JP3855960B2 - 電動発電機橋渡し伝達部材を備えた車輌用伝動装置 - Google Patents

電動発電機橋渡し伝達部材を備えた車輌用伝動装置 Download PDF

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  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌用伝動装置(トランスミッション)に係り、特にクラッチと、変速機構とを有し、変速機構はクラッチを介してエンジンにより駆動されると共に電動発電機によっても駆動されるようになっている車輌用伝動装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料資源の節約と大気汚染問題に対処して自動車等の車輌の駆動がハイブリッド化されると、車輌の伝動装置にはエンジンと電動発電機の両方から駆動力が導入されることになるが、この場合にも、少なくともエンジンに対する接続はクラッチを介して行なわれるようになっていることが必要であり、また車輌減速時に車体の運動エネルギを可及的により多く電力として回生させるためには、エンジンが車輪より切り離されていることが望まれる。そこで、車輌駆動がハイブリッド化されるとき、従来一般に、電動発電機は、クラッチの下流側に組み込まれ、その配列は、エンジン−クラッチ−電動発電機−変速装置の順とされている。
【0003】
ただ、駆動系統としての配列は上記の如くされる場合にも、組立て構造的配置として、電動発電機をクラッチの周方向外側に同心に配置することが、下記の特許文献1に記載されている。尚、この例では、電動発電機と変速装置の間にも第二のクラッチが挿入されている。また、下記の特許文献2には、電動発電機を変速装置の周方向外側に同心に配置することが記載されている。但し、この例は、電動発電機を2個用い、クラッチを用いないでニュートラルが達成されるギヤードニュートラルタイプのものである。尚、車輌用の変速装置としては、古くからの歯車変速装置のほか、現在ではベルト式あるいはトロイダル式の無段変速装置が用いられるようになってきているが、その主流はいまなお歯車変速装置である。
【特許文献1】
特開2002-87080号公報
【特許文献2】
特開2001-152901号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
クラッチが多重板型とされる場合には、その径を比較的小さくすることができるので、上記特許文献1に於ける如くクラッチの周方向外側に電動発電機を配置しても伝動装置全体の直径がさほど大きくならずにすむが、この場合にはクラッチが多重板型であることにより、伝動装置の軸線方向寸法はそれ相当に大きくなる。一方、クラッチが単板型であるときには、その直径はかなり大きいので、電動発電機はクラッチに対し軸線方向に並んで配置されざるを得ないが、車輌駆動系に於ける単板型クラッチは、その開閉操作上の都合から通常開閉操作部はクラッチの下流側に配置されるので、電動発電機がクラッチの下流側に同軸に配置される場合には、電動発電機はクラッチの開閉操作部に干渉しない配置とされなければならず、そのためこの位置に電動発電機が配置されるときには、伝動装置全体の軸線方向寸法は、電動発電機の軸線方向寸法だけ確実に増大する。また電動発電機がクラッチの下流側に同軸に配置されると、変速装置が歯車変速装置であるとき、多くの場合、電動発電機と変速装置の出力歯車の位置が重なる。これらの不便に鑑み、電動発電機をエンジンの外側、即ち、エンジンのクラッチとは反対の側に接続することも一部に考えられてはいるが、その場合には車輌減速時に車体の運動エネルギを電動発電機により電力として回生することがエンジンにより妨げられるという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑み、上記の不便をいずれも克服して電動発電機をエンジンと共に車輌駆動系に組み込む新たな車輌用伝動装置を提供すること課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するものとして、本発明は、クラッチと、変速機構とを有し、前記変速機構は前記クラッチを介してエンジンにより駆動されると共に電動発電機によっても駆動されるようになっている車輛用伝動装置にして、前記エンジンより回転動力を受け入れる第一の回転動力受入れ端と前記電動発電機より回転動力を受け入れる第二の回転動力受入れ端とが前記クラッチを中に挟んで前記変速機構とは軸線方向の反対側に位置しており、前記第二の回転動力受入れ端は前記クラッチの周りを越えて延在する回転動力橋渡し伝達部材により前記変速機構と連結されており、前記クラッチは前記第一の回転動力受入れ端と一体に接続された第一の回転部材と、前記第二の回転動力受入れ端とトルク伝達関係に連結され前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し当てられる第二の回転部材と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付ける押圧手段と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けるように前記押圧手段を付勢する付勢手段と、前記押圧手段が前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けることを解除するよう前記付勢手段に抗して前記押圧手段を偏倚させる摩擦係合解除手段とを有し、前記摩擦係合解除手段は前記回転動力橋渡し伝達手段を横切って摩擦係合解除力を伝達する摩擦係合解除力伝達手段と、該摩擦係合解除力伝達手段と前記押圧手段との間の相対的回転を許容するスラスト軸受とを含んでいることを特徴とする車輛用伝動装置を提供するものである。
【0007】
上記の如き車輌用伝動装置に於いて、前記回転動力橋渡し伝達部材はその軸線方向の一端にて前記第二の回転動力受入れ端と一体に接続されまた軸線方向他端にて前記変速機構の回転動力入力端とトルク伝達関係に連結されて該変速機構の回転動力入力端と一体に回転する部材であり、前記第二の回転動力受入れ端は前記クラッチの入力側部材より軸受支持されていてよい。
【0009】
また、前記摩擦係合解手段は前記回転動力橋渡し伝達手段と共に回転し該回転動力橋渡し伝達手段を軸線方向に横切って偏倚可能なスライド部材と、前記スライド部材を偏倚させるスライド部材偏倚手段と、前記回転動力橋渡し伝達手段の回転中心軸線の周りに於ける前記スライド部材の回転を許容しつつ前記スライド部材偏倚手段と前記スライド部材との間に偏倚を伝達するスラスト軸受とを含んでいてよい。
【0010】
また、前記変速機構は、入力軸と、これに平行に配置された出力軸と、これら入力軸と出力軸とにそれぞれ担持されて互いに噛み合う複数組の変速歯車対と、これら複数組の変速歯車対の内の選択された変速歯車対を選択的にトルク伝達状態とする変速切換手段とを有し、前記出力軸の側にある回転動力取出し端は前記入力軸の側にある回転動力入力端と同じ軸線方向端にある歯車変速機構であってよい。
【0011】
【発明の作用及び効果】
上記の如く、クラッチと、変速機構とを有し、変速機構はクラッチを介してエンジンにより駆動されると共に電動発電機によっても駆動されるようになっている車輌用伝動装置に於いて、エンジンより回転動力を受け入れる第一の回転動力受入れ端と電動発電機より回転動力を受け入れる第二の回転動力受入れ端とがクラッチを中に挟んで変速機構とは軸線方向の反対側に位置しており、第二の回転動力受入れ端がクラッチの周りを越えて延在する回転動力橋渡し伝達部材により変速機構と連結されるようになっていれば、回転動力伝達の機能上から見れば電動発電機はクラッチと変速機構の間に介装され、配置構造上からは電動発電機はクラッチの上流側に配置され、以下に添付の図を参照して説明される実施の形態の例からも明らかな通り、通常フライホイールを兼ねる皿型部材として構成されるクラッチ上流側回転部材の外周部に沿って残される環状空間を利用してここに電動発電機を配置し、これによって従来の車輌用伝動装置の径方向寸法および軸線方向寸法を実質的に増大させることなく、エンジンと電動発電機により選択的に駆動され、また車輌減速時にはエンジンを車輪より切り離し,車輌の運動エネルギを電力としてより効果的に回生させることのできる車輌用伝動装置を得ることができる。
【0012】
上記の如き車輌用伝動装置に於いて、前記回転動力橋渡し伝達部材がその軸線方向の一端にて前記第二の回転動力受入れ端と一体に接続されまた軸線方向他端にて前記変速機構の回転動力入力端とトルク伝達関係に連結されて該変速機構の回転動力入力端と一体に回転する部材であり、前記第二の回転動力受入れ端が前記クラッチの入力側部材より軸受支持されていれば、回転動力橋渡し伝達部材は、クラッチの外輪郭に沿ってこれに近接して延在する薄肉の容器状の部材として構成されても、クラッチを迂回して必要な大きさのトルクを十分に担持しつつクラッチと同軸にクラッチとは独立に安定して回転する部材となることができる。
【0013】
クラッチが前記第一の回転動力受入れ端と一体に接続された第一の回転部材と、前記第二の回転動力受入れ端とトルク伝達関係に連結され前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し当てられる第二の回転部材と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付ける押圧手段と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けるように前記押圧手段を付勢する付勢手段と、前記押圧手段が前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けることを解除するよう前記付勢手段に抗して前記押圧手段を偏倚させる摩擦係合解除手段とを有し、前記摩擦係合解除手段が前記回転動力橋渡し伝達手段を横切って摩擦係合解除力を伝達する摩擦係合解除力伝達手段と、該摩擦係合解除力伝達手段と前記押圧手段との間の相対的回転を許容するスラスト軸受とを含んでいれば、クラッチはそれ自身に内装された付勢手段により常時係合状態に維持され、またその係合が解除されるべき時には、回転動力橋渡し伝達手段を横切って摩擦係合解除力を伝達する摩擦係合解除力伝達手段が、スラスト軸受を介して押圧手段に摩擦係合解除力を伝達することから、クラッチの係合解除時には回転動力橋渡し伝達手段とクラッチの第一および第二の回転部材のいずれとの間の相対回転も自由となり、クラッチの係合解除作動が回転動力橋渡し伝達手段を横切って行われることによってもクラッチ係合解除作動が妨げられることはない。
【0014】
摩擦係合解除力伝達手段が回転動力橋渡し伝達手段と共に回転し該回転動力橋渡し伝達手段を軸線方向に横切って偏倚可能なスライド部材と、かかるスライド部材を偏倚させるスライド部材偏倚手段と、回転動力橋渡し伝達手段の回転中心軸線の周りに於けるスライド部材の回転を許容しつつスライド部材偏倚手段とスライド部材との間に偏倚を伝達するスラスト軸受とを含んでいれば、回転動力橋渡し伝達手段がどのように回転していても、その内側に位置する摩擦係合解除手段へその外側からクラッチの摩擦係合を解除する摩擦係合解除力を伝達することができる。
【0015】
上記の如く電動発電機がクラッチの上流側に配置され、それがクラッチの外輪郭に沿ってクラッチを軸線方向に跨いでクラッチの下流側にて変速装置に連結されるようになっていれば、クラッチと変速装置の連結部に電動発電機の本体が入り込むことが回避されるので、変速機構が、入力軸と、これに平行に配置された出力軸と、これら入力軸と出力軸とにそれぞれ担持されて互いに噛み合う複数組の変速歯車対と、これら複数組の変速歯車対の内の選択された変速歯車対を選択的にトルク伝達状態とする変速切換手段とを有し、出力軸の側にある回転動力取出し端が入力軸の側にある回転動力入力端と同じ軸線方向端にある歯車変速機構である場合にも、変速機構の回転動力取出し端の位置に電動発電機の位置が重なることはなくなり、かかる歯車変速機構と共に電動発電機を組み込んだ車輌用伝動装置のコンパクトな構成が可能となる。これはかかる歯車変速機構の回転動力取出し端に隣接して一対の駆動輪のための差動歯車装置が配置される車輌駆動構造の場合に特に有益である。
【0016】
【発明の実施の形態】
添付の図1は、本発明による車輌用伝動装置がエンジンおよび電動発電機と組み合わされて車輌駆動構造を構成している一つの実施の形態を、発明の要部に於いてはその構成の明確化のため表示を幾分解図化し、またその他の部分に於いては公知構造に関する説明の冗長化を避けるため表示を完全に解図化して示す図である。
【0017】
図に於いて、10はエンジン、12は電動発電機、14は1対の車軸16および18を駆動する差動歯車装置であり、残る部分が伝動装置(トランスミッション)である。伝動装置は、クラッチ20と、ここでは歯車変速機構として構成された変速機構22とを含んでおり、ハウジング24を備えている。電動発電機12は固定子12sと回転子12rとを含んでおり、固定子12sが伝動装置のハウジング24より支持された状態にて設けられている。
【0018】
伝動装置は第一の回転動力受入れ端を構成する入力軸26にエンジン10よりの回転動力を受け入れ、また第二の回転動力受入れ端を構成する円盤状の回転部材28に電動発電機12よりの回転動力を受け入れるようになっている。即ち、入力軸26はエンジン10の出力軸と連結されており、円板状の回転部材28は電動発電機12の回転子12rを担持している。そして、これら第一および第二の回転動力受入れ端、即ち入力軸26および円板部材28、はクラッチ20を中に挟んで変速機構22とは軸線方向の反対の側に位置しており、第二の回転動力受入れ端28はクラッチ20の周りを越えて延在する回転動力橋渡し伝達部材30により変速機構22と連結されている。
【0019】
より詳細には、回転動力橋渡し伝達部材30は、図示の実施の形態に於いては、円板部材28の外周部と一体に接続された軸線方向の一端部からクラッチ20の外輪郭に沿ってこれを包囲するように延在する薄肉の容器状部材であり、その軸線方向の他端部32にてキーまたはスプライン34により変速機構22の入力軸を構成する軸部材36とトルク伝達関係に連結され、変速機構22の入力軸と一体となって回転するようになっている。回転動力橋渡し伝達部材30の軸線方向一端部と一体に連結されて第二の回転動力受入れ端をなす円板部材28は、クラッチ20の皿状の入力部材38の基部に形成された円筒状の軸受部40より軸受42を介して軸受支持されている。クラッチの入力部材38が、図示の如く、この種のクラッチ入力部材としては一般的な皿状に形成されると、その外周縁部の外側には、それに沿って環状の空間が残されるので、この環状空間部に電動発電機12を配置することができ、その固定子12sをハウジング24より支持し、回転子12rを円板部材28にて担持することにより、電動発電機を配置構造的にはクラッチの上流側に位置させ、機能的にはクラッチの下流側に接続することができる。尚、クラッチの入力部材38は、一般の例に従って厚肉の部材とされ、フライホイールとしての機能をも有するようにされている。
【0020】
クラッチ20は、上記の皿状入力部材38と、全体として円板状をなす出力部材44と、該出力部材の周縁の環状部を入力部材38に摩擦係合関係に押し付ける環状の押圧部材46とを有している。出力部材44の環状部には、入力部材38に面する側に摩擦制動材の環状層48が、また押圧部材46に面する側に摩擦制動材の環状層50が設けられている。出力部材44の中心ハブ部52はキーまたはスプライン54により軸部材36とトルク伝達関係に連結されており、環状部とハブ部の間の環状中間部に緩衝構造56が組み込まれている。
【0021】
入力部材38の周縁部には環状の支持部材58が複数のボルト60により取り付けられており、この支持部材より内側に突き出た複数の支点装置62によりクラッチの中心軸線の周りに放射状に配置された複数のレバー部材64がその中間点にて枢動可能に支持されている。これら複数のレバー部材はその放射方向外端部にて環状の押圧部材46に連結されており、その放射方向内端部にてスラスト軸受66の一方の環状部材68と連結されている。各レバー部材の外端部と支持部材58との間には波形ばね70が介装されており、これによって押圧部材46は入力部材38へ向かう方向に付勢されている。スラスト軸受66は他方の環状部材72を有している。スラスト軸受66の環状部材68は環状部材72に対して両者の共通軸線、即ちクラッチの中心軸線の周りに自由に回転できる。
【0022】
スラスト軸受66が以下に説明される機構により全体として図にて右方へ偏倚されると、レバー部材64はそれぞれ支点装置62の周りに揺動し、波形ばね70のばね力に抗して押圧部材46を入力部材38より離れる方向に偏倚させ、入力部材38と押圧部材46との間に於ける出力部材44の周縁部の挾圧を解除し、即ち、クラッチの係合を解除する。
【0023】
回転動力橋渡し伝達部材30の端部32には、クラッチの中心軸線の周りに分散して配列された複数の軸線方向孔74があけられており、その各々にピン状のスライド部材76がその軸線方向に摺動可能に貫通して設けられている。スライド部材76はその一端部にてスラスト軸受66の環状部材72と接続されており、その他端部には他の一つのスラスト軸受78の一方の環状部材80が接続されている。スラスト軸受78の他方の環状部材82には王冠型のリンク84がその一端にて接続されている。軸部材36は王冠型リンク84の中心部に残され空間を貫通して延在している。王冠型のリンク84にはその一つの直径方向(図の紙面に垂直の方向)に対向して一対のピン86が設けられており、これら一対のピンを挟む一対のフォーク部88を備えた枢動レバー90が伝動装置のハウジング24より支持された枢軸92の周りに揺動可能に設けられている。
【0024】
以上の如き構成によれば、揺動レバー90に何も制御力が作用されていないときには、クラッチ20に於いては、出力部材44の周縁部が波形ばね70のばね力により押圧部材46と入力部材38の間に押し合わされており、クラッチ20は係合した状態にある。このときには、エンジンは歯車変速機構22の入力軸をなす軸部材36に連結されている。これに対し、揺動レバー90の操作端94に図にて矢印により示す如き操作力が作用されると、王冠型リンク84が図にて右方へ偏倚し、これに伴ってスラスト軸受78、スライド部材76、スラスト軸受66を経てレバー部材64が支点装置62の周りに揺動され、クラッチ20が解除される。かかるクラッチ解除操作は、二つのスラスト軸受78および66が設けられていることにより、回転動力橋渡し伝達部材30が回転していても、また回転動力橋渡し伝達部材30とクラッチ20の入力部材38或いは出力部材44の間に相対回転が生じていても、それによって妨げられることなく行われ、かくして電動発電機12を配置構造的にはクラッチ20の上流側に位置させ、機能的にはクラッチ20の下流側に接続することが可能である。
【0025】
歯車変速機構22は任意の公知の構造のものであってよい。図示の実施の形態の於いては、軸部材36の延長をなす第一の軸96上に歯車98および100が固定された状態に、また歯車102、104、106が自由に回転する遊動状態に取り付けられており、第一の軸に平行な第二の軸108上には、上記の各歯車とそれぞれ噛み合う歯車110および112が自由に回転する遊動状態に、また歯車114、116、118が固定された状態に取り付けられている。そして上記の自由に遊動回転する歯車のいずれかを選択的にその担持軸にトルク伝達関係に連結することにより選択された変速段を達成する変速切換装置120、122、124が設けられている。
【0026】
図示の実施の形態では、変速切換装置120が図にて右方へ切り換えられると第1速段が、またそれが図にて左方へ切り換えられると第2速段が達成され、変速切換装置122が図にて右方へ切り換えられると第3速段が、またそれが図にて左方へ切り換えられると第4速段が達成され、変速切換装置124が図にて右方へ切り換えられると第5速段が達成される。第二の軸108の図に於ける右端には歯車変速機構の出力歯車126が取り付けられており、これに噛み合う歯車128により差動歯車装置14が駆動されるようになっている。尚、後進用の歯車機構は省略されている。
【0027】
図1に於ける歯車変速機構の表示は解図的になされているが、かかる解図的表示からも、この実施の形態に於ける如く、クラッチの下流側に歯車変速機構の出力歯車126が近接して配置される場合には、クラッチの下流側に電動発電機の配置のための大きなスペースを取ることは、伝動装置の軸線方向寸法にかなりの増大を来すことなくしては行えず、この点に於いて本発明が車輌用伝動装置について有意義な展開をもたらすことが理解されよう。
【0028】
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、これらの実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌用伝動装置がエンジンおよび電動発電機と組み合わされて車輌駆動構造を構成している一つの実施の形態を一部にて幾分解図化し、またその他の部分に於いて完全に解図化して示す図。
【符号の説明】
10…エンジン、12…電動発電機、14…差動歯車装置、16,18…車軸、20…クラッチ、22…変速機構、24…ハウジング、26…入力軸(第一の回転動力受入れ端)、28…回転部材(第二の回転動力受入れ端)、30…回転動力橋渡し伝達部材、32…端部、34…キーまたはスプライン、36…軸部材、38…クラッチ入力部材、40…軸受部、42…軸受、44…クラッチ出力部材、46…押圧部材、48,50…摩擦制動材の環状層、52…出力部材中心ハブ部、54…キーまたはスプライン、56…緩衝構造、58…環状支持部材、60…ボルト、62…支点装置、64…レバー部材、66…スラスト軸受、68…環状部材、70…波形ばね、72…環状部材、74…軸線方向孔、76…スライド部材、78…スラスト軸受、80,82…環状部材、84…王冠型のリンク、86…ピン、88…フォーク部、90…枢動レバー、92…枢軸、94…操作端、96…軸、98,100,102,104,106…歯車、108…軸、110,112,114,116,118…歯車、120,122,124…変速切換装置、126,128…歯車

Claims (4)

  1. クラッチと、変速機構とを有し、前記変速機構は前記クラッチを介してエンジンにより駆動されると共に電動発電機によっても駆動されるようになっている車輛用伝動装置にして、前記エンジンより回転動力を受け入れる第一の回転動力受入れ端と前記電動発電機より回転動力を受け入れる第二の回転動力受入れ端とが前記クラッチを中に挟んで前記変速機構とは軸線方向の反対側に位置しており、前記第二の回転動力受入れ端は前記クラッチの周りを越えて延在する回転動力橋渡し伝達部材により前記変速機構と連結されており、前記クラッチは前記第一の回転動力受入れ端と一体に接続された第一の回転部材と、前記第二の回転動力受入れ端とトルク伝達関係に連結され前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し当てられる第二の回転部材と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付ける押圧手段と、前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けるように前記押圧手段を付勢する付勢手段と、前記押圧手段が前記第二の回転部材を前記第一の回転部材に対し摩擦係合関係に押し付けることを解除するよう前記付勢手段に抗して前記押圧手段を偏倚させる摩擦係合解除手段とを有し、前記摩擦係合解除手段は前記回転動力橋渡し伝達手段を横切って摩擦係合解除力を伝達する摩擦係合解除力伝達手段と、該摩擦係合解除力伝達手段と前記押圧手段との間の相対的回転を許容するスラスト軸受とを含んでいることを特徴とする車輛用伝動装置。
  2. 前記摩擦係合解除手段は前記回転動力橋渡し伝達手段と共に回転し該回転動力橋渡し伝達手段を軸線方向に横切って偏倚可能なスライド部材と、前記スライド部材を偏倚させるスライド部材偏倚手段と、前記回転動力橋渡し伝達手段の回転中心軸線の周りに於ける前記スライド部材の回転を許容しつつ前記スライド部材偏倚手段と前記スライド部材との間に偏倚を伝達するスラスト軸受とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の車輛用伝動装置。
  3. 前記回転動力橋渡し伝達部材はその軸線方向の一端にて前記第二の回転動力受入れ端と一体に接続されまた軸線方向他端にて前記変速機構の回転動力入力端とトルク伝達関係に連結されて該変速機構の回転動力入力端と一体に回転する部材であり、前記第二の回転動力受入れ端は前記クラッチの入力側部材より軸受支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車輛用伝動装置。
  4. 前記変速機構は、入力軸と、これに平行に配置された出力軸と、これら入力軸と出力軸とにそれぞれ担持されて互いに噛み合う複数組の変速歯車対と、これら複数組の変速歯車対の内の選択された変速歯車対を選択的にトルク伝達状態とする変速切換手段とを有し、前記出力軸の側にある回転動力取出し端は前記入力軸の側にある回転動力入力端と同じ軸線方向端にある歯車変速機構であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車輛用伝動装置。
JP2003120984A 2003-04-25 2003-04-25 電動発電機橋渡し伝達部材を備えた車輌用伝動装置 Expired - Fee Related JP3855960B2 (ja)

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