JP3858961B2 - キャリッジロック装置及び該キャリッジロック装置を備えた記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット式プリンタに代表される記録装置において、キャリッジを印字領域の外に位置するホームポジションにロックするキャリッジロック装置に関する。また、本発明は、該キャリッジロック装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置の1つとしてインク・ジェット・プリンタ(以下、「プリンタ」と言う)があり、該プリンタは、被記録材としての印刷用紙(以下、「用紙」と言う)に記録を行う記録ヘッド部を底部に備えたキャリッジを有し、該キャリッジは、該キャリッジを主走査方向に案内するガイド軸に案内されながら往復動するような構成が一般的に採用されている。
【0003】
キャリッジは、印字動作中においては印字領域内を制御部から送信される印字情報に従って往復動し、印字動作時以外における例えば給排紙動作時には、印字領域の外側に位置するホームポジションに移動して、記録ヘッドをキャッピングした状態で、吸引ポンプによって記録ヘッドのノズル開口のクリーニング動作等を行うようになっている。
【0004】
ここで、キャリッジは、前記ホームポジションにおいてキャリッジを駆動するキャリッジ・モータが無励磁状態となり拘束状態から解放される為、クリーニング動作を行う位置からキャリッジが動かないよう、停止位置をキャリッジロック装置によってロックされる。このようなキャリッジロック装置は、記録ヘッドをキャッピングするキャッピング装置内での前述したインク吸引動作や、或いは給排紙動作と連動しているため、吸引ポンプ装置の駆動機構によってキャリッジをロックする為のロック部材(例えば、キャリッジ底部と係合するような係止突起等)をロック位置と非ロック位置(退避位置)とに変位させる構成や、或いは、給紙装置の給紙ローラの正転/逆転によって前記ロック部材をロック位置と非ロック位置とに変位させる構成が一般に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記ロック部材としての係止突起は、キャリッジ下部に水平に設置されるフレーム部材の下方から上方へ突出するように配置される。従って該フレーム部材には、係止突起が突出してキャリッジ底部と係合できるような、副走査方向に延びる長穴が形成されていて、係止突起は、該長穴から突出し、且つ、該長穴内においてロック位置と非ロック位置との間を移動するように構成される。
【0006】
しかし、係止突起が長穴内を移動する際に長穴内周面と擦れ、これによって摺動摩擦抵抗が発生し、係止突起を移動させる駆動系(例えば、駆動モータ)に負荷がかかる場合がある。また、係止突起が摺動摩擦によって摩耗し、これによってキャリッジのロック位置にズレが生じ、キャリッジのロック状態が不安定となる虞もある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その課題は、キャリッジロック装置において、ロック位置と非ロック位置との間を移動する係止突起を、フレーム部材に設けられた長穴内において円滑に移動させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載のキャリッジロック装置は、被記録材に記録を行う記録ヘッド部を底部に備え、主走査方向と平行に配置されるべきガイド軸に案内されて往復動するキャリッジと、前記記録ヘッド部から被記録材の搬送方向下流側に配置され、前記キャリッジ底部に設けられる滑子を下方から支持し、前記キャリッジの主走査方向への往復動により、前記滑子が摺動する摺動ラインが形成されるフレーム部材と、前記滑子と前記フレーム部材との摺動摩擦抵抗を軽減する潤滑材と、を有する記録装置における、前記キャリッジをホームポジションにロックするキャリッジロック装置であって、前記キャリッジ底部に設けられるストッパ部と係合することにより前記キャリッジをホームポジションにロックする係止突起を備え、該係止突起が、キャリッジロック時には前記ストッパ部と係合するロック位置に移動し、キャリッジ非ロック時には前記ストッパ部との係合を解除する非ロック位置に移動するように構成され、前記フレーム部材には、前記係止突起が前記フレーム部材の下方から上方に突出する為の、前記摺動ラインと交差し且つ直交する方向に延びる長穴が形成され、前記滑子は、前記フレーム部材上において前記潤滑材を塗り延ばすことによって前記摺動ラインを形成し、前記滑子が前記長穴の位置を通過することによって前記長穴の内周に前記潤滑材が付着した状態で、前記係止突起が、前記長穴内において、前記摺動ラインを跨いで前記ロック位置と非ロック位置との間を移動することを特徴とする。
【0009】
本願請求項1に記載の発明によれば、フレーム部材に形成された長穴内を移動する係止突起は、キャリッジの底部に設けられたフレーム部材上を摺動する滑子によって潤滑材を供給され、これによって長穴内周面との摺動摩擦抵抗を軽減することができ、もって係止突起を移動させる駆動系に負荷をかける虞が無く、また、係止突起が摺動摩擦によって摩耗し、これによってキャリッジのロック位置にズレが生じ、キャリッジのロック状態が不安定となる虞も無い。
【0010】
即ち、キャリッジは底部にフレーム部材上を摺動する為の滑子を備えていて、フレーム部材は、該滑子を下方から支持することによって、キャリッジの荷重を下方から支えるような構成となっている。従って、キャリッジの主走査方向への往復動に際し、前記滑子はフレーム部材上に摺動ラインを描く。ここで、キャリッジの主走査方向への摺動を円滑なものとする為に、前記滑子とフレーム部材との間には、その摺動摩擦抵抗を軽減する為の潤滑材が用いられる。その為、前記滑子は、フレーム部材上において潤滑材を塗り延ばすことによって、前記摺動ラインを形成する。
【0011】
一方、係止突起がフレーム部材の下方から上方へ突出し、キャリッジのロック位置と非ロック位置とを移動する為に形成される長穴は、前記摺動ラインを跨ぐように形成されている。従って、長穴の内周面には、前記滑子が長穴上を通過することによって潤滑材が付着し、これにより、前記摺動ラインを跨いでキャリッジのロック位置と非ロック位置との間を移動する係止突起に潤滑材が付着し、係止突起と長穴内周面との摺動摩擦抵抗が軽減され、以て前述した作用効果を奏することが可能となる。
【0012】
また、前記係止突起が、前記長穴の内周面に接触しつつ移動するものによれば、係止突起はその移動に際して長穴にガイドされ、以て安定した移動動作を行うことができ、また、常に長穴の内周面と接触しつつ摺動するので、長穴内周面との摺動摩擦抵抗を軽減可能とする本願請求項1記載の発明の作用効果をより一層得ることが可能となる。
【0013】
また、前記係止突起が、平面視略L字形をなすものによれば、キャリッジをロックした際のキャリッジの移動方向に対する強度が強化され、以て確実にキャリッジをロックすることが可能となる。
【0014】
また、前記滑子と前記フレーム部材との間に用いられる潤滑材が、潤滑材供給手段によって継続的に供給されるものによれば、潤滑材が消失して潤滑効果が失われることなく、フレーム部材上におけるキャリッジの円滑な摺動を維持することができる。尚、継続的にとは、長期間に渡り一定間隔を置いて供給するような場合、或いは、長期間に渡り微少量を常に供給しつづけるような場合等を含め、記録装置のライフタイムにおいて潤滑材の供給が初期のみ(特に、記録装置の組み立て時のみ)ではなく、潤滑効果を維持する為に長期的な意味で潤滑材が供給されることを意味する。
【0015】
本願請求項2に記載のキャリッジロック装置は、請求項1において、前記滑子が、前記係止突起と係合するストッパ部を兼ねることを特徴とする。本願請求項2に記載の発明によれば、前記滑子が前記係止突起と係合するストッパ部を兼ねているので、構成要素を増やすことなく以てコストダウンを計ることができる。
【0016】
また、前記滑子及び/又は前記ストッパ部が、前記キャリッジと一体成形により形成されているものによれば、前記滑子及び/又は前記ストッパ部がキャリッジと一体成形により形成されているので、前記滑子及び/又は前記ストッパ部を安価にキャリッジに設置することが可能となる。
【0017】
本願請求項3に記載の記録装置は、請求項1または2に記載のキャリッジロック装置を備えていることを特徴とする。本願請求項3に記載の発明によれば、記録装置において、前述した本願請求項1または2に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
先ず、図1を参照しながら、本発明に係る「インクジェット式記録装置」としてのインク・ジェット・プリンタの外部構成について概説する。図1は、本実施形態に係るインク・ジェット・プリンタ100の外観斜視図である。
インク・ジェット・プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)100は、「被記録材」としての印刷用紙(単票紙、以下、「用紙P」という)を複数枚堆積する給紙装置1をプリンタ100本体の背面部に備えている。
【0019】
用紙Pはプリンタ100後方側から差し込むようにセットされ、斜めに傾斜した状態で給紙装置1に複数枚堆積される。用紙Pは給紙装置1によって装置後方側から本体中程に位置するキャリッジ7へと給送され、キャリッジ7の底部に設けられた記録ヘッド部7b(図1では図示せず)からインクが吐出され、印刷が行われる。尚、キャリッジ7をはじめとするプリンタ100の内部構成については後に概説する。そして、印刷が終了した用紙Pは本体前面の開口部3bから排出されるような構成となっている。
【0020】
プリンタ100は複数の樹脂製部材によってその外側が構成されていて、装置全体を覆う本体カバー3、装置内部のメンテナンスを行うために本体カバー3中央に設けられた窓部を覆う上部カバー3a、装置本体前部に位置して電源ボタン等の操作部を構成する前部カバー3c及び3d、によって装置本体が覆われている。本体カバー3の背面には、堆積された用紙Pを背面から支えるペーパーサポート2及び2aが設けられていて、本体カバー3の前部においては、前部カバー3c,3dに、排出された用紙Pを受け取る排紙スタッカ13が取り付けられている。これらは全て樹脂材料によって形成されていて、前部カバー3c及び3dを除いては、必要に応じて容易に取り外し可能なように構成されている。
【0021】
次に、図2を参照しつつ、適宜図3及び図4をも参照しながら、プリンタ100本体の内部構成について説明する。図2は、前述した前部カバー3c,3dを除いた全てのカバー類を取り外した状態を示す、プリンタ100の装置本体の斜視図であり、図3は図2を補足する為の同平面図である。また、図4(A)はキャリッジ7及び後述するキャリッジロック装置21の概略正面図であり、図4(B)は同側面図である。
【0022】
先ず、図2において、プリンタ100はフレーム11によってその基体が構成されていて、該フレーム11は、装置本体の両サイドフレームと連結して構成され、装置本体を前方側と後方側とに仕切るように立設され、形成されている。従ってフレーム11から後方側には前述した給紙装置1が、フレーム11から前方側には搬送駆動ローラ9等の印字部の主構成要素が配置されるようになっている。
【0023】
キャリッジ軸12の下方には搬送駆動ローラ9が、フレーム11の両サイドフレーム間に架設される。搬送駆動ローラ9は用紙Pをプリンタ100の制御部(図示せず)から送信される印字情報に従って一定のピッチで副走査方向に搬送する。ここで、高精度な用紙送りを行うために、用紙Pが搬送従動ローラ10と搬送駆動ローラ9との間で確実に挟圧されつつ搬送される様、搬送従動ローラ10が搬送駆動ローラ9に圧接するように構成されている。
【0024】
搬送駆動ローラ9からプリンタ100前方側には水平面に沿うように形成された排紙フレーム18がフレーム11に取り付けられている。図3において示す様に、排紙フレーム18の下方には排紙ローラ軸6が設置され、該排紙ローラ軸6には排紙ローラ6a及び該排紙ローラ6aの回動に従って回動する排紙従動ローラ6bが配設されていて(本実施の形態では4式)、記録ヘッド部7b(図2及び3では図示せず)において印刷が行われた用紙Pは前記排紙ローラ6a及び排紙従動ローラ6bの回動によって、プリンタ100本体前面に排出される。
【0025】
図2に戻って、フレーム11の両サイドフレーム間には、キャリッジ7を案内するキャリッジ軸12が架設されていて、フレーム11の右側部にはキャリッジ7を往復動させるキャリッジ・モータ5が設置され、該キャリッジ・モータ5の回動軸には駆動プーリ14が配設されている。更に、フレーム11の左側部には従動プーリ15が配設され、駆動プーリ14と従動プーリ15との間には駆動ベルト16が掛架される。尚、従動プーリ15は、該従動プーリ15を駆動ベルト16の緊張方向に向けて付勢する、駆動ベルト16の緊張装置17に取り付けられていて、駆動ベルト16は、該緊張装置17によって常に一定のテンションが付与された状態に保たれている。キャリッジ7は該駆動ベルト16の一部と連結され、キャリッジ・モータ5の回動によって駆動ベルト16が駆動されることにより、キャリッジ軸12に案内されながら主走査方向(図2における左右方向)に往復動する。
【0026】
キャリッジ7は底部に後述する滑子7a(図4(A),(B)参照)を有していて、該滑子7aが排紙フレーム18と接触し、これによってキャリッジ7の荷重が排紙フレーム18によって支持され、また、キャリッジ7の主走査方向への往復動に際し、滑子7aが排紙フレーム18上を摺動するようになっている。また、滑子7aと排紙フレーム18との間には摺動摩擦抵抗を軽減させる為の潤滑材が用いられ、これによって排紙フレーム18上には、キャリッジ7の往復動に伴って、滑子7aの摺動ライン19が描かれる。即ち、摺動ライン19上には、潤滑材が滑子7aによって塗り伸ばされることになる。尚、滑子7aは、キャリッジ7本体と樹脂成形によって一体的に形成されていて、これによって低コスト化を計っている。
【0027】
フレーム11の右側部、より詳しくは、印字領域の外側には、キャッピングユニット20が設けられている。キャッピングユニット20は、非印刷時に記録ヘッド部7b(図4(B)参照)を封止してノズル開口の目詰まりを防止するほかに、ポンプ装置(図示せず)からの負圧の供給を受けて、インク充填時或いは目詰まり解消時に記録ヘッド部7bからインクを強制的に吐出させる機能を備えている。
排紙フレーム18におけるキャッピングユニット20の近傍には、後述するキャリッジロック装置21に形成される係止突起22が排紙フレーム18の下方から上方に向かって突出する為の長穴24が形成されている。
【0028】
次に、図4及び図5を参照しつつ、該長穴24及びキャリッジロック装置21について詳説する。図5は、図3における長穴24付近を拡大した平面図である。
図5に示すように、長穴24は、前述した滑子7aが描く摺動ライン19と直交する方向に、且つ、摺動ライン19と交差するように排紙フレーム18に形成される。排紙フレーム18の長穴24が形成される下部にはキャリッジロック装置21が配置され、該キャリッジロック装置21は、図4(B)に示す様に、係止突起22とワイピングブレード23とを有し、図示を省略する駆動機構によって、図に示す矢印の方向(図5における上下方向)に移動可能なように構成されている。
【0029】
ワイピングブレード23は上端部が記録ヘッド部7bに弾接できる程度の高さに取り付けられ、キャリッジロック装置21の移動によりクリーニング位置、即ち、キャリッジ7の往復動作領域内に移動すると、ホームポジションに戻ったキャリッジ7の底部に配置された記録ヘッド部7bに弾接してノズル面(図示せず)を払拭し、ノズル面を清掃する役割を果たす。
【0030】
図4(A),(B)に示すように、係止突起22は、キャリッジ7の底部に形成された滑子7aと係合する為に、排紙フレーム18から一定の高さ突出するように取り付けられ、キャリッジロック装置21の移動に従って長穴24内を移動するようになっている。図5における符号(a)〜(c)は係止突起22が長穴24内において位置すべきポジションを示していて、図4(B)に示す係止突起22の位置(図4(B)に示す最も左側の位置)が、図5に示すポジション(a)と対応している。
【0031】
以下これを説明すると、ポジション(a)は、キャリッジロック装置21の退避位置(非ロック位置)を示している。即ち、印字動作中において係止突起22が該ポジション(a)に位置して、キャリッジ7が印字動作を終了し、印字領域からホームポジションへ移動する際のキャリッジ7の移動を阻害しないようにしている。
【0032】
ポジション(b)は係止突起22がキャリッジロック装置21のロック位置、即ち、係止突起22がキャリッジ7のストッパ部と係合して、キャリッジ7の印字領域側への移動動作を阻む、キャリッジロック装置21の作動位置を示している。ここで、キャリッジ7の底部に設けられるべき「ストッパ部」は、前述した滑子7aがその役割を兼ねている。即ち、滑子7aは、図4(A)及び(B)に示すように、係止突起22と係合して、ホームポジションにあるキャリッジ7(図4(A)に示す位置。左側が印字領域となっている。)の印字領域への移動を阻む役割を果たしている。従って、滑子7aは、係止突起22と係合するストッパ部としての役割をも果たしていて、これによって低コスト化を計っている。
【0033】
ポジション(c)はキャリッジロック装置21に取り付けられたワイピングブレード23が記録ヘッド部7bに弾接する位置を示している。即ち、係止突起22がポジション(c)に位置する場合、ワイピングブレード23による記録ヘッド部7bのクリーニングモードにあることを示している。従ってこの状態においては、キャリッジ7がホームポジションから印字領域に移動することにより記録ヘッド部7bをワイピングするので、キャリッジ7の印字領域への移動を阻害しない位置、即ち、係止突起22が滑子7aと係合しない、キャリッジロック装置21の非ロック位置にあることを示している。
【0034】
尚、図5に示すように、係止突起22は、平面視においてL字形をなしていて、これによって滑子7aと係合してキャリッジ7の印字領域への移動を拘束する際の、係止突起22の強度を向上させている。また、同じく図5に示すように、長穴24内において係止突起22はそのL字形の平坦面を図5における長穴24の右側内周面24aに接触しながら長穴24内を移動するように構成されている。
【0035】
ここで、前述したように、係止突起22の移動範囲、即ち、図5に示したポジション(a)〜ポジション(c)の移動範囲は、滑子7aの摺動範囲、即ち、摺動ライン19と交差して跨いでいる。更に、前述の如く、滑子7aは、潤滑材を塗り延ばすことによって摺動ライン19を形成しているので、長穴24の内周面における摺動ライン19との交差場所には、潤滑材が付着する。従って、これにより係止突起22にも潤滑材が付着し、係止突起22は長穴24内周面との摺動摩擦抵抗を軽減できるようになっている。
【0036】
更に、キャリッジ7或いは、排紙フレーム18におけるキャリッジ7の非印字領域の適当な位置に、潤滑材を滑子7aと排紙フレーム18との間に継続的に供給する潤滑材供給手段を設置することによって、更に安定して滑子7aと排紙フレーム18との間の円滑な摺動を行うことができると共に、長穴24における係止突起22の円滑な移動動作(摺動動作)を行うことができる。尚、該潤滑材供給手段は、印字領域内にあっても、キャリッジ7の印字動作を阻害しなければ設置可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フレーム部材に形成された長穴内を移動する係止突起が、キャリッジの底部に設けられたフレーム部材上を摺動する滑子によって潤滑材を供給され、これによって長穴内周面との摺動摩擦抵抗を軽減することができ、もって係止突起を移動させる駆動系に負荷をかける虞が無く、また、係止突起が摺動摩擦によって摩耗し、これによってキャリッジのロック位置にズレが生じ、キャリッジのロック状態が不安定となる虞も無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの内部構成を示す平面図である。
【図4】(A)はキャリッジ及びキャリッジロック装置の正面図であり、(B)は同側面図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【符号の説明】
7 キャリッジ
7a 滑子
18 排紙フレーム
19 摺動ライン
21 キャリッジロック装置
22 係止突起
24 長穴
Claims (3)
- 被記録材に記録を行う記録ヘッド部を底部に備え、主走査方向と平行に配置されるべきガイド軸に案内されて往復動するキャリッジと、
前記記録ヘッド部から被記録材の搬送方向下流側に配置され、前記キャリッジ底部に設けられる滑子を下方から支持し、前記キャリッジの主走査方向への往復動により、前記滑子が摺動する摺動ラインが形成されるフレーム部材と、
前記滑子と前記フレーム部材との摺動摩擦抵抗を軽減する潤滑材と、
を有する記録装置における、前記キャリッジをホームポジションにロックするキャリッジロック装置であって、
前記キャリッジ底部に設けられるストッパ部と係合することにより前記キャリッジをホームポジションにロックする係止突起を備え、該係止突起が、キャリッジロック時には前記ストッパ部と係合するロック位置に移動し、キャリッジ非ロック時には前記ストッパ部との係合を解除する非ロック位置に移動するように構成され、
前記フレーム部材には、前記係止突起が前記フレーム部材の下方から上方に突出する為の、前記摺動ラインと交差し且つ直交する方向に延びる長穴が形成され、
前記滑子は、前記フレーム部材上において前記潤滑材を塗り延ばすことによって前記摺動ラインを形成し、
前記滑子が前記長穴の位置を通過することによって前記長穴の内周に前記潤滑材が付着した状態で、前記係止突起が、前記長穴内において、前記摺動ラインを跨いで前記ロック位置と非ロック位置との間を移動する、
ことを特徴とするキャリッジロック装置。 - 請求項1において、前記滑子が、前記係止突起と係合するストッパ部を兼ねることを特徴とするキャリッジロック装置。
- 請求項1または2に記載のキャリッジロック装置を備えていることを特徴とする記録装置。
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