JP3853767B2 - 共役脂肪酸メントールエステルおよびその製造方法 - Google Patents

共役脂肪酸メントールエステルおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、共役脂肪酸のメントールエステルおよび酵素法によるその製造方法に関し、更に詳しくは、本発明は、食品用途などにおいて有用な共役脂肪酸メントールエステル、および、リパーゼの存在下で共役脂肪酸を含む遊離脂肪酸またはそのエステルとメントールを基質として共役脂肪酸のメントールエステルを製造する方法に関するものである。
本発明はまた、一つの態様において共役脂肪酸が共役リノール酸の場合、9cis, 11trans-共役リノール酸と10trans, 12cis-共役リノール酸をほぼ等量含むメントールエステル、または、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高いメントールエステルにも関する。
共役脂肪酸は抗ガン作用、体脂肪低減作用等の多彩な生理作用を有し、特に共役リノール酸は遊離脂肪酸の形態で健康補助食品として利用されているが、メントールエステルの形態では利用されていない。
メントール、特にl−メントールは、ハッカ油や他のミント油から得られるハッカ成分として清涼感を付与する物質で、清涼飲料水、菓子、香料、タバコ香料、鎮痛剤、防腐殺菌剤等に広く利用されている安全性の高い物質である。
これまで、非共役脂肪酸の有用エステルの合成法として、無機触媒を用いた化学合成法が採用されてきたが、反応時の着色、劣化臭の発生、触媒除去、生成の煩雑さなどの問題点があり、不安定な共役リノール酸を含む共役脂肪酸メントールエステルの製造に化学的合成方法を適用することは困難である。本発明者らの知る限り共役脂肪酸メントールエステルに関してはその製造法を含めて報告されていない。
また、酵素反応を利用した非共役脂肪酸のメントールエステルの製造方法については、特開平11−263750号公報(特許文献1)に記載がある。この公報では、非共役の長鎖不飽和脂肪酸として、γ−リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸が挙げられているが、共役リノール酸を含む共役脂肪酸については記載されていない。
さらに、酵素を利用した共役リノール酸のエステルの製造方法については、特開2000−247965号公報(特許文献2)に記載がある。この公報では、共役リノール酸とエステル化またはエステル交換するために用いられる水酸基またはエステル結合を1個以上有する有機化合物として、リン脂質、コレステロール、β―シトステロール等のステロール、ショ糖、乳糖等の糖類、アスコルビン酸等の有機酸が挙げられているが、メントールについては記載されていない。
特開平11−263750号公報 特開2000−247965号公報
本発明は、新規である共役脂肪酸メントールエステルおよびそれを製造する技術、さらに具体的には、煩雑な操作や特殊な反応装置を必要とすることなく、温和な条件下で容易にかつ効率的に共役脂肪酸のメントールエルテルを製造・分離することができ、また共役脂肪酸が共役リノール酸の場合、位置・幾何学異性体の相対的含有割合を調節できる共役リノール酸メントールエルテルの製造技術を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、共役脂肪酸とメントールとを反応させる際に酵素リパーゼを用いること、そしてその反応条件を適宜調節することによって上記の目的を達成でき、所期の共役脂肪酸メントールエステルを製造できることを見出し、この知見をもとに本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記のメントールエステルおよびその製造方法を要旨とするものである。
共役脂肪酸(一つの態様において共役リノール酸)のメントールエルテル。
共役脂肪酸が共役リノール酸である一つの態様において、9cis, 11trans-共役リノール酸と10trans, 12cis-共役リノール酸をほぼ等量含むことを特徴とする共役脂肪酸メントールエルテル、または、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高いことを特徴とする共役脂肪酸メントールエルテル。
共役脂肪酸、またはそのアルキルエステルもしくはグリセリンエステルをリパーゼの存在下でメントールと反応させてエステル化またはエルテル交換を行い、生成した共役脂肪酸のメントールエステルを回収することを特徴とする、共役脂肪酸メントールエステルの製造方法。
上述のような本発明により、リパーゼ酵素を触媒として反応を行なう際に効率的に共役脂肪酸のメントールエルテルを合成できる。また、共役脂肪酸が共役リノール酸の場合、反応条件(酵素の種類、エステル化率等)を変えることにより、9cis, 11trans-共役リノール酸と10trans, 12cis-共役リノール酸をほぼ等量含むメントールエルテル、および9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高いメントールエステルであって、種々の用途例えば食品、健康補助食品、医薬品、飼料、化粧品用等の用途に有用なメントールエステルを製造することができる。さらに、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高いメントールエステルを加水分解するか、共役リノール酸のエステル化後の未反応の遊離脂肪酸を回収することによって、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高い上記種々の用途に使用可能な共役脂肪酸を製造することができる。
上述してきたように、本発明によれば、共役脂肪酸のメントールエステルを提供することができる。この共役脂肪酸メントールエステルは食品、健康補助食品、医薬品、化粧品、飼料等の用途に応用することができる。本発明方法により、このような共役脂肪酸メントールエステルを温和な条件で効率的に合成することができる。
また、共役脂肪酸メントールエステルの製造において、共役脂肪酸が共役リノール酸の場合、反応条件を変えることにより、9cis, 11trans-共役リノール酸と10trans, 12cis-共役リノール酸をほぼ当量含むメントールエステル、およびこれらの異性体共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高いメントールエステルを製造することができる、すなわち、9cis, 11trans-共役リノール酸および10trans, 12cis-共役リノール酸異性体の含有割合を所望に調節した共役リノール酸メントールエルテルを製造することができる。
本発明によるメントールエステルは、共役脂肪酸のメントールエステルであることは上記したところであり、好ましくは共役脂肪酸を50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上(メントールエステルに結合している全脂肪酸中)含有するメントールエステルである。
本発明において、共役脂肪酸としては共役リノール酸、共役トリエン酸(特に共役リノレン酸)、共役EPA、共役DHA等が好ましい例としてあげられるが、共役リノール酸がその代表例である。
なお本明細書において、%表示は特に断りのない限り、あるいは通常%表示のみで表すか%表示のみで明確な場合(エステル化率等)を除き重量%を意味する。
上記のような共役脂肪酸のメントールエステルに関しては、前述のように本発明者の知る限りその製造方法を含めてまだ報告もされていない。
このような共役脂肪酸メントールエステルは、例えば前記のような本発明による方法、すなわち、リパーゼを触媒として用い、共役脂肪酸(共役脂肪酸を含む遊離脂肪酸)、またはそのアルキルエステルもしくはグリセリンエステル(トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド)とメントールとを反応(エステル化反応またはエステル交換反応)させることにより製造することができる。
本発明方法で用いる共役脂肪酸を含む遊離脂肪酸とは、上記のような共役脂肪酸を含むものであればいずれの起源のものでも使用できるが、好ましくは共役脂肪酸を50%以上(全脂肪酸中)、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上含むものである。このような遊離脂肪酸の実用的な好ましい例としては、リノール酸を含む食用油(サフラワー油、ヒマワリ油等)をプロピレングリコール等の溶媒の存在下でアルカリ共役化(例えば特開平10−130199号公報)して製造した9cis, 11trans-(以下c9,t11-ともいう)共役リノール酸異性体および10trans, 12cis-(以下t10,c12-ともいう)共役リノール酸異性体をそれぞれ30%以上含む遊離脂肪酸の混合物(例えばCLA−80:リノール油脂社製)、あるいはJ. Am. Oil Chem. Soc., 36, 631, (1959)、第34回油化学討論会講演要旨集、p171(1995)に記載されたアルカリ共役化による共役リノール酸異性体混合物等があげられ、アルカリ共役化反応の原料としてリノール酸を用いた場合は、共役リノール酸含有量を更に増加させることができる。また、微生物等(例えば乳酸菌)によって生産される共役リノール酸含有油脂から得られた脂肪酸の混合物であってもよい(例えば、乳酸菌を用いた米国特許第6,060,304号公報参照)。
上述のようにして得られる脂肪酸混合物中の共役リノール酸異性体含量は、一般的に10〜95%、好ましくは50〜85%、例えば60〜80%であり(両異性体の相互含量はほぼ等量)、残りの成分は他の脂肪酸等である。
また、尿素付加法、低温結晶法、酵素(リパーゼ)を用いた選択的な方法を利用した方法(例えば、Lipids, 34, 979-987 (1999)、 J. Am. Oil Chem. Soc., 76, 1265-1268 (1999)、J. Am. Oil Chem. Soc., 79, 303-308 (2002)参照)等の手段により所望に分画・精製していずれかの共役リノール酸異性体含有率の高い(例えば90%以上)遊離脂肪酸を使用すれば、最終的に一方の共役リノール酸異性体含有率または共役リノール酸含有率の高い目的のメントールエステルを得ることができる。この共役リノール酸異性体含有率は、上記の方法における精製の程度を適宜調節することにより所望の割合に調整することができ、また非共役脂肪酸での希釈により所望の程度に低減させることがでる。
本発明方法においては、上述のように、一方の基質としての共役脂肪酸に代えてそのアルキルエステルや共役リノール酸のグリセリンエステル、すなわちトリグリセリド、ジグリセリドおよびモノグリセリドも使用できる。共役脂肪酸アルキルエステルを構成するアルキル基としては、本発明方法における反応が可能であれば特に制限はないが、通常炭素数1〜24のもの、好ましくは1〜4の直鎖状のものが挙げられる。また共役リノール酸のグリセリンエステルは、トリ、ジ、モノのいずれかを主体として含むものでもこれらを混合物として含むものでもよい。
本発明に用いられる触媒としてのリパーゼは、その起源に特に制限されるものではなく、本発明方法における酵素反応性(エステル化反応またはエステル交換反応)を有する限り各種微生物、動物、植物起源のいずれであってもよい。微生物起源のリパーゼとしては、Staphylococcus属、Pseudomonas属、Burkholderia属、Candida属、Rhizopus属、Alcaligenes属、Geotrichum属等に属する微生物に由来するものがあげられる。具体的には、特にPseudomonas sp.由来のリパーゼ、Burkholderia cepacia由来のリパーゼ、Candida rugosa由来のリパーゼ、Geotrichum candidum由来のリパーゼがあげられる。また、共役リノール酸異性体選択性の観点からは、Candida rugosa(Lipase-OF、名糖産業(株))等に由来するリパーゼ(9cis, 11trans異性体選択性)が例示され、特定の異性体の含量が相対的に高いメントールエステルを製造するのに適している。動物起源のリパーゼとしては、例えば膵リパーゼ、消化管リパーゼ等があげられ、また植物起源のリパーゼとしては、例えば米糠、なたね種子、パーム果肉、ヒマ種子のリパーゼ等があげられる。これらの酵素としては市販品をそのまま用いてもよいが、特に精製されたものを使用する必要もなく、例えば目的とする酵素リパーゼの生産能を有する微生物菌体、その培養液、該培養液を処理して得られる粗酵素液や酵素を含む組成物等を使用することもできる。
リパーゼの使用形態は特に制限されるものではなく、遊離型のままの形態、固定化酵素の形態等任意の形態を使用することができる。遊離型酵素を使用する場合は、一旦酵素を水に溶解させ、酵素水溶液を所定の酵素量になるように反応液中に添加するのが好ましい。固定化剤(イオン交換樹脂、多孔性樹脂、セラミックス、炭酸カルシウムなど)に固定した固定化酵素の形態で使用する場合にはリパーゼが安定化され、繰り返し反応や長時間の連続使用を行なっても再現性よく酵素活性が維持できる。また、固定化酵素を使用するときには特に反応系に水を加える必要はない。
使用する酵素としてのリパーゼの量は、主として酵素活性、反応時間あるいは反応温度などの反応条件により決定されるため特に規定されないが、一般的には反応混液1g当たり1単位(U)〜50,000U、好ましくは5U〜10,000Uの量になるように添加すればよく、適宜設定することができる。ここでリパーゼ1Uとは、オリーブ油の加水分解反応において1分間に1μmolの脂肪酸を遊離する酵素量である。
本発明方法で用いられるメントールは、単環性のモノテルペンで8個の光学活性体と4個の不活性体が存在するが、光学活性および光学不活性のいずれの形態のものも使用できる。このメントールには、d−またはl−メントール、ラセミ体、ジアステレオマーが包含されるが、1R, 3R, 4S−体のl−メントールを使用するのがより好ましい。
本発明により、共役脂肪酸またはそのアルキルエステル、または共役脂肪酸のグリセリンエステル(トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド)とメントールとをリパーゼの存在下に反応させることにより、共役脂肪酸メントールエステルを製造することができる。また、煩雑な操作や特殊な反応装置等を必要とすることなく、非常に温和な条件下、常温常圧下で容易にかつ効率よく目的とする共役脂肪酸メントールエステルを製造することができ、しかも反応系から該メントールエステルを容易に分離・精製することができる。更に炭化水素系溶媒の存在しない反応系であっても反応を行なうことができる、すなわち、共役脂肪酸またはそのアルキルエステル、メントール、水、酵素等で構成される反応系で反応を行なうことができるという利点を有している。
エステル合成反応またはエステル交換反応を行なうための反応混合液中の原料の割合、すなわちメントールと脂肪酸またはそのエステル(アルキルエステルもしくはグリセリンエステル)とのモル比は、通常1:0.25〜1:10 、好ましくは1:1〜1:5程度であるが、原料の種類や反応性の程度に応じて上記以外のモル比を設定、使用することもできる。その他の反応条件は、通常行なわれているリパーゼの反応条件を使用することができる。すなわち、前述のようなリパーゼを用いて、通常全反応液量に対して0〜90重量%の水分量、5〜70℃の温度条件下で30分〜150時間静置するか、振とうまたは攪拌することにより、エステル合成反応またはエステル交換反応を行なうことができる。
本発明で使用するリパーゼの活性を十分に発現させるためには、好ましくは全反応液量に対して5〜90重量%(より好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%)の水分量であること、25〜50℃(より好ましくは25〜40℃)の反応温度条件であること、攪拌(50〜1000rpmでのスターラーの使用など)して反応を行なうこと、共役脂肪酸の酸化を防止するために窒素気流下で1〜96時間(より好ましくは 4〜70時間)程度の比較的短時間で反応させることが望ましい。反応は静置したままでも進行するが、攪拌により反応効率が大幅に上昇する。
本発明において、リパーゼによる共役脂肪酸メントールエルテルの合成率は、下記の式によって算出することができる。
エルテル合成率(%)={(A−B)/A}×100
A:反応開始時の反応混液中の遊離脂肪酸量
B:反応終了時の反応混液中の遊離脂肪酸量
得られたメントールエステルを回収するための分取法としては特に制限されるものではないが、通常行なわれているヘキサン−アルカリ分配による方法(アルカリ反応させて未反応の脂肪酸を脂肪酸塩として水層側に除去する方法)、溶媒液−液分配による方法、低温結晶化分別による方法、分子蒸留または精密蒸留による方法、クロマトグラフィーによる方法等が挙げられ、これらの方法を単独または適宜組合せて用いることができる。上記の方法により未反応の脂肪酸、メントールおよび水は分離され、最終的に純度の高い(例えば95%以上)目的のメントールエステルを得ることができる。
また、本発明による共役脂肪酸メントールエステルの製造方法において、共役脂肪酸が共役リノール酸である場合、下記のような方法により位置・幾何学異性体の相対的割合を調節することができる。
共役リノール酸、またはそのアルキルエステルもしくはグリセリンエステルをリパーゼの存在下でメントールと反応させてエステル化またはエステル交換を行い、9cis, 11trans-共役リノール酸と10trans, 12cis-共役リノール酸をほぼ等量含むか、該異性体のいずれかの含量が相対的に高いメントールエステルを生成させ、生成した共役リノール酸メントールエステルを回収する、共役脂肪酸メントールエステルの製造方法。
共役リノール酸として9cis, 11trans-共役リノール酸異性体および10trans, 12cis-共役リノール酸異性体を等量ずつ含む遊離脂肪酸の混合物を使用し、一方の共役リノール酸異性体に対する作用性の高いリパーゼの存在下でエステル化率を低く抑えて反応を行なうことにより、該一方の共役リノール異性体含量の高いメントールエステルを生成させこのエステル画分を回収する、上記共役脂肪酸メントールエステルの製造方法。
上記の方法において他方の未反応共役リノール酸異性体を多く含む脂肪酸画分について更にメントールでエステル化反応を行なうことにより、該他方の共役リノール酸含量の高いメントールエステルを生成させこれを回収する、共役脂肪酸メントールエステルの製造方法。
具体的には例えば、基質としての共役脂肪酸が9cis, 11trans-共役リノール酸異性体および10trans, 12cis-共役リノール酸異性体を等量(例えば各異性体を30%以上)ずつ含む遊離脂肪酸の混合物である場合、9cis, 11trans-共役リノール酸に対する作用性の高いCandida属などに由来するリパーゼ(例えばCandida rugosa由来のリパーゼ)を用いてエステル化率を低く抑えれば(例えば20〜50%)、9cis, 11trans-共役リノール酸含量の相対的に高い(例えば50より大〜70%)メントールエステルが生成され、上記のエステル分取法によりこれを回収することができる。ここでエステル化率を低く抑えるには、通常酵素量を低く抑えるかあるいは反応時間を短かくする条件で反応を行なえばよい。また上記の反応において、10trans, 12cis-共役リノール酸はメントールエステル側ではない脂肪酸画分に残る。従って、この10trans, 12cis-共役リノール酸含量の多い脂肪酸について更にメントールでエステル化反応を行なうことにより、例えば上記リパーゼを用いてエステル化率を高くすることにより(例えば60〜90%)、10trans, 12cis-共役リノール酸含量の高い(例えば50より大〜70%)メントールエステルを生成させ、上記のエステル分取法によりこれを回収することができる。
また、エステル化率を上げる(例えば75%以上)ことにより、例えば酵素量を増加させるかあるいは反応時間を長くする条件で反応を行なうことにより、あるいは異性体選択性の低いリパーゼ(例えばPseudomonas sp.由来のリパーゼ)を用いることにより、9cis, 11trans-共役リノール酸異性体および10trans, 12cis-共役リノール酸異性体をほぼ等量含むメントールエステルも合成できる。ここでほぼ等量とは、最も近似した場合に両異性体の含有割合が同じであることを意味するものであり、それらの割合がわずかに異なる場合(例えば47:53)には両者はほぼ等量であり、かつ一方の異性体含量が相対的に高いともいう。
上述のように、反応条件(酵素の種類、エステル化率など)を適宜変更することにより両異性体の含量が所望の割合(例えば等量〜10倍(一方の異性体))に調整されたメントールエステルを合成することができる。このようにして得られた脂肪酸メントールエステルは、食品、健康補助食品、医薬品、飼料、化粧品等の用途に利用することができる。
更に、9cis, 11trans-共役リノール酸含量の高い(または10trans, 12cis-共役リノール酸含量の高い)メントールエステルを水酸化ナトリウムや酵素等で加水分解することにより、9cis, 11trans-共役リノール酸含量の高い(または10trans, 12cis-共役リノール酸含量の高い)脂肪酸を得ることができる。このようにして得られた両異性体脂肪酸は特に食品等に応用することができる。すなわち、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が高いメントールエステルを製造し、更にこれらのメントールエステルを水酸化ナトリウムや酵素等(例えばCandida属やPseudomonas属)等で加水分解するか、あるいは共役リノール酸のエステル化後の未反応の脂肪酸を前述のように分画することによって、9cis, 11trans-共役リノール酸または10trans, 12cis-共役リノール酸のいずれかの含量が相対的に高い上記種々の用途に有用な脂肪酸を製造することができる。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
本実施例において、以下のようにメントールによる共役リノール酸(CLA)のエステル化を行なった。
[1] エステル化に及ぼすモル比の影響
メントールとサフラワー油由来CLA(CLA-80:9cis, 11trans-CLA33%、10trans, 12cis-CLA34%、残りは他の脂肪酸等(リノール油脂社製))を合わせて2.8g(メントールとCLAのモル比=4:1、3:1、2:1、1.5:1、1:1、1:2、1:3、1:4)、水1.2g、およびCandida rugosaのリパーゼ(Lipase OF、名糖産業(株))を反応系1gあたり200単位(反応系全体で800単位)を混合し、30℃で16または72時間反応させた。反応後、酸価からエステル化率を求めた。結果を表1に示す。

表1
CLAに対する メントールに対する
モル比 エステル化率(%)*1 エステル化率(%)*2
(メントール:CLA) 16時間 72時間 16時間 72時間
4:1 40.07 58.01 10.02 14.50
3:1 41.14 56.65 13.71 18.89
2:1 31.15 56.95 15.57 28.48
1.5:1 35.70 55.58 23.80 37.02
1:1 26.06 53.72 26.06 53. 72
1:2 26.23 36.48 52.47 72.96
1:3 17.86 24.57 53.58 73.70
1:4 11.43 18.43 45.70 73.73
*1 CLAに対するエステル化率(%):反応開始時の遊離共役リノール酸量に対するエステル化に関与した共役リノール酸量(%)(遊離共役リノール酸量は酸価の測定による)
*2 メントールに対するエステル化率(%):反応開始時の遊離メントール量に対するエステル化に関与したメントール量(%)(CLAに対するエステル化率から推定した)

CLAの多いときは、メントールに対するエステル化率が高く、メントールの多いときはCLAに対するエステル化率が高かった。以後の実験では、メントールとCLAのモル比を1:1とした。
[2] エステル化に及ぼす酵素量の影響
メントール1.0gと実施例1で用いたものと同様のCLA1.8g(メントールとCLAのモル比は1:1)、水1.2g、およびLipase OFを反応系1gあたり25〜3000単位混合し、30℃で16、40、69時間反応させた。反応後、酸価からエステル化率を求めた。結果を表2に示す。

表2
CLAに対するエステル化率%
酵素量 反応時間
(U/g) 16時間 40時間 69時間
25 8.37 19.09 28.67
50 18.14 32.76 38.33
100 22.94 40.23 45.57
200 35.10 46.00 53.03
400 42.50 55.30 62.12
600 48.80 59.82 65.92
800 51.04 63.58 69.51
1200 54.63 69.63 74.35
1600 56.80 72.96 75.26
2000 58.06 73.54 77.81
3000 58.23 77.33 80.49
[3] CLAの分画に及ぼす酵素量の影響
上記実施例[2]において、69時間反応させた試料をヘキサン−アルカリ分配による方法でメントールエステル画分と脂肪酸画分に分画した。それぞれの画分の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーで分析した。結果を表3よび図1に示す。

表3
脂肪酸組成(重量%)
酵素量 脂肪酸画分 メントールエステル画分
(U/g) 9cis, 11trans 10trans, 12cis 9cis, 11trans 10trans, 12cis
反応前 32.77 33. 54
25 14.18 48.27 71.94 6.37
50 11.01 52.87 63.69 7.08
100 11.08 58.26 55.87 9.71
200 13.48 60.24 49.19 13.80
400 15.86 58.73 43.05 23.76
600 18.36 54.96 40.58 25.79
800 19.58 51.89 38.64 28.42
1200 22.16 46.94 36.47 30.48
1600 23.82 47.01 36.76 31.86
2000 24.12 44.48 36.58 33.08
3000 26.35 40.56 35.89 34.18

表3の結果および図1に示されるように、酵素量が少ない時では、9cis, 11trans-CLA含量が相対的に高いメントールエステルが合成でき、未反応の脂肪酸画分では10trans, 12cis-CLA含量が相対的に高くなった。また、酵素量が多い時では、9cis, 11trans-CLAと10trans, 12cis-CLAをほぼ等量含むメントールエステルを合成することができた。
[4] 9cis, 11trans-CLA含量の高いメントールエステルの合成
メントール20gとCLA36g(メントールとCLAのモル比は1:1)、水24g、およびLipase OFを反応系1gあたり100単位混合し、30℃で69時間反応させた。反応後、酸価からエステル化率を求めた。反応混液をヘキサン−アルカリ分配による方法でメントールエステル画分(1)と脂肪酸画分(1)に分画した。また、それぞれの画分の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーで分析した。結果を表4に示す。

表4
エステル化率 44.86%
収量 メントールエステル画分(1) 34.9g
脂肪酸画分(1)(酸価190.8) 20.4g
脂肪酸組成(重量%)
9cis, 11trans 10trans, 12cis
メントールエステル画分(1) 56.56 11.77
脂肪酸画分(1) 11.13 58.79

表4に示されるように、9cis, 11trans-CLA含量の高いメントールエステル1を合成することができた。さらに、10trans, 12cis-CLA含量の高い脂肪酸画分(1)も調製できた。
[5] 10trans, 12cis-CLA含量の高いメントールエステルの合成
次に、メントール1.0gと、実施例[4]で作成した脂肪酸画分(1)1.8g、水1.2g、およびLipase OFを反応系1gあたり3000単位混合し、30℃で69時間反応させた。反応後、酸価からエステル化率を求めた。反応混液のヘキサン−アルカリ分配による方法でメントールエステル画分(2)を得た。またメントールエステル画分(2)の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーで分析した。結果を表5に示す。

表5
エステル化率 70.76%
脂肪酸組成(重量%)
9cis, 11trans 10trans, 12cis
メントールエステル画分(2) 13.51 57.22

表5に示されるように、10trans, 12cis-CLA含量の高いメントールエステル(2)を合成することができた。
[6] 9cis, 11trans-CLA含量の高いメントールエステルの加水分解
水酸化ナトリウム4.5g、水6g、エタノール60ml、および実施例[4]で作成したメントールエステル画分1の15gを混合し、60℃で30分間加熱した。冷却後、水120mlを添加し、ヘキサン抽出でヘキサン層(メントールを含む)を除去した。塩酸で水層を酸性にした後、ヘキサン抽出により脂肪酸画分(2)を得た。さらに、減圧下で一晩脱溶媒し、残留しているヘキサンを除去した。また、脂肪酸画分(2)の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーで分析した。結果を表6に示す。

表6
収量 8.1g
酸価 185.6
脂肪酸組成(重量%)
9cis, 11trans 10trans, 12cis
脂肪酸画分(2) 56.24 9.60

以上のようにして、9cis, 11trans-CLA含量の高い脂肪酸(2)を合成することができた。
以上の実施例[4]〜[6]のようにして、メントールを使用してCLAの異性体の分画が可能であり、9cis, 11trans-CLA含量の高い脂肪酸(実施例[6]の脂肪酸画分(2))、および10trans, 12cis-CLA含量の高い脂肪酸(実施例[4]の脂肪酸画分(1))を調製することができた。
[7] エステル化反応の初速度に及ぼす水分量の影響
メントール、CLA(実施例[1]で用いたものと同様)、水を合わせて4.0g(メントールとCLAのモル比は1:1、全反応液中の水分量は1、2、3、5、10、20、30、50重量%)、およびLipase-OFを反応系1gあたり150単位混合し、30℃で8、18時間反応させた。反応後、酸価からエステル化率を求めた。結果を表7に示す。

表7
CLAに対するエステル化率%
水分量 反応時間
(重量%) 8時間 18時間
1 6.5 11.6
2 10.2 17.9
3 11.6 19.5
5 12.5 21.9
10 16.3 30.5
20 23.3 31.4
30 23.0 30.9
50 13.4 23.8

表7に示されるように、水分量が10〜30重量%のときにエステル化率が特に高かった。表7の結果から、水分量が10〜40重量%近辺のときにエステル化率が特に高くなると推定される。
実施例[3](CLAの分画に及ぼす酵素量の影響)において得られた反応試料をヘキサン−アルカリ分配による方法で抽出、分画したメントールエステル画分(a)および脂肪酸画分(b)中の9cis, 11trans-共役リノール酸含量および10trans, 12cis-共役リノール酸含量とエステル化率との関係の結果を示すグラフ。

Claims (3)

10trans, 12cis-共役リノール酸異性体の含量が相対的に高い共役リノール酸メントールエステルの製造方法であって、共役リノール酸、またはそのアルキルエステルもしくはグリセリンエステルを、9cis, 11trans-共役リノール酸異性体に対する選択性の高いリパーゼの存在下でメントールと反応させてエステル化またはエステル交換を行った後、エステル画分と分離して脂肪酸画分に残った10trans, 12cis-共役リノール酸異性体の含量が高い共役リノール酸について、上記異性体選択性の高いリパーゼの存在下で再度メントールと反応させて10trans, 12cis-共役リノール酸異性体の含量が高い共役リノール酸メントールエステルを生成させることを特徴とする方法。
メントールがl−メントールである、請求項1に記載の方法。
リパーゼがCandida属由来のリパーゼであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
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