JP3859377B2 - 電極チップの研磨方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サ−ボガンに装着されるスポット溶接用の一対の電極チップを研磨する電極チップの研磨方法に関する。サ−ボガンは、少なくとも一方の電極チップを、エンコーダを内蔵させたサ−ボモータで移動可能に保持した溶接ガンの一種であり、演算機能を備えて、サ−ボモ−タの回転数制御・トルク制御を行なって、電極チップの位置制御や加圧力制御等を行なえるものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、溶接ガンの電極チップの研磨は、ドレッサ−の回転するカッタの表裏に、所定時間、例えば、15秒、一対の電極チップをそれぞれ当てて、各電極チップを研磨し、その後、各電極チップの先端面が、所定形状に研磨されていたか否かを目視して、研磨完了を判断していた。
【0003】
そして、各電極チップの先端面が所定形状に研磨されていない場合には、再度、各電極チップをドレッサ−のカッタに当てて研磨し、各電極チップの消耗した部位を修復していた。
【0004】
しかし、従来の研磨方法では、消耗量に応じて、適切に電極チップを研磨していた訳ではなく、研磨し過ぎる無駄が生じたり、工数がかかっていた。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、電極チップの位置制御等を可能なサ−ボガンの機能を利用して、消耗量に応じて、適切に研磨できて、無駄なく能率的に研磨できる電極チップの研磨方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る研磨方法は、スポット溶接用の一対の電極チップが、溶接ロボットのア−ムに取り付けられたサ−ボガンに装着され、
前記サ−ボガンが、少なくとも一方の前記電極チップを、エンコーダを内蔵させたサ−ボモータで移動可能に保持するとともに、前記一対の電極チップ相互を、所定の中間基準位置に対して、同等に接近させる位置制御機能を備えて構成され、
前記一対の電極チップを研磨するドレッサ−が、表裏で前記一対の電極チップを研磨可能に回転するカッタを備えるとともに、前記溶接ロボットの作動による前記サーボガンの稼動範囲内で、研磨時の前記一対の電極チップの軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置され、
さらに、前記溶接ロボットの作動による前記サーボガンの稼動範囲内に、一方の電極チップを当接可能に、研磨基準板が、配設固定され、
溶接加工中に、下記工程を具備して研磨する電極チップの研磨方法であって、
溶接加工前に、前記サーボガンに装着された前記一対の電極チップの絶対的な打点基準位置を検出する打点基準位置検出工程、
所定数の打点後に、前記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チップの合計の消耗量を検出する合計消耗量検出工程、
前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チップの消耗量を検出する一方側消耗量検出工程、
合計の消耗量から、一方の前記電極チップの消耗量を減算して、他方の前記電極チップの消耗量を算出する他方側消耗量検出工程、
消耗後における前記一対の電極チップを前記打点基準位置に復帰させた際の、前記一対の電極チップ先端相互の中間地点を、一方の前記電極チップの消耗量と他方の前記電極チップの消耗量とから算出し、前記中間地点に対応する研磨時の研磨基準位置を算出する研磨基準位置算出工程、
前記研磨基準位置を前記中間基準位置に設定するとともに、前記ドレッサ−のカッタの表裏で前記一対の電極チップを研磨可能な位置に、前記サーボガンを配置させ、さらに、前記カッタを回転させつつ、前記一対の電極チップを、前記中間基準位置側へ同等に接近させるとともに、前記カッタの厚さ寸法分、相互に離隔するように移動させて、前記一対の電極チップの荒仕上げ加工を行なう荒仕上げ工程、
荒仕上げ工程後に、前記カッタを回転させつつ、前記一対の電極チップ相互を、所定距離、前記中間基準位置側へ同等に接近させて、前記一対の電極チップの仕上げ加工を行なう仕上げ研磨工程、
を具備して研磨することを特徴とする。
【0007】
そして、仕上げ研磨工程後には、
前記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チップの合計の研磨量を検出する合計研磨量検出工程、
前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チップの研磨量を検出する一方側研磨量検出工程、
合計の研磨量から、一方の前記電極チップの研磨量を減算して、他方の前記電極チップの研磨量を算出する他方側研磨量検出工程、
を付加させることが望ましい。
【0008】
また、前記他方側消耗量検出工程後には、前記一対の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、前記一対の電極チップを交換するチップ交換工程を、付加させることが望ましい。
【0009】
さらに、前記ドレッサーは、前記カッタを、回転数を制御可能なサ−ボモ−タにより、回転駆動させることが望ましい。
【0010】
【発明の効果】
本発明に係る研磨方法では、まず、打点基準位置検出工程で、溶接加工前に、サーボガンに装着された一対の電極チップの絶対的な打点基準位置を検出しておき、溶接加工中の所定数の打点後には、合計消耗量検出工程において、一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、サーボモータを作動させて、一方の電極チップを他方の電極チップに当接させる。
【0011】
すると、溶接加工前の打点基準位置を基準に、一対の電極チップ相互が消耗していることから、合計の消耗量分、一方の電極チップが移動し、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、一対の電極チップの合計の消耗量を検出することができる。
【0012】
その後、一方側消耗量検出工程において、研磨基準板の位置に、サーボガンを配置させて、モーボモータを作動させ、一方の電極チップを研磨基準板に当接させる。
【0013】
すると、溶接加工前の打点基準位置を基準に、一方の電極チップが消耗しているため、一方の電極チップの消耗量分、一方の電極チップが余分に移動して、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、その一方の電極チップの消耗量を検出することができる。
【0014】
そして、他方側消耗量検出工程において、合計の消耗量から、一方の電極チップの消耗量を減算すれば、他方の電極チップの消耗量を算出できる。
【0015】
その後、研磨基準位置算出工程において、一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた際の、一対の電極チップ先端相互の中間地点を、一方の電極チップの消耗量と他方の電極チップの消耗量とから算出して、この中間地点に対応する研磨時の研磨基準位置を算出する。
【0016】
ついで、荒仕上げ工程において、研磨基準位置を中間基準位置に設定するとともに、ドレッサ−のカッタの表裏で一対の電極チップを研磨可能な位置に、サーボガンを配置させ、さらに、サ−ボガンの位置制御機能を作動させて、カッタを回転させつつ、一対の電極チップを、中間基準位置側へ同等に接近させるとともに、カッタの厚さ寸法分、相互に離隔するように移動させて、一対の電極チップの荒仕上げ加工を行なう。
【0017】
この時、設定した中間基準位置が、ドレッサ−のカッタの厚さ方向の中間位置に、厳密に設定されていなくとも、ドレッサ−自体が、一対の電極チップの軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置されている。そのため、ドレッサ−は、各電極チップ相互の接近時に追従して移動し、荒仕上げ完了時には、カッタの厚さ方向の中間位置が、研磨基準位置としての中間基準位置に配置されることとなる。
【0018】
そしてまた、消耗した各電極チップが、中間基準位置側へ同等に接近するように相互に移動して、カッタの厚さ寸法分、相互に接近すれば、カッタを備えたドレッサ−自体が移動可能に配置されていることもあいまって、一対の電極チップは、各々の消耗量が相違していても、相互が、荒仕上げ加工されて、カッタの表裏のそれぞれの刃の底部に的確に到達することとなる。
【0019】
その後、仕上げ研磨工程において、サ−ボガンの位置制御機能を作動させて、カッタを回転させつつ、一対の電極チップ相互を、所定距離、中間基準位置側へ同等に接近させれば、一対の電極チップの仕上げ加工を行なうことができる。
【0020】
したがって、本発明に係る電極チップの研磨方法では、電極チップの位置制御等を可能なサ−ボガンの機能を利用して、消耗量に応じて、適切に研磨できて、無駄なく能率的に電極チップを研磨することができる。
【0021】
そして、仕上げ研磨工程後、合計研磨量検出工程、一方側研磨量検出工程、及び、他方側研磨量検出工程を付加すれば、一対の電極チップの各々の研磨量を正確に検出することができることから、それらの研磨量から演算して、以後の溶接基準位置を設定し、つぎの溶接加工用に容易に調整することができて、つぎの溶接加工に容易に移行することができる。
【0022】
また、他方側消耗量検出工程後には、一対の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、一対の電極チップを交換するチップ交換工程を、付加させれば、溶接加工中に、自動的に電極チップの交換が可能となるため、溶接作業を効率的に行なうことができる。
【0023】
さらに、ドレッサーが、カッタを、回転数を制御可能なサ−ボモ−タにより、回転駆動させるように構成されれば、荒仕上げ工程と仕上げ研磨工程とで、適宜、電極チップの加圧力を調整しつつ、カッタの回転数を容易に調整して、電極チップを研磨でき、迅速かつ奇麗に、研磨作業を行なうことができる。また、サ−ボガンのサ−ボモ−タとともに、ドレッサ−のサ−ボモ−タを、溶接ロボットの制御回路で制御することが可能となり、溶接ロボットの制御回路に組み込んで、円滑に電極チップを研磨することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の研磨方法に使用するサ−ボガン5は、図1・2に示すように、多関節の溶接ロボット1のア−ム2の先端に保持されるとともに、一対の電極チップ11・12を相互に対向するシャンク7・8に嵌め込んで構成されている。そして、サ−ボガン5は、汎用のものであり、電極チップ11を、エンコーダを内蔵させたサ−ボモータ6により移動させるように保持するとともに、一対の電極チップ11・12相互を、所定の中間基準位置C0(図11・12参照)に対して、同等に接近させる位置制御機能を備えて構成されている。また、サ−ボガン5は、演算機能を備えて、サ−ボモ−タ6の回転数制御・トルク制御を行なって、電極チップ11の位置制御や加圧力制御等を行なえるものである。
【0025】
なお、実施形態のサ−ボガン5では、サ−ボモ−タ6に移動可能に保持されていないシャンク8側は、位置制御機能によって、シャンク7側に同等に接近できるものの、単独では、1mm程度未満の位置制御が行なうことができないように構成されている。
【0026】
また、図1に示す符号3は、溶接ロボット1、サ−ボガン5、ドレッサ−18、及び、図示しないチップ組付機の作動を制御する制御装置である。また、W1・W2は、溶接ロボット1が溶接加工を行なう溶接ラインでの加工地点であり、それらの加工地点W1・W2では、図2の二点鎖線で示すように、所定数、所定箇所で打点(スポット溶接)して所定の板金P1・P2等を、溶接して連結することとなる。
【0027】
ドレッサ−18は、図1・3〜5に示すように、溶接ロボット1の作動によるサーボガン5の稼動範囲内で、支持フレ−ム14に支持されている。ドレッサ−18は、背面側の上下に、支持フレ−ム14に連結固定されたブラケット19・20を備えている。上下のブラケット19・20の間には、左右両側で、上下に配置されたガイドロッド21・21が配設されている。各ガイドロッド21の上下の略中間位置には、ドレッサ−本体24の後部に設けられたガイドブロック25が、ガイドロッド21の軸方向に沿う上下方向に摺動可能に配設されている。また、ガイドブロック25の上下面には、各ガイドロッド21の周囲に外装された計4個の圧縮コイルばね22が当接している。これらのばね22の伸縮によって、ドレッサ−本体24が、研磨時の電極チップ11・12の軸方向への移動に追従して、移動可能に、支持フレ−ム14に保持されることとなる。
【0028】
ドレッサ−本体24は、サ−ボモ−タ27と、電極チップ11・12を研磨するカッタ30と、電極チップ11・12のシャンク7・8からの抜き取りを行なうチップ抜き取り機構32と、を備えて構成されている。
【0029】
カッタ30は、上下方向の回転軸で回転されるように、略円環状のホルダ29に保持されるとともに、上下方向の表裏に、電極チップ11・12の先端を研磨可能な凹んだ形状の刃30a・30c(図11参照)を備えている。
【0030】
ホルダ29は、カッタ30の周縁付近をケース24aから露出させて、ドレッサ−本体24のケ−ス24a内に回動可能に保持されている。また、ホルダ29は、外周面に、ケ−ス24aに回動可能に保持された中間歯車28と噛合する歯車部が形成されている。中間歯車28は、サ−ボモ−タ27の回動駆動軸27aに固着された歯車27bに噛合している。
【0031】
そのため、カッタ30は、サ−ボモ−タ27が作動されれば、回動駆動軸27aの歯車27b・中間歯車28・ホルダ29を介して、上下方向の回転軸で回転することとなる。なお、サ−ボモ−タ27は、制御装置3によって、その作動を制御されることとなる。
【0032】
チップ抜き取り機構32は、先細りのテ−パ状のシャンク7・8に組み付けられた電極チップ11・12が、周方向に僅かに回転されれば、容易に外れることに着目して、3個の爪片45を利用して、電極チップ11・12をシャンク7・8から抜き取るものである。そして、実施形態の抜き取り機構32は、図6・7・16〜19に示すように、3個の爪片45の他、回動基盤47、保持部材40、上・下プレ−ト33・34、押えリング36・36、制動板38、を備えて構成されている。
【0033】
回動基盤47は、各爪片45を、チップ11・12を保持可能にチップ11・12に食い込ませる食い込み領域(図18・19に示す状態)と、チップ11・12と干渉しない退避領域(図16に示す状態)と、に回動させるものであり、中央に、電極チップ11・12を挿通させる挿通孔47aが上下方向に形成された略円環状としている。回動基盤47の回動中心軸Xは、挿通孔47aの中心で、上下方向に形成されている。挿通孔47aの周縁には、各爪片45を収納する凹部47bが形成されている。また、各凹部47bの内周面には、回動基盤47の回動方向における時計方向側に、各爪片45を食い込み領域に押圧する食い込み用押圧面47c(図17参照)が形成され、回動基盤47の回動方向における反時計方向側に、各爪片45を退避領域に押圧する退避用押圧面47d(図19参照)が形成されている。回動基盤47の外周面には、中間歯車28と噛合する歯車部47eが形成されている。また、回動基盤47の各凹部47bの間には、上下方向に貫通する3個の貫通孔47gが形成されている。各貫通孔47gは、後述するスペ−サ43を挿通させるとともに、スペ−サ43dと干渉しないように、弧状に形成されている。さらに、回動基盤47の上下面の外周縁近傍には、円筒状のリブ47fが突設されている。
【0034】
この回動基盤47は、上・下プレ−ト33・34の円形に開口した収納孔33a・34aに、中間歯車28と噛合した状態で収納されるとともに、歯車部47eの上下面を、上・下プレ−ト33・34に固着される略円環状の押えリング36・36で規制されることにより、上・下プレ−ト33・34に回動可能に保持されている。上・下プレ−ト33・34は、ケ−ス24aに固定されている。
【0035】
各爪片45は、略長方形板状の本体45aと、本体45aの上下面の略中央から突設される支持軸45gと、を備えて構成されている。本体45aの先端45bは、電極チップ11・12の外周面に食い込み易いように、鋭角状に形成されている。
【0036】
保持部材40は、回動基盤47の各凹部47bに配置される爪片45を、支持軸45gを中心として回動可能に保持するものであり、2枚の円板状の平板部41・42と、内部にねじ孔43aを備えた円筒状の3本のスペ−サ43と、を6本の連結ボルト44で連結させて構成されている。
【0037】
各平板部41・42は、電極チップ11・12を挿通可能な上下方向に貫通する挿通孔41a・42aを中央に備えて、回動基盤47のリブ47fの内周面で規制され、回動中心軸Xに沿う中心軸で、回動可能に配設されている。また、挿通孔41a・42aの周囲には、相互に対向するように、3個ずつの支持孔41b・42bと取付孔41c・42cとが放射状に形成されている。各支持孔41b・42bは、各爪片45の上下の支持軸45gを収納させて、各爪片45を回動可能に支持している。また、各取付孔41c・42cは、段差を有して構成されている。そして、回動基盤47の各貫通孔47gに挿通されたスペ−サ43のねじ孔43aに、上下から各連結ボルト44が噛合され、それらの各連結ボルト44の頭部が、各取付孔41c・42cの段差面に当接している。各スペ−サ43は、その上下方向の長さを、回動基盤47の各貫通孔47gの長さより、僅かに長くし、かつ、上下の各端面を、各取付孔41c・42cの周縁に当接させていることから、連結ボルト44で連結された平板部41・42からなる保持部材40は、回動基盤47に対して、回動中心軸Xを中心として、回動可能に配設されている。
【0038】
制動板38は、図示しないばねにより、平板部41の外周面に圧接されている。制動板38の平板部41への制動力は、回動基盤47の反時計方向への回転に伴って、各爪片45が電極チップ11・12へ食い込み、その食い込み抵抗がある程度増大した際、回転を停止させた各爪片45の支持軸45gで押圧されて、回動基盤47と共に、保持部材40が回転できる大きさに、設定されている。
【0039】
また、支持フレ−ム14には、溶接ロボット1の作動によるサーボガン5の稼動範囲内に、電極チップ11を当接可能に、研磨基準板16が、配設固定されている。
【0040】
つぎに、これらのサ−ボガン5やドレッサ−18を使用して、実施形態による電極チップ11・12の研磨方法について説明する。なお、溶接ロボット1の所定のサ−ボモ−タや、サ−ボガン5・ドレッサ−18のサ−ボモ−タ6・27等は、制御装置3によって、各工程の作動を制御されることとなる。
【0041】
そして、実施形態では、打点基準位置検出工程、溶接加工工程、合計消耗量検出工程、一方側消耗量検出工程、他方側消耗量検出工程、研磨基準位置算出工程、荒仕上げ工程、仕上げ研磨工程、合計研磨量検出工程、一方側研磨量検出工程、他方側研磨量検出工程、及び、チップ交換工程の各工程により、電極チップ11・12が研磨される。
【0042】
まず、打点基準位置検出工程では、溶接加工前に、サーボガン5に装着された一対の電極チップ11・12の絶対的な打点基準位置を検出する。なお、この工程は、実施形態の場合、待機位置に配置された溶接ロボット1が、図8に示すように、電極チップ11・12の先端面11a・12a相互を所定の押圧力で当接させた状態を、電極チップ11・12の絶対的な打点基準位置B0としている。この打点基準位置B0は、溶接ロボット1のティ−チングの基準ともなって、この打点基準位置B0を基準に、加工地点W1・W2での電極チップ11・12の配置位置、加圧力等が制御され、さらに、後述するドレッサ−18の配置部位等での研磨作業・チップ交換作業等も制御されることとなる。
【0043】
そして、この打点基準位置B0を検出し、溶接作業・研磨作業・チップ交換作業等を制御装置3にティ−チングさせた後、溶接ロボット1は、溶接加工を行なう溶接作業に移行する。
【0044】
そして、溶接加工中において、予め設定された所定数の打点後(スポット溶接後)には、合計消耗量検出工程に移行する。この合計消耗量検出工程では、図9に示すように、一対の電極チップ11・12を打点基準位置B0に復帰させた後、サ−ボガン5のサーボモータ6を作動させて、一方の電極チップ11を他方の電極チップ12に当接させる。
【0045】
この時、溶接加工前の打点基準位置B0を基準に、電極チップ11・12相互が消耗していることから、合計の消耗量h0分、電極チップ11が移動し、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ11・12の合計の消耗量h0を検出することができる。なお、図9に示す符号h1は、電極チップ11の消耗量であり、符号h2は、電極チップ12の消耗量である。
【0046】
その後、一方側消耗量検出工程に移行し、一方側消耗量検出工程では、研磨基準板16の位置に、サーボガン5を配置させて、モーボモータ6を作動させ、図10に示すように、電極チップ11を研磨基準板16に当接させる。
【0047】
この時、溶接加工前の打点基準位置B0を基準に、電極チップ11が消耗しているため、電極チップ11の消耗量h1分、電極チップ11が余分に移動して、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ11の消耗量h1を検出することができる。
【0048】
ついで、他方側消耗量検出工程に移行し、この他方側消耗量検出工程では、制御装置3が、合計の消耗量h0から、電極チップ11の消耗量h1を減算する。この算出値は、電極チップ12の消耗量h2となる。
【0049】
その後、研磨基準位置算出工程に移行し、研磨基準位置算出工程では、電極チップ11・12を打点基準位置B0に復帰させた際の、電極チップ11・12の先端相互の中間地点C1を、一方の電極チップ11の消耗量h1と他方の電極チップ12の消耗量h2とから、(h1−h2)/2を演算して算出し、この中間地点C1に対応する研磨時の研磨基準位置Eを算出する。実施形態の場合、図8に示すように、例えば、電極チップ11の消耗量h1が2mm、電極チップ12の消耗量h2が1mmであれば、(h1−h2)/2=e、すなわち、e=(2−1)/2=0.5であり、中間地点C1は、打点基準位置B0より、e分、すなわち、0.5mm分、上方となる。
【0050】
ついで、荒仕上げ工程に移行し、荒仕上げ工程では、研磨基準位置Eを研磨時の中間基準位置C0に設定するとともに、ドレッサ−18のカッタ30の表裏で電極チップ11・12を研磨可能な位置に、サーボガン5を配置させ、さらに、図11・12に示すように、サ−ボガン5の位置制御機能を作動させて、カッタ30を回転させつつ、一対の電極チップ11・12を、中間基準位置C0側へ同等に接近させるとともに、カッタ30の厚さ寸法t分、相互に離隔するように移動させて、一対の電極チップ11・12の荒仕上げ加工を行なう。このカッタ30の厚さ寸法tは、カッタ30の刃30a・30cの底部30b・30d間の距離である。
【0051】
この荒仕上げ工程では、設定した中間基準位置C0が、ドレッサ−18のカッタ30の厚さ方向の中間位置Yに、厳密に設定されていなくとも、ドレッサ−本体24自体が、コイルばね22によって、一対の電極チップ11・12の軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置されている。そのため、ドレッサ−本体24は、各電極チップ11・12相互の接近時に追従して移動し、荒仕上げ完了時には、カッタ30の厚さ方向の中間位置Yが、研磨基準位置Eとしての中間基準位置C0に配置されることとなる。
【0052】
そしてまた、消耗した各電極チップ11・12が、中間基準位置C0側へ同等に接近するように相互に移動して、カッタ30の厚さ寸法t分、相互に接近すれば、カッタ30を備えたドレッサ−本体24自体が移動可能に配置されていることもあいまって、一対の電極チップ11・12は、各々の消耗量h1・h2が相違していても、相互が、荒仕上げ加工されて、図12に示すように、カッタ30の表裏のそれぞれの刃30a・30cの底部30b・30dに的確に到達することとなる。
【0053】
その後、仕上げ研磨工程に移行する。この仕上げ研磨工程は、サ−ボガン5の位置制御機能を作動させて、カッタ30を回転させつつ、一対の電極チップ11・12相互を、所定距離(例えば、0.2mmずつ)、中間基準位置C0側へ同等に接近させて、一対の電極チップ11・12の仕上げ加工を行なうものであり、荒仕上げ加工で生じた傷や溶接加工で生じた黒皮等を除去し、溶接可能な先端面11a・12aの形状を正確に確保するものである。そのため、カッタ30の回転数を、荒仕上げ工程の場合より上げて行なう。また、チップ11・12の中間基準位置C0側への加圧力は、荒仕上げ工程と同じでも良いが、低下させることが望ましい。さらに、仕上げ研磨工程では、カッタの回転数を変えたり、あるいは、カッタ30の回転数とともにチップ11・12の加圧力を変えて、2段階、あるいは、3段階以上に分けて、研磨することが望ましい。ちなみに、段階的に仕上げ研磨工程を行なう場合には、カッタ30の回転数は、同等若しくは増加させ、サ−ボモ−タ6による電極チップ11・12の加圧力は、順次、低下させることが望ましい。さらに、電極チップ11・12を接近させる距離は、サンプル的に研磨して、研磨時間に換算して、制御しても良い。
【0054】
なお、実施形態の場合、カッタ30の回転数制御が、ドレッサ−18のサ−ボモ−タ27で容易に制御することができ、荒仕上げ工程と仕上げ研磨工程とを迅速かつ奇麗に進行させることができる。また、サ−ボガン5のサ−ボモ−タ6とともに、ドレッサ−18のサ−ボモ−タ27を、溶接ロボット1の制御装置3で制御することが可能となり、溶接ロボット1の制御装置3のプログラムに組み込んで、円滑に電極チップ11・12を研磨することができることにも寄与できる。
【0055】
そして、この仕上げ研磨工程を完了すれば、電極チップ11・12は、消耗量h1・h2に応じて、適切に研磨され、無駄なく能率的に研磨されることとなる。
【0056】
仕上げ研磨工程後には、合計研磨量検出工程に移行する。合計研磨量検出工程では、図13に示すように、一対の電極チップ11・12を打点基準位置B0に復帰させた後、サ−ボガン5のサーボモータ6を作動させて、一方の電極チップ11を他方の電極チップ12に当接させる。
【0057】
この時、溶接加工前の打点基準位置B0を基準に、電極チップ11・12相互が研磨されていることから、合計の研磨量H0分、電極チップ11が移動し、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ11・12の合計の研磨量H0を検出することができる。なお、図13に示す符号H1は、電極チップ11の研磨量であり、符号H2は、電極チップ12の研磨量である。
【0058】
その後、一方側研磨量検出工程に移行し、一方側研磨量検出工程では、研磨基準板16の位置に、サーボガン5を配置させて、モーボモータ6を作動させ、図14に示すように、電極チップ11を研磨基準板16に当接させる。
【0059】
この時、溶接加工前の打点基準位置B0を基準に、電極チップ11が研磨されているため、電極チップ11の研磨量H1分、電極チップ11が余分に移動して、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ11の研磨量H1を検出することができる。
【0060】
ついで、他方側研磨量検出工程に移行し、この他方側研磨量検出工程では、制御装置3が、合計の研磨量H0から、電極チップ11の研磨量H1を減算する。この算出値は、電極チップ12の研磨量H2となる。
【0061】
そして、制御装置3は、一対の電極チップ11・12の検出された研磨量H1・H2から演算して、打点基準位置B0との変化量を算出し、図15に示すように、打点基準位置B0に近似した電極チップ11・12相互を当接させた溶接基準位置B1を設定する。
【0062】
実施形態の場合には、電極チップ11・12を打点基準位置B0に復帰させた際の、電極チップ11・12の先端相互の中間地点を、一方の電極チップ11の研磨量H1と他方の電極チップ12の研磨量H2とから、(H1−H2)/2を演算して算出し、この中間地点を溶接基準位置B1に設定する。例えば、電極チップ11の研磨量H1が3mm、電極チップ12の研磨量H2が2mmであれば、(H1−H2)/2=f、すなわち、f=(3−2)/2=0.5であり、溶接基準位置B1である中間地点は、打点基準位置B0より、f分、すなわち、0.5mm分、上方となる。
【0063】
そして、この溶接基準位置B1を基準に、加工地点W1・W2での電極チップ11・12の配置位置、加圧力等が制御される。なお、つぎの溶接加工後の研磨作業では、当初の打点基準位置B0を基準に、ドレッサ−18の配置部位等での研磨作業・チップ交換作業等を制御する。
【0064】
したがって、仕上げ研磨工程後、合計研磨量検出工程、一方側研磨量検出工程、及び、他方側研磨量検出工程を付加すれば、一対の電極チップ11・12の各々の研磨量H1・H2を正確に検出することができることから、それらの研磨量H1・H2から演算して、以後の溶接基準位置B1を設定し、つぎの溶接加工用に容易に調整することができて、つぎの溶接加工に容易に移行することができる。
【0065】
また、実施形態の場合には、他方側消耗量検出工程後に、一対の電極チップ11・12の各消耗量h1・h2が所定値以上の時、電極チップ11・12を交換するチップ交換工程が、付加されている。例えば、溶接加工前の電極チップ11・12の全長が23mmの場合、電極チップ11・12の全長が17mmとなって、つぎの溶接加工に使用不可となるような場合、すなわち、消耗量h1・h2が6mm以上となった時、電極チップ11・12を共に交換する。なお、各消耗量h1・h2は、数回の溶接作業後の研磨作業でも、当初の打点基準位置B0を基準に、検出されることから、溶接加工毎の消耗量の積算された値となる。そのため、各消耗量h1・h2が所定値以下の場合には、チップ交換工程に移行することなく、研磨基準位置算出工程に移行する。
【0066】
チップ交換工程は、チップ抜き取り工程と、チップ組付工程と、から構成される。
【0067】
チップ抜き取り工程では、まず、制御装置3が、溶接ロボット1・サ−ボガン5・ドレッサ−18のサ−ボモ−タ6・27等の作動を制御して、図6の二点鎖線で示すように、電極チップ11を、シャンク7の先端付近まで、ドレッサ−18におけるチップ抜き取り機構32の保持部材40・回動基盤47の挿通孔41a・42a・47a内に、挿入させる。
【0068】
ついで、制御装置3は、サ−ボモ−タ27を作動させて、歯車27b・中間歯車28を利用して、図16・17・18に示すように、回動基盤47を、回動中心軸Xを基準に、反時計方向に所定角度(実施形態では約20°程度)回転させる。
【0069】
すると、まず、図16・17に示すように、回動基盤47の各食い込み用押圧面47cが、各爪片45の凸部45cや側面45dに当接して、支持軸45gを回転中心として各爪片45を反時計方向に回転させ、各爪片45を食い込み領域まで回転させることから、各爪片45の先端45bが、電極チップ11を挿通孔47a内で保持可能に、電極チップ11の外周面に食い込む。
【0070】
この状態で、さらに回動基盤47が反時計方向に回転すれば、図18に示すように、各爪片45の先端45bが、電極チップ11の中心方向側へ向く態様となって、電極チップ11へ深く食い込み、各爪片45の食い込み抵抗が増大する。すると、各爪片45が回転し難くなって回転を停止させ、回転基盤47の回転トルクが、各爪片45の支持軸45gを介して、保持部材40における平板部41・42の支持孔41b・42bの内周面に作用し、保持部材40が、制動板38の制動力に抗して、回動基盤47とともに反時計方向に回転することとなる。
【0071】
この時、保持部材40が、各爪片45を電極チップ11に食い込ませて電極チップ11を挿通孔47a内で保持した状態で、回転するため、電極チップ11が、回動基盤47と共に反時計方向に回転する。そして、電極チップ11が僅かでも回転すれば、テ−パ状のシャンク7との電極チップ11の嵌合状態が解除される。
【0072】
そのため、約20°程度の所定角度の回転後、シャンク7を上方へ移動させれば、電極チップ11をシャンク7から抜き取ることができる。
【0073】
その後、サ−ボガン5を側方に移動させた後、サ−ボモ−タ27を逆駆動させて、回動基盤47を回動中心軸Xを基準に時計方向に約20°程度逆転させて、図16に示す初期状態に復帰させる。すると、図19に示すように、回動基盤47の各退避用押圧面47dが、各爪片45の凸部45eや側面45fに当接して、支持軸45gを回転中心として各爪片45を時計方向に回転させ、各爪片45の先端45bが、挿通孔47a内での電極チップ11の保持を解除する退避領域に配置される。
【0074】
すると、電極チップ11は、各爪片先端45bの食い込みが解消されて、回動基盤47の挿通孔47aから落下して、下方の図示しない回収箱に収容することができる。
【0075】
なお、この回動基盤47の逆転も、爪片45の食い込み抵抗が低減される方向の回転であり、保持部材40には、制動板38の制動力が作用されていることから、回転せず、回動基盤47の逆転では、爪片45だけが退避領域に回動することとなる。
【0076】
また、下方のシャンク8の電極チップ12も、保持部材40・回動基盤47の挿通孔41a・42a・47a内に挿入させ、既述と同様に、回動基盤47を反時計方向に回転させた後、シャンク8を下方へ移動させるとともに側方へ移動させるように、サ−ボガン5を移動させ、さらに、既述と同様に、回動基盤47を時計方向に逆転させれば、電極チップ11と同様に、容易に図示しない回収箱に収容することができる。
【0077】
その後、チップ組付工程に移行し、制御装置3が、図示しないチップ組付機にサ−ボガン5を移動させて、各シャンク7・8に新たな電極チップ11・12を嵌合組み付けさせれば、チップ交換工程を終了させることができる。そして、チップ交換工程を終了した場合には、つぎの溶接加工工程に移行させ、所定数の打点後に、合計消耗量検出工程から研磨作業に移行すればよい。
【0078】
このように、他方側消耗量検出工程後に、チップ交換工程に移行できるように構成すれば、溶接加工中に、自動的に電極チップ11・12の交換が可能となるため、溶接作業を効率的に行なうことができる。
【0079】
なお、実施形態では、ドレッサー18が、チップ抜き取り機構32を並設し、さらに、研磨作業に使用するサ−ボモ−タ27をチップ抜き取り工程で共用できる構成としており、溶接ラインでの溶接作業の構成部品点数を低減できるとともに、溶接ロボット1の周囲のスペ−スを広げることができる。
【0080】
また、実施形態では、打点基準位置B0として、電極チップ11・12を相互に当接させた状態で、設定したが、この打点基準位置B0は、種々の態様があり、溶接加工でスポット溶接する板厚寸法を先端面11a・12a相互の間に設けた状態を、電極チップ11・12の打点基準位置B0としたり、所定の基準板を挟持した状態を打点基準位置B0等と、任意の状態で設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨方法の一実施形態で使用する溶接ロボット付近を示す概略平面図である。
【図2】同実施形態で使用するサ−ボガンの概略側面図である。
【図3】同実施形態で使用するドレッサ−の概略斜視図である。
【図4】同実施形態で使用するドレッサ−の概略平面図である。
【図5】同実施形態で使用するドレッサ−の概略側面図である。
【図6】同実施形態で使用するドレッサ−のチップ抜き取り機構の断面図であり、図3のVI−VI部位に対応する。
【図7】同実施形態で使用するチップ抜き取り機構の主要部品を示す分解斜視図である。
【図8】同実施形態の打点基準位置を説明する図である。
【図9】同実施形態の合計消耗量検出工程を説明する図である。
【図10】同実施形態の一方側消耗量検出工程を説明する図である。
【図11】同実施形態の荒仕上げ工程に移行する状態を説明する図である。
【図12】同実施形態の荒仕上げ工程を完了した状態を示す図である。
【図13】同実施形態の合計研磨量検出工程を説明する図である。
【図14】同実施形態の一方側研磨量検出工程を説明する図である。
【図15】同実施形態の溶接基準位置を説明する図である。
【図16】同実施形態のチップ抜き取り工程の初期状態を示す要部横断面図である。
【図17】同実施形態のチップ抜き取り工程における回動基盤の回転時を示す要部横断面図である。
【図18】同実施形態のチップ抜き取り工程における保持部材の回転直前の状態を示す要部横断面図である。
【図19】同実施形態のチップ抜き取り工程における回動基盤の逆転時の状態を示す要部横断面図である。
【符号の説明】
1…溶接ロボット、
5…サ−ボガン、
6…サ−ボモ−タ、
11・12…電極チップ、
16…研磨基準板、
18…ドレッサ−、
24…ドレッサ−本体、
27…サ−ボモ−タ、
30…カッタ。

Claims (4)

  1. スポット溶接用の一対の電極チップが、溶接ロボットのア−ムに取り付けられたサ−ボガンに装着され、
    前記サ−ボガンが、少なくとも一方の前記電極チップを、エンコーダを内蔵させたサ−ボモータで移動可能に保持するとともに、前記一対の電極チップ相互を、所定の中間基準位置に対して、同等に接近させる位置制御機能を備えて構成され、
    前記一対の電極チップを研磨するドレッサ−が、表裏で前記一対の電極チップを研磨可能に回転するカッタを備えるとともに、前記溶接ロボットの作動による前記サーボガンの稼動範囲内で、研磨時の前記一対の電極チップの軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置され、
    さらに、前記溶接ロボットの作動による前記サーボガンの稼動範囲内に、一方の電極チップを当接可能に、研磨基準板が、配設固定され、
    溶接加工中に、下記工程を具備して研磨する電極チップの研磨方法であって、
    溶接加工前に、前記サーボガンに装着された前記一対の電極チップの絶対的な打点基準位置を検出する打点基準位置検出工程、
    所定数の打点後に、前記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チップの合計の消耗量を検出する合計消耗量検出工程、
    前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チップの消耗量を検出する一方側消耗量検出工程、
    合計の消耗量から、一方の前記電極チップの消耗量を減算して、他方の前記電極チップの消耗量を算出する他方側消耗量検出工程、
    消耗後における前記一対の電極チップを前記打点基準位置に復帰させた際の、前記一対の電極チップ先端相互の中間地点を、一方の前記電極チップの消耗量と他方の前記電極チップの消耗量とから算出し、前記中間地点に対応する研磨時の研磨基準位置を算出する研磨基準位置算出工程、
    前記研磨基準位置を前記中間基準位置に設定するとともに、前記ドレッサ−のカッタの表裏で前記一対の電極チップを研磨可能な位置に、前記サーボガンを配置させ、さらに、前記カッタを回転させつつ、前記一対の電極チップを、前記中間基準位置側へ同等に接近させるとともに、前記カッタの厚さ寸法分、相互に離隔するように移動させて、前記一対の電極チップの荒仕上げ加工を行なう荒仕上げ工程、
    荒仕上げ工程後に、前記カッタを回転させつつ、前記一対の電極チップ相互を、所定距離、前記中間基準位置側へ同等に接近させて、前記一対の電極チップの仕上げ加工を行なう仕上げ研磨工程、
    を具備して研磨することを特徴とする電極チップの研磨方法。
  2. 仕上げ研磨工程後に、
    前記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チップの合計の研磨量を検出する合計研磨量検出工程、
    前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チップの研磨量を検出する一方側研磨量検出工程、
    合計の研磨量から、一方の前記電極チップの研磨量を減算して、他方の前記電極チップの研磨量を算出する他方側研磨量検出工程、
    が付加されることを特徴とする請求項1に記載の電極チップの研磨方法。
  3. 前記他方側消耗量検出工程後に、前記一対の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、前記一対の電極チップを交換するチップ交換工程が、付加されることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の電極チップの研磨方法。
  4. 前記ドレッサーが、前記カッタを、回転数を制御可能なサーボモータによって、回転駆動させていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電極チップの研磨方法。
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