JP3852369B2 - 熱収縮性ポリエステル系チューブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は被覆用あるいは結束等の包装材料分野において特に好適な熱収縮特性を発揮し、収縮ムラの発生がない熱収縮性ポリエステル系フィルム(シートを含む。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱収縮性プラスチックフィルムを素材として形成されるチューブ状体は、例えば容器、瓶(プラスチックボトルを含む)、缶棒状物(パイプ、棒、木材、各種棒状体)等(以下容器類と略す)の被覆用或は結束用として、特にこれらのキャップ、肩部、胴部等の一部又は全面を被覆し、標示、保護、結束、商品価値向上等を目的として用いられる他、箱、板、瓶、棒、ノート等のような集積包装或はスキンパックのように被覆状物を密着させて包装する分野等において広く使用されており、収縮性及び収縮応力を利用した用途展開が期待される。
【0003】
従来上記用途には、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、塩酸ゴム等の熱収縮性フィルムを用い、これをチューブ状体にしてから前記容器類にかぶせたり、集積包装して熱収縮させていた。しかしこれらのフィルムは耐熱性が乏しく、ボイル処理やレトルト処理をすると溶融又は破裂してフィルム状体を維持することができない欠点がある。更に印刷の必要な用途ではインクの転移不良による印刷ピンホール(フィルム内の添加材やポリマーのゲル状物によるフィッシュアイに基づく微小凹凸)の発生が見られたり、仮にうまく印刷できたとしてもその後にフィルムが収縮(常温収縮)を起こして印刷ピッチに寸法変化をきたすという問題もあった。
【0004】
一方、ポリエステル系の収縮フィルムは上記した欠点を大巾に改良した特性を有しており最近大いに注目されている。しかしながらポリエステル系の熱収縮性フィルムは、上記したポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン或は塩酸ゴム等の熱収縮性フィルムに比べ、収縮仕上がり性において満足できるものではなかった。例えばPETボトルや、ガラス瓶等の容器にラベル等として被覆収縮する際に、収縮ムラが発生しやすく、内部からの空気の逃げがスムーズに進行せず、シール部に気泡をかみこむ等の問題が発生する。このような収縮ムラが発生すると印刷の濃度ムラにつながり製品の美観を著しく低下させるので、解決する必要がある。この収縮ムラを改善する方策として、公開特許公報の特開平5-261816、特開平5-305664、特開平6-877、特開平6-8322等にあるように、60℃の温水での収縮特性を改善したもの等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これだけでは比較的低温での収縮性は満足されるものの、最も一般的な熱風型の収縮トンネルでの収縮ムラの発生を抑制するのは不十分であり、上記したポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン或は塩酸ゴム等の熱収縮性フィルムにくらべ、収縮仕上がり性において満足できるものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、該フィルムの1方向の80℃における収縮率が8%以上40%以下であり、かつ1方向の最大収縮速度が100℃で0.5%/秒以上24%/秒以下、140℃で10%/秒以上40%/秒以下であることを特徴とする。
【0007】
上記熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、ナフタレンジカルボン酸残基を含有することが好ましい。また、ポリテトラメチレングリコール残基を含有することも、本発明の好ましい実施態様である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者は、前記従来技術の実情にかんがみ、ポリエステル系の熱収縮性フィルムの熱収縮挙動について鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、本発明のポリエステル系の熱収縮性フィルムは、1方向の80℃における収縮率が8%以上40%以下、好ましくは8%以上38%以下、最も好ましくは8%以上35%以下である。1方向の80℃における収縮率が8%以下では、さらに昇温した時、急激な収縮が発生し、収縮ムラが発生する。もしくはさらに昇温した時、十分な収縮が得られず、仕上がり不良となる。一方、少なくとも1方向の80℃における収縮率が40%以上では急激な収縮のため収縮ムラが発生する。
【0009】
また本発明においてはさらに、最大収縮速度が100℃で0.5%/秒以上24%/秒以下、140℃で10%/秒以上40%/秒以下、好ましくは100℃で0.5%/秒以上22%/秒以下、140℃で15%/秒以上40%/秒以下、最も好ましくは100℃で0.5%/秒以上20%/秒以下、140℃で20%/秒以上40%/秒以下である。この最大収縮速度が100℃で24%/秒以上では速い収縮のため収縮ムラが発生し易い。140℃での最大収縮速度が40%/秒以上でも、急な収縮のため収縮ムラが発生し易い。一方、100℃で0.5%/秒以下では十分な収縮が得られず、仕上がり不良となり易い。140℃で10%/秒以下でも十分な収縮が得られず、仕上がり不良となり易い。
【0010】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムに使用するポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分として、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、多価アルコール成分を主成分とするものである。
【0011】
芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン酸等が挙げられる。またこれらのエステル誘導体としてはジアルキルエステル、ジアリールエステル等の誘導体が挙げられる。また本発明の効果を損なわない範囲において、脂肪族ジカルボン酸を含有させることができる。本発明で使用できる脂肪族ジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等が挙げられる。
【0012】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムに使用するポリエステル樹脂の多価アルコール成分としては、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール化合物またはその誘導体のエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、多価アルコールではないが、イプシロンカプロラクトンも同様に使用可能である。
【0013】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムに使用するポリエステル樹脂組成に限定はないが、熱収縮性ポリエステル系フィルムのガラス転移温度が比較的高くなる樹脂組成が好ましい。例えば芳香族ジカルボン酸としてはナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン酸またはこれらのエステル誘導体を、ポリエステル樹脂の全ジカルボン酸成分中に10モル%以上90モル%以下、テレフタル酸又はイソフタル酸を10モル%以上90モル%以下の範囲で含むものが挙げられる。
【0014】
また、本発明のポリエステル樹脂は、比較的低温での収縮性を確保するために、例えば、分子量300から3000のポリテトラメチレングリコールを1モル%以上10モル%以下の範囲で含有させることが好ましい。1モル%未満では比較定低温での収縮性を確保できず、10モル%以上では低温での収縮性が大きくなり、保存状態で自然収縮し、実用に耐えない。また本発明の効果を高め、収縮量をコントロールする目的で、例えばネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコールを5モル%以上50モル%以下の範囲で含有させることが好ましい。
【0015】
該ポリエステルは、単独でもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を併用する場合は、ポリエチレンテレフタレートと共重合ポリエステルの組み合わせでも、共重合ポリエステル同士の組み合わせでもかまわない。また、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレートなどのホモポリエステルとの組み合わせであってもよい。2種以上のポリエステルを併用することは、多様な特性を有したフィルムを製造することができるのでより好ましい。
【0016】
該ポリエステルは、常法により、溶融重合させることによって製造できるが、これに限定されるものではなく、その他の重合方法、または溶融混練によって得られるポリエステルであってもよい。また、必要に応じて、2酸化チタン、シリカ、カオリン、炭酸カルシウム等の滑剤を添加してもよく、更に帯電防止剤、劣化防止剤、紫外線防止剤や着色剤として染料等を添加することも出来る。なお、フィルム基材としての好ましい固有粘度は、0.50dl/g以上1.30dl/g以下である。
【0017】
かかる重合体を用いて押出法やカレンダー法等任意の方法で得たフィルムは、最終的に、一方向に2.5倍から7.0倍、好ましくは3.0倍から6.0倍に延伸し、該方向と直角方向に1.0倍から2.0倍以下、好ましくは1.1倍から1.8倍延伸される。しかしながら2.0倍を超えて延伸すると、主収縮方向と直角方向の熱収縮も大きくなりすぎ、仕上がりが波打ち状となる。この波打ちを抑えるには、熱収縮率を15%以下、好ましくは9%以下、更に好ましくは7%以下とすることが推奨される。
【0018】
延伸方法については特定の制限はなく、ロール延伸、長間隙延伸、テンター延伸等の延伸方法が適用され、又形状面においてもフラット状、チューブ状の何れかは問わない。又、延伸は逐次2軸延伸が有効であり、その順序どちらが先でもよい。延伸におけるヒートセットは目的に応じ実施されるが、夏期高温下の寸法変化を防止する為には30〜150℃の加熱ゾーンを約1秒から30秒間通すことが推奨される。また、かかる処理の前後どちらか一方または両方で、最高70%までの伸張をかけてもよい。特に主方向に伸張し、非収縮方向(主収縮方向に対し直角方向)には緩和させるのが良く、該直角方向への伸張は行わないほうがよい。
【0019】
本発明の好適特性を発揮させるためには、上記延伸倍率だけではなく、重合体組成物が有する平均ガラス転移温度(Tg)付近の温度で、かつ、数段階(好ましくは3段階以上)に温度を分けて延伸することが、有効な手段として挙げられる。特に主方向延伸(主収縮方向)における上記処理温度は、予熱はTg+0℃から+50℃以下、延伸はTg−20℃から+30℃の範囲内の温度で、徐々に温度が上がるように温度差を設けて延伸することが重要である。また、延伸の途中で、一端、延伸を止め、緩和工程を設け、しかる後に、2段目の延伸工程を行い、総合の延伸倍率が所定倍率となるよう延伸することも合わせて重要である。
【0020】
更に延伸後、伸張あるいは緊張状態に保ってフィルムにストレスをかけながら冷却するか、あるいは更に引き続いて冷却することにより、前後処理特性はより良好かつ安定したものとなる。又、このように多段階の温度に分けて延伸することにより、収縮速度が適切な範囲になるため、熱収縮トンネルの温度ムラに対しても収縮速度差が少ない状態が実現され、収縮ムラの発生しにくいフィルムが得られる。
【0021】
以下、本発明のフィルムを用途面から説明する。包装用途、特に食品、飲料の包装においては、ボイル処理やレトルト処理が行われている。現存する熱収縮性フィルムではこれらの処理に十分耐えうるものはない。本発明のフィルムはボイル処理やレトルト処理による加熱殺菌に耐えうることができ、しかも元々のフィルムの外観、更には熱収縮性による仕上がり性も良好であり、またポリ塩化ビニル系やポリスチレン系熱収縮性フィルムよりも高い熱収縮応力を有し、結束性も優れている。
【0022】
以下更に具体的に述べる。
(a)耐衝撃性
収縮フィルムの役割の一つは被包装物の破壊や荷くずれ等を防止する点にあるが、そのためには高い耐衝撃性を有し、且つ主方向に大きい収縮率を得ることが必要である。その点、本発明のフィルムは高い収縮率と高い耐衝撃性を有するので美しい包装が得られ、しかも被包装物の保護という面で優れた耐久性を示す。この傾向は落体テストによって証明される。
(b)耐熱性
従来の汎用フィルムはいずれも高温ボイル処理やレトルト処理には耐えうることが出来ず、殺菌処理には不適当なフィルムであり、処理中に破壊し、機能が失われるが、本発明のフィルムはボイル処理やレトルト処理が出来る熱収縮性フィルムとして優れた有用性を示す。
(c)印刷性
ハーフトーン印刷によるピンホールの発生やインクとの接着性等に関し、従来フィルムは固有の欠点を有するが、該ポリエステルフィルムは耐薬品性を有する点と共重合体にすることにより接着性が向上することから、印刷性は改善されている。
(d)産業廃棄物の問題
近年プラスッチックボトルの利用が急速に広まっている。このようなボトルの回収を考えた場合は同物質で形成されることが好ましく、本発明フィルムをポリエステル系ボトルの包装に適用することは、この点で有利である。
(e)収縮ムラ
本発明フィルムは高い収縮率と高い収縮応力を有し、また最大収縮加速度が適切なことから収縮ムラの発生はしない。
【0023】
【実施例】
以下本発明を実施例で示すことにより詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これからの例に何ら制約されない。本発明で用いた測定法を以下に示す。
【0024】
(1)最大収縮速度
先ずヤマト科学(株)社製DF-42型ドライオーブンを、風量目盛り0(ファン回転数約460rpm)、エアダンパー閉の状態に設定し、測定温度に設定し、昇温する。次に、試料サイズを主たる収縮方向5cm、その直交方向4cmに切り出し、4.7gの微小荷重をかけた状態でつり下げる。さらに、所定の温度に昇温したドライオーブン中に時間0秒で投入し、外部から観察可能なように改造した窓越しにビデオカメラで収縮の時間変化を記録し、1秒毎の定量を行った。これによって得られた時間に対する収縮率の変化のうち最大のものを最大収縮速度とした。
【0025】
(2)収縮率
(株)鵬製作所社製熱風循環式恒温器FX-1型ドライオーブンを、測定温度に設定し、昇温する。次に、試料サイズを主たる収縮方向10cm、その直交方向10cmの正方形に切り出し、治具につり下げる。さらに、所定の温度に昇温したオーブン中に時間0秒で投入し、10秒後に取りだし、室温で冷却固定する。冷却固定後に収縮率を測定する方法で定量化を行った。
【0026】
(3)収縮仕上がり性
ガラス瓶(300ml)に印刷を施した熱収縮性フィルムを装着し150℃の熱風(風速10m/秒)の熱収縮トンネルを通し、仕上がり性を目視にて判定した。なお、仕上がり性のランクについては5段階評価をし、
5:仕上がり性最良
4:仕上がり性良
3:収縮ムラ少し有り(2ヶ所以内)
2:収縮ムラ有り(3〜6ケ所)
1:収縮ムラ多い(6ケ所以上)
として、4以上を合格レベルとした。
【0027】
実施例1
ステンレス製オートクレーブを使用し、二塩基酸成分としてジメチルテレフタレート30モル%と、ジメチルナフタレート70モル%、グリコール成分としてエチレングリコール80モル%、と、ネオペンチルグリコール20モル%の組成で、グリコールがメチルエステルの2倍モルになるように仕込み、エステル交換触媒として酢酸亜鉛を0.05モル(酸成分に対して)を用いて、エステル交換反応を行った。その後、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)5モル%(酸成分に対して)、触媒として、三酸化アンチモン0.025モル(酸成分に対して)、及び添加剤として0.05モル(酸成分に対して)を、重縮合した。これにより、テレフタル酸成分30モル%と、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分70モル%、エチレングリコール成分74モル%、と、ネオペンチルグリコール成分21モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分5モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであった。このポリエステルを280℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に10500%/分の延伸速度、115℃で1.1倍延伸し、次いで予熱120℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を6300%/分の延伸速度、100℃で1.5倍、続いて、100℃で3秒間定長把持し、引き続き105℃、110℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次いで110℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0028】
実施例2
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分70モル%と、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分30モル%、エチレングリコール成分29モル%、と、ネオペンチルグリコール成分67モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分4モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.71dl/gであった。このポリエステルを290℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に11000%/分の延伸速度、95℃で1.1倍延伸し、次いで予熱95℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を7100%/分の延伸速度、80℃で1.5倍、続いて、80℃で3秒間定長把持し、引き続き85℃、95℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次いで80℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0029】
比較例1
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分80モル%と、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分20モル%、エチレングリコール成分94モル%、と、ネオペンチルグリコール成分4モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分2モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであった。このポリエステルを280℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に10500%/分の延伸速度、85℃で1.1倍延伸し、次いで予熱95℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を7100%/分の延伸速度、85℃で1.5倍、続いて、85℃で3秒間定長把持し、引き続き95℃、100℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次いで100℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0030】
比較例2
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分90モル%と、2,6−ナフタレンジカルボン酸成分10モル%、エチレングリコール成分80モル%、と、ネオペンチルグリコール成分19モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分1モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.69dl/gであった。このポリエステルを295℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に11000%/分の延伸速度、130℃で1.1倍延伸し、次いで予熱125℃、3秒、次いで横方向に7200%/分の延伸速度、120℃で4.1倍まで延伸した。次いで140℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0031】
比較例3
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分95モル%と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分5モル%、エチレングリコール成分64モル%と、ネオペンチルグリコール成分35モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分1モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.71dl/gであった。このポリエステルを275℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に11000%/分の延伸速度、90℃で1.1倍延伸し、次いで予熱120℃、3秒、次いで横方向に6800%/分の延伸速度、90℃で4.0倍まで延伸した。次いで75℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0032】
比較例4
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分100モル%と、エチレングリコール成分98モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)成分2モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであった。このポリエステルを285℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に9000%/分の延伸速度、90℃で1.05倍延伸し、次いで予熱110℃、3秒、次いで横方向に6300%/分の延伸速度、85℃で4.0倍まで延伸した。次いで75℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0033】
比較例5
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分5モル%と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分95モル%、エチレングリコール成分75モル%、と、ネオペンチルグリコール成分25モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.71dl/gであった。このポリエステルを290℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを縦方向に11000%/分の延伸速度、120℃で1.1倍延伸し、次いで予熱140℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を6800%/分の延伸速度、120℃で1.5倍、続いて120℃で3秒間定長把持し、引き続き125℃、130℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次いで 100℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0034】
比較例6
実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分82モル%と、イソフタル酸成分18モル%、エチレングリコール成分95モル%、と、ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)成分5モル%から成るポリエステルを得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであった。このポリエステルを270℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱85℃、3秒、次いで横方向延伸を7100%/分の延伸速度、65℃で4.0倍まで延伸した。次いで60℃で熱処理を5.5秒行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0035】
表1より明らかになるように本発明のフィルムは目的とする仕上がり性が良好なことが分かった。
【0036】
【発明の効果】
被覆用あるいは結束等の包装材料分野において特に好適な熱収縮特性を発揮し、仕上がり性が良好な熱収縮性ポリエステル系フィルムが提供される。
【0037】
【表1】
Figure 0003852369

Claims (3)

  1. 1方向の80℃における収縮率が8%以上40%以下であり、かつ1方向の最大収縮速度が100℃で0.5%/秒以上24%/秒以下、140℃で10%/秒以上40%/秒以下である熱収縮性ポリエステル系フィルムから得られたものであることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系チューブ
  2. 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムが、ナフタレンジカルボン酸残基を含有することを特徴とする熱収縮性ポリエステル系チューブ
  3. 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムが、ポリテトラメチレングリコール残基を含有することを特徴とする熱収縮性ポリエステル系チューブ
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