JP3860779B2 - 植栽樹木の支持構造およびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば公園や舗道、その他各所で、人為的に植栽される樹木を支持するための方法および構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の発明として、予め地面に形成された植穴内に根鉢を収納し、その根鉢の上面を押え部材で固定するとともに、その押え部材と、地面に打ち込まれるアンカーとにワイヤーを連結し、そのワイヤーの緊縮力によって樹木を支持する構造が知られている。
しかし、この従来構成では、ワイヤーの上下方向の緊縮力によってのみ根鉢を支持固定するものであるため、地盤沈下等によりワイヤーが緩むおそれがあり、それによって根鉢に対する緊縮力が損なわれるという問題点があった。
そこで、本発明者は、特開2001−54327の稙栽樹木の支持構造に係る発明を提案し、本締め用締付部材と、仮締め用締付部材とを用いて、根鉢を強固に支持固定することができ、相応の成果を挙げている。
本発明者は、更に、鋭意研究の結果、支持杭にアンカーとなる根枷部材を取り付けて地中に埋設し、支持杭の引き抜き強度を高めて、根鉢が大きくても強固に支持することができるようにした植栽樹木の支持構造を開発し、本発明を完成するに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、支持杭に根枷取付具を設けてアンカーとなる木製の根枷部材を取り付けて地中に埋設し、締付部材によって根鉢を囲むように緊締された支持杭の引き抜き強度や根鉢の支持強度を高めることができるようにした植栽樹木の支持構造およびその方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような課題を解決するために、請求項1の植栽樹木の支持構造の発明では、
樹木の根鉢を載置する地面に形成された凹部と、上記凹部内で根鉢の周面に沿って、複数打ち込まれる木製の支持杭と、 該支持杭が先端を削った丸太杭からなっており、該支持杭の締付部材より上方に突出している部分を切断してなる根枷部材と、前記支持杭の全部または一部に装着されて、前記凹部内で木製の根枷部材を横向きに取付ける根枷取付具と、前記支持杭の根枷取付具より上方位置に設けられて、上記複数の支持杭相互を根鉢に沿って締め付ける締付部材とからなって、
根鉢を締付部材で締付けると共に、根枷部材を根枷取付具に取り付けて、上記凹部を埋め戻し、前記根鉢と根枷を地中に埋設してなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項2の発明では、
前記締付部材が、支持杭の下方で根枷取付具より上方位置に取り付けられる本締め用締付部材と、該本締め用締付部材より上方位置に取り付けられる仮締め用締付部材とからなっている、という技術的手段を講じている。
請求項の発明では、
前記支持杭が、先端を削った丸太杭からなっており、該支持杭の本締め用締付部材より上方に突出している部分を切断して根枷部材として用いる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項の発明では、
前記根枷取付具が、支持杭に差し込み可能な第1リングと、該第1リングに直交して取り付けられ、根枷部材を差し込み可能な第2リングとからなっている、という技術的手段を講じている。
請求項の発明では、
前記支持杭が地下支柱として用いられている、という技術的手段を講じている。
【0005】
請求項の植栽樹木の支持方法の発明では、
地面に形成された凹部内に樹木の根鉢を載置すると共に、上記根鉢の周面に沿って、木製の支持杭を複数打ち込み、該支持杭に根枷取付具を装着し、該支持杭で上記根枷取付具の上方に締付部材を装着し、該締付部材を締め付けた後に、締付部材より上方に突出している支持杭を切断し、該切断された支持杭を根枷部材として、前記根枷取付具に根枷部材を横向きにして取付け、上記凹部を埋めて前記根鉢と根枷を地中に埋設してなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項の植栽樹木の支持方法の発明では、
地面に形成された凹部内に樹木の根鉢を載置すると共に、上記根鉢の周面に沿って、木製の支持杭を複数打ち込み、該支持杭に根枷取付具を装着し、該根枷取付具の上方に本締め用締付部材を装着し、該本締め用締付部材の上方に仮締め用締付部材を装着し、上記仮締め用締付部材と本締め用締付部材とを締め付け、上記締付後に、仮締め用締付部材を外すと共に、本締め用締付部材より上方に突出している支持杭を切断し、該切断された支持杭を根枷部材として、前記根枷取付具に根枷部材を横向きにして取付け、上記凹部を埋めて前記根鉢と根枷を地中に埋設してなる、という技術的手段を講じている。
請求項の発明では、
前記支持杭が地下支柱として用いられている、という技術的手段を講じている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の植栽樹木の支持構造およびその方法の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
図1に示す第1実施例の植栽樹木の支持構造は、樹木Tの根鉢1を載置するために地面に形成された植え穴からなる凹部2と、上記凹部2内で根鉢1の周面に沿って、複数(図示例では4本)打ち込まれる丸太製の支持杭3と、各支持杭3に装着されて、前記凹部2内でアンカーとなる根枷部材4を横向きに取付ける根枷取付具5と、前記支持杭3で根枷取付具5より上方位置に設けられて、上記支持杭3相互を根鉢1に沿って締め付ける締付部材10とからなっている。
【0007】
ここで支持杭3は、先端を削った丸太が用いられるが、間伐採を使用するため廉価であって、白木で使用できて地上支柱で行われるクレオソート防腐処理をする必要がなく、土に還元される杉丸太を使用することが好ましい。
この支持杭3は、上記凹部2の中で、根鉢1の周面に沿って打ち込まれる。
打ち込みに際しては、締付後に支持杭3が垂直になるように多少斜めにして打ち込むことが好ましい。
【0008】
この支持杭3には、中途位置に、予め、根枷取付具5を装着した構成であってもよいが、本実施例では、根枷取付具5は支持杭3と別体となっており、支持杭3が打ち込まれた後に、支持杭3に差し込まれて装着される。
【0009】
即ち、本実施例で、根枷取付具5は鉄などの金属製で、支持杭3に差し込み可能な第1リング5aと、該第1リング5aに直交して固着されて根枷部材4を差し込み可能な第2リング5bとからなっている。
従って、根枷部材4を支持杭3に装着するには、前記第1リング5aを支持杭3に挿入し、凹部2の底まで差し込こむだけでよい。
【0010】
次に、支持杭3には、前記根枷部材4の装着位置の上方に、ワイヤーロープ等を用いて支持杭3相互を緊締するための締付部材10を、その上端が地上に突出しないような位置、図示例では凹部2の上端でほぼグランドラインと一致する位置に装着する。
締付部材10は、適宜、公知構成のものを使用しうるが、本実施例の場合、一例として、第1締付具11と、第2締付具12とを用いている。
【0011】
この第1締付具11は、図4に示すように、リング11aの一方に、先端にワイヤーロープWを結ぶためのボルト11bを軸支したブラケット11cを固着し、これと直交する位置に、アーム11dを介して、ワイヤーロープWを牽引して巻き取る逆転防止爪11e付きウインチ11fを装着した構成からなっている。
また、第2締付具12は、定滑車となるシーブ12b付きリング12aからなっている。
【0012】
そこで、図3に一例を示すように、1本の支持杭3に、前記第1締付具11のリング11aを挿入して装着し、残りの支持杭3には、前記第2締付具12のリング12aを挿入して装着する。
そして、第1締付具11のボルト11bに一端を結んだワイヤーロープWを第2締付具12のシーブ12bに通して回し、他端を前記第1締付具11のウインチ11fで巻き取って、支持杭3相互を環状に巻かれたワイヤーロープWの縮小方向に牽引して緊締する。
【0013】
上記締付固定の後に、上記第1締付具11や第2締付具12のリング11a、12a上端に突出して地上に出る支持杭を切断する。
この支持杭3の切断片3’は、アンカーとなる根枷部材5として使用される。
即ち、この丸太からなる根枷部材5は、前記根枷取付具5の第2リング5bに差し込まれてアンカーとなる(図1(b)参照)。
次いで、前記凹部2を埋め戻すことにより、根鉢1や根枷部材4、支持杭3が埋設され、支持杭3は、地下支柱として機能する。
【0014】
上記実施例では、支持杭3の上部を切断して根枷部材4として利用したが、予め丸太などの木製の根枷部材4を別に用意しておいてもよい。
また、支持杭3は、上端まで地中に埋設される例を示したが、上部が地上に露出し、または突出するものであってもよい。
【0015】
図2に示す第2実施例の植栽樹木Tの支持構造は、締付部材として、支持杭3の中途位置であって前記根枷取付具5より上方位置に取り付けられる本締め用締付部材10Aと、該本締め用締付部材10Aより上方位置に取り付けられる仮締め用締付部材10Bとを上下二段に用いており、その他の構成は第1実施例と同様である。
【0016】
ここで、本締め用締付部材10Aは、前記第1実施例の締付部材10と同じく第1締付具11と、第2締付具12を用いた構成である。
仮締め用締付部材10Bは、本締め用締付部材10Aと全く同様であってもよいが、本実施例では、前記第1締付具11と、第2締付具12のリング11a、12aが、それぞれ支持杭3の上端に着脱可能に嵌着するキャップ形状からなっており、その他の構成は同様であるので、それらの説明を省略する。
【0017】
上記構成からなっているので、締付部材の緊締時には、本締め用締付部材10Aと仮締め用締付部材10Bとを用い、それぞれのワイヤロープWを交互に締め付けて、支持杭3を根鉢2に沿って固定させる。
この実施例では、締付部材として、本締め用締付部材10Aと仮締め用締付部材10Bとを用いるので、一層強固に全部の支持杭3を根鉢1に沿って締め付けることができる。
【0018】
そして、この締付後に、本締め用締付部材10Aから上方に突出する支持杭3の上部を切断し、その切断片3’を根枷部材4として使用する。
上記切断片3’の切断時には、予め前記仮締め用締付部材10Bの締付を解いて支持杭3から外しておいてもよいが、切断後に外してもよい。
【0019】
そして、前述の通り、根枷部材4を根枷取付具5に差し込んで掛止め、あるいは固定してアンカーとなし、凹部2を埋め戻して、残存する支持杭3を、根鉢1や根枷部材4と共に埋設することにより地下支柱として機能させることができる。
支持杭3は、上端まで地中に埋設される例を示したが、この場合も、上部が地上に露出し、または突出するものであってもよい。
【0020】
図5および図6に示す第3実施例の植栽樹木の支持構造は、締付部材(図示例では本締め用締付部材10A)の異なる実施例を示す。
その他の構成は、前記第2実施例と同様である。
この場合に、締付部材としてスライドリンク式の第3締付具13と第4締付具14とを用いている。
【0021】
第3締付具13と第4締付具14とは、いずれも隣接する2つの支持杭3、3間に架け渡されて使用に供される。
即ち、第3締付具13は、図8に示すように、左右に離間して、支持杭3に差し込まれる一対のリング13aと、この一対のリング13aに固着されたブラケット13hを介してリング13a間に架け渡された長さ調整可能なリンク13iとを有している。
【0022】
このリンク13iは二重管構造によって、伸縮自在な構造となっており、内管に複数の長さ調整孔を穿設しておき、その選択された長さ調整孔の1つを、外管の基準孔と整合してボルト止めしてリンクを所望の長さに調整可能とする公知の長さ調整構造が用いられている。
【0023】
また、一方のリング13aには、先端にワイヤーロープWを結ぶためのボルト13bを軸支したブラケット13cを前記ブラケット13hと直交する位置に固着している。また、他方のリング13aには、前記ブラケット13hと直交する位置にアーム13dを固着し、該アーム13dに逆転防止爪13e付きウインチ13fを枢着している。
【0024】
次ぎに、第4締付具14は、図9に示すように、支持杭3に差し込まれる一対のリング14aと、この一対のリング14aに固着されたブラケット14hを介してリング14a間に架け渡された長さ調整可能なリンク14iとを有している点は第3締付具13と同様である。
そして、一対のリング14aには、前記ブラケット14hと直交する位置に、定滑車となるシーブ14jを固着している。
【0025】
第3実施例では、図6に示すように、4本打ち込まれた支持杭3の隣接する2つを1組として、一方の1組に、リンク13iを長さ調節した第3締付具13のリング13aを支持杭3に差し込んで装着し、他方の対向する1組に、第4締付具14のリング14aを差し込んで装着する。
【0026】
そして、第3締付具13のブラケット13cのボルト13bに一端に結んだワイヤーロープWを、第4締付具14の両端のシーブ14j、14jを通してから第3締付具13のウインチ13fに戻り、ウインチ13fで結んで巻き取って支持杭3を緊締することができる。
【0027】
この場合も、本締め用締付部材10Aと図示省略の仮締め用締付部材とで支持杭3を強固に締め付けて、本締め用締付部材10Aの各リングから上の部分を切断し、この切断片3’を根枷部材5として根枷取付具5に差し込み、前記凹部2を埋め戻して、前記実施例と同様にアンカーとして用いる。
【0028】
次ぎに、図7および図10に示す第4実施例の植栽樹木Tの支持構造は、8本の支持杭3を用いた場合の本締め用締付部材10Aの異なる実施例を示す。
その他の構成は、前記第2実施例と同様である。
この場合に、締付部材としてスライドリンク式の第5締付具15を用いている。
【0029】
第5締付具15は、隣接する2つの支持杭間に架け渡されて使用に供されるもので、図11に示すように、左右に離間して、支持杭3に差し込まれる一対のリング15aと、この一対のリング15aに固着されたブラケット15hを介してリング15a間に架け渡された長さ調整可能なリンク15iとを有している。
このリンク15iは前記第3締付具13、第4締付具14のリンク13i、14iと同じ長さ調整構造を有している。
【0030】
そして、一方のリング15aには、前記ブラケット15hと直交する位置にアーム15dを固着し、該アーム15dに逆転防止爪15e付きウインチ15fを枢着している。
また、他方のリング15aには、前記ブラケット15hと直交する位置に、定滑車となるシーブ15jを固着している。
【0031】
そして第4実施例では、図10に示すように、8本打ち込まれた支持杭3の隣接する2つを1組として、リンク15iを長さ調節した4組の第5締付具15がそのリング15aにそれぞれ支持杭3を差し込んで装着されている。
そして、それぞれの第5締付具15のウインチ15fは、他の第5締付具15の対向するシーブ15jとの間にワイヤーロープWを掛け渡して締め付けている。
【0032】
この第4実施例の植栽樹木Tの支持構造では、同一の第5締付具15で連結されなかった隣接する支持杭3間の一対の根枷取付具5、5の第2リング5b、5bを同軸線上に並べて、1本の長い根枷部材4を両者に差し込んで掛け渡している。
この場合、支持杭3は8本であるが、根枷部材4は4本でよい。
【0033】
この根枷部材4は、支持杭3の上部を切断する場合は、支持杭3の切断する長さを前記実施例の場合よりも長く(隣接する支持杭3、3の間隔より長く)する必要があるが、少なくとも4本の支持杭3から上記根枷部材4を得ればよく、他の支持杭3からは、根枷部材4を得る必要はないので短くてもよい。
あるいは、支持杭3の切断片3’を根枷部材4として用いず、別に所定長さに切断した丸太を根枷部材4として予め準備するものでもよい。
【0034】
次ぎに、図12および図13に示す第5実施例の植栽樹木Tの支持構造は、8本の支持杭3を用いた本締め用締付部材10Aの更に別の実施例を示す。
この場合に、締付部材として、第3実施例と同様に、図8の第3締付具13と、図9の第4締付具14とを組み合わせて用いている。
即ち、隣接する支持杭3、3間に第3締付具13と第4締付具14とを、相互に対向するように各2組づつ使用する。
【0035】
従って、前記第3実施例における締付部材を、クロス状に組み合わせた用いた態様となる。
また、各根枷取付具5には、それぞれ支持杭3の切断片3’からなる根枷部材5が差し込まれる。
なお、図示例では、根枷取付具5の取付位置の他の一例として、交互にやや高低差をつけているが、全てを同一高さ位置としてもよい。
このように根枷取付具5の取付位置は、一律でなく適宜に変更してもよい。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
【0036】
次ぎに、図14および図15に示す第6実施例の植栽樹木Tの支持構造は、12本の支持杭3を用いた本締め用締付部材10Aの別の実施例を示す。
この場合に、上記締付部材10Aには、図8の第3締付具13のみを用いている。
即ち、隣接する支持杭3、3間に第3締付具13を6組用いており、対向する第3締付具13間においては、ボルト13bを軸支したブラケット13cと、
逆転防止爪13e付きウインチ13fとが対峙するように配置される。
【0037】
そして、ワイヤーロープWの一端を前記ボルト13bに結び、他端をウインチ13fで巻き取り締め付けている。
また、第4実施例と同様に、同一の第3締付具13で連結されなかった隣接する支持杭3間の一対の根枷取付具5、5の第2リング5b、5bを同軸線上に並べて、1本の長い根枷部材4を両者に差し込んで掛け渡している。
この場合、支持杭3は12本であるが、根枷部材4は6本でよい。
その他の構成は前記実施例と同様であるので説明を省略する。
【0038】
なお、第3実施例から第6実施例の植栽樹木の支持構造は、全て仮締め用締付部材と本締め用締付部材を用いた場合について説明したが、仮締め用締付部材を用いずに、締付部材のみを用いた場合も同様であるので、その説明を省略する。
【0039】
上記実施例では、第1から第5締付具を例示したが、締付具の構成はこれらに限らず、ワイヤーロープなどの線条材を牽引して支持杭を締め付ける公知構成を用いることができる。
また、前記実施例では、根枷取付具や締付具は、支持杭を打ち込んだ後に取り付けるようになっているが、この発明では、根枷取付具およびまたは締付具は予め支持杭に取り付けられているものでもよい。
【0040】
更に、締付部材は、本締め用と仮締め用と用いる場合に、両者に用いる締付具は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。
また、仮締め専用に、キャップ式などの支持杭から取り外しやすい構造の締付具を用いてもよい。
また、根鉢に沿って打ち込む支持杭の数は、実施例に限定されるものではなく、根鉢の大きさや支持強度に応じて適宜変更することができ、締付部材によるワイヤーロープの締付方法も支持杭の数や配置に応じて適宜に変更することができる。
【0041】
また仮締め用締付部材や本締め用締付部材は、支持杭に固定されるものでも、あるいは作業者の手で持って締め付けるまで一時的に掛止められるものでもよい。
例えば、ワイヤーロープだけで支持杭を根鉢に沿って緊締するだけの構造であってもよい。
同様に根枷取付具は、根枷を横向きにした状態で支持杭に連結するものであればよく、実施例の構造に限定されない。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【0042】
【発明の効果】
この発明の植栽樹木の支持構造では、支持杭に根枷取付具を設けてアンカーとなる木製の根枷部材を取り付けて地中に埋設するので、締付部材によって根鉢を囲むように緊締された支持杭は、引き抜き強度や根鉢の支持強度を高めることができるので、根鉢の大小にかかわらず支持することができる。
また、支持杭やアンカーとなる根枷部材は木製であるので、根鉢が根付いた後には地中で土に還元されるので、環境を損なうおそれがない。
更に、支持杭の上部を切断して根枷部材として用いる場合は、予め根枷部材を用意する必要がなく、無駄がない。
そして、支持杭を地中に埋設すれば、簡単な構造で強固な地下支柱を廉価で実現することができ、極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の植栽樹木の支持構造を示すもので(a)は支持杭を打ち込んだ状態の断面図、(b)は根枷部材を装着した状態の断面図である。
【図2】第2実施例の植栽樹木の支持構造を示すもので(a)は支持杭を打ち込んだ状態の断面図、(b)は根枷部材を装着した状態の断面図である。
【図3】第1締付具を用いた支持杭の締付構造を示す平面図である。
【図4】第1締付具の平面図である。
【図5】第3実施例の植栽樹木の支持構造を示す断面図である。
【図6】同締付構造を示す平面図である。
【図7】第4実施例の植栽樹木の支持構造を示す断面図である。
【図8】第3締付具を示す平面図である。
【図9】第4締付具を示す平面図である。
【図10】第4実施例の締付構造を示す平面図である。
【図11】第5締付具を示す平面図である。
【図12】第5実施例の植栽樹木の支持構造を示す断面図である。
【図13】同締付構造を示す平面図である。
【図14】第6実施例の植栽樹木の支持構造を示す断面図である。
【図15】同締付構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1 根鉢
2 凹部
3 支持杭
3’ 切断片
4 根枷部材
5 根枷取付具
5a 第1リング
5b 第2リング
10 締付部材
10A 本締め用締付部材
10B 仮締め用締付部材
11 第1締付具
11a リング
11b ボルト
11c ブラケット
11d アーム
11e 逆転防止爪
11f ウインチ
12 第2締付具
12a リング
12b シーブ
13 第3締付具
13a リング
13b ボルト
13c ブラケット
13d アーム
13e 逆転防止爪
13f ウインチ
13h ブラケット
13i 長さ調整可能なリンク
14 第4締付具
14a リング
14h ブラケット
14i 長さ調整可能なリンク
14j シーブ
15 第5締付具
15a リング
15d アーム
15e 逆転防止爪
15f ウインチ
15h ブラケット
15i 長さ調整可能なリンク
15j シーブ
T 樹木
W ワイヤーロープ

Claims (8)

  1. 樹木の根鉢を載置する地面に形成された凹部と、
    上記凹部内で根鉢の周面に沿って、複数打ち込まれる木製の支持杭と、
    該支持杭が先端を削った丸太杭からなっており、該支持杭の締付部材より上方に突出している部分を切断してなる根枷部材と、
    前記支持杭の全部または一部に装着されて、前記凹部内で前記根枷部材を横向きに取付ける根枷取付具と、
    前記支持杭の根枷取付具より上方位置に設けられて、上記複数の支持杭相互を根鉢に沿って締め付ける締付部材とからなって、
    根鉢を締付部材で締付けると共に、根枷部材を根枷取付具に取り付けて、上記凹部を埋めて、前記根鉢と根枷を地中に埋設してなることを特徴とする植栽樹木の支持構造。
  2. 締付部材が、支持杭の下方で根枷取付具より上方位置に取り付けられる本締め用締付部材と、該本締め用締付部材より上方位置に取り付けられる仮締め用締付部材とからなっていることを特徴とする請求項1に記載の植栽樹木の支持構造。
  3. 支持杭が、先端を削った丸太杭からなっており、該支持杭の本締め用締付部材より上方に突出している部分を切断して根枷部材として用いることを特徴とする請求項2に記載の植栽樹木の支持構造。
  4. 根枷取付具が、支持杭に差し込み可能な第1リングと、該第1リングに直交して取り付けられ、根枷部材を差し込み可能な第2リングとからなっていることを特徴とする請求項1からに記載のいずれかの植栽樹木の支持構造。
  5. 支持杭が地下支柱として用いられていることを特徴とする請求項1からに記載のいずれかの植栽樹木の支持構造。
  6. 地面に形成された凹部内に樹木の根鉢を載置すると共に、上記根鉢の周面に沿って、木製の支持杭を複数打ち込み、
    該支持杭に根枷取付具を装着し、
    該支持杭で上記根枷取付具の上方に締付部材を装着し、
    該締付部材を締め付けた後に、締付部材より上方に突出している支持杭を切断し、
    該切断された支持杭を根枷部材として、前記根枷取付具に根枷部材を横向きにして取付け、
    上記凹部を埋めて前記根鉢と根枷を地中に埋設してなることを特徴とする植栽樹木の支持方法。
  7. 地面に形成された凹部内に樹木の根鉢を載置すると共に、上記根鉢の周面に沿って、木製の支持杭を複数打ち込み、
    該支持杭に根枷取付具を装着し、
    該根枷取付具の上方に本締め用締付部材を装着し、
    該本締め用締付部材の上方に仮締め用締付部材を装着し、
    上記仮締め用締付部材と本締め用締付部材とを締め付け、
    上記締付後に、仮締め用締付部材を外すと共に、本締め用締付部材より上方に突出している支持杭を切断し、
    該切断された支持杭を根枷部材として、前記根枷取付具に根枷部材を横向きにして取付け、
    上記凹部を埋めて前記根鉢と根枷を地中に埋設してなることを特徴とする植栽樹木の支持方法。
  8. 支持杭が地下支柱として用いられていることを特徴とする請求項またはに記載の植栽樹木の支持方法。
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