係数乗算器1121Aは、この例ではチップタイミングCTがHレベルになった次のクロックCLKのタイミングから、入力信号INとタップ係数W1との積を出力する。その後、クロックCLKに同期してサンプリング周期Tsaごとにタップ係数W2,W3,W4との積を順次出力する(出力信号OUT)。
【0085】
このような可変タップ係数乗算器1121Aの内部構成の一例を、図5に示す。可変タップ係数乗算器1121Aは、図5に示されるように、タップ係数を乗算する乗算器1311〜1314と、乗算器1311〜1314の結果を順次出力するための乗算結果順次出力器1300Aとを含む。乗算器1311,1312,1313,1314は、タップ係数W1,W2,W3,W4を乗算する。
【0086】
第1の実施の形態においては、乗算結果順次出力器1300Aは、セレクタ1301によって構成される。セレクタ1301は、カウンタ9003が生成するカウンタ値Cに基づき、対応する乗算器から出力される信号を選択的に出力する。具体的には、カウンタ値Cが1,2,3,4であるならば、乗算器1311,1312,1313,1314の出力をそれぞれ選択的に出力する。
【0087】
なお、上述したカウンタ9003は、チップタイミングCTがHレベルになった次のクロックCLKのタイミングからカウントを開始し、カウンタ値Cを生成する。
【0088】
他の可変タップ係数乗算器1122Aおよび1123Aは、可変タップ係数乗算器1121Aと同様の構成および動作を行なう。ただし、タップ係数として、[W1,W2,W3,W4]の代わりに、それぞれ[W5,W6,W7,W8]、{W9,W10,W11,W12}を用いる。
【0089】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121A(1122A,1123A)に代わり、可変タップ係数乗算器1121Bを配置する。可変タップ係数乗算器1121Bを含む可変タップ係数乗算部は、可変タップ係数乗算部1120Aと同等の動作を行なうが、その内部構成が異なる。
【0090】
可変タップ係数乗算器1121Bの内部構成の一例を図6に、動作を図7に示す。可変タップ係数乗算器1121Bは、図6に示されるように、タップ係数を乗算する乗算器1311〜1314と、乗算器1311〜1314の結果を順次出力するための乗算結果順次出力器1300Bとを含む。第2の実施の形態においては、乗算結果順次出力器1300Bは、シフトレジスタ1401により構成されている。
【0091】
第2の実施の形態による波形整形フィルタの動作について、図7を用いて説明する。なお、図7において、INは、可変タップ係数乗算器1121Bの入力を、OUTは、可変タップ係数乗算器1121Bの出力をそれぞれに表わしている。
【0092】
シフトレジスタ1401は、乗算器1311〜1314の出力(タップ係数を乗算した結果)を、チップタイミングCTがHレベルになった次のクロックCLKのタイミングでセットし、その後クロックCLKに同期してサンプリング周期Tsaごとにタップ計算乗算結果をシフトしつつ出力する。これにより、可変タップ係数乗算器1121Bのシストレジスタ1401から、図7に示される出力信号OUTが出力される。
【0093】
このように、第2の実施の形態による波形整形フィルタによると、従来の波形整形フィルタと比較して、加算器の入力数は一般的におよそオーバーサンプリング数Nfos分の1に削減することが可能となる。
【0094】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、第1の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121A(1122A,1123A)に代わり、図8に示される可変タップ係数乗算器1121Cを用いる。可変タップ係数乗算器1121Cは、図8に示されるように、タップ係数順次出力器1600A、および乗算器1610を含む。
【0095】
タップ係数順次出力器1600Aは、メモリMRとメモリMRから読出されるタップ係数W1〜W4を受けるセレクタ1601とを含む。タップ係数順次出力器1600Aにより出力されるタップ係数(係数信号S0)と入力信号INとが、乗算器1610に供給される。係数信号S0と入力信号INとの積が、出力信号OUTとして生成される。
【0096】
第3の実施の形態による波形整形フィルタの動作を、図9を用いて説明する。なお、図9において、INは、可変タップ係数乗算器1121Cの入力を、OUTは、可変タップ係数乗算器1121Cの出力をそれぞれに表わしている。
【0097】
タップ係数順次出力器1600Aは、内部にタップ係数を保持するメモリMRを有する。セレクタ1601は、カウンタ9003により生成されるカウンタ値C(1〜4)に応じて、メモリMRから読出されたタップ係数Wiを選択的に出力(係数信号S0)する。具体的には、カウンタ値Cが1,2,3,4になると、それぞれタップ係数W1,W2,W3,W4を選択する。これにより、図9に示されるように、クロックCLKに同期してサンプリング周期Tsaごとに、入力信号INとタップ係数W1,W2,W3,W4との積(出力信号OUT)が、順次、生成される。
【0098】
このように、第3の実施の形態による波形整形フィルタによると、データシフト用のレジスタ、乗算器および加算器の入力の数が一般的におよそオーバーサンプリング数Nfos分の1に削減されるため、回路規模を小さく抑えることが可能となる。
【0099】
なお、タップ係数順次出力器1600Aの代わりに、図10に示されるようにメモリ(たとえば、ROM等)1602により構成されるタップ係数順次出力器1600Bを用いてもよい。この場合、メモリ1602は、カウンタ値Cをアドレス端子で受け、カウンタ値Cの指示す記憶領域にあるタップ係数をデータ出力端子から出力する。
【0100】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態においては、第1の実施の形態における可変タップ係数乗算器1121A(1122A,1123A)に代わり、図11に示される可変タップ係数乗算器1121Dを用いる。可変タップ係数乗算器1121Dは、タップ係数順次出力器1600Cと乗算器1610とを含む。
【0101】
タップ係数順次出力器1600Cは、メモリMRとメモリMRから読出されるタップ係数W1〜W4を受けるシフトレジスタ1801とを含む。可変タップ係数乗算器1121Dの動作は、第3の実施の形態におけるタイミングチャートと同じである。
【0102】
シフトレジスタ1801は、チップタイミングCTがHレベルになった次のクロックCLKのタイミングでタップ係数をセットする。そして、その後クロックCLKに同期してサンプリング周期Tsaごとにタップ係数をシフトしつつ順番に出力(係数信号S0)する。
【0103】
このように、第4の実施の形態による波形整形フィルタによれば、従来の波形整形フィルタと同じ機能を有しつつ、従来と比較して乗算器および加算器の入力数が一般的におよそオーバーサンプリング数Nfos分の1に削減されるため回路規模を縮小することが可能となる。
【0104】
なお、波形整形フィルタ203Aにおいては、上述した可変タップ係数乗算器1121A〜1121Dを組合わせて配置するようにしてもよい。
【0105】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態による波形整形フィルタ203Bについて、図12を用いて説明する。波形整形フィル203Bは、図12に示されるように、シフトレジスタ部1910、反転データ用シフトレジスタ部1980、可変タップ係数乗算部1920、符号反転器1970および加算器1930を含む。図においては、シフトレジスタ部1910,1980のそれぞれは、3つのレジスタDを、可変タップ係数乗算部1920は、可変タップ係数乗算器1921A,1922A,1923Aをそれぞれ含む。
【0106】
第1の実施の形態による構成と比較すると、第5の実施の形態では、符号反転器1970と反転データ用シフトレジスタ部1980とが新たに設けられ、可変タップ係数乗算部1920には、シフトレジスタ部1910からの入力と、シフトレジスタ部1980からの反転入力とが新たに供給されている。
【0107】
図において、INは、シフトレジスタ部1910から可変タップ係数乗算器1921Aへの入力を、RINは、シフトレジスタ部1980から可変タップ係数乗算器1921Aへの反転入力を表わしている。
【0108】
符号反転器1970は、入力データDataに“−1”を乗算する。可変タップ係数乗算器1921A〜1923Aは、第1の実施の形態による可変タップ係数乗算器と同等の動作を行なうが、反転入力が追加されているためより少ない回路規模で実現することができる。
【0109】
一例として可変タップ係数乗算器1921Aの内部構成を図13に、タイミングチャートを図14に示す。可変タップ係数乗算器1921Aは、図13に示されるように、タップ係数W1〜W4に対応するタップ係数乗算器2121〜2124および乗算結果順次出力器2110を含む。乗算結果順次出力器2110は、セレクタ2111を含む。
【0110】
タップ係数乗算器2123,2124は、シフトレジスタ部1910から入力INを受け、タップ係数乗算器2121,2122,2124は、シフトレジスタ部1980から反転入力RINを受ける。
【0111】
セレクタ2111は、カウンタ値Cに応じて、タップ係数乗算器2121〜2124の出力のうちの1つを選択的に出力(OUT)する。
【0112】
ここで、タップ係数は、[W1,W2,W3,W4]=[−2,−5,4,15]とする。タップ係数乗算器2121は、入力INと負の値であるタップ係数W1とを乗算した出力する。しかし実際には、入力INとタップ係数W1との乗算を行なわず次の処理を実行する。
【0113】
すなわち、タップ係数W1は負の値であるため、タップ係数乗算器2121に、反転入力RIN(入力に“−1”が乗算された値)が入力されるようにする。そして、タップ係数W1の絶対値である“2”を乗算する。これにより、“−2”の乗算を実現する。“−2”および“2”を12ビットの2進数で表わすと、それぞれ“1111 1111 1110”“10”となり、“−2”より“2”の方がビット数が少ない。よって、入力INに負のタップ係数をそのまま乗算する回路に比べ、ビット数が少ない分だけタップ係数乗算器の回路規模が小さくなる。
【0114】
タップ係数乗算器2122についても、タップ係数W2が負の値であるため、反転入力RINを与え、タップ係数W2の絶対値と反転入力RINとを乗算させる。一方、タップ係数乗算器2123は、タップ係数W3が正の値であるため、入力INとタップ係数W3とを乗算する。
【0115】
タップ係数乗算器2124は、タップ係数W4=15=16−1である。このため、入力INに“16”を乗算したものと、反転入力RINとを加算することにより、“15”の乗算を実現する。“16”の乗算は、ビットをシフトするだけであり配線のみで実現できるため、必要となる加算器は1つとなる。したがって、タップ係数“15”をそのまま入力に乗算するタップ係数乗算器に比べ、タップ係数乗算器2124の回路規模は小さくすることができる。
【0116】
乗算結果順次出力器2110は、上述した乗算結果順次出力器1300Aと同様の動作を行なう。
【0117】
このように、第5の実施の形態における波形整形デジタルフィルタ回路によれば、従来の波形整形デジタルフィルタ回路と同じ機能を有し、かつ回路規模を小さく構成することができる。
【0118】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態による波形整形フィルタは、第5の実施の形態による波形整形フィルタ203Bと同様、シフトレジスタ部1910、反転データ用シフトレジスタ部1980、加算器1930および符号反転器1970を備えるとともに、可変タップ係数乗算器1921A(1921A,1923A)に代わって、図15に示される可変タップ係数乗算器1921Bを備える。
【0119】
第6の実施の形態による可変タップ係数乗算器1921Bは、タップ係数順次出力器2210A、符号選択器2220および乗算器2240を含む。
【0120】
タップ係数順次出力器2210Aは、タップ係数の絶対値を順次出力する。乗算器2240では、タップ係数順次出力器2210Aの出力する係数信号S1と符号選択器2220の出力する符号選択済信号S2との乗算を行なう。
【0121】
タップ係数の符号の乗算は、符号選択器2220において、入力INと反転入力RINとを切換えることにより行なう。
【0122】
タップ係数順次出力器2210Aは、タップ係数W1〜W4の絶対値W1a〜W4aを記憶するメモリMRとメモリMRから読出される値W1a〜W4aのいずれか1つを選択的に出力するセレクタ2211とを含む。
【0123】
セレクタ2211は、カウンタ9003から出力されるカウンタ値C(C=1〜4)に応じて、対応するタップ係数Wiaを選択的に出力する。
【0124】
タップ係数W1a〜W4aは、タップ係数W1〜W4の絶対値であり、{W1,W2,W3,W4}={−2,−5,4,15}とすると、{W1a,W2a,W3a,W4a}={2,5,4,15}となる。
【0125】
符号選択器2220は、セレクタ2221で構成される。セレクタ2221は、カウンタ9003が生成するカウンタ値C(C=1〜4)に応じて、対応する入力端Wisの信号を選択し出力する。入力端W1s〜W4sは、タップ係数W1〜W4に対応しており、対応するタップ係数が正の場合には、入力INを、負の場合には、反転入力RINをそれぞれ受ける。ここでは、{W1,W2,W3,W4}={−2,−5,4,15}={負の値,負の値,正の値,正の値}であるので、入力端W1s,W2sは、反転入力RINを受け、入力端W3s,W4sは、入力INを受ける。
【0126】
第6の実施の形態による波形整形フィルタの動作を、図16を用いて説明する。図において、INは、シフトレジスタ部1910から可変タップ係数乗算器1921Bへの入力を、RINは、反転データ用シフトレジスタ部1980から可変タップ係数乗算器1921Bへの反転入力を、OUTは、可変タップ係数乗算器1921Bの出力をそれぞれに表わしている。
【0127】
図16に示されるように、チップタイミングCTがHレベルになると次のクロックCLKのタイミングから、順次、入力INまたは反転入力RINとタップ係数との積が算出され、出力(OUT)される。
【0128】
このように構成することで、乗算器2240は、符号付整数と正の整数とを乗算するように構成すればよいため、符号付整数と符号付整数とを掛け合わせる乗算器に比べ、回路規模が削減される。
【0129】
なお、図17に示されるように、タップ係数順次出力器2210Aに代わり、タップ係数Wiaをロードし、順次シフトしつつ出力するシフトレジスタ2212を含むタップ係数順次出力器2210Bを用いてもよい。
【0130】
[第7の実施の形態]
上述した第5の実施の形態および第6の実施の形態による可変タップ係数乗算器には、シフトレジスタ部1910からの入力INと反転データ用シフトレジスタ部1980からの反転入力RINとが供給された。これに対し、タップ係数の符号がすべて同じであれば、入力INまたは反転入力RINのいずれか一方のみを可変タップ係数乗算器に供給すればよい。
【0131】
たとえば、{W1,W2,W3,W4}がすべて正であれば、可変タップ係数乗算器への反転データ用シフトレジスタ部1980からの信号入力は不要となる。
【0132】
このような場合、波形整形フィルタ203Cは、図18に示されるように、シフトレジスタ部1910と、反転データ用シフトレジスタ部1980と、可変タップ係数乗算部2420とを含む。可変タップ係数乗算部2420は、シフトレジスタ部1910から入力を受ける可変タップ係数乗算器2421と、シフトレジスタ部1910と反転データ用シフトレジスタ部1980とのデータを受ける可変タップ係数乗算器2422と、反転データ用シフトレジスタ部1980からの信号を受ける可変タップ係数乗算器2423とを含むように構成される。
【0133】
このように可変タップ係数乗算器2421は、反転データ用シフトレジスタ部1980からの入力が不要であり、可変タップ係数乗算器2423は、シフトレジスタ部1910からの入力が不要なため、対応するデータシフト用レジスタが省略され、この結果回路規模が縮小される。
【0134】
この場合、シフトレジスタ部1910および反転データ用シフトレジスタ部1980のそれぞれは、2つのレジスタDで構成されることになる。また符号反転器も、図12に示される波形整形フィルタ203Bと異なった場所に配置されることになる。
【0135】
[第8の実施の形態]
上述した第1の実施の形態〜第7の実施の形態では、オーバーサンプリング数Nfosは4(整数)であった。そこで、第8の実施の形態では、Fcp=3MHz、Fsa=6.9MHzの場合を仮定する。このとき、オーバーサンプリング数Nfos=2.3となる。
【0136】
第8の実施の形態による波形整形フィルタは、図19に示される無線通信システム9500に搭載される。無線通信システム9500は、図1に示されるシステム構成に加えて、クロック発生器9001およびNCO(Numerical Controlled Oscillator)回路9005を備える。
【0137】
クロックCLKを6.9MHzとする。当該クロックCLKからNCO回路9005を用いて3MHzのチップタイミングCTを発生させる。NCO回路9005は、増分値レジスタ9010と10ビットすなわち0〜1023の値が表現可能なカウンタ9011とを含む。
【0138】
カウンタ9011は、加算器9012およびDフリップフロップ9013を含む。加算器9012には、クロックCLK毎に増分値レジスタ9010の値が加算される。増分値レジスタ9010の値は、カウンタ9011のビット数B(=10)、クロック周波数Fclk(=6.9MHz)、出力周波数をF0(=3MHz)とすると、(2B×F0)/Fclk=445と設定する。
【0139】
加算された結果が、“1024”以上になると、桁あふれが生じる。桁あふれが生じた場合には、下位の10ビット以外は無視される。すなわち、“1023”に“5”が加算されるとカウンタ9011は“4”に戻る。そして、加算器9012は、桁あふれが生じるとチップタイミングCTを発生させる。
【0140】
Dフリップフロップ9013は、クロックCLKに同期して加算器9012の出力を取込み、NCOカウンタ値NCを出力する。
【0141】
なお、図における波形整形フィルタ2000は、第8の実施の形態〜第10の実施の形態による波形整形フィルタに相当する。
【0142】
第8の実施の形態による波形整形フィルタは、第3の実施の形態と同様、図2に示される構成を有する。しかしながら、第8の実施の形態による波形整形フィルタは、第3の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Cに代わり、図20に示される可変タップ係数乗算器1121Eを含む。可変タップ係数乗算器1121Eは、タップ係数選択器2500と乗算器1610とを含む。
【0143】
第3の実施の形態では、オーバーサンプリング数Nfos=4であったため、4種類のタップ係数を備えていた。これに対し第8の実施の形態では、タップ係数W0〜W63(ここでは64種類)を備えている。
【0144】
タップ係数選択器2500は、図示しない内部メモリから受けるタップ係数W0〜W63を選択するセレクタ2501を含む。セレクタ2501は、NCOカウンタ値NCを16で割った値の整数値j(NCOカウンタ値NCの10ビット中の上位6ビットに相当する値)を受けて、対応するタップ係数Wjを選択し係数信号S3として出力する。
【0145】
タップ係数選択器2500により生成されたタップ係数(係数信号S3)と入力信号INとが、乗算器1610に供給される。係数信号S3と入力信号INとの積が、出力信号OUTとして生成される。
【0146】
第8の実施の形態による波形整形フィルタの動作を、図21のタイミングチャートを用いて説明する。図において、INは、可変タップ係数乗算器1121Eへの入力を、OUTは、可変タップ係数乗算器1121Eから出力される信号を表わしている。
【0147】
NCOカウンタ値NCは、クロックCLKが入力されるごとに、増分値レジスタ9010の値445が加算される。加算の結果、“1024”以上になると桁あふれが発生し、下位の10ビット以外は無視される。同時に、チップタイミングCTが出力される。
【0148】
シフトレジスタ部1110は、チップタイミングCTをイネーブル信号として入力データDataであるチップデータをラッチしシフトする。このようにしてシフトされたチップデータは、可変タップ係数乗算器に入力される。
【0149】
タップ係数選択器2500は、NCOカウンタ値NCの上位6ビットの値jが0〜63のときに、対応するタップ係数Wj(j=0〜63)を選択し、係数信号S3として出力する。
【0150】
たとえば、NCOカウンタ値NCが“925”のときには、上記6ビットは<925/16>=57となる(ただし、“<数字>”は切捨てを表わす)ので、タップ係数W57を出力する。入力信号INと係数信号S3とを乗算することにより、出力信号OUTが生成される。
【0151】
可変タップ係数乗算器1122C,1123Cに代わる可変タップ係数乗算器1122E,1123Eは、可変タップ係数乗算器1121Eと同様の構成を有し同様の動作を行なう。ただし、タップ係数として、{W0,W1,…,W63}の代わりに、それぞれ{W64,W65,…W127}、{W128,W129,…,W191}を用い、NCOカウンタ値NCの上位6ビットの値が0〜63のときに、それぞれ“W64〜W127”、“W128〜W191”を選択するようにしておく。
【0152】
このように構成することにより、オーバーサンプリング数Nfosが整数でない場合においても、少ない回路規模でフィルタリングを行なうことができる。
【0153】
[第9の実施の形態]
第9の実施の形態においても、第8の実施の形態と同じく、Fcp=3MHz、Fsa=6.9MHzの場合を仮定する。よって、オーバーサンプリング数Nfos=2.3となる。また、同様にNCO回路9005を用いて、6.9MHzのクロックCLKから、3MHzのチップタイミングCTを発生させる。NCO回路9005は、10ビット、すなわち“0”から“1023”の値が表現可能なカウンタ9011を用いる。
【0154】
第9の実施の形態による波形整形フィルタは、第3の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Cに代わり、図22に示される可変タップ係数乗算器1121Fを含む。可変タップ係数乗算器1121Fは、タップ係数出力器2700Aと乗算器1610とを含む。
【0155】
タップ係数出力器2700Aでは、十分に多くの連続するタップ係数の組を選択することができる。すなわち、{W(j)、W(j+1)}からなるタップ係数の組を、j=0、1、…、63に関して選択することができる。このような選択動作は、タップ係数出力器2700Aの、セレクタ2721および2722により実現される。さらに、タップ係数出力器2700Aは、選択した2組のタップ係数の間を補間する補間器2730を含む。
【0156】
タップ係数選択処理と補間処理とは、次の手順で行なわれる。まず、NCOカウンタ値NCを16で割る。この結果の整数部分をj、小数部分をkとする。jは、0、1、…、63の値を取る。この値に従って、タップ係数の組{W(j)、W(j+1)}を選択する。
【0157】
補間器2730の出力をVcoeとすると、補間器2730においては、式(6)で表現される演算(補間)を行なう。
【0158】
Vcoe=W(j)×(1−k)+W(j+1)×k …(6)
第8の実施の形態では、NCOカウンタ値NCの10ビットのうちの上位6ビット(j)を用いてタップ係数を選択したが、第9の実施の形態では、さらに下位4ビット(k)を用いて補間を行なっている。精度が十分であれば、たとえば下位4ビットのうちの上位3ビットのみを用いて補間を行なってもよい。このようにして求められた補間器2730の出力(係数信号)Vcoeは、乗算器1610により入力信号INと乗算される。乗算器1610から、出力信号OUTが出力される。
【0159】
可変タップ係数乗算器1122C,1123Cに代わる可変タップ係数乗算器1122F、1123Fは、可変タップ係数乗算器1121Fと同様の構成および動作を行なう。ただし、タップ係数として、j=0、1、…、63からなる64個のタップ係数の組{W(j),W(j+1)}の代わりに、それぞれ64個のタップ係数の組{W(j+64),W(j+65)}、{W(j+128),W(j+129)}を用い、NOCカウンタ値NCの上位6ビットの値がjのとき、それぞれ{W(j+64),W(j+65)}、{W(j+128),W{j+129)}が選択されるようにしておく。
【0160】
このように構成することにより、第8の実施の形態と同様にオーバーサンプリング数Nfosが整数でない場合に対しても、少ない回路規模でフィルリングを行なうことができる。さらに、タップ係数の補間を行なっているため、同じ性能を実現するための回路規模が第8の実施の形態よりも小さくてすむ。
【0161】
[第10の実施の形態]
第10の実施の形態では、可変タップ係数乗算器1121Fに代わり、可変タップ係数乗算器1121Gを用いる。可変タップ係数乗算器1121Gは、図23に示されるように、タップ係数出力器2700Aに代わり、タップ係数出力器2700Bを含む。タップ係数出力器2700Bは、セレクタ2820、乗算器2832および加算器2833を含む。
【0162】
第9の実施の形態と同様にNCOカウンタ値NCを16で割った値の整数部をj、小数部分をkとする。第10の実施の形態では、セレクタ2820により、タップ係数の組{W(j),W(j)d}を選択する。ここで、W(j)dは、式(7)を満たす値であり、予め計算されて内部に記憶されている。
【0163】
W(j)d=W(j+1)−W(j) …(7)
タップ係数出力器2700Bの出力値をVcoeとすると、乗算器2832と加算器2833とにより、式(8)表現される演算(補間)を行なう。
【0164】
Vcoe=W(j)+W(j)d×k …(8)
式(7)および(8)を用いると、Vcoe=W(j)×(1−k)+W(j+1)×kとなり、第9の実施の形態で説明した補間の式(6)と一致する。したがって、タップ係数出力器2700Bは、タップ係数出力器2700Aと同じ値を出力することになる。
【0165】
タップ係数の数が十分に多い場合、隣り合うタップ係数の値の差W(j)dは小さくなり、タップ係数の差W(j)dを表現するためのビット数も小さくなる。よって、タップ係数の組{W(j),W(j+1)}を保持し選択するよりも、第10の実施の形態に示されるように{W(j),W(j)d}を保持し選択する方が、回路規模が小さくなる。
【0166】
また、補間式から明らかなように、第9の実施の形態では、乗算器2個と加算器1個と減算器1個が必要であるのに対し、第10の実施の形態では、乗算器と加算器とがそれぞれ1つずつしか必要でない。このように、第10の実施の形態による構成を用いると、第9の実施の形態と同じ性能を実現するための回路規模を小さくすることができる。
【0167】
【発明の効果】
以上のように、本発明により、より少ない回路規模でオーバーサンプリング数Nfosの大きな波形整形デジタルフィルタ回路を実現することが可能となる。従来のフィルタと比較した場合の回路規模の削減効果は、フィルタのオーバーサンプリング数Nfosが大きくなるに従い大きくなる。
【0168】
さらに、波形整形フィルタの前段に挿入されているアップサンプラが不要となり、回路規模が削減される。また、副次的な効果として、波形整形フィルタの後段に挿入されているアップサンプラおよびローパスフィルタの削減を可能とすることができ、さらなる回路規模の削減が実現できる。
【0169】
本発明の波形整形デジタルフィルタにより、波形整形フィルタの前段に挿入されているアップサンプラ102が不要となり、回路規模が削減できる。
【0170】
さらに本発明の波形整形デジタルフィルタによって、データシフト用レジスタ410の数と加算器430の入力の数とが、オーバーサンプリング数Nfosに対しおよそNfos分の1になり、回路規模が削減できる。また、乗算部420における乗算器の数が、オーバーサンプリング数Nfosに対しおよそNfos分の1になり、回路規模が削減できる。
【0171】
さらに、本発明による波形整形デジタルフィルタにより、入力データを反転した反転入力データを用いることにより、データシフト用レジスタ410の数をオーバーサンプリング数Nfosに対し、およそNfos分の2、加算器430の入力の数がおよそNfos分の1にすることも可能であり、回路規模が削減できる。
【0172】
さらに、本発明による波形整形デジタルフィルタにおいて、タップ係数乗算器2121〜2124を用いることで、タップ係数乗算器1311〜1314よりもさらに回路規模が削減できる。
【0173】
さらに、本発明の波形整形デジタルフィルタにおいて、乗算器2240は、乗算器1610よりもさらに回路規模を削減することができる。
【0174】
さらに、本発明の波形整形デジタルフィルタにより、オーバーサンプリング数Nfosが整数でない場合においても、サンプリングレート非整数倍変換器などの特別な信号処理回路を付加することなく、小さい回路規模でフィルタを実現することができる。
【0175】
さらに、本発明の波形整形デジタルフィルタでは、タップ係数の補間を行なうため、同じ性能を実現するための回路規模がより小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による波形整形フィルタを用いたシステム構成を示すブロック図である。
【図2】 第1の実施の形態による波形整形フィルタの構成例を示すブロック図である。
【図3】 波形整形フィルタ1000を備える無線通信システム9000の構成を示すブロック図である。
【図4】 第1の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】 可変タップ係数乗算器1121Aの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】 第2の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Bの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図7】 第2の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】 第3の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Cの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図9】 第3の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】 第3の実施の形態によるタップ係数順次出力器1600Bを示す図である。
【図11】 第4の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Dの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図12】 第5の実施の形態による波形整形フィルタの構成を示すブロック図である。
【図13】 第5の実施の形態による可変タップ係数乗算器1921Aの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図14】 第5の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図15】 第6の実施の形態による可変タップ係数乗算器1921Bの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図16】 第6の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】 第6の実施の形態によるタップ係数順次出力器の他の構成の一例を示すブロック図である。
【図18】 第7の実施の形態による波形整形フィルタ203Cの構成を示すブロック図である。
【図19】 波形整形フィルタ2000を備える無線通信システム9500の構成を示すブロック図である。
【図20】 第8の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Eの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図21】 第8の実施の形態による波形整形フィルタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図22】 第9の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Fの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図23】 第10の実施の形態による可変タップ係数乗算器1121Gの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図24】 従来の波形整形フィルタを用いたシステム構成を示すブロック図である。
【図25】 アップサンプラ102への入力信号と出力信号との関係を示すタイミングチャートである。
【図26】 従来の波形整形フィルタ103の構成を示すブロック図である。
【図27】 従来の波形整形フィルタ103の出力信号のスペクトルの一例を示す図である。
【図28】 従来の波形整形フィルタ103のインパルス応答の一例を示す図である。
【図29】 アップサンプラ104の出力信号のスペクトルの一例を示す図である。
【図30】 ローパスフィルタ105の出力信号のスペクトルの一例を示す図である。
【図31】 直交変換器107の出力信号のスペクトルの一例を示す図である。
【図32】 シフトレジスタ部410の出力と乗算部420の出力との内容を詳細に示した概念図である。
【図33】 従来の波形整形フィルタ103の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図34】 アップサンプラ104の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図35】 ローパスフィルタ105の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図36】 直交変換器107の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図37】 従来の波形整形フィルタ103の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図38】 アップサンプラ104の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図39】 ローパスフィルタ105の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【図40】 直交変換器107の出力信号のスペクトルの他の一例を示す図である。
【符号の説明】
203,203A〜203C,1000,2000 波形整形フィルタ、101 ベースバンド信号発生器、106 中間周波数発生器、107 直交変換器、108 アナログ変換器、109 バンドパスフィルタ、1110 シフトレジスタ部、1120,1920,2420 可変タップ係数乗算部、1121A〜1121G,1921A,1922A,1923A,1921B,2421〜2423 可変タップ係数乗算器、1130,1930,2833,9012 加算器、1300A,1300B,2110 乗算結果順次出力器、1301,1601,2111,2221,2501,2721,2820 セレクタ、1401,1801,1910,1980 シストレジスタ、1600A〜1600C,2210A,2210B タップ係数順次出力器、1610,2240,2832 乗算器、1970 符号反転器、2121〜2124 タップ係数乗算器、2220 符号選択器、2500 タップ係数選択器、2700A,2700B タップ係数出力器、2730 補間器、9001 クロック発生器、9002 チップタイミング発生器、9003,9011 カウンタ、9005 NCO回路、9010 増分値レジスタ、9013 フリップフロップ、9000,9500 無線通信システム。

Claims (7)

  1. 信号の波形を整形する波形整形デジタルフィルタ回路であって、
    入力データをシフトするレジスタと、
    前記入力データに“−1”を乗算する符号反転器と、
    前記符号反転器の出力をシフトする反転データ用レジスタと、
    前記レジスタからの出力データおよび前記反転データ用レジスタからの出力データのうち、タップ係数の符号に対応する前記出力データと前記タップ係数の絶対値とを乗算することにより、前記レジスタからの出力データとオーバーサンプリング数と同じ数の種類のタップ係数との積を順次出力する複数個の可変タップ係数乗算器と、
    前記複数個の可変タップ係数乗算器から同時に受けた積を加算する加算器とを備える、波形整形デジタルフィルタ回路。
  2. 前記可変タップ係数乗算器は、
    前記レジスタからの出力データおよび前記反転データ用レジスタからの出力データのうち、タップ係数の符号に対応する前記出力データと前記タップ係数の絶対値とを乗算する複数個のタップ係数乗算器と、
    前記複数個のタップ係数乗算器からの出力データを順番に出力する乗算結果順次出力器とを含む、請求項1に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
  3. 前記乗算結果順次出力器は、
    前記複数個のタップ係数乗算器からの出力データを順番に選択して出力するセレクタを含む、請求項2に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
  4. 前記乗算結果順次出力器は、
    前記複数個のタップ係数乗算器からの出力データをロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む、請求項2に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
  5. 前記可変タップ係数乗算器は、
    順番に前記タップ係数の絶対値を出力するタップ係数順次出力器と、
    前記タップ係数の符号が正のときに前記レジスタからの出力データを、前記タップ係数の符号が負であるときに前記反転データ用レジスタの出力データを選択して出力する符号選択器と、
    前記タップ係数順次出力器からの出力と前記符号選択器からの出力との積を出力する乗算器とを含む、請求項1に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
  6. 前記タップ係数順次出力器は、
    前記タップ係数の絶対値を順番に選択して出力するセレクタを含む、請求項5に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
  7. 前記タップ係数順次出力器は、
    前記タップ係数の絶対値をロードし、順番にシフトしつつ出力するシフトレジスタを含む、請求項5に記載の波形整形デジタルフィルタ回路。
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