JP3853950B2 - 2系統ブレーキ装置用油圧制御弁 - Google Patents

2系統ブレーキ装置用油圧制御弁 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車に用いられる2系統ブレーキ装置用油圧制御弁に関し、特に、ケーシングと、このケーシングに形成されてマスタシリンダの第1及び第2出力ポートにそれぞれ連通する一対の入力室と、同ケーシングに形成されて異なる車輪ブレーキにそれぞれ連通する一対の出力室と、各入力室の油圧を比例的に減圧して対応する出力室ヘ伝達するように両室間を開閉制御すべくケーシング内で並列する一対のバルブピストンと、両バルブピストンの減圧作用開始点を決定すべくこれらを共通の押圧板を介して一定方向へ付勢する共通の調圧ばねと、その調圧ばねの固定端を支承すべくケーシングに固定したキャップとを備えたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のかゝる2系統ブレーキ装置用油圧制御弁では、例えば実公昭59−9382号公報に開示されているように、バルブピストンの開閉方向に沿う押圧板の移動を案内するために、押圧板を摺動自在に貫通、支承する案内ボルトを、一対のバルブピストン間に介入するようにしてケーシングに螺着している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような2系統ブレーキ装置用油圧制御弁の構造では、一対のバルブピストンの間に案内ボルトが配置されることから、その案内ボルトが妨げとなって、両バルブピストンの軸間距離を狭めることができず、したがって、この油圧制御弁のコンパクト化が困難である。
【0004】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、一対のバルブピストンの軸間距離の短縮を図りつゝ、押圧板の移動の案内を的確に行うことができる、前記2系統ブレーキ装置用油圧制御弁を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ケーシングと、このケーシングに形成されてマスタシリンダの第1及び第2出力ポートにそれぞれ連通する一対の入力室と、同ケーシングに形成されて異なる車輪ブレーキにそれぞれ連通する一対の出力室と、各入力室の油圧を比例的に減圧して対応する出力室ヘ伝達するように両室間を開閉制御すべくケーシング内で並列する一対のバルブピストンと、両バルブピストンの減圧作用開始点を決定すべくこれらを共通の押圧板を介して一定方向へ付勢する共通の調圧ばねと、その調圧ばねの固定端を支承すべくケーシングに固定したキャップとを備えた、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁において、キャップに調圧ばね及び押圧板を収容すると共に、バルブピストンの開閉方向に沿う押圧板の摺動を案内する摺動案内部をキャップに設け、そのキャップのケーシングへの取付け前では、押圧板のキャップからの離脱を阻止し、取付け後では、押圧板のバルブピストンへの押圧を許容する抜け止め部材をキャップに設けたことを特徴とし、この特徴によれば、摺動案内部に干渉されることなく、一対のバルブピストンの軸間距離を短縮することができる。また特にキャップに調圧ばね及び押圧板を収容し、キャップのケーシングへの取付け前では、押圧板のキャップからの離脱を阻止し、取付け後では、押圧板のバルブピストンへの押圧を許容する抜け止め部材をキャップに設けているので、キャップ、調圧ばね及び押圧板から小組立体が構成され、これにより油圧制御弁の組立性が良好となる。
【0006】
さらに請求項2の発明は、請求項1の特徴に加えて、バルブピストンの入力室側への後退限を規定するストッパ手段を、ケーシングに固定されてバルブピストンを摺動自在に支承するガイド部材に設ける一方、キャップを合成樹脂製としたことを徴とし、この特徴によれば、バルブピストンの後退限までの移動時、その荷重がキャップに直接的に作用することを回避することができ、したがって合成樹脂製キャップの耐久性を確保することができる。
【0007】
さらに請求項3の発明は、ケーシングと、このケーシングに形成されてマスタシリンダの第1及び第2出力ポートにそれぞれ連通する一対の入力室と、同ケーシングに形成されて異なる車輪ブレーキにそれぞれ連通する一対の出力室と、各入力室の油圧を比例的に減圧して対応する出力室ヘ伝達するように両室間を開閉制御すべくケーシング内で並列する一対のバルブピストンと、両バルブピストンの減圧作用開始点を決定すべくこれらを共通の押圧板を介して一定方向へ付勢する共通の調圧ばねと、その調圧ばねの固定端を支承すべくケーシングに固定したキャップとを備えた、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁におい て、バルブピストンの開閉方向に沿う押圧板の摺動を案内する摺動案内部をキャップに設け、バルブピストンの入力室側への後退限を規定するストッパ手段を、ケーシングに固定されてバルブピストンを摺動自在に支承するガイド部材に設ける一方、キャップを合成樹脂製としたことを特徴とし、この特徴によれば、摺動案内部に干渉されることなく、一対のバルブピストンの軸間距離を短縮することができる。また特にバルブピストンの入力室側への後退限を規定するストッパ手段を、ケーシングに固定されてバルブピストンを摺動自在に支承するガイド部材に設ける一方、キャップを合成樹脂製としているため、バルブピストンの後退限までの移動時、その荷重がキャップに直接的に作用することを回避することができて、合成樹脂製キャップの耐久性を確保することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0009】
図1ないし図3は本発明の第1実施例を示すもので、図1は自動車の2系統ブレーキ装置用油圧制御弁の縦断面図、図2は図1の第1減圧弁周りの拡大図、図3は図1に対応した作用説明図である。
【0010】
先ず、図1及び図2において、Mはブレーキペダル1により作動されるタンデム型マスタシリンダで、その第1出力ポートP1 に第1油路L1 を介して左前輪ブレーキBflのホイールシリンダが、またその第2出力ポートP2 に第2油路L2 を介して右前輪ブレーキBfrのホイールシリンダがそれぞれ接続される。第1油路L1 及び第2油路L2 からそれぞれ分岐する第3油路L3 及び第4油路L4 は互いに左右に交差して配管され、その第3油路L3 に右後輪ブレーキBrrのホイールシリンダが、また第4油路L4 に左後輪ブレーキBrlのホイールシリンダがそれぞれ接続される。そして第3油路L3 及び第4油路L4 の途中に介入するように、本発明の2系統ブレーキ装置用油圧制御弁Vが設けられる。
【0011】
この油圧制御弁Vのケーシング3には、その一端に開口する有底のキャップ取付け孔31 と、このキャップ取付け孔31 の底面からケーシング3の他端に向かって平行して延びる一対の段付きシリンダ孔32 ,32 と、ケーシング3の側面から各段付きシリンダ孔32 ,32 の大径部に達する一対の入口ポート4,4と、ケーシング3の他端から各段付きシリンダ孔32 ,32 の小径部に達する一対の出口ポート5,5とが設けられる。段付きシリンダ孔32 ,32 の大径部には、キャップ取付け孔31 側の開放端部にOリング8,8を介してガイド部材9,9が嵌装されると共に係止環19,19により係止され、また段付きシリンダ孔32 ,32 の環状段部33 ,33 に当接するゴム製のバルブシート部材11,11がそれらの大径部に嵌装される。各バルブシート部材11により対応する段付きシリンダ孔32 内は、大径部側の入力室6と小径部側の出力室7とに区画される。各バルブシート部材11は、その中心部に入、出力室6,7間を連通する、出力室7よりも小径の弁孔12が設けられ、また入力室6に臨む端面には、環状配列の複数の凸部13が形成される。さらに各バルブシート部材11の外周には、入力室6側に突出して段付きシリンダ孔32 の大径部に摺動可能に密接するシールリップ14を備える。
【0012】
また段付きシリンダ孔32 ,32 には、バルブシート部材11,11と協働して各入、出力室6,8間を連通、遮断するバルブピストン15,15が配設される。各バルブピストン15は、弁杆16と、その一端に小径の頸部17を介して一体に連設されるピストン状の弁部18とからなっており、弁杆16には、バルブシート部材11の複数の凸部13に対向する鍔部16aが形成される。このバルブピストン15は、頸部17を前記バルブシート部材11の弁孔12に緩く貫通させて、弁杆16が入力室6に配設されると共に、ガイド部材9にシール部材10を介して摺動可能に支承され、また弁部18が出力室7に配設される。この弁部18がバルブシート部材11に離・着座することにより弁孔12を開・閉することができる。
【0013】
而して、一方の入力室6、出力室7、バルブピストン15及びバルブシート部材11により第1減圧弁21 が構成され、他方の入力室6、出力室7、バルブピストン15及びバルブシート部材11により、第1減圧弁21 と同一構造の第2減圧弁22 が構成される。こうして両減圧弁21 ,22 は、ケーシング3に並列して設けられる。
【0014】
第1減圧弁21 の入口ポート4には第3油路L3 の上流側が、またその出口ポート5には第3油路L3 の下流側がそれぞれ接続される。第2減圧弁22 の入口ポート4には第4油路L4 の上流側が、またその出口ポート5には第4油路L4 の下流側がそれぞれ接続される。
【0015】
第1及び第2減圧弁21 ,22 の各弁杆16は、ガイド部材9を貫通してキャップ取付け孔31 にまで端部を延ばしており、両弁杆16,16の端部に当接する共通の押圧板20と、この押圧板20を両弁杆16,16に向かって押圧する共通の調圧ばね21とを収容する有底円筒状のキャップ22が前記キャップ取付け孔31 にOリング23を介して嵌装されると共に、係止環24により係止される。キャップ22は合成樹脂製である。
【0016】
押圧板20の中心部にはボス20aが形成され、このボス20aに摺動自在に貫通する案内軸22a(摺動案内部)がキャップ22の端壁に一体成形される。そして調圧ばね21は、上記ボス20aを囲繞して押圧板20とキャップ22の端壁との間に縮設される。即ち、調圧ばね21の固定端はキャップ22により支承される。
【0017】
上記案内軸22aには、該軸22aからの押圧板20の離脱を阻止する抜け止め環25(抜け止め部材)が係止される。これにより、キャップ22、調圧ばね21及び押圧板20は、一個の小組立体を構成する。
【0018】
キャップ22のキャップ取付け孔31 への取付け状態では、調圧ばね21は、押圧板20を介して両バルブピストン15,15を開弁方向に押圧すべく圧縮されて一定のセット荷重が付与され、したがって抜け止め環25からは引き離されている。
【0019】
第1及び第2減圧弁21 ,22 の各入力室6には、各バルブピストン15の鍔部16aを受け止めてその入力室6側後退限を規定するストッパスリーブ26(ストッパ手段)が配設される。このストッパスリーブ26は、各ガイド部材9に、シール部材10の端面を覆うように嵌着される。
【0020】
一方、キャップ22の端壁と押圧板20との間には、各バルブピストン15の入力室側後退限までの動きを許容するに足る距離が設定される。
【0021】
次に、この実施例の作用について説明する。ブレーキペダル1を踏込んでマスタシリンダMを作動すれば、その第1出力ポートP1 からの出力油圧は第1油路L1 を経て左前輪ブレーキBflに直接供給されると共に、第3油路L3 を経て、即ち第1減圧弁21 を介して右後輪ブレーキBrrに供給される。また第2出力ポートP2 からの出力油圧は第2油路L2 を経て右前輪ブレーキBfrに直接供給されると共に、第4油路L4 を経て、即ち第2減圧弁22 を介して左後輪ブレーキBrlに供給される。
【0022】
而して、マスタシリンダMの作動当初、第1及び第2減圧弁21 ,22 は開弁状態にあるので、第1及び第2出力ポートP1 ,P2 から第1及び第2減圧弁21 ,22 の各入力室6に供給された油圧は、各弁孔12を経て各出力室7へ直接伝達される。そして入力室6の油圧が所定値まで増大すると、バルブピストン15に作用する油圧による図3で下向きの閉弁力(弁杆16の、ガイド部材9に支承される直径D1 の部分の断面積に入、出力室6,7の油圧を乗じたもの)が調圧ばね21のセット荷重に打勝ってバルブピストン15を閉弁方向へ動かし、弁部18をバルブシート部材11に着座されて弁孔12を閉じ、これにより入、出力室6,7間を遮断する。
【0023】
こゝで、弁部18バルブシート部材11に対する有効シール径をD2 とすると(但し、D2 >D1 )、今度はその有効シール径D2 を直径とする円の面積に出力室7の油圧を乗じた押圧力がバルブピストン15の閉弁力となり、また直径D1 とD2 の円の面積差に入力室6の油圧を乗じた押圧力がバルブピストン15の開弁力となる。したがって、その後、入力室6の油圧が更に増大すると、入力室6の油圧による開弁力が出力室7の油圧による閉弁力に打勝ってバルブピストン15を開弁方向へ押し返し、弁部18をバルブシート部材11から離座させ、両室6,7間を再び導通させる。その結果、入力室6の増大した油圧が出力室7に供給され、それに伴い閉弁力が開弁力を上回ると、バルブピストン15は再び閉弁し、両室6,7間を遮断する。以後、同様の作動が高速で繰返されることにより第1及び第2減圧弁21 ,22 は、マスタシリンダMの第1及び第2ポートP1 ,P2 の出力油圧を比例的に減圧して左右の後輪ブレーキBrr,Brlに供給できる。
【0024】
次に、ブレーキペダル1に対する踏力を解放してマスタシリンダMを不作動状態に戻すと、左右の前輪ブレーキBfl,Bfrは直ちに制動油圧から解放される。一方、各減圧弁21 ,22 では、入力室6の油圧低下に伴い生じる入、出力室6,7間の圧力差により、バルブシート部材11の一方向シールリップ14が半径方向内方へ撓んで入力室6内周面との間に隙間をつくるので、その隙間を通して出力室7側から入力室6へ油圧が移っていく。
【0025】
その際、図3に示すように、出力室7及び入力室6間に圧力差によりバルブピストン15がバルブシート部材11を伴って入力室6側へ大きく後退することがあるが、そのような後退は、バルブピストン15の鍔部16aがストッパスリーブ26に当接することにより停止される。そしてバルブピストン15からストッパスリーブ26に加わる荷重は、ガイド部材9及び係止環19を介してケーシング3に伝達し、支承されるから、その荷重のキャップ22への直接的作用を回避することができる。したがって、この合成樹脂性のキャップ22の耐久性を確保することができる。
【0026】
出力室7の圧力が入力室6の圧力に近づくと、バルブピストン15は調圧ばね21の弾発力をもって原位置に押し戻され、開弁する。こうして左右の後輪ブレーキBrl,Brrは制動油圧から解放される。
【0027】
マスタシリンダMの第1出力ポートP1 又は第2出力ポートP2 の一方の系統の油路、例えば第4油路L4 に失陥が生じた場合を想定すると、この場合の制動時には、第1及び第3油路L1 ,L3 にのみ油圧が発生し、第1減圧弁21 のみが作動することになるから、複数(図示例では2個)の調圧ばね21のセット荷重が全て第1減圧弁21 の1本のバルブピストン15に加わり、第1減圧弁21 の減圧作用開始点が正常時より大幅に遅れるようになる。したがって、正常に作動する右後輪ブレーキBrrの油圧の減圧を極力抑えて、上記失陥に伴う制動力不足を補うことができる。
【0028】
上記作用中、押圧板20は、両バルブピストン15,15及び調圧ばね21の動きに追従するように案内軸22a上を摺動して、調圧ばね21の荷重を両バルブピストン15,15に的確に伝達する。ところで、案内軸22aは、調圧ばね21及び押圧板20を収容してケーシング3に取付けられるキャップ22に一体成形されるので、この案内軸22aに干渉されることなく、並列する両バルブピストン15,15の軸間距離を短縮して油圧制御弁Vのコンパクト化を図ることができる。
【0029】
また、上記案内軸22aには、該軸22aからの押圧板20の離脱を阻止する抜け止め環25が係止され、これによりキャップ22、調圧ばね21及び押圧板20からなる一個の小組立体が構成されるので、この小組立体をケーシング3に取付けることにより、油圧制御弁Vを容易、迅速に組立てることができる。
【0030】
図4は本発明の第2実施例を示すもので、押圧板20の外周に形成された円筒部20bを摺動自在に嵌合する円筒状案内面22b(摺動案内部)をキャップ22の周壁に形成し、この案内面22bに、押圧板20の離脱を阻止する抜け止め環25を係止した点を除けば、前実施例と同様の構成であり、図中、前実施例との対応部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0031】
この実施例においても、押圧板20は、両バルブピストン15,15及び調圧ばね21の動きに追従するように案内面22b上を摺動して、調圧ばね21の荷重を両バルブピストン15,15に的確に伝達することができ、また案内面22b、即ち押圧板20の摺動案内部に干渉されることなく、並列する両バルブピストン15,15の軸間距離を短縮して油圧制御弁Vのコンパクト化を図ることができる。
【0032】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲を逸脱することなく、種々の設計変更が可能である。例えば、ストッパスリーブ26はガイド部材9に一体に形成することもできる。また第1実施例の抜け止め環25に代えて、案内軸22aを横方向に貫通して固着される抜け止めピンを用いることもできる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように各請求項の発明によれば2系統ブレーキ装置用油圧制御弁において、バルブピストンの開閉方向に沿う押圧板の摺動を案内する摺動案内部をキャップに設けたので、摺動案内部に干渉されることなく、一対のバルブピストンの軸間距離を短縮して、油圧制御弁のコンパクト化を図ることができる。
【0034】
また特に請求項1,2の各発明によれば、キャップに調圧ばね及び押圧板を収容し、キャップのケーシングへの取付け前では、押圧板のキャップからの離脱を阻止し、取付け後では、押圧板のバルブピストンへの押圧を許容する抜け止め部材をキャップに設けたので、キャップ、調圧ばね及び押圧板から小組立体が構成され、これにより油圧制御弁の組立性を良好にすることができる。
【0035】
また特に請求項2,3の各発明によれば、バルブピストンの入力室側への後退限を規定するストッパ手段を、ケーシングに固定されてバルブピストンを摺動自在に支承するガイド部材に設ける一方、キャップを合成樹脂製としたので、バルブピストンの後退限までの移動時、その荷重がキャップに直接的に作用することを回避することができ、これにより合成樹脂製キャップの耐久性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る2系統ブレーキ装置用油圧制御弁の縦断面図。
【図2】 図1の第1減圧弁周りの拡大図。
【図3】 図1に対応した作用説明図。
【図4】 本発明の第2実施例に係る2系統ブレーキ装置用油圧制御弁の縦断面図。
【符号の説明】
Brl・・・車輪ブレーキとしての左後輪ブレーキ
Brr・・・他の車輪ブレーキとしての右後輪ブレーキ
M・・・・・マスタシリンダ
1 ・・・・出力ポート(第1出力ポート)
2 ・・・・出力ポート(第2出力ポート)
V・・・・・油圧制御弁
1 ・・・・第1減圧弁
2 ・・・・第2減圧弁
3・・・・・ケーシング
6・・・・・入力室
7・・・・・出力室
11・・・・バルブシート部材
15・・・・バルブピストン
20・・・・押圧板
21・・・・調圧ばね
22・・・・キャップ
22a・・・摺動案内部(案内軸)
22b・・・摺動案内部(案内面)
25・・・・抜け止め部材(抜け止め環)
26・・・・ストッパ手段(ストッパスリーブ)

Claims (3)

  1. ケーシング(3)と、このケーシング(3)に形成されてマスタシリンダ(M)の第1及び第2出力ポート(P1 ,P2 )にそれぞれ連通する一対の入力室(6)と、同ケーシング(3)に形成されて異なる車輪ブレーキ(Brl,Brr)にそれぞれ連通する一対の出力室(7)と、各入力室(6)の油圧を比例的に減圧して対応する出力室(7)ヘ伝達するように両室(6,7)間を開閉制御すべくケーシング(3)内で並列する一対のバルブピストン(15)と、両バルブピストン(15)の減圧作用開始点を決定すべくこれらを共通の押圧板(20)を介して一定方向へ付勢する共通の調圧ばね(21)と、その調圧ばね(21)の固定端を支承すべくケーシング(3)に固定したキャップ(22)とを備えた、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁において、
    キャップ(22)に調圧ばね(21)及び押圧板(20)を収容すると共に、バルブピストン(15)の開閉方向に沿う押圧板(20)の摺動を案内する摺動案内部(22a,22b)をキャップ(22)に設け
    そのキャップ(22)のケーシング(3)への取付け前では、押圧板(20)のキャップ(22)からの離脱を阻止し、取付け後では、押圧板(20)のバルブピストン(15)への押圧を許容する抜け止め部材(25)をキャップ(22)に設けたことを特徴とする、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁。
  2. 請求項1記載のものにおいて、
    バルブピストン(15)の入力室(6)側への後退限を規定するストッパ手段(26)を、ケーシング(3)に固定されてバルブピストン(15)を摺動自在に支承するガイド部材(9)に設ける一方、キャップ(22)を合成樹脂製としたことを特徴とする、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁。
  3. ケーシング(3)と、このケーシング(3)に形成されてマスタシリンダ(M)の第1及び第2出力ポート(P 1 ,P 2 )にそれぞれ連通する一対の入力室(6)と、同ケーシング(3)に形成されて異なる車輪ブレーキ(Brl,Brr)にそれぞれ連通する一対の出力室(7)と、各入力室(6)の油圧を比例的に減圧して対応する出力室(7)ヘ伝達するように両室(6,7)間を開閉制御すべくケーシング(3)内で並列する一対のバルブピストン(15)と、両バルブピストン(15)の減圧作用開始点を決定すべくこれらを共通の押圧板(20)を介して一定方向へ付勢する共通の調圧ばね(21)と、その調圧ばね(21)の固定端を支承すべくケーシング(3)に固定したキャップ(22)とを備えた、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁において、
    バルブピストン(15)の開閉方向に沿う押圧板(20)の摺動を案内する摺動案内部(22a,22b)をキャップ(22)に設け、
    バルブピストン(15)の入力室(6)側への後退限を規定するストッパ手段(26)を、ケーシング(3)に固定されてバルブピストン(15)を摺動自在に支承するガイド部材(9)に設ける一方、キャップ(22)を合成樹脂製としたことを特徴とする、2系統ブレーキ装置用油圧制御弁。
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