JP3863362B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の始動時に燃料性状レベルを判定し、その判定結果を燃料噴射制御等に反映させる内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術として、例えば特許第2833020号公報の「エンジンの燃料噴射装置」が知られている。同公報の装置は、エンジン始動時における回転数の挙動に着目し、エンジン始動後のアイドル回転数のピーク値を計測し、そのピーク値に基づいて燃料性状を判定する、或いはエンジン始動後にアイドル回転数がピーク値に達するまでの時間を計測し、その時間に基づいて燃料性状を判定するものであった。
【0003】
これにより、エンジン回転数の挙動に応じて、使用する燃料(ガソリン)が重質ガソリンか軽質ガソリンかといった、燃料性状が正しく判定でき、ひいては燃料噴射制御が好適に実施されるものとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、エンジン始動後のピーク回転数はそれ自体ばらつきが大きく、特に燃料性状が重質になるほど、その傾向は顕著となる。つまり、例えば重質燃料の場合、不測の失火が発生し易くなり、それが原因でピーク回転数がばらつく。又このとき、吸気管負圧が変動し、インジェクタによる噴射燃料の蒸発率がばらつくと共に、空燃比がばらつき、ひいては機関回転数が不安定になるという事態を招く。
【0005】
そのため、上記公報の従来技術の場合、燃料性状レベルが誤って判定されるおそれがあり、それが原因で燃料噴射制御の制御性が悪化するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、従来の課題を解消し、燃料性状を精度良く判定することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1、13に記載の発明では、内燃機関の始動後のアイドル時に、内燃機関の回転数を目標回転数に収束させるよう回転数フィードバック制御を実施する回転数制御手段と、前記回転数制御手段による回転数フィードバック制御時の制御量の挙動に応じて燃料性状を判定する燃料性状判定手段とを備える。
【0008】
本構成によれば、機関回転数が目標値に収束するようフィードバック制御が実施されるため、使用される燃料の燃料性状レベル(揮発性)に関係無く、機関回転数やその時発生する吸気管負圧が安定し、噴射燃料の蒸発率もばらつくこと無く安定する。このとき、噴射燃料の蒸発率が安定化した状態下では、燃料性状レベルに応じて回転数フィードバック制御時の制御量が相違するため、この制御量の挙動に応じて燃料性状を判定することにより、燃料性状を精度良く判定することができる。
【0009】
また、請求項1に記載の発明では、点火時期制御手段により、機関回転数を目標回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御することを前提とし、以下の特徴を有する。すなわち、
・請求項1の発明では、点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量とを算出し、それら点火時期制御量の差に基づいて燃料性状を判定する。
【0010】
上記請求項1の発明では、例えば、機関始動時に機関回転数がピーク回転数に達し、その後一旦目標回転数を下回る場合には、点火時期が進角側に制御されて回転数上昇が図られる。この時の点火時期制御量が燃料性状判定のためのパラメータとなる。かかる場合にも、回転数安定の状態下、すなわち蒸発率安定の状態下では、使用される燃料の燃料性状レベルに応じて点火時期制御量が相違するため、この制御量の挙動に応じて燃料性状を判定することで、燃料性状を精度良く判定することができる。
【0011】
機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量は、燃料性状の影響を含め回転数フィードバック時に要した全ての制御量であるのに対し、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量は、内燃機関の適合ずれや経時変化に相当する制御量である。そのため、特に請求項4の発明においては、上述の制御量の差により燃料性状を判定することで、内燃機関の適合ずれや経時変化による影響がキャンセルされ、燃料性状の判定精度がより一層向上する。
【0012】
他方、請求項13に記載の発明では、吸気量制御手段による吸気量制御と、それに続く点火時期制御手段による点火時期制御とを実施することとし、点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量を、吸気量制御手段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上限値により補正し、その補正後の点火時期制御量に応じて燃料性状を判定する。
【0013】
吸気制御量の上限値による補正を行うことは、燃料性状判定のパラメータとなる点火時期制御量から、吸気量制御手段による経時変化の影響をキャンセルすることを意味する。それ故、より一層精度の高い燃料性状判定が実施できるようになる。
【0018】
一方、請求項2に記載の発明では、内燃機関の始動後のアイドル時に、吸気量制御と、それに続く点火時期制御とにより機関回転数が目標回転数に収束するようフィードバック制御される。第1の判定手段は、点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量を、吸気量制御手段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上限値により補正し、該補正後の点火時期制御量に応じて燃料性状を判定する。また、第2の判定手段は、点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量との差に基づいて燃料性状を判定する。そして、機関回転数が目標回転数に対して安定化し、その後点火時期制御量が収束するまでは前記第1の判定手段による燃料性状判定を実施し、点火時期制御量が収束すると第2の判定手段による燃料性状判定に移行する。
【0019】
本請求項2の発明によれば、機関始動後、第1及び第2の判定手段が順次実施され、それら各々の燃料性状判定において、点火時期制御量に基づいて燃料性状を精度良く判定することができる。
【0020】
ここで上記第1及び第2の判定手段は何れも、従来装置に比べて燃料性状を高精度に判定できるものであるが、それら両判定手段を比べると、第2の判定手段による燃料性状判定の方が幾分その精度が高い。従って、上記の如く第1及び第2の判定手段を順次切り換えて実施することで、機関回転数が目標回転数に対して安定化した時点と、その後点火時期制御量が収束した時点とにおいて、それぞれ最も適した手法にて燃料性状が判定できる。
【0021】
また、請求項3に記載したように、機関始動時の「ピーク回転数」又は「ピーク回転数と目標回転数との偏差」により燃料性状を判定する第3の判定手段を更に備え、前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化する以前は、前記第3の判定手段により燃料性状を判定するように構成すれば、内燃機関の始動後、点火時期フィードバック制御や吸気量制御等による燃料性状判定のためのパラメータが揃うまでの期間において、燃料性状が判定できないといった不都合が解消される。
【0022】
また、点火時期制御量に応じて燃料性状を判定する装置(請求項1〜3の何れか一項の装置)では、その時々の点火時期の進角量に応じてその都度回転数の上昇度合(トルクアップの度合)が変わることが考えられる。そのため、点火時期の進角量が変わると、燃料性状の判定結果に影響が及ぶ。そこで、請求項4に記載の発明では、燃料性状の判定に用いるための点火時期制御量を、その時の点火時期の進角度合に応じて補正する。これにより、より一層精度の高い燃料性状判定が実施できるようになる。
【0023】
請求項5に記載の発明では、前記判定した燃料性状を、内燃機関の運転停止までにバックアップし、次の機関始動時に新たに燃料性状が判定されるまでは、前記バックアップした燃料性状の判定値を読み出して用いる。これにより、内燃機関の始動後に、燃料性状判定のためのパラメータが用意されるまでの間、バックアップ値での代用により燃料性状が判断できる。
【0024】
またこのとき、請求項6に記載したように、前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値に対して、新たに判定した燃料性状を所定のなまし率にてなましつつ加算し、その加算した値を燃料性状の判定値とする。上記の如くなまし演算を行うことにより、実用化に適した制御装置が具体化できる。
【0025】
請求項7に記載の発明では、燃料性状の判定値をバックアップするためのメモリに対して車載バッテリが新たに接続される時、その当初においては新たに判定した燃料性状のなまし度合を小さくする。ここで、なまし度合を小さくするとは、今回新たに判定した燃料性状を真値にいち早く収束させるよう、今回値の反映率を上げることを意味する。これにより、バッテリ交換時等、バックアップ値が無くなった時にも、燃料性状が正しく判定できることとなる。
【0026】
また、請求項8に記載の発明では、燃料給油の直後は、新たに判定した燃料性状のなまし度合を小さくする。この場合、給油により燃料性状が変化すると考えられる時に、燃料性状を真値にいち早く収束させることができ、燃料性状が正しく判定できる。
【0027】
請求項9に記載の発明では、前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値により、新たに判定した燃料性状(今回値)をなまし、そのなました値を燃料性状の判定値とすることとし、第2の判定手段による燃料性状の判定値をなます時は、第1の判定手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を小さくする。
【0028】
要するに、上述した通り第1及び第2の判定手段を比べると、第2の判定手段の方が燃料性状の判定精度が幾分高いため、なまし度合を小さくし、今回値の反映率を高くする。また、精度が比較的低い第1の判定手段の燃料性状判定値をなます時は、なまし度合を幾分大きくし、今回値の反映率を低くする。これにより、燃料性状の判定結果の信頼性をより一層向上させることが可能となる。
【0029】
また、第3の判定手段は、第1及び第2の判定手段に比べて燃料性状の判定精度が幾分低い。そこで、請求項10に記載したように、第3の判定手段による燃料性状の判定値をなます時は、第1又は第2の判定手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を大きくする。これにより、燃料性状の判定結果の信頼性がより一層向上する。
【0030】
請求項11に記載の発明では、アイドル状態が解除された時、或いは前記点火時期制御手段によるフィードバック制御の開始前後で電気負荷等の状態が変化した時、前記第1又は第2の判定手段による燃料性状の判定を禁止するので、燃料性状判定のパラメータが誤って認識されることがなく、本装置の信頼性が向上する。
【0031】
請求項12に記載したように、内燃機関の始動時及び暖機中に、所定の燃料噴射量増量を行う燃料噴射制御システムに適用され、前記判定した燃料性状に応じて、燃料噴射量増量の度合を変更するのであれば、燃料噴射制御の制御性が向上し、ひいては、排気エミッションの良化を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
【0033】
本実施の形態の装置は、ガソリン噴射式多気筒内燃機関(以下、エンジンという)の始動時及び暖機中における燃料噴射量を最適に制御する燃料噴射制御システムとして具体化されるものであり、各気筒に燃料を噴射供給するためのインジェクタは、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(以下、ECUという)によりその駆動が制御される。特にECUは、使用される燃料の燃料性状をエンジン始動時に判定し、その判定結果に応じて燃料噴射量を好適に制御する。以下には本システムを詳細に説明する。
【0034】
図1は、本実施の形態にかかるエンジン制御システムの概要を示す構成図である。図1において、エンジン1には吸気管2と排気管3とが接続されている。吸気管2にはスロットル弁4が設けられており、スロットル弁4の開度はスロットルアクチュエータ5の駆動により制御される。また、このスロットル弁4にはスロットル開度センサ6が配設され、吸気管2のサージタンク7には吸気圧センサ8が配設されている。
【0035】
シリンダ9内にはピストン10が配設され、ピストン10上方の燃焼室13は、吸気バルブ14及び排気バルブ15を介して前記吸気管2及び排気管3に連通している。排気管3には、限界電流式空燃比センサからなるA/Fセンサ16が配設されており、同A/Fセンサ16は、排ガス中の酸素濃度(或いは、未燃ガスである一酸化炭素の濃度)に比例して広域で且つリニアな空燃比信号を出力する。また、シリンダ9(ウォータジャケット)には、冷却水温を検出するための水温センサ21が配設されている。
【0036】
エンジン1の吸気ポート17には、気筒毎に電磁駆動式のインジェクタ18が設けられており、インジェクタ18は図示しない燃料タンクから供給される燃料(ガソリン)を噴射する。シリンダヘッド12には点火プラグ19が配設されている。燃焼に伴う図示しないクランク軸の回転は回転数センサ20により検出される。
【0037】
ECU30は、CPU31、ROM32、RAM33、バックアップRAM34等からなるマイクロコンピュータを中心に構成される。ECU30には、前述したスロットル開度センサ6、吸気圧センサ8、A/Fセンサ16、回転数センサ20、水温センサ21等から各々の検出信号が入力され、ECU30は各検出信号に基づいてスロットル開度、吸気圧、空燃比(A/F)、エンジン回転数、エンジン水温を検知する。
【0038】
ROM32内のプログラムに従い各種演算を行うCPU31は、その時々のエンジン運転状態に基づいて最適なる燃料噴射量、点火時期、吸入空気量を演算し、その演算結果に対応する制御信号によりインジェクタ18、点火プラグ19、スロットルアクチュエータ5の駆動を制御する。また、CPU31は、エンジン始動時に、エンジン回転数を目標アイドル回転数にフィードバック(F/B)制御すると共に燃料性状レベルを判定し、その燃料性状レベルにより燃料噴射量を補正する。バックアップRAM34は、図示しないバッテリからの給電によりイグニッションスイッチのオフ時にも記憶内容を保持するメモリであり、CPU31により判定される燃料性状レベルを学習値として記憶保持する。
【0039】
次に、本制御システムの作用を説明する。先ず始めに、図2のタイムチャートを参照して、CPU31による回転数F/B制御の概要を説明する。図2には、エンジン始動時におけるエンジン回転数Neの挙動や各種制御量の推移を示す。
【0040】
エンジン回転数Neは、エンジン始動に伴い急激に上昇し、時刻t1でピーク回転数Npkに達した後下降に転じ、時刻t2で目標とする始動時アイドル回転数(目標回転数Nt)を一旦下回る。ピーク回転数Npkは、燃料性状に応じて変わることが一般に知られており、燃料が重質ガソリンであるほど(揮発性が低いほど)、ピーク回転数Npkが小さくなる。目標回転数Ntは、エンジン水温等に応じて設定されるアイドル回転数であり、一例として1200rpmとする。
【0041】
時刻t2では、エンジン回転数Neを目標回転数Ntに収束させるための吸気F/B制御が開始される。つまり、その時々のエンジン回転数Neと目標回転数Ntとの差(回転数偏差ΔN)に応じて吸気F/B量qiが算出され、その吸気F/B量qiに基づいてスロットルアクチュエータ5が駆動され吸入空気量が増量される。
【0042】
吸気F/B制御の開始後、時刻t3では、吸気F/B量qiが上限値qiMAXに達するため、それ以上の吸気量増量は行われず、これに代わって点火時期F/B制御が開始される。つまり、回転数偏差ΔNに応じて点火時期F/B量aiが算出され、その点火時期F/B量aiに基づいて点火時期が制御される。時刻t3以降、点火時期F/B量aiにより点火時期が進角側に制御される。この点火時期F/B制御により、エンジン回転数Neが目標回転数Ntに次第に収束する。
【0043】
その後、時刻t4では、エンジン回転数Neが目標回転数Ntにほぼ収束し、安定化する。こうしてエンジン回転数Neが安定化すると、その時の点火時期F/B量aiが、回転数安定化のために要した最大の点火時期F/B量(最大値aiMAX)であるとして算出される。そして、点火F/B量の最大値aiMAXが算出されたことを示す最大値算出完了フラグxaiMAXに「1」がセットされる。
【0044】
更にその後、点火時期F/B量aiが遅角側に次第に戻される。時刻t5では、点火時期F/B量aiが収束したとみなされ、その時のai値が最小値aiMINとして算出される。そして、点火F/B量の最小値aiMINが算出されたことを示す最小値算出完了フラグxaiMINに「1」がセットされる。
【0045】
なお、点火時期F/B量aiの進角量が所定値(例えば、進角5°CA)以上になる期間Taでは、燃料増量が補助的に行われる。これにより、失火の発生が抑制される。
【0046】
次いで、CPU31による回転数F/B制御手順、並びに燃料性状レベルの判定手順について図3〜図11のフローチャートを用いて説明する。
図3は、エンジン始動時における回転数F/B制御の概要を示すフローチャートであり、本処理はCPU31により所定時間毎に実行される。図3において、ステップ110では、エンジン回転数Neがピーク回転数Npkに達した後、目標回転数Nt以下になったか否かを判別し、YESであればステップ112に進み、F/B開始フラグXFBONに「1」をセットする。続くステップ114では、 XFBON=1であるか否かを判別する。そして、XFBON=1であることを条件に、ステップ120以降の吸気又は点火時期のF/B制御を実施する。
【0047】
つまり、ステップ120では、吸気F/B制御による吸気F/B量qiが所定の上限値qiMAX未満であるか否かを判別する。ここで、上限値qiMAXは、例えば図12に示す関係を用い、ピーク回転数Npk又はピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差(Npk−Nt)に応じて設定されるようになっており、ピーク回転数Npkが高いほど、又は偏差(Npk−Nt)が大きいほど、上限値qiMAXが高い値に設定される。
【0048】
そして、qi<qiMAX(ステップ120がYES)であれば、ステップ130で吸気F/B制御を実施する。この吸気F/B制御では、図4(a)に示す通り、目標回転数Ntからエンジン回転数Neを減算して回転数偏差ΔNを求め(ステップ131)、その回転数偏差ΔNに応じてF/B補正項kqiを算出する(ステップ132)。また、吸気F/B量qiの前回値に対して、前記算出したF/B補正項kqiを加算し、その和を吸気F/B量qiの今回値とする(ステップ133)。
【0049】
図3に戻り、吸気F/B量qiが上限値qiMAXに達していれば(ステップ120がNO)、ステップ140に進み、吸気F/B制御の上限値qiMAXをRAM33に保存する。
【0050】
その後、ステップ150では点火時期F/B制御を実施する。この点火時期F/B制御では、図4(b)に示す通り、目標回転数Ntからエンジン回転数Neを減算して回転数偏差ΔNを求め(ステップ151)、その回転数偏差ΔNに応じてF/B補正項kaiを算出する(ステップ152)。また、点火時期F/B量aiの前回値に対して、前記算出したF/B補正項kaiを加算し、その和を点火時期F/B量aiの今回値とする(ステップ153)。
【0051】
ステップ150の実施後、ステップ160では、点火時期F/B量aiに応じて燃料増量を行う。この燃料増量の処理では、例えば図13に示す関係を用い、点火時期F/B量aiに応じて燃料増量係数を求め、その燃料増量係数にて燃料噴射量を増量補正する。なお、図13の関係において、所定進角量(5°CA)までの領域は不感帯となっている。
【0052】
上記吸気F/B制御、点火時期F/B制御において、F/B補正項kqi,kaiは、比例項(p項)及び積分項(i項)を加算したもの、或いは比例項そのものであってもよい。
【0053】
図3の処理によれば、図2の時刻t2〜t3の期間において吸気F/B制御が実施され、時刻t3以降、吸気F/B制御の上限値qiMAXが保持されると共に、点火時期F/B制御が実施される。また、同図の期間Taで燃料増量が実施される。
【0054】
次に、燃料性状レベルの判定手順について図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。
先ず図5のステップ201では、エンジン水温Twが所定温度(本実施の形態では70℃)以下であるか否かを判別し、NOであれば、その本処理を終了する。すなわち、エンジンの暖機状態(Tw>70℃)では、燃料性状レベルの違いがエンジン運転の挙動に現れにくいため、後続の燃料性状判定を実施しない。
【0055】
ステップ202では、ピーク回転数Npkの検出が既に完了しているか否かを判別する。ステップ202がNOの場合、ステップ203に進み、バックアップRAM34内に記憶されている学習値KLを、燃料性状レベルを判定するための本判定値として確定する。かかる場合、この本判定値を用い、加速増量を行うための過渡燃料噴射量や、スロットル開度の変化量に応じて全気筒噴射を行うための非同期噴射量を補正する(ステップ208)。その後、イグニッションスイッチのオフ時でなければ、そのまま本処理を一旦終了する。
【0056】
一方、ステップ201,202が共にYESの場合、第1の燃料性状判定値KN1、第2の燃料性状判定値KN2、第3の燃料性状判定値KN3をステップ204以降の手順にて算出する。
【0057】
すなわち、ステップ204では、第2の燃料性状判定値KN2が既に算出済みであるか否かを判別し、続くステップ205では、第1の燃料性状判定値KN1が既に算出済みであるか否かを判別する。KN1,KN2が共に算出されていなければステップ300に進み、ピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差ΔNptに基づいて第1の燃料性状判定値KN1を算出する。
【0058】
また、続くステップ400では、前記図4(b)の処理による点火時期F/B量aiをモニタし、その最大値aiMAXを算出する。但し、ステップ300,400の詳細については後述する。
【0059】
その後、ステップ206では、点火時期F/B量の最大値aiMAXが既に算出され、且つ点火時期F/B制御の開始前後で状態変化が無いか否かを判別する。aiMAXの算出完了は、最大値算出完了フラグxaiMAXにより判断する。また、状態変化の判定に際し、点火時期F/B制御の開始前と開始後とを比較して、
・電気負荷、エアコン、パワステ等の負荷状態が変化していない時、
・アイドル状態が解除されていない時、
・変速機のシフト位置がドライブ位置に操作されていない時、
などに状態変化が無いと判断される。
【0060】
前記ステップ300によるKN1値の算出直後には、aiMAX値が算出されていないためにステップ206がNOとなり、続くステップ207では、前記算出した第1の燃料性状判定値KN1を本判定値として確定する。このとき、先のステップ203で学習値KLが本判定値として確定されている場合には、その学習値KLが第1の燃料性状判定値KN1により更新される。そして、その本判定値(KN1)を用いて過渡燃料噴射量や非同期噴射量を補正する(ステップ208)。
【0061】
上記の如く第1の燃料性状判定値KN1が算出されると、次に本処理が実行される時、ステップ205がYESとなり、ステップ300を読み飛ばしてステップ400に進む。そして、点火時期F/B量の最大値aiMAXが算出され、且つ状態変化が無いと判断されると(ステップ206がYES)、図6のステップ500に進み、点火時期F/B量の最大値aiMAXに基づいて第2の燃料性状判定値KN2を算出する。
【0062】
また、続くステップ600では、前記図4(b)の処理による点火時期F/B量aiをモニタし、その最小値aiMINを算出する。但し、ステップ500,600の詳細については後述する。
【0063】
その後、ステップ211では、点火時期F/B量の最小値aiMINが既に算出され、且つ点火時期F/B制御の開始前後で状態変化が無いか否かを判別する。aiMINの算出完了は、最小値算出完了フラグxaiMINにより判断する。
【0064】
前記ステップ500によるKN2値の算出直後には、aiMIN値が算出されていないためにステップ211がNOとなり、続くステップ212では、前記算出した第2の燃料性状判定値KN2を本判定値として確定する。このとき、先のステップ207で第1の燃料性状判定値KN1が本判定値として確定されている場合には、そのKN1が第2の燃料性状判定値KN2により更新される。そして、その本判定値(KN2)を用いて過渡燃料噴射量や非同期噴射量を補正する(図5のステップ208)。
【0065】
上記の如く第2の燃料性状判定値KN2が算出されると、次に本処理が実行される時、図5のステップ204がYESとなり、そのまま図6のステップ600に進む。そして、点火時期F/B量の最小値aiMINが算出され、且つ状態変化が無いと判断されると(ステップ211がYES)、ステップ700に進み、点火時期F/B量の変化量に基づいて第3の燃料性状判定値KN3を算出する。このステップ700の詳細についても後述する。
【0066】
続くステップ213では、第3の燃料性状判定値KN3を本判定値として確定する。このとき、先のステップ212で第2の燃料性状判定値KN2が本判定値として確定されている場合には、そのKN2が第3の燃料性状判定値KN3により更新される。そして、その本判定値(KN3)を用いて過渡燃料噴射量や非同期噴射量を補正する(図5のステップ208)。
【0067】
また、イグニッションスイッチがオフされる時(図5のステップ209がYES)、その時の本判定値(燃料性状判定値)がバックアップRAM34に記憶される。但し、本判定値をバックアップするタイミングは、イグニッションスイッチのオフ時に限らず、第3の燃料性状判定値KN3が算出された以降であればよい。
【0068】
図5,6の処理によれば、図2のタイムチャートにおいて、
・時刻t1以前は、バックアップRAM34内の学習値KLが本判定値となり、・時刻t1〜t4の期間では、第1の燃料性状判定値KN1が本判定値となり、・時刻t4〜t5の期間では、第2の燃料性状判定値KN2が本判定値となり、・時刻t5以降は、第3の燃料性状判定値KN3が本判定値となる。
【0069】
図7は、上記図5のステップ300における第1の燃料性状判定値KN1の算出手順を詳細に示すフローチャートである。ステップ301では、ピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差ΔNptを算出する(ΔNpt=Npk−Nt)。続くステップ302では、回転数偏差ΔNptに応じて燃料性状係数F1を算出する。燃料性状係数F1はマップ検索にて求められ、例えば回転数偏差ΔNptが小さい場合、重質燃料であるとみなされて燃料性状係数F1が比較的大きい値に設定される。
【0070】
その後、ステップ303では、バッテリのON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直後であるかを判別する。つまり、このバッテリのON直後(交換直後)には、バックアップRAM34内の学習値KLがクリアされているため(KL=1.0)、燃料性状の学習速度を上げる必要があり、また、ガソリン給油の直後も同様に燃料性状の学習速度を上げる必要がある。そこで、ステップ303がYESの場合には、今回算出した燃料性状係数F1に対するなまし度合を小さくするようなまし率sma,smbを設定し(ステップ305)、ステップ303がNOの場合には、通常のなまし度合にてなまし演算を実施するようなまし率sma,smbを設定する(ステップ304)。なお、ガソリン給油の有無は、燃料タンク内のレベルゲージの検出値、或いは燃料タンクの給油口に設けられたキャップセンサの検出値から判断すればよい。
【0071】
その後、ステップ306では、今回算出した燃料性状係数F1と、前回運転時の学習値KLと、各々のなまし率sma,smbとから、次の(1)式、
KN1=(F1×sma)+(KL×smb) …(1)
を用いて第1の燃料性状判定値KN1を算出する。
【0072】
次に、図8は、上記図5のステップ400における点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフローチャートである。図8の処理は、所定期間(例えば1秒間)の点火時期F/B量の平均値avaiを求め、その平均値avaiから最大値aiMAXを算出する処理であり、先ずステップ401では、前回算出した平均値avaiを前回値avai0とする。続くステップ402では、新たに点火時期F/B量の平均値avaiを算出する。例えば、前記図4(b)の処理による点火時期F/B量aiを1秒間積算し、その積算値を単位時間で割り算して点火時期F/B量の平均値avaiを算出する。
【0073】
その後、ステップ403では、点火時期F/B量の平均値の前回値avai0と今回値avaiとを比較する。そして、avai0≧avaiの場合、ステップ404に進み、目標回転数Ntとエンジン回転数Neとの回転数偏差ΔN(=Nt−Ne)の絶対値が微小な所定値Nb未満となり、エンジン回転数Neが目標回転数Ntに収束したか否かを判定する。
【0074】
ステップ404がYESの場合、エンジン回転数Neが目標回転数Ntに対して安定化したとみなし、ステップ405では、前回の点火時期F/B量の平均値avai0を点火時期F/B量の最大値aiMAXとし、続くステップ406では、最大値算出完了フラグxaiMAXに「1」をセットする。
【0075】
図9は、上記図6のステップ500における第2の燃料性状判定値KN2の算出手順を詳細に示すフローチャートである。ステップ501では、吸気F/B制御における上限値qiMAXに所定の換算係数fを乗算して補正項aihsを算出し(aihs=f・qiMAX)、続くステップ502では、点火時期F/B量の最大値aiMAXと、前記算出した補正項aihsとを加算して、点火時期F/B量の変化量Δai1を算出する(Δai1=aiMAX+aihs)。
【0076】
ステップ503では、点火時期F/B量の変化量Δai1に応じて燃料性状係数F2を算出する。燃料性状係数F2はマップ検索にて求められ、変化量Δai1が大きいほど、重質燃料であるとみなされて燃料性状係数F2が比較的大きい値に設定される。
【0077】
その後、ステップ504では、バッテリのON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直後であるかを判別する。ステップ504がNOの場合には、通常のなまし度合にてなまし演算を実施するようなまし率sma,smbを設定し(ステップ505)、ステップ504がYESの場合には、今回算出した燃料性状係数F2に対するなまし度合を小さくして学習速度を上げるようなまし率sma,smbを設定する(ステップ506)。
【0078】
その後、ステップ507では、今回算出した燃料性状係数F2と、前回運転時の学習値KLと、各々のなまし率sma,smbとから、次の(2)式、
KN2=(F2×sma)+(KL×smb) …(2)
を用いて第2の燃料性状判定値KN2を算出する。
【0079】
図10は、上記図6のステップ600における点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフローチャートである。ステップ601では、最大値算出完了フラグxaiMAXが「1」であるか否かを判別する。xaiMAX=1の場合、ステップ602では、前回算出した平均値avaiを前回値avai0とする。続くステップ603では、新たに点火時期F/B量の平均値avaiを算出する。例えば、前記図4(b)の処理による点火時期F/B量aiを1秒間積算し、その積算値を単位時間で割り算して点火時期F/B量の平均値avaiを算出する。
【0080】
その後、ステップ604では、点火時期F/B量の最大値aiMAXの算出後、5秒が経過したか否かを判別し、続くステップ605では、同じくaiMAXの算出後、20秒が経過したか否かを判別する。ステップ604がYES、ステップ605がNOの場合、ステップ606に進み、点火時期F/B量の平均値の前回値avai0と今回値avaiとを比較する。そして、avai0≦avaiの場合、ステップ607でその前回値avai0を点火時期F/B量の最小値aiMINとする。
【0081】
また、avai0>avaiの場合(ステップ606がNO)、ステップ608で点火時期F/B量の平均値avaiが収束したか否かを判別する。例えば、平均値avaiの今回値と前回値との差が十分小さい所定値以下になれば、avai値が収束したとみなし、ステップ609に進んで今回の平均値avaiを点火時期F/B量の最小値aiMINとする。
【0082】
更に、aiMAXの算出後、20秒が経過した場合にも(ステップ605がYES)、ステップ609で今回の平均値avaiを点火時期F/B量の最小値aiMINとする。aiMIN値の算出後、ステップ610では、最小値算出完了フラグxaiMINに「1」をセットする。
【0083】
図11は、上記図6のステップ700における第3の燃料性状判定値KN3の算出手順を詳細に示すフローチャートである。ステップ701では、点火時期F/B量の最大値aiMAXと最小値aiMINとの差から、点火時期F/B量の変化量Δai2を算出する(Δai2=aiMAX−aiMIN)。
【0084】
その後、ステップ702では、点火時期F/B量の変化量Δai2に応じて燃料性状係数F3を算出する。燃料性状係数F3はマップ検索にて求められ、変化量Δai2が大きいほど、重質燃料であるとみなされて燃料性状係数F3が比較的大きい値に設定される。
【0085】
その後、ステップ703では、バッテリのON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直後であるかを判別する。ステップ703がNOの場合には、通常のなまし度合にてなまし演算を実施するようなまし率sma,smbを設定し(ステップ704)、ステップ703がYESの場合には、今回算出した燃料性状係数F3に対するなまし度合を小さくして学習速度を上げるようなまし率sma,smbを設定する(ステップ705)。
【0086】
その後、ステップ706では、今回算出した燃料性状係数F3と、前回運転時の学習値KLと、各々のなまし率sma,smbとから、次の(3)式、
KN3=(F3×sma)+(KL×smb) …(3)
を用いて第3の燃料性状判定値KN3を算出する。
【0087】
以上の通り、燃料性状係数F1,F2,F3が前回運転時の学習値KLにより所定のなまし率sma,smbでなまされることにより第1〜第3の燃料性状判定値KN1,KN2,KN3が算出されるが、そのなまし率sma,smbは、燃料性状係数F1,F2,F3の精度や信頼度に応じて変更されるのが望ましい。すなわち、燃料性状係数F1,F2,F3を比較した場合、燃料性状係数F3の信頼度が最も高く、燃料性状係数F1の信頼度が最も低い。そのため、一例として、
・第1の燃料性状判定値KN1を算出する時、上記(1)式において、sma=0.2,smb=0.8とし、
・第2の燃料性状判定値KN2を算出する時、上記(2)式において、sma=0.3,smb=0.7とし、
・第3の燃料性状判定値KN3を算出する時、上記(3)式において、sma=0.5,smb=0.5とし、
この各々設定されるなまし率sma,smbを用いてなまし演算を行う。これにより、各燃料性状係数はF1→F2→F3の順になまし度合が小さくなり(反映率が高くなり)、燃料性状の判定結果の信頼性をより一層向上させることが可能となる。
【0088】
なお本実施の形態では、図3の処理が回転数制御手段に該当し、そのうちステップ130(図4(a))の処理が吸気量制御手段に該当し、ステップ150(図4(b))の処理が点火時期制御手段に該当する。また、図5及び図6の処理が燃料性状判定手段に該当し、そのうち、ステップ500(図9)の処理が第1の判定手段に、ステップ700(図11)の処理が第2の判定手段に、ステップ300(図7)の処理が第3の判定手段に該当する。
【0089】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(イ)エンジン回転数Neが目標回転数Ntに収束するよう点火時期F/B制御が実施されるため、エンジン回転数Neやその時発生する吸気管負圧が安定し、噴射燃料の蒸発率もばらつくこと無く安定する。そして、その蒸発率安定の状態下で、点火時期F/B量aiの挙動に応じて燃料性状を判定することにより、燃料性状を精度良く判定することができる。
【0090】
特に、点火時期F/B量の最大値aiMAXを吸気F/B量の上限値qiMAXで補正して燃料性状係数F2(第2の燃料性状判定値KN2)を算出する一方、点火時期F/B量の最大値aiMAXと最小値aiMINとの差に基づき燃料性状係数F3(第3の燃料性状判定値KN3)を算出するように構成したので、エンジンの適合ずれや経時変化に起因する吸気量、空燃比、フリクション等のばらつきが適宜キャンセルされる。それ故、燃料性状判定の精度がより一層向上する。
【0091】
(ロ)エンジン回転数Neが安定化する以前、すなわち点火時期F/B量の最大値aiMAXが算出される以前に、ピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差により燃料性状を判定するようにしたので、エンジン始動当初にaiMAXが算出されるまでの期間において、燃料性状が判定できないといった不都合が解消される。
【0092】
(ハ)燃料性状判定値をバックアップRAM34に記憶し、次のエンジン始動時に新たに燃料性状が判定されるまでは、バックアップRAM34の記憶値(学習値KL)を読み出して用いるので、エンジン始動直後にもバックアップ値での代用により燃料性状が判断できる。
【0093】
(ニ)バックアップRAM34に記憶した学習値KLを用いて、新たに判定した燃料性状係数F1〜F3をなまし、第1〜第3の燃料性状判定値KN1〜KN3を算出するので、実用化に適した制御装置が具体化できる。
【0094】
(ホ)バッテリのON直後(交換直後)である場合、又はガソリン給油の直後である場合、その時々算出される燃料性状係数F1〜F3のなまし度合を小さくするので、第1〜第3の燃料性状判定値KN1〜KN3を真値にいち早く学習することができ、燃料性状が正しく判定できる。
【0095】
(ヘ)燃料性状係数F1〜F3の精度に応じてなまし度合(なまし率sma,smb)を各々変更したので、燃料性状の判定結果の信頼性をより一層向上させることが可能となる。
【0096】
(ト)アイドル状態が解除された時、或いは点火時期F/B制御の開始前後で電気負荷等の状態が変化した時などに、燃料性状の判定を禁止するので、燃料性状判定のパラメータが誤って認識されることがなく、本装置の信頼性が向上する。
【0097】
(チ)上記の如く高精度で且つ信頼性の高い燃料性状判定値(KN1〜KN3)を求め、その判定値を燃料噴射制御に反映させるので、その制御性が向上し、ひいては、排気エミッションの良化を図ることができる。
【0098】
(第2の実施の形態)
上記実施の形態の如く点火時期F/B制御を行う場合、点火時期の進角量に応じて回転数上昇の度合(トルクアップの度合)が異なり、その影響が燃料性状の判定結果に及ぶことが考えられる。つまり、図14に示すように、点火時期が進角側になるほど回転数上昇の傾きが緩くなり、進角度合に関係なく点火時期をそのまま用いて燃料性状を判定すると、燃料性状の判定結果に影響が及ぶ。そこで、本実施の形態では、燃料性状の判定に用いる点火時期制御量(すなわち、点火時期F/B量の最大値aiMAX、及び最小値aiMIN)を点火時期の進角度合に応じて補正し、補正後の点火時期制御量により燃料性状判定を実施する。
【0099】
図15は、点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフローチャートであり、この処理は、前述した図8に置き換えて実施される。但し図15では、前記図8と同じ処理について同一のステップ番号を付し、その一部を省略している。すなわち、図15において、ステップ401〜404では、前記図8で説明したように、点火時期F/B量の平均値について前回値avai0と今回値avaiとを算出すると共に、「avai0≧avaiか?」、「|ΔN(=Nt−Ne)|<Nbか?」といった判別を行う。そして、それらが共に肯定判別される場合、ステップ405では、前回の点火時期F/B量の平均値avai0を点火時期F/B量の最大値aiMAXとする。
【0100】
aiMAXの算出後のステップ421〜423が新たに追加したステップであり、ステップ421では、aiMAX算出時の点火時期Aopを「aBASE1」とする。ここで、点火時期Aopは、点火時期F/B量aiやベース進角量等を含む制御指令値であり、エンジン始動時には図17に示すように推移する。つまり、始動開始後、エンジン回転数Neが所定回転数に達すると、点火時期Aopとして所定の進角量が設定され、その後、点火時期F/B制御が始まると、ベース進角量と点火時期F/B量aiとを足し合わせた形で点火時期Aopが制御されるようになる。
【0101】
そして、続くステップ422では、aBASE1に応じて点火時期補正係数KAを算出する。この場合、aBASE1が進角側であるほど、補正係数KAとして小さい値が設定される。
【0102】
その後、ステップ423では、ステップ405で算出した点火時期F/B量の最大値aiMAXに対して補正係数KAを掛け合わせ、その積を新たにaiMAXとする。最後に、前述の通り最大値算出完了フラグxaiMAXに「1」をセットし(ステップ406)、本処理を終了する。
【0103】
また、図16は、点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフローチャートであり、この処理は、前述した図10に置き換えて実施される。但し図16では、前記図10と同じ処理について同一のステップ番号を付し、その一部を省略している。すなわち、図16において、ステップ601〜609では、前記図10で説明したように、点火時期F/B量の平均値について前回値avai0と今回値avaiとを算出し、そのavai0,avaiに基づいて点火時期F/B量の最小値aiMINを算出する。
【0104】
aiMINの算出後のステップ621〜623が新たに追加したステップであり、ステップ621では、aiMIN算出時の点火時期Aop(制御指令値)を「aBASE2」とする。続くステップ622では、aBASE2に応じて点火時期補正係数KAを算出する。この場合、aBASE2が進角側であるほど、補正係数KAとして小さい値が設定される。
【0105】
その後、ステップ623では、図10のステップ607,609で算出した点火時期F/B量の最小値aiMINに対して補正係数KAを掛け合わせ、その積を新たにaiMINとする。最後に、前述の通り最小値算出完了フラグxaiMINに「1」をセットし(ステップ610)、本処理を終了する。
【0106】
以上第2の実施の形態によれば、燃料性状の判定に用いる点火時期制御量(aiMAX,aiMIN)を点火時期Aopに応じて補正するようにしたので、より一層精度の高い燃料性状判定が実施できるようになる。
【0107】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記実施の形態では、点火時期F/B量の最大値aiMAXの算出に際し、avai0≧avai、且つ|ΔN|<Nbとなる時、エンジン回転数Neが目標回転数Ntに対して安定化したとみなし、点火時期F/B量の最大値aiMAXを算出したが(図8の処理)、それ以外の算出手法を用いても良い。例えば、エンジン回転数Neが目標回転数Ntに対して安定化する時、点火時期F/B量aiの比例項(p項)がほぼ0となり、積分項(i項)が最大値となるため、その時の積分項をaiMAXとして算出する。
【0108】
上記実施の形態では、点火時期F/B量の最大値aiMAXを吸気F/B量の上限値qiMAXで補正して燃料性状係数F2(第2の燃料性状判定値KN2)を算出する一方、点火時期F/B量の最大値aiMAXと最小値aiMINとの差に基づき燃料性状係数F3(第3の燃料性状判定値KN3)を算出したが、これら2つの燃料性状係数のうち、何れか一方のみを算出するように構成しても良い。
【0109】
これら何れか一方の燃料性状係数を用いる場合にも、燃料の蒸発率が安定化した状態下で燃料性状が判定でき、その精度が向上する。また、エンジンの適合ずれや経時変化に起因する吸気量、空燃比、フリクション等のばらつきが適宜キャンセルされる。それ故、燃料性状判定の精度がより一層向上する。
【0110】
上記実施の形態では、ピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差ΔNptに基づいて第1の燃料性状判定値KN1を算出したが、これを変更し、ピーク回転数Npkに基づいて第1の燃料性状判定値KN1を算出しても良い。実際には、図7のステップ302において、偏差ΔNptに代えてピーク回転数Npkを用い、ピーク回転数Npkに応じて燃料性状係数F1を算出する。そして、同図のステップ306において、燃料性状係数F1により第1の燃料性状判定値KN1を算出する。
【0111】
また、上述した第1の燃料性状判定値KN1(燃料性状係数F1)を算出する処理を実施するか、或いは実施しないかは任意でよい。仮に実施しない場合、第2又は第3の燃料性状判定値KN2,KN3(燃料性状係数F2,F3)を算出するまでは、バックアップRAM34内の学習値KLを読み出して使用すればよい。
【0112】
点火時期F/B量aiに応じて燃料性状を判定する場合、点火時期F/B量aiの変化速度(変化の傾き)や、最大値aiMAXから最小値aiMINに至るまでの経過時間といった変化具合に応じて燃料性状を判定したり、点火時期F/B量の最大値aiMAXそのものに応じて燃料性状を判定したりしても良い。例えば、
・aiの変化速度(変化の傾き)が大きいほど重質である、
・aiMAXからaiMINまでの経過時間が長いほど重質である、
・aiMAXが大きいほど重質である、
として燃料性状を判定する。
【0113】
また、吸気F/B制御によりエンジン回転数を目標回転数に収束させる制御装置において、吸気F/B量に応じて燃料性状を判定しても良い。或いは、燃料噴射F/B制御によりエンジン回転数を目標回転数に収束させる制御装置において、燃料噴射F/B量に応じて燃料性状を判定しても良い。これらの場合にも、回転数安定の状態下、すなわち蒸発率安定の状態下で燃料性状が判定されるので、燃料性状を精度良く判定することができる。
【0114】
上記実施の形態では、バッテリのON直後(交換直後)やガソリン給油の直後に、燃料性状係数F1〜F3のなまし度合を小さくしたが、その処理を排除して構成の簡素化を図っても良い。また、燃料性状係数F1〜F3を学習値KLによりなますという処理を排除し、燃料性状係数F1〜F3をそのまま本判定値とする構成としても良い。
【0115】
上記実施の形態では、本発明を燃料噴射制御システムに適用し、燃料性状レベルに応じて燃料噴射量を制御することとしたが、本発明を他の用途に適用しても良い。例えば、前記の如く判定した燃料性状レベルを、ダイアグ処理(故障診断処理)に適用する。この場合、燃料性状レベルに応じてダイアグ判定値を変更したり、ダイアグ処理の実施の適否を判断したりすることで、当該ダイアグ処理を好適に実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるエンジンの燃料噴射制御システムの概要を示す構成図。
【図2】回転数F/B制御の概要を示すタイムチャート。
【図3】回転数F/B制御の手順を示すフローチャート。
【図4】吸気F/B制御及び点火時期F/B制御の手順を示すフローチャート。
【図5】燃料性状レベルの判定手順を示すフローチャート。
【図6】図5に続き、燃料性状レベルの判定手順を示すフローチャート。
【図7】第1の燃料性状判定値の算出手順を示すフローチャート。
【図8】点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフローチャート。
【図9】第2の燃料性状判定値の算出手順を示すフローチャート。
【図10】点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフローチャート。
【図11】第3の燃料性状判定値の算出手順を示すフローチャート。
【図12】吸気量F/B量の上限値を設定するための図。
【図13】燃料増量係数を算出するための図。
【図14】点火時期と回転数上昇度合との関係を示す図。
【図15】第2の実施の形態において点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフローチャート。
【図16】第2の実施の形態において点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフローチャート。
【図17】点火時期Aopの推移を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、18…インジェクタ、19…点火プラグ、30…ECU、31…回転数制御手段,燃料性状判定手段,点火時期制御手段,吸気量制御手段,第1の判定手段,第2の判定手段としてのCPU、34…バックアップRAM。
Claims (13)
- 内燃機関の始動後のアイドル時に、内燃機関の回転数を目標回転数に収束させるよう回転数フィードバック制御を実施する回転数制御手段と、
前記回転数制御手段による回転数フィードバック制御時の制御量の挙動に応じて燃料性状を判定する燃料性状判定手段と、
を備え、
前記回転数制御手段は、機関回転数を目標回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御する点火時期制御手段であり、
前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量とを算出し、それら点火時期制御量の差に基づいて燃料性状を判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記回転数制御手段は、内燃機関の始動後のアイドル時に、機関回転数を目標回転数に収束させるよう内燃機関への吸入空気量をフィードバック制御する吸気量制御手段をさらに備え、前記点火時期制御手段は、前記吸入空気量のフィードバック制御にて吸気制御量が上限値に達した時、それに引き続き、同じく機関回転数を目標回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御し、
前記燃料性状判定手段は、
前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量を、前記吸気量制御手段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上限値により補正し、該補正後の点火時期制御量に応じて燃料性状を判定する第1の判定手段と、
前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量との差に基づいて燃料性状を判定する第2の判定手段とを備え、
機関回転数が目標回転数に対して安定化し、その後点火時期制御量が収束するまでは前記第1の判定手段による燃料性状判定を実施し、点火時期制御量が収束すると第2の判定手段による燃料性状判定に移行することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
機関始動時の「ピーク回転数」又は「ピーク回転数と目標回転数との偏差」により燃料性状を判定する第3の判定手段を更に備え、前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化する以前は、前記第3の判定手段により燃料性状を判定する内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
燃料性状の判定に用いるための点火時期制御量を、その時の点火時期の進角度合に応じて補正する内燃機関の制御装置。 - 前記判定した燃料性状を、内燃機関の運転停止までにバックアップし、次の機関始動時に新たに燃料性状が判定されるまでは、前記バックアップした燃料性状の判定値を読み出して用いる請求項1〜4の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、
前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値に対して、新たに判定した燃料性状を所定のなまし率にてなましつつ加算し、その加算した値を燃料性状の判定値とする内燃機関の制御装置。 - 請求項6に記載の内燃機関の制御装置において、
燃料性状の判定値をバックアップするためのメモリに対して車載バッテリが新たに接続される時、その当初においては新たに判定した燃料性状のなまし度合を小さくする内燃機関の制御装置。 - 請求項6に記載の内燃機関の制御装置において、
燃料給油の直後は、新たに判定した燃料性状のなまし度合を小さくする内燃機関の制御 装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値により、新たに判定した燃料性状をなまし、そのなました値を燃料性状の判定値とすることとし、第2の判定手段による燃料性状の判定値をなます時は、第1の判定手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を小さくする内燃機関の制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、
前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値により、新たに判定した燃料性状をなまし、そのなました値を燃料性状の判定値とすることとし、第3の判定手段による燃料性状の判定値をなます時は、第1又は第2の判定手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を大きくする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
アイドル状態が解除された時、或いは前記点火時期制御手段によるフィードバック制御の開始前後で電気負荷等の状態が変化した時、前記第1又は第2の判定手段による燃料性状の判定を禁止する内燃機関の制御装置。 - 内燃機関の始動時及び暖機中に、所定の燃料噴射量増量を行う燃料噴射制御システムに適用され、前記判定した燃料性状に応じて、燃料噴射量増量の度合を変更する請求項1〜11の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 内燃機関の始動後のアイドル時に、内燃機関の回転数を目標回転数に収束させるよう回転数フィードバック制御を実施する回転数制御手段と、
前記回転数制御手段による回転数フィードバック制御時の制御量の挙動に応じて燃料性状を判定する燃料性状判定手段と、
を備え、
前記回転数制御手段は、機関回転数を目標回転数に収束させるよう内燃機関への吸入空気量をフィードバック制御する吸気量制御手段と、該吸入空気量のフィードバック制御にて吸気制御量が上限値に達した時、それに引き続き、同じく機関回転数を目標回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御する点火時期制御手段とからなり、
前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御量を、前記吸気量制御手段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上限値により補正し、その補正後の点火時期制御量に応じて燃料性状を判定する内燃機関の制御装置。
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